説明

抗体混合物の組換え生産

【解決手段】本発明は抗体の混合物を単一の宿主細胞クローンから生産するための方法を提供する。それに加え、軽鎖を暗号化する核酸配列、及び異なる重鎖を暗号化する核酸配列を、組換え宿主細胞において発現する。本発明に従う混合物における抗体は、軽鎖に対合可能な異なる重鎖に対合する同一の軽鎖を適切に含み、それによって、機能的な抗原結合ドメインが形成される。抗体の混合物を、また、本発明によって提供する。かかる混合物は様々な分野で用いることができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体の混合物を組換え宿主において生産する方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、少なくとも1種の軽鎖及び前記少なくとも1種の軽鎖と対合可能な少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列、又は核酸配列群を発現させる工程
を含む、抗体混合物の生産方法。
【請求項2】
前記組換え宿主細胞が、生産される抗体が共通の軽鎖を含むように、前記少なくとも3種の異なる重鎖と対合可能な共通の軽鎖を暗号化する核酸配列を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
さらに、次の:
抗体を宿主細胞からか、又は宿主細胞培養物から回収する工程
を含む、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記混合物の抗体において重鎖−軽鎖の二量体を含む少なくとも2種の抗体が、異なる特異性及び/又は親和性を持つ、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
前記組換え宿主細胞が、前記細胞において組換えタンパク質を暗号化する核酸を増幅させる必要なく、前記タンパク質の高−レベル発現が可能である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
前記細胞を、不死化されるか、又はアデノウイルスのE1配列により形質転換されるヒト胚性網膜細胞から導く、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
前記宿主細胞をPER.C6細胞から導く、請求項6記載の方法。
【請求項8】
抗体の混合物であって、請求項1〜7のいずれかの方法により得られ得る、抗体混合物。
【請求項9】
前記混合物において存在する抗体が、同じ抗原の異なるエピトープ及び/又は混合物を含む1種の抗原において存在する異なる抗原に結合する、請求項8記載の混合物。
【請求項10】
組換え宿主細胞であって、軽鎖を暗号化する核酸配列及び抗体の少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を含み、前記軽鎖及び重鎖が対合可能である、宿主細胞。
【請求項11】
組成物であって、組換え的に生産される抗体の混合物を含み、少なくとも3種の異なる重鎖配列が組換え抗体の混合物において代表される、組成物。
【請求項12】
前記抗体の軽鎖が共通配列を含む、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
前記混合物が二重特異性抗体を含む、請求項11又は12記載の組成物。
【請求項14】
前記混合物の抗体が、請求項10記載の組換え宿主細胞により生産される、請求項11〜13のいずれか一項記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも2種の前記抗体が異なる特異性を持つ、請求項11〜14のいずれか一項記載の組成物。
【請求項16】
前記異なる特異性が同じ抗原上の異なるエピトープに向けられる、請求項15記載の組成物。
【請求項17】
前記異なる特異性が、混合物を含む1種の抗原において存在する異なる抗原に向けられる、請求項15記載の組成物。
【請求項18】
少なくとも2種の前記抗体が同じエピトープについての異なる親和性を持つ、請求項11〜14のいずれか一項記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、前記組成物において存在する各々の個々の抗体の効果よりも大きな効果を持ち、前記効果が機能的アッセイにおいて測定される、請求項11〜18のいずれか一項記載の組成物。
【請求項20】
抗体の混合物を生産する少なくとも1種の宿主細胞クローンを識別するための方法であって、前記混合物の抗体が機能的アッセイに従う所望の効果を持ち、この方法が次の:
(i)宿主細胞に、少なくとも1種の軽鎖を暗号化する核酸配列及び少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を提供する工程であって、前記重鎖及び軽鎖が互いに対合可能な工程;
(ii)少なくとも1種のクローンの前記宿主細胞を、前記核酸配列の発現を助長する条件下に培養する工程;
(iii)前記少なくとも1種のクローンの宿主細胞を、機能的アッセイによる所望の効果を持つ抗体の混合物の生産について選別する工程;及び
(iv)所望の効果を持つ抗体の混合物を生産する少なくとも1種のクローンを識別する工程
を含む、方法。
【請求項21】
前記宿主細胞が、生産される抗体が共通の軽鎖を含むように、前記少なくとも2種の異なる重鎖と対合可能な共通の軽鎖を暗号化する核酸配列を含む、請求項20記載の方法。
【請求項22】
工程ii)における前記培養及び工程iii)における前記選別を、少なくとも2種のクローンで行う、請求項20又は21記載の方法。
【請求項23】
工程ii)の前記培養及び/又は工程iii)の前記選別を、高−処理の手法を用いて行う、請求項20〜22のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
前記宿主細胞が、前記細胞においてタンパク質を暗号化する核酸配列を増幅させる必要なく、前記タンパク質の高−レベル発現が可能である、請求項20〜23のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
前記細胞を、不死化されるか、又はアデノウイルスのE1配列により形質転換されるヒト胚性網膜芽細胞腫から導く、請求項20〜24のいずれか一項記載の方法。
【請求項26】
前記宿主細胞をPER.C6から導く、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記混合物の抗体が、異なる特異性及び/又は親和性を持つ少なくとも2種の抗体を含む、請求項20〜26のいずれか一項記載の方法。
【請求項28】
抗体の混合物を生産する方法であって、次の:
(i)請求項20〜27のいずれか一項記載の方法により識別される宿主細胞クローンを、少なくとも1種の軽鎖及び少なくとも2種の重鎖を暗号化する核酸の発現を助長する条件下に培養する工程
を含む、方法。
【請求項29】
さらに、次の:
(ii)抗体を、宿主細胞からか、又は宿主細胞培養物から回収する工程
を含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
抗体の混合物であって、請求項28又は29記載の方法により得られ得る、混合物。
【請求項31】
組換え宿主細胞を、抗体の混合物を生産するために作出する方法であって、この方法が次の:
前記宿主細胞中に、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を導入する工程であって、前記核酸配列を連続的にか、又は同時に導入する工程
を含む、方法。
【請求項32】
組換え宿主細胞を、抗体の混合物を生産するために作出する方法であって、この方法が次の:
少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を、少なくとも2種の前記重鎖と対合可能な軽鎖を暗号化する核酸配列を含む組換え宿主細胞中に導入する工程
を含む、方法。
【請求項33】
トランスジェニックな非−ヒト動物又はトランスジェニック植物であって、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列又は配列群を含み、前記軽鎖及び重鎖を暗号化する前記核酸配列が、組織−特異的プロモータの調節下にある、トランスジェニック非ヒト動物又はトランスジェニック植物。
【請求項34】
抗体の混合物であって、請求項33記載のトランスジェニック動物又はトランスジェニック植物から得られ得る、混合物。
【請求項35】
薬学的組成物であって、組換え的に生産される抗体の混合物及び適切な担体を含み、少なくとも2種の異なる重鎖が前記混合物の組換え的に生産される抗体において代表される、薬学的組成物。
【請求項36】
前記混合物が二重特異性抗体を含む、請求項35記載の薬学的組成物。
【請求項37】
抗体の混合物であって、少なくとも2種の異なる重鎖が、ヒトか、又は動物の対象物の処置又は診断における使用のために代表される、混合物。
【請求項38】
抗体の混合物の使用であって、少なくとも2種の異なる重鎖が、ヒトか、又は動物の対象物においての疾病又は疾患の処置又は診断における使用のための薬剤の調製のために代表される、混合物の使用。
【請求項39】
異なるアイソタイプを含む抗体の混合物を宿主細胞から生産するための方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な異なるアイソタイプの少なくとも2種の重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程
を含む、方法。
【請求項40】
前記アイソタイプが少なくともIgG及びIgAを含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
所望の効果を持つ抗体の混合物を、機能的アッセイにおいて識別するための方法であって、次の:
i)抗体の混合物を機能的アッセイにおいて加える工程、及び
ii)前記混合物の効果を前記アッセイにおいて定める工程
を含み、前記混合物における抗体が共通の軽鎖を含む、方法。
【請求項42】
前記混合物が、請求項11〜19のいずれか一項記載の組成物において含まれる、請求項41記載の方法。
【請求項43】
少なくとも1種の前記軽鎖及び/又は重鎖群を暗号化する核酸配列又は配列群が、少なくとも1種の抗体提示の選定工程を含む方法によって得られる、請求項1〜7、20〜29、39及び40のいずれか一項記載の方法、又は請求項10記載の組換え宿主細胞、又は請求項31又は32記載の組換え宿主細胞の作出方法、又は請求項33記載のトランスジェニック非ヒト動物又はトランスジェニック植物。
【請求項44】
標的に結合可能な抗体の混合物を生産するための方法であって、この方法が次の:
i)抗体を含む抗体提示ライブラリを、標的を含む物質と接触させる工程、ii)前記標的に結合する抗体を選定する少なくとも1種の工程、iii)前記標的に結合する少なくとも2種の抗体を識別する工程であって、前記少なくとも2種の抗体が共通の軽鎖を含む工程、iv)軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記少なくとも2種の抗体の重鎖を暗号化する核酸配列又は核酸配列群を、宿主細胞中に導入する工程、v)前記宿主細胞のクローンを、前記核酸配列の発現を助長する条件下に培養する工程
を含む、方法。
【請求項45】
抗体の混合物を組換え宿主において生産するための方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及び可変領域において異なり及び前記共通の軽鎖と対合可能な少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程であって、及び前記重鎖が、更に、それらの定常領域において、異なる重鎖の間の対合を減少させるか、又は防ぐのに十分に異なる工程
を包含する、方法。
【請求項46】
前記重鎖が異なるアイソタイプである請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記異なるアイソタイプが少なくともIgG1及びIgG3を包含する、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記異なるアイソタイプが少なくともIgG及びIgAのアイソタイプを包含する、請求項46記載の方法。
【請求項49】
抗体の混合物であって、請求項45〜48のいずれか一項記載の方法により得られ得る、混合物。
【請求項50】
二量体のIgAアイソタイプ{(IgA)}抗体を含む抗体の混合物を組換え宿主において生産するための方法であって、少なくとも1部分の前記二量体IgA抗体が、異なる結合領域を各々の2種のIgAサブユニットにおいて持ち、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及び前記共通の軽鎖に対合可能なIgAアイソタイプの少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程
を含む、方法。
【請求項51】
少なくとも2種の異なる特異性を持つIgM抗体を含む抗体の混合物を生産するための方法であって、この方法が、組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及びIgMアイソタイプの少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程を含み、前記重鎖が前記共通の軽鎖と対合可能である、方法。
【請求項52】
IgA二量体、IgM五量体又はIgM六量体であって、少なくとも2種の異なる特異性を持つ、IgA二量体、IgM五量体又はIgM六量体。
【請求項53】
免疫グロブリンの混合物を単一細胞から生産する、細胞の培養物であって、前記混合物が少なくとも3種の異なる重鎖を含む、培養物。
【請求項54】
さらに、前記培養物が、前記免疫グロブリンの混合物を、単一細胞から、20より多い集団倍加数の間生産する、請求項53記載の培養物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体の混合物を組換え宿主において生産する方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、少なくとも1種の軽鎖及び前記少なくとも1種の軽鎖と対合可能な少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列、又は核酸配列群を発現させる工程
を含む、抗体混合物の生産方法。
【請求項2】
前記組換え宿主細胞が、生産される抗体が共通の軽鎖を含むように、前記少なくとも3種の異なる重鎖と対合可能な共通の軽鎖を暗号化する核酸配列を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
さらに、次の:
抗体を宿主細胞からか、又は宿主細胞培養物から回収する工程
を含む、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記混合物の抗体において重鎖−軽鎖の二量体を含む少なくとも2種の抗体が、異なる特異性及び/又は親和性を持つ、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
前記組換え宿主細胞が、前記細胞において組換えタンパク質を暗号化する核酸を増幅させる必要なく、前記タンパク質の高−レベル発現が可能である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
前記細胞を、不死化されるか、又はアデノウイルスのE1配列により形質転換されるヒト胚性網膜細胞から導く、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
前記宿主細胞をPER.C6細胞から導く、請求項6記載の方法。
【請求項8】
抗体の混合物であって、請求項1〜7のいずれかの方法により得られ得、前記混合物が、抗体のアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgE又はIgMを含む、混合物。
【請求項9】
前記混合物において存在する抗体が、同じ抗原の異なるエピトープ及び/又は混合物を含む1種の抗原において存在する異なる抗原に結合する、請求項8記載の混合物。
【請求項10】
組換え宿主細胞であって、軽鎖を暗号化する核酸配列及び抗体の少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を含み、前記軽鎖及び重鎖が対合可能である、宿主細胞。
【請求項11】
薬学的組成物であって、組換え的に生産される抗体の混合物及び適切な担体を含み、少なくとも3種の異なる重鎖配列が組換え抗体の混合物において代表され、及び前記抗体の軽鎖が共通の配列を含む、薬学的組成物。
【請求項12】
前記混合物が二重特異性抗体を含む、請求項11記載の薬学的組成物。
【請求項13】
前記混合物の抗体が、請求項10記載の組換え宿主細胞により生産される、請求項11又は12記載の薬学的組成物。
【請求項14】
少なくとも2種の前記抗体が異なる特異性を持つ、請求項11〜13のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項15】
前記異なる特異性が同じ抗原上の異なるエピトープに向けられる、請求項14記載の薬学的組成物。
【請求項16】
前記異なる特異性が、混合物を含む1種の抗原において存在する異なる抗原に向けられる、請求項14記載の薬学的組成物。
【請求項17】
少なくとも2種の前記抗体が同じエピトープについての異なる親和性を持つ請求項11〜13のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項18】
前記組成物が、前記組成物において存在する各々の個々の抗体の効果よりも大きな効果を持ち、前記効果が機能的アッセイにおいて測定される、請求項11〜17のいずれか一項記載の薬学的組成物。
【請求項19】
抗体の混合物を生産する少なくとも1種の宿主細胞クローンを識別するための方法であって、前記混合物の抗体が機能的アッセイに従う所望の効果を持ち、この方法が次の:
(i)宿主細胞に、少なくとも1種の軽鎖を暗号化する核酸配列及び少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を提供する工程であって、前記重鎖及び軽鎖が互いに対合可能な工程;
(ii)少なくとも1種のクローンの前記宿主細胞を、前記核酸配列の発現を助長する条件下に培養する工程;
(iii)前記少なくとも1種のクローンの宿主細胞を、機能的アッセイによる所望の効果を持つ抗体の混合物の生産について選別する工程;及び
(iv)所望の効果を持つ抗体の混合物を生産する少なくとも1種のクローンを識別する工程
を含む、方法
【請求項20】
前記宿主細胞が、生産される抗体が共通の軽鎖を含むように、前記少なくとも2種の異なる重鎖と対合可能な共通の軽鎖を暗号化する核酸配列を含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
工程ii)における前記培養及び工程iii)における前記選別を、少なくとも2種のクローンで行う、請求項19又は20記載の方法。
【請求項22】
工程ii)の前記培養及び/又は工程iii)の前記選別を、高−処理の手法を用いて行う、請求項19〜21のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
前記宿主細胞が、前記細胞においてタンパク質を暗号化する核酸配列を増幅させる必要なく、前記タンパク質の高−レベル発現が可能である、請求項19〜22のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
前記細胞を、不死化されるか、又はアデノウイルスのE1配列により形質転換されるヒト胚性網膜芽細胞腫から導く、請求項19〜23のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
前記宿主細胞をPER.C6から導く、請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記混合物の抗体が、異なる特異性及び/又は親和性を持つ少なくとも2種の抗体を含む、請求項19〜25のいずれか一項記載の方法。
【請求項27】
抗体の混合物を生産する方法であって、次の:
(i)請求項19〜26のいずれか一項記載の方法により識別される宿主細胞クローンを、少なくとも1種の軽鎖及び少なくとも2種の重鎖を暗号化する核酸の発現を助長する条件下に培養する工程
を含む、方法。
【請求項28】
さらに、次の:
(ii)抗体を、宿主細胞からか、又は宿主細胞培養物から回収する工程
を含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
抗体の混合物であって、請求項27又は28記載の方法により得られ得る、混合物
【請求項30】
組換え宿主細胞を、抗体の混合物を生産するために作出する方法であって、この方法が次の:
前記宿主細胞中に、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を導入する工程であって、前記核酸配列を連続的にか、又は同時に導入する工程
を含む、方法
【請求項31】
組換え宿主細胞を、抗体の混合物を生産するために作出する方法であって、この方法が次の:
少なくとも3種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を、少なくとも2種の前記重鎖と対合可能な軽鎖を暗号化する核酸配列を含む組換え宿主細胞中に導入する工程
を含む、方法。
【請求項32】
トランスジェニックな非−ヒト動物又はトランスジェニック植物であって、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列又は配列群を含み、前記軽鎖及び重鎖を暗号化する前記核酸配列が、組織−特異的プロモータの調節下にある、トランスジェニック非ヒト動物又はトランスジェニック植物
【請求項33】
抗体の混合物であって、請求項32記載のトランスジェニック動物又はトランスジェニック植物から得られ得る、混合物
【請求項34】
薬学的組成物であって、組換え的に生産される抗体の混合物及び適切な担体を含み、少なくとも2種の異なる重鎖が前記混合物の組換え的に生産される抗体において代表される、薬学的組成物
【請求項35】
前記混合物が二重特異性抗体を含む、請求項34記載の薬学的組成物。
【請求項36】
抗体の混合物であって、少なくとも2種の異なる重鎖が、ヒトか、又は動物の対象物の処置又は診断における使用のために代表される、混合物
【請求項37】
抗体の混合物の使用であって、少なくとも2種の異なる重鎖が、ヒトか、又は動物の対象物においての疾病又は疾患の処置又は診断における使用のための薬剤の調製のために代表される、混合物の使用
【請求項38】
異なるアイソタイプを含む抗体の混合物を宿主細胞から生産するための方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記軽鎖と対合可能な異なるアイソタイプの少なくとも2種の重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程
を含む、方法
【請求項39】
前記アイソタイプが少なくともIgG及びIgAを含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
所望の効果を持つ抗体の混合物を、機能的アッセイにおいて識別するための方法であって、次の:
i)抗体の混合物を機能的アッセイにおいて加える工程、及び
ii)前記混合物の効果を前記アッセイにおいて定める工程
を含み、前記混合物における抗体が共通の軽鎖を含む、方法
【請求項41】
前記混合物が、請求項10〜18のいずれか一項記載の組成物において含まれる、請求項40記載の方法。
【請求項42】
少なくとも1種の前記軽鎖及び/又は重鎖群を暗号化する核酸配列又は配列群が、少なくとも1種の抗体提示の選定工程を含む方法によって得られる、請求項1〜7、19〜28、38及び39のいずれか一項記載の方法、又は請求項10記載の組換え宿主細胞、又は請求項30又は31記載の組換え宿主細胞の作出方法、又は請求項32記載のトランスジェニック非ヒト動物又はトランスジェニック植物
【請求項43】
標的に結合可能な抗体の混合物を生産するための方法であって、この方法が次の:
i)抗体を含む抗体提示ライブラリを、標的を含む物質と接触させる工程、ii)前記標的に結合する抗体を選定する少なくとも1種の工程、iii)前記標的に結合する少なくとも2種の抗体を識別する工程であって、前記少なくとも2種の抗体が共通の軽鎖を含む工程、iv)軽鎖を暗号化する核酸配列及び前記少なくとも2種の抗体の重鎖を暗号化する核酸配列又は核酸配列群を、宿主細胞中に導入する工程、v)前記宿主細胞のクローンを、前記核酸配列の発現を助長する条件下に培養する工程
を含む、方法
【請求項44】
抗体の混合物を組換え宿主において生産するための方法であって、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及び可変領域において異なり及び前記共通の軽鎖と対合可能な少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程であって、及び前記重鎖が、更に、それらの定常領域において、異なる重鎖の間の対合を減少させるか、又は防ぐのに十分に異なる工程
を包含する、方法
【請求項45】
前記重鎖が異なるアイソタイプである請求項44記載の方法。
【請求項46】
前記異なるアイソタイプが少なくともIgG1及びIgG3を包含する、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記異なるアイソタイプが少なくともIgG及びIgAのアイソタイプを包含する、請求項45記載の方法。
【請求項48】
抗体の混合物であって、請求項44〜47のいずれか一項記載の方法により得られ得る、混合物
【請求項49】
二量体のIgAアイソタイプ{(IgA)}抗体を含む抗体の混合物を組換え宿主において生産するための方法であって、少なくとも1部分の前記二量体IgA抗体が、異なる結合領域を各々の2種のIgAサブユニットにおいて持ち、この方法が次の:
組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及び前記共通の軽鎖に対合可能なIgAアイソタイプの少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程
を含む、方法
【請求項50】
少なくとも2種の異なる特異性を持つIgM抗体を含む抗体の混合物を生産するための方法であって、この方法が、組換え宿主細胞において、共通の軽鎖を暗号化する核酸配列、及びIgMアイソタイプの少なくとも2種の異なる重鎖を暗号化する核酸配列を発現させる工程を含み、前記重鎖が前記共通の軽鎖と対合可能である、方法
【請求項51】
IgA二量体、IgM五量体又はIgM六量体であって、少なくとも2種の異なる特異性を持つ、IgA二量体、IgM五量体又はIgM六量体
【請求項52】
免疫グロブリンの混合物を単一細胞から生産する、細胞の培養物であって、前記混合物が少なくとも3種の異なる重鎖を含む、培養物
【請求項53】
さらに、前記培養物が、前記免疫グロブリンの混合物を、単一細胞から、20より多い集団倍加数の間生産する、請求項52記載の培養物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2006−515503(P2006−515503A)
【公表日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−522465(P2004−522465)
【出願日】平成15年7月15日(2003.7.15)
【国際出願番号】PCT/EP2003/007690
【国際公開番号】WO2004/009618
【国際公開日】平成16年1月29日(2004.1.29)
【出願人】(301055549)クルセル ホランド ベー ヴェー (27)
【Fターム(参考)】