説明

抗原虫薬としてのジカチオン性トリアリール類似体

(本開示の要約)
新規ジカチオン性トリアリール化合物は、ローデシアトリパノソーマ感染、及び熱帯熱マラリア原虫感染のような微生物感染症の治療に有用である。従って、これらの化合物は、第二段階ヒトアフリカトリパノソーマ症の治療において有用である。これらの化合物を含む医薬製剤を、微生物感染症の治療方法に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2003年10月24日に出願された米国仮特許出願番号60/514,168号に対して優先権を主張する。該出願は、全体として引用により本明細書中に引用により取り込まれている。
(技術分野)
ここに開示する本主題は、ジカチオン性化合物を用いる、微生物感染症の有効な治療方法に関するものである。特に、ここに開示する本主題は、複素環トリアリール化合物を用いる、微生物感染症の有効な治療方法、及びその新規化合物自体に関するものである。
【0002】
(略語)
δ = 化学シフト
Ac = アセチル
AcO = アセトキシ
AcOH = 酢酸
Ac2O = 無水酢酸
Am = アミジン
AmOH = アミドキシム
Bu = ブチル
℃ = 摂氏温度
calcd = 計算値
cm = センチメートル
dec = 分解点
DIBAL = 水素化ジイソブチルアルミニウム
DMF = ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
D2O = 重水
EtOAc = 酢酸エチル
EtOH = エタノール
FAB = 高速原子衝撃
g = グラム
h = 時間
HCl = 塩化水素
HPLC = 高速液体クロマトグラフィー
Hz = ヘルツ
kg = キログラム
KO-t-Bu = カリウム tert-ブトキシド
L. d. = ドノバンリーシュマニア
M = モル濃度
Me = メチル
MeO = メトキシ
MHz = メガヘルツ
mL = ミリリットル
mm = ミリメートル
mM = ミリモル濃度
m.p. = 融点
MS = 質量分析
Na2CO3 = 炭酸ナトリウム
Na2SO4 = 硫酸ナトリウム
NBS = N-ブロモスクシンイミド
NH2OH・HCl = ヒドロキシルアミン 塩酸塩
NMR = 核磁気共鳴
OBn = ベンジルオキシ
p = パラ
Pd-C = 10% パラジウム-炭素(palladium on carbon)
P.f. = 熱帯熱マラリア原虫
psi = ポンド/平方インチ
spp. = 種
T.b.r. = ローデシアトリパノソーマ
THF = テトラヒドロフラン
TLC = 薄層クロマトグラフィー
TMS = トリメチルシリル
UV = 紫外線
【背景技術】
【0003】
(背景)
免疫無防備状態の人々における微生物感染症(例えば、ミコバクテリア、真菌、及び原虫感染)の罹患率は、過去数年に渡って、著しく増加している。特に、カンジダ種、特にカンジダアルビカンスは、多くの場合、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した患者にとって重大な病原体である。別の病原体のニューモシスティスカリニは、AIDS患者の死因の1つであると考えられる肺炎(PCP)を引き起こす。さらに、ヒトアフリカトリパノソーマ症 (HAT)は、6000万人以上に脅威をもたらすものとして再び姿を現している。現在の推定では、350,000〜450,000人が感染している。他の深刻な、かつ生死にかかわる微生物感染症は、ヒト型結核菌、アスペルギルス属spp.、クリプトスポリジウム属パルブム(Cryptosporidium parvum)、ランブル鞭毛虫、プラスモディウム属spp.、トキソプラスマ、フザリウム属ソラニ(Fusarium solani)、及びクリプトコックス・ネオフォルマンスにより生じる。
【0004】
ジカチオン性分子の抗菌特性は、1930年代から研究されている。通常、この種の化合物は、該カチオン性部位としてアミジン基を利用しており、クリプトスポリジウム属パルブム、ランブル鞭毛虫、リーシュマニア属spp.、プラスモディウム属spp.、ニューモシスティスカリニ、トキソプラスマ、トリパノソーマ属spp.、カンジダアルビカンス、アスペルギルス属spp.、及びクリプトコックス・ネオフォルマンスを含む多くの病原体に対する活性が報告されている。例えば、King, H. らの論文, Ann. Trop. Med. Parasitol. 1938, 32, 177-192; Blagburn, B. L. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1991, 35, 1520-1523; Bell, C. A. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1991, 35, 1099-1107; Bell, C. A. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1990, 34, 1381-1386; Kirk, R. らの論文, Ann. Trop. Med. Parastiol. 1940, 34, 181-197; Fulton, J. D. Ann. Trop. Med. Parasitol. 1940, 34, 53-66; Ivady, V. G. らの論文, Monatschr. Kinderheilkd. 1958, 106, 10-14; Boykin, D. W. らの論文, J. Med. Chem. 1995, 38, 912-916; Boykin, D. W. らの論文, J. Med. Chem. 1998, 41, 124-129; Francesconi らの論文, J. Med. Chem. 1999, 42, 2260-2265; Lindsay, D. S. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1991, 35, 1914-1916; Lourie, E. M. らの論文, Ann. Trop. Med. Parasitol. 1939, 33, 289-304; Lourie, E. M. らの論文, Ann. Trop. Med. Parasitol. 1939, 33, 305-312; Das, B. P. らの論文, J. Med. Chem. 1976, 20, 531-536; Del Poeta, M. らの論文, J. Antimicrob. Chemother. 1999, 44, 223-228; Del Poeta, M. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1998, 42, 2495-2502; Del Poeta, M. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1998, 42, 2503-2510を参照されたい。
【0005】
幅広い活性が、ジアミジンにより示されたにもかかわらず、臨床用途に有効なものは、この化学種の1化合物である、ペンタミジンのみであることが知られている。ペンタミジンは、アフリカトリパノソーマ症、アンチモン耐性リーシュマニア症(antimony-resistant leishmaniasis)、及びP. カリニ肺炎(P. carinii pneumonia)に対して臨床的に使用されている。例えば、Apted, F. I. C., Pharmacol. Ther. 1980, 11, 391-413; Bryceson, A. D. M. らの論文, Trans. Roy. Soc. Trop. Med. Hyg. 1985, 79, 705-714; Hughes, W.T. らの論文, Antimicrob. Agents Chemother. 1974, 5, 289-293を参照されたい。
従って、先の参照した典型的な病原体に対して、又は他の病原体に対しても、抗菌活性を有する化合物が必要である。特に、ヒトアフリカトリパノソーマ症、現在、その第二段階において経口治療が利用できない感染症の治療において活性を有する化合物が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
抗原虫薬としてのジカチオン性トリアリール類似体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を記載する:
【0008】
【化1】

【0009】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
幾つかの実施態様において、R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシル(aralkoxyl)からなる群から選択され;
幾つかの実施態様において、R1は、H, アルキル, ハロ, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され, かつR2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
幾つかの実施態様において、R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択されるが, 但し、 下記で定義するようにL1, 及びL2が、双方とも下記式であり:
【0010】
【化2】

【0011】
かつR7, R8, 及びR9が、それぞれHである場合、R1は、ヒドロキシルでなく;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0012】
【化3】

【0013】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0014】
【化4】

【0015】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0016】
【化5】

【0017】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、 式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を記載する:
【0018】
【化6】

【0019】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0020】
【化7】

【0021】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0022】
【化8】

【0023】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0024】
【化9】

【0025】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、
(a) 医薬として許容し得るキャリア;及び
(b) 下記式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩、を含む医薬製剤を記載する:
【0026】
【化10】

【0027】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0028】
【化11】

【0029】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択され:
【0030】
【化12】

【0031】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0032】
【化13】

【0033】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、
(a) 医薬として許容し得るキャリア;及び
(b) 下記式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩、を含む医薬製剤を記載する:
【0034】
【化14】

【0035】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0036】
【化15】

【0037】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0038】
【化16】

【0039】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0040】
【化17】

【0041】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、微生物感染症の治療方法であって、必要とする患者に、有効量の、下記式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、前記方法を記載する:
【0042】
【化18】

【0043】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0044】
【化19】

【0045】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0046】
【化20】

【0047】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0048】
【化21】

【0049】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、微生物感染症の治療方法であって、必要とする患者に、有効量の、下記式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、前記方法を記載する:
【0050】
【化22】

【0051】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0052】
【化23】

【0053】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0054】
【化24】

【0055】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0056】
【化25】

【0057】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
【0058】
幾つかの実施態様において、該微生物感染症は、トリパノソーマ種, ニューモシトシスカリニ(Pneumocytsis carnii), ランブル鞭毛虫, クリプトスポリジウム属パルブム, クリプトコックス・ネオフォルマンス, カンジダアルビカンス, カンジダトロピカリス(Candida tropicalis), サルモネラ菌, 熱帯熱マラリア原虫, ドノバンリーシュマニア, 及びアマゾン型メキシコリーシュマニアからなる群から選択される。
幾つかの実施態様において、該トリパノソーマ種は、ローデシアトリパノソーマを含む。 幾つかの実施態様において、該微生物感染症は、熱帯熱マラリア原虫感染症を含む。
【0059】
幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、微生物感染症の治療用薬剤の調製のための、式(I)の活性化合物の使用を記載する。幾つかの実施態様において、ここに開示する本主題は、微生物感染症の治療用薬剤の調製のための、式(II)の活性化合物の使用を記載する。
前記で定義したここに開示する本主題の特定の目的は、ここに開示する本主題により全体的に、又は部分的に取り扱われる。他の態様、及び目的が、本明細書中の後半に記載した付随の実施例と関連している場合、それらは、説明が進むにつれて明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
(詳細な説明)
ここに開示する本主題は、代表的な実施態様を示す付随の実施例を参照して、十分に後述されるであろう。しかし、ここに開示する本主題は、異なる形態を包含することができ、本明細書中で説明する実施態様に制限されるものとして解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施態様は、本開示を詳細かつ完全にし、かつ当業者に本実施態様の範囲を伝えるために提供されるであろう。
他に定義しない限り、本明細書中に使用される全ての技術的、及び科学的用語は、ここに記載する本主題に沿って、当業者に共通に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書中で言及した全ての公報、特許出願、特許、及び他の引例は、全体として本明細書中に引用により取り込まれている。
本明細書、及び請求項中の所定の化学式、又は名称は、異性体、及び混合物が存在する場合、全ての光学異性体、及び立体異性体、並びにラセミ混合物を含む。
【0061】
I.定義
本明細書中で使用される用語"アルキル" は、C1-20含有、直線(すなわち、"直鎖"), 分岐, 又は環式, 飽和, 又は不飽和(すなわち、アルケニル、及びアルキニル)炭化水素鎖を意味し、例えば、メチル, エチル, プロピル, イソプロピル, ブチル, イソブチル, tert-ブチル, ペンチル, ヘキシル, オクチル, エテニル, プロペニル, ブテニル, ペンテニル, ヘキセニル, オクテニル, ブタジエニル, プロピニル, ブチニル, ペンチニル, ヘキシニル, へプチニル, 及びアレニル基を含む。"分岐"は、メチル, エチル, 又はプロピルのような低アルキル基が、直線アルキル鎖に結合したアルキル基を意味する。"低アルキル"は、1〜約8個、すなわち、1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 又は8個の炭素原子を有するアルキル基(すなわち、C1-8 アルキル)を意味する。"高アルキル"は、約10〜20個、すなわち、10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 又は20個の炭素原子を有するアルキル基(すなわち、C10-20 アルキル)を意味する。特定の実施態様において、"アルキル"は、C1-8直鎖アルキルを意味する。特に特定の実施態様において、アルキルは、特にC1-8 分岐鎖アルキルを意味する。
【0062】
アルキル基は、任意に、1以上のアルキル置換基で置換することができ、該アルキル置換基は、同一、又は異なっていてもよい。用語"アルキル置換基"は、制限されないが、アルキル, ハロ, アリールアミノ, アシル, ヒドロキシル, アリールオキシ, アルコキシル, アルキルチオ, アリールチオ, アラルキルオキシル, アラルキルチオ, カルボキシル, アルコキシカルボニル, オキソ, 及びシクロアルキルを含む。該アルキル鎖に沿って、任意に1以上の酸素, 硫黄, 若しくは、置換, 又は非置換窒素原子を挿入することができる。ここで、該窒素の置換基は、水素原子、低アルキル (本明細書中では、"アルキルアミノアルキル"とも呼ぶ。), 又はアリールである。
【0063】
本明細書中で使用される用語"アリール"は、芳香族の置換基を意味し、融合した、共有結合で結合した、若しくは、メチレン, 又はエチレン部位などの一般的な基に結合した、単環芳香族、又は多環芳香族とすることができる。また、一般的な結合基は、ベンゾフェノンなどのようなカルボニル、又は、フェニルエーテルなどのようなエーテル、又は、ジフェニルアミンなどのような窒素とすることができる。幾つかの実施態様において、該"アリール"基は、共有結合で結合した2個の芳香族環を含み、本明細書中において、これらを"ジアリール"基、又は"ジアリール"環構造、又は"ジアリール"化合物と呼ぶ。ジアリール基の例を挙げるとビフェニルがある。さらに、幾つかの実施態様において、該"アリール"基は、共有結合で結合した3個の芳香族環を含み、本明細書中において、これらを"トリアリール"基、又は"トリアリール"化合物と呼ぶ。
特に、該用語"アリール"は、複素環芳香族化合物を含む。該芳香族環は、特に、フェニル, ナフチル, ビフェニル, ジフェニルエーテル, ジフェニルアミン, 及びベンゾフェノン環構造を含み得る。特定の実施態様において、該用語"アリール"は、約5〜約10個、すなわち、5, 6, 7, 8, 9, 又は10個の炭素原子を含む、環式芳香族を意味する。これらは、5-、及び6-員環炭化水素、及び複素芳香族環を含む。
【0064】
該アリール基は、任意に1以上のアリール置換基で置換することができ、該アリール置換基は、同一、又は異なっていてもよい。"アリール置換基"は、アルキル, アリール, アラルキル, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシ, アラルコキシル, カルボキシル, アシル, ハロ, ニトロ, アルコキシカルボニル, アリールオキシカルボニル, アラルコキシカルボニル, アシルオキシル, アシルアミノ, アロイルアミノ, カルバモイル, アルキルカルバモイル, ジアルキルカルバモイル, アリールチオ, アルキルチオ, アルキレン, 及びNR'R''(式中R', 及びR''は、それぞれ独立に、水素原子, アルキル, アリール, 及びアラルキルとすることができる。)を含む。
本明細書中で定義するように、アリール置換基、例えば"R"基は、下記式のように表すことができる:
【0065】
【化26】

【0066】
式中、"R"基は、該芳香族環上の全ての利用可能な位置に存在し得る。
アリール基の特定の例を挙げると、制限されないが、シクロペンタジエニル, フェニル, フラン, チオフェン, ピロール, ピラン, ピリジン, イミダゾール, ベンゾイミダゾール, イソチアゾール, イソオキサゾール, ピラゾール, ピラジン, トリアジン, ピリミジン, キノリン, イソキノリン, インドール, 及びカルバゾールなどがある。
【0067】
従って、本明細書中で使用される"置換アルキル"、及び"置換アリール"は、本明細書中で定義するように、該アリール、又はアルキル基の1以上の原子又は官能基を、例えば、ハロゲン, アリール, アルキル, アルコキシル, ヒドロキシル, ニトロ, アミノ, アルキルアミノ, ジアルキルアミノ, 硫酸塩, 及びメルカプトを含む他の原子又は官能基で置換したアルキル、及びアリール基を含む。
本明細書中で使用される用語"アシル"は、カルボキシル基の-OHが、他の置換基で置換されている有機酸基を意味する(すなわち、RCO-で表され、Rは、本明細書中で定義したアルキル、又はアリール基である。)。そのようなものとして、該用語"アシル"には、特にアリールアシル基がある。アシル基の特定の例には、アセチル, 及びベンゾイルがある。
【0068】
"環式"、及び"シクロアルキル"は、約3〜約10個、すなわち、3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 又は10個の炭素原子の非芳香族単環式、又は多環式の環構造を意味する。該シクロアルキル基は、任意に、部分的に不飽和であり得る。また、該シクロアルキル基は、任意に、本明細書中で定義したアルキル置換基、オキソ、及び/又はアルキレンで置換され得る。複素環基を提供するように、任意に、該環式アルキル鎖に沿って、1以上の酸素, 硫黄, 若しくは置換, 又は非置換窒素原子を挿入することができる。ここで、該窒素の置換基は、水素原子, 低アルキル, 又はアリールである。代表的な単環式のシクロアルキル環には、シクロペンチル, シクロヘキシル, 及びシクロヘプチルがある。多環式のシクロアルキル環には、アダマンチル, オクタヒドロナフチル, デカリン, ショウノウ, カンファン, 及びノルアダマンチルがある。
【0069】
"アルコキシル"、又は"アルコキシアルキル"は、アルキル-O-基を意味し、アルキルは、本明細書中で先に記載したものである。本明細書中で使用される用語"アルコキシル"は、C1-20含有、直線、分岐又は環式、飽和又は不飽和オキソ-炭化水素鎖、例えば、メトキシ, エトキシ, プロポキシ, イソプロポキシ, ブトキシ, t-ブトキシ, 及びペントキシを意味することができる。
"アリールオキシル"は、アリール-O-基を意味し、該アリール基は、本明細書中で先に記載したものである。本明細書中で使用される用語"アリールオキシル"は、フェニルオキシル, 又はヘキシルオキシル, 及びアルキル, ハロ, 又はアルコキシル置換フェニルオキシル, 又はヘキシルオキシルを意味することができる。
【0070】
"アラルキル"は、アリール-アルキル−基を意味し、該アリール、及びアルキルは、本明細書中で先に記載したものである。具体例としてのアラルキル基は、ベンジル, フェニルエチル, 及びナフチルメチルである。
"アラルキルオキシル"は、アラルキル-O−基を意味し、該アラルキル基は、本明細書中で先に記載したものである。具体例としてのアラルキルオキシ基は、ベンジルオキシである。
"ジアルキルアミノ"は、-NRR'基を意味し、R, 及びR'の各々は、独立に、本明細書中で先に記載したアルキル基である。具体例としてのアルキルアミノ基は、エチルメチルアミノ, ジメチルアミノ, 及びジエチルアミノである。
【0071】
"アルコキシカルボニル"は、アルキル−O−CO−基を意味する。具体例としてのアルコキシカルボニル基には、メトキシカルボニル, エトキシカルボニル, ブチルオキシカルボニル, 及びt-ブチルオキシカルボニルがある。
"アリールオキシカルボニル"は、アリール−O−CO−基を意味する。具体例としてのアリールオキシカルボニル基には、フェノキシ-、及びナフトキシ-カルボニルがある。
"アラルコキシカルボニル"は、アラルキル−O−CO−基を意味する。具体例としてのアラルコキシカルボニル基は、ベンジルオキシカルボニルである。
【0072】
"カルバモイル"は、H2N−CO−基を意味する。
"アルキルカルバモイル"は、R'RN−CO−基を意味し、R, 及びR'の一方は、水素原子であり、かつR, 及びR'の他方は、本明細書中で先に記載したアルキルである。
"ジアルキルカルバモイル"は、R'RN−CO−基を意味し、R, 及びR'の各々は、独立に、本明細書中で先に記載したアルキルである。
【0073】
"アシルオキシル"は、アシル-O−基を意味し、アシルは、本明細書中で先に記載したものである。
"アシルアミノ"は、アシル-NH−基を意味し、アシルは、本明細書中で先に記載したものである。
"アロイルアミノ"は、アロイル-NH−基を意味し、アロイルは、本明細書中で先に記載したものである。
【0074】
"アルキレン"は、約1〜20個の炭素原子、すなわち、1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 又は20個の炭素原子を有する、直鎖、又は分岐の二価脂肪族炭化水素基を意味する。該アルキレン基は、直鎖、分岐、又は、環式とすることができる。また、該アルキレン基は、任意に、不飽和であり、かつ/又は1以上の"アルキル置換基"を用いて置換することができる。任意に、該アルキレン基に沿って、酸素, 硫黄, 若しくは置換, 又は非置換窒素原子(本明細書中では、"アルキルアミノアルキル"とも呼ぶ。)を挿入することができる。該窒素の置換基は、本明細書中で先に記載したアルキルである。具体例としてのアルキレン基には、メチレン (CH2); エチレン (CH2-CH2); プロピレン ((CH2)3); シクロヘキシレン (C6H10); CH=CHCH=CH; CH=CHCH2; (CH2)nN(R)(CH2)m, (式中のm, 及びnの各々は、独立に、0〜約20の整数、すなわち、0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10,11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 又は20の整数であり、かつRは、水素原子, 又は低アルキルである。);メチレンジオキシ(OCH2O);及びエチレンジオキシ (O(CH2)2O)がある。アルキレン基は、約2〜約3個の炭素原子を有することができ、かつ、さらに、約6〜約20個の炭素原始を有することができる。
【0075】
用語"アミノ"は、-NH2基を意味する。
用語"カルボニル"は、-(C=O)-基を意味する。
用語"カルボキシル"は、-COOH基を意味する。
本明細書中に使用される用語"ハロ"、"ハロゲン化物"、又は"ハロゲン"は、フルオロ, クロロ, ブロモ, 及びヨード基を意味する。
【0076】
用語"ヒドロキシル"は、-OH基を意味する。
用語"ヒドロキシアルキル"は、-OH基で置換したアルキル基を意味する。
用語"メルカプト"は、-SH基を意味する。
用語"オキソ"は、本明細書中で先に記載した化合物を意味し、炭素原子が、酸素原子に置き換わったものである。
【0077】
用語"ニトロ"は、-NO2基を意味する。
用語"チオ"は、本明細書中で先に記載した化合物を意味し、炭素原子、又は酸素原子が、硫黄原子に置き換わったものである。
用語"硫酸塩"は、-SO4基を意味する。
【0078】
用語"独立に選択される"が使用される場合、該置換基(すなわち、基R1, 及びR2などのR基, 又は基X, 及びY)は、同一であっても、又は異なっていてもよい。例えば、R2, 及びR3は、双方とも置換されていてもよく、若しくは、R2が、水素原子であり、かつR3が、置換アリールなどであってもよい。
一般的に、名称"R", "X", "X'", "Y", "Y'", "A", "B", "L", 又は"Z"基は、本明細書中に他に特定されない限り、名称に対応する基として、当業者に認識される構造を有するであろう。説明の目的のために、上述した特定の代表的"R", "X", "Y"基を、下記で定義する。これらの定義は、当業者に公知である定義を補足し、かつ説明し、除外されないことを意図する。
【0079】
(II.新規化合物)
(A. 式(I)の化合物)
本明細書中に記載されるものは、式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩である:
【0080】
【化27】

【0081】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
幾つかの実施態様において、R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
幾つかの実施態様において、R1は、H, アルキル, ハロ, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され, かつR2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
幾つかの実施態様において、R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択されるが, 但し、下記で定義するようにL1, 及びL2が、双方とも下記式であり:
【0082】
【化28】

【0083】
かつR7, R8, 及びR9が、それぞれHである場合、R1は、ヒドロキシルでなく;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0084】
【化29】

【0085】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0086】
【化30】

【0087】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0088】
【化31】

【0089】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、Xは、CH, 及びNのうちの1つから選択され; Yが存在し、かつCHであり; Zは、下記構造であり、
【0090】
【化32】

【0091】
(式中、Aは、NHであり; Bは、Nであり;かつ L2は、環Eの5-位に存在し; L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【0092】
【化33】

【0093】
(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ R8, 及びR9は、それぞれHであり; R1, 及びR4は、それぞれHであり; R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され; R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;かつ R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択される。)。)。
【0094】
幾つかの実施態様において、Xは、CHであり; R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され; R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され; R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択される。
幾つかの実施態様において、R2, R3, 及びR5が、それぞれHである。幾つかの実施態様において、R2は、ヒドロキシルである。幾つかの実施態様において、R2, 及びR5の少なくとも1つは、アルコキシルである。幾つかの実施態様において、R3は、アルキルである。幾つかの実施態様において、R7は、Hである。幾つかの実施態様において、R7は、ヒドロキシルである。幾つかの実施態様において、L1は、該ジアリール環Dの4'位に存在している。幾つかの実施態様において、L1は、該ジアリール環D の3'-位に存在している。
【0095】
幾つかの実施態様において、Xは、Nであり; R3, 及びR5は、それぞれHであり; R2は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択される。幾つかの実施態様において、R2は、Hである。幾つかの実施態様において、R2は、アルコキシルである。幾つかの実施態様において、R7は、Hである。幾つかの実施態様において、R7は、OHである。幾つかの実施態様において、L1は、該ジアリール環Dの4'-位に存在している。
幾つかの実施態様において、Xは、Oであり; Yは、存在せず; Zは、下記構造であり、
【0096】
【化34】

【0097】
(式中、Aは、NHであり; Bは、Nであり;かつ L2は、環Eの5-位に存在し; L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【0098】
【化35】

【0099】
(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ R8, 及びR9は、それぞれHである。);かつ R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれHである. 幾つかの実施態様において、R7は、Hである。
【0100】
式(I)の代表的な化合物は、制限されないが、下記のものがある:N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (3); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (4); N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (7); 2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (8); N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル] 1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (11); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (12); 2-(4'-カルバムイミドイル-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (16); N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (19); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (20); N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (23); 2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (24); N ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (27); 2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (28); N-ヒドロキシ-2-{5-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドロイル)-ピリジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (35); 2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (36); N-ヒドロキシ-2-{3-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (39);かつ 2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (40)である。
【0101】
幾つかの実施態様において、式(I)の化合物は、下記構造を有する:
【0102】
【化36】

【0103】
(B. 式(II)の化合物)
本明細書中に記載されるものは、式(II)のジアリール環構造化合物、又はその医薬として許容し得る塩である:
【0104】
【化37】

【0105】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0106】
【化38】

【0107】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0108】
【化39】

【0109】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0110】
【化40】

【0111】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。
幾つかの実施態様において、X, 及びYは、それぞれCHであり; R3は、 H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシル, 及びアラルオキシルからなる群から選択され; R4は、H, 及びハロゲンのうちの1つから選択され; R5は、Hであり; Zは、下記式であり:
【0112】
【化41】

【0113】
(式中、Aは、NHであり; Bは、Nであり; L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表される:
【0114】
【化42】

【0115】
(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ R8, 及びR9は、それぞれHである。)。)。幾つかの実施態様において、R3は、 Hである。幾つかの実施態様において、R3は、アルキルである。幾つかの実施態様において、R3は、ヒドロキシルである。幾つかの実施態様において、R3は、 アラルオキシルである。幾つかの実施態様において、R4は、Hである。幾つかの実施態様において、R4は、ハロゲンである。幾つかの実施態様において、R7は、Hである。幾つかの実施態様において、R7は、ヒドロキシルである。
幾つかの実施態様において、Xは、Nであり; Yは、CHであり; R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり; Zは、下記式であり:
【0116】
【化43】

【0117】
(式中、Aは、NHであり; Bは、Nであり; L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表される:
【0118】
【化44】

【0119】
(式中、L1は、該ジアリール環Dの4'-位に存在し; R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ R8, 及びR9は、それぞれHである。)。)。幾つかの実施態様において、R7は、Hである。幾つかの実施態様において、R7は、OHである。
幾つかの実施態様において、X, 及びYは、それぞれCHであり; R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり; Zは、下記式であり:
【0120】
【化45】

【0121】
(式中X’は、Oであり; Y’は、存在せず; L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0122】
【化46】

【0123】
(式中、R7は、H, 及びOHのうちの1つから選択され;かつ R8, R9, 及びR10は、Hである。)。)。幾つかの実施態様において、L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表される。
【0124】
【化47】

【0125】
幾つかの実施態様において、R7は、Hである。幾つかの実施態様において、R7は、OHである。幾つかの実施態様において、L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【0126】
【化48】

【0127】
かつR7は、Hである。
幾つかの実施態様において、L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表される。
【0128】
【化49】

【0129】
代表的な式(II)の化合物は、制限されないが、下記のものがある:
2-[3-フルオロ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (31); 2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (32); N-ヒドロキシ-2-{4-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (43); 2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (44); 2-[2'-ベンジルオキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (47); 2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (48); N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-4-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (51); 及び2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチルビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (52)である。
幾つかの実施態様において、式(II)の化合物は、下記化学構造を有する化合物からなる群から選択される。
【0130】
【化50】

【0131】
(C. プロドラッグ)
幾つかの実施態様において、本明細書中に記載した化合物は、プロドラッグである。プロドラッグとは、受容者への投与時に、ここに開示する本主題の化合物、若しくは、その阻害性活性代謝物、又は残留物を提供することができる化合物を意味する。プロドラッグは、前記化合物が、対象に投与される場合、ここに開示する本主題の化合物の生物学的利用能を増加することができる(例えば、経口投与された化合物の血液中への吸収をより迅速にすることができる。)。または、例えば、代謝種に関連した生物学的画分(例えば、脳、又はリンパ系)への該親化合物の輸送を向上させることができる。実施例1-5, 7-8, 及び11-13に記載した、ここに開示する本主題の化合物3, 7, 11, 15, 19, 20, 27, 31, 43, 47, 及び51は、プロドラッグである。
【0132】
(D. 医薬として許容し得る塩)
さらに、ここに開示する本主題の活性化合物は、医薬として許容し得る塩として投与することができる。前記塩は、グルコン酸塩, 乳酸塩, 酢酸塩, 酒石酸塩, クエン酸塩, リン酸塩, ホウ酸塩, 硝酸塩, 硫酸塩, 及び塩酸塩を含む。本明細書中に記載した化合物の塩を、一般的に、2等量の塩基化合物と所望の酸とを溶液中で反応させることにより調製することができる。該反応終了後に、該塩の不溶性溶媒を適当量添加することにより、該塩を溶液から結晶化することができる。幾つかの実施態様において、該医薬として許容し得る塩は、酢酸塩である。
【0133】
(III. 医薬製剤)
本明細書中では、式(I)及び式(II)の化合物、その医薬として許容し得る塩、式(I)及び式(II)の化合物に対応するプロドラッグ、並びに、その医薬として許容し得る塩を、"活性化合物"と呼ぶ。また、本明細書中に、前記活性化合物を含む医薬製剤を提供する。これらの医薬製剤は、医薬として許容し得るキャリア中に、本明細書中に記載した活性化合物を含むものである。
ここに記載する医薬製剤の実施態様に関して、式(I)の化合物は、下記構造を有するもの、又はその医薬として許容し得る塩として定義される:
【0134】
【化51】

【0135】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0136】
【化52】

【0137】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0138】
【化53】

【0139】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0140】
【化54】

【0141】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
さらに、ここに記載する医薬製剤の実施態様に関して、式(II)の化合物は、下記構造を有するもの、又はその医薬として許容し得る塩として定義される:
【0142】
【化55】

【0143】
式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0144】
【化56】

【0145】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0146】
【化57】

【0147】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0148】
【化58】

【0149】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
医薬製剤を、本明細書中の後でより詳細に記載するように、経口、静脈内、又はエアロゾル投与用に調製することができる。また、ここに開示する本主題は、凍結乾燥されており、かつ、静脈内、又は筋肉注射などの、医薬として許容し得る投与用製剤を形成するように再構成することができる、前記活性化合物を提供する。
【0150】
本明細書中に記載された実施態様の範囲内の使用において、全ての特定の活性化合物の治療的有効量は、化合物ごと、及び患者ごとにより、幾らか変動するであろう。また、それは、該患者の症状、及び該輸送経路に依存するであろう。一般的に提案されているように、約0.1 mg/kg〜約50 mg/kgの投与量が、治療上有効性を有し、すべての重さは、該活性化合物の重量に基づいて計算される。なお、これは、塩が使用される場合も含まれる。高レベルの毒性関係は、静脈内投与量を約10 mg/kgまでのように低レベルに制限することができ、すべての重さは、該活性塩基の重量に基づいて計算される。これは、塩が使用される場合も含まれる。約10 mg/kg〜約50 mg/kgの投与量を、経口投与のために使用することができる。通常、約0.5 mg/kg〜約5 mg/kgの投与量を、筋肉注射のために使用することができる。幾つかの実施態様において、投与量は、約1μg/kg〜約50μg/kgの範囲である。幾つかの実施態様において、投与量は、静脈内、又は経口投与のために、該化合物約22μg/kg〜約33μg/kgの範囲である。通常、該治療は、一日につき一度を、2〜3週間の期間、又は該症状が本質的にコントロールされるまで継続する。該感染の再発率を抑制、又は低減するように、少ない頻度で少ない投与量を予防的に使用することができる。
【0151】
ここに開示する方法に従って、本明細書中に記載した医薬的活性化合物を、固体、又は液体として、経口的に投与することができる。または、溶液、懸濁液、又はエマルションとして、筋肉内に、又は静脈内に投与することができる。或いは、該化合物、又は塩を、リポソーム懸濁液として、吸入による投与、静脈内投与、又は筋肉内投与することができる。吸入により投与される場合、該活性化合物、又は塩は、幾つかの実施態様においては約0.5〜約5ミクロンの粒子サイズを有し、かつ幾つかの実施態様においては約1〜約2ミクロンの粒子サイズを有する、複数の固体粒子、又は液滴の形態にされるべきである。
静脈内、又は筋肉内注射に適した医薬製剤を、本明細書中に提供する。該医薬製剤は、医薬として許容し得るキャリア中に、本明細書中に記載した式(I)、又は式(II)の化合物、本明細書中に記載したプロドラッグ、又はこれらの医薬として許容し得る塩を含む。溶液が所望される場合、水溶性化合物、又は塩に対して、水をキャリアに選択する。該水溶性化合物、又は塩に対して、グリセロール, プロピレングリコール, ポリエチレングリコール, 又はこれらの混合物のような有機ビヒクルが適している。後者の場合において、該有機ビヒクルは、相当量の水を含むことができる。どちらの場合においても、続いて、該溶液を、当業者に公知の方法で滅菌する。通常、0.22-ミクロンのフィルターを通して濾過することにより滅菌する。滅菌後に、該溶液を、非発熱性ガラスバイアルなどの適切な容器に分注する。もちろん、該分注は、無菌方法により行うことが好ましい。次に、滅菌したふたを、該バイアル上に置くことができる。もし必要な場合、該バイアル内容物を、凍結乾燥してもよい。
【0152】
該医薬製剤は、式(I)、及び式(II)の化合物、又はこれらの塩、又はプロドラッグに加えて、pH調整剤のような他の添加物を含むことができる。特に、有用なpH調整剤には、塩酸のような酸、塩基、又は緩衝液があり、例えば、乳酸ナトリウム, 酢酸ナトリウム, リン酸ナトリウム, クエン酸ナトリウム, ホウ酸ナトリウム, 又はグルコン酸ナトリウムがある。さらに、該製剤は、抗菌保存薬を含むことができる。通常、有用な抗菌保存薬は、該製剤が、多投与使用のために設計されたバイアル中に置かれる場合に使用される。本明細書中に記載された医薬製剤を、当業者に周知の技術を用いて凍結乾燥することができる。
【0153】
本明細書中に記載した主題の幾つかの実施態様において、シール容器内の単位投与量形態中に、式(I)、及び式(II)のいずれか1つの化合物、又はその塩を含み、注入可能で、安定な、滅菌製剤を提供する。該化合物、又は塩は、凍結乾燥形態で提供され、適切な医薬として許容し得るキャリアを用いて再構成して、対象への注射に適した液体製剤を形成することができる。通常、該単位投与形態は、約10 mg〜約10グラムの該化合物塩を含む。該化合物、又は塩が、実質的に不水溶性である場合、十分な量の生理学的に許容し得る乳化剤を、水性キャリア中に該化合物、又は塩を乳化するのに十分な量で使用することができる。有用な乳化剤の1つは、ホスファチジルコリンである。
他の医薬製剤を、水性塩基エマルションなどの、本明細書中に記載した不水溶性化合物、又はその塩から調製することができる。この例において、該製剤は、所望量の該化合物、又はその塩を乳化するように、十分な量の医薬として許容し得る乳化剤を含む。特に有用な乳化剤には、ホスファチジルコリン、及びレシチンがある。
【0154】
本明細書中に提供されるさらなる実施態様は、本明細書中に記載した活性化合物のリポソーム製剤を含む。リポソーム懸濁液を形成するための技術は、当業者に周知である。該化合物が、水溶性塩である場合、従来のリポソーム技術を用いて、該同じものを脂質ベシクル内に組み込むことができる。この例において、該活性化合物の水溶性のために、該活性化合物は、実質的に該リポソームの親水性中心、又はコア内に取り込まれるであろう。使用される該脂質層は、従来のどんな組成でもよく、かつコレステロールを含んでも、又はコレステロールフリーであってもよい。重要な活性化合物が、不水溶性である場合、同様に従来のリポソーム形成技術を使用して、該塩を、リポソーム構造を形成する疎水性脂質二重層中に実質的に取り込むことができる。どちらの例においても、製造されるリポソームは、標準的なソニケーション、及びホモジナイズ技術の使用を通して、サイズを減少することができる。
本明細書中に記載した活性化合物を含む該リポソーム製剤を、凍結乾燥して、凍結乾燥物を製造することができる。それを、水などの医薬として許容し得るキャリアで再構築して、リポソーム懸濁液を再び製造することができる。
【0155】
また、吸入によるエアロゾル投与に適した医薬製剤を提供する。これらの製剤は、本明細書中に記載した所望の化合物、又はその塩の溶液、又は懸濁液、若しくは、該化合物、又は塩の複数の固体粒子を含む。該所望の製剤を、小さいチャンバー中に置き、かつ噴霧することができる。噴霧は、圧縮空気により、又は超音波エネルギーにより達成され、該化合物、又は塩を含む複数の液滴、又は固体粒子を形成することができる。幾つかの実施態様において、該液滴、又は固体粒子は、約0.5ミクロン〜約10ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。幾つかの実施態様において、該液滴、又は固体粒子は、約0.5ミクロン〜約5ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。該固体粒子を、微粉化などの当業者に公知である適切な方法で、該固体化合物、又はその塩を加工することにより得ることができる。幾つかの実施態様において、該固体粒子、又は液滴のサイズは、約1ミクロン〜約2ミクロンであろう。この点において、商業用の噴霧器を、この目的のために利用できる。該化合物を、米国特許第5,628,984号に説明されている方法にある、呼吸に適した粒子のエアロゾル懸濁液を介して投与することができる。
【0156】
エアロゾルとして投与される該医薬製剤が液体の形態である場合、該製剤は、水を含むキャリア中に、水溶性活性化合物を含むであろう。噴霧される場合、所望のサイズ範囲内の液滴が十分に形成されるように、該製剤の表面張力を低下させる界面活性剤を存在させることができる。
示したように、水溶性、及び不水溶性の活性化合物、両方を提供する。ここに開示する本主題において使用される用語"水溶性"とは、水に約50 mg/mL以上の量が溶解する全ての組成物を定義することを意味する。また、ここに記載する本主題において使用される用語"不水溶性"は、水への溶解性が、約20 mg/mL未満である全ての組成物を定義することを意味する。特定の応用において、水溶性化合物、又は塩が望ましく、同様に、別の応用においては、不水溶性化合物、又は塩が望ましいとされてもよい。
【0157】
(IV. 微生物感染の治療方法)
微生物感染症の対象を、本明細書中に記載した方法により治療することができる。これらの感染症は、真菌、藻類、原虫、バクテリア、及びウイルスを含む、様々な微生物により生じ得る。ここに開示する本主題の方法により治療することができる、微生物感染症の具体例は、制限されないが、トリパノソーマ種 (例えば, ローデシアトリパノソーマ), ニューモシトシスカリニ, ランブル鞭毛虫, クリプトスポリジウム属パルブム, クリプトコックス・ネオフォルマンス, カンジダアルビカンス, カンジダトロピカリス, サルモネラ菌, 熱帯熱マラリア原虫, ドノバンリーシュマニア, 及びアマゾン型メキシコリーシュマニアがある。幾つかの実施態様において、該微生物感染症は、ローデシアトリパノソーマ、及び熱帯熱マラリア原虫のうちの1つから選択される。幾つかの実施態様において、該微生物感染症は、ローデシアトリパノソーマである。幾つかの実施態様において、該微生物感染症は、熱帯熱マラリア原虫である。ここに開示する本主題の方法は、発症、成長、又は該症状の拡大を阻害し、該症状を退行させ、該症状を治療し、若しくは、該症状かかる危険性に、又はその点で苦悩する対象の全身の健康を改善するので、これらの症状の治療に有用である。
【0158】
微生物感染症を治療する方法は、必要とする患者に、本明細書中で記載した活性化合物を投与することを含む。上述のこれらの活性化合物は、式(I)、及び式(II)の化合物、これらの対応するプロドラッグ、並びに、該化合物及びプロドラッグの医薬として許容し得る塩を含む。ここに記載した方法の実施態様に関して、式(I)の化合物は、下記構造を有するもの、又はその医薬として許容し得る塩として定義される:
【0159】
【化59】

【0160】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0161】
【化60】

【0162】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0163】
【化61】

【0164】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0165】
【化62】

【0166】
(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)
【0167】
幾つかの実施態様において、該方法は、下記からなる群から選択される、式(I)の化合物を含む:2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (23); 2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (40); N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (3); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (4); 2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (8); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (12); 2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン; 2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (28); 2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (36); 及び2-(4'-カルバムイミドイル-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (16)である。
さらに、ここに記載する方法の実施態様に関して、式(II)の化合物は、下記構造を有するもの、又はその医薬として許容し得る塩として定義される:
【0168】
【化63】

【0169】
(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【0170】
【化64】

【0171】
(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【0172】
【化65】

【0173】
(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【0174】
【化66】

【0175】
(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
幾つかの実施態様において、該方法は、下記からなる群から選択される、式(II)の化合物を含む:2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチルビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (52); 2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (44); 2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (32);かつ 2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (48)である。
【0176】
本明細書中に記載される方法は、用語"対象"に含まれるべきであることが意図される全ての脊椎動物種に対して、有効であることが理解されるが、望ましくは、ここに開示する本主題の多くの実施態様において、治療される対象はヒトである。特に、本明細書中に記載される方法は、温血脊椎動物の感染症の治療、及び/又は予防において有用である。従って、該方法を、哺乳動物、及び鳥の治療に使用してもよい。
【0177】
特に、ヒトなどの哺乳動物の治療、並びに、絶滅寸前の重要な哺乳動物(シベリアトラなど)、経済的に重要な哺乳動物(ヒトにより消費される、農場で育った動物)、及び/又はヒトにとって社会的に重要な哺乳動物(ペット、又は動物園の動物)の治療 、例えば、ヒト以外の肉食動物(ネコ、及びイヌなど)、ブタ,イノシシ(swine)(ブタ(pigs)、雄ブタ(hogs)、及びイノシシ(wild boar)など)、反芻動物(ウシ(cattle)、雄ウシ(oxen)、ヒツジ、キリン、シカ、ヤギ、バイソン、及びラクダ)、及びウマなどの治療を提供する。
【0178】
また、人にとって経済的に重要である、絶滅寸前の鳥類、動物園及び家禽(fowl)の鳥類, 特に飼いならされた家禽, すなわち七面鳥、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、及びホロホロ鳥などの家禽(poultry)の鳥類の治療を提供する。従って、本明細書中に記載した方法の実施態様は、制限されないが、家畜ブタ(ブタ(pigs)、及び 雄ブタ(hogs))、反芻動物、ウマ、及び家禽などの家畜類の治療を含む。
【実施例】
【0179】
下記実施例は、ここに開示する本主題の態様を説明することを包含している。下記実施例の特定の態様は、ここに開示する本主題の実施に際して研究され、発見、又は熟考された技術、及び手順の用語において記載されている。本開示、及び当業者の一般的レベルの点において、当業者は、下記実施例が、具体例であり、かつ多くの変化、改質、及び変更を、ここに開示する本主題の範囲から外れずに使用できることを認識できる。
【0180】
(実施例1〜13の方法、及び物質)
融点は、トーマスフーバー(Thomas-Hoover) (Uni-Melt(登録商標))(Thomas Scientific, スウェデスボロ(Swedesboro), ニュージャージー州, アメリカ合衆国)キャピラリー融点装置を用いて記録し、かつ訂正されていない。TLC分析は、アルミニウムシートで薄くめっきされたシリカゲル60 F254上で行い、かつUV光下で検出した。1H、及び13C NMRスペクトルは、バリアンGX400(Varian GX400)、又はバリアンユニティプラス300分光計(Varian Unity Plus 300 spectrometer)(Varian, Inc., パロアルト, カリフォルニア州, アメリカ合衆国)を使用して記録し、かつ化学シフト(δ)は、内部標準TMSに対するppmである。質量スペクトルは、純粋化合物に対して、VGアナリティカル70−SE分光計(VG Analytical 70-SE spectrometer)(VG Analytical, Ltd., マンチェスター, イギリス)で記録した。元素分析は、Atlantic Microlab Inc. (ノルクロス(Norcross), ジョージア州, アメリカ合衆国)から入手し、かつ理論値の±0.4の範囲内である。全ての化学物質、及び溶媒は、Aldrich Chemical Co. (ミルウォーキー, ウィスコンシン州, アメリカ合衆国)、又はFisher Scientific (フェアラウン(Fairlawn), ニュージャージー州, アメリカ合衆国)、又はFrontier Scientific (ローガン, ユタ州, アメリカ合衆国)、又はLancaster Synthesis, Inc. (ウィンダム, ニューハンプシャー州, アメリカ合衆国)から購入した。
【0181】
(実施例1)
【化67】

【0182】
(3'-ホルミル-4'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-カルボニトリル (1). )
スキーム1を参照して、窒素雰囲気下、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド (804 mg, 4 mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム (230 mg)のトルエン(8 mL)撹拌溶液に、2 MのNa2CO3水溶液を1.4 mL加え、続いて、4-シアノフェニルボロン酸(657 mg, 4.8 mmol)のメタノール溶液4 mLを加えた。強く撹拌した混合液を、80℃で12時間暖めた。該溶媒をエバポレートし、該沈殿物を、塩化メチレン(150 mL)、及び高濃度アンモニア2 mLを含む2 M Na2CO3水溶液(12 mL)で分配した。該有機相を乾燥し(Na2SO4)、かつ次に、減圧下で濃縮して乾燥し、1を62%の収率で得た;mp 143.5-144℃ (EtOH). 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.13 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.83-7.91 (m, 4H), 7.94 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 10.30 (s, 1H) 11.00 (brs, 1H). 13C NMR;δ 191.0, 161.1, 143.3, 134.7, 132.8, 129.3, 127.3, 126.8, 122.6, 118.8, 118.2, 109.5. MS (m/z, rel. int.); 223 (M+, 100), 204 (10),177 (15), 164 (10), 140 (15). 高分解能 計算値 C14H9NO2 ms 223.06333. 観測値 223.06219. Anal. (C14H9NO2) C,H, N.
【0183】
(2-(4'-シアノ-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (2). )
窒素雰囲気下、1 (557.5 mg, 2.5 mmol), 3,4-ジアミノベンゾニトリル(332.5 mg, 2.5 mmol), 及びベンゾキノン(270.2 mg, 2.5 mmol)のエタノール(40 mL)溶液を一晩還流した。該反応混合液を、減圧下で蒸留した。該残渣を、エーテルを用いて粉末にし、かつ濾過して、2を90%の収率で得た。mp >340℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.20 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86-7.98 (m, 6H), 8.28 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 12.80 (brs, 1H), 13.65 (brs, 1H). 13C NMR; δ 158.4, 153.9, 143.5, 132.9, 131.0, 129.3, 126.7,125.7, 119.7, 118.9, 118.1, 112.8, 109.4, 104.5. MS (m/z, rel. int.); 336 (M+, l00), 307 (25), 280 (5), 164 (10). 高分解能 計算値 C21H12N4O ms 336.10111. 観測値 336.10189. Anal. (C21H12N4O-0.25H2O) C, H, N.
【0184】
(N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (3).)
窒素下、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.04 g, 15 mmol. 10 eq.)の無水 DMSO (8 mL)混合液を5℃に冷却し、かつカリウム t-ブトキシド (1.68 g, 15 mmol, 10 eq.)を一部分に加えた。該混合液を30分間撹拌した。この混合液を、ビスシアノ誘導体2(1.5 mmol, 1 eq.)に加えた。該反応混合液を、室温で一晩撹拌した。次に、該反応混合液を、氷水(50 mL 水、及び50 mL 氷)にゆっくりと注いだ。該沈殿物を濾過し、かつ水で洗浄し、3(遊離塩基)を94%の収率で得た; mp 319-322℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.87 (s, 4H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.69-8.02 (m, 7H), 8.45 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 9.63 (s, 1H), 13.20 (brs, 1H), 13.41 (brs, 1H).
3, 塩 Mp 301-303℃dec. Anal. (C21H18N6O3-3.0HCl-2.8H2O) C, H, N.
【0185】
(2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (4).)
3 (402 mg, 1 mmol)の氷酢酸(10 mL)溶液に、無水酢酸(0.35 mL)をゆっくりと注いだ。一晩撹拌後(TLCは、出発物質が完全にアシル化されていることを示した。) に、10% パラジウム-炭素(80 mg)を加えた。該混合液を、室温、50 psiで4時間、パル水素化装置(Parr hydrogenation apparatus)に配置した。該混合液をHyfloを通して濾過し、かつ該濾過パッドを、水で洗浄した。該ろ液を、減圧下でエバポレートし、かつ該沈殿物を回収し、かつエーテルで洗浄して、78.5%の収率で4を7得た。mp 223-224℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 3xCH3), 7.00 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, lH), 7.64-7.67 (m, 2H), 7.90 (s, 4H), 8.08 (s, 1H), 8.62 (s, 1H). Anal. (C21H18N6O-3.0 CH3CO2H-1.8 H2O) C, H, N.
【0186】
(実施例2)
【化68】

【0187】
(3'-ホルミル-4'-ヒドロキシ-ビフェニル-3-カルボニトリル (5).)
スキーム2を参照して、化合物1に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-シアノフェニルボロン酸の代わりに3-シアノフェニルボロン酸を用いた。収率70%; mp 139-140℃ (EtOH). 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.12 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.62-7.81 (m, 2H), 7.92-8.02 (m, 3H), 8.14 (s, 1H), 10.32 (s, 1H) 11.00 (brs, 1H). 13C NMR; δ 191.3, 160.7, 140.0, 134.6, 130.8, 130.5, 130.1, 129.5, 129.2, 127.4, 122.5, 118.7, 118.0, 112.0. MS (m/z, rel. int.); 223 (M+, 100), 204 (10), 193 (5), 177 (20), 166 (15), 140 (15).
【0188】
(2-(3'-シアノ-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (6).)
化合物5から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率89%;δ 7.20 (d, J = 8.4 Hz, IH), 7.67-7.75 (m, 2H), 7.82-7.88 (m, 3H), 8.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.26 (s, IH), 8.55 (s, 1H), 13.20 (brs, 2H). 13C NMR; δ 158.2, 154.0, 140.2, 130.8, 130.7, 130.5, 130.2, 129.4, 129.1, 126.3, 125.4, 119.7, 118.8, 118.0, 112.7, 112.1, 104.7. MS (m/z, rel. int.); 336 (M+, 100), 307 (20), 306 (12), 168 (5), 140 (5). 高分解能質量分析 計算値 C21H12N4O: 336.10111. 観測値 336.10247. Anal. (C21H12N4O-0.3 H2O) C, H.
【0189】
(N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (7).)
化合物6から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率97%, mp 352-355℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.89 (s, 4H), 7.20 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63-8.90 (m, 6H), 8.09 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 9.70 (s, 2H), 13.20 (brs, 1H), 13.44 (brs, 1H). 13C NMR; δ 157.7, 152.4, 151.2, 150.9, 139.3, 134.1, 131.2, 130.2, 128.7, 126.7, 124.5, 124.1, 123.4, 117.8, 115.0, 112.8, 108.6.
【0190】
(2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (8).)
化合物7から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率80%. mp 208-209℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 3xCH3), 7.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62-7.72 (m, 4H), 8.00 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.66 (s, 1H). Anal. (C21H18N6O-3.0 CH3CO2H-1.0 H2O) C, H, N.
【0191】
(実施例3)
【化69】

【0192】
(5'-ホルミル-4'-ヒドロキシ-3'-メトキシ-ビフェニル-4-カルボニトリル (9).)
スキーム3を参照して、化合物1に対して記載した手順と同じ手順を使用し、5-ブロモ-2-ヒドロキシベンズアルデヒドの代わりに5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒドを用いた。収率57%;mp 177-177.5℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 3.97 (s, 3H), 7.61 (s, 2H), 7.90 (s, 4H), 10.33 (s, 1H), 10.57 (brs, 1H). 13C NMR; δ 191.3, 151.2, 149.0. 143.7, 132.7, 129.2, 127.1, 122.6, 118.9, 118.3, 115.7, 109.5, 56.3. MS (m/z, rel. int.); 253 (M+, 100), 210 (8), 207 (10), 177 (10), 154 (15), 127 (18). 高分解能質量分析 計算値 C15H11NO3: 253.07389. 観測値 253.07181. Anal. (C15H11NO3) C, H.
【0193】
(2-(4'-シアノ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (10).)
化合物9から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率79%, mp 334-335℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 3.98 (s, 3H), 7.49 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.94-8.00 (m, 4H), 8.13 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 13.2 (brs, 2H). 13C NMR;δ154.2, 149.1, 148.9, 143.8, 132.7, 129.0, 126.9, 126.8, 119.6, 118.9, 116.8, 112.8, 112.3, 109.4, 104.7, 99.4, 56.0. MS (m/z, rel. int.); 366 (M+, 100), 348 (42), 337 (20), 323 (30), 307 (10). 高分解能質量分析 計算値 C22H14N4O2: 366.11168. 観測値 366.11188.
【0194】
(N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (11). )
化合物10から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率99%, mp 319-321℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.00 (s, 3H), 5.89 (s, 4H), 7.43 (s, 1H), 7.59-7.74 (m, 2H), 7.82-7.88 (m, 4H), 8.05 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 9.69 (s, 1H), 13.40 (brs, 2H).
【0195】
(2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (12).)
化合物11から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率75%, mp 230-231℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 3xCH3), 3.93 (s, 3H), 7.27 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.87-7.97 (m, 4H), 8.07 (s, 1H), 8.24 (s, 1H). MS (m/z, rel. int., EI/isoブタン), 371 (M+-NH3, 10), 366 (50), 351 (10), 336 (100). Anal. (C22H20N6O2-3.0 CH3CO2H-2.1 H2O) C, H, N.
【0196】
(実施例4)
【化70】

【0197】
(3'-ホルミル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-カルボニトリル (13).)
スキーム4を参照して、化合物1に対して記載した手順と同じ手順を使用し、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドの代わりに3-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドを用いた。収率58%; mp 120-121℃ (ヘキサン/エーテル). 1H NMR (CDCl3); δ 7.25 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60-7.70 (m, 2H), 7.73-7.80 (m, 4H), 9.97 (s, 1H), 11.64 (s, 1H). MS (m/z, rel. int.); 223 (M+, 100), 204 (20), 195 (25), 177 (25), 140 (20). 高分解能質量分析 計算値 C14H9NO2: 223.06333. 観測値 223.06256.
【0198】
(2-(4'-シアノ-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (14).)
化合物13から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率84%, mp 318- 320℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.18 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 13.70 (brs, 1H), 13.90 (brs, 1H). MS (m/z, rel. int.); 337 (M++1, 68), 309 (100), 293 (40). Anal. (C21H12N4O) C, H, N.
【0199】
(N-ヒドロキシ-2-[2-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (15). )
化合物14から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率100%, mp 322-325℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); δ 6.00 (s, 4H), 7.13 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.61-7.77 (m, 6H), 7.88-8.08 (m, 2H), 9.70 (s, 2H), 13.40 (br s, 1H),13.90 (br s, 1H).
【0200】
(2-(4'-カルバムイミドイル-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (16). )
化合物15から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率90%, mp 228-229.5℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 2.8xCH3), 6.97 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.05 (s, 1H), 8.27 (d, J = 7.8 Hz, 1H). MS (m/z, rel. int., EI/isoブタン); 371 (M++1, 5), 354 (5), 337(100), 307 (10). Anal. (C21H18N6O-2.8 CH3CO2H-0.8 H2O-0.5 C2H5OH) C, H, N.
【0201】
(実施例5)
【化71】

【0202】
(3'-ホルミル-4'-メトキシ-ビフェニル-4-カルボニトリル (17).)
スキーム5を参照して、窒素雰囲気下、4-ブロモベンゾニトリル (5 mmol), 及びテトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム (288 mg)のトルエン(10 mL)撹拌溶液に、2 M Na2CO3水溶液を5 mL加え、続いて、3-ホルミル-4-メトキシ-フェニル ボロン酸 (1080 mg, 6 mmol)のメタノール溶液5 mLを加えた。強く撹拌した該混合液を、80℃で12時間暖めた。該溶媒をエバポレートし、該沈殿物を、塩化メチレン (200 mL)、及び高濃度アンモニア3 mLを含む2 M Na2CO3水溶液(15 mL)で分配した。該有機相を、乾燥し(Na2SO4)、かつ次に、減圧下で濃縮して乾燥し、17を70%の収率で得た; mp 146-147℃ (SiO2, ヘキサン/EtOAc, 90:10). 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.00 (s, 3H), 7.39 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.88-7.94 (m, 4H), 8.03 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.09 (dd, J = 9.0, 2.7 Hz, 1H), 10.40 (s, 1H). 13C NMR; δ 188.9, 161.7, 143.1, 134.7, 132.8, 130.5, 127.0, 126.2, 124.4, 118.8, 113.7, 109.8, 56.2. MS (m/z, rel.int.); 237 (M+, 100), 220 (20), 208 (10), 191 (25), 177 (35), 140 (20).
【0203】
(2-(4'-シアノ-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (18).)
化合物17から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率88%, mp 289-290℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.09 (s, 3H), 7.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.94-8.22 (m, 6H), 8.67 (s, 1H), 12.63 (s, 1H). 13C NMR;δ157.5, 151.1, 143.5, 142.1, 137.9, 132.9, 130.9, 130.7, 128.3, 127.1, 125.7, 125.6, 123.4, 120.1, 118.9, 117.7, 113.3, 113.2, 109.6, 103.8, 56.3. MS (m/z, rel.int.); 350 (M+, 100), 321 (40), 306 (12), 144 (50). 高分解能質量分析 計算値 C22H14N4O: 350.11676. 観測値 350.11569.
【0204】
(N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (19).)
化合物18から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率95%, mp >340℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.09 (s, 3H), 6.09 (s, 2H), 6.71 (s, 2H), 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.81 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.87 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.64 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 9.80 (5, 1H), 10.0 (s, 1H), 12.55 (brs, 1H). 13C NMR;δ156.6, 151.0, 150.0, 139.7, 137.9, 132.1, 131.5, 129.6, 127.6, 126.1, 125.9, 120.4, 118.0, 112.9, 56.1. FABMS (m/z, rel.int.); 417 (M++1, 100), 401 (58), 394 (30), 368 (20), 350 (10). HRMS 計算値 C22H21N6O3: 417.16751. 観測値 417.16760.
【0205】
(2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (20).)
化合物19から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率62%, mp 220-221℃. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.78 (s, 2.6xCH3), 4.11 (s, 3H), 7.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.87-7.96 (m, 4H), 8.15 (dd, J = 8.4,2.4 Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.69 (d, J = 2.4 Hz, 1H). Anal. (C22H20N6O-2.6 CH3CO2H-2.0 H2O) C, H, N.
【0206】
(実施例6)
【化72】

【0207】
(3'-ホルミルビフェニル-4-カルボニトリル (21).)
スキーム6を参照して、化合物17に対して記載した手順と同じ手順を使用し、3-ホルミル-4-メトキシ-フェニル ボロン酸の代わりに3-ホルミルフェニルボロン酸を用いた。収率80%, mp 122-123℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.72-7.78 (m, 1H), 7.98-8.03 (m, 5H), 8.11 (m, 1H), 8.29 (s, 1H), 10.13 (s, 1H). 13C NMR; δ 193.0, 143.3, 139.0, 136.9, 132.98, 132.95, 130.0, 129.0, 128.5, 127.7, 118.7, 110.6. Anal. (C14H9NO) C, H.
【0208】
(2-(4'-シアノビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (22).)
化合物21から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率81%, mp 303-304℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.00-8.06 (m, 4H), 8.19 (s, 1H), 8.30 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.57 (s, 1H), 13.60 (brs, 1H). 13C NMR;δ153.9, 143.7, 139.0, 132.9, 130.07, 130.01, 129.2, 127.7, 127.1, 125.8, 125.4, 119.9, 118.7, 110.5, 104.1. MS (m/z, rel.int.); 320 (M+, 100), 291 (5), 204 (5), 177 (8),151 (3). 高分解能質量分析 計算値 C21H12N4: 320.10620. 観測値 320.10644.
【0209】
(N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (23).)
化合物22から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率93%, mp 317-319℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.89 (s, 2H), 5.92 (s, 2H), 7.60-7.70 (m, 3H), 7.80-7.98 (m, 5H), 8.00 (s, 1H), 8.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.52 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 13.11 (brs, 1H). Anal. (C21H18N6O2-1.0 H2O) C, H.
【0210】
(2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (24).)
化合物23から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率72%, mp 211-212℃. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.78 (s, 3xCH3), 7.60 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.12 (s, 1H), 8.33 (d, J = 7.8 Hz, 1H). 8.65 (s, 1H). Anal. (C21H18N6-3.0 CH3CO2H-2.0 H2O) C, H, N.
【0211】
(実施例7)
【化73】

【0212】
(3'-ホルミル-2-メチル-ビフェニル-4-カルボニトリル. (25).)
スキーム7を参照して、化合物21に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-ブロモベンゾニトリルの代わりに4-ブロモ-3-メチル-ベンゾニトリルを用いた。収率82%, mp 86-86.5℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 2.27 (s, 3H), 7.47 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.71-7.79 (m, 3H), 7.85 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.95-7.98 (m, 1H), 10.08 (s, 1H). 13C NMR; δ 193.0, 144.8, 140.3, 136.8, 136.3, 134.7, 133.9, 130.5, 130.0, 129.8, 129.4, 128.4, 118.7, 110.6, 19.7. Anal. (C15H11NO) C, H.
【0213】
(2-(4'-シアノ-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (26).)
化合物25から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率75%, mp 247- 250℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 2.26 (s, 3H), 7.50-7.63 (m, 3H), 7.67-7.80 (m, 3H), 7.87 (s, 1H), 8.17 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 8.28 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 13.40 (brs, 1H). MS (m/z, rel.int.); 334 (M+, 100), 215 (5), 190 (20), 167 (6). 高分解能質量分析 計算値 C22H14N4: 334.12185. 観測値 334.12142. Anal. (C22H14N4-0.5 H2O) C, H.
【0214】
(N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (27).)
化合物26から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率99%, mp 295-297℃dec 1H NMR (DMSO-d6); δ 2.30 (s, 3H), 5.87 (s, 4H), 7.32 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.61-7.97 (m, 6H), 8.15 (s, 1H), 8.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 9.59 (s, 1H), 9.68 (s, 1H), 13.02 (brs, 1H). 13C NMR; δ 151.5, 150.5, 141.4, 141.0, 134.5, 132.5, 130.3, 130.0, 129.3, 128.9, 127.3, 127.2, 126.7, 125.2, 123.0, 119.8, 118.2, 115.9, 110.7, 108.4, 20.2. FABMS (m/z, rel.int.); 401 (M++1, 100), 386 (55), 368 (30), 352 (15), 335 (10). HRMS 計算値 C22H21N6O2: 401.17260. 観測値 401.17287.
【0215】
(2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (28).)
化合物27から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率83%, mp 201-203℃. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 2.8xCH3), 2.33 (s, 3H), 7.50-7.59 (m, 2H), 7.62-7.78 (m, 3H), 7.82-7.95 (m, 2H), 8.12 (8, 1H), 8.21-8.34 (m, 2H). Anal. (C22H20N6-2.8 CH3CO2H-2.3 H2O) C, H, N.
【0216】
(実施例8)
【化74】

【0217】
(3-フルオロ-4'-ホルミルビフェニル-4-カルボニトリル (29).)
スキーム8を参照して、化合物17に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-ブロモベンゾニトリルの代わりに4-ブロモ-2-フルオロ-ベンゾニトリル、及び3-ホルミル-4-メトキシ-フェニルボロン酸の代わりに4-ホルミルフェニルボロン酸を用いた。収率78%, mp 186-187℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.83- 7.87 (m, 1H), 7.99-8.09 (m, 6H), 10.09 (s, 1H). 13C NMR; δ 192.7, 164.5, 161.1, 146.2, 146.1, 142.4, 136.3, 134.4, 130.1, 128.0, 124.1, 115.1, 114.8, 113.9, 99.8, 99.6 (フッ素 splitting). MS (m/z, rel.int.); 225 (M+, 75), 224 (100), 195 (25), 169 (20). Anal. (C14H8FNO) C, H.
【0218】
(2-(4'-シアノ-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (30).)
化合物29から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率84%, mp 302- 305℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.62 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.00-8.07 (m, 4H), 8.17 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 13.60 (s, 1H). 13C NMR; δ 164.5, 161.2, 146.5, 146.4, 138.7, 134.3, 129.8, 127.9, 127.5, 123.5, 119.9, 115.5, 114.5, 114.3, 114.0, 104.1, 99.2, 99.0. MS (m/z, rel.int.); 338 (M+, 100), 222 (5), 195 (5), 169 (10). 高分解能質量分析 計算値 C21H11N4F: 338.09677. 観測値 338.09778.
【0219】
(2-[3-フルオロ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (31).)
化合物30から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率96%, mp 281-283℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.86 (s, 4H), 7.60-7.74 (m, 6H), 7.98 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.32 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.60 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 13.09 (brs, 1H). 13C NMR; δ 161.7, 158.4, 151.7, 151.5, 148.0, 141.6, 141.5, 139.2, 130.4, 129.6, 127.2, 127.0, 122.2, 121.2, 121.0, 114.2, 113.9. MS (m/z, rel.int.); 405 (M++1, 70), 203 (100).
【0220】
(2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (32).)
化合物31から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率85%, mp 210-212℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.78 (s, 3xCH3), 7.61 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84-8.05 (m, 6H), 8.12 (s, 1H), 8.39 (d, J = 8.4 Hz, 2H). Anal. (C21H17N6F- 3.0 CH3CO2H-1.3 H2O) C, H, N.
【0221】
(実施例9)
【化75】

【0222】
(6-(3-ホルミル-4-メトキシ-フェニル)-ニコチノニトリル (33).)
スキーム9を参照して、化合物17に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-ブロモベンゾニトリルの代わりに6-クロロニコチノニトリルを用いた。収率66.5%; mp 197-198℃ (EtOH). 1H NMR (CDCl3); δ4.00 (s, 3H), 7.16 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.4,2.1 Hz, 1H), 8.41 (dd, J = 8.4,2.1 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.92 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 10.57 (s, 1H). 13C NMR (DMSO-d6); δ188.5, 162.7, 157.5, 152.0, 140.4, 134.3, 129.1, 126.7, 124.3, 119.2, 116.8, 113.1, 106.7, 56.1. MS (m/z, rel.int.); 238 (M+, 100), 221 (32), 209 (15), 192 (25), 178 (25), 166 (20). 高分解能質量分析 計算値 C14H10N2O2: 238.07423. 観測値 238.07486.
【0223】
(2-[5-(5-シアノピリジン-2-イル)-2-メトキシ-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (34).)
化合物33から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率92%, mp 316.5-319℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.07 (s, 3H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58-7.87 (m, 2H), 8.03-8.36 (m, 4H), 9.09 (s, 1H), 9.20 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 12.60 (brs, 1H). 13C NMR; δ 158.7, 157.9, 152.4, 151.4, 140.8, 130.8, 129.6, 129.1, 125.4, 119.9, 119.4, 117.5, 117.2, 112.9, 106.8, 103.8, 56.3. MS (m/z, rel.int.); 351 (M+, 100), 322 (40), 293 (10), 143 (35). HRMS 計算値 C21H13N5O: 351.11201. 観測値 351.11067. Anal. (C21H13N5O) C, H, N.
【0224】
(N-ヒドロキシ-2-{5-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドロイル)-ピリジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (35).)
化合物34から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率99%, Mp 276-279℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); δ 4.08 (s, 3H), 5.83 (s, 2H), 6.02 (s, 2H), 7.37 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58-7.68 (m, 2H), 7.95 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 8.4,2.1 Hz, 1H), 8.95 (s, 1H), 9.13 (d, J = 2.1 Hz, IH), 9.57 (s, 1H), 9.87 (s, 1H), 12.30 (brs, 1H). 13C NMR;δ157.6, 155.2, 152.1, 151.9, 149.7, 148.8, 146.5, 133.9, 130.9, 129.4, 128.0, 127.2, 118.8, 118.2, 112.6, 56.1. FABMS (m/z, rel.int.); 418 (M++1, 70), 401 (40), 385 (23), 327 (50), 237 (100). HRMS 計算値 C21H20N7O3: 418.16276. 観測値 418.16178.
【0225】
(2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (36).)
化合物35から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率80%, mp 231-232℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.83 (s, 3xCH3), 4.18 (s, 3H), 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78-7.88 (m, 2H), 8.10-8.33 (m, 3H), 9.00 (s, 1H), 9.17 (s, 1H). MS (m/z, rel.int.), 385 (M+, 4), 351 (100), 337 (75). Anal. (C21H19N7O-3.0 CH3CO2H-1.5 H2O): C, H, N.
【0226】
(実施例10)
【化76】

【0227】
(6-(3-ホルミルフェニル)-ニコチノニトリル (37).)
スキーム10を参照して、化合物33に対して記載した手順と同じ手順を使用し、3-ホルミル-4-メトキシ-フェニルボロン酸の代わりに3-ホルミルフェニル-ボロン酸を用いた。収率58%; mp 182-183℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.77 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.43 (dd, J = 8.4, 2.1 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 9.13 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 10.13 (s, 1H). 13C NMR; δ 192.8, 157.7, 152.4, 141.1, 137.6, 136.8, 132.7, 130.7, 129.8, 128.3, 120.4, 116.9, 107.9, MS (m/z. rel.int.); 208 (M+, 100), 179 (70), 152 (15), 125 (5). 高分解能質量分析 計算値 C13H8N2O: 208.06366. 観測値 208.06066.
【0228】
(2-[3-(5-シアノピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (38).)
化合物37から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率83.5%, mp 281-282℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 7.63 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.81-7.88 (m, 1H), 8.24-8.38 (m, 4H), 8.49 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 9.03 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 13.61 (brs, 1H). 13C NMR; δ 158.2, 152.5, 141.1, 137.6, 129.8, 129.2, 128.7, 126.0, 125.5, 124.0, 120.3, 119.9, 117.1, 112.9, 107.8, 104.0. MS (m/z, rel.int.); 321 (M+, 100), 293 (12), 268 (5). HRMS 計算値 C20H11N5: 321.10145. 観測値 321.10069.
【0229】
(N-ヒドロキシ-2-{3-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (39).)
化合物38から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率97%, mp 295-297℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); 5.82 (s, 2H), 6.08 (s, 2H), 7.51-7.72 (m, 3H), 8.00 (s, 1H), 8.11-8.28 (m, 4H), 8.95 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 9.93 (s, 1H), 13.18 (brs, 1H). Anal. (C20H17N7O2-2.5 H2O) C, H, N.
【0230】
(2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (40).)
化合物39から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率73%, mp 198-200℃dec. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 2.8xCH3), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.72-7.81 (m, 2H), 8.14 (s, 1H), 8.24-8.40 (m, 4H), 9.08 (s, 1H), 9.12 (s, 1H). MS (m/z, rel.int., EI/isoブタン), 356 (M++1, 5), 322 (100), 297 (5). Anal. (C20H17N7-2.8 CH3CO2H-1.0 H2O) C, H, N.
【0231】
(実施例11)
【化77】

【0232】
(6-(4-ホルミルフェニル)-ニコチノニトリル (41).)
スキーム11を参照して、化合物33に対して記載した手順と同じ手順を使用し、3-ホルミル-4-メトキシ-フェニルボロン酸の代わりに4-ホルミルフェニルボロン酸を用いた。収率82%, mp 200-201℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 8.07 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.33 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.47 (dd, J = 8.4,2.1 Hz, 1H), 9.16 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 10.11 (s, 1H). 13C NMR (DMSO-d6); δ 192.8, 157.7, 152.6, 142.0, 141.2, 137.1, 130.0, 127.9, 121.1, 117.0, 108.3. MS (m/z, rel.int.); 208 (M+, 85), 207 (100), 179 (55), 152 (15). Anal. (C13H8N2O) C, H.
【0233】
(2-[4-(5-シアノピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (42).)
化合物41から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率91%, mp 346- 347℃ .1H NMR (DMSO-d6); δ 7.61 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.32 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.33-8.41 (m, 4H), 8.43 (dd, J = 8.4,2.1 Hz, 1H), 9.17 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 13.60 (brs, 1H ). 13C NMR; δ 158.0, 152.6, 141.1, 138.6, 130.8, 127.8, 127.4, 120.5, 119.9, 117.2, 107.8, 104.2. MS (m/z, rel.int.); 321 (M+, 100), 293 (5), 204 (5), 160 (10). 高分解能質量分析 計算値 C20H11N5: 321.10145. 観測値 321.10151.
【0234】
(N-ヒドロキシ-2-{4-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (43).)
化合物42から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率96%, mp 305-308℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); 5.82 (s, 2H), 6.07 (s, 2H), 7.50-7.65 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 8.10-8.20 (m, 2H), 8.38 (s, 4H), 9.02 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 9.97 (s, 1H), 13.16 (brs, 1H). MS (m/z, rel.int.); 388 (M++1, 100), 194 (40).
【0235】
(2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (44).)
化合物43から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率82%, mp 240-241°C. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.80 (s, 2.7xCH3), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.28-8.42 (m, 6H), 9.08 (s, 1H). Anal. (C20H17N7-2.7 CH3CO2H-1.3 H2O) C, H, N.
【0236】
(実施例12)
【化78】

【0237】
(2-ベンジルオキシ-4'-ホルミルビフェニル-4-カルボニトリル (45).)
スキーム12を参照して、化合物29に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-ブロモ-2-フルオロベンゾニトリルの代わりに3-ベンジルオキシ-4-ブロモベンゾニトリルを用いた。収率69%, mp 131-132℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.24 (s, 2H), 7.30-7.39 (m, 5H), 7.54-7.61 (m, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 10.04 (s, 1H). 13C NMR (DMSO-d6); δ 192.7, 155.3, 142.3, 136.1, 135.3, 133.8,131.5, 130.0, 129.1, 128.4, 127.9, 127.4, 125.1, 118.5, 116.5, 111.9, 70.2. MS (m/z, rel.int.); 313 (M+, 70), 285 (5), 220 (10), 193 (30), 164 (50), 91 (100).
【0238】
(2-(2'-ベンジルオキシ-4'-シアノビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (46).)
化合物45から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率75%, mp 205- 208℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); δ 5.24 (s, 2H), 7.31-7.43 (m, 6H), 7.56-7.64 (m, 3H), 7.70-7.81 (m, 4H), 8.23-8.26 (m, 2H), 13.57 (brs, 1H). MS (m/z, rel.int.); 427 (M++1, 75), 371 (10), 293 (15), 241 (100).
【0239】
(2-[2'-ベンジルオキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (47).)
化合物46から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率90%, mp 250-253℃dec. 1H NMR (DMSO-d6); 5.21 (s, 2H), 5.83 (s, 2H), 5.93 (s, 2H), 7.28-7.43 (m, 7H), 7.48-7.62 (m, 4H), 7.75-7.80 (m, 2H), 8.16-8.21 (m, 2H), 9.59 (s, 1H), 9.73 (s, 1H), 13.00 (brs, 1H). MS (m/z, rel.int.); 493 (M++1, 45), 247 (100).
【0240】
(2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (48).)
化合物47から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率73%, mp 220-222℃. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.82 (s, 3xCH3), 7.30- 7.50 (m, 3H), 7.60-7.78 (m, 2H), 7.85 (m, 2H), 8.20-8.38 (m, 3H). MS (m/z, rel.int.); 371 (M++1, 80), 186 (100). Anal. (C21H18N6O-3.0 CH3CO2H-0.4 H2O-1.0 C2H5OH) C, H, N.
【0241】
(実施例13)
【化79】

【0242】
(4'-ホルミル-2-メチル-ビフェニル-4-カルボニトリル (49).)
スキーム13を参照して、化合物29に対して記載した手順と同じ手順を使用し、4-ブロモ-2-フルオロベンゾニトリルの代わりに4-ブロモ-3-メチル-ベンゾニトリルを用いた。収率71%, mp 130-130.5℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 2.28 (s, 3H), 7.46 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.77 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 10.08 (s, 1H). 13C NMR (DMSO-d6); δ 192.7, 145.4, 144.9, 136.6, 135.3, 133.9, 130.3, 129.7, 129.6, 129.5, 118.6, 110.7, 19.6. MS (m/z, rel.int.); 221 (M+, 100), 203 (5), 192 (40), 177 (20), 165 (25).
【0243】
(2-(4'-シアノ-2'-メチル-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボニトリル (50).)
化合物49から出発して、化合物2に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率74%. mp 269- 270℃. 1H NMR (DMSO-d6); δ 2.34 (s, 3H), 7.49 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60-7.63 (m, 3H), 7.77 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.85 (s, 1H), 8.16-8.32 (m, 3H), 13.57 (brs, 1H). 13C NMR (DMSO-d6); 145.1, 141.6, 136.7, 133.8, 130.4, 129.7, 129.5, 128.5, 126.8, 119.9, 118.7, 110.3, 19.7. MS (m/z, rel.int.); 335 (M++1, 100), 306 (5), 176 (35).
【0244】
(N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-4-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン (51).)
化合物50から出発して、化合物3に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率93%, mp 300-302℃. 1H NMR (DMSO-d6); 2.33 (s, 3H), 5.84 (s, 4H), 7.29 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.53-7.66 (m, 5H), 7.82 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.26 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 9.59 (s, 1H). 9.66 (s, 1H), 13.02 (s, 1H). MS (m/z, rel.int.); 401 (M++1, 100), 163 (25).
【0245】
(2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチルビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン 酢酸塩 (52).)
化合物51から出発して、化合物4に対して記載した手順と同じ手順を使用した。収率82%, mp 193-195℃. 1H NMR (D2O/DMSO-d6); δ 1.82 (s, 3xCH3), 2.40 (s, 3H), 7.60-8.00 (m, 7H), 8.20 (s, 1H), 8.25-8.38 (m, 2H). Anal. (C22H20N6-3.0 CH3CO2H-0.25 H2O) C, H, N.
【0246】
(実施例14)
【化80】

【0247】
(実施例15)
【化81】

【0248】
(実施例16)
【化82】

【0249】
(実施例17)
表1、及び2は、インビトロデータにおける、式(I)、及び式(II)の特定の化合物に対する効果を示す。8つの化合物(24, 40, 36, 16, 56, 52, 63, 及び70)が、20 nM未満の、ローデシアトリパノソーマ (T.b.r.)に対するIC-50値を示した。5つの化合物(4, 56, 32, 63, 及び70)が、3 nM未満の、熱帯熱マラリア原虫 (p.f.)に対するIC-50値を示した。化合物16、及び40は、マウスモデルにおけるT.b.r.の有毒なSTIP900株を治療した。従って、該化合物を、第二段階ヒトアフリカトリパノソーマ症の治療に使用することができる。
【0250】
【表1】

【0251】
【表2】

【0252】
ここに開示する本主題の様々な詳細は、ここに開示する本主題の範囲から外れずに、変化することができる。さらに、先の記述は、説明の目的のためであり、制限する目的のためではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩:
【化1】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1は、H, アルキル, ハロ, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化2】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化3】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化4】

(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
【請求項2】
請求項1記載の化合物であって、式中:
Xは、CH, 及びNのうちの1つから選択され;
Yが存在し、かつCHであり;
Zは、下記構造であり、
【化5】

(式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化6】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);
R1, 及びR4は、それぞれHであり;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;かつ
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択された、前記化合物。
【請求項3】
請求項2記載の化合物であって、式中:
Xは、CHであり;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択された、前記化合物。
【請求項4】
R2, R3, 及びR5が、それぞれHである、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R2が、ヒドロキシルである、請求項3記載の化合物。
【請求項6】
R2, 及びR5の少なくとも1つが、アルコキシルである、請求項3記載の化合物。
【請求項7】
R3が、アルキルである、請求項3記載の化合物。
【請求項8】
R7が、Hである、請求項3記載の化合物。
【請求項9】
R7は、ヒドロキシルである、請求項3記載の化合物。
【請求項10】
L1が、該ジアリール環Dの4' -位に存在している、請求項3記載の化合物。
【請求項11】
L1が、該ジアリール環Dの3' -位に存在している、請求項3記載の化合物。
【請求項12】
請求項2記載の化合物であって:
Xは、Nであり;
R3, 及びR5は、それぞれHであり;
R2は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択された、前記化合物。
【請求項13】
R2が、Hである、請求項12記載の化合物。
【請求項14】
R2が、アルコキシルである、請求項12記載の化合物。
【請求項15】
R7が、Hである、請求項12記載の化合物。
【請求項16】
R7が、OHである、請求項12記載の化合物。
【請求項17】
L1が、該ジアリール環Dの4' -位に存在している、請求項12記載の化合物。
【請求項18】
請求項1記載の化合物であって:
Xは、Oであり;
Yは、存在せず;
Zは、下記構造であり、
【化7】

(式中、Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化8】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);かつ
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれHである、前記化合物。
【請求項19】
R7が、Hである、請求項18記載の化合物。
【請求項20】
R7が、ヒドロキシルである、請求項18記載の化合物。
【請求項21】
下記からなる群から選択された、請求項1記載の化合物:
N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル] 1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-{5-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドロイル)-ピリジン-2-イル]-2-メトキシ-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-{3-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン; 及び
2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項22】
式(I)の化合物が、下記構造を有する、請求項1記載の化合物:
【化9】


【請求項23】
医薬として許容し得る塩を含む、請求項1記載の化合物。
【請求項24】
酢酸塩を含む、請求項23記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項25】
(a) 医薬として許容し得るキャリア;及び
(b) 下記式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩、を含む医薬製剤:
【化10】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化11】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化12】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化13】

(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)
【請求項26】
請求項25記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において:
Xは、CH, 及びNのうちの1つから選択され;
Yが存在し、かつCHであり;
Zは、下記構造であり、
【化14】

(式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化15】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);
R1は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
R4は、Hであり;かつ
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択された、前記医薬製剤。
【請求項27】
請求項26記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において:
Xは、CHであり;
R1は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
R4は、Hであり;
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択された、前記医薬製剤。
【請求項28】
該化合物の式中において、R2, R3, 及びR5が、それぞれHである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項29】
該化合物の式中において、R1, 及びR2の少なくとも1つが、ヒドロキシルである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項30】
該化合物の式中において、R2, 及びR5の少なくとも1つが、アルコキシルである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項31】
該化合物の式中において、R3が、アルキルである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項32】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項33】
該化合物の式中において、R7が、ヒドロキシルである、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項34】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの4'位に存在している、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項35】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの3'位に存在している、請求項27記載の医薬製剤。
【請求項36】
請求項26記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において:
Xは、Nであり;
R1, R3, 及びR5は、それぞれHであり;
R2は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択された、前記医薬製剤。
【請求項37】
該化合物の式中において、R2が、Hである、請求項36記載の医薬製剤。
【請求項38】
該化合物の式中において、R2が、アルコキシルである、請求項36記載の医薬製剤。
【請求項39】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項36記載の医薬製剤。
【請求項40】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項36記載の医薬製剤。
【請求項41】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの4'-位に存在している、請求項36記載の医薬製剤。
【請求項42】
請求項25記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において:
Xは、Oであり;
Yは、存在せず;
Zは、下記構造であり、
【化16】

(式中、Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化17】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);かつ
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれHである、前記医薬製剤。
【請求項43】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項42記載の医薬製剤。
【請求項44】
該化合物の式中において、R7が、ヒドロキシルである、請求項42記載の医薬製剤。
【請求項45】
該化合物が、下記からなる群から選択されたものである、請求項25記載の医薬製剤:
2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項46】
式(I)の化合物が、下記構造を有する、請求項25記載の医薬製剤:
【化18】


【請求項47】
医薬として許容し得る塩である、請求項25記載の医薬製剤。
【請求項48】
酢酸塩である、請求項47記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項49】
微生物感染症の治療方法であって、必要とする患者に、有効量の、下記式(I)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、前記方法:
【化19】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロ, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化20】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化21】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位, 及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化22】

(式中、mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中:
R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
【請求項50】
請求項49記載の方法であって、該化合物の式中において:
Xは、CH, 及びNのうちの1つから選択され;
Yが存在し、かつCHであり;
Zは、下記構造であり、
【化23】

(式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化24】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);
R1は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
R4は、H;かつ
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択される、前記方法。
【請求項51】
請求項50記載の方法であって、該化合物の式中において、
Xは、CHであり;
R1は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;
R2は、H, ヒドロキシル, 及びアルコキシルからなる群から選択され;
R3は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
R4は、Hであり;
R5は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択される、前記方法。
【請求項52】
該化合物の式中において、R2, R3, 及びR5が、それぞれHである、請求項51記載の方法。
【請求項53】
該化合物の式中において、R1, 及びR2の少なくとも1つが、ヒドロキシルである、請求項51記載の方法。
【請求項54】
該化合物の式中において、R2, 及びR5の少なくとも1つが、アルコキシルである、請求項51記載の方法。
【請求項55】
該化合物の式中において、R3が、アルキルである、請求項51記載の方法。
【請求項56】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項51記載の方法。
【請求項57】
R7が、ヒドロキシルである、請求項51記載の方法。
【請求項58】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの4'-位に存在している、請求項51記載の方法。
【請求項59】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの3'-位に存在している、請求項51記載の方法。
【請求項60】
請求項50記載の方法であって、該化合物の式中において、
Xは、Nであり;
R1, R3, 及びR5は、それぞれHであり;
R2は、H、及びアルコキシルのうちの1つから選択され;かつ
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択されたものである、前記方法。
【請求項61】
該化合物の式中において、R2が、Hである、請求項60記載の方法。
【請求項62】
該化合物の式中において、R2が、アルコキシルである、請求項60記載の方法。
【請求項63】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項60記載の方法。
【請求項64】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項60記載の方法。
【請求項65】
該化合物の式中において、L1が、該ジアリール環Dの4'-位に存在している、請求項60記載の方法。
【請求項66】
請求項49記載の方法であって、該化合物の式中において:
Xは、Oであり;
Yは、存在せず;
Zは、下記構造であり、
【化25】

(式中、Aは、NHであり;
Bは、Nであり;かつ
L2は、環Eの5-位に存在する。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され、
【化26】

(式中、R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである。);かつ
R1, R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれHである、前記方法。
【請求項67】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項66記載の方法。
【請求項68】
該化合物の式中において、R7が、ヒドロキシルである、請求項66記載の方法。
【請求項69】
該化合物が、下記からなる群から選択されたものである、請求項49記載の方法:
2-(4'-カルバムイミドイル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[3-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(3'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-4-メトキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[5-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-2-メトキシフェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;及び
2-(4'-カルバムイミドイル-2-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項70】
該化合物が、医薬として許容し得る塩である、請求項49記載の方法。
【請求項71】
酢酸塩である、請求項70記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項72】
前記微生物感染症が、ローデシアトリパノソーマ感染、及び熱帯熱マラリア原虫感染のうちの1つから選択される、請求項49記載の方法。
【請求項73】
前記微生物感染症が、ローデシアトリパノソーマ感染症である、請求項72記載の方法。
【請求項74】
前記微生物感染症が、熱帯熱マラリア原虫感染症である、請求項72記載の方法。
【請求項75】
式(I)の化合物が、下記構造を有する、請求項49記載の方法:
【化27】


【請求項76】
式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩:
【化28】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化29】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化30】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化31】

(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
【請求項77】
請求項76の化合物であって、該化合物の式中において:
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシル, 及びアラルオキシルからなる群から選択され;
R4は、H, 及びハロゲンのうちの1つから選択され;
R5は、Hであり;
Zは、下記式であり:
【化32】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化33】

式中:
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記化合物。
【請求項78】
R3が、Hである、請求項77記載の化合物。
【請求項79】
R3が、アルキルである、請求項77記載の化合物。
【請求項80】
R3が、 ヒドロキシルである、請求項77記載の化合物。
【請求項81】
R3が、 アラルオキシルである、請求項77記載の化合物。
【請求項82】
R4が、Hである、請求項77記載の化合物。
【請求項83】
R4が、ハロゲンである、請求項77記載の化合物。
【請求項84】
R7が、Hである、請求項77記載の化合物。
【請求項85】
R7が、ヒドロキシルである、請求項77記載の化合物。
【請求項86】
請求項76記載の化合物であって、式中:
Xは、Nであり;
Yは、CHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化34】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化35】

式中:
L1は、該ジアリール環Dの4'-位に存在し;
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記化合物。
【請求項87】
R7は、Hである、請求項86記載の化合物。
【請求項88】
R7は、OHである、請求項86記載の化合物。
【請求項89】
請求項76記載の化合物であって、該化合物の式中において:
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化36】

X’は、Oであり;
Y’は、存在せず;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択され:
【化37】

式中:
R7は、H, 及びOHのうちの1つから選択され;かつ
R8, R9, 及びR10は、Hである、前記化合物。
【請求項90】
L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項89記載の化合物:
【化38】


【請求項91】
R7が、Hである、請求項90記載の化合物。
【請求項92】
R7が、OHである、請求項90記載の化合物。
【請求項93】
L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化39】

かつR7が、Hである、請求項89記載の化合物。
【請求項94】
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項89記載の化合物:
【化40】


【請求項95】
下記からなる群から選択された、請求項76記載の化合物:
2-[3-フルオロ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-{4-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-フェニル}-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[2'-ベンジルオキシ-4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ビフェニル-4-イル]-N-ヒドロキシ-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
N-ヒドロキシ-2-[4'-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2'-メチル-ビフェニル-4-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;及び
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチル-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項96】
下記化学構造を有する化合物からなる群から選択された、請求項76記載の化合物:
【化41】


【請求項97】
医薬として許容し得る塩である、請求項76記載の化合物。
【請求項98】
酢酸塩である、請求項97記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項99】
(a) 医薬として許容し得るキャリア;及び
(b) 下記式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩、を含む医薬製剤:
【化42】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化43】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化44】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化45】

(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択される。)。)。)。
【請求項100】
請求項99の医薬製剤であって、該化合物の式中において、
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3は、 H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシル, 及びアラルオキシルからなる群から選択され;
R4は、H, 及びハロゲンのうちの1つから選択され;
R5は、Hであり;
Zは、下記式であり:
【化46】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化47】

式中:
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記医薬製剤。
【請求項101】
該化合物の式中において、R3が、 Hである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項102】
該化合物の式中において、R3が、アルキルである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項103】
該化合物の式中において、R3が、ヒドロキシルである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項104】
該化合物の式中において、R3が、アラルオキシルである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項105】
該化合物の式中において、R4が、Hである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項106】
該化合物の式中において、R4が、ハロゲンである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項107】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項108】
該化合物の式中において、R7が、ヒドロキシルである、請求項100記載の医薬製剤。
【請求項109】
請求項99記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において、
Xは、Nであり;
Yは、CHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化48】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化49】

式中:
L1は、該ジアリール環Dの4'-位に存在し;
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記医薬製剤。
【請求項110】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項109記載の医薬製剤。
【請求項111】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項109記載の医薬製剤。
【請求項112】
請求項99記載の医薬製剤であって、該化合物の式中において:
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化50】

X’は、Oであり;
Y’は、存在せず;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択され:
【化51】

式中:
R7は、H, 及びOHのうちの1つから選択され;かつ
R8, R9, 及びR10は、Hである、前記医薬製剤。
【請求項113】
該化合物の式中において、L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項112記載の医薬製剤:
【化52】


【請求項114】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項113記載の医薬製剤。
【請求項115】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項113記載の医薬製剤。
【請求項116】
該化合物の式中において、L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化53】

かつR7が、Hである、請求項112記載の医薬製剤。
【請求項117】
該化合物の式中において、L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項112記載の医薬製剤:
【化54】

【請求項118】
該化合物が、下記からなる群から選択されたものである、請求項99記載の医薬製剤:
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチルビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;及び
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項119】
該化合物が、下記化学構造を有する化合物からなる群から選択されたものである、請求項99記載の医薬製剤:
【化55】


【請求項120】
該化合物が、医薬として許容し得る塩である、請求項99記載の医薬製剤。
【請求項121】
酢酸塩である、請求項120記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項122】
微生物感染症の治療方法であって、必要とする患者に、有効量の、下記式(II)のジアリール環構造を含む化合物、又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、前記方法:
【化56】

(式中:
X, 及びYは、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつYは、存在してもしなくてもよく;
R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立に、H, アルキル, ハロゲン, ヒドロキシル, アルコキシル, アリールオキシル, 及びアラルコキシルからなる群から選択され;
Zは、下記のうちの1つから選択され:
【化57】

(式中:
Aは、O, S, 及びNR6からなる群から選択され、かつR6は、H, 及びアルキルのうちの1つから選択され;
Bは、O, S, 及びNからなる群から選択され;
X’, 及びY’は、それぞれ独立に、CH, N, O, 及びSからなる群から選択され、かつY’は、存在してもしなくてもよい。);
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択される:
【化58】

(式中:
L1は、該ジアリール環Dの3’-位、及び4'-位のうちの1つに存在し;
R7は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;
R8, R9, 及びR10は、それぞれ独立に、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシアルキル, シクロアルキル, アリール, アラルキル, アルコキシル, ヒドロキシルアルキル, ヒドロキシシクロアルキル, アルコキシシクロアルキル, アシルオキシル, アミノアルキル, 及びアルキルアミノアルキルからなる群から選択され;又は
R7, 及びR8は、共にC2〜C10アルキル, ヒドロキシアルキル, 又はアルキレンを表し;又は
R7, 及びR8は、共に下記式で表される:
【化59】

(式中:
mは、1〜3の整数であり、かつR11は、H, 及びCONHR12NR13R14のうちの1つから選択され, 式中R12は、アルキルであり、かつR13, 及びR14は、それぞれ独立に、H, 及びアルキルのうちの1つから選択さる。)。)。)。
【請求項123】
請求項122記載の方法であって、該化合物の式中において:
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3は、H, アルキル, ヒドロキシル, アルコキシル, 及びアラルオキシルからなる群から選択され;
R4は、H, 及びハロゲンのうちの1つから選択され;
R5は、Hであり;
Zは、下記式であり:
【化60】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化61】

式中:
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記方法。
【請求項124】
該化合物の式中において、R3が、Hである、請求項123記載の方法。
【請求項125】
該化合物の式中において、R3が、アルキルである、請求項123記載の方法。
【請求項126】
該化合物の式中において、R3が、 ヒドロキシルである、請求項123記載の方法。
【請求項127】
R3が、アラルオキシルである、請求項123記載の方法。
【請求項128】
該化合物の式中において、R4が、Hである、請求項123記載の方法。
【請求項129】
該化合物の式中において、R4が、ハロゲンである、請求項123記載の方法。
【請求項130】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項123記載の方法。
【請求項131】
R7が、ヒドロキシルである、請求項123記載の方法。
【請求項132】
請求項122記載の方法であって、該式中:
Xは、Nであり;
Yは、CHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化62】

式中:
Aは、NHであり;
Bは、Nであり;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化63】

式中:
L1は、該ジアリール環Dの4'-位に存在し;
R7は、H, 及びヒドロキシルのうちの1つから選択され;かつ
R8, 及びR9は、それぞれHである、前記方法。
【請求項133】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項132記載の方法。
【請求項134】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項132記載の方法。
【請求項135】
請求項122記載の方法であって、該化合物の式中において:
X, 及びYは、それぞれCHであり;
R3, R4, 及びR5は、それぞれHであり;
Zは、下記式であり:
【化64】

X’は、Oであり;
Y’は、存在せず;
L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記からなる群から選択され:
【化65】

式中:
R7は、H, 及びOHのうちの1つから選択され;かつ
R8, R9, 及びR10は、Hである、前記方法。
【請求項136】
該化合物の式中において、L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項135記載の方法:
【化66】


【請求項137】
該化合物の式中において、R7が、Hである、請求項136記載の方法。
【請求項138】
該化合物の式中において、R7が、OHである、請求項136記載の方法。
【請求項139】
該化合物の式中において、L1, 及びL2は、それぞれ独立に、下記式で表され:
【化67】

かつR7は、Hである、請求項135記載の方法。
【請求項140】
該化合物の式中において、L1, 及びL2が、それぞれ独立に、下記式で表される、請求項135記載の方法:
【化68】


【請求項141】
該化合物が、下記からなる群から選択されたものである、請求項122記載の方法。
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-メチルビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-[4-(5-カルバムイミドイル-ピリジン-2-イル)-フェニル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;
2-(4'-カルバムイミドイル-3'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン;及び
2-(4'-カルバムイミドイル-2'-ヒドロキシ-ビフェニル-4-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキサミジン。
【請求項142】
該化合物が、下記化学構造を有する化合物からなる群から選択されたものである、請求項122記載の方法:
【化69】


【請求項143】
該化合物が、医薬として許容し得る塩である、請求項122記載の方法。
【請求項144】
酢酸塩である、請求項143記載の医薬として許容し得る塩。
【請求項145】
該微生物感染症が、ローデシアトリパノソーマ感染症、及び熱帯熱マラリア原虫感染症からなる群から選択される、請求項122記載の方法。
【請求項146】
該微生物感染症が、ローデシアトリパノソーマ感染症である、請求項145記載の方法。
【請求項147】
該微生物感染症が、熱帯熱マラリア原虫感染症である、請求項145記載の方法。

【公表番号】特表2007−509176(P2007−509176A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536889(P2006−536889)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035311
【国際公開番号】WO2005/040132
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(501345323)ザ ユニバーシティ オブ ノース カロライナ アット チャペル ヒル (52)
【氏名又は名称原語表記】THE UNIVERSITY OF NORTH CAROLINA AT CHAPEL HILL
【住所又は居所原語表記】308 Bynum Hall,Campus Box 4105,Chapel Hill,North Carolina 27599−4105, United States of America
【出願人】(503164982)ジョージア・ステイト・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデーション・インコーポレイテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】GEORGIA STATE UNIVERSITY RESEARCH FOUNDATION, INC.
【Fターム(参考)】