説明

抗微生物性ろ過用品

本発明は、一般的に、保護用フェイスマスクのようなろ過用品、ろ過用品の使用法、及びろ過用品の製造法に関する。特に、本発明は、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーの使用を通じて広域スペクトルの抗微生物保護を費用効果的に提供する保護用フェイスマスクに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、フェイスマスクのようなろ過用品、ろ過用品の使用、及びろ過用品の製造法に関する。特に、本発明は、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーの使用を通じて抗微生物保護を提供するろ過用品に関する。
【背景技術】
【0002】
空中浮遊病原体のような病原体による感染のリスクのために、保護用フェイスマスクの使用は、病院及びその他の医療施設のような多くの施設で、患者と接触する人の標準的習慣の一部となっている。保護用フェイスマスクは、正式な処置施設外で患者と接触する医療専門家及びその他の医療従事者、例えば救急医療隊員及び救命士といったその他の人にも広く使用されている。典型的には、フェイスマスクは、着用者及び患者双方を何らかの感染体の伝播から保護するために、医療専門家又はその他の医療従事者によって着用される。例えば、フェイスマスクは、感染患者から医療従事者を保護するために使用できる。同様に、フェイスマスクは、脆弱患者、例えば外科的処置を受ける患者又は免疫不全患者を病原体への暴露から保護するためにも使用できる。このように、保護用フェイスマスクは医療従事者の個人保護具の必須要素である。当然、免疫不全又は感染に対して特に敏感又は脆弱な特定の患者又は個人にとってもそのような保護用フェイスマスクの着用は有益であろう。保護用フェイスマスクは、病気の流行又は世界的大流行の場合はもとより、病原体又は病原体を含有する物質が意図的であれ偶発的であれ広く放出されるようなことがあった場合、一般市民に配布するためにも有用であろう。有効なフェイスマスクとは、有害感染の伝播を防止するのに重要なバリアーを意味する。
【0003】
これまでにフェイスマスクの様々なデザイン及び構成が提案されている。一つの類のマスクは、病原体を捕捉するためにフィルターネットワークを使用している。このようなフェイスマスクは病院で一般的に着用される外科タイプのマスクを含む。一例がBolducによる米国特許第7,044,993号、発明の名称“Microbicidal air filter(殺微生物性エアフィルター)”に記載されている。Bolducは、ファイバー(抗微生物剤が組み込まれ、その構造に分子的に結合させてある)の不動化ネットワークを使用したシステムを開示している。別の類のマスクは、病原体を捕捉するためにフィルターキャニスターを使用したものを含む。一例がWenによる米国特許第6,681,765号、発明の名称“Antiviral and antibacterial respirator mask(抗ウィルス及び抗菌性レスピレーターマスク)”に記載されている。Wenは、マスクにアクティブステージ及びパッシブステージフィルターの両方を含有するろ過装置を使用したシステムを開示している。
【0004】
上記デザイン及び以前に提案されたその他のフェイスマスクは、いくつかの重要な欠点に苦しんでいる。例えば、一部のデザインは空中浮遊病原体を不動化するだけで中和し得ない。従って、使用後、フェイスマスクの取り外しで、完全に不動化されていない病原体が使用者周囲の空中に直ちに分散されるようなことが起こりうる。病原体は吸入すると感染を起こしたり、廃棄処分時に手を介して接触伝染の危険をもたらしうる。さらに、一部のデザインは粒状物質を捕捉するのに粘着材料をフィルター材料に配合しているが、他のデザインは、カートリッジ内部に複雑なフィルター配置を組み込んでいる。これらのデザインはフェイスマスクに使用するのには実用的でなさそうである。例えば、それらは複雑及び煩雑すぎるばかりか高価すぎて日常的に使用できないであろう。別の場合、ヒトに対して有害な材料、例えばファイバーグラス、ヨウ素、又は塩素がフィルター媒体の一部として使用されている。別のフェイスマスクのデザインは、フェイスマスクのファイバーか
ら自由に脱離する抗菌剤を使用している。このようなデザインは、そのクリーニング又は洗浄でそれらの抗菌活性を急速に喪失する問題を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,044,993号
【特許文献2】米国特許第6,681,765号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記から明らかなように、以前に提案された微生物を保持及び中和するための技術はいずれも、ある程度、欠陥があることを特徴とする。従って、改良された抗微生物性フェイスマスクに対する相当なニーズがある。特に、有効、安全、快適で、耐久性があり、使用及び保管が容易で、そして比較的安価に製造できる抗微生物性フェイスマスクが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様は、ろ過用品であって、一つ又は複数の微量作用金属(oligodynamic metal:微量作用を有する金属)及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層と;前記ろ過層と機能できるように関連している通気性支持層(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている)と;そして前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素とを含むろ過用品を提供する。
【0008】
本発明の更なる態様は、ろ過用品であって、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層(前記ろ過層は、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物を捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む)と;前記ろ過層に機能できるように付けられた通気性支持層(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている)と;そして前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素とを含むろ過用品を提供する。
【0009】
本発明のなお更なる態様は、ろ過用品であって、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層(ろ過層中の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩の濃度は、約10ppm〜約10,000ppmである)と;前記ろ過層に機能できるように付けられた通気性支持層(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている)と;そして前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素とを含むろ過用品を提供する。
【0010】
本発明のなお更なる態様は、ろ過用品の製造法であって、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理し;前記ファイバーを通気性ろ過層中に組み込む(前記ろ過層は、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成された通気性支持層と機能できるように関連している)ことを含む製造法を提供する。
【0011】
本発明の別の態様は、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理し;そして前記ファイバーを通気性ろ過層中に組み込む(前記ろ過層は、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成された通気性支持層と機能できるように関連している)ことを含む方法によって製造されたろ過用品を提供する。
【0012】
本発明の更なる態様は、ろ過用品であって、銀又は塩化銀で処理されたファイバー及び親水性フォーム(foam)を含む通気性ろ過層(前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約
100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmである)と;前記ろ過層と機能できるように関連している通気性支持層(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている)と;そして前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素とを含むろ過用品を提供する。
【0013】
本発明のなお更なる態様は、ろ過用品の製造法であって、銀又は塩化銀でファイバーを処理し;前記ファイバーを親水性フォームを含む通気性ろ過層に組み込み(前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmである);そして前記ろ過層を通気性支持層及び取付け要素と機能できるように関連させる(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成され、前記取付け要素は前記ろ過用品を着用者に固定するように形成されている)ことを含む製造法を提供する。
【0014】
本発明のなお更なる態様は、ろ過用品であって、銀又は塩化銀でファイバーを処理し;前記ファイバーを親水性フォームを含む通気性ろ過層に組み込み(前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmである);そして前記ろ過層を通気性支持層及び取付け要素と機能できるように関連させる(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成され、前記取付け要素は前記ろ過用品を着用者に固定するように形成されている)ことを含む方法によって製造されたろ過用品を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明に態様による抗微生物性フラットフォールド(flatfold)型フェイスマスクのイラストを示す。フェイスマスクの一部を切り取った断面にフェイスマスクの内層が示されている。
【図2】図2は本発明の態様の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書中に記載された態様の理解を促進する目的で、様々な態様について言及し、それを記載するのに具体的な言語を使用する。本明細書中で使用されている専門用語は、特別の態様を説明するためだけのものであり、本発明の範囲を制限することを意図していない。本開示全体にわたって使用されている単数形の“a”、“an”、及び“the”は、文脈が明らかにそうでない場合を指示しない限り複数形を含む。
【0017】
本明細書中で使用されている“微生物”又は“微生物の”という用語は、これらに限定されないが、細菌、原虫、ウィルス、カビ、真菌、酵母などを含む微生物を意味するものとする。“抗微生物性”という用語は、細菌、原虫、ウィルス、カビ、真菌、酵母などのような微生物の成長又は増殖を阻害、予防、又は破壊する性質を意味するものとする。“中和する”という用語は、成長又は増殖を阻害、予防、又は破壊することを意味するものとする。
【0018】
本発明は、病原体などの微生物の伝染に対する保護を提供するフェイスマスクのようなろ過用品を提供する。発明者らは思いがけず、広域スペクトルの病原体を効果的に保持及び中和するろ過用品を見出した。該ろ過用品はろ過層を組み込んでおり、該ろ過層は比較的低濃度の一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を層内に配合することにより、広域スペクトルの病原体を効果的に保持及び中和する。従来入手可能なフェイスマスクは微生物の95%より多くを保持及び/又は中和できないことが多かったが、本発明の様々な態様によるろ過用品は微生物の99%より多くを保持及び中和できる。さらに、低濃度の微量作用金属又は微量作用金属の塩を使用することにより、該ろ過用品の製造コストは比較的低い。本発明は、従来入手可能なフェイスマスクに見られる欠点、例え
ば全体的有効性、広域スペクトルの微生物の保持及び中和における有効性に比べて割高な製造コスト、使用の容易性、快適さ、耐久性及び様々なその他の要因を含む欠点を克服している。例えば、本発明のろ過用品は、着用者への酸素の流れを妨げない又は着用者からの二酸化炭素の流れを妨げない。さらに、本発明のろ過用品は、着用が快適(長時間でも)、使用が容易、耐久性があり、コンパクトで容易に保管でき、容易に処分可能で、安全及び非毒性である。
【0019】
図1を参照すると、本発明の一態様の詳細がさらに詳しく記載されている。抗微生物性ろ過用品100をフェイスマスクとして示す。これは病院労働者が一般的に着用しているのと同様のもので、着用者の鼻及び口の上にフィットするようなデザインとなっている。該抗微生物性ろ過用品は、内層200、通気性外層210、及び取付け要素110を有する。示されている態様はフラットフォールド形であるが、本発明はいずれの特定のスタイル又は構成にも限定されず、円錐形、カモノハシ形、カップタイプ、ポケットタイプ又は芯入りフェイスマスクを含みうる(これらに限定されない)。さらに、本態様に示されている取付け要素110は、フェイスマスクを着用者に結び付けるためのストラップとなっているが、あらゆる適切な取付け要素が使用できる。適切な取付け要素の例は、マジックテープ(登録商標)(VELCROのような)、ストラップ、タブ、紐、ゴムひも、ボタン、イヤループ、フォームフィット(form fit)、成形性取付け部材、接着剤、接着タブ、スナップ又はこれらの組合せなどであるが、これらに限定されない。本発明によるフェイスマスクは、その他の公知のフェイスマスクの特徴、例えば、これらに限定されないが、バイザー、シールド、ひげカバー、バルブ又はそれらの組合せを組み込んでいてもよい。
【0020】
図2を参照すると、本発明の態様による内層200の断面図が示されている。内層200は、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩240で処理されたファイバーを含む通気性ポリマーフォーム層230、通気性層250、フィルター媒体220を含む内部ろ過層260、及び通気性支持層270を含む。図2には通気性外層210も示されている。発明者らは、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーをろ過層に使用することにより、本発明は微生物の保持及び中和に有効であることを見出した。さらに、発明者らは、微生物を保持及び中和するろ過用品の有効性は、ろ過成分中に高濃度の微量作用金属又は微量作用金属塩を必要としないことも見出した。態様によると、ろ過層中の微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約10ppm〜約10,000ppmである。別の態様によれば、ろ過層中の微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約50ppm〜約5,000ppmである。別の態様によれば、ろ過層中の微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約100ppm〜約2,000ppmである。別の態様によれば、ろ過層の製造中に使用される微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約10ppm〜約10,000ppmである。別の態様によれば、ろ過層の製造中に使用される微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約50ppm〜約5,000ppmである。別の態様によれば、ろ過層の製造中に使用される微量作用金属及び/又は微量作用金属塩の総濃度は約100ppm〜約2,000ppmである。
【0021】
ろ過層中のファイバーは、本発明の様々な態様に従って、一つ又は複数の微量作用金属、例えば銀、及び/又は一つ又は複数の微量作用金属の塩、例えば塩化銀で処理される。一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理するあらゆる適切な方法が本発明では想定されている。ファイバーを処理する方法は、電気メッキ、化学メッキ、蒸着、又はそれらの組合せなどを含みうるが、これらに限定されない。一つ又は複数の微量作用金属及び/又は一つ又は複数の微量作用金属の塩で処理される適切なファイバーは、本明細書中に提供されているガイダンスに基づいて、当業者には容易に準備できるであろう。
【0022】
別の態様に従って、本発明のろ過層に使用するのに適切な銀処理ファイバーは、米国特許第4,042,737号及び米国特許出願公開第2003/0176827号に記載のようにして製造されたものを含む。前記特許及び特許出願は引用によって本明細書に援用する。
【0023】
本発明はあらゆる適切なファイバーの使用を想定している。当業者であれば、本明細書中に提供されているガイダンスに基づいて、本発明で使用するための適切なファイバーは容易に分かるであろう。例えば、本発明のろ過層に使用するのに適切なファイバーは、綿、セルロース、任意の高分子材料、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ウール、再生セルロース又はそれらの組合せ(これらに限定されない)を含む材料から製造できる。本発明の態様に従って、ファイバーは直径約0.3mm〜約0.7mmである。別の態様に従って、ファイバーは直径約0.4mm〜約0.6mmである。別の態様に従って、ファイバーは直径約0.5mmである。
【0024】
微量作用金属は、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、及びアンチモンを含みうるが、これらに限定されない。微量作用金属塩は、酢酸銀、炭酸銀、塩化銀、クエン酸銀、シアン化銀、水酸化銀、硝酸銀、亜硝酸銀、酸化銀、リン酸銀、硫酸銀、酢酸水銀、炭酸水銀、塩化水銀、クエン酸水銀、シアン化水銀、水酸化水銀、硝酸水銀、亜硝酸水銀、酸化水銀、リン酸水銀、硫酸水銀、酢酸銅、炭酸銅、塩化銅、クエン酸銅、シアン化銅、水酸化銅、硝酸銅、亜硝酸銅、酸化銅、リン酸銅、硫酸銅、酢酸鉄、炭酸鉄、塩化鉄、クエン酸鉄、シアン化鉄、水酸化鉄、硝酸鉄、亜硝酸鉄、酸化鉄、リン酸鉄、硫酸鉄、酢酸鉛、炭酸鉛、塩化鉛、クエン酸鉛、シアン化鉛、水酸化鉛、硝酸鉛、亜硝酸鉛、酸化鉛、リン酸鉛、硫酸鉛、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、シアン化亜鉛、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛、亜硝酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸ビスマス、炭酸ビスマス、塩化ビスマス、クエン酸ビスマス、シアン化ビスマス、水酸化ビスマス、硝酸ビスマス、亜硝酸ビスマス、酸化ビスマス、リン酸ビスマス、硫酸ビスマス、酢酸金、炭酸金、塩化金、クエン酸金、シアン化金、水酸化金、硝酸金、亜硝酸金、酸化金、リン酸金、硫酸金、酢酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、塩化アルミニウム、クエン酸アルミニウム、シアン化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、亜硝酸アルミニウム、酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸白金、炭酸白金、塩化白金、クエン酸白金、シアン化白金、水酸化白金、硝酸白金、亜硝酸白金、酸化白金、リン酸白金、硫酸白金、酢酸パラジウム、炭酸パラジウム、塩化パラジウム、クエン酸パラジウム、シアン化パラジウム、水酸化パラジウム、硝酸パラジウム、亜硝酸パラジウム、酸化パラジウム、リン酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸イリジウム、炭酸イリジウム、塩化イリジウム、クエン酸イリジウム、シアン化イリジウム、水酸化イリジウム、硝酸イリジウム、亜硝酸イリジウム、酸化イリジウム、リン酸イリジウム、硫酸イリジウム、酢酸スズ、炭酸スズ、塩化スズ、クエン酸スズ、シアン化スズ、水酸化スズ、硝酸スズ、亜硝酸スズ、酸化スズ、リン酸スズ、硫酸スズ、酢酸アンチモン、炭酸アンチモン、塩化アンチモン、クエン酸アンチモン、シアン化アンチモン、水酸化アンチモン、硝酸アンチモン、亜硝酸アンチモン、酸化アンチモン、リン酸アンチモン、硫酸アンチモン、又はそれらの組合せを含みうるが、これらに限定されない。適切な微量作用金属又は微量作用金属塩は、本明細書中に提供されたガイダンスに基づいて、当業者は容易に入手又は準備することができるであろう。
【0025】
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩の使用は、本発明のろ過用品を広域スペクトルの微生物に対して有効なものにする。本発明のろ過用品が有効な微生物の例は、ヒトに疾患又は病気を起こしうる病原体、例えば様々な細菌、ウィルス、原生生物、真菌、カビ、酵母などを含むが、これらに限定されない。本発明は、院内(nosocomial)、日和見、院内(hospital-acquired)及び/又は術後創感染(これらに限定されない)
を含むあらゆるタイプの感染を起こす病原体を想定している。本発明は、天然病原体、組換え病原体又はいずれかの手段によって合成された病原体(実験室で人為的に製造された)又はその任意の組合せ(これらに限定されない)に対する有効性を想定している。本発明は、薬剤耐性病原体に対する有効性も想定している。以下は、本発明が想定している具体的な病原体の例示的リストであるが、これらに限定する意図はない。パルボウィルス(Parvovirus)B19、ライノウィルス(Rhinovirus)、コクサッキーウィルス(Coxsackievirus)、エコーウィルス(Echovirus)、ハンタウィルス(Hantavirus)、トガウィルス(Togavirus)、レオウィルス(Reovirus)、アデノウィルス(Adenovirus)、オルトミクソウィルス−インフルエンザ(Orthomyxovirus-Influenza)、コロナウィルス(Coronavirus)、麻疹ウィル
ス(Morbillivirus)、水痘帯状疱疹ウィルス(Varicella-zoster)、アレナウィルス−フニ
ン(Arenavirus-Junin)、アレナウィルス−マチュポ(Arenavirus-Machupo)、アレナウィルス−ラッサ(Arenavirus-Lassa)、フィロウィルス−マールブルグ(Filovirus-Marburg)、
パラインフルエンザ(Parainfluenza)、呼吸器合胞体ウィルス(Respiratory Syncytial Virus)、ポックスウィルス−天然痘(Poxvirus-Variola)、ポックスウィルス−牛痘(Poxvirus-Vaccinia)、サル痘(Monkeypox)、パラミクソウィルス(Paramyxovirus)、野兎病菌(Francisella tularensis)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、マイコプラズマ肺炎菌(Mycoplasma pneumoniae)、クラミジア肺炎菌(Chlamydia pneumoniae)、オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、コクシエラ・バーネッティ(Coxiella burnetii)、偽鼻疽菌(Pseudomonas pseudomallei)、イスラエル放線菌(Actinomyces israelii)、レジオネラ・パリシエンシス(Legionella parisiensis)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、カルディオバクテリウム(Cardiobacterium)、アルカリゲネス(Alkaligenes)、ペスト菌(Yersinia pestis)、シュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)、エンテロコッカス(Enterococcus)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、大便連鎖球菌(Streptococcus faecalis)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、マイコバクテリウム・カンサシ(Mycobacterium kansasii)、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermis)、コリネバ
クテリア・ジフテリア(Corynebacteria diphtheria)、破傷風菌(Clostridium tetani)、
ヘモフィラス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)、モラクセラ・ラクナタ(Moraxella lacunata)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、トリ結核菌(Mycobacterium avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラレ(Mycobacterium intracellulare)、アシネ
トバクター(Acinetobacter)、カタラリス菌(Moraxella catarrhalis)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、サッカロモノスポラ・ヴィリディス(Saccharomonospora viridis)、テルモモノスポラ・ヴィリディス(Thermomonospora viridis)、ミクロポリ
スポラ・ファエニ(Micropolyspora faeni)、テルモアクチノミセス・サッカリ(Thermoactinomyces sacchari)、ミクロモノスポラ・ファエニ(Micromonospora faeni)、テルモアクチノミセス・ブルガリス(Thermoactinomyces vulgaris)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、ノカルジア・ブラシリエンシス(Nocardia brasiliensis)、ノカルジア・カビアエ(Nocardia caviae)、フィアラフォラ・パラシティカ(Phialaphora parasitica)、フィアラフォラ・レペンス(Phialaphora repens)、エキソフィアラ・ジェアンセ
ルメイ(Exophiala jeanselmei)、フィアラフォラ・ホフマンニ(Phialaphora hoffmannii)、フィアラフォラ・リカルドシアエ(Phialaphora richardsiae)、ニューモシスティス・
カリニ(Pneumocystis carinii)、フィアラフォラ・ムタビリス(Phialaphora mutabilis)
、アクレモニウム属(Acremonium spp.)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、オイディオデンドロン・テヌイシマム(Oidiodendron tenuissimum)、ゲオミセス・パノラム(Geomyces pannorum)、ヒストプラズマ・カプスラタム(Histoplasma capsulatum)、ペシロミセス・ヴァリオティ(Paecilomyces variotii)、ウォレミア・セビ(Wallemia sebi)、エメリセラ・ニデュランス(Emericella nidulans)、フォーマ属(Phoma spp.)、ペニシリウム・ブレビコンパクタム(Penicillium brevicompactum)、ペニシリウム・クリ
ソゲナム(Penicillium chrysogenum)、ペニシリウム・シトレオニグラム(Penicillium citreonigrum)、ペニシリウム・コミュネ(Penicillium commune)、ペニシリウム・コリロフィラム(Penicillium corylophilum)、ペニシリウム・シクロピウム(Penicillium cyclopium)、ペニシリウム・エクスパンサム(Penicillium expansum)、ペニシリウム・フレイ(Penicillium freii)、ペニシリウム・グラブラム(Penicillium glabrum)、ペニシリウム・
ホルデイ(Penicillium hordei)、ペニシリウム・オルソニ(Penicillium olsonii)、ペニ
シリウム・ポロニカム(Penicillium polonicum)、ペニシリウム・ルグロサム(Penicillium rugulosum)、ペニシリウム・ソリタム(Penicillium solitum)、アスペルギルス・フラ
ヴァス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)
、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)、アスペルギルス・ヴェルシコロール(Aspergillus versicolor)、アブシディア・コリムビフェラ(Absidia corymbifera)、コクシジオイデス・イミティス(Coccidioides immitis)、トリコデルマ・ヴィリデ(Trichoderma viride)、リゾムコール・プシラス(Rhizomucor pusillus)、アウレオバシジウム・プルラン
ス(Aureobasidium pullulans)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カエトミ
ウム・グロボサム(Chaetomium globosum)、クリプトコッカス・アルビダス(Cryptococcus
albidus)、クリプトコッカス・ラウレンティ(Cryptococcus laurentii)、クリプトコッ
カス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、スタチボトリス・アトラ(Stachybotris atra)、スタチボトリス・カルタラム(Stachybotris chartarum)、ユーロチウム・アムステロダミ(Eurotium amstelodami)、ユーロチウム・ヘルバリオリウム(Eurotium herbariorium)、ユーロチウム・ルブラム(Eurotium rubrum)、スコプラリオプシス・ブレビカウリス(Scopulariopsis brevicaulis)、スコプラリオプシス・フスカ(Scopulariopsis fusca)、スポロトリクス・シェンキ(Sporothrix schenckii)、ボトリチス・シネラ(Botrytis cinera)、ムコール・プラムベウス(Mucor plumbeus)、リゾパス・ストロニフェール(Rhizopus stolonifer)、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)、クラドスポリウム・ヘルバラム(Cladosporium herbarum)、クラドスポリウム
・スファエロスペルマム(Cladosporium sphaerospermum)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フサリウム・モニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フサリ
ウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、ブラストミセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、ロドツ
ルラ・グルチナス(Rhodoturula glutinus)、ロドツルラ・ミヌタ(Rhodoturula minuta)、ロドツルラ・ムシラギノサ(Rhodoturula mucilaginosa)、アルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)、ウロクラジウム・ボトリチス(Ulocladium botrytis)、ウロク
ラジウム・チャルタラム(Ulocladium chartarum)、パラコクシジオイデス・ブラシリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis)、エピコッカム・ニグラム(Epicoccum nigrum)、
又はそれらの組合せ。
【0026】
図2に戻ると、本態様のろ過層は、ポリマー202中にディスバース(disburse)された、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩201で処理されたファイバーを含む。態様によれば、ろ過用品は多層を含む。例えば、本発明の態様によるろ過用品は、これらに限定されないが、カバー層である最外層、親水性フォーム層(金属又は金属の塩で処理されたファイバーを含む)、ろ過媒体及びガード層を含む。カバー層、フォーム層、ろ過媒体及びガード層は、本明細書中に提供されているガイダンスに基づいて当業者が認識するようないずれか適切な物質(一つ又は複数)であってよい。例えば、各層はポリマーなどを含むが、これに限定されない。金属及び/又は金属の塩で処理された一つ又は複数の追加のファイバーを含む、一つ又は複数の追加の抗微生物剤を含有する一つ又は複数の追加の層も、本発明の様々な態様に従って想定されている。通気性ろ過層に使用するのに適切なポリマーは、疎水性ポリマー、親水性ポリマー、又はそれらの組合せであり得る。そのようなポリマーは、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリビニルクロリド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンオキシド、ポリアミド、又はそれらの組
合せなどであるが、これらに限定されない。一態様に従って、本発明のろ過層はポリウレタン親水性フォームを含む。本発明で使用するのに適切な親水性フォームは、米国特許出願公開第2003/0191204号、2003/0207954号、2003/0216483号、及び2006/0234899号(これらの出願特許は引用によって本明細書に援用する)に記載されている。適切なポリマーは、本明細書中に提供されているガイダンスに基づいて、当業者は容易に準備できるであろう。本発明の態様によるプロセスでは、最外カバー層を約20gsmのポリプロピレンで作製し、それに銀ファイバーが包埋されている親水性層を重ねる;このフォーム層を別の20gsmのポリプロピレン層の上に伸ばす(外層としてのフォーム層の反対側);次に高密度ポリプロピレンで構成されたろ過媒体を重ねる;そして最終及び最内層は、ポリエステル、ポリプロピレン又はそれらの組合せで構成されたガード層となる。
【0027】
本発明は、ろ過層に一つ又は複数の二次的抗微生物物質を追加して含められることを想定している。適切な二次的抗微生物物質は、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せを含む(これらに限定することを意図していない)。適切な二次的抗微生物物質は、本明細書中に提供されているガイダンスに基づいて、当業者は容易に入手又は準備できるであろう。
【0028】
本発明は、様々な態様に従って、抗微生物性ろ過用品の製造法も提供する。本発明の態様に従って、ファイバーは一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理される。一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理する方法は、電気メッキ、化学メッキ、蒸着、又はそれらの組合せを含みうるが、これらに限定されない。処理されたファイバーは、本発明の様々な態様に従ってろ過用品のろ過層に組み込まれる。
【0029】
本発明の態様によれば、微量作用金属で処理されたファイバーの製造法は、米国特許第4,042,737号及び米国特許出願公開第2003/0176827号に記載されている(これらは引用によって本明細書に援用する)。この態様によれば、ファイバーを微量作用金属塩で処理するのに湿式処理技術が使用される。該技術は、編布の基材を、付着させる金属の塩の浴に、塩の金属成分のための還元剤とともに通すことを含む。態様によれば、処理ファイバーは、編ナイロン布の上に、硝酸銀とホルムアルデヒドの水性浴から銀をメッキすることによって製造される。市販されている処理ファイバーの一例は、商標名X−STATICで販売されており、ペンシルバニア州スクラントンのNoble Fiber Technologiesから入手できる。
【0030】
本発明の態様によれば、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーの製造法は、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩をファイバーの上に析出させることによって行われる。当業者は、本明細書中に提供されたガイダンスに基づいて、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを容易に製造できるであろう。
【0031】
ファイバーは、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理された後、通気性ろ過層に組み込まれる。ある態様によれば、ファイバーは、該ポリマーが液体状態である間にポリマー中にディスバース(disburse)される。ポリマー/ファイバーの混合物は、ポリマー中へのファイバーの均等なディスバースメント(disbursement)が得られるように徹底的に混合してもよいし、又はポリマー/ファイバーの混合物は、ファイバーがポリマー中のあるゾーンに濃縮されるように製造してもよい。ポリマーが固化すると、ファイバーはポリマー中に包埋される。通気性ろ過層に使用するのに適切なポリマーは、疎水性ポリマー、親水性ポリマー、又はそれらの組合せであり得る。そのようなポリマーは、ポリウレタン、ポリビニルクロリド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチ
レンオキシド、ポリアミド、又はそれらの組合せなどであるが、これらに限定されない。さらに、ポリマーは、フォーム(foam)又は他の適切な通気性形態に製造することができる。
【0032】
一態様に従って、本発明のろ過層はポリウレタン親水性フォームを含む。本発明で使用するのに適切な親水性フォームは、米国特許出願公開第2003/0191204号、2003/0207954号、2003/0216483号、及び2006/0234899号(これらの出願特許は引用によって本明細書に援用する)に記載されている。イソシアネートでキャップされたプレポリマーを水などの水性成分と徹底的に混合してポリウレタンフォームを形成させる。一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーは、プレポリマー/水の混合物中に、該混合物がまだ液体状態の間に添加及び混合することができる。プレポリマー/水/ファイバーの混合物を硬化させて所望形状のフォームを形成させる。これによって、一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーはフォーム中に包埋される。当業者は、本明細書中に提供されたガイダンスに基づいて、本発明で使用するのに適切なポリマーを容易に製造することができるであろう。
【0033】
通気性ろ過層の製造後、該ろ過層を通気性支持層と機能できるように関連させる。一態様に従って、ろ過層は支持層の上に適用される。本発明は、通気性ろ過層を支持層に適用するためのいずれかの適切な方法を想定している。例えば、周知の方法及び技術を使用して当業者が容易に利用できるような、いずれか適切なテキスタイルコーティングプロセスの使用などである。
【0034】
ろ過層は、ろ過用品のスタイル、目的、及び製造上の考慮事項に応じて、支持層上で異なる構成を有することもある。ある態様によれば、支持層全体がろ過層で被覆される。その他の様々な態様によれば、支持層の一つ又は複数の部分がろ過層で被覆される。本発明の態様によれば、ろ過層は支持層上にパターンを形成してもよいし、又は支持層の様々なゾーンを、例えば、これに限定されることではないが、異なる濃度の処理ファイバーなどの異なる特徴で占有してもよい。
【0035】
ろ過層と関連した通気性支持層は、いずれの織物タイプのファブリック、不織ポリマー、熱可塑性材料、又はそれらの組合せでもよい。適切な支持層材料は、綿、セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、及びそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。当業者であれば、本明細書中に提供されたガイダンスに基づいて、本発明で使用するのに適切な支持層を容易に準備できるであろう。様々な態様において、本発明は、用品の何らかの所望の特徴を達成するために何らかの適切な添加剤の使用も想定している。例えば、これに限定するつもりはないが、耐熱性、UV保護、及び難燃性といった特徴を提供するための添加剤を配合することができる。様々な態様に従って、本発明のろ過用品は、一つ又は複数のアレルゲン、汚染物質、毒素など、又はそれらの組合せに対して有効であるようにすることも想定している。例えば、本発明の様々な態様に従って、そのような有効性を達成又は改良するために、一つ又は複数の追加の薬剤を所望により配合してもよい。
【0036】
最終ろ過用品は取付け要素を含み、着用者の鼻及び口の上にフィットするように構成される。本発明では、本明細書中に提供されたガイダンスに基づいて当業者に容易に認識されるような任意の適切な取付け要素を想定している。本発明はいずれの特定のスタイル又は構成にも限定されず、フラットフォールド形、円錐形又はカモノハシ形のフェイスマスクを含みうるが、これらに限定されない。さらに、ろ過用品を着用者の顔面に固定するためのいずれか適切な取付け要素が使用できる。適切な取付け要素の例は、マジックテープ(登録商標)、ボタン、イヤループ、ストラップ、又はそれらの組合せを含むが、これら
に限定されない。本発明によるフェイスマスクは、所望により、他のフェイスマスクの特徴、例えばバイザー、シールド、ひげカバー、又はこれらの組合せ(これらに限定されない)を組み込んでいてもよい。
【0037】
前述の側面は例示しただけであって、特許請求された発明を制限することを意図していない。本開示内容を勉強し、本明細書中に記載の発明を実施すれば、前記に対するその他の変形は当業者には明白であろう。
【実施例】
【0038】
以下は、本発明の態様の性能の例示的実施例である。実施例では選択された試験のみを利用しているが、下記実施例は例示であり制限ではないことは理解されるはずである。
【0039】
実施例1:肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)試験データ
試験データ#1に示されているように、本発明の抗微生物性ろ過層を細菌の肺炎桿菌に対して試験した。ろ過層は塩化銀処理ファイバーを含有していた。試験は、ASTM E2149−01“動的接触条件下における固定抗微生物剤の抗微生物活性を決定するための標準試験法(Standard Test Method for Determining the Antimicrobial Activity of Immobilized Antimicrobial Agents Under Dynamic Conatact Conditions)”に準じてN
AMSA(カリフォルニア州アービン)により実施された。試験は、肺炎桿菌に対する抗菌効果を評価するために実施された。抗微生物性ろ過層を細菌に4時間暴露した後、99.99%の細菌が殺菌されていた。試験結果を以下の表に示す。
【0040】
【表1】

表に示されているように、試験は、細菌性病原体に対する本発明の態様によるろ過層の有効性を示していた。
【0041】
実施例2:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)試験データ
試験データ#2に示されているように、本発明の抗微生物性ろ過層を細菌の黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して試験した。ろ過層は塩化銀処理ファイバーを含有していた。試験は、ASTM E2149−01“動的接触条件下における固定抗微生物剤の抗微生物活性を決定するための標準試験法”に準じてNAMSA(カリフォルニア州アービン)により実施された。試験は、標記細菌に対する抗菌効果を評価するために実施された。抗微生物性ろ過層を細菌に4時間暴露した後、細菌の99.99%より多くが殺菌されていた。
【0042】
【表2】

実施例3:H1N1インフルエンザウィルス試験データ
試験データ#3に示されているように、本発明を活性成分の抗ウィルス効果について試験した。試験は、テネシー州メンフィスの聖ユダヤ小児研究病院(St. Jude Children's Research Hospital)のDr.Richard Webbyによって実施された。試験され
たウィルスは、尿膜腔液中のH1N1インフルエンザウィルスであった。使用された試験手順は次の通りであった。ウィルスストックを滅菌PBS中で1/1000に希釈した。マイクロ遠心管に入れた300μl分量のウィルス希釈液を次のように処理した。30μgの銀粉を管A及びBに加え、30μgの銀フレークを管C及びDに加え、管E及びFには何も加えなかった。全部の管を室温(23℃)で10分間インキュベートした。インキュベーション後、管A及びBを13,000rpmで5分間遠心分離し、管C、D、E、及びFを13,000rpmで1分間遠心分離した。次に、全部の管を、処理されるまで氷上に置いた。溶液中に残存する感染性ウィルス粒子の量を鶏卵感染量50滴定(EID50)によって滴定した。溶液の10倍階段希釈を滅菌PBS中に製造し、各希釈液の100μlを3個の10日齢孵化鶏卵のそれぞれに注射した。鶏卵を48時間インキュベートし、一晩冷却した後、尿膜腔液を0.5%鶏赤血球による赤血球凝集反応によりウィルスの存在についてアッセイした。EID50値はReed and Meunch法によって決定した。試験プロトコルに従って、活性成分はH1N1ウィルスの99%より多くを殺滅したことが分かった。
【0043】
【表3】

実施例4:細菌ろ過効率
試験データ#4に示されているように、本発明をユタ州ソルトレークシティーのNelson Laboratoriesで細菌ろ過効率(Bacterial Filtration Efficiency)
について試験した。試験は、Andersen Sampler法を用い、平均粒径2.9μm、チャレンジ生体として黄色ブドウ球菌を用いて実施された。本発明は99.9%を超える細菌ろ過効率を達成した。これは大部分の市販マスクを大きく上回っている。
【0044】
【表4】

実施例5:ウィルスろ過効率
試験データ#5に示されているように、本発明をユタ州ソルトレークシティーのNelson Laboratoriesでウィルスろ過効率(Viral Filtration Efficiency)
について試験した。試験は、Andersen Sampler法を用い、平均粒径2.9μm、チャレンジ生体としてバクテリオファージΦX174を用いて実施された。本発明は99.9%のウィルスろ過効率を達成した。これは大部分の市販マスクを大きく上回っている。
【0045】
【表5】

本試験は、本発明の態様によるろ過層のウィルスに対する有効性を示していた。
【0046】
実施例6:塩化ナトリウムエアロゾル試験
試験データ#6に示されているように、本発明をユタ州ソルトレークシティーのNelson Laboratoriesで粒子透過に関する塩化ナトリウムエアロゾル試験(Sodium Chloride Aerosol Test)について試験した。塩化ナトリウム(NaCl)の中和多分散エアロゾルをTSI(登録商標) CERTITEST(登録商標) Model 8130 Automated Filter Testerを用いて発生させ、試験サンプルに通した。該テスターは、個数中位径0.075±0.020μm、及び幾何標準偏差1.86μm以下の粒径分布を発生させる。質量中位径はおよそ0.3μmで、これは最も透過するエアロゾルサイズであることが分かっている。フィルター試験に2%NaCl溶液を満たした。本発明は平均して1パーセントの2分の1未満の粒子透過を達成した。このことから、マスクはNIOSH N99規格以上に匹敵するものとなっている。これは、市販されている大部分のマスクの規格を上回っている。
【0047】
【表6】

本発明の態様を特別の態様及び実施例を参照しながら説明してきた。当業者であれば、態様の精神及び範囲から著しく逸脱することなく該態様に対する様々な変形を為しうるこが分かるであろう。
【符号の説明】
【0048】
100 抗微生物性ろ過用品
110 取付け要素
200 内層
210 通気性外層
220 フィルター媒体
230 通気性ポリマーフォーム層
240 微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩
250 通気性層
260 内部ろ過層
270 通気性支持層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過用品であって、
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層と;
機能できるように前記ろ過層と関連しており、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている通気性支持層と;そして
前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素と
を含むろ過用品。
【請求項2】
前記一つ又は複数の微量作用金属が、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、アンチモン、又はそれらの任意の組合せである、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項3】
前記微量作用金属が銀である、請求項2に記載のろ過用品。
【請求項4】
前記ファイバーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、綿、セルロース、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項5】
前記ファイバーが直径約0.3mm〜約0.7mmである、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項6】
前記ファイバーが直径約0.4mm〜約0.6mmである、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項7】
前記ファイバーが直径約0.5mmである、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項8】
前記ろ過層が親水性フォームを含み、その中に一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーがディスバース(disburse)されている、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項9】
少なくとも一つの二次的抗微生物物質をさらに含む、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項10】
二次的抗微生物物質が、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せである、請求項9に記載のろ過用品。
【請求項11】
ろ過用品がフェイスマスクである、請求項1に記載のろ過用品。
【請求項12】
前記フェイスマスクが、円錐形、カモノハシ形、又はフラットフォールド形を有する、請求項11に記載のろ過用品。
【請求項13】
ろ過用品であって、
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層であって、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物を捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む前記ろ過層と;
機能できるように前記ろ過層と関連しており、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている通気性支持層と;そして
前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素と
を含むろ過用品。
【請求項14】
前記ろ過層が、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物の95%より多くを捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項15】
前記ろ過層が、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物の96%より多くを捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項16】
前記ろ過層が、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物の97%より多くを捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項17】
前記ろ過層が、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物の98%より多くを捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項18】
前記ろ過層が、前記ろ過層を通過する空気の体積中の微生物の99%より多くを捕獲し殺滅するのに足る濃度の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩を含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項19】
前記一つ又は複数の微量作用金属が、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、アンチモン、又はそれらの任意の組合せである、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項20】
前記微量作用金属が銀である、請求項19に記載のろ過用品。
【請求項21】
前記ファイバーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、綿、セルロース、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項22】
前記ファイバーが直径約0.3mm〜約0.7mmである、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項23】
前記ファイバーが直径約0.4mm〜約0.6mmである、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項24】
前記ファイバーが直径約0.5mmである、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項25】
前記ろ過層が親水性フォームを含み、その中に一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーがディスバース(disburse)されている、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項26】
少なくとも一つの二次的抗微生物物質をさらに含む、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項27】
二次的抗微生物物質が、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せである、請求項26に記載のろ過用品。
【請求項28】
ろ過用品がフェイスマスクである、請求項13に記載のろ過用品。
【請求項29】
前記フェイスマスクが、円錐形、カモノハシ形、又はフラットフォールド形を有する、請
求項28に記載のろ過用品。
【請求項30】
ろ過用品であって、
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩で処理されたファイバーを含む通気性ろ過層であって、当該ろ過層中の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩の濃度は、約10ppm〜約10,000ppmであるろ過層と;
機能できるように前記ろ過層と関連しており、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている通気性支持層と;そして
前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素と
を含むろ過用品。
【請求項31】
ろ過層中の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩の濃度が約50ppm〜約5,000ppmである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項32】
ろ過層中の前記一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩の濃度が約100ppm〜約2,000ppmである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項33】
前記一つ又は複数の微量作用金属が、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、アンチモン、又はそれらの任意の組合せである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項34】
前記微量作用金属が銀である、請求項33に記載のろ過用品。
【請求項35】
前記ファイバーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、綿、セルロース、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項36】
前記ファイバーが直径約0.3mm〜約0.7mmである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項37】
前記ファイバーが直径約0.4mm〜約0.6mmである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項38】
前記ファイバーが直径約0.5mmである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項39】
前記ろ過層が親水性フォームを含み、その中に微量作用金属で処理されたファイバーがディスバース(disburse)されている、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項40】
少なくとも一つの二次的抗微生物物質をさらに含む、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項41】
二次的抗微生物物質が、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せである、請求項40に記載のろ過用品。
【請求項42】
ろ過用品がフェイスマスクである、請求項30に記載のろ過用品。
【請求項43】
前記フェイスマスクが、円錐形、カモノハシ形、又はフラットフォールド形を有する、請求項42に記載のろ過用品。
【請求項44】
ろ過用品の製造法であって、
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理し;
前記ファイバーを、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成された通気性支持層と機能できるように関連している通気性ろ過層中に組み込む
ことを含む方法。
【請求項45】
前記一つ又は複数の微量作用金属が、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、アンチモン、又はそれらの任意の組合せである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記微量作用金属が銀である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ファイバーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、綿、セルロース、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記ファイバーが直径約0.3mm〜約0.7mmである、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記ファイバーが直径約0.4mm〜約0.6mmである、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記ファイバーが直径約0.5mmである、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記ろ過層が親水性フォームを含み、その中に微量作用金属で処理されたファイバーがディスバース(disburse)されている、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
少なくとも一つの二次的抗微生物物質で前記ファイバーを処理することをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
二次的抗微生物物質が、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せである、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
ろ過用品がフェイスマスクである、請求項44に記載の方法。
【請求項55】
前記フェイスマスクが、円錐形、カモノハシ形、又はフラットフォールド形を有する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
一つ又は複数の微量作用金属及び/又は微量作用金属の塩でファイバーを処理し;
前記ファイバーを、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成された通気性支持層と機能できるように関連している通気性ろ過層中に組み込む
ことを含む方法によって製造されたろ過用品。
【請求項57】
前記一つ又は複数の微量作用金属が、銀、水銀、銅、鉄、鉛、亜鉛、ビスマス、金、アルミニウム、白金、パラジウム、イリジウム、スズ、アンチモン、又はそれらの任意の組合せである、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項58】
前記微量作用金属が銀である、請求項57に記載のろ過用品。
【請求項59】
前記ファイバーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、綿、セルロース、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項60】
前記ファイバーが直径約0.3mm〜約0.7mmである、請求項56に記載のろ過用品

【請求項61】
前記ファイバーが直径約0.4mm〜約0.6mmである、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項62】
前記ファイバーが直径約0.5mmである、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項63】
前記ろ過層が親水性フォームを含み、その中に微量作用金属で処理されたファイバーがディスバース(disburse)されている、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項64】
少なくとも一つの二次的抗微生物物質をさらに含む、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項65】
二次的抗微生物物質が、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗カビ剤、抗酵母剤、抗真菌剤、又はそれらの任意の組合せである、請求項64に記載のろ過用品。
【請求項66】
ろ過用品がフェイスマスクである、請求項56に記載のろ過用品。
【請求項67】
前記フェイスマスクが、円錐形、カモノハシ形、又はフラットフォールド形を有する、請求項66に記載のろ過用品。
【請求項68】
ろ過用品であって、
銀又は塩化銀で処理されたファイバーと親水性フォームとを含む通気性ろ過層であって、前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmであるろ過層と;
機能できるように前記ろ過層と関連しており、着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成されている通気性支持層と;そして
前記ろ過用品を着用者に固定するための取付け要素と
を含むろ過用品。
【請求項69】
ろ過用品の製造法であって、
銀又は塩化銀でファイバーを処理し;
前記ファイバーを親水性フォームを含む通気性ろ過層中に組み込み(前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmである);そして
前記ろ過層を、通気性支持層及び取付け要素と機能できるように関連させる(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成され、前記取付け要素は前記ろ過用品を着用者に固定するように形成されている)
ことを含む方法。
【請求項70】
銀又は塩化銀でファイバーを処理し;
前記ファイバーを親水性フォームを含む通気性ろ過層中に組み込み(前記ろ過層中の前記ファイバーの濃度は、約100ppm〜約2,000ppmであり、前記ファイバーは直径約0.5mmである);そして
前記ろ過層を通気性支持層及び取付け要素と機能できるように関連させる(前記支持層は着用者の鼻及び口の上にフィットするように形成され、前記取付け要素は前記ろ過用品を着用者に固定するように形成されている)
ことを含む方法によって製造されたろ過用品。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−524515(P2010−524515A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500942(P2010−500942)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/003761
【国際公開番号】WO2008/118371
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VELCRO
【出願人】(509264888)エムブイピー・テキスタイルズ・アンド・アパレル・インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】