説明

抗癌剤としてのビアリール誘導体

【課題】ある特定の置換基を有するビアリール誘導体または少なくとも一つの環が芳香族複素環基であるビアリール誘導体を含有してなる抗癌剤を提供する。
【解決手段】式(I)で表されるビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【化1】


[式中、Xは、アリール基または芳香族複素環基を表し、Z、Z、Z、ZおよびZは、窒素原子、C−R(式中、Rは、水素原子、アルキル、アリール等を表す)であるか、または、隣接する任意の二つが一緒になって−N(R20)−(式中、R20は、水素原子、アルキル、アリール等を表す)、−O−、−S−もしくは−Se−を表し、他は、C−Rを表す]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある特定の置換基を有するビアリール誘導体または少なくとも一つの環が芳香族複素環基であるビアリール誘導体を含有してなる抗癌剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビフェニル環に各種置換基を有するビフェニル誘導体が、KSP阻害活性を有し抗癌剤等として有用であることが知られている。例えば、下記式で示されるビフェニル誘導体において、RおよびRの少なくとも一つのアミノ基が、アルキルスルホニル基等で置換されたアルキルスルホニルアミノ基等を有する化合物(例えば、特許文献1参照)が、また、スルファモイル基で置換されたスルファモイルアミノ基等を有する化合物(例えば、特許文献2参照)が、さらに、カルバモイル基で置換されたウレイド基等を有する化合物(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【0003】
【化1】

【0004】
(式中、R〜Rは、水素原子、ハロゲン、アミノスルホニル、アミノカルボニル等を、Yは、ハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン、トリフルオロメトキシ、SOCF、COCF等を表す)
【0005】
また、片方の環が二環性であるビアリール誘導体が、KSP阻害活性を有し抗癌剤等として有用であることが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
【化2】

【0007】
(式中、Aは、N、CH等を表し、Dは、フェニル基、ピリジル基等を表す)
【0008】
また、下記式で示されるA、B環の少なくとも一つの環が芳香族複素環基からなるビアリール誘導体が、抗真菌活性を有する化合物として知られている(例えば、特許文献5参照)。
【0009】
【化3】

【0010】
(式中、V、W、X、Y、Z、V’、W’、X’、Y’およびZ’の少なくとも一つは、N、OまたはSを表す)
【0011】
しかしながら、これら芳香族複素環基を有するビアリール誘導体の何れの化合物も抗癌剤としては知られていない。
【0012】
【特許文献1】WO2005/060692号公報
【特許文献2】WO2005/062847号公報
【特許文献3】WO2006/020358号公報
【特許文献4】WO2006/113432号公報
【特許文献5】WO2005/005382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の課題は、ビアリール誘導体を含有してなる抗癌剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、シアノ基等のある特定の置換基を有するビアリール誘導体または少なくとも一つの芳香族複素環基を有するビアリール誘導体が抗癌活性を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち本発明は、
(1)式(I)
【0016】
【化4】

【0017】
{式中、Xは、置換もしくは非置換アリール基または置換もしくは非置換芳香族複素環基を表し、
、Z、Z、ZおよびZは、同一または異なって、窒素原子、C−R[式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基、置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基、OR(式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基または置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基を表す)、NR(式中、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基または置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基、または、RとRが一緒になって、含窒素複素環基を表す)、S(O)mR(式中、Rは、前記Rと同義であり、mは、0、1または2を表す)、COR(式中、Rは、前記Rと同義である)、COOR(式中、Rは、前記Rと同義である)、OCOR(式中、Rは、前記Rと同義である)、CONR(式中、RおよびRは、同一または異なって、それぞれ前記RおよびRと同義である)、NR10COR11(式中、R10およびR11は、同一または異なって、前記Rと同義である)、NR12COOR13(式中、R12およびR13は、同一または異なって、前記Rと同義である)、C(=NR14)NR1516(式中、R14は、前記Rと同義であり、R15およびR16は、それぞれ前記RおよびRと同義である)、SiR171819(式中、R17、R18およびR19は、同一または異なって、前記Rと同義である)、ニトロ基、シアノ基またはハロゲン原子を表し、ここで、Rが同時に複数存在する場合は、同一または異なっていてもよく、また、隣接する任意の二つのRは、一緒になって置換もしくは非置換の脂環式炭化水素環、脂環式複素環、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成してもよい]、または、Z〜Zのうち隣接する任意の二つが一緒になって−N(R20)−(式中、R20は、前記のR、NRまたはS(O)mRと同義である)、−O−、−S−もしくは−Se−を表し、
ここで、Xが置換もしくは非置換アリール基を表し、Z〜Zが全てC−Rを表すとき、Rの少なくとも一つは、S(O)mR(式中、Rおよびmは、前記と同義である)、COR(式中、Rは、前記と同義である)、−Y−CN(式中、Yは、結合または置換もしくは非置換アルキレンを表す)または−Y−OH(式中、Yは、置換もしくは非置換アルキレンを表す)を表す}
で表されるビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤に関する。
【0018】
また本発明は、
(2)Z〜Zの一つが窒素原子を表し、他がC−R(式中、Rは前記と同義である)であることを特徴とする上記(1)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(3)ビアリール誘導体が、式(Ia)
【0019】
【化5】

【0020】
(式中、RA1およびRA2は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メチルチオ基、ホルミル基、アセチル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル基、ヒドロキシメチル基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ニトロ基またはトリメチルシリル基を表し、Xは、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする上記(2)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(4)Xが、置換もしくは非置換アリール基であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(5)置換アリール基が、置換フェニル基であることを特徴とする上記(4)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(6)ビアリール誘導体が、式(Iaa)
【0021】
【化6】

【0022】
(式中、RB1およびRB2は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メチルチオ基、ホルミル基、アセチル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル基、ヒドロキシメチル基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ニトロ基またはトリメチルシリル基を表し、ここで、RB1およびRB2の少なくとも一方は、水素原子以外の基を表し、RA1およびRA2は、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする上記(5)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(7)RA1、RA2、RB1およびRB2における置換もしくは非置換アルキル基が、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基であることを特徴とする上記(6)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(8)RA1、RA2、RB1およびRB2における置換もしくは非置換アルコキシ基が、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ジフルオロメトキシ基またはトリフルオロメトキシ基であることを特徴とする上記(6)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(9)ビアリール誘導体が、式(Iaaa)
【0023】
【化7】

【0024】
(式中、RA1aは、水素原子、メチル基、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基を表し、RB1aは、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基またはトリメチルシリル基を表し、RB2aは、水素原子、メチル基、フッ素原子または塩素原子を表す)
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(10)ビアリール誘導体が、式(Iaab)
【0025】
【化8】

【0026】
(式中、RA1bは、イソプロピル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基またはトリメチルシリル基を表し、RB1bは、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基を表す)
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(11)上記(3)記載の式(Ia)で表される化合物において、Xが、置換もしくは非置換芳香族複素環基であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(12)置換もしくは非置換芳香族複素環基が、フリル基、チエニル基、セレノフェニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾイミダゾリジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基またはフタラジニル基であることを特徴とする上記(11)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(13)置換芳香族複素環基の置換基が、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メチルチオ基、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基であることを特徴とする上記(12)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤に関する。
【0027】
また本発明は、
(14)ビアリール誘導体が、式(Ib)
【0028】
【化9】

【0029】
(式中、Zは、ピリジル基以外の置換もしくは非置換複素環基を表し、RB1およびRB2は、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(15)置換もしくは非置換複素環基が、単環性芳香族複素環基または5員複素環が縮合した二環性の複素環基であることを特徴とする上記(14)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(16)単環性芳香族複素環基が、フリル基、チエニル基、ピロリル基、セレノフェニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、イソキサゾリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基またはトリアジニル基であることを特徴とする上記(15)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(17)二環性の複素環基が、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾトリアゾリル基、フタルイミド基、ベンゾオキサゾリル基またはベンゾチアゾリル基であることを特徴とする上記(15)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(18)置換複素環基の置換基が、メチル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、アセチル基、メチルチオ基、シアノ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、オキソ基またはチオキソ基であることを特徴とする上記(16)または(17)のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤に関する。
【0030】
また本発明は、
(19)ビアリール誘導体が、式(Ic)
【0031】
【化10】

【0032】
[式中、RC1は、S(O)mR(式中、Rおよびmは、前記と同義である)、COR(式中、Rは、前記と同義である)、−Y−CN(式中、Yは、前記と同義である)または−Y−OH(式中、Yは、前記と同義である)を表し、RC2およびRC3は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、RB1aおよびRB2aは、前記と同義である]
で表される化合物であることを特徴とする上記(1)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤や、
(20)RC1が、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ホルミル基、アセチル基、シアノ基、シアノメチル基またはヒドロキシメチル基であることを特徴とする請求項19記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤に関する。
【0033】
さらに、本発明は、
(21)式(I)で表される化合物が、
4−(2−メチルチオ−6−ベンゾチアゾリル)ピリジン、
4−(2−ナフチル)ピリジン、
4−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
3−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−6−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
4−アミノ−2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
5−アミノ−2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−3−ニトロフェニル)ピリジン、
4−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メトキシカルボニルピリジン、
3−アセチルアミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−ジフルオロメチル−3−フルオロフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドール、
2−アミノ−5−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(5−トリフルオロメチル−2−チエニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−プロピルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−プロポキシフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−エチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ペンチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチルピリジン、
6−アミノ−3−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(2−メチル−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソプロピル−3−メチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−トリメチルシリルフェニル)ピリジン、
2−(2−アミノ−5−ピリジル)ベンゾフラン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン、
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン、
2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−シアノチオフェン、
(dl)−2−(4−メタンスルフィニルフェニル)−5−トリフルオロメチルチオフェン、
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオチアゾール、
4−シアノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4−アセチル−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−フルオロビフェニル、
4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−フルオロ−4−ホルミル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−ヒドロキシ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−2−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−3,4−ジシアノ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−メチルビフェニル、
4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4−シアノメチル−3’−クロロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
(dl)−3’−フルオロ−4−メタンスルフィニル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−フルオロ−4−ヒドロキシメチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
6−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−ジヒドロキシキノキサリン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズイミダゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズイミダゾリン−2−チオン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズトリアゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオベンズイミダゾール、
2−(4−tert−ブチルフェニル)−3−ヒドロキシピリジン塩酸塩または
2−アミノ−4−(4−tert−ブチルフェニル)チアゾール
であることを特徴とする上記(1)記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤に関する。
【発明の効果】
【0034】
本発明のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩は、優れた抗癌活性を有し、各種の癌に対して抗癌剤として使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下に、本発明の抗癌剤として使用される化合物(I)における各基の定義に用いられる基の具体例を示すが、これらは本発明の好ましい例を示すものであって、勿論これらによって限定されるものではない。
【0036】
アルキル基は、例えば、直鎖または分岐状の炭素数1〜12のアルキル、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられる。
【0037】
シクロアルキル基は、飽和または一部不飽和結合が存在してもよい3〜12員のシクロアルキル基であり、単環性あるいは該単環性のシクロアルキル基が複数またはアリール基もしくは芳香族複素環基と縮合した多環性の縮合シクロアルキル基であってもよく、単環性のシクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜8の単環性シクロアルキル、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロドデシル、1−シクロヘキセニル等が挙げられ、多環性のシクロアルキル基としては、例えば、炭素数5〜12の多環性シクロアルキル、具体的には、ピナニル、アダマンチル、ビシクロ[3.3.1]オクチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル等が挙げられる。
【0038】
アルケニル基は、例えば、直鎖または分岐状の炭素数2〜12のアルケニル、具体的には、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、メタクリル、ブテニル、1,3−ブタジエニル、クロチル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、デセニル、ドデセニル等が挙げられる。
【0039】
アルキニル基は、例えば、直鎖または分岐状の炭素数2〜12のアルキニル、具体的には、エチニル、プロパルギル、1−プロピニル、イソプロピニル、2−ブチニル、ペンチニル、2−ペンテン−4−イニル、ヘキシニル、ヘプチニル、デシニル、ドデシニル等が挙げられる。
【0040】
アルキレン基は、例えば、直鎖または分岐状の炭素数1〜12のアルキレン、具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン等が挙げられる。
【0041】
脂環式複素環基は、同一または異なって、少なくとも1以上の異項原子、例えば、窒素、酸素、硫黄、セレン等を含み、飽和または一部不飽和結合が存在してもよい3〜8員の脂環式複素環基であり、単環性あるいは該単環性の複素環基が複数のアリール基もしくは芳香族複素環基と縮合した多環性の縮合脂環式複素環基であってもよい。単環性の脂環式複素環基として、具体的には、アジリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロセレノフェニル、1,3−ジオキソラニル、チオラニル、オキサゾリジル、チアゾリジニル、ピペリジノ、ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペリジニル、モルホリノ、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラニル、オキサチアニル、オキサジアジニル、チアジアジニル、ジチアジニル、アゼピニル、ジヒドロアゾシニル等が例示され、多環性の縮合脂環式複素環基として、具体的には、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、キヌクリジニル等を挙げることができる。
【0042】
アリール基は、例えば、炭素数6〜14のアリール、具体的には、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
【0043】
アラルキル基は、そのアリール部分は前記アリール基と同義であり、アルキル部分は前記アルキル基と同義であり、例えば、炭素数7〜15のアラルキル、具体的にはベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、フェニルシクロプロピル等を挙げることができる。
【0044】
芳香族複素環基は、同一または異なって、少なくとも1以上の異項原子、例えば、窒素、酸素、硫黄、セレン等を含む5員または6員の芳香族複素環基からなり、該複素環基は、単環性または該単環性複素環基が複数またはアリール基と縮合した多環性の縮合芳香族複素環基、例えば、二環性もしくは三環性複素環基であってもよい。単環性の芳香族複素環基の具体例としては、フリル、チエニル、セレノフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル等が挙げられ、多環性の縮合芳香族複素環基としては、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾセレノフェニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリニル、ベンゾイミダゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニル、シンノリニル、ナフチリジニル、ピリドピリミジニル、ピリミドピリミジニル、プテリジニル、アクリジニル、チアントレニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル等を挙げることができる。
【0045】
芳香族複素環アルキル基は、その芳香族複素環部分は前記芳香族複素環基と同義であり、アルキル部分は前記アルキル基と同義であり、例えば、少なくとも1以上の異項原子を含む芳香族複素環アルキル、具体的にはピリジルメチル、ピリジルエチル、フラニルメチル、チエニルメチル等を挙げることができる。
【0046】
含窒素複素環基としては、前記脂環式複素環基または芳香族複素環基のうち、異項原子として少なくとも一つの窒素原子を含む複素環基であり、具体的には、アジリジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ホモピペリジノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル等を挙げることができる。
【0047】
単環性芳香族複素環基としては、前記単環性の芳香族複素環基と同じ基を表し、具体例としては、フリル、チエニル、セレノフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル等が挙げられる。
【0048】
5員複素環が縮合した二環性の複素環基としては、前記多環性の縮合複素環基のうち、5員複素環が縮合した二環性の複素環基であり、具体例としては、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾセレノフェニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾリニル、ベンゾイミダゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル等を挙げることができる。
【0049】
脂環式炭化水素環は、例えば、炭素数5〜8の前記シクロアルキル基に対応する脂環式炭化水素環が、具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等が挙げられる。
【0050】
脂環式複素環は、例えば、前記脂環式複素環基に対応する5〜8員脂環式複素環が、具体的には、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、チオラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、オキサチアン、オキサジアジン、チアジアジン、ジチアジン等を挙げることができる。
【0051】
芳香族炭化水素環は、例えば、炭素数6〜14の前記アリール基に対応する芳香族炭化水素環が、具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等を挙げることができる。
【0052】
芳香族複素環は、例えば、前記芳香族複素環基に対応する5〜6員芳香族複素環が、具体的には、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン等を挙げることができる。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
【0053】
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレン基、脂環式複素環基、アリール基、アラルキル基、芳香族複素環基、芳香族複素環アルキル基、脂環式炭化水素環、脂環式複素環、芳香族炭化水素環および芳香族複素環における置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式複素環基、アリール基、アラルキル基、芳香族複素環基、芳香族複素環アルキル基、OR、NR、SR、COR、COOR、OCOR、CONR、NRCOR、NRCOOR、C(=NR)NR、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、オキソ基、イミノ基およびチオキソ基等から適宜選択される。ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式複素環基、アリール基、アラルキル基、芳香族複素環基または芳香族複素環アルキル基等を表し、RおよびR、RおよびR並びにRおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基または置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基、または、一緒になって、含窒素複素環基を表す。
【0054】
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式複素環基、アリール基、アラルキル基、芳香族複素環基、芳香族複素環アルキル基および含窒素複素環基は、前記と同義である。
【0055】
また、置換基としてのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式複素環基、アリール基、アラルキル基、芳香族複素環基および芳香族複素環アルキル基等は、さらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、前記した置換基と同様のものが挙げられる。
【0056】
これら置換基の置換数としては、同一または異なって、最大各基に存在する水素原子の数まで可能であるが、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。
【0057】
本発明の抗癌剤としては、式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という)であれば特に制限されないが、化合物(I)において、Xが、置換もしくは非置換アリール基である場合は、アリール基は、フェニル基およびナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。また、その置換基としては、同一または異なって置換数1〜2の、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等の置換もしくは非置換アルキル基、フッ素、塩素等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、プロポキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等の置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ等のアルカノイルアミノ基、メチルチオ等のアルキルチオ基、ホルミル、アセチル等のアルカノイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル等のアルコキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル等のシアノアルキル基、ヒドロキシメチル等のヒドロキシアルキル基、メタンスルフィニル等のアルキルスルフィニル基、メタンスルホニル等のアルキルスルホニル基、ニトロ基およびトリメチルシリル等のトリアルキルシリル基等が好ましく、より好ましくは、メチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子、塩素原子、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基およびトリメチルシリル基等の各置換基が例示される。
【0058】
Xが、置換もしくは非置換芳香族複素環基である場合は、該基としては、フリル基、チエニル基、セレノフェニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾイミダゾリジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基およびフタラジニル基等が好ましく、ピリジル基、ピリミジニル基、チエニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基およびベンゾフリル基等であることがより好ましい。
【0059】
該基の置換基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等の置換もしくは非置換アルキル基およびメチルチオ基等の置換もしくは非置換アルキルチオ基が好ましく、4−tert−ブチル基、トリフルオロメチル基およびメチルチオ基等がより好ましく例示される。
【0060】
〜Zを含有して形成される芳香環基としては、Z〜Zの一つが窒素原子を表し、他がC−Rであるピリジル基が好ましく、該R基としては、水素原子、または、同一または異なって置換数1〜2の、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等の置換もしくは非置換アルキル基、フッ素、塩素等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、例えば、プロポキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等の置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ等のアルカノイルアミノ基、メチルチオ等のアルキルチオ基、ホルミル、アセチル等のアルカノイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル等のアルコキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル等のシアノアルキル基、ヒドロキシメチル等のヒドロキシアルキル基、メタンスルフィニル等のアルキルスルフィニル基、メタンスルホニル等のアルキルスルホニル基、ニトロ基およびトリメチルシリル等のトリアルキルシリル基等の各置換基が例示され、より好ましくは、水素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基およびトリメチルシリル基等が例示される。
【0061】
また、ピリジル基以外のZ〜Zを含有して形成される芳香環基としては、単環性芳香族複素環基または5員芳香族複素環が縮合した二環性の複素環基等であることが好ましく、単環性芳香族複素環基としては、好ましくは、フリル基、チエニル基、ピロリル基、セレノフェニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、イソキサゾリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基およびトリアジニル基等が例示され、二環性の複素環基としては、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾトリアゾリル基およびベンゾチアゾリル基等が好ましく、当該複素環基の置換基としては、好ましくは、同一または異なって置換数1〜2の、メチル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、アセチル基、メチルチオ基、オキソ基およびチオキソ基等が例示される。
【0062】
さらに、Z〜Zを含有して形成される好ましい芳香環基としては、Z〜Z全てがC−Rであるフェニル基が挙げられる。該フェニル基は、置換基として、S(O)mR(式中、Rおよびmは、前記と同義である)、COR(式中、Rは、前記と同義である)、−Y−CN(式中、Yは、前記と同義である)または−Y−OH(式中、Yは、前記と同義である)の少なくとも一つを有し、これら置換基の好ましい例としては、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ホルミル基、アセチル基、シアノ基、シアノメチル基およびヒドロキシメチル基等が挙げられる。またこれら置換基に加えて、好ましくは、同一または異なって置換数1〜2の、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等の置換もしくは非置換アルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基等を有していてもよい。
【0063】
本発明は、上記したXからなる芳香環基とZ〜Zを含有して形成される芳香環基とを適宜組み合わせることにより形成されるビアリール誘導体、すなわち化合物(I)を、抗癌剤として使用するものである。
【0064】
Xからなる芳香環基とZ〜Zを含有して形成される芳香環基との組み合わせからなるビアリール誘導体としては、特に制限はないが、好ましくは、例えば、フェニル基と芳香族複素環基、芳香族複素環基と芳香族複素環基、フェニル基とフェニル基との組み合わせからなるビアリール誘導体を挙げることができ、より好ましくは、フェニル基とピリジル基、単環性芳香族複素環基、5員芳香族複素環が縮合した二環性の複素環基またはフェニル基との組み合わせからなるビアリール誘導体、あるいは、ピリジル基とピリジル基、単環性芳香族複素環基または5員芳香族複素環が縮合した二環性の複素環基との組み合わせからなるビアリール誘導体等を挙げることができ、さらにより好ましくは、フェニル基とピリジル基またはフェニル基とチエニル基からなるビアリール誘導体がより好ましい。
【0065】
化合物(I)の薬理学的に許容される塩としては、薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。薬理学的に許容される酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の各無機酸塩、および、有機酸としてのギ酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸、安息香酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸類が挙げられる。薬理学的に許容される金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等の各アルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等の各アルカリ土類金属塩、アルミニウム、亜鉛等の各金属塩が、薬理学的に許容されるアンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の各塩が、有機アミン塩としては、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、トルイジン等の各塩が、薬理学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、グルタミン酸、リジン、グリシン、アラニン等の付加塩が挙げられる。
【0066】
次に、本発明の抗癌剤として使用される化合物(I)の製造法の例について説明するが、該化合物は、文献(例えば、Jie Jack Li等 「Palladium in Heterocyclic chemistry」 Pergamon出版、2000年6月 p6-18およびp183-232等)記載の方法に準じて、種々のクロスカップリング反応を用いることで製造可能であり、また、市販品として入手することもできる。
【0067】
製造法1
化合物(I)は、次の反応工程に従い製造することができる。
【0068】
【化11】

【0069】
(式中、Lは脱離基を表し、Mはクロスカップリング反応に適した含金属脱離基を表し、Z、Z、Z、Z、ZおよびXは前記と同義である)
【0070】
の定義における脱離基としては、ハロゲン原子、置換もしくは非置換のアルキルスルホニルオキシ基、置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子は前記と同義である。アルキルスルホニルオキシ基は、そのアルキル部分は前記アルキル基と同義であり、例えば、炭素数1〜10のアルキルスルホニルオキシ、具体的には、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等を挙げることができる。アリールスルホニルオキシ基は、そのアリール部分は前記アリール基と同義であり、例えば、炭素数6〜12のアリールスルホニルオキシ、具体的にはベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ等を挙げることができる。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、ニトロ基等が挙げられ、ハロゲン原子は前記ハロゲン原子と同義であり、アルキル基は前記アルキル基と同義である。
【0071】
の定義におけるクロスカップリング反応に適した含金属脱離基の金属としては、リチウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、スズ等が挙げられ、含金属脱離基の具体例としては、−B(OH)、−MgCl、−MgBr、−ZnBr、−ZnI、−Sn(nBu)、−SiCl(C)等が挙げられる。
【0072】
化合物(I)は、化合物(II)と化合物(III)を、遷移金属触媒および塩基存在下、適当な不活性溶媒、例えばクロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、水もしくはこれらの混合溶媒中、−78℃〜用いた溶媒の沸点の間の温度で、5分〜48時間反応させることにより得ることができる。
【0073】
遷移金属触媒の遷移金属としては、パラジウム、ニッケル、銅、鉄等が挙げられ、遷移金属触媒の具体例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)等が挙げられる。これらの遷移金属触媒は、配位子存在下、対応する遷移金属塩等からin situで調製してもよく、配位子としてはトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2−(2’,6’−ジメトキシビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等が挙げられ、遷移金属塩等としては塩化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム−炭素、塩化ニッケル、塩化銅(I)、酸化銅(I)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)等が挙げられる。
【0074】
塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸三カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウム tert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
なお、化合物(II)および化合物(III)は、市販品として入手可能であるか、上記文献等に記載されている方法あるいはそれらに準じて得ることもできる。
【0075】
製造法2
化合物(I)は、次の反応工程に従い製造することもできる。
【0076】
【化12】

【0077】
(式中、Lは前記Lと同義であり、Mは前記Mと同義であり、Z、Z、Z、Z、ZおよびXは前記と同義である)
【0078】
化合物(I)は、化合物(IV)と化合物(V)を、製造法1に準じて反応させることにより得ることができる。
なお、化合物(IV)および化合物(V)は、市販品として入手可能であるか、上記文献等に記載されている方法あるいはそれらに準じて得ることもできる。
【0079】
上記製造法において、定義した基が実施方法の条件下で変化するかまたは方法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される保護基の導入および脱離方法[例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)参照]等を用いることにより目的化合物を得ることができる。また、各置換基に含まれる官能基の変換は、上記製造法以外にも公知の方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション(Comprehensive Organic Transformations) 、R.C.ラロック(Larock)著(1989年)等]によっても行うことができ、化合物(I)の中には、これを合成中間体としてさらに別の誘導体(I)へ導くことができるものもある。
【0080】
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
【0081】
化合物(I)の中には、各種異性体が存在し得るものがあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を抗癌剤として使用することができる。
【0082】
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。
【0083】
また、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明の抗癌剤として使用することができる。
上記製造法によって得られる化合物(I)の具体例を表1〜11に示す。
【0084】
【表1】

【0085】
【表2】

【0086】
【表3】

【0087】
【表4】

【0088】
【表5】

【0089】
【表6】

【0090】
【表7】

【0091】
【表8】

【0092】
【表9】

【0093】
【表10】

【0094】
【表11】

【0095】
本発明で抗癌剤として好ましく使用できる代表的な化合物の例については、上記表1〜11に例示した化合物以外についても、例えば、市販品として入手可能な以下に記載する化合物等についても好適に使用することができる。
【0096】
2,2’−ビピリジン(和光純薬工業製)
2,3’−ビピリジン(和光純薬工業製)
2,4’−ビピリジン(和光純薬工業製)
3,3’−ビピリジン(ChemDiv, Inc.製)
4,4’−ビピリジン(和光純薬工業製)
6,6’−ビ−2−ピコリン(東京化成工業製)
6,6’−ビ−3−ピコリン(東京化成工業製)
6,6’−ビ−4−ピコリン(東京化成工業製)
4−(4−ニトロフェニル)ピリジン(ChemDiv, Inc.製)
3−(3−アミノフェニル)ピリジン(Maybridge製)
3−(4−アミノフェニル)ピリジン(Maybridge製)
2−アミノ−5−フェニルピリジン(東京化成工業製)
2−アミノ−4−フェニルチアゾール(Aldrich製)
4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチアゾール(Aldrich製)
2−(4−tert−ブチルフェニル)−3−ヒドロキシピリジン 塩酸塩(Pharmeks Ltd製)(化合物248)
4−(2−フリル)アニリン(Maybridge製)
3−(2−フリル)アニリン(Maybridge製)
4−(2−チエニル)アニリン(Boron Molecular製)
4−(3−チエニル)アニリン(Aldrich製)
3−アミノ−5−(2−フリル)ピラゾール(Aldrich製)
3−(4−アミノフェニル)−2,5−ジヒドロキシピロール(Astatech製)
2−フェニルキノリンカルボン酸(東京化成製)
2,4−ジアミノ−6−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(Aldrich製)(化合物249)
2−アミノ−4−(4−tert−ブチルフェニル)チアゾール(Aldrich製)(化合物250)
2−アミノ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−イソオキサゾール(Aldrich製)(化合物251)
1−アミノ−4−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,3−トリアゾール(LaboTest製)
3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)チオフェンカルボン酸 メチルエステル(Maybridge製)
2−アセチル−3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)チオフェン(Maybridge製)(化合物252)
3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)チオフェン−2−カルボキサミド(Maybridge製)
2−(4−tert−ブチルフェニル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4(3H)−オン(Maybridge製)
4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−アミノチアゾール(Fluorochem製)(化合物253)
2−(4−アミノフェニル)−5−tert−ブチルベンゾオキサゾール(LaboTest製)
3−(5−アミノ−1−メチル−3−ピラゾリル)−5−tert−ブチル−2−メチルフラン(Maybridge製)(化合物254)
【0097】
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤とすることが望ましく、該医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種もしくは二種以上の担体と混合し、製剤学の常法により製造することができる。
【0098】
投与経路としては、経口投与または吸入投与、静脈内投与などの非経口投与が挙げられる。
投与形態としては、錠剤、注射剤などが挙げられ、錠剤は、例えば乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、界面活性剤、グリセリン等の、各種添加剤を混合し、常法に従い製造すればよく、吸入剤は、例えば乳糖等を添加し、常法に従い製造すればよい。注射剤は、水、生理食塩水、植物油、可溶化剤、保存剤等を添加し、常法に従い製造すればよい。
【0099】
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、症状等により異なるが、通常成人一人当たり、0.001mg〜5g、好ましくは0.1mg〜1g、より好ましくは1mg〜500mgを、一日一回ないし数回に分けて投与する。
【0100】
以下、実施例および製造例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0101】
細胞増殖阻害試験
ヒト子宮頸がん由来HeLa細胞を、10%のウシ胎児血清(FBS;ハイクロン(Hyclone)社)を含有したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM;インビトロジェン‐ギブコBRL(Invitrogen-GibcoBRL)社)を培養培地として、96穴プレートで5000細胞/ウエル(cells/well)の密度で、5%COで満たされた37℃の恒温室で8時間培養した。各ウエルに、各種濃度となるように調製した試験サンプル(DMSO溶液より調製)の10%FBS含有DMEM溶液を添加し、培養を継続した。2日間培養後の生細胞数を、MTS法による細胞増殖試験キット(プロメガ(Promega)社;CellTiter96(R) AQueous One Solution Cell Proliferation Assay)を用いて測定し、細胞増殖スコアを次式に従って算出した。
【0102】
細胞増殖スコア(%)= 100 x M / M

:サンプルを添加した場合のMTS試薬による吸光度
:サンプル溶解用の溶媒のみを添加した場合のMTS試薬による吸光度
【0103】
試験結果は、各濃度における細胞増殖阻害率で表した。結果を表12〜14に示す。
【0104】
【表12】

【0105】
【表13】

【0106】
【表14】

【実施例2】
【0107】
化合物(1)10mg、乳糖70mg、デンプン15mg、ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg(計100mg)からなる組成を用い、常法により、錠剤を調製する。
【実施例3】
【0108】
常法により、化合物(16)70mg、精製大豆油50mg、卵黄レシチン10mgおよびグリセリン25mgからなる組成に、全容量100mLとなるよう注射用蒸留水を添加し、バイアルに充填後、加熱滅菌して注射剤を調製する。
【0109】
[製造例1]
4−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物1)の合成
p−ブロモ−tert−ブチルベンゼン(10.65g,50.0mmol)の脱水THF(50mL)溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6mol/L,37.5mL,60.0mmol)を加えた。10分間撹拌した後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(12.25mL,60.0mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、得られた混合液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去することにより2−(4−tert−ブチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(9.97g,38.3mmol)を得た(収率76%)。
【0110】
次いで、2−(4−tert−ブチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.2g,20mmol)のジエチレングリコールジメチルエーテル溶液(30mL)に、4−ブロモピリジン塩酸塩(3.9g,20mmol)、水(15mL)、炭酸ナトリウム(8.0g,76mmol)、10%パラジウム−炭素(0.3g)およびトリフェニルホスフィン(0.3g,1.1mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応液に水および酢酸エチルを加え、セライトにより濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去することにより標記化合物(1.80g,8.5mmol)を得た(収率42%)。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:8.65−8.62(2H,m),7.61−7.58(2H,m),7.53−7.48(4H,m),1.37(9H,s).
MALDI−MS(m/z):212.2261(M+H)
【0111】
[製造例2、3]
後述の製造例4の方法に準じて、化合物2および3を製造した。
3−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物2)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.85(1H,d,J=1.8Hz),8.57(1H,dd,J=4.9Hz,1.8Hz),7.87(1H,ddd,J=7.9Hz,1.8Hz,1.8Hz),7.53(2H,d,J=7.9Hz),7.51(2H,d,J=7.9Hz),7.35(1H,dd,J=7.9Hz,4.9Hz),1.37(9H,s).
ES−Mass(m/z):212(M+H)
【0112】
2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物3)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.67(1H,dd,J=4.3Hz,1.2Hz),7.92(2H,d,J=8.6Hz),7.73−7.70(2H,m),7.49(2H,d,J=8.6Hz),7.19(1H,m),1.36(9H,s).
ES−Mass(m/z):212(M+H)
【0113】
[製造例4]
4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物4)の合成
4−ブロモピリジン塩酸塩(Aldrich製)(100.0mg,0.51mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム・塩化メチレン複合体(42.0mg,0.05mmol)およびリン酸三カリウム(327.4mg,1.54mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)懸濁液に、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(和光純薬工業製)(244.2mg,1.29mmol)を加え、80℃で終夜加熱攪拌した。反応液を放冷後、水を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物(65.4mg,0.29mmol)を油状物質として得た(収率57%)。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.71(2H,d, J = 6.1Hz),7.75 (4H,s),7.51(2H,d,J=6.1Hz).
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0114】
[製造例5〜12]
製造例4の方法に準じて、化合物5〜12を製造した。
3−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物5)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0115】
2−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物6)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0116】
4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物7)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0117】
3−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物8)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0118】
2−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物9)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0119】
4−(2−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物10)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0120】
3−(2−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物11)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0121】
2−(2−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物12)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0122】
【化13】

【0123】
[製造例13]
4−(4−アミノフェニル)ピリジン(化合物13)の合成
Yingshengらの方法(J.Phys.Chem.,1955,99,6876-6888)に従い合成した4−(4−ニトロフェニル)ピリジン(6.0g,30mmol)のエタノール(500mL)溶液に、鉄(33.0g,591mmol)を加え、さらに水(28mL)および5mol/L塩酸(2.8mL,14mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応液を濾過し、得られた濾液を溶媒留去することにより標記化合物(3.72g,22mmol)を得た(収率73%)。
【0124】
[製造例14]
4−(4−アミノ−3−ブロモフェニル)ピリジン(化合物14)の合成
製造例13で得られる化合物13(1.32g,7.76mmol)に臭化水素酸(15mL)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液をアセトニトリルと酢酸エチルの混合溶液(1:1)にあけ、析出した固体を濾取した。得られた固体をDMSO(10mL)に溶解させ、100℃で5時間加熱した。反応液を冷水にあけ、析出した固体を濾取し、再結晶することにより標記化合物(0.82g,3.29mmol)を得た(収率42%)。
【0125】
[製造例15]
4−(2−メルカプト−6−ベンゾチアゾリル)ピリジン(化合物15)の合成
製造例14で得られる化合物14(2.64g,10.6mmol)のNMP(20mL)溶液に、ジチオ炭酸O−エチルカリウム(3.40g,21.2mmol)を加え、160℃で6時間加熱した。反応液を温水にあけ、析出した固体を濾別した濾液に酢酸を加え、析出した固体を濾取することにより標記化合物(2.16g,8.84mmol)を得た(収率83%)。
【0126】
[製造例16]
4−(2−メチルチオ−6−ベンゾチアゾリル)ピリジン(化合物16)の合成
製造例15で得られる化合物15(3.0g,12mmol)のDMF(30mL)溶液に、炭酸カリウム(1.7g,16mmol)およびヨウ化メチル(0.76mL,12mmol)を加え、室温で40分間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を濾取することにより標記化合物(1.60g,6.2mmol)を得た(収率51%)。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:8.69−8.66(2H,m),8.03(1H,d),7.96(1H,d),7.69(1H,dd),7.56−7.53(2H,m),2.83(3H,s).
MALDI−MS(m/z):259.1290(M+H)
【0127】
[製造例17〜33]
製造例4の方法に準じて、化合物17〜33を製造した。
4−(1−ナフチル)ピリジン(化合物17)
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0128】
3−(1−ナフチル)ピリジン(化合物18)
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0129】
2−(1−ナフチル)ピリジン(化合物19)
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0130】
4−(2−ナフチル)ピリジン(化合物20)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.71(2H,d,J=4.9Hz),8.13(1H,s),7.97(1H,d,J=8.5Hz),7.95−7.89(2H,m),7.76(1H,dd,J=8.5Hz,1.8Hz),7.65(2H,d,J=4.9Hz),7.57−7.53(2H,m).
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0131】
3−(2−ナフチル)ピリジン(化合物21)
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0132】
2−(2−ナフチル)ピリジン(化合物22)
ES−Mass(m/z):206(M+H)
【0133】
4−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物23)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.66,8.66(2H,2d,J=4.3Hz), 7.64(1H,s),7.51,7.51(2H,2d,J=4.3Hz), 7.50−7.41(5H,s),1.38(9H,s).
ES−Mass(m/z):212(M+H)
【0134】
3−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物24)
ES−Mass(m/z):212(M+H)
【0135】
4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物25)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.74,8.74(2H,2d,J=4.9Hz),7.74(1H,m),7.52−7.46(4H,m).
ES−Mass(m/z):242(M+H)
【0136】
3−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物26)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.86(1H,d,J=1.8Hz),8.69(1H,d,J=4.9Hz),7.88(1H,m),7.72(1H,m),7.54−7.41(3H,m).
ES−Mass(m/z):242(M+H)
【0137】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物27)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.34(1H,d,J=2.4Hz),7.67−7.62(2H,m),7.38−7.31(2H,m),6.60(1H,d,J=8.5Hz),4.63(2H,brs).
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0138】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン(化合物28)
ES−Mass(m/z):258(M+H)
【0139】
2−アミノ−6−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物29)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.85(1H,d,J=8.5Hz),7.50−7.44(3H,m),7.07(1H,d,J=7.3Hz),6.43(1H,d,J=7.9Hz),4.46(2H,brs),1.35(9H,s).
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0140】
5−アミノ−2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物30)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0141】
3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物31)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.26(1H,d,J=1.8Hz),8.06(1H,d,J=2.4Hz),7.50(2H,d,J=8.5Hz),7.48(2H,d,J=8.5Hz),7.15(1H,brs),3.74(2H,br),1.36(9H,s).
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0142】
4−アミノ−2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物32)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.30(1H,d,J=5.5Hz),7.85(2H,d,J=8.5Hz), 7.46(2H,d,J=8.5Hz),6.95(1H,d,J=2.4Hz), 6.49(1H,dd,J=5.5Hz,2.4Hz),4.25(2H,brs),1.35(9H,s).
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0143】
4−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物33)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.50(1H,d,J=5.5Hz),7.89(2H,d,J=8.5Hz), 7.75(1H,d,J=1.8Hz),7.47(2H,d,J=8.5Hz), 7.22(1H,dd,J=5.5Hz,1.8Hz),6.80(1H,brs),1.54(9H,s),1.35(9H,s).
ES−Mass(m/z):327(M+H)
【0144】
[製造例34]
化合物33を、塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸で処理することにより2−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物34)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.32(1H,d,J=2.4Hz),7.67(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz), 7.45(4H,s),6.57(1H,d,J=8.5Hz),4.46(2H,brs),1.35(9H,s).
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0145】
[製造例35〜56]
製造例4の方法に準じて、化合物35〜56を製造した。
2−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリミジン(化合物35)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.53(2H,s),7.48(2H,d,J=8.5Hz),7.43(2H,d,J=8.5Hz),5.08(2H,brs),1.36(9H,s).
ES−Mass(m/z):228(M+H)
【0146】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリダジン(化合物36)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.44(1H,s),8.06(1H,s),7.81(2H,d,J=8.5Hz),7.48(2H,d,J=8.5Hz),4.58(2H,brs),1.36(9H,s).
ES−Mass(m/z):228(M+H)
【0147】
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物37)
ES−Mass(m/z):275(37ClM+H),273(35ClM+H)
【0148】
5−アミノ−2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物38)
ES−Mass(m/z):275(37ClM+H),273(35ClM+H)
【0149】
2−(1−ピペラジニル)−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物39)
ES−Mass(m/z):326(M+H)
【0150】
2−アミノ−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物40)
ES−Mass(m/z):225(37ClM+H),223(35ClM+H)
【0151】
2−アミノ−5−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物41)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.27(1H,d,J=2.4Hz),7.69(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz),7.66−7.61(2H,m),7.25(1H,m),6.59(1H,d,J=8.5Hz),4.56(2H,brs).
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0152】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ピリジン(化合物42)
ES−Mass(m/z):219(M+H)
【0153】
2−アミノ−5−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)ピリジン(化合物43)
ES−Mass(m/z):265(M+H)
【0154】
2−アミノ−5−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン(化合物44)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.30(1H,d,J=2.4Hz),7.64(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz),7.51(2H,d,J=8.5Hz),7.27(2H,d,J=8.5Hz),6.59(1H,d,J=8.5Hz),4.54(2H,brs).
ES−Mass(m/z):255(M+H)
【0155】
2−アミノ−5−(4−ベンジルオキシフェニル)ピリジン(化合物45)
ES−Mass(m/z):295(M+H)
【0156】
2−アミノ−5−(4−イソプロピルフェニル)ピリジン(化合物46)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0157】
2−アミノ−5−(4−イソブチルフェニル)ピリジン(化合物47)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.32(1H,d,J=1.8Hz),7.67(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz),7.42(2H,d,J=7.9Hz),7.20(2H,d,J=7.9Hz),6.57(1H,d,J=8.5Hz),4.45(2H,brs),2.50(2H,d,J=6.7Hz),1.89(1H,m),0.93(6H,d,J=6.1Hz).
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0158】
2−アミノ−5−(3,4−ジフルオロフェニル)ピリジン(化合物48)
ES−Mass(m/z):207(M+H)
【0159】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−3−ニトロフェニル)ピリジン(化合物49)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.30(1H,d,J=2.4Hz),7.63(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz),7.60−7.56(2H,m),7.43(1H,d,J=1.8Hz),6.58(1H,d,J=8.5Hz),4.56(2H,brs),1.43(9H,s).
ES−Mass(m/z):272(M+H)
【0160】
2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物50)
ES−Mass(m/z):278(37ClM+H),276(35ClM+H)
【0161】
2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物51)
ES−Mass(m/z):310(M+H)
【0162】
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物52)
ES−Mass(m/z):272(M+H)
【0163】
2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物53)
ES−Mass(m/z):308(M+H)
【0164】
2−(4−イソプロピルフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物54)
ES−Mass(m/z):266(M+H)
【0165】
2−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物55)
ES−Mass(m/z):260(M+H)
【0166】
4−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メトキシカルボニルピリジン(化合物56)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.76(1H,d,J=5.5Hz),8.39(1H,d,J=1.8Hz), 7.69(1H,dd,J=5.5Hz,1.8Hz),7.65(2H,d,J=8.5Hz),7.54(2H,d,J=8.5Hz),4.04(3H,s),1.37(9H,s).
ES−Mass(m/z):270(M+H)
【0167】
[製造例57]
化合物56を、ジオキサン中、水酸化ナトリウム水溶液で加水分解することにより、4−(4−tert−ブチルフェニル)−2−ピリジンカルボン酸(化合物57)を得た。
ES−Mass(m/z):256(M+H)
【0168】
[製造例58〜63]
製造法4の方法に準じて、化合物58〜63を製造した。
5−(3−ニトロフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物58)
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0169】
5−(4−ニトロフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物59)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.99(1H,d,J=1.8Hz),8.40(2H,d,J=9.1Hz), 8.10(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.84(1H,d,J=7.9Hz),7.78(2H,d,J=9.1Hz).
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0170】
2−(3−ニトロフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物60)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:9.01(1H,s),8.93(1H,t,J=1.8Hz),8.44(1H,m), 8.35(1H,m),8.08(1H,m),7.96(1H,d,J=8.5Hz),7.72(1H,t,J=8.5Hz).
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0171】
2−(4−ニトロフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物61)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:9.01(1H,s),8.37(2H,d,J=8.5Hz),8.24(2H,d,J=8.5Hz), 8.08(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.95(1H,d,J=7.9Hz).
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0172】
2−クロロ−6−(3−ニトロフェニル)−3−トリフルオロピリジン(化合物62)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.89(1H,s),8.44(1H,d,J=7.9Hz),8.36(1H,ddd,J=7.9Hz,1.2Hz,1.2Hz),8.15(1H,d,J=7.9Hz),7.87(1H,d,J=7.9Hz),7.73(1H,dd,J=7.9Hz,7.9Hz).
【0173】
3−クロロ−2−(3−ニトロフェニル)−5−トリフルオロピリジン(化合物63)
ES−Mass(m/z):305(37ClM+H),303(35ClM+H)
【0174】
[製造例64]
化合物58を、酢酸中、亜鉛で処理することにより、5−(3−アミノフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物64)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.91(1H,d,J=1.8Hz),8.00(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.73(1H,d,J=7.9Hz),7.29(1H,m),6.97(1H,d,J=7.9Hz),6.88(1H,m),6.77(1H,dd,J=7.9Hz,2.4Hz),3.84(2H,br).
ES−Mass(m/z):239(M+H)
【0175】
[製造例65]
化合物59を、酢酸中、亜鉛で処理することにより、5−(4−アミノフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物65)を得た。
ES−Mass(m/z):239(M+H)
【0176】
[製造例66]
化合物60を、酢酸中、亜鉛で処理することにより、2−(3−アミノフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物66)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.92(1H,s),7.96(1H,dd,J=8.5Hz,2.4Hz),7.81(1H,d,J=8.5Hz),7.41−7.28(3H,m),6.80(1H,m),3.82(2H,brs).
ES−Mass(m/z):239(M+H)
【0177】
[製造例67]
化合物61を、酢酸中、亜鉛で処理することにより、2−(4−アミノフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物67)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.85(1H,s),7.91−7.87(3H,m),7.72(1H,d,J=7.9Hz),6.77(2H,d,J=8.5Hz),3.92(2H,brs).
ES−Mass(m/z):239(M+H)
【0178】
[製造例68]
化合物62を、酢酸中、亜鉛で処理することにより、6−(3−アミノフェニル)−2−クロロ−3−トリフルオロピリジン(化合物68)を得た。
ES−Mass(m/z):275(37ClM+H),273(35ClM+H)
【0179】
[製造例69〜73]
対応する市販のアミノ体を常法によりアセチル化し、化合物69〜73を製造した。
【0180】
3−(3−アセチルアミノフェニル)ピリジン(化合物69)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0181】
3−(4−アセチルアミノフェニル)ピリジン(化合物70)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0182】
2−アセチルアミノ−5−フェニルピラジン(化合物71)
ES−Mass(m/z):214(M+H)
【0183】
2−アセチルアミノ−4−フェニルチアゾール(化合物72)
ES−Mass(m/z):219(M+H)
【0184】
4−(3−アセチルアミノフェニル)−2−メチルチアゾール(化合物73)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.93(1H,brs),7.60(1H,d,J=7.3Hz),7.38−7.30(3H,m),2.76(3H,s),2.19(3H,s).
ES−Mass(m/z):233(M+H)
【0185】
[製造例74]
化合物64を常法によりアセチル化し、5−(3−アセチルアミノフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物74)を得た。
ES−Mass(m/z):281(M+H)
【0186】
[製造例75]
化合物66を常法によりアセチル化し、2−(3−アセチルアミノフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物75)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.93(1H,s),8.19(1H,s),7.99(1H,d,J=8.5Hz),7.86(1H,d,J=8.5Hz),7.77(1H,d,J=7.9Hz),7.70(1H,d,J=7.9Hz),7.46(1H,t,J=7.9Hz),7.29(1H,m),2.22(3H,s).
ES−Mass(m/z):281(M+H)
【0187】
[製造例76]
化合物29を常法によりアセチル化し、2−アセチルアミノ−6−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物76)を得た。
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0188】
[製造例77]
化合物31を常法によりアセチル化し、3−アセチルアミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物77)を得た。
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0189】
[製造例78〜80]
製造例4の方法に準じて、化合物78〜80を製造した。
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオピリジン(化合物78)
ES−Mass(m/z):288(M+H)
【0190】
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−ヒドロキシピリジン(化合物79)
ES−Mass(m/z):258(M+H)
【0191】
2−(4−メトキシカルボニルフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物80)
ES−Mass(m/z):282(M+H)
【0192】
[製造例81]
化合物80を、THF中、水酸化ナトリウム水溶液で加水分解することにより4−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジル)安息香酸(化合物81)を得た。
ES−Mass(m/z):268(M+H)
【0193】
[製造例82〜93]
製造例4の方法に準じて、化合物82〜93を製造した。
2−アミノ−5−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物82)
ES−Mass(m/z):311(M+H)
【0194】
2−アミノ−5−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物83)
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0195】
2−アミノ−5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物84)
ES−Mass(m/z):214(M+H)
【0196】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリジン(化合物85)
ES−Mass(m/z):205(M+H)
【0197】
2−アミノ−5−(4−ジフルオロメチル−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物86)
ES−Mass(m/z):239(M+H)
【0198】
5−(2−アミノ−5−ピリジル)−2−トリフルオロメチルフェニル酢酸(化合物87)
ES−Mass(m/z):297(M+H)
【0199】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン(化合物88)
ES−Mass(m/z):273(M+H)
【0200】
2−アミノ−5’−トリフルオロメチル−5,2’−ビピリジン(化合物89)
ES−Mass(m/z):240(M+H)
【0201】
2−アミノ−2’−トリフルオロメチル−5,5’−ビピリジン(化合物90)
ES−Mass(m/z):240(M+H)
【0202】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ピリジン(化合物91)
ES−Mass(m/z):203(M+H)
【0203】
2−アミノ−5−(4−シクロヘキシルフェニル)ピリジン(化合物92)
ES−Mass(m/z):253(M+H)
【0204】
2−アミノ−4−(4−tert−ブチルフェニル)−2−ピリジン(化合物93)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0205】
[製造例94]
化合物41を常法に従いアセチル化することにより、2−アセチルアミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物94)を得た。
ES−Mass(m/z):299(M+H)
【0206】
[製造例95〜96]
製造例4の方法に準じて、化合物95〜96を製造した。
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−ジメチルアミノピリジン(化合物95)
ES−Mass(m/z):301(M+H)
【0207】
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドリン−2−オン(化合物96)
ES−Mass(m/z):301(M+H)
【0208】
[製造例97]
製造例4の方法に準じて合成したN−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドールを、塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸で処理することにより、5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドール(化合物97)を得た。
ES−Mass(m/z):278(M−H)-
【0209】
[製造例98]
製造例4の方法に準じて合成した3−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−N−トリイソプロピルシリルピロールを、テトラブチルアンモニウムフルオライドのTHF溶液で処理することにより、3−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピロール(化合物98)を得た。
ES−Mass(m/z):244(M−H)-
【0210】
[製造例99〜233]
製造例4の方法に準じて、化合物99〜233を製造した。
4−(2−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物99)
ES−Mass(m/z):212(M+H)
【0211】
2−アミノ−5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物100)
ES−Mass(m/z):214(M+H)
【0212】
2−アミノ−5−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物101)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0213】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリジン(化合物102)
ES−Mass(m/z):205(M+H)
【0214】
2−アミノ−5−(5−トリフルオロメチル−2−チエニル)ピリジン(化合物103)
ES−Mass(m/z):245(M+H)
【0215】
2−アミノ−5−(4−プロピルフェニル)ピリジン(化合物104)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0216】
2−アミノ−5−(4−ブチルフェニル)ピリジン(化合物105)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0217】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2−メトキシフェニル)ピリジン(化合物106)
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0218】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物107)
ES−Mass(m/z):247(M+H)
【0219】
2−アミノ−5−(4−ブトキシ−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物108)
ES−Mass(m/z):261(M+H)
【0220】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2−メチルフェニル)ピリジン(化合物109)
ES−Mass(m/z):241(M+H)
【0221】
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物110)
ES−Mass(m/z):229(M+H)
【0222】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−プロポキシフェニル)ピリジン(化合物111)
ES−Mass(m/z):247(M+H)
【0223】
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシ−3,5−ジメチルフェニル)ピリジン(化合物112)
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0224】
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)ピリジン(化合物113)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0225】
2−アミノ−5−(4−エトキシ−3−フルオロフェニル)ピリジン(化合物114)
ES−Mass(m/z):233(M+H)
【0226】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ピリジン(化合物115)
ES−Mass(m/z):219(M+H)
【0227】
2−アミノ−5−(4−エチルフェニル)ピリジン(化合物116)
ES−Mass(m/z):199(M+H)
【0228】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2−クロロフェニル)ピリジン(化合物117)
ES−Mass(m/z):263(37ClM+H),261(35ClM+H)
【0229】
2−アミノ−5−(4−tert−ペンチルフェニル)ピリジン(化合物118)
ES−Mass(m/z):241(M+H)
【0230】
2−アミノ−5−(4−tert−ブトキシフェニル)ピリジン(化合物119)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0231】
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチルピリジン(化合物120)
ES−Mass(m/z):289(37ClM+H),287(35ClM+H)
【0232】
6−アミノ−3−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルピリジン(化合物121)
ES−Mass(m/z):289(37ClM+H),287(35ClM+H)
【0233】
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−メチルピリジン(化合物122)
ES−Mass(m/z):289(37ClM+H),287(35ClM+H)
【0234】
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)ピリジン(化合物123)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0235】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェニル)ピリジン(化合物124)
ES−Mass(m/z):247(M+H)
【0236】
2−アミノ−5−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物125)
ES−Mass(m/z):283(M+H)
【0237】
2−アミノ−5−(5−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ピリジン(化合物126)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0238】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニル)ピリジン(化合物127)
ES−Mass(m/z):255(M+H)
【0239】
2−アミノ−5−(2−アミノ−5−tert−ブチルフェニル)ピリジン(化合物128)
ES−Mass(m/z):242(M+H)
【0240】
2−アミノ−5−(2−メチル−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン(化合物129)
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0241】
2−アミノ−5−(4−イソプロピル−3−メチルフェニル)ピリジン(化合物130)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0242】
2−アミノ−5−(4−トリメチルシリルフェニル)ピリジン(化合物131)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0243】
2−アミノ−5−[4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン(化合物132)
ES−Mass(m/z):287(M+H)
【0244】
2−アミノ−5−(4−ジフルオロメトキシフェニル)ピリジン(化合物133)
ES−Mass(m/z):237(M+H)
【0245】
2−アミノ−5−(4−トリフルオロアセチルフェニル)ピリジン(化合物134)
ES−Mass(m/z):265(M−H)
【0246】
2−アミノ−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピリジン(化合物135)
ES−Mass(m/z):277(M+H)
【0247】
2−アミノ−5−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン(化合物136)
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0248】
2−アミノ−5−(4−メチルフェニル)ピリジン(化合物137)
ES−Mass(m/z):185(M+H)
【0249】
2−アミノ−5−(4−シアノフェニル)ピリジン(化合物138)
ES−Mass(m/z):196(M+H)
【0250】
2−アミノ−5−(4−カルバモイルフェニル)ピリジン(化合物139)
ES−Mass(m/z):214(M+H)
【0251】
5−(4−アセチルフェニル)−2−アミノピリジン(化合物140)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0252】
2−アミノ−5−(4−メチルチオフェニル)ピリジン(化合物141)
ES−Mass(m/z):217(M+H)
【0253】
2−アミノ−5−[4−(2−シアノ−2−プロピル)フェニル]ピリジン(化合物142)
ES−Mass(m/z):238(M+H)
【0254】
2−アミノ−5−(3−イソプロピルフェニル)ピリジン(化合物143)
ES−Mass(m/z):213(M+H)
【0255】
2−アミノ−5−(5−イソプロポキシ−2−フルオロフェニル)ピリジン(化合物144)
ES−Mass(m/z):247(M+H)
【0256】
2−アミノ−5−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)ピリジン(化合物145)
ES−Mass(m/z):243(M+H)
【0257】
2−アミノ−5−(3−ホルミル−5−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物146)
ES−Mass(m/z):257(M+H)
【0258】
2−アミノ−5−(2,6−ジフルオロ−3−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物147)
ES−Mass(m/z):265(M+H)
【0259】
2−アミノ−5−(2,4、6−トリフルオロ−3−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物148)
ES−Mass(m/z):283(M+H)
【0260】
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)ピリジン(化合物149)
ES−Mass(m/z):265(37ClM+H),263(35ClM+H)
【0261】
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−ホルミルフェニル)ピリジン(化合物150)
ES−Mass(m/z):217(M+H)
【0262】
2−アミノ−5−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物151)
ES−Mass(m/z):254(M+H)
【0263】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2−ニトロフェニル)ピリジン(化合物152)
ES−Mass(m/z):272(M+H)
【0264】
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−2−ホルミルフェニル)ピリジン(化合物153)
ES−Mass(m/z):255(M+H)
【0265】
2−アミノ−5−[4−(2−フェニル−2−プロピル)フェニル]ピリジン(化合物154)
ES−Mass(m/z):289(M+H)
【0266】
2−アミノ−5−[4−(2,4,4−トリメチル−2−ペンチル)フェニル]ピリジン(化合物155)
ES−Mass(m/z):283(M+H)
【0267】
2−アミノ−5−(2−ホルミル−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン(化合物156)
ES−Mass(m/z):283(M+H)
【0268】
2−アミノ−5−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン(化合物157)
ES−Mass(m/z):269(M+H)
【0269】
2−アミノ−2’−メチルチオ−5,5’−ビピリジン(化合物158)
ES−Mass(m/z):218(M+H)
【0270】
2−アミノ−2’−ヒドロキシ−5,5’−ビピリジン(化合物159)
ES−Mass(m/z):188(M+H)
【0271】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)フラン(化合物160)
ES−Mass(m/z):161(M+H)
【0272】
3−(2−アミノ−5−ピリジル)フラン(化合物161)
ES−Mass(m/z):161(M+H)
【0273】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)チオフェン(化合物162)
ES−Mass(m/z):177(M+H)
【0274】
3−(2−アミノ−5−ピリジル)チオフェン(化合物163)
ES−Mass(m/z):177(M+H)
【0275】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)−5−メチルチオフェン(化合物164)
ES−Mass(m/z):191(M+H)
【0276】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)−5−クロロチオフェン(化合物165)
ES−Mass(m/z):213(37ClM+H),211(35ClM+H)
【0277】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)セレノフェン(化合物166)
ES−Mass(m/z):225(M+H)
【0278】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)ベンゾフラン(化合物167)
ES−Mass(m/z):211(M+H)
【0279】
2−(2−アミノ−5−ピリジル)ベンゾチオフェン(化合物168)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0280】
3−(2−アミノ−5−ピリジル)ベンゾチオフェン(化合物169)
ES−Mass(m/z):227(M+H)
【0281】
5−(2−アミノ−5−ピリジル)−1−メチルインドール(化合物170)
ES−Mass(m/z):224(M+H)
【0282】
2−アミノ−6−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリダジン(化合物171)
ES−Mass(m/z):276(37ClM+H),274(35ClM+H)
【0283】
8−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)イソキノリン(化合物172)
ES−Mass(m/z):325(37ClM+H),323(35ClM+H)
【0284】
2−シアノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(化合物173)
ES−Mass(m/z):267(M+H)
【0285】
4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルピリジン(化合物174)
ES−Mass(m/z):256(M+H)
【0286】
3−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メタンスルホニルピリジン(化合物175)
ES−Mass(m/z):320(M+H)
【0287】
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メタンスルホニルピリジン(化合物176)
ES−Mass(m/z):320(M+H)
【0288】
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン(化合物177)
ES−Mass(m/z):285(37ClM+H),283(35ClM+H)
【0289】
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン(化合物178)
ES−Mass(m/z):285(37ClM+H),283(35ClM+H)
【0290】
5−(4−シアノフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物179)
ES−Mass(m/z):249(M+H)
【0291】
2−(4−シアノフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物180)
ES−Mass(m/z):249(M+H)
【0292】
2−(4−メタンスルホニルフェニル)−5−トリフルオロメチルピリジン(化合物181)
ES−Mass(m/z):302(M+H)
【0293】
5−(4−メタンスルホニルフェニル)−2−トリフルオロメチルピリジン(化合物182)
ES−Mass(m/z):302(M+H)
【0294】
2−tert−ブチル−5−(4−シアノフェニル)ピリミジン(化合物183)
ES−Mass(m/z):238(M+H)
【0295】
5−(4−アミノフェニル)−2−tert−ブチルピリミジン(化合物184)
ES−Mass(m/z):228(M+H)
【0296】
2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−シアノチオフェン(化合物185)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.76−7.73(2H,m),7.64(1H,d,J=3.7Hz),7.57(1H,d,J=7.9Hz),7.37(1H,d,J=3.7Hz).
【0297】
2−(4−tert−ブチルフェニル)−5−シアノチオフェン(化合物186)
ES−Mass(m/z):242(M+H)
【0298】
2−(4−メタンスルホニルフェニル)−5−トリフルオロメチルチオフェン(化合物187)
ES−Mass(m/z):307(M+H)
【0299】
(dl)−2−(4−メタンスルフィニルフェニル)−5−トリフルオロメチルチオフェン(化合物188)
ES−Mass(m/z):291(M+H)
【0300】
2−(4−アミノフェニル)−5−トリフルオロメチルチオフェン(化合物189)
ES−Mass(m/z):244(M+H)
【0301】
2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−1−(4−トルエンスルホニル)ピロール(化合物190)
ES−Mass(m/z):402(37ClM+H),400(35ClM+H)
【0302】
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオチアゾール(化合物191)
ES−Mass(m/z):312(37ClM+H),310(35ClM+H)
【0303】
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メトキシカルボニルチアゾール(化合物192)
ES−Mass(m/z):318(37ClM+H),316(35ClM+H)
【0304】
2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エトキシカルボニルチアゾール(化合物193)
ES−Mass(m/z):338(37ClM+H),336(35ClM+H)
【0305】
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドール(化合物194)
ES−Mass(m/z):298(37ClM+H),296(35ClM+H)
【0306】
6−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドール(化合物195)
ES−Mass(m/z):298(37ClM+H),296(35ClM+H)
【0307】
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)フタルイミド(化合物196)
ES−Mass(m/z):326(37ClM+H),324(35ClM+H)
【0308】
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)キノリン(化合物197)
ES−Mass(m/z):310(37ClM+H),308(35ClM+H)
【0309】
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)キノリン(化合物198)
ES−Mass(m/z):310(37ClM+H),308(35ClM+H)
【0310】
6−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)キノリン(化合物199)
ES−Mass(m/z):310(37ClM+H),308(35ClM+H)
【0311】
7−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)イソキノリン(化合物200)
ES−Mass(m/z):310(37ClM+H),308(35ClM+H)
【0312】
4−シアノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物201)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.78(2H,d,J=8.5Hz),7.71(1H,m),7.68(2H,d,J=8.5Hz),7.47−7.41(2H,m).
【0313】
4−アセチル−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物202)
ES−Mass(m/z):283(M+H)
【0314】
3’−tert−ブチル−4−シアノビフェニル(化合物203)
ES−Mass(m/z):236(M+H)
【0315】
4’−tert−ブチル−4−シアノビフェニル(化合物204)
ES−Mass(m/z):236(M+H)
【0316】
4−シアノ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物205)
ES−Mass(m/z):248(M+H)
【0317】
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−フルオロビフェニル(化合物206)
ES−Mass(m/z):254(M+H)
【0318】
4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物207)
ES−Mass(m/z):266(M+H)
【0319】
3’−クロロ−4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物208)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.79(1H,d,J=8.3Hz),7.73−7.71(2H,m),7.57−7.53(2H,m),7.49(1H,d,J=8.0Hz),2.64(3H,s).
【0320】
3’−クロロ−4−シアノ−2−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物209)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.78(1H,d,J=8.0Hz),7.60−7.56(2H,m),7.46(1H,s),7.31−7.29(2H,m),2.30(3H,s).
【0321】
3’−フルオロ−4−ホルミル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物210)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:10.09(1H,s),8.01(2H,d,J=8.6Hz),7.75(2H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,m),7.52−7.46(2H,m).
【0322】
3’−クロロ−4−シアノ−3−ヒドロキシ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物211)
ES−Mass(m/z):298(37ClM+H),296(35ClM+H)
【0323】
3’−クロロ−4−シアノ−2−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物212)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.81(1H,d,J=7.9Hz),7.70(1H,s),7.59−7.50(4H,m).
【0324】
3’−フルオロ−4−(2−シアノ−2−プロピル)−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物213)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.68(1H,t,J=7.9Hz),7.62−7.58(4H,m),7.47−7.39(2H,m),1.78(6H,s).
【0325】
3’−クロロ−4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物214)
ES−Mass(m/z):302(37ClM+H),300(35ClM+H)
【0326】
3’−クロロ−4−シアノ−3,5−ジフルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物215)
ES−Mass(m/z):320(37ClM+H),318(35ClM+H)
【0327】
3’−クロロ−3,4−ジシアノ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物216)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:8.01(1H,s),7.95−7.92(2H,m),7.86(1H,d,J=8.6Hz),7.73(1H,d,J=1.2Hz),7.57(1H,d,J=7.3Hz).
【0328】
4−シアノ−3−メチル−4’−トリメチルシリルビフェニル(化合物217)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.66(1H,d,J=7.9Hz),7.62(2H,d,J=7.9Hz),7.56(2H,d,J=7.9Hz),7.53(1H,s),7.49(1H,d,J=7.9Hz),2.61(3H,s),0.31(9H,s).
【0329】
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−メチルビフェニル(化合物218)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.64(1H,d,J=7.9Hz),7.53−7.47(6H,m),2.60(3H,s),1.36(9H,s).
【0330】
4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物219)
ES−Mass(m/z):262(M+H)
【0331】
4−シアノ−3−メチル−4’−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ビフェニル(化合物220)
ES−Mass(m/z):292(M+H)
【0332】
4−シアノメチル−3’−クロロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物221)
ES−Mass(m/z):296(37ClM−H),294(35ClM−H)
【0333】
4−アミノ−3’−クロロ−3−シアノ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物222)
ES−Mass(m/z):297(37ClM+H),295(35ClM+H)
【0334】
(dl)−3’−フルオロ−4−メタンスルフィニル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物223)
ES−Mass(m/z):303(M+H)
【0335】
3’−フルオロ−4−メタンスルホニル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物224)
ES−Mass(m/z):(M+H)
【0336】
4−エタンスルホニル−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物225)
ES−Mass(m/z):333(M+H)
【0337】
3’−クロロ−4−メタンスルホニル−2−ニトロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物226)
ES−Mass(m/z):380(37ClM−H),378(35ClM−H)
【0338】
3’−tert−ブチル−4−メタンスルホニルビフェニル(化合物227)
ES−Mass(m/z):289(M+H)
【0339】
4’−tert−ブチル−4−メタンスルホニルビフェニル(化合物228)
ES−Mass(m/z):289(M+H)
【0340】
4−メタンスルホニル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物229)
ES−Mass(m/z):301(M+H)
【0341】
4−シアノ−4’−イソプロピルスルホニル−3−メチルビフェニル(化合物230)
ES−Mass(m/z):300(M+H)
【0342】
3−シアノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物231)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.86(1H,d,J=1.8Hz),7.81(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.74−7.71(2H,m),7.62(1H,t,J=7.9Hz),7.45−7.39(2H,m).
【0343】
2−シアノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物232)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.82(1H,d,J=9.1Hz),7.76−7.69(2H,m),7.56−7.51(2H,m),7.46(1H,d,J=8.5Hz),7.40(1H,d,J=11.6Hz).
【0344】
4−シアノ−3’, 4’−(ジフルオロメチレンジオキシ)ビフェニル(化合物233)
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.74(2H,d,J=8.5Hz),7.61(2H,d,J=8.5Hz),7.30(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.28(1H,d,J=1.8Hz),7.17(1H,d,J=7.9Hz).
【0345】
[製造例234]
3’−フルオロ−4−ヒドロキシメチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル(化合物234)の合成
化合物210を水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元することにより、標記化合物を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ:7.66(1H,t,J=7.9Hz),7.59(2H,d,J=7.9Hz),7.49(2H,d,J=7.9Hz),7.46−7.40(2H,m),4.78(2H,d,J=6.1Hz),1.72(1H,t,J=6.1Hz).
【0346】
[製造例235]
2−アセチルアミノ−5−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリジン(化合物235)の合成
化合物102(50mg,0.25mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)溶液に、無水酢酸(34.7μL,0.37mmol)を加え、100℃で2時間加熱攪拌した。さらに無水酢酸(34.7μL,0.37mmol)を加え、同温度で1.5時間加熱攪拌した。反応液を濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をメタノール(3mL)に溶解させ、炭酸カリウム(35.6mg,0.26mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を濃縮後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た。
ES−Mass(m/z):247(M+H)
【0347】
[製造例236]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メタンスルホニルピリジン(化合物236)の合成
化合物78を80%メタクロロ過安息香酸を用いて酸化することにより、標記化合物を得た。
ES−Mass(m/z):320(M+H)
【0348】
[製造例237]
6−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリン(化合物237)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(40mg、0.15mmol)のアセトニトリル(0.5mL)溶液に、40%グリオキサール水溶液(17.2μL,0.15mmol)を加え、室温で3分間攪拌した。反応液を濃縮後、残渣に塩化メチレンおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率65%)。
ES−Mass(m/z):293(M+H)
【0349】
[製造例238]
6−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−ジヒドロキシキノキサリン(化合物238)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(43mg、0.16mmol)に、濃塩酸(1mL)、水(4mL)およびシュウ酸(21.6mg,0.24mmol)を加え、100℃で8時間加熱攪拌した。反応液を水で希釈し、析出した結晶を濾取、水洗、メタノール洗浄後、酢酸エチルから再結晶することにより、標記化合物を得た(収率29%)。
ES−Mass(m/z):325(M+H)
【0350】
[製造例239]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンゾイミダゾール(化合物239)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(50mg、0.19mmol)にギ酸(1mL)を加え、終夜で加熱還流した。反応液を放冷後、溶媒留去して得られた残渣に塩化メチレンおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率85%)。
ES−Mass(m/z):281(M+H)
【0351】
[製造例240]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルベンゾイミダゾール(化合物240)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(50mg、0.19mmol)に、酢酸(0.4mL)および4mol/L塩酸(0.6mL)を加え、100℃で終夜加熱攪拌した。反応液を放冷後、溶媒留去して得られた残渣にアンモニア水を加え、析出した結晶を濾取、水洗、乾燥させることにより、標記化合物を得た(収率57%)。
ES−Mass(m/z):295(M+H)
【0352】
[製造例241]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール(化合物241)
製造例240に準じて標記化合物を得た。
ES−Mass(m/z):349(M+H)
【0353】
[製造例242]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンゾイミダゾリン−2−オン(化合物242)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(122mg、0.45mmol)のDMF(3mL)溶液に、氷冷下でN,N’−カルボニルジイミダゾール(73mg、0.45mmol)を加え、室温で終夜攪拌した後、さらにN,N’−カルボニルジイミダゾール(35mg、0.22mmol)を加え、100℃で終夜加熱攪拌した。反応液を放冷後、水を加え、析出した結晶を濾取、水洗、乾燥させることにより、標記化合物を得た(収率58%)。
ES−Mass(m/z):297(M+H)
【0354】
[製造例243]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンゾイミダゾリン−2−チオン(化合物243)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(150mg、0.56mmol)のアセトニトリル(3mL)溶液に、トリエチルアミン(0.23mL,1.65mmol)を加え、氷冷下でチオホスゲン(46.9μL、0.61mmol)を加え、同温度で3時間攪拌した。反応液にメタノールを加え、溶媒留去後の残渣をメタノールで洗浄することにより、標記化合物を得た(収率16%)。
ES−Mass(m/z):313(M+H)
【0355】
[製造例244]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンゾトリアゾール(化合物244)の合成
参考例2記載の3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(50mg、0.19mmol)に酢酸(1.2mL)および水(4mL)を加え、氷冷下で亜硝酸ナトリウム(13.8mg,0.20mmol)を加えた。同温度で4時間攪拌した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾取、水洗、乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率58%)。
ES−Mass(m/z):282(M+H)
【0356】
[製造例245]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−1,3−ジメチルベンゾイミダゾリン−2−オン(化合物245)の合成
化合物242(63mg,0.22mmol)のDMF(3mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(5.3mg,0.53mmol)およびヨウ化メチル(32.9μL,0.53mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率26%)。
ES−Mass(m/z):325(M+H)
【0357】
[製造例246]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオゾイミダゾール(化合物246)の合成
化合物243(25mg,0.08mmol)のDMF(1mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(2.1mg,0.15mmol)およびヨウ化メチル(5.5μL,0.09mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率69%)。
ES−Mass(m/z):327(M+H)
【0358】
[製造例247]
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチルベンゾイミダゾリン−2−オン(化合物247)の合成
参考例1記載の4−アミノ−3’−フルオロ−3−ニトロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル(150mg、0.50mmol)のアセトニトリル(5mL)に、無水トリフルオロ酢酸(111μL,0.80mmol)を加え、60℃で終夜加熱攪拌した。反応液を濃縮後、残渣にヘキサンを加えて析出した結晶を濾取し、3’−フルオロ−3−ニトロ−4−トリフルオロアセチルアミノ−4’−トリフルオロメチルビフェニルを得た(収率69%)。
【0359】
上記で得られた化合物(151mg,0.38mmol)のDMF(3mL)溶液に、炭酸カリウム(58mg,0.42mmol)およびヨウ化メチル(26.1μL,0.42mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応液に8mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え、室温で5時間攪拌した後に、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、3’−フルオロ−4−メチルアミノ−3−ニトロ−4’−トリフルオロメチルビフェニルを得た(収率90%)。
【0360】
上記で得られた化合物(140mg,0.45mmol)の酢酸エチル(5mL)溶液に、50%含水10%パラジウム−炭素(28mg)のエタノール(3mL)および水(1mL)懸濁液を加え、水素雰囲気下、室温で2.5時間攪拌した。反応液をセライトを用いて濾過し、濾液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、3−アミノ−3’−フルオロ−4−メチルアミノ−4’−トリフルオロメチルビフェニルを得た(収率84%)。
【0361】
上記で得られた化合物(50mg,0.18mmol)のDMF(1mL)溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール(28mg,0.18mmol)を加え、100℃で終夜攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、標記化合物を得た(収率62%)。
ES−Mass(m/z):311(M+H)
【0362】
[参考例1]
4−アミノ−3’−フルオロ−3−ニトロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル
製造例4の方法に準じて、標記化合物を得た。
ES−Mass(m/z):287(M+H)
【0363】
[参考例2]
3,4−ジアミノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル
参考例1で得られた化合物から、接触水素還元の常法に従い標記化合物を得た。
ES−Mass(m/z):271(M+H)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

{式中、Xは、置換もしくは非置換アリール基または置換もしくは非置換芳香族複素環基を表し、
、Z、Z、ZおよびZは、同一または異なって、窒素原子、C−R[式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基、置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基、OR(式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基または置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基を表す)、NR(式中、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非置換脂環式複素環基、置換もしくは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル基、置換もしくは非置換芳香族複素環基または置換もしくは非置換芳香族複素環アルキル基、または、RとRが一緒になって、含窒素複素環基を表す)、S(O)mR(式中、Rは、前記Rと同義であり、mは、0、1または2を表す)、COR(式中、Rは、前記Rと同義である)、COOR(式中、Rは、前記Rと同義である)、OCOR(式中、Rは、前記Rと同義である)、CONR(式中、RおよびRは、同一または異なって、それぞれ前記RおよびRと同義である)、NR10COR11(式中、R10およびR11は、同一または異なって、前記Rと同義である)、NR12COOR13(式中、R12およびR13は、同一または異なって、前記Rと同義である)、C(=NR14)NR1516(式中、R14は、前記Rと同義であり、R15およびR16は、それぞれ前記RおよびRと同義である)、SiR171819(式中、R17、R18およびR19は、同一または異なって、前記Rと同義である)、ニトロ基、シアノ基またはハロゲン原子を表し、ここで、Rが同時に複数存在する場合は、同一または異なっていてもよく、また、隣接する任意の二つのRは、一緒になって置換もしくは非置換の脂環式炭化水素環、脂環式複素環、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成してもよい]、または、Z〜Zのうち隣接する任意の二つが一緒になって−N(R20)−(式中、R20は、前記のR、NRまたはS(O)mRと同義である)、−O−、−S−もしくは−Se−を表し、
ここで、Xが置換もしくは非置換アリール基を表し、Z〜Zが全てC−Rを表すとき、Rの少なくとも一つは、S(O)mR(式中、Rおよびmは、前記と同義である)、COR(式中、Rは、前記と同義である)、−Y−CN(式中、Yは、結合または置換もしくは非置換アルキレンを表す)または−Y−OH(式中、Yは、置換もしくは非置換アルキレンを表す)を表す}
で表されるビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項2】
〜Zの一つが窒素原子を表し、他がC−R(式中、Rは前記と同義である)であることを特徴とする請求項1記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項3】
ビアリール誘導体が、式(Ia)
【化2】

(式中、RA1およびRA2は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メチルチオ基、ホルミル基、アセチル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル基、ヒドロキシメチル基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ニトロ基またはトリメチルシリル基を表し、Xは、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする請求項2記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項4】
Xが、置換もしくは非置換アリール基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項5】
置換アリール基が、置換フェニル基であることを特徴とする請求項4記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項6】
ビアリール誘導体が、式(Iaa)
【化3】

(式中、RB1およびRB2は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換もしくは非置換アルコキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メチルチオ基、ホルミル基、アセチル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、シアノ基、シアノメチル基、ヒドロキシメチル基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ニトロ基またはトリメチルシリル基を表し、ここで、RB1およびRB2の少なくとも一方は、水素原子以外の基を表し、RA1およびRA2は、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする請求項5記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項7】
A1、RA2、RB1およびRB2における置換もしくは非置換アルキル基が、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項6記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項8】
A1、RA2、RB1およびRB2における置換もしくは非置換アルコキシ基が、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ジフルオロメトキシ基またはトリフルオロメトキシ基であることを特徴とする請求項6記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項9】
ビアリール誘導体が、式(Iaaa)
【化4】

(式中、RA1aは、水素原子、メチル基、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基を表し、RB1aは、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基またはトリメチルシリル基を表し、RB2aは、水素原子、メチル基、フッ素原子または塩素原子を表す)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項10】
ビアリール誘導体が、式(Iaab)
【化5】

(式中、RA1bは、イソプロピル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基またはトリメチルシリル基を表し、RB1bは、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基を表す)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項11】
請求項3記載の式(Ia)で表される化合物において、Xが、置換もしくは非置換芳香族複素環基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項12】
置換もしくは非置換芳香族複素環基が、フリル基、チエニル基、セレノフェニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾイミダゾリジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基またはフタラジニル基であることを特徴とする請求項11記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項13】
置換芳香族複素環基の置換基が、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メチルチオ基、アミノ基、アセチルアミノ基、シアノ基、メタンスルフィニル基またはメタンスルホニル基であることを特徴とする請求項12記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項14】
ビアリール誘導体が、式(Ib)
【化6】

(式中、Zは、ピリジル基以外の置換もしくは非置換複素環基を表し、RB1およびRB2は、前記と同義である)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項15】
置換もしくは非置換複素環基が、単環性芳香族複素環基または5員複素環が縮合した二環性の複素環基であることを特徴とする請求項14記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項16】
単環性芳香族複素環基が、フリル基、チエニル基、ピロリル基、セレノフェニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、イソキサゾリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基またはトリアジニル基であることを特徴とする請求項15記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項17】
二環性の複素環基が、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インドリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、ベンゾトリアゾリル基、フタルイミド基、ベンゾオキサゾリル基またはベンゾチアゾリル基であることを特徴とする請求項15記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項18】
置換複素環基の置換基が、メチル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、アセチル基、メチルチオ基、シアノ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、オキソ基またはチオキソ基であることを特徴とする請求項16または17のいずれか記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項19】
ビアリール誘導体が、式(Ic)
【化7】

[式中、RC1は、S(O)mR(式中、Rおよびmは、前記と同義である)、COR(式中、Rは、前記と同義である)、−Y−CN(式中、Yは、前記と同義である)または−Y−OH(式中、Yは、前記と同義である)を表し、RC2およびRC3は、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換アルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、RB1aおよびRB2aは、前記と同義である]
で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項20】
C1が、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、ホルミル基、アセチル基、シアノ基、シアノメチル基またはヒドロキシメチル基であることを特徴とする請求項19記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。
【請求項21】
式(I)で表される化合物が、
4−(2−メチルチオ−6−ベンゾチアゾリル)ピリジン、
4−(2−ナフチル)ピリジン、
4−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
3−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−6−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
3−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
4−アミノ−2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
5−アミノ−2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ブチル−3−ニトロフェニル)ピリジン、
4−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メトキシカルボニルピリジン、
3−アセチルアミノ−5−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−ジフルオロメチル−3−フルオロフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)インドール、
2−アミノ−5−(3−tert−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(5−トリフルオロメチル−2−チエニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−プロピルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−ブチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−フルオロ−4−プロポキシフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−エチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−tert−ペンチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチルピリジン、
6−アミノ−3−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(2−メチル−4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−イソプロピル−3−メチルフェニル)ピリジン、
2−アミノ−5−(4−トリメチルシリルフェニル)ピリジン、
2−(2−アミノ−5−ピリジル)ベンゾフラン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン、
5−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−シアノピリジン、
2−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−シアノチオフェン、
(dl)−2−(4−メタンスルフィニルフェニル)−5−トリフルオロメチルチオフェン、
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオチアゾール、
4−シアノ−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4−アセチル−3’−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−フルオロビフェニル、
4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−フルオロ−4−ホルミル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−ヒドロキシ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−2−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−4−シアノ−3−フルオロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−クロロ−3,4−ジシアノ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4’−tert−ブチル−4−シアノ−3−メチルビフェニル、
4−シアノ−3−メチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
4−シアノメチル−3’−クロロ−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
(dl)−3’−フルオロ−4−メタンスルフィニル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
3’−フルオロ−4−ヒドロキシメチル−4’−トリフルオロメチルビフェニル、
6−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−ジヒドロキシキノキサリン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズイミダゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズイミダゾリン−2−チオン、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ベンズトリアゾール、
5−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルチオベンズイミダゾール、
2−(4−tert−ブチルフェニル)−3−ヒドロキシピリジン塩酸塩または
2−アミノ−4−(4−tert−ブチルフェニル)チアゾール
であることを特徴とする請求項1記載のビアリール誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗癌剤。

【公開番号】特開2009−23986(P2009−23986A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290227(P2007−290227)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(506374708)有限責任中間法人ファルマIP (9)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】