抗癌活性を有するシクロアルタノン誘導体
本発明は、以下の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、およびそれらを含有する医薬組成物、および特に癌のような増殖性疾患の治療のための薬物としてのそれらの使用に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
【化1】
(式中:
−
【化2】
は、単結合または二重結合を示し、
−X1およびX2は、互いに独立して酸素または硫黄原子、特に酸素原子を表し、
−R1は、酸素原子、硫黄原子またはNOR11またはN−NHCO−NH2基を表し、
−R2は、水素原子またはOR12またはSR12基を表し、
−R3は、水素原子、−SO2R55、−CH2OCH2CH2SiR61R62R63または、−COCH3のような−CO−(C1〜C6)アルキル、または−CO−(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子またはCOOHまたはNR56R57基で置換され、
−R4は:
・水素原子、
・1〜15個、例えば1〜10個の炭素原子を含み、かつ一つまたはそれ以上の、例えば1〜2個の非連続炭素原子が酸素原子で置き換えられてもよい、飽和または不飽和の線状または分枝状炭化水素鎖であって、所望によりハロゲン原子、=O、−OH、−OSO2R13、−N3、(C1〜C6)アルコキシ、−Z1C(X)R14、−C(X)Z2R15、−Z3C(X)Z4−R16、−NH−OR17、=N−OR18、−NNR53R54、−OSiR19R20R21、−SiR58R59R60、−OP(O)(OR22)(OR23)、−NR24R25、5員または6員の複素環、エポキシド、糖残基およびイノシトール残基から選択される一つまたはそれ以上の基で置換され、前記糖およびイノシトール残基の一つまたはそれ以上のヒドロキシ基が、所望によりアセチル基または−P(O)(OH)2で置換されている、炭化水素鎖、
・5員または6員の複素環または10〜15員の多環であって、少なくとも一つの酸素原子を含み、かつ所望により−OH、=O、−NH2、−N3、=CH2、−COOR26、(C2〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルコキシ、および、メチルのような(C1〜C6)アルキル基から選択される一つまたはそれ以上の基で置換され、前記(C1〜C6)アルキル基が、所望によりハロゲン原子または−N3、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、−NHCOR27または−NR28−OC(O)R29基で置換されている、複素環または多環、
から選択される基を表し、
−R5およびR6は、
【化3】
が二重結合を表す場合、各々水素原子を表し、または
R5およびR6は、
【化4】
が単結合を表す場合、各々互いに独立して水素原子、またはOHのようなOR48基を表し、またはR5およびR6は、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共にエポキシド環を形成し、
−R7は、水素原子、またはOHのようなOR49基を表し、
−R8は、水素原子を表し、または
R7およびR8は、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共にエポキシド環を形成し、
−R9は、−CO−(C1〜C6)アルキルまたは−CO−(C2〜C6)アルケニル基を表し、または
R9およびR4は、一緒になって結合を形成し、または
R9は、炭素原子22に対してα位に配置された、R4基の炭素原子と共に結合を形成し、
−R10は水素原子を表し、または
R10およびR3は、一緒になって結合を形成し、または
R10およびR9は、一緒になって結合を形成し、
ここで、
・R11、R26、R28、R30、R31、R36、R37、R41、R42、R43、R48、R49およびR50は、相互に独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R12は、水素原子または(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基、特に水素原子を表し、
・R13およびR55は、互いに独立して−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、−NR30R31または(C1〜C6)アルキルアリール基、または所望により−NR30R31基で置換された(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R14は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリール、(C1〜C6)アルキル−アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子、−NR32−[(CH2)a−NR33]d[(CH2)b−NR34−(CH2)c−N−R35]e−R52、−P(O)(OH)2または−COOH基から選択される基で置換され、ここでa、bおよびcは、1〜5の整数を表し、dおよびeは各々、0または1を表し、
・R15およびR16は、互いに独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリール、(C1〜C6)アルキル−アリール、またはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子、−NR32−[(CH2)aNR33]d−[(CH2)b−NR34−(CH2)c−N−R35]e−R52または−OOOH基から選択される基で置換され、ここでa、b、c、dおよびeは、上記に定義した通りであり、
・R17およびR18は、互いに独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R19、R20、R21、R58、R59、R60、R61、R62およびR63は、相互に独立して(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニルまたはアリール基を表し、
・同一のまたは異なる、特に同一のR22およびR23は、水素原子または(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望により−OC(O)−(C1〜C6)アルキル、NR36R37および−N+R38R39R40基で置換され、
またはR22およびR23は、一緒になって、それらを支持する酸素原子およびリン原子と共に、環、特には5員または6員の環を形成し、
・R24およびR25は、互いに独立して水素原子、または、所望によりNR41R42基で置換された−CO−(C1〜C6)アルキル、−CO(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルケニル、(C3〜C7)シクロアルキルまたは(C1〜C6)アルキル基を表し、または
R24およびR25は、一緒になって、それらを支持する窒素原子と共に5員または6員の複素環を形成し、前記複素環は、R24およびR25を支持する窒素原子に加えて、窒素、酸素および硫黄から選択される一つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んでもよく、かつ所望により(C1〜C6)アルキル基で置換され、
・R27は、アリール、(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望により一つまたはそれ以上のハロゲン原子で置換され、
・R29は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R32、R33、R34、R35、R52、R53、R54、R56およびR57は、相互に独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、−CO(C1〜C6)アルキル、−CO−(C2〜C6)アルケニル、−CO2−(C1〜C6)アルキルまたは−CO2−(C2〜C6)アルケニル基を表し、
・R38、R39およびR40は、相互に独立して(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、
・Xは、O、SまたはNR50、特にOを表し、
・Z1、Z2、Z3およびZ4は、相互に独立してOまたはNR43を表し、または
Z2R15および/またはZ4R16は、互いに独立して、所望により(C1〜C6)アルキル基で置換された5員または6員の複素環を表し、前記複素環は、少なくとも一つの窒素原子を含み、該少なくとも一つの窒素原子を介して前記複素環が分子の残りの部分に結合する)。
【請求項2】
R1が、酸素原子、N−OH、−N−OMe、−N−OBnおよび−N−NHCO−NH2基から選択され、特に酸素原子である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R2が、水素原子を表す、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R5およびR6が、各々水素原子を表し、
【化5】
が、二重結合を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
R7およびR8が、各々水素原子を表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
R9が、−COCH3基のようなCO−(C1〜C6)アルキル基を表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
X2−R3が、OHまたはOC(O)CH3基を表し、R10が、水素原子を表すか、またはR3およびR10が、一緒になって結合を形成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
以下の式(Ia)または(Ib)を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物:
【化6】
(式中、R2、R3、R4、R5、R6およびR10は、請求項1に定義された通りである)。
【請求項9】
R4が、
【化7】
のような鎖:
【化8】
を表す、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物
(式中、
−
【化9】
は、単結合または二重結合を表し、
−R44は、水素原子を表し、R45は、OH基を表し、または
R44およびR45は、一緒になって、=Oまたは=N−OR48基を形成し、
【化10】
が単結合を表す場合、R46は、水素原子を表し、R47は、水素原子、(C1〜C6)アルコキシ基、−NH−OR49、または、イミダゾリルのような、窒素原子を介して分子の残りの部分に連結した5員または6員の複素環を表し、または
【化11】
が二重結合を表す場合、R46は存在せず、R97は水素原子を表し、
−Aは、−CHO、−COOH、−CH2A1または−CH2OCH2A1基を表し、ここで
・A1は、水素原子、ハロゲン原子、−OH、−OSO2R13、−N3、所望により一つまたはそれ以上の−OH基で置換された(C1〜C6)アルコキシ;(C2〜C6)アルケノキシ、−OCH2OR66、−Z1C(X)R14、−Z3C(X)Z4R16、−NHOR17、−OSiR19R20R21、−OP(O)(OR22)(OR23)、−NR24R25、5員または6員の複素環または糖残基を表し、前記糖残基の一つまたはそれ以上のヒドロキシ基は、所望によりアセチルまたは−P(O)(OH)2基で置換され、
・R48およびR49は、互いに独立して水素原子、(C1〜C6)アルキル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R66は、所望によりSiR67R68R69基で置換された−CO−((C1〜C6)アルキル)または(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R67、R68およびR69は、相互に独立して(C1〜C6)アルキル基を表す)。
【請求項10】
R4が、星印(*)を付された炭素原子を介して分子の残りの部分に連結された以下の環:
【化12】
環のような
【化13】
を表す、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物
(式中、
−
【化14】
は、単結合または二重結合を表し、
−R64は、所望によりハロゲン原子または−N3、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、−NHCOR27または−NR28−OC(O)R29基で置換されたメチルのような(C1〜C6)アルキル基、または=CH2基を表し、該=CH2基は、
【化15】
が単結合を表す場合にのみ存在し、
−R65は、
【化16】
が二重結合を表す場合、存在せず、またはR51は、
【化17】
が単結合を表す場合、水素原子または(C1〜C6)アルコキシ基を表し、または
−R64およびR65は、
【化18】
が単結合を表す場合、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共に、各々5〜7員を有する1個または2個の縮合、飽和、不飽和または芳香族環を含む環系を形成し、
前記環系は、星印を付された炭素原子に連結された少なくとも一つの酸素原子を含み、かつ所望により、O、SおよびNから選択される一つまたはそれ以上の、特に1個または2個の追加のヘテロ原子を含み、
前記環系は、所望により、=O、−OH、−OOOR26、および所望により−OH基で置換された(C1〜C6)アルキルから選択される一つまたはそれ以上の基で置換されている)。
【請求項11】
【化19】
から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
特に癌のような増殖性疾患の治療を意図する薬物としての使用のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
少なくとも一種の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、および少なくとも一種の薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項14】
抗癌剤のような少なくとも一種の他の活性成分を更に含有する、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
(i)少なくとも一種の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、および
(ii)抗癌剤のような少なくとも一種の他の活性成分
を含む、同時の、別個のまたは連続使用のための組み合わせ製品としての医薬組成物。
【請求項16】
特に癌のような増殖性疾患の治療を意図する薬物としての使用のための、請求項13〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項1】
以下の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
【化1】
(式中:
−
【化2】
は、単結合または二重結合を示し、
−X1およびX2は、互いに独立して酸素または硫黄原子、特に酸素原子を表し、
−R1は、酸素原子、硫黄原子またはNOR11またはN−NHCO−NH2基を表し、
−R2は、水素原子またはOR12またはSR12基を表し、
−R3は、水素原子、−SO2R55、−CH2OCH2CH2SiR61R62R63または、−COCH3のような−CO−(C1〜C6)アルキル、または−CO−(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子またはCOOHまたはNR56R57基で置換され、
−R4は:
・水素原子、
・1〜15個、例えば1〜10個の炭素原子を含み、かつ一つまたはそれ以上の、例えば1〜2個の非連続炭素原子が酸素原子で置き換えられてもよい、飽和または不飽和の線状または分枝状炭化水素鎖であって、所望によりハロゲン原子、=O、−OH、−OSO2R13、−N3、(C1〜C6)アルコキシ、−Z1C(X)R14、−C(X)Z2R15、−Z3C(X)Z4−R16、−NH−OR17、=N−OR18、−NNR53R54、−OSiR19R20R21、−SiR58R59R60、−OP(O)(OR22)(OR23)、−NR24R25、5員または6員の複素環、エポキシド、糖残基およびイノシトール残基から選択される一つまたはそれ以上の基で置換され、前記糖およびイノシトール残基の一つまたはそれ以上のヒドロキシ基が、所望によりアセチル基または−P(O)(OH)2で置換されている、炭化水素鎖、
・5員または6員の複素環または10〜15員の多環であって、少なくとも一つの酸素原子を含み、かつ所望により−OH、=O、−NH2、−N3、=CH2、−COOR26、(C2〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルコキシ、および、メチルのような(C1〜C6)アルキル基から選択される一つまたはそれ以上の基で置換され、前記(C1〜C6)アルキル基が、所望によりハロゲン原子または−N3、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、−NHCOR27または−NR28−OC(O)R29基で置換されている、複素環または多環、
から選択される基を表し、
−R5およびR6は、
【化3】
が二重結合を表す場合、各々水素原子を表し、または
R5およびR6は、
【化4】
が単結合を表す場合、各々互いに独立して水素原子、またはOHのようなOR48基を表し、またはR5およびR6は、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共にエポキシド環を形成し、
−R7は、水素原子、またはOHのようなOR49基を表し、
−R8は、水素原子を表し、または
R7およびR8は、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共にエポキシド環を形成し、
−R9は、−CO−(C1〜C6)アルキルまたは−CO−(C2〜C6)アルケニル基を表し、または
R9およびR4は、一緒になって結合を形成し、または
R9は、炭素原子22に対してα位に配置された、R4基の炭素原子と共に結合を形成し、
−R10は水素原子を表し、または
R10およびR3は、一緒になって結合を形成し、または
R10およびR9は、一緒になって結合を形成し、
ここで、
・R11、R26、R28、R30、R31、R36、R37、R41、R42、R43、R48、R49およびR50は、相互に独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R12は、水素原子または(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基、特に水素原子を表し、
・R13およびR55は、互いに独立して−OH、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、−NR30R31または(C1〜C6)アルキルアリール基、または所望により−NR30R31基で置換された(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R14は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリール、(C1〜C6)アルキル−アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子、−NR32−[(CH2)a−NR33]d[(CH2)b−NR34−(CH2)c−N−R35]e−R52、−P(O)(OH)2または−COOH基から選択される基で置換され、ここでa、bおよびcは、1〜5の整数を表し、dおよびeは各々、0または1を表し、
・R15およびR16は、互いに独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリール、(C1〜C6)アルキル−アリール、またはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、前記基は、所望によりハロゲン原子、−NR32−[(CH2)aNR33]d−[(CH2)b−NR34−(CH2)c−N−R35]e−R52または−OOOH基から選択される基で置換され、ここでa、b、c、dおよびeは、上記に定義した通りであり、
・R17およびR18は、互いに独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R19、R20、R21、R58、R59、R60、R61、R62およびR63は、相互に独立して(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニルまたはアリール基を表し、
・同一のまたは異なる、特に同一のR22およびR23は、水素原子または(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望により−OC(O)−(C1〜C6)アルキル、NR36R37および−N+R38R39R40基で置換され、
またはR22およびR23は、一緒になって、それらを支持する酸素原子およびリン原子と共に、環、特には5員または6員の環を形成し、
・R24およびR25は、互いに独立して水素原子、または、所望によりNR41R42基で置換された−CO−(C1〜C6)アルキル、−CO(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルケニル、(C3〜C7)シクロアルキルまたは(C1〜C6)アルキル基を表し、または
R24およびR25は、一緒になって、それらを支持する窒素原子と共に5員または6員の複素環を形成し、前記複素環は、R24およびR25を支持する窒素原子に加えて、窒素、酸素および硫黄から選択される一つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んでもよく、かつ所望により(C1〜C6)アルキル基で置換され、
・R27は、アリール、(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、前記基は、所望により一つまたはそれ以上のハロゲン原子で置換され、
・R29は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R32、R33、R34、R35、R52、R53、R54、R56およびR57は、相互に独立して水素原子または(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、−CO(C1〜C6)アルキル、−CO−(C2〜C6)アルケニル、−CO2−(C1〜C6)アルキルまたは−CO2−(C2〜C6)アルケニル基を表し、
・R38、R39およびR40は、相互に独立して(C1〜C6)アルキルまたは(C2〜C6)アルケニル基を表し、
・Xは、O、SまたはNR50、特にOを表し、
・Z1、Z2、Z3およびZ4は、相互に独立してOまたはNR43を表し、または
Z2R15および/またはZ4R16は、互いに独立して、所望により(C1〜C6)アルキル基で置換された5員または6員の複素環を表し、前記複素環は、少なくとも一つの窒素原子を含み、該少なくとも一つの窒素原子を介して前記複素環が分子の残りの部分に結合する)。
【請求項2】
R1が、酸素原子、N−OH、−N−OMe、−N−OBnおよび−N−NHCO−NH2基から選択され、特に酸素原子である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R2が、水素原子を表す、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R5およびR6が、各々水素原子を表し、
【化5】
が、二重結合を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
R7およびR8が、各々水素原子を表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
R9が、−COCH3基のようなCO−(C1〜C6)アルキル基を表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
X2−R3が、OHまたはOC(O)CH3基を表し、R10が、水素原子を表すか、またはR3およびR10が、一緒になって結合を形成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
以下の式(Ia)または(Ib)を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物:
【化6】
(式中、R2、R3、R4、R5、R6およびR10は、請求項1に定義された通りである)。
【請求項9】
R4が、
【化7】
のような鎖:
【化8】
を表す、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物
(式中、
−
【化9】
は、単結合または二重結合を表し、
−R44は、水素原子を表し、R45は、OH基を表し、または
R44およびR45は、一緒になって、=Oまたは=N−OR48基を形成し、
【化10】
が単結合を表す場合、R46は、水素原子を表し、R47は、水素原子、(C1〜C6)アルコキシ基、−NH−OR49、または、イミダゾリルのような、窒素原子を介して分子の残りの部分に連結した5員または6員の複素環を表し、または
【化11】
が二重結合を表す場合、R46は存在せず、R97は水素原子を表し、
−Aは、−CHO、−COOH、−CH2A1または−CH2OCH2A1基を表し、ここで
・A1は、水素原子、ハロゲン原子、−OH、−OSO2R13、−N3、所望により一つまたはそれ以上の−OH基で置換された(C1〜C6)アルコキシ;(C2〜C6)アルケノキシ、−OCH2OR66、−Z1C(X)R14、−Z3C(X)Z4R16、−NHOR17、−OSiR19R20R21、−OP(O)(OR22)(OR23)、−NR24R25、5員または6員の複素環または糖残基を表し、前記糖残基の一つまたはそれ以上のヒドロキシ基は、所望によりアセチルまたは−P(O)(OH)2基で置換され、
・R48およびR49は、互いに独立して水素原子、(C1〜C6)アルキル、アリールまたはアリール−(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R66は、所望によりSiR67R68R69基で置換された−CO−((C1〜C6)アルキル)または(C1〜C6)アルキル基を表し、
・R67、R68およびR69は、相互に独立して(C1〜C6)アルキル基を表す)。
【請求項10】
R4が、星印(*)を付された炭素原子を介して分子の残りの部分に連結された以下の環:
【化12】
環のような
【化13】
を表す、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物
(式中、
−
【化14】
は、単結合または二重結合を表し、
−R64は、所望によりハロゲン原子または−N3、−OH、(C1〜C6)アルコキシ、−NHCOR27または−NR28−OC(O)R29基で置換されたメチルのような(C1〜C6)アルキル基、または=CH2基を表し、該=CH2基は、
【化15】
が単結合を表す場合にのみ存在し、
−R65は、
【化16】
が二重結合を表す場合、存在せず、またはR51は、
【化17】
が単結合を表す場合、水素原子または(C1〜C6)アルコキシ基を表し、または
−R64およびR65は、
【化18】
が単結合を表す場合、一緒になって、それらを支持する炭素原子と共に、各々5〜7員を有する1個または2個の縮合、飽和、不飽和または芳香族環を含む環系を形成し、
前記環系は、星印を付された炭素原子に連結された少なくとも一つの酸素原子を含み、かつ所望により、O、SおよびNから選択される一つまたはそれ以上の、特に1個または2個の追加のヘテロ原子を含み、
前記環系は、所望により、=O、−OH、−OOOR26、および所望により−OH基で置換された(C1〜C6)アルキルから選択される一つまたはそれ以上の基で置換されている)。
【請求項11】
【化19】
から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
特に癌のような増殖性疾患の治療を意図する薬物としての使用のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
少なくとも一種の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、および少なくとも一種の薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項14】
抗癌剤のような少なくとも一種の他の活性成分を更に含有する、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
(i)少なくとも一種の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、および
(ii)抗癌剤のような少なくとも一種の他の活性成分
を含む、同時の、別個のまたは連続使用のための組み合わせ製品としての医薬組成物。
【請求項16】
特に癌のような増殖性疾患の治療を意図する薬物としての使用のための、請求項13〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【公表番号】特表2012−527433(P2012−527433A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511302(P2012−511302)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/057006
【国際公開番号】WO2010/133687
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(500033483)ピエール、ファーブル、メディカマン (73)
【出願人】(594016872)サントル、ナショナール、ド、ラ、ルシェルシュ、シアンティフィク、(セーエヌエルエス) (83)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/057006
【国際公開番号】WO2010/133687
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(500033483)ピエール、ファーブル、メディカマン (73)
【出願人】(594016872)サントル、ナショナール、ド、ラ、ルシェルシュ、シアンティフィク、(セーエヌエルエス) (83)
【Fターム(参考)】
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