説明

抗菌剤として使用するための二環式環によりN−置換されたオキサゾリジノン誘導体

【課題】抗菌活性を有する化合物を提供する。
【解決手段】式Iの化合物およびそれらの製造のための方法を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抗菌活性を示すオキサゾリジノンコア構造を有する化合物、それらの製造のための方法、並びにこうした化合物を含んでなる医薬として受容可能な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
オキサゾリジノンは、多剤耐性ブドウ球菌および連鎖球菌のごときグラム陽性好気性菌、バクテロイドおよびクロストリジウム種のごとき嫌気性生物体、および結核菌および放線菌のごとき抗酸菌を含む、多数のヒトおよび獣医学的病原体に対して強力な活性を有する抗菌剤の新規部類を形成している。しかしながら、オキサゾリジノンは一般的に好気性グラム陰性生物体に対して有用な活性を示さない。その結果、オキサゾリジノンの使用は、グラム陽性菌による感染に限定されている。従って、グラム陰性並びにグラム陽性生物体を含む、より広い抗菌活性を有するオキサゾリジノンに対する要求が存在する。
【発明の要旨】
【0003】
これらおよびその他の要求は、式I
【0004】
【化1】

【0005】
の化合物、またはその医薬として受容可能な塩に関する本発明により満たされ、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるかまたは、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
Pは
【0006】
【化2】

【0007】
であり、式中、波線は連結点を示している;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但しJ、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRである;
点線は非存在であり;または結合であり;そして
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CH
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである。
式II
【0008】
【化3】

【0009】
の化合物、またはその医薬として受容可能な塩もまた提供され、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるかまたは、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但しJ、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRである;
点線は非存在であり;または結合であり;そして
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CH
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである。
【0010】
式III
【0011】
【化4】

【0012】
の化合物、またはその医薬として受容可能な塩もまた提供され、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるかまたは、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但しJ、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRである;
点線は非存在であるかまたは結合であり;
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである。
【0013】
式IV
【0014】
【化5】

【0015】
の化合物、またはその医薬として受容可能な塩もまた提供され、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるかまたは、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但しJ、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRである;
点線は非存在であり;または結合であり;そして
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CH
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである。
【0016】
式V
【0017】
【化6】

【0018】
の化合物、またはその医薬として受容可能な塩もまた提供され、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるかまたは、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但しJ、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRであり;
点線は非存在であり;または結合であり;そして
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CH
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである。
【0019】
以下の化合物もまた提供される:
(S)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ブロモ−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ジメチルアミノメチレン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6−ピリジン−4−イルメチレン−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ベンジリデン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−{3−[6−(4−フルオロ−ベンジリデン)−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6−チオフェン−3−イルメチレン−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−フラン−3−イルメチレン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(8,9−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,9−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5,6,8,9−テトラヒドロ−7−オキサ−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−7−アザ−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1]6−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,6−ジフルオロ−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ベンジリデン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;または
(S)−N−[3−(3−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド。
【0020】
医薬として受容可能な希釈剤、担体または賦形剤と混合された、式I−Vの一つの化合物を含んでなる医薬製剤もまた提供される。
哺乳動物における細菌感染を処置する方法もまた提供され、前記方法は、それを必要とする哺乳動物に有効量の式I−Vの一つの化合物を投与することを含んでなる。
【発明の詳細な説明】
【0021】
現在発明者に知られている、本発明を実施する最良の様式を構成する本発明の現在の好ましい組成物、態様および方法について、ここで詳細に言及されるであろう。
本明細書において、用語“アルキル”とは、1から8炭素分子の直鎖または分枝鎖炭化水素を指しており、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが含まれる。アルキル基はまた低級アルコキシ、低級チオアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、オキソ、チオ、−OH、−SH、−F、−CF、−OCF、−NO、−COH、−CO−Cアルキル、−NH、−NHC−Cアルキル、
【0022】
【化7】

【0023】
−CONRまたは−N(C〜Cアルキル)から選択される置換基の一つまたはそれより多くで置換されることも可能である。好ましいアルキル基は、1から6の炭素原子を有している(C〜Cアルキル)。
【0024】
本明細書において、用語“(C〜C)アルキル”、“(C〜C)アルキル”および“(C〜C)アルキル”とは、アルキルの部分集合を指し、それは、各々、1から8、1から6または1から4の炭素原子を有している直鎖または分枝鎖炭化水素を意味しており、そして例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルおよびn−オクチルなどが含まれる。
【0025】
用語“(C〜C)シクロアルキル”とは、3から6の炭素原子を含んでいる炭化水素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味している。可能な場所では、シクロアルキル基は二重結合を含むことができる、例えば、3−シクロヘキセン−1−イル。シクロアルキル環は非置換でも、またはアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、ヒドロキシ、チオール、ニトロ、ハロゲン、アミノ、アルキルおよびジアルキルアミノ、ホルミル、カルボキシル、CN、−NH−CO−R、−CO−NHR、−COR、−COR(式中Rは前に定義した通りであり)、アリール、ヘテロアリール(ここにおいて、アルキル、アリールおよびヘテロアリールは本明細書で定義した通りであり、またはさもなくば、アルキル、アルケニルおよびアルキニル置換基のために前に示した通りである)から選択される一つまたはそれより多くの置換基により置換されていてもよい。置換シクロアルキル基の例には、フルオロシクロプロピル、2−ヨードシクロブチル、2,3−ジメチルシクロペンチル、2,2−ジメトキシシクロヘキシルおよび3−フェニルシクロペンチルが含まれる。
【0026】
用語“ハロ”は、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素を含んでいる。
用語“アリール”は、5から12炭素原子を有している環式または多環式芳香環を意味しており、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−SH、−F、−CF、−OCF、−NO
【0027】
【化8】

【0028】
−COH、−CO−Cアルキル、−NH、−NHC−Cアルキル、−CONR(式中、RおよびRはHまたは(C〜C)アルキルまたは(C〜C)シクロアルキルである)、SOアルキル、−SONHまたは−N(C〜Cアルキル)を含む、アルキル基のために前に列挙された一つまたはそれより多くの置換基で置換されている。例としては、限定されるわけではないが、ペンチル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−クロロ−3−メチルフェニル、2−クロロ−4−メチルフェニル、2−クロロ−5−メチルフェニル、3−クロロ−2−メチルフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、4−クロロ−2−メチルフェニル、4−クロロ−3−メチルフェニル、5−クロロ−2−メチルフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,3−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、チエニル、ナフチル、4−チオナフチル、テトラリニル、アントラシニル、フェナントレニル、ベンゾナフテニル、フルオレニル、2−アセトアミドフルオレン−9−イルおよび4’−ブロモビフェニルが含まれる。
【0029】
用語“ヘテロアリール”は、N、OおよびSから選択される1から4のヘテロ原子を有している、芳香族環式または多環式環構造を意味している。典型的なヘテロアリール基には、2−または3−チエニル、2−または3−フラニル、2−または3−ピロリル、2−、4−または5−イミダゾリル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、3−または5−1,2,4−トリアゾリル、4−または5−1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジニル、3−、4−または5−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−、4−または5−ピリミジニル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリルが含まれる。ヘテロアリール基は非置換でも、またはアルキル、アルケニルおよびアルキニルのために前に記載した置換基から選択される、1から3の置換基により置換されていてもよい(例えば、シアノチエニルおよびホルミルピロール)。8から10原子の、好ましい芳香族縮合ヘテロ環式環には、限定されるわけではないが、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリルが含まれる。ヘテロアリールはまた、2−および3−アミノメチルフラン、2−および3−アミノメチルチオフェンなども含んでいる。
【0030】
用語“ヘテロ環式”は、単環式、縮合、架橋またはスピロ二環式のヘテロ環式環構造を意味している。単環式ヘテロ環式環は、N、OおよびSから選択される1から5のヘテロ原子を有する、約3から12の環原子、そして好ましくは3から7のメンバー原子を含んでいる。二環式環式環は、約5から約17の環原子、好ましくは5から12の環原子を含んでいる。二環式ヘテロ環式環は、縮合、スピロまたは架橋環構造であってもよい。ヘテロ環式基の例には、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよび置換環式エーテル(ここで置換基はアルキルおよびシクロアルキル基のために前に記載した置換基である)のごとき環式エーテル(オキシラン)が含まれる。典型的な置換環式エーテルには、プロピレンオキシド、フェニルオキシラン(スチレンオキシド)、シス−2−ブテン−オキシド(2,3−ジメチルオキシラン)、3−クロロテトラヒドロフラン、2,6−ジメチル−1,4−ジオキサンなどが含まれる。窒素含有ヘテロ環は、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロトリアジン、テトラヒドロピラゾールのごとき基、および3−アミノピロリジン、4−メチルピペラジン−1−イルなどのごとき置換基である。典型的な硫黄含有ヘテロ環には、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロ−1,3−ジチオール−2−イルおよびヘキサヒドロチオフェン−4−イル、およびアミノメチルチオフェンのごとき置換基が含まれる。他の普通に用いられるヘテロ環には、ジヒドロ−オキサチオール−4−イル、ジヒドロ−lH−イソインドール、テトラヒドロ−オキサゾリル、テトラヒドロ−オキサジアゾリル、テトラヒドロジオキサゾリル、テトラヒドロオキサチアゾリル、ヘキサヒドロトリアジニル、テトラヒドロオキサジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジオキソリニル、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンゾイミダゾリルおよびオクタヒドロベンゾチオゾリルが含まれる。硫黄含有ヘテロ環として、SOまたはSO基を含んでいる酸化された硫黄ヘテロ環もまた含まれる。例には、テトラヒドロチオフェンのスルホキシドおよびスルホン形が含まれる。
【0031】
結合が点線のごとき線で表される場合、もし、結果として生じる化合物が安定でありそして満足のいくような原子価であるならば、それは結合が非存在である、または存在することができることを表している。
【0032】
用語“患者”は、ヒトを含んだすべての哺乳動物を意味する。患者の他の例には、ウシ、イヌ、ネコ、ヤギ、ヒツジ、ブタおよびウサギが含まれる。
用語“治療的に有効な量”とは、患者に投与された場合、所望の治療的結果(即ち、細菌感染を阻害する)を惹起する、本発明の化合物の量である。
【0033】
一つまたはそれより多くのキラル中心を有している本発明の化合物は、光学活性およびラセミ形で存在し、そして単離することができることを、当業者は理解するであろう。いくつかの化合物は多形を示すことができる。本発明は、本明細書に記載した有用な特性を所有する、本発明の化合物の任意のラセミ、光学活性、多形、幾何学的または立体異性体形またはその混合物を包含することを理解すべきであり、どのようにして光学活性形を製造するか(例えば、再結晶技術によるラセミ形の分割により、光学活性出発物質からの合成により、キラル合成により、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフィー分離により)、そして本明細書に記載した標準試験を使用して、または当該技術分野でよく知られている、別の類似の試験を使用して、どのように活性または細胞毒性を決定するかは、当該技術分野ではよく知られている。
【0034】
“プロドラッグ”は、体内で活性親薬剤を放出するために、化学的または酵素的生体内変換を必要とする薬剤分子の不活性誘導体である。
式Iの化合物についての具体的なおよび好ましい意義が以下に掲げられているが、基、置換基および範囲は例示の目的のためのみであり、そしてそれらは、他の規定された意義、または基および置換基の規定された範囲内の他の意義を排除するものではない。
【0035】
それ故、ここで式Iの化合物に目を転ずると、Aのための具体的な意義は、式IAに示されているように、NHである。
【0036】
【化9】

【0037】
Bのための具体的な意義は、式IBに示されているように、アセチルである。
【0038】
【化10】

【0039】
D、EおよびFのための具体的な意義は、式ICに示されているごときものである。
【0040】
【化11】

【0041】
一つの態様において、Pのための具体的な意義は、
【0042】
【化12】

【0043】
であり、式中、波線は連結点を示しており、そしてJはNまたはCR’であり、式中、R’はHまたはFである。
別の態様において、Pのための具体的な意義は、
【0044】
【化13】

【0045】
である。
別の態様において、PにおいてX、YまたはZの二つはC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHまたはCRである。
【0046】
別の態様において、Pは
【0047】
【化14】

【0048】
である。
別の態様において、Pは
【0049】
【化15】

【0050】
である。
別の態様において、Pは
【0051】
【化16】

【0052】
である。
さらに別の態様において、X、YまたはZの一つはC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHである。
【0053】
さらに別の態様において、Pは
【0054】
【化17】

【0055】
である。
ここで式IIの化合物に目を転ずると、Aのための具体的な意義は、式IIAに示されているように、NHである。
【0056】
【化18】

【0057】
Bのための具体的な意義は、式IIBに示されているように、アセチルである。
【0058】
【化19】

【0059】
D、EおよびFのための具体的な意義は、式IICに示されているように、各々、CH、NおよびCHである。
【0060】
【化20】

【0061】
式IIDに示されているように、Jのための具体的な意義はJであり、式中、JはNまたはCR’であり、そして式中、R’はHまたはFである。
【0062】
【化21】

【0063】
式IIEに示されているように、点線は非存在である
【0064】
【化22】

【0065】
一つの態様において、式IIEの化合物において、X、YまたはZの二つは
C=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHまたはCRである。
【0066】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IIFに示されているごときものである。
【0067】
【化23】

【0068】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IIGに示されているごときものである。
【0069】
【化24】

【0070】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IIHに示されているごときものである。
【0071】
【化25】

【0072】
別の態様において、X、YまたはZの一つはC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHである。
【0073】
ここで式IIIの化合物に目を転ずると、Aのための具体的な意義は、式IIIAに示されているように、NHである。
【0074】
【化26】

【0075】
Bのための具体的な意義は、式IIIBに示されているように、アセチルである。
【0076】
【化27】

【0077】
D、EおよびFのための具体的な意義は、式IIICに示されているように、各々、CH、NおよびCHである。
【0078】
【化28】

【0079】
式IIIDに示されているように、Jのための具体的な意義はJであり、式中、JはNまたはCR’であり、そして式中、R’はHまたはFである。
【0080】
【化29】

【0081】
式IIIEに示されているように、点線は非存在である
【0082】
【化30】

【0083】
一つの態様において、式IIIEの化合物において、X、YまたはZの二つは
C=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHまたはCRである。
【0084】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IIIFに示されているごときものである。
【0085】
【化31】

【0086】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IIGに示されているごときものである。
【0087】
【化32】

【0088】
別の態様において、X、YまたはZの一つはC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHである。
【0089】
ここで式IVの化合物に目を転ずると、Aのための具体的な意義は、式IVAに示されているように、NHである。
【0090】
【化33】

【0091】
Bのための具体的な意義は、式IVBに示されているように、アセチルである。
【0092】
【化34】

【0093】
D、EおよびFのための具体的な意義は、式IVCに示されているように、各々、CH、NおよびCHである。
【0094】
【化35】

【0095】
式IVDに示されているように、Jのための具体的な意義はJであり、式中、JはNまたはCR’であり、そして式中、R’はHまたはFである。
【0096】
【化36】

【0097】
式IVEに示されているように、点線は非存在である
【0098】
【化37】

【0099】
一つの態様において、式IVEの化合物において、X、YまたはZの二つは
C=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCRである。
【0100】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式IVFに示されているごときものである。
【0101】
【化38】

【0102】
別の態様において、 X、YおよびZのための具体的な意義は、式IVGに示されているごときものである。
【0103】
【化39】

【0104】
別の態様において、X、YまたはZの一つはC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCHである。
【0105】
ここで式Vの化合物に目を転ずると、Aのための具体的な意義は、式VAに示されているように、NHである。
【0106】
【化40】

【0107】
Bのための具体的な意義は、式VBに示されているように、アセチルである。
【0108】
【化41】

【0109】
D、EおよびFのための具体的な意義は、式VCに示されているように、各々、CH、NおよびCHである。
【0110】
【化42】

【0111】
式VDに示されているように、Jのための具体的な意義はJであり、式中、JはNまたはCR’であり、そして式中、R’はHまたはFである。
【0112】
【化43】

【0113】
式VEに示されているように、点線は非存在である
【0114】
【化44】

【0115】
一つの態様において、式VEの化合物において、X、YまたはZの二つは
C=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONR
であり、そしてX、YまたはZの残りはCRである。
【0116】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式VFに示されているごときものである。
【0117】
【化45】

【0118】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式VGに示されているごときものである。
【0119】
【化46】

【0120】
別の態様において、X、YおよびZのための具体的な意義は、式VHに示されているごときものである。
【0121】
【化47】

【0122】
発明化合物の製造
本開示から容易に明らかであるように、本発明の化合物は、オキサゾリジニルサブユニットへ共有結合で結合された、縮合二環式サブユニットにより特徴付けられる。スキームIに逆合成的に描かれているように、本発明の化合物は、それ自身のオキサゾリジノンサブユニットまたはそのシントンを用い、当業者には利用可能なカップリング法(D)を経て対応するベンゾシクロヘプタンから製造可能である。必要なベンゾシクロヘプチル化合物には、(A)環化(annelation);(B)商業的に入手可能なベンゾシクロヘプタンの加工(elaboration);または(C)置換ジテトラヒドロナフタレンの環拡大を経て到達することが可能である。
【0123】
【化48】

【0124】
スキームIに要約された合成戦略を反映して、本発明の化合物の製造を記述している以下の節は、二つの節を有している。第一の節は、共通中間体(例えば、オキサゾリジノンコア)の製造を纏めている。第二の節は、ビシクロサブユニットの製造およびビシクロオキサゾリジノン中間体を形成するための、オキサゾリジニルコアへの取付け(attachment)を纏めている。
【0125】
1.共通中間体の製造
本発明の化合物の合成に使用された以下の化合物は、以下のように製造した。
(R)−5−ヒドロキシメチル−オキサゾリジン−2−オン
【0126】
【化49】

【0127】
標題化合物は、K.DanielmeierおよびE.Steckhan,Tetrahedron Assymetry 1995,6(5),1181−1190、に記載されている方法に従って製造した。
【0128】
N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミド
標題化合物は、Tetrahedron Letters,2001,42,3681、に記載されているように製造した。
【0129】
(S)−N−オキシラニルメチル−アセトアミド
(S)−N−アセチル−3−ブロモ−2−アセトキシプロピルアミン(5g、0.021mmol)のアセトニトリル(20mL)およびメタノール(20mL)溶液へ、炭酸カリウム(0.021mmol)を少しずつ加えた。反応混合物は0℃で1時間攪拌し、次に徐々に室温まで暖め、そして一夜攪拌した。それに50mLの酢酸エチルを加え、沈殿を濾過により除去した。有機溶媒を除去し、そして残渣を60mLの酢酸エチルに溶解し、残留した沈殿を濾過し、そして有機溶媒を減圧下で濃縮すると、標題化合物を1.6g(収率90%)の収量で得た。
【0130】
2.ビシクロ含有オキサゾリジノンの製造
A.ケトン含有ベンゾシクロヘプチルコアを有する化合物
ビシクロ含有オキサゾリジノンの製造のための戦略が以下の節に描かれている。スキーム1A−Dは、ケトン含有ベンゾシクロヘプチルコアの製造を纏めている。従って、スキーム1Aにおいて、ビシクロシクロヘプタノン1A−1のニトロ化(工程I)はニトロ化合物1A−2を提供し、それは続いてアミン1A−3へ還元される(工程II)。1A−3のアミノ部分の保護(工程III)、続いての(R)−グリシドール ブチレートによる処理によりオキサゾリジノン1A−5を提供する(工程IV)。1A−5のアルコール部分のメシル化(工程V)、続いてのアジ化ナトリウムによる処理により、アジド1A−7を提供する(工程VI)。水素化(工程VII)およびアセチル化(工程VIII)は、標的化合物1A−9を提供する。
【0131】
【化50】

【0132】
スキーム1Bは、スキーム1Aアプローチの変法を提供し、ここにおいてケト部分は環の周りを“歩かされて(walked)”いる。ケトン1B−1のニトロ化(工程I)はニトロ化合物1B−2を提供し、当業者には既知の条件下、対応するアミン1B−3へ還元する(工程II)。アミノ部分の保護(工程III)、続いての、当業者には既知の試薬を使用するオキサゾリジノンコアの取付けは、1B−5を提供する。メシレートまたは均等物の形成で始まる、1B−5中のオキサゾリジノンサブユニットのアセトアミド側鎖の加工(工程VI)、続いてのアジドでの置換、還元(工程VII)およびアセチル化(工程VIII)で標的化合物1B−9を提供する。
【0133】
【化51】

【0134】
スキーム1Cは、スキーム1Aの別の変法を提供する。従って、化合物1C−1中のケト部分をエキソメチレン化合物1C−2へ変換する(工程I)。1C−2のエポキシ化そして環拡大は、ケトン1C−3を与える。化合物1C−2のオキサゾリジノンサブユニットへのカップリング(工程III)は、1C−4を提供する。オキサゾリジノンサブユニットのアセトアミド側鎖の加工は、スキーム1Bに提供されているごとくである。
【0135】
【化52】

【0136】
スキーム1Dはスキーム1Cアプローチの変法を提供する。従って、1D−1の脱保護そして臭素化は化合物1D−2を提供する(工程I)。工程IIおよびIIIは、スキーム1Cにおける工程IIおよびIIIと同様である。カップリング(工程IV)そして脱保護(工程V)により標的化合物1D−6を提供する。
【0137】
【化53】

【0138】
スキーム2A−Cは、縮合ビシクロケトンサブユニットへの、本発明化合物のオキサゾリジノンサブユニット取付けについての代わりのアプローチを提供する。方法Aは2A−1の臭素化から開始して2A−2を提供し(工程I)、続いてケトン部分の還元により(工程II)、アルコール2A−3を提供する。2A−3のアルコール部分は、当業者には既知である技術、例えば、メシレートまたはトシレートなどのごとき脱離基への変換、続いての水素化トリアルキルスズを使用する還元、により除去して、ブロミド2A−4を提供する(工程III)。ブロミド2A−4を、必要なN−保護アセトアミド2−4aへカップリングさせるために多様なカップリング法を使用することが可能であり(工程IV)、保護コア2A−5を提供する。脱保護そして酸化により標的化合物を提供する。
【0139】
【化54】

【0140】
スキーム2の方法Bは一般的アプローチの別の変法を提供する。従って、当業者には既知の条件下、ヨードニトロ化合物2B−1−1を4−ペンチン酸メチル2B−1−2と結合させ(工程I)、カップリングした生成物2B−2を提供する。2B−2の三重結合およびニトロ基の還元(工程II)は、メチルエステル2B−3を提供する。2B−3のアミン部分のアセチル化(工程III)、そしてメチルエステルのけん化(工程IV)により、酸2B−5を得る。2B−5の分子内環化(工程V)、続いてのオキサゾリジノンサブユニットの加工(工程VI−X)は、化合物材料2B−11を提供する。
【0141】
【化55】

【0142】
スキーム2Cは、スキーム2Bにおける工程VI−Xと比較した、オキサゾリジノンサブユニットの加工のための別の戦略を提供する。従って、化合物2B−6を、塩基存在下、N−オキシラニルアセトアミドで処理すると、2−11を提供する。
【0143】
【化56】

【0144】
スキーム3Aおよび3Bは、不飽和ビシクロ飽和サブユニットに対するアプローチを提供する。従って、スキーム3Aにおいて、2B−7のケト部分の還元(工程I)、続いての、生じるアルコール部分の脱離基への変換、そして塩基触媒脱離(工程II)は、標的化合物3A−2を提供する。
【0145】
【化57】

【0146】
スキーム3Bにおいて、ケトンI−9を還元して(工程I)アルコール3B−1を提供する。3B−1のアルコール部分の、メシレートまたはトシレートなどのごとき脱離基への変換、続いての塩基媒介脱離(工程II)は、標的化合物3B−2を提供する。
【0147】
【化58】

【0148】
B.ヘテロ原子含有ベンゾシクロヘプチルコアを有する化合物
スキーム4−10は、ヘテロ原子含有ビシクロサブユニットに対するアプローチを提供する。特に、スキーム4−5は硫黄含有系に対するアプローチを提供する。従って、4−ブロモ酪酸エチルエステルをブロモチオール4−1とカップリングさせ(工程I)、チオエーテル4−2を提供する。2−5Bから2−11への変換のためにスキーム2、方法Bに概説したアプローチに従うと、4−2のけん化、続いてのオキサゾリジノンサブユニットの環化および加工は、標的化合物4−6を提供する。
【0149】
【化59】

【0150】
スキーム5は、対応するチオエーテル(例えば、化合物4−5)からのスルホン含有ビシクロオキサゾリジノンコアの製造のための経路を提供する。従って、2−6のチオエーテル部分の酸化(工程I)、続いての脱保護(工程II)は、スルホン5−2を提供する。
【0151】
【化60】

【0152】
スキーム6−8は酸素含有系に対するアプローチを提供する。従って、4−ブロモ酪酸エチルエステルをブロモフェノール6−1とカップリングさせ(工程I)、エーテル6−2を提供する。2−5Bから2−11への変換のためにスキーム2、方法Bに概説したアプローチに従うと、6−2のけん化、続いてのオキサゾリジノンサブユニットの環化および加工は、標的化合物6−6を提供する。
【0153】
【化61】

【0154】
スキーム7はスキーム6化学の変法を示しており、ここにおいて、エーテル連結およびケトン部分は標的化合物7−6において転位している。
【0155】
【化62】

【0156】
スキーム8−11は、酸素含有系に対するアプローチを提供する。スキーム8は、二つのヘテロ原子(NおよびO)を含んでいるビシクロサブユニットに対するアプローチを纏めている。従って、クロマン−4−オン類似体8−1は臭素化を受け(工程I)、8−2を提供する。8−2のホフマン(Hofmann)型環拡大(工程II)はアミド8−3を提供し、それは容易に還元されて(工程IV)アミン8−4を得る。8−4のアミン部分の保護(工程V)、続いてのオキサゾリジノンコアのカップリング(工程VI)は、中間体8−6を提供する。オキサゾリジノンのアセトアミド側鎖は次ぎに、スキーム2、方法Bのために記載した化学を使用して加工し(工程VII〜IX)、標的化合物8−10を提供する。
【0157】
【化63】

【0158】
スキーム9Aおよび9Bは、スキーム8アプローチの変法を提供し、それはまたN連結を含んでいるビシクロサブユニットを与える。クロマン−4−オン類似体9−1Aからのホフマン型環拡大(工程I)はアミド9−2Aを提供する。ニトロ化(工程II)、そしてアミド(工程III)、およびニトロ部分(工程IV)の一連の還元はアミン9−5Aを与える。9−5Aのアミン部分の保護(工程V)、続いての、スキームIのために前に記載した化学に従ったオキサゾリジノンコアのカップリング(工程VI)は、中間体9−6Aを提供する。オキサゾリジノンのアセトアミド側鎖を次ぎに、スキーム2、方法Bのために記載した化学を使用して加工して(工程VII〜X)化合物9−11Aを提供し、それを脱保護して(工程XI)標的化合物9−12Aを提供する。
【0159】
【化64】

【0160】
スキーム9Bは、最少の工程でのアミド9B−3へのアプローチを提供する。従って、臭素化類似体を、スキーム2、方法Aに概説したように、オキサゾリジノンコアとカップリングする。脱保護(工程II)は、標的化合物9B−3を提供する。
【0161】
【化65】

【0162】
スキーム10は、Nが環の周りを “歩かされて”いる、N−連結を含んでいるビシクロサブユニットに対するアプローチを提供する。クロマノン類似体10−1のホフマン型環拡大(工程I)は、アミド生成物10−2Aおよび10−2Bの混合物を提供する。分離後、10−2Aおよび10−2Bはアミド部分の還元(工程II)で始まる多工程シーケンスを経て標的化合物10−10Aおよび10−10Bへ変換される;保護(工程III);そしてオキサゾリジノンサブユニットの取付けは化合物10−5Aおよび10−5Bを提供する。オキサゾリジノンのアセトアミド側鎖を次ぎに、スキーム2、方法Bのために記載した化学を使用して加工して(工程V/V’〜VIII/VIII’)標的化合物10−9Aおよび10−9Bを提供し、それを脱保護して(工程IX)標的化合物10−10Aおよび10−10Bを提供する。
【0163】
【化66】

【0164】
医薬製剤
本発明はまた、生物活性発明化合物またはその医薬として受容可能な塩のごとき塩、そして所望により医薬として受容可能な担体を含んでなる、医薬組成物も提供する。組成物は、経口、局所または非経口使用に適した形のものを含んでおり、そしてヒトを含んだ哺乳動物における細菌感染の処置に使用することが可能である。
【0165】
本明細書においてまた抗菌化合物と称される抗生物質化合物のごとき、本発明に従った化合物は、抗生物質のごとき他の生物活性剤からの類推により、ヒトまたは獣医学での使用のため、任意の都合のよい方法で投与するために処方することが可能である。こうした方法は当業者には既知であり、そして本明細書で詳細には説明されていない。
【0166】
組成物は、皮下、吸入、経口、局所または非経口のごとき、当該技術分野で知られている任意の経路により投与するために処方することが可能である。組成物は、錠剤、カプセル、散剤、顆粒剤、ロレンジ、クリームまたは、経口または滅菌非経口溶液または懸濁液のごとき液体製剤を含む、しかし限定されるわけではない、当該技術分野で知られているいずれかの形であることができる。
【0167】
本発明の局所製剤は、例えば、軟膏、クリームまたはローション、眼軟膏および眼または耳滴剤、浸透性包帯およびエアロゾルとして存在することが可能であり、そして、保存剤、薬剤浸透を助けるための溶剤および軟膏およびクリームにおける皮膚軟化薬のごとき、適切な慣用的添加剤を含むことができる。
【0168】
本製剤はまた、クリームまたは軟膏基剤、およびローションのためのエタノールまたはオレイルアルコールのごとき、融和性の慣用的担体を含むことができる。こうした担体は、例えば、本製剤の約1%から約98%まで存在することができる。例えば、それらは本製剤の約80%までを形成することができる。
【0169】
経口投与のための錠剤およびカプセルは、単位服用量存在形であることができ、そして、結合剤、例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントまたはポリビニルピロリドン;充填剤、例えば、ラクトース、ショ糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;錠剤化滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;またはラウリル硫酸ナトリウムのごとき受容可能な湿潤剤、のごとき慣用的添加剤を含むことができる。錠剤は、標準製剤実施でよく知られている方法に従ってコートすることができる。
【0170】
経口液状製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、乳濁液、シロップまたはエレキシルの形であることができ、または使用前に水または他の適した賦形剤でもどすための乾燥製品として存在することができる。こうした液状製剤は、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素化食用油脂;乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレアートまたはアカシア;非水性賦形剤(食用油を含むことができる)、例えば、アーモンド油、グリセリンのごとき油性エステル、プロピレングリコールまたはエチルアルコール;保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピルまたはソルビン酸、そして、もし望むなら、慣用的芳香剤または着色剤、のごとき慣用的添加剤を含むことができる。
【0171】
非経口投与のためには、化合物および滅菌賦形剤(水が好ましい)を利用して、液体単位剤形を調製する。使用される賦形剤および濃度に依存して、化合物は、賦形剤または他の適した溶剤中に懸濁または溶解することが可能である。溶液の調製においては、化合物を注射のための水に溶解し、そして濾過滅菌した後に、適したバイアルまたはアンプルへ充填しそして封をすることができる。都合のよいことに、局所麻酔保存剤のごとき剤および緩衝化剤を賦形剤に溶解することが可能である。安定性を増加させるため、組成物をバイアルに充填した後に凍結し、水を真空下で除去することが可能である。次ぎに凍結乾燥粉末をバイアルに封じ、そして使用前に液体を再構成するため、同封された注射用の水のバイアルを供給することができる。非経口懸濁剤は、化合物が賦形剤に溶解されている代わりに懸濁されていること、および滅菌が濾過により達成することができないことを除いて、実質的に同様の様式で調製する。化合物は、滅菌賦形剤に懸濁する前に、エチレンジオキシドへ暴露することにより滅菌することが可能である。都合のよいことに、化合物の均一な分布を容易にするため、界面活性剤または湿潤剤が組成物に含まれている。
【0172】
本組成物は、投与法に依存して、例えば、重量で約0.1%から、例えば、重量で約10から60%の活性物質を含むことができる。組成物が用量単位を含んでなる場合、各々の単位は、例えば、50〜500mgの活性成分を含んでいるであろう。成人ヒトを処置するために用いられる用量は、投与の経路および頻度に依存して、例えば、1日当たり約100〜3000mgの範囲、例えば、1日当たり1500mg、であろう。こうした用量は1日当たり約1.5〜50mg/kgに相当する。適切であるのは、例えば、1日当たり約5〜20mg/kgの用量である。
【0173】
生物活性
発明化合物は、当該技術分野で利用可能な方法を使用して、異なった生物学的活性を有する生物活性分子を同定するためにスクリーニングすることが可能である。生物活性分子は、例えば、限定するわけではないが、酵素およびレセプターを含む細胞性標的、または微生物に対する活性を有することが可能である。標的細胞性リガンドまたは微生物は、疾患の原因または進行に重要であることが知られている、または信じられているものである。生物学的活性について化合物のスクリーニングが可能である疾患状態の例には、限定するわけではないが、炎症、感染症、高血圧、中枢神経系障害および心血管障害が含まれる。
【0174】
一つの態様において、本発明は、ヒトまたは他の動物対象のごとき、対象における感染性障害を処置する、または予防する方法を提供し、対象に対して、本明細書に開示されたような発明化合物の有効量を投与することにより提供する。一つの態様において、化合物は医薬として受容可能な形で、所望により医薬として受容可能な担体で投与する。本明細書において、“感染性障害”とは、細菌感染のごとき、微生物感染の存在により特徴付けられる任意の障害である。こうした感染性障害には、例えば、中枢神経系感染、外耳感染、急性中耳炎のごとき中耳の感染、硬膜静脈洞の感染、目感染、歯、歯茎および粘膜の感染のごとき口腔の感染、上気道感染、下気道感染、性尿器感染、胃腸管感染、婦人科感染、敗血症、骨および間接感染、皮膚および皮膚構造感染、細菌性心内膜炎、火傷、外科手術の抗菌予防、および、癌化学療法を受けている患者または器官移植患者のごとき、免疫抑制患者における抗菌予防、が含まれる。化合物および化合物を含んでなる組成物は、局所に(topically)、局部に(locally)または全身に、のごとき経路により投与することが可能である。全身適用には、体の組織内へ化合物を導入する任意の方法が含まれる、例えば、くも膜下、硬膜外、筋肉内、経皮、静脈内、腹腔内、皮下、舌下、直腸および経口投与。投与されるべき抗菌剤の特定の用量、ならびに処置の持続は、必要に応じて調節することができる。
【0175】
本発明の化合物は、多様な細菌生物体により起こされる感染性障害の処置または防止のために使用することができる。例には、ブドウ球菌、例えば、S.アウレウス;腸球菌、例えば、E.ファカーリス;連鎖球菌、例えば、S.ニューモニエ;ヘモフィルス、例えば、インフルエンザ菌;モラクセラ、例えば、M.カタラーリス;およびエシェリキア、例えば、大腸菌を含んだ、グラム陽性およびグラム陰性好気性および嫌気性細菌が含まれる。他の例には、放線菌、例えば、結核菌;細胞内微生物、例えば、クラミジアおよびリケッチア;およびマイコプラズマ、例えば、M.ニューモニエが含まれる。
【0176】
細菌増殖を阻害する本発明の化合物の能力は、インビボ活性を示しており、促進された薬物動態学は、例えば、以下に記載された試験のごときモデルを使用し、当該技術分野でよく知られている薬理学的モデルを使用して示される。
【0177】
試験A−抗菌アッセイ
本発明の化合物は、標準マイクロタイトレーション技術(Cohenら,Antimicrob.,1985;28:766;Heifetzら,Antimicrob.,1974;6:124)を使用し、グラム陰性およびグラム陽性生物体の組み合わせに対して試験した。評価の結果は表1AおよびBに示されている。
【0178】
【表1】

【0179】
【表2】

【0180】
本発明の化合物は、大腸菌転写および翻訳(TnT)アッセイに対して試験した。TnTアッセイは、大腸菌S30分画を利用する無細胞システムであり、そして外因的に供給されたプラスミドDNAからのホタルルシフェラーゼを転写および翻訳するための“プレミックス(premix)”である。生成されたルシフェラーゼの量は、ルシフェラーゼアッセイ試薬の添加後に生成された発光を観察することにより測定する。ルシフェラーゼレポータープラスミドpBESTlucを含んでいるTnTアッセイ試薬は、Promega Corporationから購入した。プロトコールは使用説明書に基づいていた(Promega Technical Bulletin番号92“環状DNAのための大腸菌S30抽出システム”)。ルシフェラーゼアッセイ試薬(LucLite Plus)は、Packard Biosciencesから購入した。
【0181】
アッセイは、白色、平底、ポリスチレン96−ウェルプレートで実施した。各々のウェルは、S30、プレミックス、アミノ酸、化合物およびDNAを35マイクロリットルの総量に含んでいた。反応は室温で20分間インキュベートし、35マイクロリトルのLucLite Plusで停止した。プレートをアルミニウムホイルで封じ、そしてプレート振とう器上で5分間混合させた。プレートの被覆を除き、標準発光プロトールを使用して、LJL Analyst上で読み取った。アッセイはまた、10秒の計数時間、バックグラウンド補正なし、そして上部PMT使用のプロトコールを利用する、1450−105 96ウェルを使用する、Perkin−Elmer Microbeta Triluxでも読み取ることが可能である。評価の結果は表1Cに示されている。
【0182】
【表3】

【0183】
以下の実施例は、特許請求された発明を限定するわけではなく、例示するために提供されている。
【実施例】
【0184】
実施例1
N−[2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イル−メチル]アセトアミド(I−9)
【0185】
【化67】

【0186】
A. 3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オンの製造(スキームI、工程I、I−2):
1−ベンゾスベロン(175.0g、1.09mol)を濃硫酸(3.5L)に溶解し、そして0℃に冷却した。この混合物に、発煙硝酸(65.03ml、1.13mol)を加えた硫酸(425ml)溶液を滴加し、そして添加が完了した後、反応混合物を0℃で30分攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、そしてジエチルエーテル(3X2.0L)で抽出した。有機抽出物をプールし、食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過して真空下で蒸発した。得られた残渣をヘキサン(3X1.0L)で摩砕し、濾過して乾燥すると、標題化合物を得た。収量:125.0g(55.8%)、mp.88−89℃。
【0187】
B. 3−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オンの製造(スキームI、工程II、I−3):
3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(I−2)のメタノール(1.5L)溶液を、10%Pd/C(15.2g)存在下、50psiで1時間水素化し、セライトを通して濾過した。濾液を減圧下で蒸発させると、固形物を得た(105g)。それが所望のアミノ化合物および過還元された生成物(I−3a、3−アミノ−5−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプタン)の混合物であることを結論付けた後、混合物はさらに精製することなく直接次の工程にかけた。収量:105g(99%)。
【0188】
C. (9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)カルバミン酸ベンジルエステル(スキームI、工程III、I−4)の製造:
工程3で得られた混合物(3−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(I−3)および3−アミノ−5−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプタン(I−3a、105g、0.6mol)をアセトン/水、2:1/2L:1Lの混合物に溶解)の溶液へ炭酸水素ナトリウム(189.0g、2.25mol)を加え、そして0℃に冷却した。反応混合物をCbz−クロリド(189 ml、1.32mol)で処理し、室温で一夜攪拌し、そしてアセトンを真空下で除去した。水性残渣を酢酸エチル(3X1.0L)で抽出し、有機抽出物をプールし、食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(TLC−EtOAc:Hex/3:7)により精製すると、標題化合物ならびに[N−5−ヒドロキシ(1,2,3,4,5−ペンタヒドロベンゾ[a][7]アヌレン−7−イル)(フェニルメトキシ)カルボキサミド]、I−4aの両方を得た。4の収量:39.0g。4aの収量:105.0g。
【0189】
[N−5−ヒドロキシ(1,2,3,4,5−ペンタヒドロベンゾ[a][7]アヌレン−7−イル)(フェニルメトキシ)カルボキサミド](I−4a)のDCM(1.5L)溶液をPDC(120g)で処理し、室温で一夜攪拌した。反応混合物をセライトの層を通して濾過し、そして濾液を真空下で蒸発させると、標題化合物を得る。総収量:114.0g(62%)、mp.120〜121℃。
【0190】
D. 5−ヒドロキシメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(スキームI、工程IV、I−5)の製造:
ジイソプロピルアミン(19.5ml、0.139mol)およびTHF(400ml)を充填した炎乾燥フラスコへ、n−ブチルリチウム(68.55 ml、2.5Mヘキサン溶液)を−78℃で滴加した。反応混合物を放置して0℃まで暖め、そして次に、−78℃に冷却した(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)カルバミン酸ベンジルエステル(I−4)のTHF(800mL)溶液を含んでいる別のフラスコ内へ、カニューレにより移した。反応混合物は−78℃で30分攪拌し、そしてR−グリシドールブチレート(19.5g、0.135mol)を加えた。反応混合物を室温まで暖め、次に70℃で12時間加熱し、そして塩化アンモニウムの飽和溶液(500ml)で希釈することによりクエンチさせた。水性混合物を酢酸エチル(3X1L)で抽出し、そして合わせた有機分画を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過しそして真空下で蒸発させた。得られた残渣をエーテルで摩砕して、標題化合物を得、それはさらに精製することなく次の工程で使用した。収量:34.2g、mp.144〜146℃。
E. メタンスルホン酸−2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イル メチルエステル(スキームI、工程V、I−6)の製造:
5−ヒドロキシメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(I−5、34.2g、0.130mol)の塩化メチレン(1.0L)溶液に、0℃でトリエチルアミン(36.8ml、mol)続いてメタンスルホニルクロリド(13.5ml、0.174mol)を加えた。反応混合物を放置して室温まで暖め、2時間攪拌し、酢酸エチルで希釈した。酢酸エチル溶液は食塩水で洗浄し(3X300ml)、無水NaSOで乾燥し、濾過しそして真空下で蒸発させると標題化合物を得た。収量:42.0g(93%)。
【0191】
F. 5−アジドメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(スキームI、工程VI、I−7)の製造:
メタンスルホン酸−2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イル メチルエステル(I−6、42.0g、0.123mol)のDMF(300ml)溶液に、アジ化ナトリウム(29.4g、0.452mol)を加え、そして70℃で一夜加熱した。反応混合物は酢酸エチル(1.0L)で希釈し、水(3X300ml)、食塩水(1X500ml)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過して真空下で蒸発させると標題化合物を得、それはさらに精製することなく次の工程で使用した。収量:34.5g(93%)。
【0192】
G. 5−アミノメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(スキームI、工程VI、VII、I−8)の製造:
5−アジドメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(I−7、34.5g、115mol)のメタノール(1.0L)溶液を、10%Pd/C(11.71g)存在下、35psiで1時間水素化し、そしてセライトの短い層を通して濾過した。濾液を減圧下で蒸発させると標題化合物を得、それはさらに精製することなく続いての工程で使用した。収量:27.4g(85%)。
【0193】
H.N−[2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−yl−メチル]アセトアミド(スキームI、工程VIII、I−9)の製造:
炎乾燥フラスコへ5−アミノメチル−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(I−8、27.4g、0.1mol)およびピリジン(25.0ml、mol)の塩化メチレン(1.0L)溶液を充填し、0℃で、次に無水酢酸(13.12ml)を加えた。反応混合物は室温になるまで放置し、そして一夜攪拌し、真空下で蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると(50%EtOAc含有ヘキサンから100%EtOAc)、標題化合物を得た。収量:12.5g(39.5%)、mp.122〜123℃。
【0194】
実施例2
N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(II−7)
標題化合物の合成のため、三つの方法を提供する。
【0195】
方法A
【0196】
【化68】

【0197】
A. 3−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(工程I、II−2)
激しく攪拌した塩化アルミニウムへ1−ベンゾスベロンを加えた。10分後、臭素を徐々に加え、そして反応混合物を室温で5分間攪拌し、そして次に80℃に5分間加熱した。反応は次に、砕いた氷および1N塩酸の混合物を徐々に加えることによりクエンチさせた。添加後、反応混合物を室温まで徐々に冷却し、そしてエーテルを加えた。生じた混合物は、残渣が溶解するまで攪拌した。層を分離し、水層を一度ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製した(収率21%)。
【0198】
【化69】

【0199】
B. 3−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(工程II、II−3)
3−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(II−2、1.01g、4.22mmol)のジクロロメタン(21mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(175mg、4.64mmol)を加えた。氷浴を除き、そして反応液を1時間攪拌した。LCMSで生成物が観察されなかったので、DMF(5.0mL)およびメタノール(5.0mL)、続いて追加の1.5当量の水素化ホウ素ナトリウム(239mg、6.33mmol)を加えた。反応液を室温で一夜攪拌し、そして酢酸エチルで希釈し、水で4回および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。ヘキサン中、30分で酢酸エチルを0−20%増加させて溶離する、Isco 10gのカラムでのクロマトグラフィーを行うと、標題化合物を白色固形物として得た(880mg、86%)。
【0200】
【化70】

【0201】
C. 2−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン(工程III、II−4)
3−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(II−3、520mg、2.16mmol)のジクロロメタン(7.3mL)溶液へ、トリエチルシラン(0.63mL、3.94mmol)を加え、続いてトリフルオロ酢酸(1.56mL、20.2mmol)を滴加した。反応液を一夜室温で攪拌した。ロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、そして生じた残渣を酢酸エチルおよび炭酸水素ナトリウムの飽和溶液に溶解した。混合物を数分激しく攪拌し、そして次に層を分離した。有機層は、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。100%ヘキサンで溶離する、Biotage Flash 40Sカラムでクロマトグラフィーを行うと標題化合物を得た(309mg、収率63%)。
【0202】
【化71】

【0203】
D. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、II−5)
標題化合物は、スキームIV、工程IVに記載した方法に従って、2−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン(II−4)およびN−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミドから製造した(収量:260mg、42%)。MS(CI)/453.4(M+1)、497.4(M−1+46)。
【0204】
E. N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程V、II−6)
標題化合物は、スキームIV、工程Vに記載した方法に従って、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、II−5)から製造した(収量:124mg、71%)。
【0205】
【化72】

【0206】
F. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程VI、11−7)
N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(II−6、50mg、0.165mmol)の酢酸(0.5mL)および無水酢酸(0.068mL)溶液へ、三酸化クロム(67mg、0.23mmol)の酢酸(0.3mL)および水(0.063mL)溶液を加えた。反応液を室温で一夜攪拌し、続いてさらに三酸化クロム(30mg、0.30mmol)を加えた。反応液を一夜攪拌し、そして追加の水(0.06mL)を加えた。反応液は空気に開放して3時間攪拌し、そして次に水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーを使用する精製で標題化合物を得た(7.5mg、14%の収率)。
【0207】
【化73】

【0208】
方法B
【0209】
【化74】

【0210】
A. ペンタ−4−イン酸メチルエステル(II−1B−2)
ペンタ−4−イン酸(10g、96.8mmol)を500mLの無水メタノールに溶解し、そして溶液を0℃に冷却した後、塩化チオニル(8.9mL、119mmol)を滴加した。生じた反応溶液を室温まで暖め、そして窒素下で一夜攪拌した。反応を停止させ、溶液を1.5Lのジクロロメタンで希釈し、そして1Lの水で洗浄した。ロータリーエバポレーターを使用して25℃で有機溶媒を留去すると標題化合物を与えた(14.2,100%の粗収率)。粗生成物はさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0211】
B. 5−(3−ニトロ−フェニル)−ペンタ−4−イン酸メチルエステル(工程I、II−2B)
1−ヨード−3−ニトロ−ベンゼン(II−lB−1、23.6g、94.8mmol)およびペンタ−4−イン酸メチルエステル(II−1B−2、14g)を125mLの無水DMFに溶解した。この反応溶液に、トリフェニルホスフィン(1.99g、7.59mmol)、続いて酢酸パラジウム(II)(0.85g、3.79mmol)、およびヨウ化銅(I)(1.45g、7.61mmol)、および最後にトリエチルアミン(50mL、360mmol)を0℃で加えた。この生じた黒色反応混合物を室温まで暖め、そして窒素下で24時間攪拌した。200mLの氷および150mLの3N HCl内へ注ぐことにより反応を停止させた。形成する褐色沈殿を濾去し、母液を50mLの酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を濃縮して乾固し、そして生じた固形物を上記の褐色固形物と合わせ、450mLのエタノールと混合した。不溶の固形物を吸引濾過により除去し、そして溶液を濃縮し、それをヘキサン/酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによりさらに精製した(15.8g、2工程で72.4%の収率)。
【0212】
C. 5−(3−アミノフェニル)−ペンタン酸メチルエステル(工程II、II−3B)
5−(3−ニトロ−フェニル)−ペンタ−4−イン酸メチルエステル(II−2B、15.2g、65.2mmol)およびPd/C 10%湿潤(3.0g)のメタノール(200mL)溶液を含んでいる反応フラスコを、水素(45psi)雰囲気下、室温で振とうした。4時間後、反応混合物をセライトを通して濾過し、そしてメタノール溶液を濃縮して乾固した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して得られた黄色残渣を精製すると、最終化合物を得た(6.27g、収率46.4%)。
【0213】
D. 5−(3−エトキシカルボニルアミノ−フェニル)−ペンタン酸メチルエステル(工程III、II−4B)
5−(3−アミノフェニル)−ペンタン酸メチルエステル(II−3B、5.1g、24.6mmol)を50mLの無水ジクロロメタンに溶解し、そして溶液を氷−水浴で冷却した。それにエチルジイソプロピルアミン(5.46mL、31.3mmol)、続いてクロロギ酸エチル(2.77mL、29.0mmol)を加えた。この反応溶液は次ぎに室温まで暖め、そして窒素下で一夜攪拌した。反応はジクロロメタンを除去することにより停止させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して残渣を精製すると、標題化合物を得た(6.02g、87.6%の収率)。
【0214】
E. 5−(3−エトキシカルボニルアミノ−フェニル)−ペンタン酸(工程IV、II−5B)
5−(3−エトキシカルボニルアミノ−フェニル)−ペンタン酸メチルエステル(II−4B、5.47g、19.6mmol)を、65mLのTHFおよび10mLの水に溶解した。この透明な黄色溶液に水酸化リチウムを加え、生じた反応混合物を55℃に加熱した。反応は3時間後に完了した。加熱を止め、そして混合物を注意深く中和し、次ぎに3N HClでpH=4−5までさらに酸性化した。混合物は2層に分離した。水相を分離し、そして30mLのジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、そして溶媒を全く無くすと標題化合物を得た(4.98g、95.8%の収率)。
【0215】
F. (5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル(工程V、II−6B)
ポリリン酸(22g)を75mLのトルエンにとり、そしてそれに25gのセライトを加えた。攪拌しながら、5−(3−エトキシカルボニルアミノ−フェニル)−ペンタン酸(II−5B、3.65g、13.76mmol)を加え、そして反応液を環流温度に保った。2時間後、反応混合物を室温まで冷却し、激しく攪拌しながら水を加えた。酢酸エチルで希釈し、そしてセライトを濾去し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出し(2X);硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、標題化合物を得た(3 g、89%の収率)。MS−CI m/z:248(M+H)。
【0216】
G. 5−ヒドロキシメチル−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(工程VI、II−7B)
標題化合物は、実施例1、工程IVに従い、(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−カルバミン酸エチルエステルを使用して製造した。MS m/z:276(M+H)。
【0217】
H. メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル エステル(実施例3、方法B、工程VII)。(工程VII、II−8B)
標題化合物は、実施例1、工程Vに従い、5−ヒドロキシメチル−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オンを使用して製造した。MS m/z:354(M+H)。
【0218】
I. 5−アジドメチル−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(実施例3、方法B、工程VIII)。(工程VIII、II−9B)
標題化合物は、実施例1、工程VIに従い、メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル エステルを使用して製造した。MS m/z:301(M+H)。
【0219】
J. 5−アミノメチル−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(実施例3、方法B、工程IX)。(工程IX、II−10B)
標題化合物は、実施例1、工程VIIに従い、5−アジドメチル−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オンを使用して製造した。MS m/z:275(M+H)。
【0220】
K. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(実施例3、方法B)。(工程X、II−7)
標題化合物は、実施例1、工程VIIIに従い、5−アミノメチル−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オンを使用して製造した。MS m/z:317(M+H)。
【0221】
方法C
【0222】
【化75】

【0223】
A. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド
(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−カルバミン酸エチルエステル(II−6B、0.4g、1.62mmol)を12mLのテトラヒドロフランに溶解した。それにn−ブチルリチウム(1.6M、1.78mmol)を−78℃で滴加した。反応混合物を−78℃で90分間攪拌した後、(S)−N−オキシラニルメチル−アセトアミド(0.37g、3.24mmol)をテトラヒドロフランに溶解した溶液を加えた。反応混合物はゆっくりと室温まで暖めた。室温で30分間攪拌した後、60℃で2時間加熱した。反応液は室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウムで反応停止した。酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、そして残渣をフラッシュカラムシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると標題化合物を得た(0.25g、49%の収率)。MS−CI m/z:317(M+H)。
【0224】
実施例3
N−[3−(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(III−2)
【0225】
【化76】

【0226】
A. N−[3−(5−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程I、III−1)
水素化ホウ素ナトリウム(107mg、2.84mmol)を、N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(II−7、450mg、1.42mmol)を10mLのEtOHに溶解した溶液に0℃で加えた。溶液を0℃で4時間攪拌した。飽和NaHCO溶液(10mL)を加え、そして生成物をEtOAc(2x15mL)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、そして蒸発させると、420mgの標題化合物を得た(収率93%);MS m/z300(M−HO)。
【0227】
B. N−[3−(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程II、III−2)
p−トルエンスルホン酸一水和物(960mg、5.03mmol)をN−[3−(5−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドを3mLのDMFおよび10mLのトルエンに溶解した溶液へ加えた。溶液を一夜環流した。減圧下で溶媒を留去し、そして残渣を15mLのEtOAcに再溶解した。この液を10mLの飽和NaHCO溶液で洗浄した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥した。溶媒を蒸発させると270mg(収率72%)の標題化合物を得た。MS m/z 300(M)。
【0228】
実施例4
N−[2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(IV−9)
【0229】
【化77】

【0230】
A. 5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(IV−1)
標題化合物は、Bull.Chem.Soc.Japan 1979,52,273−274、に記載されている方法に従って製造した。
【0231】
B. 2−ニトロ−5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(IV−2)
5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(8.0g、50mmol)を200mLの濃硫酸に溶解し、氷浴で冷却した。硝酸(9mL)および硫酸(20mL)の混合物を滴加し、生じた溶液を0℃で2時間攪拌した。生じた溶液を500mLの氷に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した(3x200mL)。有機層を食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発させると、9.0gの生成物を得た(収率89%)。MS m/z:206(M+)。
【0232】
C. 2−アミノ−5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(IV−3)
2−ニトロ−5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(4.0g、19.5mL)を40mLのメタノールに溶解した。溶液は、400mgの10%Pd/C存在下、40psiの水素で4時間処理した。生じた溶液はセライトを通して濾過し、そして残渣を50mLのメタノールおよび50mLの酢酸エチルで洗浄した。溶媒を留去すると3.3g(97%の収率)の生成物を得た。MS m/z:100(M+)。
【0233】
D. (7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−カルバミン酸ベンジルエステル(IV−4)
2−アミノ−5,6,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(2.44g、13.9mmol)を40mLのアセトンおよび20mLの水に溶解した。炭酸ナトリウム(2.34g)を加え、そして溶液を氷浴で冷却した。クロロギ酸ベンジル(2.89g、16.7mmol)を滴加した。生じた溶液を0℃で2時間攪拌し、そして室温で一夜攪拌した。混合物を150mLの氷水内へ注ぎ、そして生じた沈殿を濾過により集めた。固形物をアセトンおよび水から再結晶すると、3.0g(収率70%)の標題化合物を得た。MS m/z:309。
【0234】
E. 5−ヒドロキシメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(IV−5)
(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−カルバミン酸ベンジルエステル(4.0g、12.9mmol)を50mLのテトラヒドロフランに溶解し、−78℃に冷却した。リチウム ジイソプロピルアミン(1.5Mシクロヘキサン溶液、8.6mL)溶液を加え、生じた溶液を40分間攪拌した。R−グリシジルブチレート(2.23gを15.5mLのテトラヒドロフランに)を滴加した。生じた溶液を−78℃で1時間攪拌し、そして次ぎに室温で一夜攪拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(25mL)、酢酸エチル(25mL)および水(5mL)を加えた。有機層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出した(3x25mL)。有機層を食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発させると標題化合物を得た(5.2g)。MS m/z 276。
【0235】
F. メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチルエステル(IV−6)
5−ヒドロキシメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(4.0g、14.6mmol)を80mLの1:1 ジクロロメタンおよびテトラヒドロフラン混合物に溶解し、氷浴中で冷却した。トリエチルアミン(2.93g、29mmol)および塩化メシチル(2.5g、21.8mmol)を加え、そして生じた溶液を0℃で1時間攪拌した。水(30mL)を加え、そして水層をジクロロメタンで抽出した(3x50mL)。有機層を食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒の蒸発後に得られた残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、2.0g(収率44%)の標題化合物を得た。MS m/z 354。
【0236】
G. 5−アジドメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(IV−7)
メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチルエステル(2.0g、5.67mmol)およびアジ化ナトリウム(1.84g、28.3mmol)を40mLのジメチルホルムアミドに加えた混合物を、70℃で16時間加熱した。冷却後、水(80mL)および酢酸エチル(40mL)を加えた。有機層を食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発させると1.6g(収率94%)の標題化合物を得た。MS m/z 300。
【0237】
H. 5−アミノメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(IV−8)
50mLの酢酸エチルに溶解した5−アジドメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オンを、200mgの10%Pd/C存在下、40psiの水素で一夜処理した。新しい触媒(200mg)を加え、そして水素化をさらに24時間続けた。反応混合物はセライトを通して濾過し、そして残渣をメタノールおよび酢酸エチル(各々100mL)で洗浄した。溶媒を留去すると1.6g(87%の収率)の標題化合物を得た。MS m/z 276。
【0238】
I. N−[2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(IV−9)
5−アミノメチル−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(1.6g、5.8mmol)をピリジン(8mL)に溶解し、そして氷浴で冷却した。無水酢酸(2.0mL、21.5mmol)を加え、混合物を0℃で1時間攪拌し、そして室温で一夜攪拌した。過剰な試薬を減圧下で除去し、そして残渣を、シリカゲルを使用するクロマトグラフィーにより処理すると、800mg(収率44%)の標題化合物を得た。MS m/z 317。
【0239】
スキーム5
N−[2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(V−8)
【0240】
【化78】

【0241】
A. 7−ブロモ−1−メチレン−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン(工程I、V−2)
7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オン(1.62g、7.2mmol)をテトラヒドロフラン(18mL)に溶解し、0℃に冷却した。これにテッベ(Tebbe)試薬(0.5Mトルエン溶液、18mL、9mmol)を徐々に加え、そして反応液を0℃で3時間攪拌した。反応は、0.1N水酸化ナトリウムの滴加により停止させた。酢酸エチルで希釈し、有機層を分離し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。粗物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、標題化合物を得た(収率:54%)。LC−MS m/z:225(M+H)。
【0242】
B. 3−ブロモ−5,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(工程II、V−3)
硝酸銀をメタノール(36mL)に溶解し、そして全ての物質が溶解するまで1時間環流した。別々のフラスコに入れた7−ブロモ−1−メチレン−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン(0.87g、3.91mmol)のメタノール(24mL)溶液およびヨウ素(0.992g、3.91mmol)を硝酸銀溶液に加えた。反応液を環流下に2時間維持した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過した。これに1N塩酸を加え、そしてメタノールを真空下で除去した。水性残渣をエーテルに溶解し、そして10%チオ硫酸ナトリウム、食塩水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、標題化合物を得た(0.48g、52%の収率)。LC−MS m/z :239(M+H)。
【0243】
C. 5−ヒドロキシメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(工程III、V−4)
3−ブロモ−5,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(0.070g、0.29mmol)、5−ヒドロキシメチル−オキサゾリジン−2−オン(0.034g、0.29mmol)、ヨウ化銅(I)(0.011g、0.059mmol)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン(7μL、0.059mmol)、炭酸カリウム(0.084g、0.61mmol)およびジメチルホルムアミド(0.5mL)を混合した。混合物は窒素下、新たに4回、攪拌しながらパージし、そして105℃で一夜加熱した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮すると標題化合物を得た。収率:51%;LC−MS m/z:276(M+H)。
【0244】
D. メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル エステル(工程IV、V−5)
5−ヒドロキシメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(1.72mmol)、塩化メシチル(200μL、2.58mmol)、トリエチルアミン(0.44mL、3.44mmol)およびジクロロメタン(8.6mL)を混合し、そして室温で一夜攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をジエチルエーテルで摩砕し(2x)、真空下で乾燥すると標題化合物を得た。収率:二工程で72%。LC−MS m/z:354(M+H)。
【0245】
E. 5−アジドメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(工程V、V−6)
メタンスルホン酸 2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル エステル(0.44g、1.25mmol)、アジ化ナトリウム(0.31g、4.7mmol)およびジメチルホルムアミド(6.25mL)を混合し、80℃で2時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、そして酢酸エチルで希釈した。有機層を水(2x)および食塩水で洗浄し、そして水素化ボトルに移した。10%パラジウム炭素(50mg)を加え、混合物を50psiで2.5時間水素化した。溶液をメタノールで希釈し、セライトのパッドを通して濾過し、そして真空下で濃縮すると、標題化合物を得た。収率:40%;LC−MS:301(M+H)。
【0246】
F. 5−アミノメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(工程VI、V−7)
5−アジドメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(0.12g、0.4mmol)、Pd/C(50mg)およびメタノール(5mL)を水素化ボトル中で混合した。混合物を50psiで2.5時間水素化した。溶液をメタノールで希釈し、セライトのパッドを通して濾過し、そして真空下で濃縮すると、標題化合物を得た。収率:71%;LC−MS m/z:275(M+H)。
【0247】
G. N−[2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程VII、V−8)
5−アミノメチル−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−2−オン(0.088g、0.28mmol)、無水酢酸(0.37μL、0.39mmol)、ピリジン(66μL、0.84mmol)およびジクロロメタン(2mL)を室温で混合し、20分間攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、そしてDOWEX lx4−100イオン交換樹脂プラグ(強塩基性アニオン、4%架橋)を通して濾過し、そして真空下で濃縮するとアセチル化化合物を得た。アセチル化化合物を4N塩酸ジオキサン溶液に溶解した溶液を、窒素雰囲気下、室温で20分間攪拌した。溶媒をデカントし、そして残渣を高真空下で乾燥すると標題化合物を得た。収率:71%;LC−MS m/z:317(M+H)。
【0248】
実施例6
N−[3−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(XIV−2)
【0249】
【化79】

【0250】
A. N−[3−(9−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]アセトアミド(工程I,VI−4)
N−[2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イル−メチル]アセトアミド(I−9、0.50グラム、1.58mmol)のエタノール(12mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.12g、3.16mmol、2.0当量)を分割して加え、そして生じた混合物を0℃で攪拌した。2時間後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムで停止し、そして水層を酢酸エチルで抽出し(2x)、有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。単離された残渣は、Combiflashシステムを使用するクロマトグラフィーを行い、MeOH/CHCl濃度勾配(1時間で0−6%MeOH)で溶離すると標題化合物を得た(収量:0.32g、64%)。MS−APCI(m/z+):301。
【0251】
B. N−[3−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−oxalidin−5−イルメチル]アセトアミド(工程II、VI−2)
N−[3−(9−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]アセトアミド(0.32g、1.01mmol)をDMF(2.5mL)およびトルエン(7.5mL)に溶解し、p−TSA(0.75g、9.92mmol、3.9当量)で処理し、そして一夜加熱環流した。加熱を停止し、そして溶媒の大部分をロータリーエバポレーターで留去した。酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、続いて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。単離された残渣は、Combiflashシステムを使用するクロマトグラフィーを行い、MeOH/EtOAc濃度勾配(1時間で0−4%MeOH)で溶離すると標題化合物を得た(収量:0.170g、56%)。MS−APCI(m/z+):301MS−APCI(m/z+):257、301(M+H)。
【0252】
実施例7
N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)オキサゾリジン−5−イルメチル]アセトアミド(VII−6)
【0253】
【化80】

【0254】
A. 6−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オン(工程I、VII−2)
標題化合物は文献に記載されている方法に従って製造した。(参照文献:J.Medicinal Chemistry,1994,37,3485およびJ.Organic Chemistry 1962,27,70−76)。
【0255】
B. 6−ブロモ−1−メチレン−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン(工程II、VII−3)
ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(2.92g、7.23mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)懸濁液に、ヘキサメチルジシラジドカリウムを加え、そして混合物を0℃で2時間攪拌した。それに6−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オン(XV−2、1.48g、6.57mmol)を一度に加え、そして混合物を4時間以上かけて室温まで徐々に暖めた。飽和塩化アンモニウムを加え、そして混合物を酢酸エチルで抽出した(2x100mL)。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理すると(3:1ヘキサン:酢酸エチルで溶離)、標題化合物を得た(1.18g、収率81%)。
【0256】
【化81】

【0257】
C. 2−ブロモ−5,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(工程III、VII−4)
硝酸銀(2.4g、14.1mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、そして固形物が溶解するまで1時間環流した。6−ブロモ−1−メチレン−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン(1.58g、7.08mmol)のメタノール(30mL)溶液をヨウ素で処理し、そして次ぎに熱硝酸銀溶液へ一度に加えた。懸濁液を4.5時間環流し、そして室温まで冷却した。混合物は繊維ガラスパッドを通して濾過した;濾液を3N塩酸(10mL)で処理し、そして濃縮した。残渣を水および酢酸エチルに分配し、有機層を分離し、食塩水および10%亜硫酸水素ナトリウムで洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理すると(3:1ヘキサン:酢酸エチルで溶離)、標題化合物を得た(1.3g、収率77%)。
【0258】
【化82】

【0259】
D. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、VII−5)
2−ブロモ−5,7,8,9−テトラヒドロ−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(0.63g、2.63mmol)、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミド(0.81g、2.63mmol)、炭酸カリウム(0.76g、5.5mmol)およびジメチルホルムアミド(5mL)の溶液は、窒素でのパージおよび脱気を数回行った。1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.06mL、0.5mmol)およびヨウ化第一銅(0.1g、0.52mmol)を加え、パージ/脱気過程をさらに数回繰り返した。次ぎに混合物を窒素下、110℃で20時間加熱した。懸濁液を室温まで冷却し、そして酢酸エチル:メタノール:1N塩酸で希釈した。有機層を分離し、1N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮により残渣を得、酢酸エチル:ジクロロメタン:メタノール(15:2:1)で溶離する、シリカゲルでのクロマトグラフィー処理により、標題化合物を得た(0.18g)。MS m/z 467(M+H)。
【0260】
E. N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程V、VII−6)
N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(0.2g、0.43mmol)をトリフルオロ酢酸(4mL)に加えた混合物を室温で2.5時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理すると、標題化合物を得た。MS m/z 317(M+H)。
【0261】
実施例8
N−[3−(6−ブロモ−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド
N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(実施例3、工程G−7、1.0g、31.65mmol)のクロロホルム(30mL)溶液に、0.162mL(31.65mmol)の臭素を加えた。この溶液を室温で一夜攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)、続いて20mLの塩化メチレンを加えた。層を分離し、そして水層を塩化メチレンで抽出した(3x20mL)、合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、そして減圧下で濃縮すると、1.3gの生成物を、灰色がかった白色のあわ状物として得た。
【0262】
実施例9
N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(IX−6)
【0263】
【化83】

【0264】
A. 4−(3−ブロモ−フェニルスルファニル)−酪酸エチルエステル(工程I、IX−2)
3−ブロモチオフェール(IX−1、500mg、2.64mmol)、4−ブロモ酪酸エチル(378μl、2.64mmol)および炭酸セシウム(2.58g、7.92mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液を、窒素下、室温で1時間攪拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、1M塩酸(2x50mL)、続いて食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。GC−MS:302/304(M+)。粗生成物はさらに精製することなく使用した。
【0265】
B. 4−(3−ブロモ−フェニルスルファニル)−酪酸(工程II、IX−3)
4−(3−ブロモ−フェニルスルファニル)−酪酸エチルエステル(IX−2、前の工程からの粗生成物)、2M水酸化リチウム水溶液(5mL)をテトラヒドロフラン(5mL)に加えた溶液を、50℃で1.5時間攪拌した。1M塩酸で反応を停止させ、エーテルで希釈した。有機層を1M塩酸、続いて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮すると、標題化合物を得た(581mg、二工程で98%)。
【0266】
【化84】

【0267】
C. 8−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]チエピン−5−オン(工程III、IX−4)
4−(3−ブロモ−フェニルスルファニル)−酪酸(IX−3、555 mg)およびポリリン酸(約2mL)の混合物を窒素下、100℃で一夜攪拌した。混合物をエーテル/水で希釈し、水で洗浄し(2x)、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮すると濁った油状物が得られ、それを40S Biotageカラム(25分で0から100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製すると、348mg(収率67%)の標題化合物を得た。
【0268】
【化85】

【0269】
D. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、IX−5)
N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミド(410mg、1.33mmol)、8−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]チエピン−5−オン(IV−4、342mg、1.33mmol)、ラセミ体トランス−1、2−ジアミノシクロヘキサン(32μl、0.27mmol)および炭酸カリウム(386mg、2.79mmol)をジオキサン(1.5mL)に溶解した。混合物を6回、窒素でパージした。ヨウ化銅(I)(51mg、0.27mmol)を加え、混合物をさらに6回パージし、そして110℃で20時間攪拌した。室温まで冷却し、そして酢酸エチル/メタノール/1M塩酸で希釈した。有機層を1M塩酸(3x)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮すると、標題化合物を得た(586mg、収率91%)。
【0270】
【化86】

【0271】
E. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程V、IX−6)
N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(IX−5、125mg、0.26mmol)を、トリフルオロ酢酸(3mL)中で3.5時間攪拌した。溶液を真空下で濃縮し、そして残渣をペンタンと摩砕した(3x)。残渣をメタノール/酢酸エチル/ペンタンから再結晶して、標題化合物を得た(23mg、収率27%)。
【0272】
【化87】

【0273】
実施例10
N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1λ−ベンゾ[b]−チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(X−2)
【0274】
【化88】

【0275】
A. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1λ−ベンゾ[b]−チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程I、X−1)
N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(IX−5、122mg、0.25mmol)のジクロロメタン溶液に、メタ−クロロ過安息香酸(140mg、0.63mmol、2.50当量、純度77%)を加え、窒素下、室温で一夜攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮すると、標題化合物を半固体として得た(99mg、収率78%)。
【0276】
【化89】

【0277】
B. N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1λ−ベンゾ[b]−チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程II、X−2)
標題化合物をN−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1λ−ベンゾ[b]−チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(X−1)から製造した(66mg、収率94%)。
【0278】
【化90】

【0279】
実施例11
N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(XI−6)
【0280】
【化91】

【0281】
A. 4−(4−ブロモ−フェノキシ)−酪酸エチルエステル(XI−2、工程I)
標題化合物は、実施例9、工程Iに記載したような方法に従って、p−ブロモフェノール(XI−1)および4−ブロモ酪酸エチルから製造した。収量2.19g(82%)。
【0282】
【化92】

【0283】
B. 4−(4−ブロモ−フェノキシ)−酪酸(工程II、XI−3)
標題化合物は、実施例9、工程IIに記載したような方法に従って、4−(4−ブロモ−フェノキシ)−酪酸エチルエステル(XI−2)から製造した。収量1.86g(94%)。
【0284】
【化93】

【0285】
C. 7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]オキセピン−5−オン(工程III、XI−4)
標題化合物は、実施例9、工程IIIに記載したような方法に従って、4−(4−ブロモ−フェノキシ)−酪酸(XI−3)から製造した。収量0.17g(36%)。
【0286】
【化94】

【0287】
D. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、XI−5)
標題化合物は、実施例9、工程IVに記載したような方法に従って、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミドおよび7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]オキセピン−5−オン(XI−4)から製造した(149mg、収率58%)。
【0288】
【化95】

【0289】
E. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程V、XI−6)
標題化合物は、実施例9、工程Vに記載したような方法に従って、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(XI−5から製造した(39mg、収率39%)。
【0290】
【化96】

【0291】
実施例12
N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド
【0292】
【化97】

【0293】
A. 4−(3−ブロモ−フェノキシ)−酪酸エチルエステル(工程I、XII−2)
標題化合物は、実施例9、工程Iに記載したような方法に従って、メタ−ブロモフェノール(XI−1)および4−ブロモ酪酸エチルから製造した(収量:2.20g、78%)。
【0294】
【化98】

【0295】
B. 4−(3−ブロモ−フェノキシ)−酪酸(工程II、XII−3)
標題化合物は、実施例9、工程IIに記載したような方法に従って、4−(3−ブロモ−フェノキシ)−酪酸エチルエステル(XII−2)から製造した(収量:1.68g、 84%)。
【0296】
【化99】

【0297】
C. 8−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]オキセピン−5−オン(工程III、XII−4)
標題化合物は、実施例9、工程IIIに記載したような方法に従って、4−(3−ブロモ−フェノキシ)−酪酸(実施例7、工程III参照)から製造した(収量:1.30g、83%)。
【0298】
【化100】

【0299】
D. N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IV、XII−5)
標題化合物は、実施例9、工程IVに記載したような方法に従って、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−(2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル)−アセトアミドおよび8−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b]オキセピン−5−オン(実施例9、工程IV)から製造した(収量:61mg)。粗生成物はさらに精製することなく使用した。LC−MS:m/z 469.2(M+1)、513.2(M+HCOOH−1)。
【0300】
E. N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程V、XII−6)
標題化合物は、実施例9、工程Vに記載したような方法に従って、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(実施例7、工程V)から製造した(収量:102mg、41%、二工程)。
【0301】
【化101】

【0302】
実施例13
N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド塩酸塩(XIII−10)
【0303】
【化102】

【0304】
A. 6−ブロモ−クロマン−4−オン(工程I、XIII−2)
機械的に攪拌したニート三塩化アルミニウム(18.0g、135mmol、2.50当量)へ、室温で4−クロマノン(8.00g、54.0mmol)を一部ずつ加えた。生じた褐色油状物を10分間攪拌し、そして臭素(3.34mL、65.8mmol、1.20当量)を滴加した。混合物を10分間攪拌し、80℃に10分間加熱し、0℃に冷却し、そして注意深く氷を入れて反応を停止した。混合物は次ぎにエーテルおよび水で希釈し、有機層を1M塩酸(3x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過しそして濃縮した。得られた残渣を40M Biotageカラムで精製して(30分で、ヘキサン中の酢酸エチルを0から100%へ)、7.61gの6−ブロモ−クロマン−4−オンを得た(収率:62%)。単離された生成物は21%のジブロミドを含んでいる。
【0305】
【化103】

【0306】
B. 7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(工程II、XIII−3)
6−ブロモ−クロマン−4−オン(1.35g、5.95mmol)のベンゼン(20ml)溶液に、アジ化ナトリウム(1.55g、23.8mmol、4当量)を加え、0℃に冷却した。内部温度を5℃以下に保ちながら濃硫酸(4ml)を滴加し、そして反応混合物を室温で一夜攪拌した。ベンゼン層を注意深くデカントした後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮すると、7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オンおよびその異性体のアミドの88:12混合物を得た(収量:1.17g、81%)。粗混合物を40S Biotageカラムで精製して(30分で、ヘキサン中の酢酸エチルを0から100%へ)、0.97gの標題化合物を得た(収率:67%)。
【0307】
【化104】

【0308】
C. 7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン塩酸塩(工程IV、XIII−4)
7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(710mg、2.93mmol)の無水エチレングリコール ジメチルエーテル(5mL)溶液に、窒素下、ボラン−ジメチルスルフィド複合体溶液(10.0M、0.59mL、5.87mmol)を加え、一夜環流した。生じた溶液を真空下で濃縮し、無水メタノールに溶解し、そして塩化水素ガスを5分間通気した。フラスコに栓をし、室温で20分攪拌した後、溶液を真空下で濃縮した。生じた固形物を無水エーテルで摩砕し、濾過しそして高真空下で乾燥すると、標題化合物を得た(収量:520mg、67%)。
【0309】
【化105】

【0310】
D. 7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程IV、XIII−5)
7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン塩酸塩(519mg、1.96mmol)の無水ジクロロメタン(5mL)懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.75mL、4.32mmol)、続いてジ−tert−ブチル−ジカーボナート(471mg、2.16mmol)を窒素下で加え、室温で1.5時間攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮した。残渣を40S Biotageカラムで精製して(ヘキサン中の酢酸エチルを0から100%へ、30分)、標題化合物を得た
(収量:572mg、89%)。LC−MS(EI):m/z 313.2/315. 2(M−Me)、269.2/271.2(M−tert−ブチル)、228.1/230.1(M−boc)。
【0311】
E. 7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程IV、XIII−6)
5−ヒドロキシメチル−オキサゾリジン−2−オン(187mg、1.59mmol)、7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(523mg、1.59mmol)、炭酸カリウム(461mg、3.34mmol、2.10当量)およびラセミ体トランス−1、2−ジアミノシクロヘキサン(40μl、0.32mmol、0.20当量)の無水ジメチルホルムアミド(1.5ml)懸濁液を4回パージする。ヨウ化銅(I)(61mg、0.32mmol、0.20当量)を加え、混合物を攪拌しながらさらに4回パージし、そして窒素下、105℃で一夜加熱した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮すると7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステルを得た(収量:563mg、97%)。粗生成物はさらに精製することなく使用した。
【0312】
【化106】

【0313】
F. 7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VI、XIII−7)
7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(563mg、1.55mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.30ml、1.71mmol、1.10当量)および塩化メタンスルホニル(0.13ml、1.62mmol、1.05当量)を室温で加え、一夜攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をジエチルエーテルで摩砕し(2x)、そして真空下で乾燥し、7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステルを得た(収量:500mg、73%)。
【0314】
【化107】

【0315】
G. 7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VIIおよびVIII、XIII−8)
7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(500mg、1.13mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、アジ化ナトリウム(808mg、1.24mmol、1.10当量)を加え、80℃で2時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した。有機層を水(2x)、食塩水で洗浄し、そして水素化ボトルに移した。10%パラジウム炭素(50mg)を加え、混合物を50psiで2.5時間水素化した。溶液をメタノールで希釈し、セライトのパッドを通して濾過し、そして真空下で濃縮すると、7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステルを得た(402mg、98%、二工程)。LC−MS:m/z 308.6(M−tBu)、264.6(M−boc)。
【0316】
H. 7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VIII、XIII−9)
7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(402mg、1.11mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.29ml、1.67mmol、1.50当量)および塩化アセチル(0.10ml、1.44mmol、1.30当量)を室温で加え、20分間攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、DOWEX lx4−100イオン交換樹脂プラグ(強塩基性アニオン、4%架橋)を通して濾過し、そして真空下で濃縮すると、7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステルを得た(収量268mg、60%)。
【0317】
【化108】

【0318】
I. N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド塩酸塩(工程IX、XIII−10)
7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−5H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(234mg、0.58mmol)の4N塩酸ジオキサン溶液を窒素下、室温で20分間攪拌した。溶媒をデカントし、そして残渣を高真空下で乾燥して、N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド塩酸塩を得た(収量:183mg、92%)。
【0319】
【化109】

【0320】
実施例14
N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(XIV−12)の製造
【0321】
【化110】

【0322】
A. 1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン硫酸塩(工程I、XIV−2)
テトラロン(7.60g、52.0mmol)のベンゼン(100ml)溶液に、アジ化ナトリウム(13.52g、208mmol、4.00当量)を加え、0℃に冷却した。内部温度を5℃以下に保ちながら濃硫酸(12ml)を滴加し、そして反応混合物を室温で4時間攪拌した。ベンゼン層を注意深くデカントした後、残渣をエーテルで摩砕した。粉砕された固形物を濾過し、1:1酢酸エチル/メタノールで繰り返して洗浄した。酢酸エチル/メタノール層を真空下で濃縮し、1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン硫酸塩を得た(収量6.61g、49%)。
【0323】
【化111】

【0324】
B. 7−ニトロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(工程II、XIV−3)
濃硝酸(0.95ml)および濃硫酸(10ml)を混合し、0−5℃に冷却した。1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン硫酸塩を充填したフラスコに、10分以上かけて硝酸/硫酸混合物を滴加した。生じた混合物を5℃で20分間攪拌し、そして氷の上に注いだ。粉砕された固形物を濾過し、水、エーテルですすぎ、高真空下で乾燥すると、7−ニトロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンを得た(収量:2.68g、82%)。
【0325】
【化112】

【0326】
生成物は約16%の副異性体を含んでいる。
C. 7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン塩酸塩(工程III、XIV−4)
7−ニトロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(3,2.59g、12.6mmol)のTHF(10ml)溶液に、ボラン−ジメチルスルフィド複合体(10.0M、3.14ml、31.4mmol、2.5当量)を加え、そして溶液を窒素下、45℃で一夜加熱した。過剰のボランを、メタノールを徐々に加えることによりクエンチした。溶液に塩化水素ガスを5分間通気し、そして溶液を真空下で濃縮して、7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン塩酸塩を得た(収量:2.61g、91%)。
【0327】
【化113】

【0328】
D. 2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イルアミン(工程IV、XIV−5)
7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン塩酸塩(IX−4、2.50g、8.55mmol)のメタノール(30ml)溶液および10%パラジウム炭素(200mg)の混合物を、45psi、室温で一夜水素化した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、そして濃縮すると2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イルアミンを得た(収量:2.22g、99%)。粗生成物はさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0329】
【化114】

【0330】
E. 7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程IV、XIV−6)
2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イルアミン(2.17g、13.4mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(9.6ml、54.9mmol、4.10当量)および塩化ベンジルオキシカルボニル(3.82ml、26.8mmol、2.00当量)を室温で加え、そして1.5時間攪拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残渣を40M Biotageカラムで精製して(30分で、ヘキサン中の酢酸エチルを0から100%へ)、7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステルを得た(3.93g、68%)。LC−MS:m/z 431.3(M+1)、429.3(M−1)。
【0331】
F. 7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程VI、XIV−7)
7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(3.93g、9.13mmol)およびTHF(30.0mL)を充填した炎乾燥フラスコへ、n−ブチルリチウム(4.0ml、2.5Mヘキサン溶液)を−78℃で滴加した。反応液を−78℃で30分攪拌した後、R−グリシドールブチレート(1.36mL、9.59mmol)を加えた。反応液を72時間以上かけて室温まで暖めた。塩化アンモニウムの飽和溶液で希釈することにより続いて反応をクエンチした。水性混合物を酢酸エチルで抽出し(3x)、そして合わせた有機分画を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーを使用する精製により、標題化合物(収量100g、22%)ならびに出発物質(1.89g、52%)を得た。MS(CI) m/z 397(M+H)。
【0332】
G. 7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程VII、XIV−8)
0℃に冷却した7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.89g、0.36mmol)の塩化メチレン(20.0mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.04mL、5.96mmol)、続いて塩化メシル(0.41mL、5.24mmol)を加えた。反応液を室温まで暖め、16時間攪拌し、その後反応液を酢酸エチルで希釈した。混合物を水(3x)、1N塩酸、食塩水で洗浄し、そして濃縮すると、標題化合物を得た(収量:2.04g)。MS(CI) m/z 475(M+H)。粗生成物はさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
【0333】
H. 7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程VIII、XIV−9)
7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(2.04g、前の工程からの粗物質、4.30mmol)のDMF(10.0mL)溶液に、アジ化ナトリウム(0.56g、8.6mmol)を加え、反応液を80℃に180分間加熱した。反応液を水(4x)、食塩水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮すると標題化合物を得た(1.78g、収率98%)。MS(CI) m/z 422(M+H)。粗生成物はさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
【0334】
I. 7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程IX、XIV−10)
7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(IX−9、 1.78g、前の工程からの粗物質、4.22mmol)の酢酸エチル(15mL)溶液に、10% Pd/C(150mg)を加えた。反応液を、35psiで5時間水素化し、そして次にセライトを通して濾過した。溶媒を除去して標題化合物を得た(収量:1.60g)(収率96%)。MS(CI) m/z 396(M+H)。粗生成物はさらに精製することなく、直接次の反応に使用した。
【0335】
J. 7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(工程X、XIV−11)
RTで、7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.6g、前の工程からの粗物質、〜4.05mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.06mL、6.08mmol)の塩化メチレン(10.0mL)溶液を充填した炎乾燥フラスコに、無水酢酸(0.4mL、4.25mmol)を加えた。反応液を3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、1N塩酸、食塩水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。MS(CI) m/z 438(M+H)、(1.68g、収率95%)。
【0336】
K. N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程XI、XIV−12)
7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.59g、3.63mmol)を15mLのメタノールに溶解した。それに水酸化パラジウム(100mg)を加え、振とうしながら水素圧(50psi)下に保った。セライトを通して濾過することにより触媒を除去し、メタノールで洗浄した。溶媒を除去し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。MS(CI) m/z 304(M+H)、(0.91g、収率83%)。
【0337】
実施例15
N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドおよびN−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(X−10AおよびX−10B)
【0338】
【化115】

【0339】
A. 7−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−2−オンおよび7−ブロモ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−3−オン(工程I、XV−2Aおよび2B)
6−ブロモ−3,4−ジヒドロ−lH−ナフタレン−2−オン(2.0g、8.89mmol)をベンゼンに溶解し、0℃に冷却した。それにアジ化ナトリウム(2.31g、35.5mmol)を加え、続いて濃硫酸(4mL)を滴加した。氷浴を取り除き、そして反応混合物を室温で一夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水(2x)および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去すると標題化合物が混合物として得られ、それらは酢酸エチルによる結晶化により分離可能である。LC−MS m/z 240および242(M+H)(収量:1.9g)。しかしながら、位置異性体は次の工程で一緒に使用した。
【0340】
B. 7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピンおよび7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン(工程II、XV−3Aおよび3B)
標題化合物は、実施例13、工程IIIに記載したごとく、ボラン還元を経て、7−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−2−オンおよび7−ブロモ−1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−3−オンの混合物から製造した。LC−MS:m/z 228/330。
【0341】
C. 7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルおよび7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程III、XV 4Aおよび4B)
標題化合物は、実施例13、工程IVに記載したごとく、Boc無水物を使用して、7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピンおよび7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピンから製造した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで処理すると、標題位置異性体が分離した、AおよびB。(42%単離収率、全3工程)。LC−MS:m/z 311.7/313.7(M−Me)、270.6/272.6(M−tBu)、228.1/230.1(M−boc)。
【0342】
D(i) 7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程IV、XV−5A)
標題化合物は、実施例13、工程Vに記載したごとく、7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで処理すると、標題化合物を得た。収率:89%。LC−MS:m/z 308(M+18)。
【0343】
D(ii) 7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程IV、XV−5B)
標題化合物は、実施例13、工程Vに記載したごとく、7−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。収率:64%。LC−MS:m/z 308(M+18)。
【0344】
E(i) 7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程V、XV−6A)
標題化合物は、実施例13、工程VIに記載したごとく、7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。(収率:93%)。LC−MS:m/z 458.3。
【0345】
E(ii)7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程V、XV−6B)
標題化合物は、実施例13、工程VIに記載したごとく、7−(5−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。(収率:94%)。
【0346】
【化116】

【0347】
F(i) 7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VI、XV−7A)
標題化合物は、実施例13、工程VIIと同じ方法に従って、7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。(収量:163mg、95%)。LC−MS:m/z 405.2。
【0348】
F(ii) 7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VI、XV−7B)
標題化合物は、実施例13、工程VIIのごとき方法に従って、7−(5−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルから製造した。(収量:163mg、94%)。
【0349】
【化117】

【0350】
G(i) 7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VII、XV−8A)
7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(505mg、0.42mmol)を5mLのメタノールに溶解した。それに水酸化パラジウム(50mg)を加え、45psiの圧力の水素雰囲気下で振とうした。16時間後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。溶媒を除去すると、標題化合物を得た(収量:141mg、99%)。LC−MS:m/z 262.6。
【0351】
G(ii). 7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VII、XV−8B)
7−(5−アジドメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(163mg、0.42mmol)を5mLのメタノールに溶解した。それに水酸化パラジウム(50mg)を加え、45psiの圧力の水素雰囲気下で振とうした。16時間後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。溶媒を除去すると、標題化合物を得た(収量:141mg、93%)。LC−MS:m/z 262.6(M−Boc)。
【0352】
H(i) 7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VIII、XV−9A)
7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(470mg、1.3mmol)を5mLのジクロロメタンに溶解した。それにジイソプロピルエチルアミン(0.28mL、1.63mmol)、続いて塩化アセチル(102μL、1.43mmol)を加えた。反応液を室温で20分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させると、標題化合物を得た(収量:150mg、収率88%)。LC−MS:m/z 304.7(M−Boc)。
【0353】
H(ii) 7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(工程VIII、XV−9B)
7−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステル(141mg、0.39mmol)を3mLのジクロロメタンに溶解した。それにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.55mmol)、続いて塩化アセチル(33μL、0.47mmol)を加えた。反応液を室温で20分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸(2x)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させると、標題化合物を得た(収量:150mg、収率96%)。LC−MS:m/z 304.7(M−Boc)。
【0354】
I(i). N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IX、XV−10A)
Boc基の脱保護は実施例13、工程IXに記載したごとく、7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルおよび4N塩酸を使用して行った。LC−MS:m/z 305(M+H)。
【0355】
I(ii). N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド(工程IX、XV−10B)
Boc基の脱保護は実施例13、工程IXに記載したごとく、7−[5−(アセチルアミノ−メチル)−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−2−カルボン酸 tert−ブチルエステルおよび4N塩酸を使用して行った。LC−MS:m/z 305(M+H)。
【0356】
以下に、ヒトでの治療的または予防的使用のための、式Iの化合物(“発明化合物”)を含んでいる、代表的医薬製剤を例示した。
【0357】
【表4】

【0358】
発明化合物、ラクトース、およびトウモロコシデンプン(混合用)を均一になるまで混和する。トウモロコシデンプン(ペースト用)を200mLの水に懸濁し、攪拌しながら加熱してペーストを形成させる。ペーストは、混合粉末を顆粒化するために使用する。湿潤顆粒はNo.8ハンドスクリーンを通過させ、そして80℃で乾燥する。乾燥顆粒を1%ステアリン酸マグネシウムでなめらかにし、そして錠剤へプレスする。こうした錠剤は、病原性細菌感染の処置のため、1日当たり1から4回、ヒトへ投与することが可能である。
【0359】
【表5】

【0360】
【表6】

【0361】
ソルビトール溶液を40mLの蒸留水に加え、そして発明化合物をその中へ溶解する。サッカリン、安息香酸ナトリウム、芳香剤および色素を加え、溶解する。容量を蒸留水で100mLに調整する。シロップはミリリットル当たり4mgの発明化合物を含んでいる。
【0362】
(iv)非経口液剤
注射のための、700mLのポリエチレングリコールおよび200mLの水から成る溶液に、20gの発明化合物を懸濁する。懸濁が完了した後、pHを1N塩酸で6.5に調整し、そして容量を注射のための水で1000mLとする。製剤を滅菌し、各々が2.0mLを含むように5.0mLのアンプルに充填し、窒素下で封じる。
【0363】
【表7】

【0364】
【表8】

【0365】
【表9】

【0366】
すべての特許および特許文書は、個々に援用されるかのように、本明細書において援用される。本発明およびそれを作製するおよび使用する様式およびプロセスが、関与する当業者が同一の物を作製および使用することが可能なように、完全に、明瞭に、簡潔にそして正確な用語でここに記載されている。前記のものは、本発明の好ましい態様を記載していること、そして特許請求の範囲に示されたような本発明の精神または範囲から離れることなく、これらの修飾を行うことができることを理解すべきである。発明とみなされる保護事項を特に指摘する、そして明瞭に請求するため、以下の特許請求の範囲が本明細書を結論付けている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

の化合物またはその医薬として受容可能な塩であって、式中:
AはO
NHまたは
Sであり;
Bは
C(=O)R
C(=S)R
ヘテロシクロ、
ヘテロアリール、
C(=O)−ヘテロシクロ、
C(=N)−CN、または
C(=O)−ヘテロアリールであり;
点線が結合である場合、DはNであり、EはCであり、そしてFはCHであるか、または、点線が非存在である場合、DはCHであり、EはNであり、そしてFはCHであり;
Pは
【化2】

であり、式中、波線は連結点を示している;
J、K、Qは独立してCRまたはNであり、但し、J、KまたはQのいずれか一つがNである場合、他の二つはCRである;
点線は非存在であり;または結合であり;そして
X、Y、Zは独立してC=C−R
O=C、
CH
CHR
CHR
CR
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SOであり;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
はH、
ハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)または
NH−(C〜C)シクロアルキルであり;
およびRは独立してハロ、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
O−(C〜C)アルキル、
O−(C〜C)シクロアルキル、
S−(C〜C)アルキル、
S−(C〜C)シクロアルキル、
NH
NH(C〜C)アルキル、
N((C〜C)アルキル)
NH−(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは0、1、2または3である;
はH、
(C〜C)アルキル、
(C〜C)シクロアルキル、
アリール、
(CH−アリール、
ヘテロシクロ、
(CH−ヘテロシクロ、
ヘテロアリールまたは
(CH−ヘテロアリールであり、
式中、nは上に定義した通りである、
化合物またはその医薬として受容可能な塩。
【請求項2】
式IA
【化3】

に示される請求項1の化合物。
【請求項3】
式IB
【化4】

に示される請求項1の化合物。
【請求項4】
式IC
【化5】

に示される請求項1の化合物。
【請求項5】
Pが、
【化6】

式中、波線は連結点を示しており、JはNまたはCR’であり、式中、R’はHまたはFである、である請求項1の化合物。
【請求項6】
Pが、
【化7】

である、請求項1の化合物。
【請求項7】
X、YまたはZの二つがC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONRであり;
そしてX、YまたはZの残りがCHまたはCRである、請求項6の化合物。
【請求項8】
Pが
【化8】

である、請求項7の化合物。
【請求項9】
Pが
【化9】

である、請求項7の化合物。
【請求項10】
Pが
【化10】

である、請求項7の化合物。
【請求項11】
X、YまたはZの一つがC=C−R
O=C、
NR
N(C=O)R
N(C=O)OR
NSO
NSONR
O、
S、
SOまたは
SONRであり;
そしてX、YまたはZの残りがCHである、請求項6の化合物。
【請求項12】
Pが
【化11】

である、請求項11の化合物。
【請求項13】
下記の化合物:
(S)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ブロモ−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ジメチルアミノメチレン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6−ピリジン−4−イルメチレン−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ベンジリデン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−{3−[6−(4−フルオロ−ベンジリデン)−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−6−チオフェン−3−イルメチレン−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−フラン−3−イルメチレン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(8,9−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,9−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5,6,8,9−テトラヒドロ−7−オキサ−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−7−アザ−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]チエピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(1,1,5−トリオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−1]6−ベンゾ[b]チエピン−8−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[2−オキソ−3−(5−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−7−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6,6−ジフルオロ−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(6−ベンジリデン−5−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;
(S)−N−[3−(2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[c]アゼピン−7−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド;または
(S)−N−[3−(3−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−lH−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド。
【請求項14】
医薬として受容可能な希釈剤、担体または賦形剤と混合された請求項1の化合物を含んでなる医薬製剤。
【請求項15】
哺乳動物における細菌感染を処置する方法であって、それを必要としている哺乳動物に、有効量の請求項1の化合物を投与することを含んでなる方法。

【公表番号】特表2006−516989(P2006−516989A)
【公表日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502372(P2006−502372)
【出願日】平成16年1月27日(2004.1.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/000209
【国際公開番号】WO2004/069244
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(391011308)ワーナー−ランバート・カンパニー、リミテッド、ライアビリティ、カンパニー (37)
【氏名又は名称原語表記】WARNER−LAMBERT COMPANYLLC
【Fターム(参考)】