説明

抗菌性コーティングの製作方法及び構造

【課題】コーティングの抗菌性物質のパターンの幾何学的パラメータを、複数の大きさ基準において制御して、コーティング内の2つ以上の抗菌性物質の抗菌効果を最適化する。
【解決手段】抗菌性コーティングの製作方法では、一以上の第1抗菌性物質を基板表面上に一以上の第1パターン様に塗布し、一以上の第2抗菌性物質を基板表面上に、第1抗菌性物質の一以上の第1パターンに対しておおむね隣接する関係に配置される一以上の第2パターン様に塗布する。抗菌性構造も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌特性を有する物質および構造と、抗菌性の表面コーティングを製作する方法に関するものである。さらに具体的には、本発明は、コーティング内の異なる抗菌性物質が混ざらずに、物質の全抗菌効果が実質的に維持される又は最適化されるように抗菌性コーティングを表面に塗布することができる、抗菌性コーティングの製作方法及び構造に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な抗菌性物質及びコーティングが知られている。抗菌性のプラスチック製品の製作においては、単一のバイオサイドを可塑性樹脂に加えて混合し、溶解及び成形又は押出成形して最終的な製品を作製することができる。抗菌特性を有する布地の製作においては、単一のバイオサイド(周知のバイオサイド、又は例えば非限定的にフレランス等の現在研究中のバイオサイドでもよい)を発泡、埋め込み又は吹き付けによって布基板に加えることができる。イオン抗菌剤(例えば、銀イオン等)の製作では、イオンをゼオライト構造に埋め込むことができる。最近のナノ技術の開発により、例えば布及びプラスチック等の様々な物質に銀イオンを埋め込むことが可能になった。調合プロセス中に、銀ナノ粒子を多層蒸着法を利用して繊維上に固定化することができる。このステップには、様々な溶液中への繊維の浸漬又は処理を含むことができる。
【0003】
抗菌性コーティングの抗菌効果は、コーティングへの単一タイプの抗菌性物質の使用により制限される可能性がある。さらに、樹脂に様々な抗菌剤を混合することで抗菌剤が中和又は凝結される可能性があり、この結果、単一の抗菌剤を使用したときに得られるよりも効力の弱い抗菌性コーティング又は構造となり得る。複数のタイプの抗菌性物質を、構造の表面上の選択パターン又はコーティングに組み合わせ、パターンの幾何学的パラメータを最適化することにより、抗菌物質の抗菌効果を最適化することができる。
【0004】
したがって、コーティング中の抗菌性物質のパターンの幾何学的パラメータを、複数の大きさ基準において制御して、コーティング内の2つ以上の抗菌性物質の抗菌効果を最適化することができる、抗菌性コーティングの蒸着方法及び構造が必要である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は概して、抗菌性表面コーティングを製作する方法に関する。本方法の実例となる実施形態は、基板表面を有する基板を供給するステップ、一以上の第1の抗菌性物質を基板表面上に一以上の第1パターン様に塗布するステップ、及び一以上の第2抗菌性物質を、基板表面上に、第1抗菌性物質の一以上の第1パターンに対しておおむね隣接した関係に配置される一以上の第2パターン様に塗布するステップを含む。
【0006】
本発明はさらに概して、抗菌性構造に関する。抗菌性構造の実例となる実施形態は、基板表面を有する基板と、基板表面上に一以上の第1パターン様に塗布された一以上の第1抗菌性物質と、基板表面上に、第1抗菌性物質の一以上の第1パターンに対しておおむね隣接した関係に配置された一以上の第2パターン様に塗布された、一以上の第2抗菌性物質を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は抗菌性表面コーティングの製作方法の実例となる実施形態のフロー図である。
【図2】図2は物質の抗菌効果を最適化する幾何学的パラメータにしたがって、抗菌性物質が基板表面のコーティングに塗布される、抗菌性構造の実例となる実施形態の上面図である。
【図3】図3は図2に示す抗菌性構造の実例となる実施形態の側面図である。
【図4】図4は航空機の製造及び就航手順のフロー図である。
【図5】図5は航空機のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は概して、抗菌性表面コーティングの製作方法に関する。ある実施形態においては、本方法は例えば非限定的に、少なくとも第1及び第2コーティング塗布媒体を供給するステップ、少なくとも第1及び第2抗菌性物質を供給するステップ、第1抗菌性物質(例えば非限定的に、TiO、Ag、フレランス、及び/又はH等)を第1コーティング塗布媒体に、第2抗菌性物質を第2コーティング塗布媒体に加えるステップ、表面を有する基板を供給するステップ、第1抗菌性物質を有する第1コーティング塗布媒体を基板表面に塗布するステップ、第2抗菌性物質を有する第2コーティング塗布媒体を第1抗菌性物質に第2抗菌性物質が隣接するように基板表面に塗布するステップ、及び第1及び第2コーティング塗布媒体を硬化させるステップを含むことができる。ある実施形態においては、第1コーティング塗布媒体、第2コーティング塗布媒体及び任意の追加的なコーティング塗布媒体を、抗菌性表面コーティングの多層三次元パターンに第1、第2及び任意の追加的な抗菌性物質を分散又は分配するために、当業者に周知の任意の好適な三次元印刷技術を利用して基板の表面に連続的に塗布することができる。ある実施形態においては、第1、第2及び任意の追加的なコーティング塗布媒体を基板表面に塗布するのに使用される三次元印刷技術には、例えば非限定的に、インクジェット印刷を含むことができる。
【0009】
本発明はさらに概して、異なる抗菌性物質が実質的に混合されずにいることで物質の全抗菌性効果が維持又は最適化される、パターン様(ランダム分布、組織化分布、又はランダム分布と組織化分布の両方)に表面に塗布される抗菌性コーティングを含むことができる抗菌性構造に関する。構造又はコーティング内の抗菌性物質のパターンの三次元幾何学的パラメータを複数の大きさ基準で制御して、抗菌性物質の抗菌効果を最適化することができる。したがって、様々な抗菌性物質を、例えば非限定的にミクロンから1ミリまでにわたって変化可能な間隔を置いてパターン様に相互にほぼ隣接する関係に分散させて、抗菌効果を最適化することができる。抗菌性物質を、表面に層ごとのパターンで別々に連続的に塗布して、パターン内で物質が相互に分離した状態を実質的に維持することができる。ある実施形態においては、第1コーティング塗布媒体と第2コーティング塗布媒体を、当業者に周知の任意の好適な三次元印刷技術を利用して基板表面に塗布することができる。ある実施形態においては、抗菌性物質を例えば非限定的にインクジェット印刷を用いて基板表面に塗布することができる。
【0010】
図1をまず参照すると、抗菌性表面コーティングの製作方法の実例となる実施形態のフロー図100が示されている。ブロック102においては、第1及び第2コーティング塗布媒体を供給することができる。各第1及び第2コーティング塗布媒体は、抗菌性物質を基板表面に塗布するのに好適な任意のタイプの媒体を含むことができる。第1及び第2コーティング塗布媒体は、例えば非限定的に塗装ペンキを含むことができる。ある応用形態においては、基板表面に塗布されるべき異なるタイプの抗菌性物質の数によって、追加的なコーティング塗布媒体を塗布することができる。
【0011】
ブロック104においては、異なるタイプの第1及び第2抗菌性物質を供給することができる。各第1及び第2抗菌性物質は、例えば非限定的に細菌又はキノコ類等の微生物を殺すことができる及び/又はウイルスを殺す又は不活性化させることができる任意のタイプの物質であってよい。ある応用形態においては、各第1及び第2抗菌性物質は、例えば非限定的にバイオサイド(周知のバイオサイド、又はフレランス等の現在研究中のバイオサイドでもよい)を含むことができる。ある応用形態においては、追加の抗菌性物質を第1及び第2抗菌性物質と併せて塗布することができる。抗菌性物質は、抗菌性作用を与えることが望ましい微生物の対象範囲によって選択することができる。
【0012】
ブロック106においては、第1抗菌性物質を第1コーティング塗布媒体に、第2抗菌性物質を第2コーティング塗布媒体に加えることができる。ある応用形態においては、追加の抗菌性物質をそれぞれ追加のコーティング塗布媒体に加えることができる。ある応用形態においては、2つ以上の抗菌性物質を各コーティング塗布媒体に加えることが可能である。
【0013】
ブロック108においては、基板表面を有する基板を供給することができる。この基板は、例えば非限定的にプラスチック、金属、木材、ガラス、又は布等を含む、基板表面が抗菌特性を有するべき任意の所望の材料でできていてよい。
【0014】
ブロック110においては、第1抗菌性物質を有する第1コーティング塗布媒体を基板表面に塗布することができる。ブロック112においては、第2コーティング塗布媒体を、第2抗菌性物質が第1抗菌性物質に隣接するように基板表面に続いて塗布することができる。各々選択したタイプの抗菌性物質を有する追加のコーティング塗布媒体を、一連の層の基板表面に続いて塗布することができる。ある応用形態においては、各第1コーティング塗布媒体と第2コーティング塗布媒体は、2つ以上の抗菌性物質を含むことができる。
【0015】
第1コーティング塗布媒体、第2コーティング塗布媒体及び任意の追加的なコーティング塗布媒体をそれぞれ、当業者に周知の任意の好適な三次元蒸着技術を使用して基板表面に塗布することができる。基板へのコーティング塗布媒体の蒸着は、例えば非限定的に、マイクロジェット、マイクロノズル、マイクロディスペンサー、静電沈着、スクリーン印刷、接着性を高める要素を使用したパターン化された吸収作用、又は生物有機体の担体としての使用による蒸着を含むことができる。ある応用形態においては、コーティング塗布媒体を、例えば非限定的に、インクジェット印刷技術を使用して基板表面に塗布することができる。塗布された、抗菌性物質を有するコーティング塗布媒体により、基板表面上に多層の抗菌性コーティングを形成することができる。抗菌性コーティングにおいては、異なるタイプの抗菌性物質により、三次元パターンを形成することができ、この三次元パターンでは、抗菌性物質を相互に実質的に隣接し重複するように配置することが可能である。ある応用形態においては、抗菌性コーティングの連続的な層における異なるタイプの抗菌性物質を、パターン内において例えば非限定的に約1ミクロン〜1ミリの間隔をおいて相互に分離させることができる。ブロック114において、第1、第2及び任意のその後に続くコーティング塗布媒体を硬化させることができる。ある応用形態では、2つ以上の異なるタイプの抗菌性物質を、抗菌性コーティングの各層に付与することができる。各層の抗菌性物質は、別々の重複した、交互に配列した、又は隣接したパターンに形成することができる。
【0016】
次に図2及び3を参照すると、抗菌性構造の実例となる実施形態は概して、それぞれ上面図及び側面図の参照番号1で表されている。抗菌性構造1は、基板表面3を有する基板2(図3)を含むことができる。基板2は、非限定的にプラスチック、金属、木材、ガラス又は布を含む、基板2の基板表面3が抗菌特性を有する任意の望ましい材料でできていてよい。
【0017】
抗菌性コーティング4は、基板2の基板表面3に塗布することができる。少なくとも2つの異なるタイプの抗菌性物質を抗菌性コーティング4に付与することができる。図2及び3に示す抗菌性構造1の実施形態においては、第1抗菌性物質8、第2抗菌性物質9、第3抗菌性物質10、及び第4抗菌性物質11を抗菌性コーティング4に付与することができる。しかしながら、ある実施形態では、抗菌性コーティング4は抗菌性コーティング4が対象とする微生物の所望の範囲に基づいて、4つを超える異なるタイプの抗菌性物質を含むことができる。
【0018】
抗菌性コーティング4は、それぞれ一以上の選択されたタイプの抗菌性物質を含むことができる、2つ以上の連続的に塗布されるコーティング塗布媒体として重層化して、基板表面3に塗布することができる。コーティング塗布媒体の各層は、抗菌性物質を基板2の基板表面3に塗布するのに好適な任意のタイプの媒体を含むことができる。コーティング塗布媒体の各層は、例えば非限定的に、塗装ペンキを含むことができる。
【0019】
図2及び3に示すように、ある実施形態では、コーティング塗布媒体の層は基板表面3(図3)上に三次元パターン様に連続的に蒸着させることができ、この三次元パターンにおいては、第1抗菌性物質8を基板2の基板表面3におおむね隣接させて配置することができ、第2抗菌性物質9を第1抗菌性物質8におおむね隣接させて配置することができ、第3抗菌性物質10を第2抗菌性物質9におおむね隣接させて配置することができ、第4抗菌性物質11を第3抗菌性物質10におおむね隣接させて配置することができる。抗菌性物質8、9、10及び11を、図2に示すように上から見て、また図3に示すように横から見て、互いに交互になった又は重複した関係に配置することができる。ある実施形態においては、例えば第1抗菌性物質8と第2抗菌性物質9等の少なくとも2つの異なるタイプの抗菌性物質を基板表面3の第1層に共に配置することができ、例えば第3抗菌性物質10と第4抗菌性物質11等の少なくとも2つの異なるタイプの抗菌性物質を基板表面3の第2層に共に配置することができる。
【0020】
ある実施形態においては、抗菌性コーティング4の、連続的な層の異なるタイプの隣接する抗菌性物質8、9、10、11又は同じ層の隣接する抗菌性物質は、パターン内で例えば非限定的に、約1ミクロン〜1ミリの間隔をおいて相互から分離することができる。抗菌性コーティング4における異なるタイプの抗菌性物質の分離を維持することによって、各抗菌性物質の抗菌効果を最適化することができる。
【0021】
通常の応用形態においては、抗菌性コーティング4は、通常前述したように基板2の基板表面3に塗布される。基板2の基板表面3は、抗菌特性を有するべき任意の表面であってよく、上記表面は、例えば非限定的に、民間又は軍事航空機、回転翼航空機、又は無人航空機(UAV)におけるものであってよい。航空宇宙への応用形態では、基板2は、例えば非限定的に、エアダクト、トイレ、トレイテーブル、隔壁または断熱毛布であってよい。したがって、図2に示すように、抗菌性コーティング4のそれぞれのタイプの抗菌性物質8、9、10、11によって、抗菌性物質が作用し抗菌性コーティング4に接触する微生物14の範囲内に含まれる細菌、キノコ類及び/又はウイルス等の微生物14を殺す又は不活性化させることができる。
【0022】
次に図4及び5を参照すると、本発明の実施形態は、図4に示す航空機の製造及び就航方法78と、図5に示す航空機94において使用することができる。試作段階においては、例示の方法78は航空機94の規格及び設計80と材料調達82を含むことができる。製造段階においては、航空機94の部品及び部品組立品の製造84と、システムの一体化86が行われる。その後に、航空機94は認証及び納品88を経て、就航90される。顧客によって就航されている間、航空機94には定期的な保守及び点検92(修正、再構成、改修等を含むことができる)が予定される。
【0023】
方法78の各プロセスは、システム・インテグレーター、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって行われる又は実施することが可能である。この説明の目的のために、システム・インテグレーターは、非限定的に、任意の数の航空機メーカー及び主要なシステム下請業者を含むことができ、第三者は、非限定的に、任意の数の供給メーカー、下請業者及びサプライヤを含むことができ、オペレータは、航空機、リース会社、軍部、サービス組織等であってよい。
【0024】
図5に示すように、例示の方法78によって製造される航空機94は、複数のシステム96と内部装飾100を有する機体98を含むことができる。高レベルシステム96の例は、一以上の推進システム102、電気システム104、油圧システム106、及び環境システム108を含む。任意の数の他のシステムを含むことができる。航空宇宙における実施例を示したが、本発明の原理は自動車産業等の他の業界にも応用することができる。
【0025】
本明細書で具体化した装置を、製造及び就航方法78の任意の一以上の段階において活用することができる。例えば、製造プロセス84に対応する部品又は部品組立品は、航空機94が就航されている間に製造される部品又は部品組立品と同様の方法で製作又は製造することができる。また、一以上の装置の実施形態を、例えば航空機94の組立を実質的に早めることによってまたは航空機94にかかる費用を削減することによって、製造段階84及び86において利用することができる。同様に、一以上の装置の実施形態を、航空機94が就航している間に、例えば非限定的に、保守及び点検92に利用することができる。
【0026】
本発明の実施形態を特定の例示の実施形態について説明したが、当然ながら特定の実施形態は例示目的のものであって、限定するものではなく、当業者によって他の変形例を発想することが可能である。
【符号の説明】
【0027】
1 抗菌性構造
2 基板
3 基板表面
4 抗菌性コーティング
8 第1抗菌性物質
9 第2抗菌性物質
10 第3抗菌性物質
11 第4抗菌性物質
14 微生物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌性表面コーティングの製作方法であって、
基板表面を有する基板を供給するステップ、
一以上の第1抗菌性物質を、前記基板表面上に、一以上の第1パターン様に塗布するステップ、及び
一以上の第2抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記第1抗菌性物質の前記一以上の第1パターンに対しておおむね隣接した関係に配置される一以上の第2パターン様に塗布するステップ
を含む方法。
【請求項2】
一以上の第2抗菌性物質を前記基板表面上に塗布する前記ステップが、一以上の第2抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記一以上の第1抗菌性物質に対して少なくとも約1ミクロンの間隔を置いて塗布するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
一以上の第2抗菌性物質を前記基板表面上に塗布するステップ前記が、一以上の第2抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記一以上の第1抗菌性物質に対して約1ミクロン〜1ミリの間隔を置いて塗布するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
一以上の第1抗菌性物質を前記基板表面上に一以上の第1パターン様に塗布するステップ前記が、第1コーティング塗布媒体を供給するステップ、前記第1コーティング塗布媒体に前記一以上の第1抗菌性物質を加えるステップ、及び前記基板の前記基板表面上に前記第1コーティング塗布媒体を塗布するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
一以上の第2抗菌性物質を前記基板表面上に一以上の第2パターン様に塗布する前記ステップが、第2コーティング塗布媒体を供給するステップ、前記第2コーティング塗布媒体に前記一以上の第2抗菌性物質を加えるステップ、及び前記基板の前記基板表面上に前記第2コーティング塗布媒体を塗布するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記基板の前記基板表面に前記第1コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップと、前記基板の前記基板表面に前記第2コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップが、三次元印刷技術を用いて、前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を前記基板の前記基板表面上に塗布するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
三次元印刷技術を用いて、前記基板の前記基板表面に前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップが、インクジェット印刷を利用して、前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を、前記基板の前記基板表面上に塗布するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
一以上の第2抗菌性物質を前記基板表面上に一以上の第2パターン様に塗布する前記ステップが、一以上の第2抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記第1パターンと交互の関係に塗布するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
抗菌性表面コーティングの製作方法であって、
基板表面を有する基板を供給するステップ、
第1の複数の抗菌性物質を、前記基板表面上に、第1の複数のパターン様に塗布するステップ、及び
第2の複数の抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記第1の複数の抗菌性物質の前記第1の複数のパターンに対しておおむね隣接した関係に配置される第2の複数のパターン様に塗布するステップ
を含む方法。
【請求項10】
第2の複数の抗菌性物質を前記基板表面上に塗布する前記ステップが、第2の複数の抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記第1の複数の抗菌性物質に対して少なくとも約1ミクロンの間隔を置いて塗布するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第2の複数の抗菌性物質を前記基板表面上に塗布する前記ステップが、第2の複数の抗菌性物質を、前記基板表面上に、前記第1の複数の抗菌性物質に対して約1ミクロン〜1ミリの間隔を置いて塗布するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1の複数の抗菌性物質を前記基板表面に第1の複数のパターン様に塗布する前記ステップが、第1コーティング塗布媒体を供給するステップ、前記第1コーティング塗布媒体に前記第1の複数の抗菌性物質を加えるステップ、及び前記基板の前記基板表面に前記第1コーティング塗布媒体を塗布するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
第2の複数の抗菌性物質を前記基板表面に第2の複数のパターン様に塗布する前記ステップが、第2コーティング塗布媒体を供給するステップ、前記第2コーティング塗布媒体に前記第2の複数の抗菌性物質を加えるステップ、及び前記基板の前記基板表面に前記第2コーティング塗布媒体を塗布するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基板の前記基板表面に前記第1コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップと、前記基板の前記基板表面に前記第2コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップが、三次元印刷技術を用いて、前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を前記基板の前記基板表面に塗布するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
三次元印刷技術を用いて前記基板の前記基板表面に前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を塗布する前記ステップが、インクジェット印刷を利用して、前記第1コーティング塗布媒体と前記第2コーティング塗布媒体を、前記基板の前記基板表面に塗布するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基板表面上に第2の複数の抗菌性物質を第2の複数のパターン様に塗布する前記ステップが、第2の複数の抗菌性物質を、前記基板表面に、前記第1の複数のパターンと交互の関係に塗布するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
基板表面を有する基板と、
前記基板表面上に、一以上の第1パターン様に塗布される一以上の第1抗菌性物質と、
前記基板表面上に、前記第1抗菌性物質の前記一以上の第1パターンに対しておおむね隣接した関係に配置される一以上の第2パターン様に塗布される一以上の第2抗菌性物質
を含む抗菌性構造。
【請求項18】
前記一以上の第2抗菌性物質が、前記基板の前記基板表面上に、前記一以上の第1抗菌性物質に対して少なくとも約1ミクロンの間隔を置いて配置される、請求項17に記載の抗菌性構造。
【請求項19】
前記一以上の第2抗菌性物質が、前記基板の前記基板表面上に、前記一以上の第1抗菌性物質に対して約1ミクロン〜1ミリの間隔を置いて配置される、請求項18に記載の抗菌性構造。
【請求項20】
前記一以上の第2抗菌性物質が、前記一以上の第1抗菌性物質とおおむね交互の、重複した関係に配置される、請求項17に記載の抗菌性構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−64070(P2010−64070A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−211168(P2009−211168)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】