説明

抗菌性光力学治療を用いたヒト血液及び血液製剤における微生物枯渇のための新たな方法

新規の処理方法及び装置は、生体液例えば血液及びヒト単独ドナー新鮮凍結血漿、濃縮血小板、赤血球(RBC)、凝血因子(例えば因子V、VII、VII、IX、X、及びXIII)を含む血液製剤などの中に存在する病原微生物を弱毒化/不活化するために提供される。抗菌性光力学治療方法は、血液及び血液製剤から、これらの生物学的特性に影響を与えることなく、多(耐性)細菌、ウイルス性因子、菌、寄生虫、及びその他の検出されない又は検出が容易でない病原微生物又は粒子を除去するのに用いられる。耐性菌は除去するのが難しい。これは、黄色ブドウ球菌やこれに関連する菌株、表皮ブドウ球菌又はアクネ菌、ボレリア種、及び皮膚に存在するその他の菌において、特に言えることである。本発明の他の実施形態は、血液や血液製剤を汚染し、肝炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、及びその他の血液感染性ウイルス性疾患の蔓延の原因となる、検出されない又は検出が容易でないウイルス性因子を除去する。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、及びC型肝炎ウイルスは、近年になって重大な血液感染性感染病として出現してきた。血液及び由来製剤を介して伝染する数多くの寄生虫もまた、これらの新たなプロセス及び装置によって除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生体液中の病原微生物の破壊、除去、及び/又は不活化に関する。特に、血液や血液製剤等の生体液中の病原性微生物を除去するための抗菌性レーザ光治療方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、“A Novel Method for Microbial Depletion in Human Blood and Blood Products Using Antimicrobial PhotoDynamic Therapy”と題されたGerhard Wieland et al.による2009年6月2日に出願された米国特許仮出願第61/183263号の優先権を主張し、この出願はここで参照によって援用される。
【発明の概要】
【0003】
汚染された血液又は血液製剤の輸血によって生じる血液感染性の病気の蔓延は、重大な医療・健康問題として認識されている。血液は多くの場合、カテーテルを静脈に挿入して自然流下によりプラスチック袋の中に収集される(抗凝血剤と混ぜられる)ことで全血として献血される。このように収集された血液はその後、成分に分けられる。その結果として生じる血液成分製品には、赤血球、血漿、血小板のほか、アルブミン蛋白、濃縮凝血因子、クリオプレシピテート、濃縮フィブリノゲン、及び免疫グロブリン(抗体)が含まれる。赤血球、血漿、及び血小板は、アフェレーシスと呼ばれる、より複雑な処理により個別に献血することもできる。
【0004】
輸血の重要性は、ヒトが自動車事故により大きな外傷を負った場合や輸血サポートなしには行えない多くの手術において特に広く知られている。急性又は大量の失血により血管中の血液が十分でなくなると、組織に新しい血液を送り出すだけの充分な圧力が得られず、酸欠による臓器の死を引き起こす。輸血はまた血液疾患による深刻な貧血や血小板減少症の治療にも用いられる。頻繁な輸血を必要とする他の状況は、血友病又は鎌状赤血球病を煩っているヒトである。病気の要件に応じて全血又は血液製剤例えば新鮮凍結血漿、濃縮血小板、濃縮赤血球などを輸血する必要がある。いかなる場合にも、危険な受血者の免疫反応を防ぐためには、輸血された血液は受血者の身体の成分に適合しなければならない。
【0005】
輸血は命を救うものであるが、あらゆる治療がそうであるように、そこにはリスクが伴う。ヒト血液には多くのウイルス、寄生虫、細菌、及び/又は毒素が存在し得るし、もし汚染された血液又は血液製剤を輸血前に効果的に不活化しない又は汚染因子を適切に除去しないと、死亡率の高い感染病を招き得る。一定の輸血は受血者をウイルス感染させる危険性がある。輸血によりB型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、又はC型肝炎ウイルス(HCV)に感染する危険性は、米国のような先進国においても重大な健康への脅威になっている。
【0006】
細菌の抗生物質に対する耐性力は感染症の治療をより難しくする。このようなケースにおいて感染をコントロールするには、より多量の又はより強い薬が必要になる。極端なケースでは菌の耐性力は命にかかわる。抗生物質は細菌感染が進行したときに我々の身体が優性を取り戻すのを助ける強力な殺菌薬である。第2世代・第3世代セファロスポリンのような広域抗生物質の乱用は、メチシリン耐性の発達を大いに加速させる。
【0007】
グラム陽性菌である黄色ブドウ球菌は、耐性力を増していく病原微生物の一例である。これは健康なヒトの粘膜や皮膚にも存在する。これは抗生物質の圧力に対して非常によく適応できる。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という名称でも知られる耐性菌は、ヒトにおける治療困難な感染症の原因になっている。この菌株は多くの場合、複数の複合抗生物質に対して耐性力を有するので、多耐性黄色ブドウ球菌とも称される。
【0008】
細菌は通常、長い期間をかけて抗生物質に対する耐性力を発達させる。現在の化学治療方法に加えて、癌細胞に対する治療法である光力学治療が、様々な微生物の破壊に有効であることが分かった。光力学治療は、適当な波長による光増感剤の活性化に基づくものである。光活性化された光増感剤は、異常細胞を破壊する一重項酸素とフリーラジカルを発生する。種々の光増感剤について、病原微生物に対するこれらの殺菌効果が研究され、有効であることが分かった。
【0009】
汚染されていないドナーの血液を得るには多くの手順を踏む必要がある。それでも、多くのトリートは検出されない微生物因子からきており、これらは輸血まえに不活化される必要がある。血液成分は、血液収集、処理、貯蔵、及び輸血等の多くの準備段階の何れにおいても汚染されうる。従って、一見したところ健康そうな検査済みのドナーの血液でも、検出されない/知られていない無数の伝染性微生物によって汚染されているかもしれない。更に、ドナーの血液ユニットが貯蔵中に細菌によって汚染されると潜在的に致死性の感染症を受血者にもたらすし、残存した白血球を含んでいると化学物質が放出されて病気又は酷い熱の原因になる。
【0010】
米国特許第5、660、731号Piechocki,et alには、抗菌処理後に生体液からメチレンブルーを除去するための方法、システム、及び装置が開示されている。この特許では、メチレンブルーを用いて血液及び血液製剤からウイルスや細菌等の物質を不活化するための処理プロトコルが開示されている。また、炭素繊維を用いて生体液からメチレンブルーを分離する方法についても開示している。
【0011】
Wollowizらは米国特許第6、686、480号にて、血液中に存在する病原微生物を光浄化するために病原微生物の核酸に対して共有結合架橋を形成するためにソラレン化合物がどのように用いられるのか開示している。
【0012】
Wagnerによる米国特許第5、545、516号は、病原微生物をすべて不活化するためにphenthiazin−5−ium色素を用いて560〜800nmで照射することで全血、血漿、血液細胞成分中の病原性汚染物質を不活化する方法を開示している。
【0013】
米国特許第7、407、948号Griffiths et alはPhonoselenaziniumと呼ばれる感光性組成物について開示し、その光力学治療における抗感染剤、抗癌剤、滅菌剤としての用途について開示している。一の実施形態では、必要量の光増感剤を投与し培養後に細胞を665nmセーラムオプテック社ダイオードレーザで照射することで黄色ブドウ球菌、大腸菌、及びその他の微生物をインビトロ条件下で不活化するために当該組成物を使用することを開示している。
米国特許第6、843、961号(Hlavinka et al.)は、光増感剤及び適切な波長の光を用いて血液及び血液製剤中の汚染物質を不活化するPDT方法及び器械を開示している。
【0014】
米国特許第7244841号 Love et al.は、組成物の光力学治療光又は音響力学治療超音波源への暴露を含まない方法で微生物の成長を殺す又は減衰させる組成物の使用について開示している。化合物の刺激は生来のものである。
【0015】
ファージ治療は全く異なる有望なアプローチである。Wilsonは米国出願第2007/0020241号で光増感剤とバクテリオファージとを有する組成物を開示している。標的薬剤として用いられるバクテリオファージはスタフィロファージ(staphylophage)である。バクテリオファージは光活性薬剤と結合され、細菌を特定的に標的とする。発明はブドウ球菌、より具体的にはMRSA、EMSA、VRSA、ヘテロVRSA、VISA、又はCA−MRSA菌株を不活化するのに有用である。ファージ治療はより複雑なシステムである。米国出願第2002/0001590においてKellyらは病原微生物を不活化するために抗生物質や化学療法薬等の抗菌薬と併せてバクテリオファージを用いる。
【0016】
米国特許第6、235、508号においてSowemimo−Cokerらは、遮断剤に付着した光増感剤と少なくとも1の置換ハロゲン又は非水素結合性イオン部位又はその両方を有する組成物を用いてウイルス性及び細菌性の汚染物質を不活化する方法を開示している。好適な2つの光活性化合物はソラレンとクマリンであり、これらは紫外線又は電離放射線による照射後にウイルスの核酸を具体的に標的にして共有結合的にDNA及びRNAと結合することで病原微生物を不活化するように作られている。低毒性化合物をPS及び電離放射線と併せて用いると有害となり得る。ソラレンは光活性DNAインタカレート化合物であって、一重項酸素を生成しない。
【0017】
米国特許第6、323、012号においてBen−Hurらはウイルス感染細胞に5−アミノレブリン酸を投与することでウイルス感染を治療するPDT方法を開示している。短期間の後、赤色光を当てて、ウイルス感染細胞に蓄積しているプロトポルフィリンIXを光線力学的に活性化させる。
【0018】
米国特許第7、094、378号においてGoodrichらは生体液中に存在する微生物を処理及び不活化する方法及び装置を開示している。この方法は、処理される液体における血漿の割合を調整し、光増感剤(リボフラビン)と混合し、生体液を光に当てて微生物を不活化することを含む。同様に、米国特許第7、077、559号においてHlavinkaらは、リボフラビンと光を用いて血液及び血液製剤中の微生物を減少させる混合システム、器械、及び方法を開示している。絞り装置又は締め付け装置は、血液又は血液成分の適切な光照射を確実にする。
【0019】
米国特許第7、049、110号においてReddyらは、液に無毒性PSを加えて液を光照射することで生体液中の微生物を不活化するPDT方法及び器械を開示している。
【0020】
病原性微生物に対する従来の検査及び処理方法は、汚染された血液及び血液製剤を介した急速な感染をコントロールする点では充分に効果的でない。従来技術で開示された微生物除去方法は、細菌、ウイルス、及びその他の微生物の全てを弱毒化する点においては、主張されている程には効果的でない。従って、これらの病原性物質を輸血前に血液及び血液製剤から除去するか不活化させることが不可欠である。残念ながら現時点においては、装置の不十分な濾過能力、治療困難な微生物の抗生物質耐性、又は効果的で有効な装置及び/又は方法の不足が原因で、血液又は血液製剤からの物質における血液病原微生物の除去又は不活化には困難が多い。従って、生体液の治療的、生物学的特性を損傷することなく単独ドナーからの血液及び血液製剤から病原性物質を除去し又は不活化させるための効果的かつ有効な方法及び装置を提供する必要がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は、ドナーから収集された血液及び血液製剤等の生体液中に見られる病原微生物を除去、破壊、及び/又は不活化するための抗菌性光力学治療方法及び処理装置を提供することである。
【0022】
本発明の他の目的は、有効な抗菌性光増感剤及び光を用いて感染した血液及び血液製剤を浄化するための抗菌性光力学治療方法及び処理装置を提供することである。
【0023】
本発明の他の目的は、血液及び血液製剤を汚染している検出されないウイルス性化合物を除去するための光源を有する照射ユニットを備えた抗菌性光力学治療方法及び処理装置を提供することである。
【0024】
本発明の他の目的は、処理される血液及び血液製剤の生物学的、治療的特性を変える又はこれに影響を与えることなく病原微生物を放射、除去、及び/又は不活化するための抗菌性光力学治療方法及び処理装置を提供することである。
【0025】
本発明の目的は、全血及び血液製剤例えばヒト新鮮凍結血漿、濃縮血小板、赤血球(RBC)、及び病欠因子(V、VII、IX、X、及びXIII)などにおける病原性物質を殺す、除去する、及び/又は不活化するための抗菌性レーザ光治療方法及び装置を提供することである。
【0026】
本発明の他の目的は、一重項酸素の生成を誘導するのに適切な波長を有する適切な光源を提供することである。可能性のある光源は、ダイオードレーザシステム、高出力LED、可視光を出力する白色光源又はその他の光源、及び近UV又は近IRの光を出力する光源をも含むリストの中から選択される。
【0027】
手短に言うと生体液例えば血液及びヒト単独ドナー新鮮凍結血漿、濃縮血小板、赤血球(RBC)、凝血因子(例えば因子V、VII、VII、IX、X、及びXIII)を含む血液製剤などで発見される病原微生物を弱毒化/不活化させるための新しい治療方法及び装置を提供する。抗菌性光力学治療方法は、血液及び血液製剤に含まれる多数の(耐性)細菌、ウイルス性因子、菌類、寄生虫、及びその他の検出されない或いは検出が容易でない病原微生物又は分子を、これらの生物学的特性に影響を与えることなく除去するのに用いられる。耐性菌は除去するのが難しい。これは、黄色ブドウ球菌およびこれと同類の菌株、表皮ブドウ球菌又はアクネ菌、ボレリア種、及び皮膚にいるその他の細菌において特に言えることである。本発明の他の実施形態では、血液及び血液製剤を汚染する検出されない又は検出が容易でないウイルス性因子であって、肝炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、及びその他の血液感染性のウイルス性疾患の原因となるものを除去する。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、及びC型肝炎ウイルスは近年、重大な血液感染性感染病として出現した。血液及び由来物質を介して伝染する多数の寄生虫も、これらの新たなプロセス及び装置によって除去される。
【0028】
本発明の上述した目的及び他の目的、特徴、及び効果は添付の図面と共に以下の説明により明確にされる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、4個のLEDリングユニットを有する4重照射ユニットの平面図である。
【図2】図2は、2個のLEDリングユニットを有する照射ユニットとコネクタを有する照射バックの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
血液感染性の、輸血により感染する、及びそれに関連する病気が数多くある。本発明は、全血及び血液製剤中の病原性微生物を効果的に除去し、減少させ、及び/又は不活化させる抗菌性光力学治療方法及び装置を提供する。赤血球(RBC)、白血球(WBC)、及び血小板を含む全血コンテンツは血漿と呼ばれる液体中に浮遊している。この発明において、「微生物」、「病原微生物」、「微生物」、「微生物因子」、又は「微生物」の用語は、ヒト及び動物の双方において深刻な感染症を引き起こす全てのタイプの有害な又は血液汚染細菌及びそれらの耐性種、プリオン、菌、ウイルス、原生動物、及び血液寄生虫を含む。「血液製剤」及び「血液成分」の用語は、ヒト単独ドナー新鮮凍結血漿、濃縮血小板、血小板フェレーシス、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、濃縮顆粒細胞、アルブミン、クリオプレシピテーション、抗トロンビンIII、抗血友病因子(AHF)、凝血因子(例えば、因子V、VII、VII、IX、X、及びXIII)、及びこれらの組み合わせを言う。「生体液」又は「体液」の用語は全血又は血液製剤を言う。
【0031】
抗生物質に対する耐性力の発達は、細菌性感染病の治療に際して直面する大きな問題である。特に、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)等の多耐性細菌は、米国の病院で最も頻繁に確認される抗菌薬耐性病原微生物である。同時に、一見したところ健康そうなドナーから献血された血液における真の脅威は、表皮ブドウ球菌又はアクネ菌のような皮膚細菌、ボレリア種及び献血プロセスで感染するその他の病原細菌から来る。本発明は、細菌がこのように生体液へ侵入するのを排除する方法及び装置を提供する。
【0032】
輸血感染性ウイルスは、血液を汚染するものとして比較的新しく発見されたウイルスである。ウイルス性因子、例えばヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、B型肝炎ウイルス(HBV)などは、血液中に存在するが多くの場合は検出されない。それほどには知られていないウイルス性因子には、T細胞リンパ向性ウイルス、サイトロメガロウイルス、及びパルボウイルスが含まれる。ウイルス感染血液は、AIDS、肝炎、及び同様の血液感染性疾患の感染原因になる。本発明の方法及び装置を用いることで、血液や血液製剤のような生体液に含まれ検出されないウイルス、耐性細菌、及びその他の微生物を除去できる。
【0033】
本発明は、伝染性血液感染性寄生原虫類、例えばシャガス病の原因となるトリパノソーマクルージ、アフリカ睡眠症の原因となるトリパノソーマ種、マラリアの原因となるマラリア原虫種、特に、悪性で薬物抵抗力を増していくタイプのマラリアの原因となる熱帯マラリア原虫などの除去も目的とする。この脅威に加え、未だ確認されていない未知の微生物が他にも存在する。目的は一般的に、健康なドナーから献血された血液中の検出が容易でない危険を破壊することである。
【0034】
感光性因子及びその派生物は、抗菌性因子として効果的に使用される。ここで発見される好適な光増感剤はサフラニンOであり、これは2つの互変位性型で存在し、532nmで光活性化できる。
【0035】
サフラニンOは高い抗菌作用を示す。サフラニンOは、血液や漿液等の複雑な生体液の存在下においても非常に効果的である。他の光増感剤が抗菌薬として用いられる一方で、本発明においては、好適な光増感剤はフェノチアジン、ポルフィリン、クロリン、及びその他からなる群から選択される。
【0036】
一の実施形態においては、抗菌性光力学治療のための処理装置は、照射ユニットと、無菌透明収容バックと、バックホルダと、を備え、光増感剤吸収ユニットが設けられている。本発明の照射ユニットは、選択された光増感剤により吸収される1又は複数の波長を有するレーザ、ダイオードレーザシステム、LED、高出力LED、ランプ、白色光源又は他の光源を含むがこれらに限定されない群から選択される。光源は、電磁波スペクトル(EMS)における可視光、近紫外線(UV)、及び/又は近赤外線(NIR)領域を含む適切な波長で作動する。照射ユニットは、光力学治療を行いながら、一重項酸素の生成を引き起こすために光源を利用する。好適には、光源はLEDランプを備える。照射ユニットは更に冷却要素とバックホルダとしてのボックスを備える。加えて、照射ユニットは、適切な混合と収容バック内部の血液を照射手段からの光に曝すのを確実にするため、スライド、回転、又は同様の動作のための手段から構成される。また、処理中に無菌透明収容バックを定位置に保持するのに必要なものを十分に備えている。光増感剤を活性化させる為の光の透過を可能するため、血液を収容し照射ユニット内に設置される収容バックは透明である。従って、照射が行われる前には血液を収容する収容バックを適切に覆い、早すぎる光増感剤の活性化を防止する。好適には、被処理生体液に対して適切な照射量を与えるため、無菌透明収容バックは直列又は並列チューブを用いて接続されるのが好ましい。光増感剤吸収ユニットは、被処理生体液中に存在する余分な、反応しなかった、又は活性化されなかった光増感剤を除去するのに用いられる。一の実施形態では、光増感剤吸収ユニットは、被処理血液及び血液製剤から余分な又は活性化されなかった光増感剤を抽出及び/又は吸収する多孔質ビーズ及びスポンジで満たされたハウジングから構成される。処理され浄化された血液及び血液製剤は更なる使用のために保存される。
【0037】
他の実施形態においては、血液及び血液製剤からこれらの生物活性の基本的要素に悪影響を与えることなく病原微生物を除去し、撲滅し、及び/又は不活化するための抗菌性光力学治療(PDT)方法は、1)血液を収集し、2)必要であれば全血を血液成分に分離し、3)処理液を構成する血液又は血液成分と光増感剤とを混合し、4)当該処理液を照射し、5)余分な及び/又は活性化されなかった光増感剤と残留片を枯渇させ、6)処理され浄化された血液又は血液成分を収集して更なる使用時まで無菌状態で保管するステップを備える。
【0038】
血液凝固を防止するため、抗凝血物質例えばヘパリン又はクエン酸塩が収集バックに加えられる。好適には、血液及び血液成分は健康なドナーから収集される。分離ステップを速めるために遠心分離器を用いても良い。そして、分離された血液成分は無菌バックに入れられて保管され、次の抗菌性PDT処理の準備が整う。好適な光増感剤はBLC2003(サフラニンO)である。ステップ3)の後又はその間に培養時間があると、光増感剤と処理される血液又は血液成分との適切な混合を確実にできる。加えて、処理装置により与えられるスライド、回転、又は同様の動きにより、光増感剤と血液又は血液成分とを更に混ぜ合わせ、生体液及び/またはその成分を完全に照射するのを可能にする。照射ステップは、採用された選択された光増感剤にコードされた波長の処理装置の光源を用いて行われる。使用される光増感剤がBLC2003である場合、光源は好ましくは532nmで動作する/含む。余分な及び/又は活性化されなかった光増感剤と残留片を枯渇させるステップは、残留片例えば不活化された微生物及び同種物なども吸収又は吸収する光増感剤吸収ユニット内を、アクティブで微生物を含まない被処理液に通過させることで行われる。処理された血液又は血液成分は、ヒト又は動物の生体液流に再混合され再注入され、温度、濃度、組成、及びその他の必要なパラメータ全てが調整される。
【0039】
本発明の抗菌性PDT方法は、被処理血液又は血液製剤の生物活性の基本的要素に悪影響を与えないし、処理後において、これらの機能的能力の機能障害も示さない。
本発明は以下の例に基づき更に説明されるが、これに限定されるものでない。
【0040】
例1:血液及び血液製剤から微生物を除去するための概略処理手順
血液及び血液製剤から病原微生物を除去、撲滅、及び/又は不活化するための概略ステップは、以下のものを含む。
【0041】
ステップ1:健康なドナーからの血液収集を含む。ヘパリン又はクエン酸塩等の抗凝血剤が収集バックに加えられ、血液の凝固を防止する。
【0042】
ステップ2:血液成分の分離。血液成分には、赤血球、血漿、血小板、及び(クリオプレシピテートされた)抗血友病因子(AHF)が含まれる。もし血液に凝血防止処理を施して容器内で静止させると、他の成分より重い赤血球は底に沈み、血漿は上方に留まり、白血球及び血小板は血漿と赤血球の間で浮遊したままとなる。遠心分離器を用いてこの分離プロセスを加速させることもできる。次に、血小板を多く含む血漿が取り除かれて無菌バックに入れられ、血小板及び血漿又はクリオプレシピテートされたAHFを作成するのに用いることができる。血小板を取得するには、血小板を多く含む血漿を遠心分離して血小板を底に沈める。そして、血漿と血小板とが分離されて輸血可能にされる。アルブミン、静注用免疫グロブリン(IVIG)、及び凝血因子のような精製血漿タンパクを供給するために、血漿を他のドナーからの血漿と一緒にして更に処理又は分別してもよい。
【0043】
ステップ3:血液及び血液製剤を収容する無菌透明収容バックに光増感剤、好ましくはBLC2003(サフラニンO)を注入する。
【0044】
ステップ4:光増感剤と血液及び血液製剤とを確実に適切に混合し、その後に短い培養時間をおく。
【0045】
ステップ5:光増感剤と混合された血液又は血液製剤を収容する無菌透明収容バックを、スライド移動可能なバックホルダを備える処理装置内に設置する。バックをホルダにセットすると、ホルダのスライド移動を開始する。これにより、無菌透明収容バック内において血液及びその成分の完全な照射を確実にできる。
【0046】
ステップ6:選択された光増感剤にコードされた波長(BLC2003が用いられる場合には532nm)で照射する。
【0047】
ステップ7:光増感剤吸収装置内を、微生物を含まない液体に通過させる。この吸収ユニットは、被処理生体液内の余分な及び活性化されなかった光増感剤を取り除く。
【0048】
ステップ8:浄化され処理された血液/血液成分は収集されて、更なる使用まで貯蔵される。
【0049】
このように処理された血液では、凝血因子の活動に著しい減少は見られないし、血漿の機能的能力も影響を受けていない。本発明は血液バンク、病院、又は実験室において病原微生物を不活化するのに採用可能である。
【0050】
例2:血液及び血液製剤を処理する処理装置及び抗菌性PDT方法
図1は、直方体形状を有する照射ユニットの四側面上に4個のLEDリングユニット101を有する四重照射ユニット100を示す平面図である。4個のLEDユニットは、中心の冷却要素103上に配置され、それぞれ無菌透明収容バックを収容するボックス105を有する。無菌透明収容バックは、4つのバック全て及び四重照射LEDユニットを介してフローを取得するために、チューブにより接続されている。無菌透明収容バックへの各流入は下側に位置する。図2は、四重照射ユニット100の各側面上の対応する無菌透明収容バックと共に各照射ユニットがどのように配置されているかを示す。
【0051】
図2は、LEDユニットと、照射ユニット200の各側面内で照射される無菌透明収容バックとボックスの対応配置とを示す。各LEDユニットは、2つの同心リング201状に配置された高出力LEDアレー(好適な光増感剤が使用される場合には、530nmのLED波長を有する全部で18のLEDユニットを備えるルクセオン(登録商標)リング)を有する。LEDの配置は、種々の異なる方法により1又は複数のリング状にされても良い。照射ユニットは、チューブコネクタ205を有する対応のボックスを有し、その中に照射バック203が配置される。矢印は細菌懸濁液の流れ方向を示す。
【0052】
健康なドナーからの感染血液は採血されて、無菌クエン酸塩又はヘパリン無菌透明収容バックに収集される。本発明における無菌透明収容バックは、無菌性光力学治療処理で使用される照射ユニット専用に設計されたものである。このように収集された血液は、当業者により既に知られている方法により各成分に分離されるか、又は全血そのものとして本処理方法の対象とされる。光増感剤因子が透明無菌バックに加えられる。微生物が光増感剤に完全に曝されるのを確実にするため、加えられた光増感剤は環状シェーカを用いて血液及び/又は血液成分と混合される。このように準備された血液バックは照射ユニット内部のバックホルダに設置される。
【0053】
バックがホルダに設置されるとスライド運動が開始される。照射ユニットのスイッチがオンされ、スライド運動中の無菌透明収容バックが、細菌性及び寄生性粒子を除去するのに十分な通常は長時間、加えられた光増感剤の吸収スペクトルに適合した特定の波長に曝される。光増感剤は、その後に光学細胞傷害効果により破壊される微生物細胞の上又はその内部に蓄積する。被処理液は、小さな多孔質ビーズと大きいスポンジで満たされたプラスチックハウジングで構成される光増感剤吸収ユニット内を通過させられる。これらのビーズ/スポンジは、被処理液から余分な又は活性化されなかった光増感剤を抽出/吸収する。余分な又は反応しなかった光増感剤はついに取り除かれる。浄化された血液及び血液製剤は更なる使用のために貯蔵できる。このように処理された血液及び製剤は、これらの生物学的機能は損傷を受けてなく、これらの治療効果も減少していない。この発明で用いられる本方法及び装置は、微生物病原体を除去するのに効果的に使用される。
【0054】
この方法は、全血、血液製剤、及び血液成分を含むがこれらに限定されない生体液中の病原微生物を除去するのに使用できる。血液成分の用語は、ヒト単独ドナー新鮮凍結血漿、濃縮血小板、赤血球(RBC)、凝血因子(例えば因子V、VII、VII、IX、X、及びXIII)の各々又はこれらの組み合わせを含む。
【0055】
例3:献血された血液からの検出されないウイルス性因子の浄化及び除去
輸血は、損傷による多量失血のような状況においては命を救うことができるし、手術中に失った血液に取って代わることもできる。輸血はまた、重度の貧血や血液疾患に起因する血小板減少の治療にも利用できる。血友病又は鎌状赤血球病を煩うヒトは頻繁な輸血を必要とする。初期の輸血は全血を用いたが、現代の医療業務では血液の成分のみが用いられる。献血された血液は、特定の患者群での使用に適したものとするため、収集された後に処理されるのが通常である。数多くの感染病例えばHIV、梅毒、肝炎、その他などにおいては、検出されない微生物が一見健康そうな献血者から受血者へ輸血により伝染する。本発明は、検出されない又は検出が容易でないウイルス性因子を除去するのを助け、病原微生物を含まず安全に利用できる生体液を提供する。患者から収集された全血は、極少量の無毒性の光増感剤、好ましくはサフラニンOと混合される。全血及とサフラニンOとを収容する無菌透明収容バックは環状シェーカを用いて十分に混合され、照射ユニット内のバックホルダにセットされ、スライド運動が開始される。照射ユニットは波長532nmの光源を有する。使用される光源はレーザ又は高出力LEDライトを含んでも良い。照射ユニットでは、選択された光増感剤の吸収特性に応じて、可視領域、近UV、及び/又は近IRの光を出力する光源が使用可能である。従って、被処理血液は、血液透析濾過又は他の目的での最終使用まで、温度と湿度が調整された場所で保管される。この、通常は長い時間は、ウイルス性粒子を除去するのに十分なはずである。被処理血液及び血液製剤における余分な又は活性化されなかった光増感剤は、光増感剤吸収ユニット/小さな多孔質ビーズと大きなスポンジで満たされたプラスチックハウジングで構成された手段を用いて取り除かれる。これらのビーズは被処理生体液から余分な又は活性化されなかった光増感剤微粒子を抽出/吸収する。
【0056】
例4:献血された血液からの寄生虫浄化及び除去
一般的に健康と認識される人の血液でも、保存状態、特に37度で保存された濃縮血小板において成長する病原微生物により汚染されている。血液は栄養素、糖、酸素を有し、微生物の成長にとって理想的な環境と温度を提供する。もし免疫システムが健全なら寄生虫は常時チェックされる。血液中に見られる最も一般的な寄生原虫には、ホストの血液中で感染性期を有する内部寄生虫例えばマラリア原虫やトリパノソーマなどが含まれる。一般的に知られている原生動物には、マラリアの原因となるマラリア原虫種、他の原生動物、シャガス病又はアメリカ睡眠症の原因となるトリパノソーマクルージ、及びアフリカ睡眠病の原因となるトリパノソーマブルーセイがある。輸血用血液には、これらの寄生虫がますます多く存在する。寄生虫は脂肪細胞や筋細胞に入り込み、増殖を始め、最終的に血液中に放出されて身体全体に広がる。これらは最終的には血液中にはあまり存在しなくなるが、臓器に住み増殖を続ける。血液と臓器の双方で生きている伝染性の寄生虫と共に感染病はいつまでも続く。寄生虫の伝染は、虫が再び刺すことで起こり得る。初めは餌と一緒に寄生虫を取り込み、その後に刺した次の人にこれらを伝染させる。寄生虫は輸血や臓器移植によっても伝染し得る。本発明は血液及び血液製剤からこのような寄生虫を除去して、病院や血液バンクでの更なる利用のために安全なものとするために効果的に採用される。健康なドナーから収集された血液には、生体液中の寄生虫を標的とし照射後に不活化させる光増感剤であるサフラニンOが注入される。光増感剤と血液とを収容する無菌透明収容バックは照射室内に置かれる。血液及び光増感剤と共にバックが十分に光に曝されるのを確実にするため、バックホルダはスライド運動を開始する。血液や製剤は損傷を受けない。血液中の反応しない及び余分な光増感剤は除去され、これで患者における更なる使用を安全にできる。
【0057】
本発明の処理方法及び装置は、例1の概略手順で説明したように、全血又は分離された血液成分を個別に処理するのに採用できる。
【0058】
添付の図面を参照して発明の好適な実施形態について説明したが、発明は上述した実施形態に限定されず、添付した請求の範囲で定義された発明の範囲を逸脱しない範囲で当業者による変更、改良が可能であることを理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.血液を収集し、
b.必要であれば全血を血液成分に分離し、
c.処理液を構成する血液又は血液成分と光増感剤とを混合し、
d.選択された光増感剤に適切な波長で前記処理液を照射し、
e.余分な及び/又は活性化されなかった光増感剤及び/又は残留片を枯渇させ、
f.処理され浄化された前記処理液を収集して無菌状態で更なる使用時まで保存するステップを備える、生物学的活性の基本的要素に悪影響を与えることなく微生物が入った血液及び血液製剤の枯渇、除去、又は不活化のための抗菌性光力学治療方法。
【請求項2】
前記微生物は、ウイルス、細菌、多耐性細菌、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)、寄生原生動物、プリオン、菌、及び他の検出されない、検出が困難な、及び知られていない病原微生物を含む、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項3】
前記血液及び血液製剤は、全血、赤血球、白血球、血漿、血小板、濃縮血小板、血小板フェレーシス、新鮮凍結血漿、クリオプレシピテーション、クリオプレシピテートされた抗血友病因子(AHF)、ヒト単独ドナー新鮮凍結血漿、濃縮顆粒細胞、アルブミン、抗トロンビンIII、凝血因子、及びこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項4】
前記光増感剤は、サフラニンO、フェノチアジン、ポルフィリン、及びクロリンからなる群から選択される、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項5】
前記照射は、投与される光増感剤の吸収スペクトルに適合した波長で前記血液及び血液製剤を照射することから成る、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項6】
前記余分な及び不活化された光増感剤の枯渇ステップは、光増感剤吸収装置を用いて行われる、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項7】
前記残留片は、光増感剤片、不活化された微生物、及びこれと同様のものを含む、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項8】
前記血液成分への分離ステップは、希釈、分離、デキャンティング、遠心分離、及びこれらの組み合わせから選択された方法で行われる、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項9】
前記混合ステップ及び照射ステップは、スライド動作、回転動作、及びこれらの組み合わせから選択された動きによって更に増進される、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項10】
前記更なる使用は、処理された血液又は血液成分を、適切な条件下でヒト又は動物の液体流へ再混入し再注入することを含む、請求項1に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項11】
前記適切な条件とは、温度、濃度、組成、及び同類のものを含む必要な既知の生理的パラメータの調整を意味する、請求項10に記載の抗菌性光力学治療方法。
【請求項12】
照射ユニットと、
無菌透明収容バック及びバックホルダと、
光増感剤吸収ユニットと、
を備える、生体液から微生物を枯渇させるために使用される抗菌性光力学治療処理のための装置。
【請求項13】
前記照射ユニットは、光源と、冷却要素と、バックホルダと、スライドさせ、回転させ、及び実行される組み合わせの運動のための手段と、を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記光源は高出力光源を備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
照射ユニットの前記光源は、予め選択された光増感剤に適合した電磁スペクトルの可視、近UV、及び近IR領域の波長を有する、レーザ、ダイオードレーザシステム、高出力LED、ランプ、LED、白色光源及びその他の光源である、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記光源は532nmで動作する高出力LEDを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記スライド、回転、及び組み合わせ運動は、適切な生体液−光増感剤混合と照射ユニットからの光への暴露を確実にする、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記バックホルダはスライド運動可能である、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記無菌透明収容バックは光増感剤を活性化させるために光を透過させる、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記光増感剤吸収ユニットは、被処理血液及び血液製剤から余分な及び反応しなかった光増感剤と残留片とを除去するように設計されている、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記残留片は、血液及び血液製剤の処理後に存在する光増感剤片、不活化された微生物、及び同様の断片化された物質を含む、請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−528873(P2012−528873A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514073(P2012−514073)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/037044
【国際公開番号】WO2010/141564
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(502359666)セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド (20)
【Fターム(参考)】