説明

抗菌性溶媒コーティング組成物

抗菌性組成物および方法を開示する。抗菌性組成物は、抗菌性機能を広範な医療デバイスに付与するのに特に有用である。一態様において、本発明は、アクリレート型弱溶液コーティングを使用したマイルド溶媒コーティングに関する。これらの組成物は、必要に応じて流動改質剤を含む。それらの組成物は、広範な薬剤から選択することができる抗菌剤をも含む。代表的な抗菌剤は、塩化セチルピリジウム、セトリミド、アレキシジン、二酢酸クロルヘキシジン、塩化ベンズアルコニウムおよびo−フタルアルデヒドを含む。また、それらの組成物は、低分子量アルコール、アルカン、ケトンおよびそれらの組合せなどの1つまたは複数の好適なマイルド溶媒を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌性組成物および様々な医学的用途においてそれらの組成物を使用するための方法に関する。近代の医学的治療の主な課題の1つは微生物の感染および蔓延の抑制である。
【背景技術】
【0002】
この課題が常に提起される1つの分野は、様々な種類の点滴治療にある。点滴治療は、最も一般的な医療処置の1つである。入院患者、自宅看護患者および他の患者は、血管系に挿入された血管アクセスデバイスを介して液体、医薬および血液製剤を受ける。感染を治療し、麻酔もしくは鎮痛を提供し、栄養補助を提供し、癌成長を治療し、血圧および心臓律動性を維持するために、または多くの他の臨床的に有意な用途のために点滴治療を使用することができる。
【0003】
点滴治療は、血管アクセスデバイスによって促進される。血管アクセスデバイスは、患者の末梢または中枢血管系にアクセスすることができる。血管アクセスデバイスは、短期間(数日間)、中期間(数週間)または長期間(数カ月間から数年間)にわたって留置することができる。血管アクセスデバイスを連続的点滴治療または断続的治療のために使用することもできる。
【0004】
一般的な血管アクセスデバイスは、患者の静脈に挿入されるプラスチックカテーテルである。カテーテルの長さは、末梢アクセスのための数センチメートルから中枢アクセスのための多センチメートルの範囲であってよい。カテーテルは経皮的に挿入することができ、または患者の皮膚の下に外科移植することができる。カテーテル、またはそれに装着された任意の他の血管アクセスデバイスは、単一の管腔、または多くの液体を同時に注入するための複数の管腔を有することができる。
【0005】
血管アクセスデバイスは、一般には、他の医療デバイスを装着できるルアーアダプタを含む。例えば、投与セットを血管アクセスデバイスの一端に装着し、静脈(IV)袋を他端に装着することができる。投与セットは、液体および医薬の連続注入のための液体導管である。一般に、IVアクセスデバイスは、別の血管アクセスデバイスに装着することができ、血管アクセスデバイスを閉鎖し、液体および医薬の断続的注入または注射を可能にする血管アクセスデバイスである。IVアクセスデバイスは、筐体および系を閉鎖するための隔膜を含むことができる。隔膜をブラントカニューレまたは医療デバイスの雄型ルアーで開放することができる。
【0006】
血管アクセスデバイスの隔膜が適正に動作できないか、または不十分な設計特徴を有する場合は、特定の併発症が起こり得る。点滴治療に伴う併発症は、重大な罹患およびさらには死亡を引き起こし得る。1つの重大な併発症は、カテーテル関連血流感染(CRBSI)である。米国の病院では推定で年間250000〜400000件の中枢静脈カテーテル(CVC)関連BSIが発生している。
【0007】
現行の血管アクセスデバイスは、他の医療デバイスによる血管アクセスデバイスの装着および/またはアクセス中に適正に機能する隔膜を提供することによって、CRBSIをもたらす感染などの併発症を防止する。適正に機能する隔膜は、一部に、他の医療デバイスによる装着および/またはアクセス中に血管アクセスデバイスの内部環境と外部環境の間の感染遮断物として作用することになる。感染遮断物として適正に機能することによって、隔膜は、CRBSIおよび他の併発症を最小限に抑える。
【0008】
IVアクセスデバイスは、筐体および系を閉鎖するための隔膜を含むことができる。隔膜をブラントカニューレまたは医療デバイスの雄型ルアーで開放することができる。血管アクセスデバイスは、汎発性BSI(血流感染)をもたらす感染の核として作用し得る。これは、定期的にデバイスを洗浄することを怠ること、非無菌挿入技術、またはカテーテル挿入後に流路のいずれかの端部を介して液体流路に入る病原体によって引き起こされ得る。血管アクセスデバイスが汚染されると、病原体は、血管アクセスデバイスに接着し、コロニー形成し、生物膜を形成する。生物膜は、大抵の殺生剤に対して抵抗性を有し、患者の血流に入ってBSIを引き起こす病原体の補給源を提供する。
【0009】
過去35年間にわたって、熱可塑性ポリウレタン溶液を抗菌性コーティングの担体として使用することが慣例であった。溶媒は、通常、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、または両者のブレンドである。THFは、非常に迅速に酸化することができ、非常に強い爆発性を有する傾向があるため、高価な防爆のコーティング設備が必要である。強過ぎる溶媒は、また、ポリウレタン、シリコーン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、PETおよびアクリルを含む大抵のポリマー材料を攻撃することになる。したがって、これらの材料で構成された医療デバイスは、変形し、かつ/またはそれらの表面に微小亀裂を形成し得る。この種のコーティングについての別の問題は、溶媒が完全に熱蒸発するのにほぼ24時間かかることである。よって、従来の技術は、処理および性能に関して根強い問題がある。
【0010】
別の制限は、当該コーティングに使用される好適な抗菌剤の入手可能性である。医療デバイスを被覆するのに最も広く使用される抗菌剤の1つは、銀である。銀塩および銀元素は、医療外科業界および全般的な産業の両方において周知の抗菌剤である。それらは、通常、ポリマーバルク材料に含められるか、またはプラズマ、熱蒸着、電気メッキ、もしくは従来の溶媒コーティング技術によって医療デバイスの表面に塗布される。これらの技術は、単調で、高価で、環境的に優しくない。
【0011】
加えて、銀コーティング医療デバイスの性能は、せいぜい月並みである。例えば、銀塩または銀元素から電離した銀イオンが抗菌剤として一定の効果を達成するまで8時間までの時間を要し得る。その結果、銀コーティングが一様に効果的になる前に実質的な微生物活性が生じ得る。また、銀化合物または銀元素は、濃琥珀色から黒色の不快な色を有する。
【0012】
よって、当該技術分野において、様々な種類の医療デバイス、および特に点滴治療に関連するデバイスに抗菌機能を付与するための改良された組成物が必要である。当該抗菌性コーティングを医療デバイスに塗布するための改良された方法も必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、現在利用可能な抗菌性組成物および方法によってまだ十分に解決されていない当該技術分野での問題および必要性に対応して開発された。したがって、これらの組成物および方法は、改良された抗菌性組成物および方法を提供することによって、CRBSIのリスクおよび発生などの問題を軽減するために開発された。
【課題を解決するための手段】
【0014】
一態様において、本発明は、抗菌性を有するマイルド溶媒アクリレート型コーティングを含む。このコーティングは、医療デバイス、特に、以上に記載および説明した型のニードルレスバルブのような血管内アクセスデバイスに対する使用にも好適である。被覆される医療デバイスは、それ自体がポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)およびアクリルなどのポリマー基板で構成される。次いで、そのマトリックス全体に均一に分散された抗菌剤を含むマイルド溶媒アクリレート型コーティングでそれらの医療デバイスの表面を被覆する。抗菌剤は、マトリックスを介して拡散し、コーティングの表面と接触する微生物を撲滅することが可能である。
【0015】
本発明の配合物は、(PC、PU、PVCおよびアクリルを含む)多くのプラスチック表面に対して良好な接着性を有するアクリレート型マイルド溶媒コーティングである。いくつかの実施形態において、マイルド溶媒は、1つまたは複数の低分子量アルコール(例えばエタノールおよびイソプロパノール)、アルカン(例えばペンタンおよびヘプタン)、ケトン(例えばアセトン)およびそれらの組合せから選択される。溶媒は、一般に、溶液全体の40%未満を構成する。
【0016】
いくつかの実施形態において、コーティングを約60℃で約10分未満にわたって乾燥させることもできる。1つの例において、配合物は、1つまたは複数のマイルド溶媒(例えばイソプロパノール)、流動改質剤および抗菌剤におけるコーティング樹脂としてのアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキル型ポリマーで構成される。抗菌剤のナノサイズ粒子またはミクロサイズ粒子は、コーティングマトリックス全体に均一かつ恒久的に分配される。
【0017】
コーティング溶液は、基板の表面を被覆するための他の従来のコーティング方法を使用することによって噴霧、塗布、浸漬または分散され得る。一部の実施形態において、次いで、それを室温または約60℃で約10分以下の時間にわたって乾燥させることができる。それらのコーティングは、全般的に、市販のIVアクセスデバイスの広く使用されている銀元素または銀化合物のコーティングより効果的である。コーティングは、また、快い淡色またはさらには透明色を有する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この本発明の詳細な説明は、以上に要約した本発明の態様の各々のさらなる説明を提供する。
【0019】
上述のように、本発明は、マイルド溶媒抗菌性コーティングを含む。抗菌性溶媒コーティングは、アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマー、流動改質剤および抗菌剤を含む。一般に、アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーは、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アルキルヒドロキシル(メタ)アクリレートおよびアルキルメトキシシンナメートアクリレートからなる群から選択される。アルキル基は、0から22の炭素数を有することができる(0は水素を指し、1はメチルを指し、2はエチルを指し、3はプロピルを指す)が、0から6の炭素数が好ましく、0から3の炭素数がより好ましい。
【0020】
組成物において、流動改質剤は、一般に、有機粘土、キャスター蝋、ポリアミド蝋、ポリウレタンおよびヒュームドシリカからなる群から選択される。流動改質剤は、コーティングの乾燥重量、すなわち溶媒を蒸発させたコーティングの重量の約0.2%から約30%の量で存在することができる。一部の他の実施形態において、流動改質剤は、コーティングの乾燥重量の約0.2%から約20%の量で存在する。一部の他の実施形態において、流動改質剤は、コーティングの乾燥重量の約0.2%から約10%の量で存在する。
【0021】
抗菌剤は、一般に、アルデヒド、アニリド、ビグアニド、銀、銀化合物、ビスフェノールおよび第四級アンモニウム化合物からなる群から選択される。場合によっては、抗菌剤は、塩化セチルピリジウム、セトリミド、塩化ベンズアルコニウム、アレキシジン、二酢酸クロルヘキシジンおよびo−フタルアルデヒドからなる群から選択されるのが好適である。
【0022】
抗菌剤は、コーティングの乾燥重量の約0.5%から約50%の量で組成物に存在することができる。他の実施形態において、抗菌剤は、コーティングの乾燥重量の約0.5%から約30%の量で組成物に存在する。一部の他の実施形態において、抗菌剤は、コーティングの乾燥重量の約0.5%から約20%の量で存在する。最後に、一部の好適な実施形態において、抗菌剤は、コーティングの乾燥重量の約0.5%から約7.0%の量で存在する。
【0023】
上述のように、いくつかの実施形態において、本発明の配合物を医療デバイスに塗布する前にマイルド溶媒に混入させる。マイルド溶媒は、本アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーを溶解させることが可能である任意の溶媒を含むことができるが、マイルド溶媒のいくつかの好適な例としては、1つまたは複数の低分子量アルコール、アルカン、ケトンおよびそれらの組合せが挙げられる。好適な低分子量アルコールのいくつかの例は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびブタノールを含む。しかし、メタノールは、比較的迅速に蒸発するため、メタノールは、あらゆる実施形態において好適でない可能性がある。その代わり、いくつかの現行の好適な実施形態において、アルコールは、エタノールまたはイソプロパノールを含む。好適な低分子量アルカンのいくつかの好適な例は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンおよびそれらの異性体を含む。実際、いくつかの好適な実施形態において、マイルド溶媒は、ヘキサンまたはヘプタンを含む。また、好適な低分子量ケトンの例はアセトンである。しかし、溶媒がアセトンを含む実施形態において、溶媒は、アルコールまたはアルカンなどの別のマイルド溶媒をも含むことが好ましい。
【0024】
前記溶媒は、いくつかの理由で好適であり得る。1つの例において、前記溶媒は、PC、PU、PVCまたは別の類似の材料を含む医療デバイスに対して、いくつかの従来の溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)およびジメチルホルムアミド(DMF))より穏やかである。換言すれば、前記溶媒は、それらが塗布される医療デバイスを変形または亀裂させる可能性がいくつかの従来の溶媒(例えばTHFおよびDMF)より小さい。
【0025】
別の例において、前記マイルド溶媒は、他の従来の溶媒より迅速に蒸発することができる。よって、前記マイルド溶媒が使用される場合は、コーティングプロセスがより速くなる。さらに別の例において、本マイルド溶媒は、特定の他の従来の溶媒(例えばTHFおよびDMF)より毒性が弱く、爆発性が小さい。
【0026】
開示した他の組成物の場合のように、ポリマーマトリックスに均一に分散された抗菌剤は、マトリックスがIV液または他の種類の流体によって軟化されると、マトリックスから徐々に拡散し、コーティング表面と接触する病原菌を撲滅する。
【0027】
表1のデータは、様々な抗菌剤を使用する様々な組成物の効果を示す。各組成物は、アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマー、流動改質剤、イソプロパノールおよび本抗菌剤を含む。
【0028】
【表1】

【0029】
本発明の範囲内の代表的な配合物を以下に示す。
1.アクリレートコポリマー溶液、例えば、LubrizolのAvalure AC−315、イソプロパノール中20重量%(Lubrizol Advanced Materials,Inc.オハイオ州Cleveland);
2.流動改質剤、例えば、CabotのTS−720、10重量%の固体アクリレートコポリマー;
3.抗菌剤、例えばアレキシジンまたはセトリミドまたは塩化セチルピリジウム、7重量%の固体アクリレートコポリマー。
【0030】
アクリレート型ポリマー、コポリマーまたはポリマー樹脂は、前記マイルド溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の一般的な低分子量アルコール;ペンタン、ヘプタン、ヘキサン等の低分子量アルカン;および/またはアセトンなどのシンプルケトン)の1種または複数に可溶である必要がある。好ましくは、ポリマーは、水に溶解すべきでない。ポリマーまたはコポリマーは、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アルキルヒドロキシル(メタ)アクリレートまたはアルキルメトキシシンナメートアクリレート等であり得る。例は、LubrizolのAvalure AC−315およびNational Starch and Chemical CompanyのDermacryl 79(ニュージャージ州Bridgewater)である。
【0031】
流動改質剤は、有機粘土、キャスター蝋、ポリアミド蝋、ポリウレタン、ヒュームドシリカ等であり得る。改質剤の量は、マイルド溶媒コーティングの30乾燥重量%未満、好ましくは20%未満、最も好ましくはマイルド溶媒コーティングの約0.2乾燥重量%から約10乾燥重量%であり得る。
【0032】
抗菌剤は、配合物について、アルデヒド、アニリド、ビグアニド、銀元素もしくはその化合物、ビスフェノールおよび第四級アンモニウム化合物であり得る。好適な抗菌剤は、塩化セチルピリジウム、セトリミド、塩化ベンズアルコニウム、アレキシジン、二酢酸クロルヘキシジンまたはo−フタルアルデヒドであってよい。配合物における抗菌剤の量は、マイルド溶媒コーティングの乾燥重量の50%未満、好ましくは30%未満、最も好ましくは約0.5%から約20%であるべきである。
【0033】
本発明を、本明細書および以降の特許請求の範囲に広く記載されるその構造、方法または他の実質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形で具現化することができる。本実施形態は、あらゆる点において、単なる例示であり、限定的でないものと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、先述の説明でなく、添付の請求項によって示される。特許請求の範囲と同等の意味および範囲内にあるすべての変更が、それらの範囲内に包含されることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーと、
流動改質剤と、
抗菌剤と、
マイルド溶媒と
を含むことを特徴とする抗菌性溶媒コーティング。
【請求項2】
前記アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーは、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アルキルヒドロキシル(メタ)アクリレートおよびアルキルメトキシシンナメートアクリレートからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項3】
前記流動改質剤は、有機粘土、キャスター蝋、ポリアミド蝋、ポリウレタンおよびヒュームドシリカからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項4】
前記抗菌剤は、アルデヒド、アニリド、ビグアニド、銀、銀化合物、ビスフェノールおよび第四級アンモニウム化合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項5】
前記抗菌剤は、塩化セチルピリジウム、セトリミド、塩化ベンズアルコニウム、アレキシジン、二酢酸クロルヘキシジンおよびo−フタルアルデヒドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項6】
前記マイルド溶媒は、低分子量アルコール、低分子量アルカン、シンプルケトンおよびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項7】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.2%から約30%の量の前記流動改質剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項8】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.2%から約20%の量の前記流動改質剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項9】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.2%から約10%の量の前記流動改質剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項10】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.5%から約50%の量の前記抗菌剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項11】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.5%から約30%の量の抗菌剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項12】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.5%から約7.0%の量の抗菌剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項13】
アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーと、
約0.2乾燥重量%から約30乾燥重量%の流動改質剤と、
約0.5乾燥重量%から約50乾燥重量%の抗菌剤と、
マイルド溶媒と
を含むことを特徴とする抗菌性溶媒コーティング。
【請求項14】
前記アクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーは、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アルキルヒドロキシル(メタ)アクリレートおよびアルキルメトキシシンナメートアクリレートからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項15】
アルキル基は、0から22の炭素数を有することを特徴とする請求項14に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項16】
アルキル基は、0から3の炭素数を有することを特徴とする請求項14に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項17】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.2%から約10%の量の前記流動改質剤を含むことを特徴とする請求項13に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項18】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.5%から約20%の量の前記抗菌剤を含むことを特徴とする請求項13に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項19】
前記組成物は、前記コーティングの乾燥重量の約0.5%から約7.0%の量の抗菌剤を含むことを特徴とする請求項13に記載の抗菌性溶媒コーティング。
【請求項20】
アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アルキルヒドロキシル(メタ)アクリレートおよびアルキルメトキシシンナメートアクリレートからなる群から選択されるアクリレートポリマーまたはアクリレートコポリマーと、
有機粘土、キャスター蝋、ポリアミド蝋、ポリウレタンおよびヒュームドシリカからなる群から選択される流動改質剤と、
アルデヒド、アニリド、ビグアニド、銀、銀化合物、ビスフェノールおよび第四級アンモニウム化合物からなる群から選択される抗菌剤と、
低分子量アルコール、低分子量アルカン、シンプルケトンおよびそれらの組合せからなる群から選択されるマイルド溶媒と
を含むことを特徴とする抗菌性溶媒コーティング。

【公表番号】特表2012−510560(P2012−510560A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539612(P2011−539612)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/066080
【国際公開番号】WO2010/065445
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】