説明

抗IGF−1受容体抗体に関する組成物および方法

【課題】本発明は、抗IGF−1R抗体に関する組成物および方法、または該抗体から得られる組成物および方法を提供する。
【解決手段】特定の態様において、本発明は、ヒトIGF−1Rに結合する、完全ヒト、ヒト化、またはキメラ抗IGF−1R抗体、こうした抗体のIGF−1R結合性断片および誘導体、ならびにこうした断片を含むIGF−1R結合性ポリペプチドを提供する。他の態様は、こうした抗体、抗体断片および誘導体ならびにポリペプチドをコードする核酸、こうしたポリヌクレオチドを含む細胞、こうした抗体、抗体断片および誘導体ならびにポリペプチドを作製する方法、ならびにこうした抗体、抗体断片および誘導体ならびにポリペプチドを用いる方法であって、IGF−1Rに関連する障害または状態を有する被験体の治療法または診断法が含まれる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.以下の
i. 配列番号2に示されるL1の軽鎖可変ドメイン配列に少なくとも90%同一のアミノ酸配列;若しくは
ii. 配列番号1に示されるL1の軽鎖可変ドメイン配列をコードするポリヌクレオチド配列に少なくとも90%同一のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列;
を有する、軽鎖可変ドメイン配列;
b.以下の
i. 配列番号106に示されるH1の重鎖可変ドメイン配列に少なくとも80%同一のアミノ酸配列;若しくは
ii. 配列番号107に示されるH1の重鎖可変ドメイン配列をコードするポリヌクレオチド配列に少なくとも80%同一のポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列;または
c.(a)の軽鎖可変ドメインおよび(b)の重鎖可変ドメイン
のいずれかを含む抗原結合性タンパク質であって、
ここにおいて、ヒトIGF−1Rに結合する、前記抗原結合性タンパク質。
【請求項2】
L1H1(配列番号2及び106)、L2H2(配列番号4及び108)、L3H3(配列番号6及び110)、L4H4(配列番号8及び112)、L5H5(配列番号10及び114)、L6H6(配列番号12及び116)、L7H7(配列番号14及び118)、L8H8(配列番号16及び120)、L9H9(配列番号18及び122)、L10H10(配列番号20及び124)、L11H11(配列番号22及び126)、L13H13(配列番号26及び130)、L14H14(配列番号28及び132)、L15H15(配列番号30及び134)、L17H17(配列番号34及び138)、L19H19(配列番号38及び140)、L20H20(配列番号40及び144)、L21H21(配列番号42及び146)、L23H23(配列番号46及び150)、L24H24(配列番号48及び152)、L25H25(配列番号50及び154)、L26H26(配列番号52及び156)、L29H29(配列番号58及び162)、L30H30(配列番号60及び164)、L32H32(配列番号64及び168)、L33H33(配列番号66及び170)、L34H34(配列番号68及び172)、L37H37(配列番号74及び178)、L38H38(配列番号76及び180)、L39H39(配列番号78及び182)、L42H42(配列番号84及び188)、L44H44(配列番号88及び192)、L45H45(配列番号90及び194)、L46H46(配列番号92及び196)、L47H47(配列番号94及び198)、L48H48(配列番号96及び200)、およびL52H52(配列番号104及び208)からなる組み合わせの群より選択される、軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインの組み合わせを含む、請求項1記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項3】
a.配列番号210のカッパ軽鎖定常配列、
b.配列番号212のIgG1重鎖定常配列、または
c.配列番号210のカッパ軽鎖定常配列および配列番号212のIgG1重鎖定常配列
をさらに含む、請求項1または2記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項4】
ヒトIGF−1Rに結合した際に、前記ヒトIGF−1RへのIGF−1および/またはIGF−2の結合を阻害する、請求項1−3いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項5】
ヒト・インスリン受容体に対する選択性より少なくとも50倍高い選択性で、ヒトIGF−1Rに結合する、請求項1−4いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項6】
in vivoで腫瘍増殖を阻害する、請求項1−5いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項7】
IGF−1Rが仲介するチロシンリン酸化を阻害する、請求項1−6いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項8】
非ヒト霊長類、カニクイザル(cynomologous monkey)、チンパンジー(chimpanzee)、非霊長類哺乳動物、げっ歯類、マウス、ラット、ハムスター、モルモット(guinea pig)、ネコ、またはイヌのIGF−1Rに特異的に結合する、請求項1−7いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項9】
a.ヒト抗体;
b.ヒト化抗体;
c.キメラ抗体;
d.モノクローナル抗体;
e.ポリクローナル抗体;
f.組換え抗体;
g.抗原結合性抗体断片;
h.一本鎖抗体;
i.二重特異性抗体;
j.三重特異性抗体;
k.四重特異性抗体;
l. Fab断片;
m. F(ab’)断片;
n.ドメイン抗体;
o. IgD抗体;
p. IgE抗体;
q. IgM抗体;
r. IgG1抗体;
s. IgG2抗体;
t. IgG3抗体;
u. IgG4抗体;または
v.H鎖内ジスルフィド結合を形成する傾向を軽減する、ヒンジ領域中の少なくとも1つの突然変異を有するIgG4抗体
を含む、請求項1−8いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質。
【請求項10】
請求項1−9いずれか1項記載の前記抗原結合性タンパク質の軽鎖、重鎖、または両方をコードする配列を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項11】
請求項10記載の前記ポリヌクレオチドを含むプラスミド。
【請求項12】
発現ベクターである、請求項11記載のプラスミド。
【請求項13】
請求項10記載の前記ポリヌクレオチドを含む細胞。
【請求項14】
前記細胞の染色体が前記ポリヌクレオチドを含む、請求項13記載の細胞。
【請求項15】
ハイブリドーマである、請求項13記載の細胞。
【請求項16】
発現ベクターが前記ポリヌクレオチドを含む、請求項13記載の細胞。
【請求項17】
CHO細胞である、請求項13記載の細胞。
【請求項18】
ヒトIGF−1Rに結合する抗原結合性タンパク質を作製する方法であって、前記抗原結合性タンパク質を発現することを可能にする条件下で、請求項13記載の前記細胞をインキュベーションすることを含む、前記方法。
【請求項19】
請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質を含む薬剤組成物。
【請求項20】
被験体における状態を治療するために使用するための、請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質、又は請求項19記載の薬剤組成物であって、ここにおいて、前記状態が、前記被験体におけるIGF−1Rの活性を減少させることによって治療可能である、前記抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項21】
前記被験体がヒトである、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項22】
前記状態が、多発性骨髄腫、液性腫瘍(liquid tumor)、肝臓癌、胸腺障害、T細胞仲介自己免疫疾患、内分泌学的(endocronological)障害、虚血、または神経変性障害である、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項23】
前記液性腫瘍が、急性リンパ性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)からなる群より選択され;前記肝臓癌が、ヘパトーム、肝細胞癌腫、肝内胆管癌、血管肉腫(angiosarcomas、hemangiosarcomas)、肝芽腫からなる群より選択され;前記胸腺障害が、胸腺腫および甲状腺炎からなる群より選択され、前記T細胞仲介自己免疫疾患が、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病からなる群より選択され、前記内分泌学的障害が、II型糖尿病、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺炎、副腎皮質機能亢進症、および副腎皮質機能低下症からなる群より選択され;前記虚血が、心筋梗塞後虚血であり、または前記神経変性障害がアルツハイマー病である、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
請求項51記載の方法。
【請求項24】
前記状態が、末端肥大症、膀胱癌、ウィルムス腫瘍、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大症、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移性カルチノイドに関連する下痢、血管作動性腸ペプチド分泌性腫瘍、巨人症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、血管の平滑筋再狭窄、不適切な微小血管増殖、神経膠芽腫、髄芽腫、頭部および頸部扁平上皮癌、口腔癌、口腔白板症、前立腺上皮内新生物、肛門癌、食道癌、胃癌、骨癌、転移性癌、真性赤血球増加症、酸化的ストレスに関連する良性状態、未熟児網膜症、急性呼吸促迫症候群、アセトアミノフェンの過剰摂取、気管支肺異形成症、嚢胞性線維症、肺線維症、および糖尿病網膜症からなる群より選択される、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項25】
上記使用が前記被験体に第二の治療を施すことをさらに含む、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項26】
前記被験体に前記抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物が投与される前、および/またはそれと同時に、および/またはその後に、前記の第二の治療が前記被験体に施される、請求項25記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項27】
前記の第二の治療が、放射線治療、手術、または第二の薬剤組成物の投与を含む、請求項25記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項28】
前記の第二の薬剤組成物が、コルチコステロイド、制吐剤、オンダンセトロン塩酸、グラニセトロン塩酸、メトロクロプラミド(metroclopramide)、ドンペリドン、ハロペリドール、シクリジン、ロラゼパム、プロクロルペラジン、デキサメタゾン、レボメプロマジン、トロピセトロン、癌ワクチン、GM−CSF阻害剤、GM−CSF DNAワクチン、細胞に基づくワクチン、樹状細胞ワクチン、組換えウイルスワクチン、熱ショックタンパク質(HSP)ワクチン、同種腫瘍ワクチン、自己腫瘍ワクチン、鎮痛剤、イブプロフェン、ナプロキセン、トリサリチル酸コリンマグネシウム、オキシコドン塩酸、抗血管形成剤、抗血管剤、ベバシズマブ、抗VEGF抗体、抗VEGF受容体抗体、可溶性VEGF受容体断片、抗TWEAK抗体、抗TWEAK受容体抗体、可溶性TWEAK受容体断片、AMG 706、AMG 386、抗増殖剤、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、αvβ3阻害剤、αvβ5阻害剤、p53阻害剤、Kit受容体阻害剤、ret受容体阻害剤、PDGFR阻害剤、成長ホルモン分泌阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、腫瘍浸潤マクロファージ阻害剤、c−fms阻害剤、抗c−fms抗体、CSF−1阻害剤、抗CSF−1抗体、可溶性c−fms断片、ペグビソマント、ゲムシタビン、パニツムマブ、イリノテカン、およびSN−38からなる群より選択される剤を含む、請求項27記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項29】
前記被験体に第三の治療を施すことをさらに含む、請求項25記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項30】
前記状態が癌であり、前記の第二の治療がパニツムマブを投与することを含み、そして前記の第三の治療がゲムシタビンを投与することを含む、請求項29記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項31】
前記状態が、末端肥大症、膀胱癌、ウィルムス腫瘍、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大症、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移性カルチノイドに関連する下痢、血管作動性腸ペプチド分泌性腫瘍、巨人症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、血管の平滑筋再狭窄、不適切な微小血管増殖、神経膠芽腫、髄芽腫、頭部および頸部扁平上皮癌、口腔癌、口腔白板症、前立腺上皮内新生物、肛門癌、食道癌、胃癌、骨癌、転移性癌、真性赤血球増加症、酸化的ストレスに関連する良性状態、未熟児網膜症、急性呼吸促迫症候群、アセトアミノフェンの過剰摂取、気管支肺異形成症、嚢胞性線維症、肺線維症、および糖尿病網膜症からなる群より選択される、請求項20記載の抗原結合性タンパク質又は薬剤組成物。
【請求項32】
被験体の寿命を増加させるために使用するための、請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質、又は請求項19記載の薬剤組成物。
【請求項33】
IGF−1R活性を減少させる必要がある被験体において、IGF−1R活性を減少させるために使用するための、請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質、又は請求項19記載の薬剤組成物。
【請求項34】
IGF−1Rシグナル伝達を減少させる必要がある被験体において、IGF−1Rシグナル伝達を減少させるために使用するための、請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質、又は請求項19記載の薬剤組成物。
【請求項35】
IGF−1RへのIGF−1および/またはIGF−2の結合を阻害する必要がある被験体において、IGF−1RへのIGF−1および/またはIGF−2の結合を阻害するために使用するための、請求項1−9いずれか1項記載の抗原結合性タンパク質、又は請求項19記載の薬剤組成物。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図1−6】
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【図1−7】
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【図1−8】
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【図1−9】
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【図1−10】
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【図1−11】
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【図1−12】
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【図1−13】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図16−3】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図17−3】
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【公開番号】特開2009−142293(P2009−142293A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−70468(P2009−70468)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【分割の表示】特願2007−548454(P2007−548454)の分割
【原出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】