折り畳まれる堆積を形成する紙葉をバインダ内に保持する装置
本発明は、折り畳まれた堆積(4)を形成する紙葉をバインダ(1)内に保持する装置であって、バインダ(1)の背(2)に結合される保持素子(3)を有するものに関する。本発明によれば、保持素子(3)が堆積(4)の折り目(9)で堆積の一番内側の紙葉に係合している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳まれた堆積を形成する紙葉をバインダ内に保持する装置であって、バインダの背に結合される保持素子を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第WO01/89859号から紙葉保持装置が公知であり、この保持装置内で折り畳まれた紙葉の堆積が、堆積物の折り目に沿って外側に延びる保持棒に結合されている。この保持棒は、保持素子と取外し可能に結合され、それぞれ1つの紙葉堆積を保持する複数の保持素子が表紙内に設けられている。保持棒は紙葉堆積を安定化するので、紙葉堆積は表紙から外されて例えばメモ帳又はカレンダとしても利用可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の基礎になっている課題は、国際公開第WO01/89859号から公知の紙葉保持装置に対して構造的に簡単化されている、最初に述べた種類の新しい保持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によりこの課題を解決する装置は、保持素子が堆積の折り目で堆積の一番内側の紙葉に係合していることを特徴としている。
【0005】
本発明によれば、バインダになるべく直接結合される保持素子が、折り畳まれた堆積に直接係合する。堆積を安定化するため、その紙葉が、互いに当接する折り目の範囲で、クリップにより留められる。
【0006】
堆積の一番内側の紙葉に係合する保持素子の部分が索状に構成され、保持位置で索の長さに沿って折り目に隣接しているのがよい。例えば細い線又は薄い帯として構成されるこの索は、内側で一番内側の紙葉の折り目に当接して、堆積をバインダ内に固く保持する。
【0007】
保持素子は、堆積物をその縁で包囲して係合することができる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、堆積に少なくとも1つの連続する開口又は特になるべく縁凹所が形成され、折り目に対して直角に延びる保持素子の部分がこの開口又は縁凹所が係合している。従って保持素子は紙葉堆積の縁に係合するか、又は堆積に形成される連続開口に係合する。縁凹所又は連続開口へ前記部分が係合することにより、堆積が折り目に対して直角に移動しないように拘束され、堆積がバインダと共に開かれ、開かれた堆積が係合することなくバインダに対して側方移動可能である時、特にこの拘束が有利に作用する。
【0009】
開口又は縁凹所が、折り目に対して、即ち開かれた状態にある堆積と折り目の所で直角に交差する面に対して、対称に形成されているのがよい。
【0010】
本発明の別の構成では、保持素子が、バインダの背に結合される保持レールを含み、このレールがバインダに統合可能である。
【0011】
折り目に対して直角に延びる保持素子の部分が、保持レールに結合され、かつ/又は索状部分の折り曲げ部として構成されている。
【0012】
索状部分が例えば折り目に対して直角な位置へ揺動されるか又は折り目に対して平行に移動されることによって、この索状部分が、紙葉堆積をバインダから外すために、折り目に隣接しかつそれに対して平行に延びる保持装置から除去されるのがよい。
【0013】
索状部分が、ばね力の作用に抗して保持位置から除去されるのがよく、索状部分自体が弾性変形可能であり、例えばゴムテープにより形成されている。
【0014】
本発明が、実施例及びこの実施例に関する図面により、以下に更に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1に示す革バインダ1は、背9の所で折り畳まれて紙葉堆積4を革バインダ内に保持するためバインダの背2の内側に取付けられる保持素子3を持っている。
【0016】
革バインダ1には、この実施例では2つの保持素子3が設けられ、これら保持素子3のうち1つが、図示した紙葉堆積4を保持している。他方の保持素子により別のこのような堆積を保持することもできるであろう。
【0017】
保持素子は、革バインダ1の背2に縫い付けられた保持レール5から成り、この保持レール5の両端にそれぞれ1つの折り曲げ部6が形成されている。折り曲げ部6は、紙葉堆積4に形成される縁凹所7を通って延びている。折り曲げ部6の自由端には、継手10の周りに揺動可能なそれぞれ1つの末端片8が形成され、その長さにわたって折り目9に沿って紙葉堆積4に当接して、紙葉堆積4を保持レール5に固く保持している。継手10は動かないように構成するか、又は図2に示す揺動位置に係止することができる。
【0018】
縁凹所7に係合して折り目9に対して直角に延びる折り曲げ部6により、紙葉堆積4は折り目9に対して直角な方向に拘束され、それにより特に開かれた状態で、紙葉堆積4の望ましくない側方移動が防止される。
【0019】
図示した実施例では、縁凹所7は半円形に形成されている。縁凹所は三角形であるか、又はそれに係合する折り曲げ部の断面形状に合わせることができる。
【0020】
末端片8が紙葉堆積4の折り目9に対して直角な位置へもたらされることによって、使用のため紙葉堆積をバインダ1とは無関係に保持素子3から外すことができる。末端片8のこの位置で、紙葉堆積が再び差込まれ、末端片8を図2に示す位置へ揺動することにより、保持レール5に取付けられる。
【0021】
以下の図において、同じ部分又は同じ作用をする部分は図1及び2におけるのとお同じ符号を付けられ、数字符号に文字符号a,b,cが添えられている。
【0022】
図3に示す保持素子3aは、例えば革バインダに結合可能な保持レール5aを持っている。保持レール5aは、その両端で開く管として構成され、かつばね線から成る保持弓形片11に結合され、折り畳まれた紙葉堆積4aが保持弓形片11と保持レール5aとの間に入れられている。
【0023】
ばね線から成る保持弓形片11は、紙葉堆積4aにその折り目で当接する部分8aを持ち、この部分8aに折り曲げ部6a及び6a′が続いて、紙葉堆積4aの折り目に対して直角に延び、紙葉堆積の縁凹所9に相当する縁凹所に係合している。
【0024】
折り曲げ部6aに、折り曲げ部に対して90°折り曲げられた末端片12が続いて、管状レール5aの端部開口へはまっている。折り曲げ部6a′にループ13が結合されて、末端片12のように管状レール5aの端部開口へはまる末端片12′に移行している。
【0025】
紙葉堆積4aとレール5aとの結合を外すため、利用者がループ13をつかんで、末端片12に比較して著しく短い末端片12′を管状保持レール5aの端部開口から引き抜く。保持弓形片11は今や紙葉堆積4aを保持レール5aから釈放しながら曲げられて、逆の方向へ移動され、その際末端片12が保持レール5aから出る。
【0026】
図4は、図3の保持素子に類似な保持素子3bを示し、ばね線から製造されて折り曲げ部6b及び6b′を持つ保持弓形片11bは、紙葉堆積4bに当接する部分8bの長さの中央に、部分8bを矢印15に従って伸ばすのを可能にするループ14を持っている。
【0027】
保持レール5bから保持弓形片11bを外すために、利用者は保持弓形片11bに結合される小さいリボン16を矢印15の方向に引張ることができる。
【0028】
図5に示す保持素子3cはばね鋼から製造された保持線17を持ち、この保持線17はその長さの大部分にわたって管状保持レール5cに通され、ばね部分18を形成するため保持レール5c内で巻かれている。折り曲げ部6cから更に90°折り曲げられる末端片8cは、紙葉堆積4cを保持レール5cに固く保持する。小さい引張りリボン16cにより、末端片8cによる紙葉堆積4cへの絡みつきが解消され、紙葉堆積が外される。
【0029】
紙葉堆積を保持するため図6に示す保持素子3dは、ばね鋼線から成る保持弓形片11dと一体に構成されている保持レール5dを持ち、保持弓形片11dは、19の所で安全ピンのように、保持レール5dの端部折り曲げ部6dに掛けることができる。
【0030】
図7に示す保持素子3eは端部折り曲げ部6eを有する保持レール5eを持ち、折り曲げ部6eの自由端は、弾性的に伸びる例えばゴム製の帯8eに結合されている。端部折り曲げ部6eから遠い方にあるゴム帯8eの端部には差込みほぞ21が取付けられ、ゴム帯8eを引張ってゴム帯を紙葉堆積4eの内側折り目に当てながら、管状に構成される保持レール5eの端部開口へ差込まれる。
【0031】
紙葉堆積4fを保持するため図8に示す保持素子3fは、折り曲げ部6f及びこの折り曲げ部6fから更に折り曲げられる末端片8fを持つ保持レール5fを形成しながら、ばね線から一体に構成されている。
【0032】
さて図9を参照すると、折り畳まれた紙葉堆積4gを保持する保持素子3gの実施例が示され、縁凹所の代わりに、先の実施例におけるように、紙葉堆積4gに2つの連続開口23が形成されている。各連続開口23に、保持レール5gに結合されて折り目9gに対して直角に延びるほぞ6gがはまっている。末端片8gは継手10gの周りに揺動可能なので、紙葉堆積4gの折り目9gに当接して、保持レール5gに結合しながら紙葉堆積4gに係合する。
【0033】
揺動可能な末端片8gの代わりに、紙葉堆積4gを保持レール5gに保持するため、突出するほぞ6gを結合する弾性帯も使用可能なことは明らかである。
【0034】
さて図10を参照すると、一部を示す保持レール5bは、玉頭部24を有するほぞ6hを持っている。ほぞ6hに対し間隔をおいて、別のこのようなほぞ(図示せず)が設けられている。ほぞの玉頭部24の間に張られるゴム帯8hは、紙葉堆積4bを保持レール5hに固く保持する。
【0035】
紙葉堆積4hには、玉頭部24の直径に相当する口径を持つ連続開口23hが形成されている。
【0036】
紙葉堆積4hにある紙葉の一部は、図10の(C)に示される開口23hのみを持ち、これはバインダの背に近い方の紙葉である。堆積のこれに続く紙葉は、折り目9hに対して対称に、紙葉から紙葉へ増大する口径を有する開口26を持っている。
【0037】
90°だけ折り畳まれた状態で玉頭部24は、紙葉堆積4hにある開口26により形成される空所を満たしている。開かれた状態で、ゴム帯8hを除去した後、玉頭部24hを開口23hに通すことによって、紙葉堆積4hを保持レール5hから外すことができる。
【0038】
図11に示す別の保持素子3iは、折り曲げ部6iを有する保持レール5iを持っている。これらの折り曲げ部6iにそれぞれ2つの別の折り曲げ部が続き、これらのうち端部折り曲げ部は環7として構成されている。これらの環27へ、弾性的に伸ばせる帯8iが掛けられ、球状の末端片28が環7に係合している。環は、末端片に対してこれを心出しする座を形成している。
【0039】
図12は伸ばせる閉じた帯29のみから成る保持素子3jを示している。帯29は、紙葉堆積4jにある縁凹所7jにはまっている。帯29を受入れる適当な縁凹所30は、バインダ1jの背2jの端部にも設けられている。縁凹所7j及び30により、バインダ1j及び紙葉堆積4jの開かれた状態で、帯29及び紙葉堆積4jが、バインダ1j上で側方へ移動するのを防止される。図12の(b)に示すように、バインダの背に、バインダに保持すべき紙葉堆積の数に対応して複数の縁凹所30が形成されている。
【0040】
帯29は、バインダの背の2つの層の間に入れられるので、外からは見えない。
【0041】
両方の層のうち特に内側層は、例えば押しボタンにより他方の層に取外し可能に取付けることができる。
【0042】
帯29は閉じられていなくてもよい。開いている帯の端部はバインダの背に固く結合される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】 本発明による装置により革バインダ内に保持されている折り畳まれたブロックを示す。
【図2】 図1の保持装置の細部を示す。
【図3】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図4】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図5】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図6】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図7】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図8】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図9】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図10】 本発明による保持装置の別の実施例の部分図を示す。
【図11】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図12】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳まれた堆積を形成する紙葉をバインダ内に保持する装置であって、バインダの背に結合される保持素子を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第WO01/89859号から紙葉保持装置が公知であり、この保持装置内で折り畳まれた紙葉の堆積が、堆積物の折り目に沿って外側に延びる保持棒に結合されている。この保持棒は、保持素子と取外し可能に結合され、それぞれ1つの紙葉堆積を保持する複数の保持素子が表紙内に設けられている。保持棒は紙葉堆積を安定化するので、紙葉堆積は表紙から外されて例えばメモ帳又はカレンダとしても利用可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の基礎になっている課題は、国際公開第WO01/89859号から公知の紙葉保持装置に対して構造的に簡単化されている、最初に述べた種類の新しい保持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によりこの課題を解決する装置は、保持素子が堆積の折り目で堆積の一番内側の紙葉に係合していることを特徴としている。
【0005】
本発明によれば、バインダになるべく直接結合される保持素子が、折り畳まれた堆積に直接係合する。堆積を安定化するため、その紙葉が、互いに当接する折り目の範囲で、クリップにより留められる。
【0006】
堆積の一番内側の紙葉に係合する保持素子の部分が索状に構成され、保持位置で索の長さに沿って折り目に隣接しているのがよい。例えば細い線又は薄い帯として構成されるこの索は、内側で一番内側の紙葉の折り目に当接して、堆積をバインダ内に固く保持する。
【0007】
保持素子は、堆積物をその縁で包囲して係合することができる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、堆積に少なくとも1つの連続する開口又は特になるべく縁凹所が形成され、折り目に対して直角に延びる保持素子の部分がこの開口又は縁凹所が係合している。従って保持素子は紙葉堆積の縁に係合するか、又は堆積に形成される連続開口に係合する。縁凹所又は連続開口へ前記部分が係合することにより、堆積が折り目に対して直角に移動しないように拘束され、堆積がバインダと共に開かれ、開かれた堆積が係合することなくバインダに対して側方移動可能である時、特にこの拘束が有利に作用する。
【0009】
開口又は縁凹所が、折り目に対して、即ち開かれた状態にある堆積と折り目の所で直角に交差する面に対して、対称に形成されているのがよい。
【0010】
本発明の別の構成では、保持素子が、バインダの背に結合される保持レールを含み、このレールがバインダに統合可能である。
【0011】
折り目に対して直角に延びる保持素子の部分が、保持レールに結合され、かつ/又は索状部分の折り曲げ部として構成されている。
【0012】
索状部分が例えば折り目に対して直角な位置へ揺動されるか又は折り目に対して平行に移動されることによって、この索状部分が、紙葉堆積をバインダから外すために、折り目に隣接しかつそれに対して平行に延びる保持装置から除去されるのがよい。
【0013】
索状部分が、ばね力の作用に抗して保持位置から除去されるのがよく、索状部分自体が弾性変形可能であり、例えばゴムテープにより形成されている。
【0014】
本発明が、実施例及びこの実施例に関する図面により、以下に更に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1に示す革バインダ1は、背9の所で折り畳まれて紙葉堆積4を革バインダ内に保持するためバインダの背2の内側に取付けられる保持素子3を持っている。
【0016】
革バインダ1には、この実施例では2つの保持素子3が設けられ、これら保持素子3のうち1つが、図示した紙葉堆積4を保持している。他方の保持素子により別のこのような堆積を保持することもできるであろう。
【0017】
保持素子は、革バインダ1の背2に縫い付けられた保持レール5から成り、この保持レール5の両端にそれぞれ1つの折り曲げ部6が形成されている。折り曲げ部6は、紙葉堆積4に形成される縁凹所7を通って延びている。折り曲げ部6の自由端には、継手10の周りに揺動可能なそれぞれ1つの末端片8が形成され、その長さにわたって折り目9に沿って紙葉堆積4に当接して、紙葉堆積4を保持レール5に固く保持している。継手10は動かないように構成するか、又は図2に示す揺動位置に係止することができる。
【0018】
縁凹所7に係合して折り目9に対して直角に延びる折り曲げ部6により、紙葉堆積4は折り目9に対して直角な方向に拘束され、それにより特に開かれた状態で、紙葉堆積4の望ましくない側方移動が防止される。
【0019】
図示した実施例では、縁凹所7は半円形に形成されている。縁凹所は三角形であるか、又はそれに係合する折り曲げ部の断面形状に合わせることができる。
【0020】
末端片8が紙葉堆積4の折り目9に対して直角な位置へもたらされることによって、使用のため紙葉堆積をバインダ1とは無関係に保持素子3から外すことができる。末端片8のこの位置で、紙葉堆積が再び差込まれ、末端片8を図2に示す位置へ揺動することにより、保持レール5に取付けられる。
【0021】
以下の図において、同じ部分又は同じ作用をする部分は図1及び2におけるのとお同じ符号を付けられ、数字符号に文字符号a,b,cが添えられている。
【0022】
図3に示す保持素子3aは、例えば革バインダに結合可能な保持レール5aを持っている。保持レール5aは、その両端で開く管として構成され、かつばね線から成る保持弓形片11に結合され、折り畳まれた紙葉堆積4aが保持弓形片11と保持レール5aとの間に入れられている。
【0023】
ばね線から成る保持弓形片11は、紙葉堆積4aにその折り目で当接する部分8aを持ち、この部分8aに折り曲げ部6a及び6a′が続いて、紙葉堆積4aの折り目に対して直角に延び、紙葉堆積の縁凹所9に相当する縁凹所に係合している。
【0024】
折り曲げ部6aに、折り曲げ部に対して90°折り曲げられた末端片12が続いて、管状レール5aの端部開口へはまっている。折り曲げ部6a′にループ13が結合されて、末端片12のように管状レール5aの端部開口へはまる末端片12′に移行している。
【0025】
紙葉堆積4aとレール5aとの結合を外すため、利用者がループ13をつかんで、末端片12に比較して著しく短い末端片12′を管状保持レール5aの端部開口から引き抜く。保持弓形片11は今や紙葉堆積4aを保持レール5aから釈放しながら曲げられて、逆の方向へ移動され、その際末端片12が保持レール5aから出る。
【0026】
図4は、図3の保持素子に類似な保持素子3bを示し、ばね線から製造されて折り曲げ部6b及び6b′を持つ保持弓形片11bは、紙葉堆積4bに当接する部分8bの長さの中央に、部分8bを矢印15に従って伸ばすのを可能にするループ14を持っている。
【0027】
保持レール5bから保持弓形片11bを外すために、利用者は保持弓形片11bに結合される小さいリボン16を矢印15の方向に引張ることができる。
【0028】
図5に示す保持素子3cはばね鋼から製造された保持線17を持ち、この保持線17はその長さの大部分にわたって管状保持レール5cに通され、ばね部分18を形成するため保持レール5c内で巻かれている。折り曲げ部6cから更に90°折り曲げられる末端片8cは、紙葉堆積4cを保持レール5cに固く保持する。小さい引張りリボン16cにより、末端片8cによる紙葉堆積4cへの絡みつきが解消され、紙葉堆積が外される。
【0029】
紙葉堆積を保持するため図6に示す保持素子3dは、ばね鋼線から成る保持弓形片11dと一体に構成されている保持レール5dを持ち、保持弓形片11dは、19の所で安全ピンのように、保持レール5dの端部折り曲げ部6dに掛けることができる。
【0030】
図7に示す保持素子3eは端部折り曲げ部6eを有する保持レール5eを持ち、折り曲げ部6eの自由端は、弾性的に伸びる例えばゴム製の帯8eに結合されている。端部折り曲げ部6eから遠い方にあるゴム帯8eの端部には差込みほぞ21が取付けられ、ゴム帯8eを引張ってゴム帯を紙葉堆積4eの内側折り目に当てながら、管状に構成される保持レール5eの端部開口へ差込まれる。
【0031】
紙葉堆積4fを保持するため図8に示す保持素子3fは、折り曲げ部6f及びこの折り曲げ部6fから更に折り曲げられる末端片8fを持つ保持レール5fを形成しながら、ばね線から一体に構成されている。
【0032】
さて図9を参照すると、折り畳まれた紙葉堆積4gを保持する保持素子3gの実施例が示され、縁凹所の代わりに、先の実施例におけるように、紙葉堆積4gに2つの連続開口23が形成されている。各連続開口23に、保持レール5gに結合されて折り目9gに対して直角に延びるほぞ6gがはまっている。末端片8gは継手10gの周りに揺動可能なので、紙葉堆積4gの折り目9gに当接して、保持レール5gに結合しながら紙葉堆積4gに係合する。
【0033】
揺動可能な末端片8gの代わりに、紙葉堆積4gを保持レール5gに保持するため、突出するほぞ6gを結合する弾性帯も使用可能なことは明らかである。
【0034】
さて図10を参照すると、一部を示す保持レール5bは、玉頭部24を有するほぞ6hを持っている。ほぞ6hに対し間隔をおいて、別のこのようなほぞ(図示せず)が設けられている。ほぞの玉頭部24の間に張られるゴム帯8hは、紙葉堆積4bを保持レール5hに固く保持する。
【0035】
紙葉堆積4hには、玉頭部24の直径に相当する口径を持つ連続開口23hが形成されている。
【0036】
紙葉堆積4hにある紙葉の一部は、図10の(C)に示される開口23hのみを持ち、これはバインダの背に近い方の紙葉である。堆積のこれに続く紙葉は、折り目9hに対して対称に、紙葉から紙葉へ増大する口径を有する開口26を持っている。
【0037】
90°だけ折り畳まれた状態で玉頭部24は、紙葉堆積4hにある開口26により形成される空所を満たしている。開かれた状態で、ゴム帯8hを除去した後、玉頭部24hを開口23hに通すことによって、紙葉堆積4hを保持レール5hから外すことができる。
【0038】
図11に示す別の保持素子3iは、折り曲げ部6iを有する保持レール5iを持っている。これらの折り曲げ部6iにそれぞれ2つの別の折り曲げ部が続き、これらのうち端部折り曲げ部は環7として構成されている。これらの環27へ、弾性的に伸ばせる帯8iが掛けられ、球状の末端片28が環7に係合している。環は、末端片に対してこれを心出しする座を形成している。
【0039】
図12は伸ばせる閉じた帯29のみから成る保持素子3jを示している。帯29は、紙葉堆積4jにある縁凹所7jにはまっている。帯29を受入れる適当な縁凹所30は、バインダ1jの背2jの端部にも設けられている。縁凹所7j及び30により、バインダ1j及び紙葉堆積4jの開かれた状態で、帯29及び紙葉堆積4jが、バインダ1j上で側方へ移動するのを防止される。図12の(b)に示すように、バインダの背に、バインダに保持すべき紙葉堆積の数に対応して複数の縁凹所30が形成されている。
【0040】
帯29は、バインダの背の2つの層の間に入れられるので、外からは見えない。
【0041】
両方の層のうち特に内側層は、例えば押しボタンにより他方の層に取外し可能に取付けることができる。
【0042】
帯29は閉じられていなくてもよい。開いている帯の端部はバインダの背に固く結合される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】 本発明による装置により革バインダ内に保持されている折り畳まれたブロックを示す。
【図2】 図1の保持装置の細部を示す。
【図3】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図4】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図5】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図6】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図7】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図8】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図9】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図10】 本発明による保持装置の別の実施例の部分図を示す。
【図11】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【図12】 本発明による保持装置の別の実施例を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳まれた堆積(4)を形成する紙葉をバインダ(1)内に保持する装置であって、バインダ(1)の背(2)に結合される保持素子(3)を有するものにおいて、保持素子(3)が堆積(4)の折り目(9)で堆積の一番内側の紙葉に係合していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
堆積の一番内側の紙葉に係合する保持素子(3)の部分(8)が索状に構成され、保持位置で索の長さに沿って折り目(9)に隣接していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
堆積(4)に少なくとも1つの連続する開口(23)又は縁凹所(7)が形成され、折り目(9)に対して直角に延びる保持素子(3)の部分(6)がこの開口(23)又は縁凹所(7)に係合していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
開口(23)又は縁凹所(7)が、折り目(9)に対して対称に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
保持素子(3)がバインダ(1)の背(2)に結合される保持レール(5)を含んでいることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の装置。
【請求項6】
折り目(9)に対して直角に延びる保持素子(3)の部分(6)が、保持レール(5)に結合され、かつ/又は索状部分(8)の折り曲げ部として構成されていることを特徴とする、請求項3〜5の1つに記載の装置。
【請求項7】
索状部分(8)が、紙葉堆積(4)をバインダ(1)から外すために、場合によっては揺動又は移動により、保持位置から除去されることを特徴とする、請求項2〜6の1つに記載の装置。
【請求項8】
索状部分(8a〜8f)が、ばね力の作用に抗して保持位置から除去されることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
索状部分(8a〜8f)が弾性変形可能であることを特徴とする、請求項2〜8の1つに記載の装置。
【請求項10】
保持レール(5h)から、広がって索状部分(8h)に結合されるほぞ(6h)が突出し、90°折り畳まれた堆積に、広げられるほぞ(6h)を受入れる空間が形成されるように、紙葉が広がる開口(26)を持っていることを特徴とする、請求項1〜9の1つに記載の装置。
【請求項11】
保持素子(3s)が弾性帯(29)によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜4及び8及び9の1つに記載の装置。
【請求項12】
帯(29)が閉じられており、紙葉堆積(4j)のそばで、バインダの背(2j)の少なくとも1つの内側層」を包囲していることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
バインダ(1j)にある保持素子(3j)が、背(2j)に対して横向きの移動を防止されていることを特徴とする、請求項1〜12の1つに記載の装置。
【請求項14】
保持素子(3j)がバインダ(1j)の背(2j)に形成される縁凹所(30)に係合していることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項1】
折り畳まれた堆積(4)を形成する紙葉をバインダ(1)内に保持する装置であって、バインダ(1)の背(2)に結合される保持素子(3)を有するものにおいて、保持素子(3)が堆積(4)の折り目(9)で堆積の一番内側の紙葉に係合していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
堆積の一番内側の紙葉に係合する保持素子(3)の部分(8)が索状に構成され、保持位置で索の長さに沿って折り目(9)に隣接していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
堆積(4)に少なくとも1つの連続する開口(23)又は縁凹所(7)が形成され、折り目(9)に対して直角に延びる保持素子(3)の部分(6)がこの開口(23)又は縁凹所(7)に係合していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
開口(23)又は縁凹所(7)が、折り目(9)に対して対称に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
保持素子(3)がバインダ(1)の背(2)に結合される保持レール(5)を含んでいることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の装置。
【請求項6】
折り目(9)に対して直角に延びる保持素子(3)の部分(6)が、保持レール(5)に結合され、かつ/又は索状部分(8)の折り曲げ部として構成されていることを特徴とする、請求項3〜5の1つに記載の装置。
【請求項7】
索状部分(8)が、紙葉堆積(4)をバインダ(1)から外すために、場合によっては揺動又は移動により、保持位置から除去されることを特徴とする、請求項2〜6の1つに記載の装置。
【請求項8】
索状部分(8a〜8f)が、ばね力の作用に抗して保持位置から除去されることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
索状部分(8a〜8f)が弾性変形可能であることを特徴とする、請求項2〜8の1つに記載の装置。
【請求項10】
保持レール(5h)から、広がって索状部分(8h)に結合されるほぞ(6h)が突出し、90°折り畳まれた堆積に、広げられるほぞ(6h)を受入れる空間が形成されるように、紙葉が広がる開口(26)を持っていることを特徴とする、請求項1〜9の1つに記載の装置。
【請求項11】
保持素子(3s)が弾性帯(29)によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜4及び8及び9の1つに記載の装置。
【請求項12】
帯(29)が閉じられており、紙葉堆積(4j)のそばで、バインダの背(2j)の少なくとも1つの内側層」を包囲していることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
バインダ(1j)にある保持素子(3j)が、背(2j)に対して横向きの移動を防止されていることを特徴とする、請求項1〜12の1つに記載の装置。
【請求項14】
保持素子(3j)がバインダ(1j)の背(2j)に形成される縁凹所(30)に係合していることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−504461(P2009−504461A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530350(P2008−530350)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007912
【国際公開番号】WO2007/022870
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(508080997)イクス7・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007912
【国際公開番号】WO2007/022870
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(508080997)イクス7・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】
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