説明

折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ

【課題】使用者が任意の大きさに折り畳むことができ、ティシュペーパーに不用意に粘着しない粘着テープを備えた折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを提供する。
【解決手段】積層されたティッシュペーパー10を収容し、長手方向Lに沿ってティッシュペーパーを取り出すスリット22を一方の面20aに設けたフィルム包装体20と、フィルム包装体の一方の短辺24に固定されてフィルム包装体の外側に延出可能な自由端32を有し、自由端のうち一方の面に対向する表面30aが粘着性を有する粘着テープ30と、を備え、フィルム包装体を折り畳まないときは、粘着テープの自由端をフィルム包装体の一方の面に粘着可能であり、フィルム包装体を長手方向と垂直な方向に折り畳んだ際に、粘着テープの自由端をフィルム包装体の他の面20bに粘着させて保持可能な折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯用ティッシュに関する。
【背景技術】
【0002】
ティシュペーパーを10シート程度積層して軟質フィルムで包装し、手軽に持ち運べるようにしたポケットティシュが広く市販されている。特に、最近では、より多くのティシュを携帯したいという要望から、30〜50シートのティシュペーパーを、箱入りティシュペーパーと同様にポップアップ式に取り出せるようにした大判のポケットティシュが開発されている(特許文献1参照)。
又、ティシュペーパーを一方の方向にのみ折り畳み、長大な包装体に収容したものが開発されている(特許文献2参照)。この包装体は大判であるので、平常時には財布のように二つ折りにし、包装体に塗着された感圧接着剤同士を接着して携帯を容易にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3996044号公報
【特許文献2】特許第3719657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2記載の技術の場合、包装体の表面上の所定位置に設けた感圧接着剤同士を接着して包装体を折り畳むため、使用者が任意の大きさに折り畳もうとすると、包装体から一部突出したティシュペーパー先端に感圧接着剤が接着してしまう等の不具合が生じることがあった。また、この場合、感圧接着剤同士を接着するため包装体の折り畳み位置も予め決められており、使用者が任意の大きさ(例えば三つ折りや、包装体を巻回する等)に折り畳むことができない。さらに、包装体の使用開始時にはティシュペーパーのシート枚数が多いため、積層したティシュペーパーの剛性も高く、折り畳み難いという問題がある。
そこで、本発明は、使用者が任意の大きさに折り畳むことができ、ティシュペーパーに不用意に粘着しない粘着テープを備えた折り畳みテープ付き携帯用ティッシュの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュは、積層されたティッシュペーパーを収容し、長手方向に沿って前記ティッシュペーパーを取り出すスリットを一方の面に設けたフィルム包装体と、前記フィルム包装体の一方の短辺に固定されて該フィルム包装体の外側に延出可能な自由端を有し、該自由端のうち前記一方の面に対向する表面が粘着性を有する粘着テープと、を備え、前記フィルム包装体を折り畳まないときは、前記粘着テープの自由端を前記フィルム包装体の一方の面に粘着可能であり、前記フィルム包装体を前記長手方向と垂直な方向に折り畳んだ際に、前記粘着テープの自由端を前記フィルム包装体の他の面に粘着させて保持可能である。
このようにすると、ティッシュペーパーの使用時にはフィルム包装体を折り畳まず、スリットから一部表出したティッシュペーパーを取って使用するが、粘着テープの自由端の粘着部分が露出しないので、自由端が不用意にティッシュペーパーに粘着するのを防止する。特に、ポップアップ式のティッシュペーパーの場合、スリットから常にティッシュペーパーの一部が表出しているので効果が大きい。
又、携帯時には、粘着テープの自由端をフィルム包装体の他の面に粘着させ得る限り、任意の形態や大きさで折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを折り畳むことができる。さらに、折り畳んだフィルム包装体の内側にティッシュペーパーを位置させることができるので、携帯中にティッシュペーパーが汚れたり散逸することがない。
【0006】
前記フィルム包装体は二層フィルムであり、厚みが30〜50μmであることが好ましい。
このようにすると、フィルム包装体が繰返し折り畳まれても、包装袋としてある程度のコシが得られると共に、フィルム包装体を折り畳んだ際の折りに硬い皺が付き難く、見栄えや使用感が良好となる。又、フィルム包装体を折り畳み易くなる。
【0007】
前記粘着テープの自由端の先端の表面に非粘着性のタブ片が貼付されていることが好ましい。
このようにすると、この部分で粘着テープの粘着性を無くし、使用者がタブ片を持って粘着テープを容易に摘めるようになる。
【0008】
前記粘着テープのうち前記自由端を除く部分が前記フィルム包装体の他の面に粘着され、前記自由端の基部から前記フィルム包装体の一方の面に向かって第2の粘着テープが粘着されていることが好ましい。
このようにすると、粘着テープと第2の粘着テープとが、断面視Y字状にフィルム包装体の短辺の表裏に固定されるので、強固な固定が図られる。
【0009】
前記第2の粘着テープは前記スリットの基部に延設されていることが好ましい。
このようにすると、使用によって裂けやすいスリットの基部2の強度の向上を兼ねる。
【0010】
前記ティッシュペーパーはそれぞれ折り畳まれ、かつ隣接するティッシュペーパーの折り畳み部分が交互に重ね合わせられてポップアップ式に積層されていることが好ましい。
このようにすると、ティッシュペーパーを取り出し易い。
【0011】
前記積層されたティッシュペーパーの短手方向の所定位置が線状に圧縮されていることが好ましい。
このようにすると、圧縮部分でティッシュペーパーを容易に折り畳むことができ、例えばティッシュペーパーの使い始めで比較的積層枚数が多い場合であっても、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを容易に折り畳むことができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、使用者が任意の大きさに折り畳むことができ、ティシュペーパーに不用意に粘着しない粘着テープを備えた折り畳みテープ付き携帯用ティッシュが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る折り畳みテープ付き携帯用ティッシュの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る折り畳みテープ付き携帯用ティッシュの裏面(他の面)から見た斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを折り畳む態様を示す図である。
【図5】折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを折り畳む別の態様を示す図である。
【図6】長手方向に沿って折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを切断した部分断面図である。
【図7】長手方向に沿って折り畳みテープ付き携帯用ティッシュを切断した別の例を示す部分断面図である。
【図8】フィルム包装体に取付ける前の粘着テープの構成を示す断面図である。
【図9】短手方向の所定位置が線状に圧縮されたティッシュペーパーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1の構成を示す斜視図である。折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1は、積層されたティッシュペーパー10を収容し長手方向Lに細長いフィルム包装体20と、フィルム包装体20の一方の短辺24に固定されてフィルム包装体20の外側に延出可能な自由端32を有する粘着テープ30と、を備えている。
詳しくは後述するが、ティッシュペーパー10は二つ折りにして積層されており、それに伴って包装体20は大判(短辺が90〜120mm程度、長辺が200〜230mm程度)になっている。又、ティッシュペーパー10は、通常、30〜50シート程度積層されている。(ここで1シートとは、ティシュペーパー原紙2枚を重ねたものをいう。)
【0015】
フィルム包装体20の一方の面20aには、長手方向Lに沿ってティッシュペーパー10を取り出すスリット22が設けられている。フィルム包装体20は、2つの短辺24、25の端縁をそれぞれ重ねてヒートシールしたシール部24a、25aと、一方の面20aと反対面(図示せず)の長手方向Lに沿う中心をそれぞれ重ねてヒートシールしたシール部とによってティッシュペーパー10を包装している。
又、フィルム包装体20は、厚み30〜50μmの二層フィルムであることが好ましい。本発明においては、フィルム包装体20が繰返し折り畳まれるため、包装袋としてある程度のコシが必要となるので、その厚みが30μm以上であることが好ましい。一方、フィルム包装体20の厚みが50μmを超えると包装機での製袋性が悪化するとともに、使用時にフィルム包装体20を折り畳んだ際の折りに硬い皺が付き易く、見栄えや使用感が悪化する。又、フィルム包装体20を折り畳み難くなる。
フィルム包装体20の一方の面20aは、粘着テープ30が繰り返し粘着されたり剥離されたりすることから、延びたり破断しないようポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はナイロンとすることが好ましい。より好適には、フィルム包装体20の外層を厚み20μm以上のポリプロピレン、又は厚み12μm以上のポリエチレンテレフタレートとし、内層を他の合成樹脂フィルムの二層フィルムから構成すると、安価で十分な強度が得られる。
【0016】
粘着テープ30は片状をなし、自由端32のうち一方の面20aに対向する表面(粘着面)30aが粘着性を有している。又、自由端32の先端の表面に非粘着性のタブ片34が貼付され、この部分の粘着性を無くし、使用者がタブ片34を持って粘着テープ30を容易に摘めるようになっている。
粘着テープ30のうち自由端32を除く部分(固定端)はフィルム包装体20の他の面に粘着されている(図2参照)。さらに、自由端32の基部からフィルム包装体20の一方の面20aの長手方向Lに沿って第2の粘着テープ40が粘着されている。このようにすると、後述するように、粘着テープ30と第2の粘着テープ40とが、断面視Y字状にフィルム包装体20の短辺24の表裏に固定されるので、強固な固定が図られる。
又、第2の粘着テープ40は、スリット22の基部22bに延設されていて、使用によって裂けやすいスリット22の基部22bの強度の向上を兼ねている。
第2の粘着テープ40としては、粘着テープ30と同様のものを用いることができる。第2の粘着テープ40と粘着テープ30の幅を同一とすることが好ましい。
【0017】
粘着テープ30の自由端32の長さは15mm〜50mmであることが好ましい。自由端32の長さが50mmを超えると、使用時に自由端32の先端側の粘着部(表面)がフィルム包装体20やティッシュペーパー10に不用意に粘着し易く、使い勝手が悪くなる傾向にある。自由端32の長さが15mm未満であると、折り畳んだフィルム包装体20の他の面に自由端32が届かず、フィルム包装体20を折り畳んだ状態で保持し難くなる傾向にある。
粘着テープ30の自由端32の幅は5mm〜25mmであることが好ましい。自由端32の幅が25mmを超えると、粘着力が強過ぎて剥離に強い力が必要となり使い勝手が悪くなる傾向にある。自由端32の幅が5mm未満であると、粘着力が低下してフィルム包装体20を折り畳んだ状態で保持し難くなる傾向にある。
粘着テープ30の厚さは30〜80μmとすることが好ましい。粘着テープ30の厚さが30μm未満であると、テープのコシがなくなり使い勝手が悪くなると共に、テープが切れ易くなる傾向にある。粘着テープ30の厚さが80μmを超えると、テープのコシが付きすぎ、やはり使い勝手が悪く傾向にある。
【0018】
図2は、本発明の実施形態に係る折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1の裏面(他の面)20bから見た斜視図である。面20bの長手方向Lに沿う中心をそれぞれ重ねてヒートシールし、シール部26が形成されている。
又、粘着テープ30のうち自由端32を除く固定端36がフィルム包装体20の面20bの中心線上に粘着されている。なお、シール部26の幅を粘着テープ30の幅より小さくすると、固定端36を面20bに強固に粘着させることができ、好ましい。
【0019】
図3は、図1のIII−III線に沿い、長手方向Lのほぼ中央位置で、長手方向Lに垂直に折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を切断した断面図である。
ティッシュペーパー10は、それぞれ5シートのティッシュペーパー11〜15からなり、ティッシュペーパー11〜15はそれぞれ長手方向Lに沿って二つ折り(V字折)に折り畳まれている。例えば、ティッシュペーパー11は二つ折りされて2つの折り畳み部分11a、11bを有している。そして、例えば隣接するティッシュペーパー11、12のそれぞれの折り畳み部分11aと12bが交互に重ね合わせられ、ポップアップ式に積層されている。
このようにして、最上部のティッシュペーパー15の折り畳み部分15aがスリット22からフィルム包装体20外部に表出している。
ポップアップ式にティッシュペーパーを積層する方式としては、上記したV字折りの他、各ティッシュペーパーをZ字折りして交互に折り込む方式が例示できるがこれに限定されず、公知のあらゆるポップアップ式の積層方式を用いることができる。
【0020】
図4は、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を折り畳む態様を示す図である。
まず、ティッシュペーパーの使用時には、フィルム包装体20を折り畳まず、スリット22から一部表出したティッシュペーパー10を取って使用する(図4(a))。このとき、粘着テープ30の自由端32をフィルム包装体20の表面(一方の面)20aに粘着させることにより、自由端32の粘着部分が露出して不用意にティッシュペーパー10に粘着するのを防止する。特に、ポップアップ式のティッシュペーパーの場合、スリット22から常にティッシュペーパーの一部が表出しているので、自由端32の粘着部分が露出しないことの効果が大きい。
なお、この実施形態では、自由端32の粘着部分は、直接一方の面20aに粘着されるのでなく、一方の面20aに粘着された第2の粘着テープ40上に粘着されている。
【0021】
一方、携帯時には、フィルム包装体20を長手方向Lと垂直な方向に折り畳み、粘着テープ30の自由端32をフィルム包装体の裏面(他の面)20bに粘着させて保持する(図4(b))。これにより、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1をコンパクトに折り畳むことができるとともに、スリット22から一部表出したティッシュペーパー10を、折り畳んだフィルム包装体20の内側に位置させることができるので、携帯中にティッシュペーパー10が汚れたり散逸することがない。
なお、この例では、長手方向Lのほぼ中央位置で、長手方向Lに垂直な中心線Cで折り畳み、2つの短辺24、25が並ぶようにしてテープ付き携帯用ティッシュ1を折り畳み、自由端32を短辺25まで掛け渡し、自由端32の表面(粘着面)を短辺25より内側で他の面20bに粘着させる。
【0022】
図5は、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を折り畳む別の態様を示す図である。
この例では、長手方向に垂直にフィルム包装体20を巻回して折り畳み、自由端32を短辺25まで掛け渡し、自由端32の表面(粘着面)を短辺25より内側で他の面20bに粘着させている。このように、自由端32の表面(粘着面)が他の面20bに届く限り、任意の形態や大きさで折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を折り畳むことができる。
【0023】
図6は、長手方向Lに沿って折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を切断した部分断面図である。
粘着テープ30のうち自由端32を除く固定端36が、フィルム包装体20の他の面20bに粘着されている。一方、自由端32の基部32bからフィルム包装体20の一方の面20aの長手方向Lに沿って第2の粘着テープ40が粘着されている。このようにして、粘着テープ30と第2の粘着テープ40とが、断面視Y字状にフィルム包装体20の短辺24の表裏に固定されるので、確実な固定が図られる。
【0024】
図7は、長手方向Lに沿って折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を切断した部分断面図の別の例である。
この例でも、粘着テープ30のうち自由端32を除く固定端36が、フィルム包装体20の他の面20bに粘着されている。一方、自由端32の基部32bからフィルム包装体20の一方の面20aの長手方向Lに沿って第2の粘着テープ40が粘着されている。このようにして、粘着テープ30と第2の粘着テープ40とが、断面視Y字状にフィルム包装体20の短辺24の表裏に固定されるので、確実な固定が図られる。
さらに、この例では、断面視コの字状の補強テープ38で短辺24を覆い、補強テープ38の上から粘着テープ30と第2の粘着テープ40とを対向して貼着している。補強テープ38により、繰返し曲げ応力がかかる自由端32の基部32b近傍を補強することができる。
【0025】
図8は、フィルム包装体20に取付ける前の粘着テープ30の構成を示す断面図である。粘着テープ30の右半分に第2の粘着テープ40が貼付され、第2の粘着テープ40の右先端がタブ片34に乗り上げている。又、補強テープ38は粘着テープ30の中央部分に貼付され、補強テープ38の右半分が第2の粘着テープ40に乗り上げている。
そして、粘着テープ30の中心近傍(図8の矢印)で図示しないフィルム包装体20の短辺24の表裏をコの字状になるように挟み込み、粘着テープ30と第2の粘着テープ40をフィルム包装体20に粘着させて固定する。
【0026】
図9は、短手方向の所定位置が線状に圧縮されたティッシュペーパー10を示す斜視図である。
この実施形態では、長手方向Lに垂直な中心線Cと、中心線Cとフィルム包装体20の各短辺との間に位置する線T1、T2でティッシュペーパー10が線状に圧縮(エンボス加工)されている。これにより、線C、T1、T2でティッシュペーパー10を容易に折り畳むことができ、例えばティッシュペーパー10の使い始めで比較的積層枚数が多い場合であっても、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を容易に折り畳むことができる。なお、折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を線Cで二つ折してもよく、線T1、T2で三つ折してもよい。
【実施例】
【0027】
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は勿論これらの例に限定されるものではない。
【0028】
以下のようにして、図1に示す折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を製造した。
まず、フィルム包装体20として、20μm厚のOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルム/印刷層/20μm厚のCPP(無延伸ポリプロピレン)フィルムからなる二層フィルムを用い、ポップアップ式に折り畳んで積層したティシュペーパー10を包装した。透明性の高いOPPフィルムを外側とし、ヒートシール性の良好なCPPフィルムを内側にして包装し、包装の長手方向と平行にスリット(取出口用ミシン目)22を設けた。なお、ティシュペーパーには予めその長手方向と垂直な方向に、図9に示すようにして線状にエンボスを施した。
次に、得られたフィルム包装体20の一方の短片24側に粘着テープ30を貼付して固定した。粘着テープ30の固定端から延出した自由端32の先端には、つまみとなるタブ片34を粘着面を覆うようにして貼付した。粘着テープ30の幅は17mm、自由端32の長さは23mmとした。
このようにして製造した折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ1を、長手方向に垂直な中心線Cで二つ折りして粘着テープ30で保持したところ、容易に折り畳みができた。
【0029】
同様に、フィルム包装体20として、12μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム/印刷層/30μm厚のCPP(無延伸ポリプロピレン)フィルムからなる二層フィルムを用いた場合も、同様に折り畳みが容易であった。
【0030】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0031】
1 折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ
10 ティッシュペーパー
20 フィルム包装体
20a フィルム包装体の一方の面
20b フィルム包装体の他の面
22 スリット
22b スリットの基部
24 フィルム包装体の一方の短辺
30 粘着テープ
30a 粘着テープの表面(粘着面)
32 粘着テープの自由端
32b 粘着テープの基部
34 タブ片
36 粘着テープの自由端を除く部分(固定端)
40 第2の粘着テープ
C、T1、T2 ティッシュペーパーの線状圧縮部分
L 長手方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層されたティッシュペーパーを収容し、長手方向に沿って前記ティッシュペーパーを取り出すスリットを一方の面に設けたフィルム包装体と、
前記フィルム包装体の一方の短辺に固定されて該フィルム包装体の外側に延出可能な自由端を有し、該自由端のうち前記一方の面に対向する表面が粘着性を有する粘着テープと、を備え、
前記フィルム包装体を折り畳まないときは、前記粘着テープの自由端を前記フィルム包装体の一方の面に粘着可能であり、前記フィルム包装体を前記長手方向と垂直な方向に折り畳んだ際に、前記粘着テープの自由端を前記フィルム包装体の他の面に粘着させて保持可能な折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項2】
前記フィルム包装体は、厚み30〜50μmの二層フィルムである請求項1記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項3】
前記粘着テープの自由端の先端の表面に非粘着性のタブ片が貼付されている請求項1又は2記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項4】
前記粘着テープのうち前記自由端を除く部分が前記フィルム包装体の他の面に粘着され、前記自由端の基部から前記フィルム包装体の一方の面に沿って第2の粘着テープが粘着されている請求項1〜3のいずれかに記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項5】
前記第2の粘着テープは前記スリットの基部に延設されている請求項4記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項6】
前記ティッシュペーパーはそれぞれ折り畳まれ、かつ隣接するティッシュペーパーの折り畳み部分が交互に重ね合わせられてポップアップ式に積層されている請求項1〜5のいずれかに記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。
【請求項7】
前記積層されたティッシュペーパーの短手方向の所定位置が線状に圧縮されている請求項1〜6のいずれかに記載の折り畳みテープ付き携帯用ティッシュ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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