説明

折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造及びこれを備える折り畳み型携帯通信機

【課題】 漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるとともに、折り畳み型携帯通信機のデザイン性及び操作性を損なうことのない開閉検知構造及びこの開閉検知構造を備える折り畳み型携帯通信機を提供する。
【解決手段】 ヒンジ部30を介して連結された第1及び第2筐体10、20を備える折り畳み型携帯通信機100の開閉状態を検出する開閉検知構造である。ヒンジ部30は、第1筐体10と一体的な第1部分31を備え、第2筐体20において第1部分31によって覆われた部位にはスイッチ13を設けた。第1部分31において、第1及び第2筐体10,20を閉じた状態でスイッチ13の出没部13Aと対向する部位には溝部15を設けた。第1及び第2筐体10,20を開いた際には出没部13Aが突出して溝部15に入り込みスイッチ13が開状態を検出し、閉じた際には出没部13Aが第1部分31の周面19により押し込まれスイッチ13が閉状態を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造及びこれを備える折り畳み型携帯通信機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機或いはその他の携帯通信機としては、ヒンジ機構を介して相互に開閉可能に連結された2つのケース体(筐体)を備えてなるタイプのもの、すなわち折り畳み型携帯通信機が一般に知られている。
【0003】
そのような折り畳み型携帯通信機としては、省電力化の目的、並びに、多機能化を実現するキー割付を行う目的で、2つのケース体を相互に開いた状態と閉じた状態とを検知するための機構を設けたものが一般的である。
【0004】
そのような開閉検知機構の一例としては、一方のケース体には磁石を設け、他方のケース体にはホールIC(IC:Integrated Circuit)を設け、このホールICにより検出される磁束量の変化に基づき開閉状態を検知する機構がある。
【0005】
<第1の従来例>
図12は、磁石及びホールICからなる開閉検知機構を備えるタイプの従来の折り畳み型携帯通信機500を示す斜視図であり、特に、開いた状態を示している。図12においては、ケース内部を見せるために、ケースの一部を切り欠いている。また、図13は図12の折り畳み型携帯通信機500を閉じた状態の断面図(要部断面図)である。
【0006】
図12に示すように、折り畳み型携帯通信機500は、第1及び第2のケース体501、502と、これら第1及び第2のケース体501,502を相互に回動可能に連結するヒンジ部503と、を備えて構成されている。
【0007】
図13に示すように、第1のケース体501の内部には第1の制御基板507が備えられ、第2のケース体502の内部には第2の制御基板508が備えられている。
【0008】
また、図12に示すように、第1のケース体501において、閉じた際に内側となる面には、例えば液晶表示装置からなる表示部504が設けられている。
【0009】
他方、第2のケース体502において、閉じた際に内側となる面には、例えば複数個の操作キー(図示略)からなる操作部(図示略)が設けられている。
【0010】
この操作部を操作しないときには第1及び第2のケース体501,502を相互に閉じて折り畳み型携帯通信機500を折り畳むことにより、該折り畳み型携帯通信機500は携帯性に優れた状態(図13の状態)となる。
【0011】
このように折り畳み型携帯通信機500を折り畳んだ状態では、表示部504の表示動作が停止するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を消灯することにより、省電力化が実現される。
【0012】
更に、折り畳み型携帯通信機500を開いた状態と折り畳んだ状態とでは、同一の操作キーの機能(同一の操作に応じて実行される機能)が相互に異なっている。
【0013】
このように、開いた状態と折り畳んだ状態では、折り畳み型携帯通信機500の動作モードが相互に異なるようにするために、折り畳み型携帯通信機500は、開閉状態を検知する開閉検知機構を備えている。
【0014】
この開閉検知機構は、第1のケース体501においてヒンジ部503から離間した部位の内面に設けられた磁石505と、第1のケース501において折り畳み型携帯通信機500を折り畳んだ状態で磁石505と対向する部位の内部に設けられ、磁束量を検出するホールIC506と、を備えて構成されている。
【0015】
図13に示すように折り畳み型携帯通信機1を折り畳むと、磁石505とホールIC506との距離が狭まり、ホールIC506により検出される磁束量が増大し、開閉検知機構は、第1及び第2のケース体501,502が相互に閉じられたことを検知する。
【0016】
しかしながら、このような第1の従来例の場合、磁石505とホールIC506とを相互に対向する位置に配置する必要があり、折り畳み型携帯通信機500のレイアウトに制約が生じやすいという問題があった。
【0017】
更に、第1の従来例の場合、折り畳み型携帯通信機500を例えばバッグの中に収納している状態時に、該折り畳み型携帯通信機500にクレジットカードなどの磁気カードが近接した場合には、磁石505からの漏洩磁力により磁気カードデータが破壊されてしまう懸念もあった。
【0018】
上記の第1の従来例における問題を解決する従来技術としては、以下に説明する第2及び第3の従来例がある。
【0019】
<第2の従来例>
図14は第2の従来例の折り畳み型携帯通信機600を開いた状態を示す斜視図、図15は図14のA−A線に沿った矢視断面図(要部断面図)、図16は図14の折り畳み型携帯通信機600を折り畳んだ状態の断面図(要部断面図)である。
【0020】
なお、図14乃至図16に示す折り畳み型携帯通信機600の各構成要素のうち、図12及び図13に示す折り畳み型携帯通信機500におけるのと同様の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0021】
図15及び図16に示すように、折り畳み型携帯通信機600は、第1のケース体501の内部にスイッチ601を備えている。このスイッチ601は、第1のケース体501に形成された開口部602の奥に配置されている。
【0022】
他方、折り畳み型携帯通信機600の第2のケース体502において、当該折り畳み型携帯通信機600を折り畳んだ状態でスイッチ601と対向する部位には、図14乃至図16に示すように突起603が形成されている。
【0023】
第2の従来例の場合、折り畳み型携帯通信機600を図16に示すように折り畳むと、突起603が開口部602を介して第1のケース体501内に侵入してスイッチ601を押し込み、該スイッチ601は、当該折り畳み型携帯通信機600が折り畳まれたことを検出する。
【0024】
<第3の従来例>
図17は第3の従来例の折り畳み型携帯通信機700を開いた状態を示す斜視図、図18は図17のA−A線に沿った矢視断面図(要部断面図)、図19は図17の折り畳み型携帯通信機700を折り畳んだ状態の断面図(要部断面図)である。
【0025】
なお、図17乃至図19に示す折り畳み型携帯通信機700の各構成要素のうち、図12及び図13に示す折り畳み型携帯通信機500におけるのと同様の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0026】
図18及び図19に示すように、折り畳み型携帯通信機700は、第2のケース体502の内部にスイッチ701を備えている。このスイッチ701の先端部701Aは、第2のケース体502に形成された開口部502Aを介して外部に突出している。なお、スイッチ701は、ヒンジ部503により覆われ、折り畳み型携帯通信機700の外部からは視認不能或いは視認困難な配置となっている。
【0027】
ここで、ヒンジ部503は、図17に示すように、第1のケース体501の端部に形成された筒状部710,720と、第2のケース体502の端部に形成された筒状部730,740,750を備えて構成されている。
【0028】
そして、例えば、筒状部720の周面には、ヒンジ部503の回動軸から遠ざかる方向に向けて突出する凸部702が形成されている。
【0029】
この凸部702は、折り畳み型携帯通信機700を折り畳んだ状態時(図19)にはスイッチ701の先端部701Aを押し込む一方で、折り畳み型携帯通信機700を折り畳んだ状態以外の状態時(例えば、図17及び図18に示すように開いた状態時)にはスイッチ701の先端部701Aを解放するような配置及び形状とされている。
【0030】
第3の従来例の場合、折り畳み型携帯通信機700を図19に示すように折り畳むと、凸部702がスイッチ701の先端部701Aを押し込み、該スイッチ701は、当該折り畳み型携帯通信機700が折り畳まれたことを検出する。
【0031】
このように、第2及び第3の従来例の場合、ホールIC506及び磁石5050を備える必要がないので、第1の従来例と比べると折り畳み型携帯通信機600、700のレイアウト上の制約が改善されるとともに、漏洩磁力による問題を解消することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
しかしながら、上記の第2の従来例(図14〜図16)の場合、スイッチ601を押すための突起603を設ける必要があるため、折り畳み型携帯通信機600のデザイン性を損なうだけでなく、突起603を操作キーの近傍に配置するとキー操作の邪魔となる懸念もあった。
【0033】
また、第3の従来例(図17〜図19)の場合、第2のケース体502の開口部502A及びスイッチ701が、ヒンジ部503に隠れる位置に配置されているため、第2の従来例と比べると折り畳み型携帯通信機700のデザイン性を向上できているが、それでも、凸部702が、折り畳み型携帯通信機700を開いた状態で表示部504及び操作部側となる面に位置しているため、折り畳み型携帯通信機700のデザイン性が損なわれているとともに、凸部702がキー操作の邪魔となる懸念もあった。
【0034】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、折り畳み型携帯通信機に備えられる開閉検知構造において、漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるとともに、折り畳み型携帯通信機のデザイン性及び操作性を損なうことのない開閉検知構造、及び、この開閉検知構造を備える折り畳み型携帯通信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0035】
上記課題を解決するため、本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造は、 ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凹部を設け、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が突出して前記凹部内に入り込み、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が前記ヒンジ部の前記第1部分の周面により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出することを特徴としている。
【0036】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記凹部は、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態以外の状態時に前記スイッチの出没部と対向する部位に延在する溝部であることが好ましい。
【0037】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造は、ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凹部を設け、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が突出して前記凹部内に入り込み、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出する一方、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が前記ヒンジ部の前記第1部分の周面により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出することを特徴としている。
【0038】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記凹部は、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた状態以外の状態時に前記スイッチの出没部と対向する部位に延在する溝部であることが好ましい。
【0039】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、着信の際にその旨を報知するための発光動作を行う着信報知用発光部を備え、前記着信報知用発光部の少なくとも一部は、前記凹部内に配され、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際に前記折り畳み型携帯通信機の外部より視認可能となることが好ましい。
【0040】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記ヒンジ部の外形形状は、前記凹部の形成領域を除いては、略一定径の略円筒状であることが好ましい。
【0041】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凸部を設け、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が前記凸部により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が突出し、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出することが好ましい。
【0042】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記凸部を備えて構成され、着信の際にその旨を報知するための発光動作を行う着信報知用発光部を備え、前記着信報知用発光部の少なくとも一部は、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際に前記折り畳み型携帯通信機の外部より視認可能となることが好ましい。
【0043】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記ヒンジ部の外形形状は、前記凸部の形成領域を除いては、略一定径の略円筒状であることが好ましい。
【0044】
本発明の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造においては、前記スイッチの出没部は、前記第2の筐体に形成された開口部を介して、該第2の筐体外に突出していることが好ましい。
【0045】
本発明の折り畳み型携帯通信機は、本発明の開閉検知構造を備えることを特徴としている。
【0046】
本発明の折り畳み型携帯通信機は、例えば、携帯電話機であることを好ましい一例としている。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるため、折り畳み型携帯通信機を例えばバッグの中に収納している状態で、該折り畳み型携帯通信機にクレジットカードなどの磁気カードが近接しても、漏洩磁力により磁気カードデータが破壊されてしまうことがない。更に、ホールIC及び磁石を備える必要がないので、第1及び第2筐体の内部のレイアウトに関する制約を低減できる。
【0048】
また、ヒンジ部の第1部分において、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態でスイッチの出没部と対向する部位には凹部を設け、第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、スイッチの出没部が突出して前記凹部内に入り込み、スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、スイッチの出没部がヒンジ部の前記第1部分の周面により押し込まれて、スイッチが折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出する構成の場合には、例えば、図1乃至図3に示すように、折り畳み型携帯通信機に何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がないため、折り畳み型携帯通信機のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【0049】
また、ヒンジ部の第1部分において、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態でスイッチの出没部と対向する部位には凹部を設け、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、スイッチの出没部が突出して凹部内に入り込み、スイッチが折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出する一方、第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、スイッチの出没部がヒンジ部の第1部分の周面により押し込まれ、スイッチが折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する構成の場合にも、例えば、図8乃至図11に示すように、折り畳み型携帯通信機に何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がないため、折り畳み型携帯通信機のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【0050】
また、ヒンジ部の第1部分において、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態でスイッチの出没部と対向する部位には凸部を設け、第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、スイッチの出没部が凸部により押し込まれ、スイッチが折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、スイッチの出没部が突出し、スイッチが折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出する構成の場合には、例えば、図4乃至図7に示すように、折り畳み型携帯通信機を閉じた際に内側となる面には何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がないため、折り畳み型携帯通信機のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
【0052】
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機100を開いた状態の斜視図であり、図2は図1のA−A線に沿った矢視断面図、図3は折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態における図1のA−A線に沿った矢視断面図である。
【0053】
折り畳み型携帯通信機100は、例えば、携帯電話機或いはPHS(Personal Handy phone System)などであり、図1乃至図3に示すように、第1のケース体(第1の筐体)10と、第2のケース体(第2の筐体)20と、これら第1及び第2のケース体10,20を相互に開閉可能に連結するヒンジ部30と、を備えて構成されている。
【0054】
第1のケース体10は、例えばそれぞれ浅底形状の2つの半筐体を、各々の開口端どうしが接合するようにして相互に組み付けることにより、薄型の筐体状に構成されている。
【0055】
第2のケース体20も、例えば、第1のケース体10と同様に、それぞれ浅底形状の2つの半筐体を備えて構成されている。
【0056】
ヒンジ部30は、第1及び第2のケース体10,20とは完全に別体に構成されていても良いが、本実施形態の場合、ヒンジ部30は、例えば、第1及び第2のケース体10,20の各々の一部を含んで構成されている。
【0057】
すなわち、ヒンジ部30は、第1のケース体10の端部に形成された筒状部(第1部分)31,32と、第2のケース体20の端部に形成された筒状部33,34,35と、これら筒状部31〜35の内部に挿入されて第1及び第2のケース体10,20を相互に連結するとともにヒンジ部30の回動軸を構成する軸部材(図示略)と、を備えて構成されている。
【0058】
第1のケース体10の筒状部31,32と、第2のケース体20の筒状部33〜35とは、例えば、互いのケース体10,20の方向に向けて櫛歯状に互い違いに突出しており、これら筒状部31〜35を相互に噛み合わせるように配置した状態で、図示しない上記軸部材が該筒状部31〜35内に挿入されて、第1及び第2のケース体10,20が相互に連結されている。なお、この軸部材は、例えば、複数部分に分割された分割構造をなしていても良い。
【0059】
このように、第1及び第2のケース体10,20は、ヒンジ部30を介して相互に連結されているので、ヒンジ部30の回動軸を回動中心として第1及び第2のケース体10,20を相対的に回動させることにより、折り畳み型携帯通信機100を図3に示すように折り畳んだり、図1及び図2に示すように開いたりすることができる。
【0060】
なお、ヒンジ部30は、筒状部31〜35内に内蔵され、第1及び第2のケース体10,20の相対的な回動に抗するトルクを発生させるトルク発生機構(図示略)を、更に備えて構成されていることも好ましい。
【0061】
また、図1に示すように、例えば第1のケース体10において、折り畳み型携帯通信機100を閉じた際に内側となる面には、例えば液晶表示装置からなり、各種の表示動作を行う表示部11が設けられている。
【0062】
他方、例えば、第2のケース体20において、折り畳み型携帯通信機100を閉じた際に内側となる面には、複数個の操作キーなどからなる操作部(図示略)が設けられている。
【0063】
更に、図2及び図3に示すように、第1のケース体10の内部には第1の制御基板12が、第2のケース体20の内部には第2の制御基板22が、それぞれ内蔵されている。
【0064】
なお、第1及び第2の制御基板12,22は、例えば、図示しない電気的接続部材により相互に電気的に接続され、各々独立的に制御動作を行うことが可能であるだけでなく、相互の協働により各種の制御動作を実行可能とされている。
【0065】
第1及び第2の制御基板12,22を相互に電気的に接続する電気的接続部材は、ヒンジ部30の内部を通過して、第1及び第2の制御基板12,22を相互に接続している。
【0066】
また、図2及び図3に示すように、例えば、第2のケース体20には、折り畳み型携帯通信機100の開閉状態を検出する開閉検出スイッチ13が備えられている。
【0067】
この開閉検出スイッチ13は、例えば、第2の制御基板22上に設けられている。開閉検出スイッチ13の出没部13Aは、ヒンジ部30の筒状部31側に向けて突出する方向へと、図示しない付勢手段により付勢されている。そして、出没部13Aは、第2のケース体20に形成された開口部20Aを介して、該第2のケース体20の外部へと突出している。
【0068】
ここで、第2のケース体20の端部において、第1のケース体10の筒状部31に面した部位は、該筒状部31の周面に沿うような、弧状の凹曲面21とされている。なお、図示はしないが、第2のケース体20の端部において、第1のケース体10の筒状部32に面した部位も、同様の凹曲面に形成されている。
【0069】
第2のケース体20の凹曲面21は、第1のケース体10の筒状部31により覆われているため、折り畳み型携帯通信機100の外部からは視認不能ないしは視認困難な状態となっている。
【0070】
第2のケース体20の上記開口部20Aは、このような凹曲面21に形成されている。つまり、開口部20Aは、第1のケース体10の筒状部31により覆われている。
【0071】
従って、開閉検出スイッチ13も、第1のケース体10の筒状部31により覆われているため、折り畳み型携帯通信機100の外部からは視認不能ないしは視認困難な配置となっている。
【0072】
開閉検出スイッチ13は、その出没部13Aが付勢手段の付勢に抗して押し下げられた状態時には、折り畳み型携帯通信機100が閉じられていること(折り畳まれていること)を検出する一方で、この出没部13Aが付勢手段の付勢に従って突出した状態時には、折り畳み型携帯通信機100が開かれていることを検出する。
【0073】
また、第1のケース体10の筒状部31の周面には、図1乃至図3に示すように、弧状の溝部(凹部)15が形成されている。この溝部15は、第1のケース体10の筒状部31の周面において、例えば、折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態以外の状態時に開閉検出スイッチ13の出没部13Aと対向する部位に延在している。更に、この溝部15は、開閉検出スイッチ13の出没部13Aの突出を妨げない深さに形成されている。
【0074】
従って、折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態以外の状態時には、開閉検出スイッチ13の出没部13Aは突出した状態となって溝部15内に位置するので、該開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機100が開かれていることを検出する(図3以外の状態であり、例えば、図1、図2の状態)。
【0075】
他方、第1のケース体10の筒状部31の周面において、折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態時に開閉検出スイッチ13の出没部13Aと対向する部位19は、開閉検出スイッチ13の出没部13Aの突出を妨げるように形成されている。
【0076】
従って、折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態時には、開閉検出スイッチ13の出没部13Aが筒状部31の周面(の部位19)により押し込まれる結果、該開閉検出スイッチ13は折り畳み型携帯通信機100が閉じられていることを検出する(図3の状態)。
【0077】
なお、ヒンジ部30の外形形状は、溝部15の形成領域を除いては、ほぼ一定の直径の略円筒形状とされている。
【0078】
また、図2及び図3に示すように、例えば、第1のケース体10内の第1の制御基板12上には、折り畳み型携帯通信機100に対する着信時(通話や電子メールなどの着信時)に該第1の制御基板12の制御下で発光動作を行うLED16が設けられている。
【0079】
更に、例えば、第1のケース体10の筒状部31には、着信確認用レンズ部材(着信報知用発光部)17が設けられている。
【0080】
この着信確認用レンズ部材17は、光透過性の材質(例えば、透明又は半透明の樹脂材)からなり、着信時にLED16が発光すると、このLED16からの光を導光し、この光を第1のケース体10の外部より視認させる。
【0081】
すなわち、着信確認用レンズ部材17は、着信時にLED16の発光を外部に導光し、着信が発生した旨を報知する。
【0082】
この着信確認用レンズ部材17は、該着信確認用レンズ部材17に傷や汚れが付きにくいように、その一部が溝部15内に配設され、筒状部31の周面よりも一段下がった位置(筒状部31の周面よりもヒンジ部30の回動軸の近く)に位置している。
【0083】
具体的には、着信確認用レンズ部材17の一部は、例えば、溝部15の底部の一部を構成している。
【0084】
なお、着信確認用レンズ部材17の全体が溝部15内に配置されていても良い。
【0085】
また、着信確認用レンズ部材17は、例えば、図3に示すように折り畳み型携帯通信機100を閉じた状態時に当該折り畳み型携帯通信機100の外面に露出するような位置に配され、折り畳み型携帯通信機100を開いた状態時には、図1及び図2に示すように、筒状部31により覆われて隠れるようになっている。
【0086】
次に、動作を説明する。
【0087】
図3に示すように、折り畳み型携帯通信機100を折り畳むと、開閉検出スイッチ13の出没部13Aが、ヒンジ部30の筒状部31の周面の部位19により押し込まれるので、該開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機100が折り畳まれたことを検出する。
【0088】
また、このように折り畳み型携帯通信機100を折り畳んだ状態では、図3に示すように、着信確認用レンズ部材17が折り畳み型携帯通信機100の外面に露出する。よって、着信時におけるLED16の発光に基づく着信確認用レンズ部材17からの光を視認しやすい状態となる。
【0089】
着信確認用レンズ部材17の発光状態は、例えば、折り畳み型携帯通信機100を、折り畳むとともにヒンジ部30を上側にして上着の胸ポケットに入れたままの状態でも確認することができる。
【0090】
なお、このように、折り畳み型携帯通信機100の折り畳み状態を開閉検出スイッチ13が検出している状態では、表示部11による表示動作を停止するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を消灯することにより、省電力化が実現される。
【0091】
更に、折り畳み型携帯通信機100を開いた状態と折り畳んだ状態とでは、同一の操作キーの機能(同一の操作に応じて実行される機能)が相互に異なっている。
【0092】
また、折り畳み型携帯通信機100が折り畳まれた状態以外の状態(例えば、図1及び図2に示すように開いた状態)では、開閉検出スイッチ13の出没部13Aは、筒状部31の周面による押圧状態から解放されるので、凹部15内に向けて突出する。
【0093】
すると、折り畳み型携帯通信機100が折り畳まれた状態以外の状態であることを開閉検出スイッチ13が検出するので、折り畳み型携帯通信機100は、表示部11による表示動作を開始するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を点灯することにより夜間でも操作が容易な状態となる。
【0094】
なお、図1に示すように、折り畳み型携帯通信機100を開いた状態で、表示部11及び操作部側の面には、何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)が存在しない。
【0095】
つまり、折り畳み型携帯通信機100は、従来技術よりもデザイン性及び操作性が向上している。
【0096】
以上のような第1の実施形態によれば、漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるため、折り畳み型携帯通信機100を例えばバッグの中に収納している状態で、該折り畳み型携帯通信機100にクレジットカードなどの磁気カードが近接しても、漏洩磁力により磁気カードデータが破壊されてしまうことがない。更に、ホールIC及び磁石を備える必要がないので、第1及び第2のケース体10,20の内部のレイアウトに関する制約を低減できる。
【0097】
また、ヒンジ部30の筒状部(第1部分の一部)31において第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた状態でスイッチ13の出没部13Aと対向する部位には溝部(凹部)15を設け、第1及び第2のケース体10,20を相互に開いた際には、スイッチ13の出没部13Aが突出して溝部15内に入り込み、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機100の開状態を検出する一方、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際には、スイッチ13の出没部13Aがヒンジ部30の筒状部31の周面(の部位19)により押し込まれて、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機100の閉状態を検出するので、折り畳み型携帯通信機100に何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がない。よって、折り畳み型携帯通信機100のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【0098】
更に、溝部15内に着信確認用レンズ部材(着信報知用発光部)17を設け、該着信確認用レンズ部材17は、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際に折り畳み型携帯通信機100の外部より視認可能となる配置とされているので、着信確認用レンズ部材17に傷や汚れが付いてしまうことを抑制できると共に、例えば胸ポケットに入れたままの状態で、該着信確認用レンズ部材17を確認することができる。
【0099】
〔第2の実施形態〕
図4は第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機200を開いた状態の斜視図であり、図5は図4のA−A線に沿った矢視断面図、図6は折り畳み型携帯通信機200を閉じた状態における図4のA−A線に沿った矢視断面図、図7は折り畳み型携帯通信機200を閉じた状態の斜視図である。
【0100】
第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機200の各構成要素のうち、上記の第1の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機100(図1〜図3)におけるのと同様の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0101】
上記の第1の実施形態では、着信確認用レンズ部材17が、筒状部31の周面よりも一段下がった位置(ヒンジ部30の回動軸の近く)に位置している例を説明したが、第2の実施形態では、着信確認用レンズ部材17の一部が凸部17Aとされているとともに、着信確認用レンズ部材17において凸部17A以外の部分が筒状部31の周面と面一となっている。
【0102】
すなわち、本実施形態の場合、着信確認用レンズ部材17は、例えば、図4に示すように、筒状部31に形成されたスリット31A内に嵌め込まれており、着信確認用レンズ部材17の外周面(凸部17A以外の部分)と筒状部31の外周面とがほぼ面一とされている。また、凸部17Aは、筒状部31の外周面よりも、ヒンジ部30の回動軸から遠い側に向けて突出している。
【0103】
なお、本実施形態の場合、着信確認用レンズ部材17は、例えば、折り畳み型携帯通信機200を開いた状態時に、表示部11及び操作部と同じ側からも視認できるように、上記の第1の実施形態における着信確認用レンズ部材17よりも筒状部31の周方向において長尺に(広い角度範囲に)形成されている。
【0104】
また、本実施形態の場合、ヒンジ部30(着信確認用レンズ部材17を含む)の外形形状は、凸部17Aの形成領域を除いては、ほぼ一定の直径の略円筒形状とされている。
【0105】
また、第2の実施形態の場合、開閉検出スイッチ13は、第1の実施形態の場合とは逆に、出没部13Aが押し下げられた状態時には折り畳み型携帯通信機100が開かれていることを検出する一方で、この出没部13Aが突出した状態時には折り畳み型携帯通信機200が折り畳まれていることを検出する。
【0106】
次に、動作を説明する。
【0107】
本実施形態の場合、図4及び図5に示すように、折り畳み型携帯通信機200を開くと、開閉検出スイッチ13の出没部13Aが着信確認用レンズ部材17の凸部17Aにより押し込まれ、該開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機200が開かれたことを検出する。
【0108】
すると、折り畳み型携帯通信機200は、表示部11による表示動作を開始するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を点灯することにより夜間でも操作が容易な状態となる。
【0109】
なお、図4及び図5に示すように、折り畳み型携帯通信機200を開いた状態で、表示部11及び操作部側の面には、何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)が存在しない。
【0110】
つまり、折り畳み型携帯通信機200は、従来技術よりもデザイン性及び操作性が向上している。
【0111】
また、このように折り畳み型携帯通信機200を開いた状態でも、着信確認用レンズ部材17の一部が表示部11及び操作部側に位置するため、着信時には着信確認用レンズ部材17の発光を視認することができる。
【0112】
他方、折り畳み型携帯通信機200が開かれた状態以外の状態(例えば、図6及び図7に示すように折り畳んだ状態)では、開閉検出スイッチ13の出没部13Aは、着信確認用レンズ部材17の凸部17Aによる押圧状態から解放されるので、筒状部31側に向けて突出する。
【0113】
すると、開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機200が開かれた状態以外の状態であることを検出するので、折り畳み型携帯通信機200は、表示部11による表示動作を停止するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を消灯し、省電力化が実現される。
【0114】
また、図6及び図7に示すように、折り畳み型携帯通信機200を折り畳んだ状態では、上記の第1の実施形態の場合と同様に、着信確認用レンズ部材17が折り畳み型携帯通信機200の外面に露出する。
【0115】
よって、上記の第1の実施形態の場合と同様に、着信時におけるLED16の発光に基づく着信確認用レンズ部材17からの光を視認しやすい状態となり、例えばヒンジ部30を上側にして上着の胸ポケットに入れたままの状態でも着信を確認することができる。
【0116】
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様に、漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるため、折り畳み型携帯通信機200を例えばバッグの中に収納している状態で、該折り畳み型携帯通信機200にクレジットカードなどの磁気カードが近接しても、漏洩磁力により磁気カードデータが破壊されてしまうことがない。更に、ホールIC及び磁石を備える必要がないので、第1及び第2のケース体10,20の内部のレイアウトに関する制約を低減できる。
【0117】
また、ヒンジ部30の筒状部(第1部分の一部)31において第1及び第2のケース体10,20を相互に開いた状態でスイッチ13の出没部13Aと対向する部位には凸部17Aを設け、第1及び第2のケース体10,20を相互に開いた際には、スイッチ13の出没部13Aが凸部17Aにより押し込まれ、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機200の開状態を検出する一方、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際には、スイッチ13の出没部13Aが突出し、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機200の閉状態を検出するので、折り畳み型携帯通信機200において閉じた際に内側となる面には何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がない。よって、折り畳み型携帯通信機200のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【0118】
更に、着信確認用レンズ部材17は、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際に折り畳み型携帯通信機200の外部より視認可能となる配置とされているので、着信確認用レンズ部材17に傷や汚れが付いてしまうことを抑制できると共に、例えば胸ポケットに入れたままの状態で、該着信確認用レンズ部材17を確認することができる。
【0119】
〔第3の実施形態〕
図8は第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機300を開いた状態の斜視図であり、図9は図8のA−A線に沿った矢視断面図、図10は折り畳み型携帯通信機300を閉じた状態における図8のA−A線に沿った矢視断面図、図11は折り畳み型携帯通信機300を閉じた状態の斜視図である。
【0120】
第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機300の各構成要素のうち、上記の第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機200(図4〜図7)におけるのと同様の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0121】
上記の第2の実施形態では、着信確認用レンズ部材17が凸部17Aを有する例を説明したが、第3の実施形態では、着信確認用レンズ部材17が凸部17Aを有しない代わりに、溝部17Bを有する例について説明する。
【0122】
また、第3の実施形態の場合、開閉検出スイッチ13は、第2の実施形態の場合と同様に、出没部13Aが押し下げられた状態時には折り畳み型携帯通信機300が開かれていることを検出する一方で、この出没部13Aが突出した状態時には折り畳み型携帯通信機300が折り畳まれていることを検出する。
【0123】
図8乃至図11に示すように、着信確認用レンズ部材17には、溝部17Bが形成されている。この溝部17Bは、筒状部31に形成された溝部31Bとともに、一連の溝部301を構成している。
【0124】
この溝部301は、第1のケース体10の筒状部31の周面において、例えば、折り畳み型携帯通信機300を開いた状態(図8及び図9)以外の状態時(例えば、図10及び図11に示すように閉じた状態)に開閉検出スイッチ13の出没部13Aと対向する部位に形成されている。
【0125】
更に、この溝部301は、開閉検出スイッチ13の出没部13Aの突出を妨げない深さに形成されている。
【0126】
従って、折り畳み型携帯通信機300を開いた状態以外の状態時には、開閉検出スイッチ13の出没部13Aは突出した状態となって溝部301内に位置するので、該開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機300が開いた状態以外の状態であることを検出する。
【0127】
他方、着信確認用レンズ部材17の周面において、折り畳み型携帯通信機300を開いた状態時に開閉検出スイッチ13の出没部13Aと対向する部位17Cは、開閉検出スイッチ13の出没部13Aの突出を妨げるように形成されている。
【0128】
従って、折り畳み型携帯通信機300を開いた状態時には、開閉検出スイッチ13の出没部13Aが着信確認用レンズ部材17の周面(の部位17C)により押し込まれる結果、該開閉検出スイッチ13は折り畳み型携帯通信機300が開かれていることを検出する(図8及び図9の状態)。
【0129】
なお、着信確認用レンズ部材17の部位17Cと筒状部31の外周面とは、ほぼ面一とされている。
【0130】
また、本実施形態の場合、ヒンジ部30(着信確認用レンズ部材17を含む)の外形形状は、溝部301の形成領域を除いては、ほぼ一定の直径の略円筒形状とされている。
【0131】
次に、動作を説明する。
【0132】
本実施形態の場合、図8及び図9に示すように、折り畳み型携帯通信機300を開くと、開閉検出スイッチ13の出没部13Aが着信確認用レンズ部材17の部位17Cにより押し込まれ、該開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機300が開かれたことを検出する。
【0133】
すると、折り畳み型携帯通信機300は、表示部11による表示動作を開始するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を点灯することにより夜間でも操作が容易な状態となる。
【0134】
なお、図8及び図9に示すように、折り畳み型携帯通信機300を開いた状態で、表示部11及び操作部側の面には、何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)が存在しない。
【0135】
つまり、折り畳み型携帯通信機300は、従来技術よりもデザイン性及び操作性が向上している。
【0136】
また、このように折り畳み型携帯通信機300を開いた状態でも、着信確認用レンズ部材17の一部が表示部11及び操作部側に位置するため、着信時には着信確認用レンズ部材17の発光を視認することができる。
【0137】
他方、折り畳み型携帯通信機300が開かれた状態以外の状態(例えば、図10及び図11に示すように折り畳んだ状態)では、開閉検出スイッチ13の出没部13Aは、着信確認用レンズ部材17の部位17Cによる押圧状態から解放されるので、筒状部31側に向けて突出し、溝部301内に位置する。
【0138】
すると、開閉検出スイッチ13は、折り畳み型携帯通信機300が開かれた状態以外の状態であることを検出するので、折り畳み型携帯通信機300は、表示部11による表示動作を停止するとともに、操作部の各操作キーの内部に配されたライト(図示略)を消灯し、省電力化が実現される。
【0139】
また、図10及び図11に示すように、折り畳み型携帯通信機300を折り畳んだ状態では、上記の第2の実施形態の場合と同様に、着信確認用レンズ部材17が折り畳み型携帯通信機300の外面に露出する。
【0140】
よって、上記の第2の実施形態の場合と同様に、着信時におけるLED16の発光に基づく着信確認用レンズ部材17からの光を視認しやすい状態となり、例えばヒンジ部30を上側にして上着の胸ポケットに入れたままの状態でも着信を確認することができる。
【0141】
以上のような第3の実施形態によれば、上記の第1及び第2の実施形態と同様に、漏洩磁束が懸念される磁石が不要であるため、折り畳み型携帯通信機300を例えばバッグの中に収納している状態で、該折り畳み型携帯通信機300にクレジットカードなどの磁気カードが近接しても、漏洩磁力により磁気カードデータが破壊されてしまうことがない。更に、ホールIC及び磁石を備える必要がないので、第1及び第2のケース体10,20の内部のレイアウトに関する制約を低減できる。
【0142】
また、ヒンジ部30の筒状部(第1部分の一部)31において第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた状態でスイッチ13の出没部13Aと対向する部位には溝部301を設け、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際には、スイッチ13の出没部13Aが突出して溝部301内に入り込み、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機300の閉状態を検出する一方、第1及び第2のケース体10,20を相互に開いた際には、スイッチ13の出没部13Aが部位17Cにより押し込まれ、スイッチ13が折り畳み型携帯通信機300の開状態を検出するので、折り畳み型携帯通信機300に何ら突起物(例えば、図14乃至図16における突起603や、図17乃至図19における凸部702に相当する構成)を設ける必要がない。よって、折り畳み型携帯通信機300のデザイン性及び操作性を損なうことがない。
【0143】
更に、着信確認用レンズ部材17は、第1及び第2のケース体10,20を相互に閉じた際に折り畳み型携帯通信機300の外部より視認可能となる配置とされているので、着信確認用レンズ部材17に傷や汚れが付いてしまうことを抑制できると共に、例えば胸ポケットに入れたままの状態で、該着信確認用レンズ部材17を確認することができる。
【0144】
なお、上記の各実施形態では、本発明に係る折り畳み型携帯通信機が、携帯電話機或いはPHSである例を説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)或いはその他の携帯情報端末装置にも同様に適用可能である。
【0145】
また、上記の第1の実施形態でも、上記の第2及び第3の実施形態と同様に、着信確認用レンズ部材17を筒状部31の周方向において長尺に(広い角度範囲に)形成し、折り畳み型携帯通信機100を開いた状態時に、表示部11及び操作部と同じ側からも着信確認用レンズ部材17を視認できるようにすることも好ましい。
【0146】
或いは、逆に、上記の第2及び第3の実施形態でも、上記の第1の実施形態と同様に、着信確認用レンズ部材17を筒状部31の周方向において短尺に(狭い角度範囲に)形成し、折り畳み型携帯通信機200,300を閉じた状態時にのみ、着信確認用レンズ部材17を視認できるようにしても良い。
【0147】
また、上記の各実施形態では、折り畳み型携帯通信機100、200,300が着信確認用レンズ部材17を備える例を説明したが、それぞれ着信確認用レンズ部材17を備えていなくても良い。なお、第2の実施形態の場合に着信確認用レンズ部材17を備えない構成の場合、凸部17Aを筒状部31に形成すればよい。また、第3の実施形態の場合に着信確認用レンズ部材17を備えない構成の場合、溝部301の全体を筒状部31に形成すればよい。
【0148】
また、上記の第2の実施形態ではヒンジ部30が凸部17Aを備える代わりに溝部301を備えない構成を説明し、第3の実施形態ではヒンジ部30が凸部17Aを備えない代わりに溝部301を備える構成を説明したが、本発明はこの例に限らず、例えば、ヒンジ部30が溝部301及び凸部17Aを共に備えるようにしてもよい。この場合、溝部301の底面と凸部17Aの頂部との高低差がスイッチ13の出没部13Aの動作可能範囲を規定するため、凸部17Aの突出高さを従来技術よりも抑制できる。よって、従来技術よりもデザイン性及び操作性を向上できる。
【0149】
同様に、上記の第1の実施形態では、ヒンジ部30が溝部15を備え、ヒンジ部30の部位19が凸部とはされていない例を説明したが、この部位19は凸部とされていても良い。この場合にも、溝部15の底面と部位19の頂部との高低差がスイッチ13の出没部13Aの動作可能範囲を規定するため、部位19の突出高さを従来技術よりも抑制できる。よって、従来技術よりもデザイン性及び操作性を向上できる。
【0150】
また、上記の各実施形態では、ヒンジ部30の筒状部31,32が第1のケース体10の一部により構成され、筒状部33〜35が第2のケース体20の一部により構成されている例を説明したが、本発明はこの例に限らず、筒状部31,32は第1のケース体10とは別体であるが、該第1のケース体10と一体化された部材からなり、同様に、筒状部33〜35は第2のケース体20とは別体であるが、該第2のケース体20と一体化された部材からなるのであっても良い。
【0151】
また、上記の各実施形態では、第1のケース体(第1筐体)10が表示部11を備える一方で、第2のケース体(第2筐体)20が操作部を備える例を説明したが、それとは反対に、第1のケース体10が操作部を備える一方で、第2のケース体20が表示部11を備えるのであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】第1の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【図4】第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図5】第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【図7】第2の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す斜視図である。
【図8】第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図9】第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す断面図である。
【図10】第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【図11】第3の実施形態に係る折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す斜視図である。
【図12】第1の従来例の折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図13】第1の従来例の折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【図14】第2の従来例の折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図15】第2の従来例の折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す断面図である。
【図16】第2の従来例の折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【図17】第3の従来例の折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す斜視図である。
【図18】第3の従来例の折り畳み型携帯通信機を開いた状態を示す断面図である。
【図19】第3の従来例の折り畳み型携帯通信機を閉じた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0153】
100 折り畳み型携帯通信機
10 第1のケース体(第1筐体)
20 第2のケース体(第2筐体)
21 開口部
13 スイッチ
13A 出没部
15 溝部(凹部)
17 着信確認用レンズ部材(着信報知用発光部)
19 部位(第1部分の周面)
30 ヒンジ部
31 筒状部(第1部分の一部)
200 折り畳み型携帯通信機
17A 凸部
300 折り畳み型携帯通信機
301 溝部(凹部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、
前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、
前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、
前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凹部を設け、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が突出して前記凹部内に入り込み、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が前記ヒンジ部の前記第1部分の周面により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出すること、
を特徴とする折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項2】
前記凹部は、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態以外の状態時に前記スイッチの出没部と対向する部位に延在する弧状の溝部であることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項3】
ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、
前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、
前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、
前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凹部を設け、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が突出して前記凹部内に入り込み、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出する一方、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が前記ヒンジ部の前記第1部分の周面により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出すること、
を特徴とする折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項4】
前記凹部は、前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた状態以外の状態時に前記スイッチの出没部と対向する部位に延在する溝部であることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項5】
着信の際にその旨を報知するための発光動作を行う着信報知用発光部を備え、
前記着信報知用発光部の少なくとも一部は、前記凹部内に配され、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際に前記折り畳み型携帯通信機の外部より視認可能となることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項6】
前記ヒンジ部の外形形状は、前記凹部の形成領域を除いては、略一定径の略円筒状であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項7】
ヒンジ部を介して相互に開閉可能に連結された第1筐体及び第2筐体を備えて構成された折り畳み型携帯通信機の開閉状態を検出するための開閉検知構造であって、
前記ヒンジ部は、前記第1筐体の一部により構成されているか又は前記第1筐体と一体化された第1部分を備えてなり、
前記第2筐体において前記ヒンジ部の前記第1部分によって覆われた部位には、前記ヒンジ部の前記第1部分側に向けて突出する方向へと付勢された出没部を備えてなるスイッチを設け、
前記ヒンジ部の前記第1部分において、前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた状態で前記スイッチの出没部と対向する部位には、凸部を設け、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に開いた際には、前記スイッチの出没部が前記凸部により押し込まれ、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の開状態を検出する一方、
前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際には、前記スイッチの出没部が突出し、前記スイッチが前記折り畳み型携帯通信機の閉状態を検出すること、
を特徴とする折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項8】
前記凸部を備えて構成され、着信の際にその旨を報知するための発光動作を行う着信報知用発光部を備え、
前記着信報知用発光部の少なくとも一部は、前記第1筐体及び第2筐体を相互に閉じた際に前記折り畳み型携帯通信機の外部より視認可能となることを特徴とする請求項7に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項9】
前記ヒンジ部の外形形状は、前記凸部の形成領域を除いては、略一定径の略円筒状であることを特徴とする請求項7又は8に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項10】
前記スイッチの出没部は、前記第2の筐体に形成された開口部を介して、該第2の筐体外に突出していることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の折り畳み型携帯通信機の開閉検知構造。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の開閉検知構造を備えることを特徴とする折り畳み型携帯通信機。
【請求項12】
当該折り畳み型携帯通信機は、携帯電話機であることを特徴とする請求項11に記載の折り畳み型携帯通信機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−186501(P2006−186501A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−375853(P2004−375853)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】