折り畳み式骨組み構造体
【課題】大型の天蓋構造物に好適な、剛性に優れコンパクトに折り畳むことができ運搬や保管に簡便な折りたたみ式骨組み構造体を提供する。
【解決手段】頂点を中心にn(n≧3)個の菱形格子からなり、互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設し、該一段目格子連の下部に該格子の下方格子枠と共有して連結する2段目の菱形格子を配設する複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造であって、該構造の格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部とし、該各連結部を駆動するコネクタと成すことで構造体が剛性を有し、かつ迅速に収束・展開することが可能となる。
【解決手段】頂点を中心にn(n≧3)個の菱形格子からなり、互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設し、該一段目格子連の下部に該格子の下方格子枠と共有して連結する2段目の菱形格子を配設する複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造であって、該構造の格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部とし、該各連結部を駆動するコネクタと成すことで構造体が剛性を有し、かつ迅速に収束・展開することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、イベント会場、震災避難用大型シェルター・大型キャンプ用テント等に用いる天蓋構造物に好適な折り畳み式骨組み構造体に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年多発する大地震では、震災直後の避難場所である公共の施設等では十分な避難民の収容には限界がある。そのため屋外でのテントが緊急の簡易居住空間となる。過去の大地震では、特に家屋を失った多くの市民が簡易住宅の設置されるまで長期(一ヶ月近く)にわたってテント生活を余儀なくされたことが知られている。
【0003】
その際使われる多くのテントは、大型のキャンプ用テントではあるものの、テント内で生活するには内部空間が狭く、平均的な一家族が生活するには支障がある。狭い空間での身動きの不便さがストレスとなり心身を害するケースもある。
【0004】
大型のキャンピングテントでは、快適性を保つ為、天井の高さにおいて比較的高い天井高を有するものがある。そして骨組みがテント布の張力と調和して柔軟性と剛性を保持している他、迅速に展開・折り畳みができる構造となっている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、より大きなテントとなると主にイベント用テントと知られているものがある。この類のテントは、骨組みが蛇腹式に展開することで迅速に展開・折り畳みができ、広い内部空間を形成することができる。(例えば特許文献2参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
震災のみならず災害用の避難テントに求められることは、テント内で生活するという前提で、第一に快適な空間を確保できるということ。第二に、ある程度長期間にわたって安全を保障できるための剛性に優れた構造であるということ。そして第三に、緊急の状況に対して迅速に対応するため展開及び折り畳みが容易であるということである。
【0007】
先に挙げた大型キャンピングテントやイベントテントを考察すると、どちらも容易かつ迅速にその構造を展開・折り畳みができる能力を有してはいるものの、長期的に設置するには剛性の面では劣っている。前者の多くのテントは、骨組みだけの構造では軟弱でありテント布の張力によって構造を保持している。また後者の場合、構造的に蛇腹式もしくはシザースシステムを取り入れた箇所は剛性を有しているが、直立する支柱はイベント用テントであるため開放しており、特に横風に対しては弱い点がある。
【0008】
いわゆる問題点として、従来の大型テントの構造は、本来の目的が異なるため災害用の避難テントに適用・代用するには困難であり限界があるという点である。
【0009】
避難用のテントには、比較的大型の規模と長期間の設置に対して耐えるだけの構造が求められる。その為には、テント布の張力に頼らないだけの剛性が骨組み構造には必要である。また、災害時の状況に対して迅速に設置することが求められ、そのため骨組みの展開が容易でありコンパクトに折り畳めて輸送や保管することができる利便性も必要である。
【0010】
そこで本発明の目的は、長期的な設置に対して快適な生活ができるように比較的広い空間を確保でき、なおかつ剛性に優れた天蓋構造物に好適な骨組み構造体を提供することにある。本発明の更なる目的は、容易に展開及び折り畳むことができ、コンパクトに折り畳めて迅速に設置・輸送することができる、天蓋構造物に好適な骨組み構造体を提供することにある。
【特許文献1】特開平11−44131
【特許文献2】特許番号第2597670号
【課題を解決する為の手段】
【0011】
上記構造上の剛性を有する目的達成の為、本発明の構造体は、複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造を基本構造とする。菱形格子は、先ず構造体の頂点を中心にn(n≧3)個からなり、互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設する。そしてこの一段目格子連の下部に該格子の下方格子枠と共有して連結する2段目の菱形格子が配設し、それによって安定した構造体を形成する。
【0012】
本発明は、前記基本構造の格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部と成し、各連結部を駆動するコネクタと成すことで構造体が剛性を有し、かつ迅速に収束・展開することが可能となる折りたたみ式骨組み構造体である。
【0013】
以下、骨組み構造体における支持部材を頂点から設置面にかけて順に上部支持部材E・中間支持部材F・下部支持部材Gといい、頂点に位置するコネクタを第1コネクタAといい、上部支持部材E及び中間支持部材Fをつなぐコネクタを第2コネクタBといい、中間支持部材F及び下部支持部材Gをつなぐコネクタを第3コネクタCといい、更に最下部である隣接する下部支持部材G同士をつなぐコネクタを第4コネクタDという。
【0014】
前記第1コネクタAは、上部支持部材Eが鉛直方向に上下駆動可能となる駆動要素を有している。そして該第1コネクタAの下方には、開閉具2を有し、該開閉具には前記支持部材Eに駆動要素を介して接続するアーム3が備わっている。
【0015】
上部支持部材Eと中間支持部材Fとをつなぐ第2コネクタBは、下方に接続する該中間支持部材Fが前記上部支持部材Eの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素7と、前記中間支持部材Fが該支持部材Fの左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素8とを備えている。
【0016】
そして中間支持部材Fと下部支持部材Gをつなぐ第3コネクタCは、該中間支持部材Fが該中間支持部材Fの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素11と、前記中間支持部材Fが該中間支持部材の左右方向の直角軸を中心に前後に駆動する要素12を備え、かつ下部支持材Gが該下部支持部材Gの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素13を備え、更に当該第3コネクタCの左右に隣り合って接続する二組の中間支持部材F及び下部支持部材Gが該コネクタCの縦軸Jを中心に左右に駆動する要素14を備えている。
【0017】
更に、下部支持部材Gと隣接する他の下部支持部材Gとをつなぐ第4コネクタDは、該下部支持部材Gが該支持部材Gの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16を備え、かつ当該コネクタDの左右に位置する両下部支持部材Gが該コネクタDの中心を通る縦軸Jを中心に左右に駆動する要素17を備えている。それによって本骨組み構造体は迅速に折り畳みと展開が可能となる。
【0018】
目的とする最終天蓋構造物によって適宜本骨組み構造体は、前記第2コネクタBにおける該コネクタと接続する中間支持部材Fの駆動を制御する要素9と、前記第3コネクタCにおける該コネクタに接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素15と、前記第4コネクタDにおける該コネクタと接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素との3つの要素の内、少なくとも一つ以上の駆動制御要素を該当するコネクタに備えている。それによって本構造体の剛性をより高めることができる。
【0019】
目的とする最終天蓋構造物によって適宜本骨組み構造体は、隣接する同種のコネクタを相互につなぐ線材からなる連結要素21と、隣接する同種の支持部材を水平の位置にて相互につなぐ線材からなる連結要素22とを備えている。それによって本構造体の剛性を更に高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の構造体の基本構造は菱形格子を単位として構成し、ドーム型の形態を形成するため安定した構造である。天蓋布を張ることで骨組みに皮膜張力が加わり、最終天蓋構造物は強度を有するが、更に各格子の水平位置に当たる対角線をテンション材にすれば、三角形の格子を形成することになり構造的により剛性が高まる。
【0021】
構造上、大型の構造物としても利用できるだけの剛性を有しているため、災害避難用テントの他、各種催しや展示会場用の天蓋構造物等の構造としても利用できる。また大型キャンピングテントの骨組みとして用いてもよい。
【0022】
本発明の構造体は容易に展開・折り畳みができるため、迅速に対応しなければならない被災地へのコンパクト輸送や設置が可能である。
【0023】
更なる効果として、本発明の構造体は、頂点を中心に周回するようにユニット部材の連結によって構成している。そのためユニット数が増えても単一の部材で製造をまかなうことができ、規模を大きくしても製造コストを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
先ず、本発明の骨組み構造体の基本構造について図面を参照に述べる。本発明の構造体は菱形格子を単位として構成するドーム状の形態を基本構造とする。図1は当該骨組み構造体に好適な基本形態の一例を示している。上図ではその正面図で、下図はその平面図を示している。
【0025】
この好適例を参照にして述べると、菱形格子は、構造体の頂点を中心に放射状に互いの上方格子枠を共有することで一周して連結し、n(n≧3)個らなる(nは自然数)1段目の格子連を配設する。更にその格子連の下方枠には、該下方枠と共有する2段目の菱形格子が前記格子連の周りに一周して配設し、2段目の格子連を形成する。それによってドーム状の形態を形成する。当該図面では頂点を中心に六つの菱形から構成するタイプである。
【0026】
本発明はこの菱形格子枠を支持部材と成し、その接点を駆動可能なコネクタとすることで折り畳み可能な骨組み構造体を形成する。
【0027】
図2は前記構造体の折り畳み原理を示す概念図であり、前記基本構造のユニットを抽出し、その折り畳み経過を示している。この図で示す骨組みは、構造体の上部から下部に至る順に、上部支持材Eが2本、中間支持材Fが2本、下部支持材Gが2本の合計6本で一組となるユニットであり、隣接する他の同ユニットと上部支持材E・第1コネクタA・第2コネクタB・及び第3コネクタDを共有して連結している。
【0028】
図2(a)は最大展開時の形態を示すものであり、頂点の接続部は、複数の上部支持部材Eが接続し、該支持部材Eを鉛直方向に駆動する第1コネクタAを有している。
【0029】
またこのコネクタAの垂直方向下部には、上部支持部材Eの駆動を下方より手動で操作する開閉具を設けてある。該開閉具には、各上部支持材Eの基端部から中間部にかけての一箇所に駆動要素としてのピボットピンを介して鉛直方向に接続駆動するアームを備え、このアームを介して上部支持部材は駆動する。
【0030】
上部支持材Eと中間支持材Fとの連結部には、2本の中間支持材Fを駆動可能とする第2コネクタBを有している。そして中間支持材Fと下部支持部材Gとの連結部には、その上方が2本の中間支持部材Fとその下方が2本の下部支持部材Gを駆動可能にする第3コネクタCを有している。更に前記下部支持部材Gと他のユニットの下部支持部材との連結部には、互いに駆動可能にする第4コネクタDを有している。
【0031】
なお、最終天蓋構造物への適用において、適宜に当該骨組み構造体の最大展開時の構造の剛性を高める為、第2コネクタ、第3コネクタ、第4コネクタの少なくとも一つ以上に駆動制御する要素を備えていることが好ましい。
【0032】
本構造体の折り畳み方を説明すると、先ずコネクタAの下部に位置する開閉具によってアームを介して上部支持材Eが鉛直下方に降下し、それにともない中間支持材Fが、第2コネクタBを基点に内方へと折り畳み、図2(b)で示す形態へと変化する。
【0033】
図中で示す矢印はその動きを示している。更に外方より下部支持材Gを中心に寄せれば連動して隣接するそれぞれの支持部材が内側に寄り、最終的には図2(c)で示すように中心軸1に平行となるように折りたたまれる。
【0034】
展開時は逆に、下部支持体Gを中心軸1と平行に最大平面面積の外周位置まで外方に広げ、前記開閉具を上部に持ち上げながら該開閉具を介して上部支持部材Eを上昇させれば、連動して中間支持部材も上昇し、各支持部材が最大展開時の位置におさまる。
【0035】
次に、前記基本構造の例に基づく最良の形態を、図面を参照にして詳細に説明する。図3は本発明を具体的に説明するのに好適な実施例であり、比較的安価に製造できるコネクタを有する骨組み構造体100である。図で示した骨組みは、構造全体から抽出した一つのユニットを示している。
【0036】
頂点に位置する第1コネクタA1はその下方に上部支持材E1を鉛直方向に駆動する開閉具2を備えている。この開閉具2は、前記支持部材E1の基端部から中間部にかけての一箇所に駆動要素としてのピボットジョイントを介して接続する鉛直方向に駆動可能なアーム3を備えている。当該実施例においては、ワンタッチで開く雨傘に用いる開閉具を用いている。折り畳み時は補助棒4がネジ式で該開閉具の支柱に接続し、開閉具の下降をスムーズに促している。展開時は手動と内蔵するバネの力が補助となり容易に骨組みが展開する。そして展開直後、前記補助棒は取り外せばよい。
【0037】
最終天蓋構造物が比較的小規模で軽量な材料からなる場合、前記開閉具はばね式のワンタッチ構造でなくともよく、その場合は雨傘同様の構造でよい。
【0038】
支柱部材及びコネクタは軽量かつ堅牢な材料が好ましく、アルミ材、強化プラスチック、強化繊維材等を用いる。当該実施例が示すコネクタは、蝶板ヒンジ・ピボットジョイントによる駆動要素を備え、板状の形状を成している。
【0039】
以下、それぞれのコネクタを拡大図示し、その詳細について具体的に説明する。また同時に、他の異なる形態からなる支持部材及びコネクタの実施例を示すことで、その駆動要素の詳細がより明確に理解されるであろう。
【0040】
図4(a)は第1コネクタA1の拡大図である。該コネクタA1は、上部支持部材E1を鉛直方向に駆動する要素を備えている。フランジ5a及びこれを通して該支持部材の基端部に貫入するピンが駆動要素となる。
【0041】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、当該支持部材E2の端部は図4(b)で示すように、ピボットジョイント6bを取り付ければよい。
【0042】
第2コネクタB1の拡大図を図5(a)で示せば、該コネクタは二種の駆動要素を備えている。最初の一つは、上部支持部材E1の内外方向の直角軸Hを中心に中間支持部材F1を左右に駆動する要素7aである。二つ目は、該中間支持部材F1の左右方向の直角軸1を中心に該中間支持部材F1が前後に駆動する要素8aである。
【0043】
また、この駆動要素8aに駆動制御要素9aを取り付ければ、当該構造体は、その最大展開時において、外圧や自重に対してより剛性が高まる。特に最終天蓋構造物の規模が比較的大きく、当該骨組み構造体に重量が必要以上かかるならば、前期駆動制御要素9aを取り付けることが好ましい。
【0044】
支持部材の断面形状が矩形でなくパイプ状の材料を選択する場合、図5(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって一つ目の駆動要素7bは、より駆動軸を太くすることができ、二つ目の駆動要素8aであるピボットジョイントのピボットピンは長く、そしてジョイント部は厚みを有し、コネクタの強度を前者例よりも増すことができる。その際、駆動制御要素9bはコネクタ外部に取り付けてもよいが、駆動要素8bに内蔵すれば安全である。
【0045】
次に第3コネクタC1の拡大図を図6(a)で示す。当該構造体の最大展開時、該第3コネクタC1における蝶板状の駆動要素14aは完全に閉じた状態にあるが、当該図においては駆動要素の詳細を説明する為、該コネクタC1を若干左右に開いた位置で示す。
【0046】
該コネクタC1は上部に二種、下部に一種、そして中間部に一種の計四種の駆動要素を備えている。上部の一つ目の駆動要素は、中間支持部材F1の内外方向の直角軸Hを中心に中間支持部材F1を左右に駆動する要素11aである。二つ目は、該中間支持部材F1の左右方向の直角軸Iを中心に該中間支持部材F1を前後に駆動する要素12aである。
【0047】
当該コネクタC1の下部には、下部支持部材G1の内外方向の直角軸Hを中心に該下部支持部材G1を左右に駆動する要素13aを備えている。
【0048】
本骨組み構造体は、折り畳む過程において第3コネクタCに駆動接続する左右の上部支持部材Fと下部支持部材Gの組が相対して左右に開きながら折り畳み収束する。その為、前記コネクタC1は、その中間部において該コネクタの縦軸Jを中心に左右に位置する二組の中間支持部材F1及び下部支持部材G1が左右に駆動する要素14aを備えている。
【0049】
なお、駆動要素14aが縦方向に長く、当該実施例で示すように蝶板タイプのヒンジ形態を選択した場合、中間支持部材F及び下部支持部材Gからの不均衡な応力によっては当該コネクタC1の縦位置が傾くことで構造の安定が損なわれることがある。そのため下部支持部材G1の駆動を当該構造体の最大展開時の位置で制御する為、駆動要素13aが前記駆動制御要素15aを備えるようにすればよい。しかし、前記駆動要素14aが縦方向に比較的短く、駆動軸が太いヒンジ形態ならば第3コネクタは外方からの応力に対して左右に傾くこともなく、必ずしも前記駆動制御要素13aを必要とはしない。
【0050】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、図6(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって各駆動要素の駆動軸をより太くすることができ、ジョイント部はより厚みを有し、コネクタの強度を前者例よりも増すことができる。
【0051】
最後に、第4コネクタD1の拡大図を図7(a)で示せば、該コネクタD1は二種の駆動要素を備えている。最初の一つは、接続部Dの左右に接続する下部支持部材G1が該支持部材G1の内外方向直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16aである。二つ目は隣接する2つの該駆動要素16a同士が連結し、その縦軸を中心に前記下部支持部材G1が左右に駆動する要素17aである。
【0052】
なお、当該構造体100の展開過程において、下部支持材G1がよりスムーズに最大展開時の位置に設置することを望むのならば、当該コネクタD1には下部支持材G1を当該構造体の最大展開時における位置にて固定できる駆動制御要素18a及び19aを備えるとよい。
【0053】
また当該構造体を最終構造物に適用させて地面に設置する場合、設置面との固定のためには下部支持部材G1の下方端部にリング状もしくは貫孔を有する連結要素20aを具備させ、その輪もしくは孔に、あらかじめ第4コネクタ付近の地面に打ち込んだ杭にロープをつなげて固定すればよい。
【0054】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、図7(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって各駆動要素の駆動軸をより太くすることができ、ジョイント部は厚みを有し、コネクタの強度を前例よりも増すことができる。また駆動制御要素は駆動要素の外部ではなく、内部に内蔵すれば安全性が確保できる。
【0055】
以上、本構造体の各コネクタについて述べたが、次にその構造体の全体を示し、その折り畳み及び展開を説明する。図8は前記実施例のコネクタを有する構造体100の最大展開時を示している。ドーム状の構造には自重や外圧によって横圧力がかかる。最終天蓋構造物の規模が大きく比較的構造体にも重量がある場合、その圧力は主に第3コネクタにかかる。そのためこのコネクタの各駆動要素は強固な設計にすることが好ましい。
【0056】
また水平位置で隣接するコネクタ同士もしくは隣接する支持部材同士を必要に応じた箇所だけワイヤー・ロープといった線材からなる連結要素21a・22bで繋げば、該連結要素が2本の支持部材と三角格子を形成する張力部材となり、構造体の剛性はより高まることになる。
【0057】
折り畳む手順は内部操作が最初にあり、次に外部操作によって完全に折り畳む。図3も参照に説明すれば、先ず開閉具2に補助棒4を取り付け、該開閉具2の固定をはずせば、上部支持部材E1がアーム3を介して鉛直方向に降下し、それ連動して第2コネクタB1に駆動接続する中間支持部材F1の上端部が駆動降下する。
【0058】
図9は、当該骨組み構造体100の上部が降下し折り畳まれる中間過程を示している。上部の骨組みが降下する際、内部で操作する開閉者は隣り合う支持部材の間より外部に出ればよい。しかし開閉具2がスプリング内蔵のワンタッチ式を選択する場合、スプリングの力と構造体上部の重量を程よく調整するならば、折り畳み時上部の骨組み及び天蓋は徐々にゆっくり降下し、その間に開閉者は外部に出ればよい。
【0059】
次の外部操作では、各下部支持材G1を外方側より徐々に均等に内方へと寄せていく。それに連動して内方側の支持部材も折り畳まれていく。構造体の規模が比較的大きく重量があれば、上部支持部材E1の下方端を延長し、図5(a)で示すようにその端部に滑車10aを取り付けることが好ましい。それによって該支持部材と設置面との抵抗が減少し、よりスムーズに折り畳むことができるが、必ずしも限定するものではない。
【0060】
そして完全に折り畳んだ状態を図10で示す。各支持部材は中心軸1に対してほぼ平行に位置して収束する。なお展開の手順はここで述べた逆の手順で行なえばよい。
【実施例】
【0061】
続いて、本折り畳み式骨組み構造体の最終天蓋構造物への適用例を示す。図11は先に示した頂点を中心に六つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いた天蓋構造物200であり、半径4m〜5m、天井高2.3mの一家族収容することのできる規模の大型テントであり、主に災害時の避難用テントに最適である。
【0062】
天蓋布224は骨組みの外側に覆ってあるが、内側に各骨組みを介して吊り下げてもよい。また骨組みにおける隣接する各コネクタ間を繋ぐ連結要素をコネクタに施さず、代わりに前記天蓋布224側の同位置に張力材(ロープ等)を仕込ませてもよい。
【0063】
最終天蓋構造体が軽量で、強風等による外圧で転倒の恐れがあるならば、下方支持部材Gの下方端部に施した連結要素20にロープを通し設置面に打ち込んだ杭226に結びつければよい(図7参照)。また駐車場等の設置面への杭打ちが困難な場所においては、各第4コネクタの上に直接重しを載せて固定すればよい。
【0064】
テントの入り口は図で示すように基本構造における2段目の菱形格子連の一つに設けてあり、雨よけを考慮すれば、当該上部支持部材E1の下方端部にピボットピンを介して駆動する補助アーム225を設け、これに天蓋布を掛ければよい。
【0065】
次に適用例として小規模な天蓋構造物を図12で示す。この天蓋構造物300は、頂点を中心に五つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いている。図の上図は立面をそして下図はその平面図を示している。この規模としてはキャンプ用のテントに好適である。
【0066】
最後に大規模な最終天蓋構造物への適用例を図12で示す。図の上図は立面をそして下図はその平面図を示している。この実施例は頂点を中心に八つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いた天蓋構造物400である。主に催し物会場・展示会場等にふさわしく、その際の出入り口や開口部は基本構造における下段三角格子枠に設けることで利用勝手がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に従った骨組み構造体の概念(正面及び平面)図である。
【図2】骨組みユニットの展開及び折り畳みの原理を示す概念図である。
【図3】骨組みユニットの斜視図である。
【図4】第1コネクタを説明する斜視図である。
【図5】第2コネクタを説明する斜視図である。
【図6】第3コネクタを説明する斜視図である。
【図7】第4コネクタを説明する斜視図である。
【図8】骨組み構造体の展開時を示す斜視図である。
【図9】骨組み構造体の折り畳み中間経過を示す斜視図である。
【図10】骨組み構造体を完全に折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図11】好適実施例を示す斜視図である。
【図12】比較的小規模の構造体による実施例を示す正面及び平面図である。
【図13】比較的大規模の構造体による実施例を示す正面及び平面図である。
【符号の説明】
A・・・第1接続部・第1コネクタ
B・・・第2接続部・第2コネクタ
C・・・第3接続部・第3コネクタ
D・・・第4接続部・第4コネクタ
E・・・上部支持材
F・・・中間支持材
G・・・下部支持材
H・・・内外方向の直角軸
I・・・左右方向の直角軸
J・・・縦軸
【技術分野】
【0001】
本件発明は、イベント会場、震災避難用大型シェルター・大型キャンプ用テント等に用いる天蓋構造物に好適な折り畳み式骨組み構造体に係わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年多発する大地震では、震災直後の避難場所である公共の施設等では十分な避難民の収容には限界がある。そのため屋外でのテントが緊急の簡易居住空間となる。過去の大地震では、特に家屋を失った多くの市民が簡易住宅の設置されるまで長期(一ヶ月近く)にわたってテント生活を余儀なくされたことが知られている。
【0003】
その際使われる多くのテントは、大型のキャンプ用テントではあるものの、テント内で生活するには内部空間が狭く、平均的な一家族が生活するには支障がある。狭い空間での身動きの不便さがストレスとなり心身を害するケースもある。
【0004】
大型のキャンピングテントでは、快適性を保つ為、天井の高さにおいて比較的高い天井高を有するものがある。そして骨組みがテント布の張力と調和して柔軟性と剛性を保持している他、迅速に展開・折り畳みができる構造となっている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、より大きなテントとなると主にイベント用テントと知られているものがある。この類のテントは、骨組みが蛇腹式に展開することで迅速に展開・折り畳みができ、広い内部空間を形成することができる。(例えば特許文献2参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
震災のみならず災害用の避難テントに求められることは、テント内で生活するという前提で、第一に快適な空間を確保できるということ。第二に、ある程度長期間にわたって安全を保障できるための剛性に優れた構造であるということ。そして第三に、緊急の状況に対して迅速に対応するため展開及び折り畳みが容易であるということである。
【0007】
先に挙げた大型キャンピングテントやイベントテントを考察すると、どちらも容易かつ迅速にその構造を展開・折り畳みができる能力を有してはいるものの、長期的に設置するには剛性の面では劣っている。前者の多くのテントは、骨組みだけの構造では軟弱でありテント布の張力によって構造を保持している。また後者の場合、構造的に蛇腹式もしくはシザースシステムを取り入れた箇所は剛性を有しているが、直立する支柱はイベント用テントであるため開放しており、特に横風に対しては弱い点がある。
【0008】
いわゆる問題点として、従来の大型テントの構造は、本来の目的が異なるため災害用の避難テントに適用・代用するには困難であり限界があるという点である。
【0009】
避難用のテントには、比較的大型の規模と長期間の設置に対して耐えるだけの構造が求められる。その為には、テント布の張力に頼らないだけの剛性が骨組み構造には必要である。また、災害時の状況に対して迅速に設置することが求められ、そのため骨組みの展開が容易でありコンパクトに折り畳めて輸送や保管することができる利便性も必要である。
【0010】
そこで本発明の目的は、長期的な設置に対して快適な生活ができるように比較的広い空間を確保でき、なおかつ剛性に優れた天蓋構造物に好適な骨組み構造体を提供することにある。本発明の更なる目的は、容易に展開及び折り畳むことができ、コンパクトに折り畳めて迅速に設置・輸送することができる、天蓋構造物に好適な骨組み構造体を提供することにある。
【特許文献1】特開平11−44131
【特許文献2】特許番号第2597670号
【課題を解決する為の手段】
【0011】
上記構造上の剛性を有する目的達成の為、本発明の構造体は、複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造を基本構造とする。菱形格子は、先ず構造体の頂点を中心にn(n≧3)個からなり、互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設する。そしてこの一段目格子連の下部に該格子の下方格子枠と共有して連結する2段目の菱形格子が配設し、それによって安定した構造体を形成する。
【0012】
本発明は、前記基本構造の格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部と成し、各連結部を駆動するコネクタと成すことで構造体が剛性を有し、かつ迅速に収束・展開することが可能となる折りたたみ式骨組み構造体である。
【0013】
以下、骨組み構造体における支持部材を頂点から設置面にかけて順に上部支持部材E・中間支持部材F・下部支持部材Gといい、頂点に位置するコネクタを第1コネクタAといい、上部支持部材E及び中間支持部材Fをつなぐコネクタを第2コネクタBといい、中間支持部材F及び下部支持部材Gをつなぐコネクタを第3コネクタCといい、更に最下部である隣接する下部支持部材G同士をつなぐコネクタを第4コネクタDという。
【0014】
前記第1コネクタAは、上部支持部材Eが鉛直方向に上下駆動可能となる駆動要素を有している。そして該第1コネクタAの下方には、開閉具2を有し、該開閉具には前記支持部材Eに駆動要素を介して接続するアーム3が備わっている。
【0015】
上部支持部材Eと中間支持部材Fとをつなぐ第2コネクタBは、下方に接続する該中間支持部材Fが前記上部支持部材Eの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素7と、前記中間支持部材Fが該支持部材Fの左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素8とを備えている。
【0016】
そして中間支持部材Fと下部支持部材Gをつなぐ第3コネクタCは、該中間支持部材Fが該中間支持部材Fの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素11と、前記中間支持部材Fが該中間支持部材の左右方向の直角軸を中心に前後に駆動する要素12を備え、かつ下部支持材Gが該下部支持部材Gの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素13を備え、更に当該第3コネクタCの左右に隣り合って接続する二組の中間支持部材F及び下部支持部材Gが該コネクタCの縦軸Jを中心に左右に駆動する要素14を備えている。
【0017】
更に、下部支持部材Gと隣接する他の下部支持部材Gとをつなぐ第4コネクタDは、該下部支持部材Gが該支持部材Gの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16を備え、かつ当該コネクタDの左右に位置する両下部支持部材Gが該コネクタDの中心を通る縦軸Jを中心に左右に駆動する要素17を備えている。それによって本骨組み構造体は迅速に折り畳みと展開が可能となる。
【0018】
目的とする最終天蓋構造物によって適宜本骨組み構造体は、前記第2コネクタBにおける該コネクタと接続する中間支持部材Fの駆動を制御する要素9と、前記第3コネクタCにおける該コネクタに接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素15と、前記第4コネクタDにおける該コネクタと接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素との3つの要素の内、少なくとも一つ以上の駆動制御要素を該当するコネクタに備えている。それによって本構造体の剛性をより高めることができる。
【0019】
目的とする最終天蓋構造物によって適宜本骨組み構造体は、隣接する同種のコネクタを相互につなぐ線材からなる連結要素21と、隣接する同種の支持部材を水平の位置にて相互につなぐ線材からなる連結要素22とを備えている。それによって本構造体の剛性を更に高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の構造体の基本構造は菱形格子を単位として構成し、ドーム型の形態を形成するため安定した構造である。天蓋布を張ることで骨組みに皮膜張力が加わり、最終天蓋構造物は強度を有するが、更に各格子の水平位置に当たる対角線をテンション材にすれば、三角形の格子を形成することになり構造的により剛性が高まる。
【0021】
構造上、大型の構造物としても利用できるだけの剛性を有しているため、災害避難用テントの他、各種催しや展示会場用の天蓋構造物等の構造としても利用できる。また大型キャンピングテントの骨組みとして用いてもよい。
【0022】
本発明の構造体は容易に展開・折り畳みができるため、迅速に対応しなければならない被災地へのコンパクト輸送や設置が可能である。
【0023】
更なる効果として、本発明の構造体は、頂点を中心に周回するようにユニット部材の連結によって構成している。そのためユニット数が増えても単一の部材で製造をまかなうことができ、規模を大きくしても製造コストを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
先ず、本発明の骨組み構造体の基本構造について図面を参照に述べる。本発明の構造体は菱形格子を単位として構成するドーム状の形態を基本構造とする。図1は当該骨組み構造体に好適な基本形態の一例を示している。上図ではその正面図で、下図はその平面図を示している。
【0025】
この好適例を参照にして述べると、菱形格子は、構造体の頂点を中心に放射状に互いの上方格子枠を共有することで一周して連結し、n(n≧3)個らなる(nは自然数)1段目の格子連を配設する。更にその格子連の下方枠には、該下方枠と共有する2段目の菱形格子が前記格子連の周りに一周して配設し、2段目の格子連を形成する。それによってドーム状の形態を形成する。当該図面では頂点を中心に六つの菱形から構成するタイプである。
【0026】
本発明はこの菱形格子枠を支持部材と成し、その接点を駆動可能なコネクタとすることで折り畳み可能な骨組み構造体を形成する。
【0027】
図2は前記構造体の折り畳み原理を示す概念図であり、前記基本構造のユニットを抽出し、その折り畳み経過を示している。この図で示す骨組みは、構造体の上部から下部に至る順に、上部支持材Eが2本、中間支持材Fが2本、下部支持材Gが2本の合計6本で一組となるユニットであり、隣接する他の同ユニットと上部支持材E・第1コネクタA・第2コネクタB・及び第3コネクタDを共有して連結している。
【0028】
図2(a)は最大展開時の形態を示すものであり、頂点の接続部は、複数の上部支持部材Eが接続し、該支持部材Eを鉛直方向に駆動する第1コネクタAを有している。
【0029】
またこのコネクタAの垂直方向下部には、上部支持部材Eの駆動を下方より手動で操作する開閉具を設けてある。該開閉具には、各上部支持材Eの基端部から中間部にかけての一箇所に駆動要素としてのピボットピンを介して鉛直方向に接続駆動するアームを備え、このアームを介して上部支持部材は駆動する。
【0030】
上部支持材Eと中間支持材Fとの連結部には、2本の中間支持材Fを駆動可能とする第2コネクタBを有している。そして中間支持材Fと下部支持部材Gとの連結部には、その上方が2本の中間支持部材Fとその下方が2本の下部支持部材Gを駆動可能にする第3コネクタCを有している。更に前記下部支持部材Gと他のユニットの下部支持部材との連結部には、互いに駆動可能にする第4コネクタDを有している。
【0031】
なお、最終天蓋構造物への適用において、適宜に当該骨組み構造体の最大展開時の構造の剛性を高める為、第2コネクタ、第3コネクタ、第4コネクタの少なくとも一つ以上に駆動制御する要素を備えていることが好ましい。
【0032】
本構造体の折り畳み方を説明すると、先ずコネクタAの下部に位置する開閉具によってアームを介して上部支持材Eが鉛直下方に降下し、それにともない中間支持材Fが、第2コネクタBを基点に内方へと折り畳み、図2(b)で示す形態へと変化する。
【0033】
図中で示す矢印はその動きを示している。更に外方より下部支持材Gを中心に寄せれば連動して隣接するそれぞれの支持部材が内側に寄り、最終的には図2(c)で示すように中心軸1に平行となるように折りたたまれる。
【0034】
展開時は逆に、下部支持体Gを中心軸1と平行に最大平面面積の外周位置まで外方に広げ、前記開閉具を上部に持ち上げながら該開閉具を介して上部支持部材Eを上昇させれば、連動して中間支持部材も上昇し、各支持部材が最大展開時の位置におさまる。
【0035】
次に、前記基本構造の例に基づく最良の形態を、図面を参照にして詳細に説明する。図3は本発明を具体的に説明するのに好適な実施例であり、比較的安価に製造できるコネクタを有する骨組み構造体100である。図で示した骨組みは、構造全体から抽出した一つのユニットを示している。
【0036】
頂点に位置する第1コネクタA1はその下方に上部支持材E1を鉛直方向に駆動する開閉具2を備えている。この開閉具2は、前記支持部材E1の基端部から中間部にかけての一箇所に駆動要素としてのピボットジョイントを介して接続する鉛直方向に駆動可能なアーム3を備えている。当該実施例においては、ワンタッチで開く雨傘に用いる開閉具を用いている。折り畳み時は補助棒4がネジ式で該開閉具の支柱に接続し、開閉具の下降をスムーズに促している。展開時は手動と内蔵するバネの力が補助となり容易に骨組みが展開する。そして展開直後、前記補助棒は取り外せばよい。
【0037】
最終天蓋構造物が比較的小規模で軽量な材料からなる場合、前記開閉具はばね式のワンタッチ構造でなくともよく、その場合は雨傘同様の構造でよい。
【0038】
支柱部材及びコネクタは軽量かつ堅牢な材料が好ましく、アルミ材、強化プラスチック、強化繊維材等を用いる。当該実施例が示すコネクタは、蝶板ヒンジ・ピボットジョイントによる駆動要素を備え、板状の形状を成している。
【0039】
以下、それぞれのコネクタを拡大図示し、その詳細について具体的に説明する。また同時に、他の異なる形態からなる支持部材及びコネクタの実施例を示すことで、その駆動要素の詳細がより明確に理解されるであろう。
【0040】
図4(a)は第1コネクタA1の拡大図である。該コネクタA1は、上部支持部材E1を鉛直方向に駆動する要素を備えている。フランジ5a及びこれを通して該支持部材の基端部に貫入するピンが駆動要素となる。
【0041】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、当該支持部材E2の端部は図4(b)で示すように、ピボットジョイント6bを取り付ければよい。
【0042】
第2コネクタB1の拡大図を図5(a)で示せば、該コネクタは二種の駆動要素を備えている。最初の一つは、上部支持部材E1の内外方向の直角軸Hを中心に中間支持部材F1を左右に駆動する要素7aである。二つ目は、該中間支持部材F1の左右方向の直角軸1を中心に該中間支持部材F1が前後に駆動する要素8aである。
【0043】
また、この駆動要素8aに駆動制御要素9aを取り付ければ、当該構造体は、その最大展開時において、外圧や自重に対してより剛性が高まる。特に最終天蓋構造物の規模が比較的大きく、当該骨組み構造体に重量が必要以上かかるならば、前期駆動制御要素9aを取り付けることが好ましい。
【0044】
支持部材の断面形状が矩形でなくパイプ状の材料を選択する場合、図5(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって一つ目の駆動要素7bは、より駆動軸を太くすることができ、二つ目の駆動要素8aであるピボットジョイントのピボットピンは長く、そしてジョイント部は厚みを有し、コネクタの強度を前者例よりも増すことができる。その際、駆動制御要素9bはコネクタ外部に取り付けてもよいが、駆動要素8bに内蔵すれば安全である。
【0045】
次に第3コネクタC1の拡大図を図6(a)で示す。当該構造体の最大展開時、該第3コネクタC1における蝶板状の駆動要素14aは完全に閉じた状態にあるが、当該図においては駆動要素の詳細を説明する為、該コネクタC1を若干左右に開いた位置で示す。
【0046】
該コネクタC1は上部に二種、下部に一種、そして中間部に一種の計四種の駆動要素を備えている。上部の一つ目の駆動要素は、中間支持部材F1の内外方向の直角軸Hを中心に中間支持部材F1を左右に駆動する要素11aである。二つ目は、該中間支持部材F1の左右方向の直角軸Iを中心に該中間支持部材F1を前後に駆動する要素12aである。
【0047】
当該コネクタC1の下部には、下部支持部材G1の内外方向の直角軸Hを中心に該下部支持部材G1を左右に駆動する要素13aを備えている。
【0048】
本骨組み構造体は、折り畳む過程において第3コネクタCに駆動接続する左右の上部支持部材Fと下部支持部材Gの組が相対して左右に開きながら折り畳み収束する。その為、前記コネクタC1は、その中間部において該コネクタの縦軸Jを中心に左右に位置する二組の中間支持部材F1及び下部支持部材G1が左右に駆動する要素14aを備えている。
【0049】
なお、駆動要素14aが縦方向に長く、当該実施例で示すように蝶板タイプのヒンジ形態を選択した場合、中間支持部材F及び下部支持部材Gからの不均衡な応力によっては当該コネクタC1の縦位置が傾くことで構造の安定が損なわれることがある。そのため下部支持部材G1の駆動を当該構造体の最大展開時の位置で制御する為、駆動要素13aが前記駆動制御要素15aを備えるようにすればよい。しかし、前記駆動要素14aが縦方向に比較的短く、駆動軸が太いヒンジ形態ならば第3コネクタは外方からの応力に対して左右に傾くこともなく、必ずしも前記駆動制御要素13aを必要とはしない。
【0050】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、図6(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって各駆動要素の駆動軸をより太くすることができ、ジョイント部はより厚みを有し、コネクタの強度を前者例よりも増すことができる。
【0051】
最後に、第4コネクタD1の拡大図を図7(a)で示せば、該コネクタD1は二種の駆動要素を備えている。最初の一つは、接続部Dの左右に接続する下部支持部材G1が該支持部材G1の内外方向直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16aである。二つ目は隣接する2つの該駆動要素16a同士が連結し、その縦軸を中心に前記下部支持部材G1が左右に駆動する要素17aである。
【0052】
なお、当該構造体100の展開過程において、下部支持材G1がよりスムーズに最大展開時の位置に設置することを望むのならば、当該コネクタD1には下部支持材G1を当該構造体の最大展開時における位置にて固定できる駆動制御要素18a及び19aを備えるとよい。
【0053】
また当該構造体を最終構造物に適用させて地面に設置する場合、設置面との固定のためには下部支持部材G1の下方端部にリング状もしくは貫孔を有する連結要素20aを具備させ、その輪もしくは孔に、あらかじめ第4コネクタ付近の地面に打ち込んだ杭にロープをつなげて固定すればよい。
【0054】
支持部材の断面形状が矩形ではなくパイプ状の材料を選択する場合、図7(b)で示すように、当該接続部をアルミニウムや強化プラスチック等の軽量材からなる鋳型成型によるコネクタにすることが好ましい。それによって各駆動要素の駆動軸をより太くすることができ、ジョイント部は厚みを有し、コネクタの強度を前例よりも増すことができる。また駆動制御要素は駆動要素の外部ではなく、内部に内蔵すれば安全性が確保できる。
【0055】
以上、本構造体の各コネクタについて述べたが、次にその構造体の全体を示し、その折り畳み及び展開を説明する。図8は前記実施例のコネクタを有する構造体100の最大展開時を示している。ドーム状の構造には自重や外圧によって横圧力がかかる。最終天蓋構造物の規模が大きく比較的構造体にも重量がある場合、その圧力は主に第3コネクタにかかる。そのためこのコネクタの各駆動要素は強固な設計にすることが好ましい。
【0056】
また水平位置で隣接するコネクタ同士もしくは隣接する支持部材同士を必要に応じた箇所だけワイヤー・ロープといった線材からなる連結要素21a・22bで繋げば、該連結要素が2本の支持部材と三角格子を形成する張力部材となり、構造体の剛性はより高まることになる。
【0057】
折り畳む手順は内部操作が最初にあり、次に外部操作によって完全に折り畳む。図3も参照に説明すれば、先ず開閉具2に補助棒4を取り付け、該開閉具2の固定をはずせば、上部支持部材E1がアーム3を介して鉛直方向に降下し、それ連動して第2コネクタB1に駆動接続する中間支持部材F1の上端部が駆動降下する。
【0058】
図9は、当該骨組み構造体100の上部が降下し折り畳まれる中間過程を示している。上部の骨組みが降下する際、内部で操作する開閉者は隣り合う支持部材の間より外部に出ればよい。しかし開閉具2がスプリング内蔵のワンタッチ式を選択する場合、スプリングの力と構造体上部の重量を程よく調整するならば、折り畳み時上部の骨組み及び天蓋は徐々にゆっくり降下し、その間に開閉者は外部に出ればよい。
【0059】
次の外部操作では、各下部支持材G1を外方側より徐々に均等に内方へと寄せていく。それに連動して内方側の支持部材も折り畳まれていく。構造体の規模が比較的大きく重量があれば、上部支持部材E1の下方端を延長し、図5(a)で示すようにその端部に滑車10aを取り付けることが好ましい。それによって該支持部材と設置面との抵抗が減少し、よりスムーズに折り畳むことができるが、必ずしも限定するものではない。
【0060】
そして完全に折り畳んだ状態を図10で示す。各支持部材は中心軸1に対してほぼ平行に位置して収束する。なお展開の手順はここで述べた逆の手順で行なえばよい。
【実施例】
【0061】
続いて、本折り畳み式骨組み構造体の最終天蓋構造物への適用例を示す。図11は先に示した頂点を中心に六つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いた天蓋構造物200であり、半径4m〜5m、天井高2.3mの一家族収容することのできる規模の大型テントであり、主に災害時の避難用テントに最適である。
【0062】
天蓋布224は骨組みの外側に覆ってあるが、内側に各骨組みを介して吊り下げてもよい。また骨組みにおける隣接する各コネクタ間を繋ぐ連結要素をコネクタに施さず、代わりに前記天蓋布224側の同位置に張力材(ロープ等)を仕込ませてもよい。
【0063】
最終天蓋構造体が軽量で、強風等による外圧で転倒の恐れがあるならば、下方支持部材Gの下方端部に施した連結要素20にロープを通し設置面に打ち込んだ杭226に結びつければよい(図7参照)。また駐車場等の設置面への杭打ちが困難な場所においては、各第4コネクタの上に直接重しを載せて固定すればよい。
【0064】
テントの入り口は図で示すように基本構造における2段目の菱形格子連の一つに設けてあり、雨よけを考慮すれば、当該上部支持部材E1の下方端部にピボットピンを介して駆動する補助アーム225を設け、これに天蓋布を掛ければよい。
【0065】
次に適用例として小規模な天蓋構造物を図12で示す。この天蓋構造物300は、頂点を中心に五つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いている。図の上図は立面をそして下図はその平面図を示している。この規模としてはキャンプ用のテントに好適である。
【0066】
最後に大規模な最終天蓋構造物への適用例を図12で示す。図の上図は立面をそして下図はその平面図を示している。この実施例は頂点を中心に八つの菱形から構成するタイプの骨組み構造体を用いた天蓋構造物400である。主に催し物会場・展示会場等にふさわしく、その際の出入り口や開口部は基本構造における下段三角格子枠に設けることで利用勝手がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に従った骨組み構造体の概念(正面及び平面)図である。
【図2】骨組みユニットの展開及び折り畳みの原理を示す概念図である。
【図3】骨組みユニットの斜視図である。
【図4】第1コネクタを説明する斜視図である。
【図5】第2コネクタを説明する斜視図である。
【図6】第3コネクタを説明する斜視図である。
【図7】第4コネクタを説明する斜視図である。
【図8】骨組み構造体の展開時を示す斜視図である。
【図9】骨組み構造体の折り畳み中間経過を示す斜視図である。
【図10】骨組み構造体を完全に折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図11】好適実施例を示す斜視図である。
【図12】比較的小規模の構造体による実施例を示す正面及び平面図である。
【図13】比較的大規模の構造体による実施例を示す正面及び平面図である。
【符号の説明】
A・・・第1接続部・第1コネクタ
B・・・第2接続部・第2コネクタ
C・・・第3接続部・第3コネクタ
D・・・第4接続部・第4コネクタ
E・・・上部支持材
F・・・中間支持材
G・・・下部支持材
H・・・内外方向の直角軸
I・・・左右方向の直角軸
J・・・縦軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂点を中心にn(n≧3)個の菱形格子が互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設し、該一段目格子連の下方に該格子の下方格子枠と共有して連結することで2段目の菱形格子連を配設する、複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造であって、該構造を基本構造とし、その格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部と成し、該各連結部を駆動可能とするコネクタと成す、ことを特徴とする折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項2】
前記構造体における第1コネクタAは、上部支持部材Eが鉛直方向に上下駆動する駆動要素を備えており、前記第1コネクタAの下方には開閉具2を有し、該開閉具には前記上部支持部材Eに駆動要素を介して接続するアーム3を備えており、該上部支持部材と中間支持部材Fとをつなぐ第2コネクタBは、下方に接続する該中間支持部材Fが前記上部支持部材Eの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素7と、前記中間支持部材Fが該支持部材の左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素8を備えており、前記中間支持部材Fと下部支持部材Gをつなぐ第3コネクタCは、前記中間支持部材Fが該中間支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素11と、該中間支持部材Fが該中間支持部材の左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素12と、下部支持部材Gが該下部支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素13と、当該第3コネクタCの左右に隣り合って接続する二組の中間支持部材F及び下部支持部材Gが該コネクタの縦軸Jを中心に左右に駆動する要素14とを備えており、下部支持部材Gと隣接する他の下部支持部材Gとをつなぐ第4コネクタDは、該下部支持部材が該支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16と、当該コネクタDの左右に位置する両下部支持部材Gが該コネクタの中心を通る縦軸Jを中心に左右に駆動する要素17とを備えている、ことで迅速に収束・展開することを特徴とする請求項1に記載の折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項3】
前記第2コネクタBにおける該コネクタと接続する中間支持部材Fの駆動を制御する要素9と、前記第3コネクタCにおける該コネクタに接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素15と、前記第4コネクタDにおける該コネクタと接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素18との3つの要素の内、少なくとも一つ以上の駆動制御要素を該当するコネクタに備えている、ことで構造体の剛性をより高めたことを特徴とする請求項2に記載の折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項4】
隣接する同種のコネクタを相互につなぐ線材からなる連結要素21と、隣接する同種の支持部材を水平の位置にて相互につなぐ線材からなる連結要素22とを適宜な箇所に有する、ことで構造体の剛性を更に高めたことを特徴とする請求項2もしくは3に記載の折り畳み式骨組み構造体。
【請求項1】
頂点を中心にn(n≧3)個の菱形格子が互いの頂点及び上方格子枠を共有しながら頂点を一回りして連結することで一段目の菱形格子連を配設し、該一段目格子連の下方に該格子の下方格子枠と共有して連結することで2段目の菱形格子連を配設する、複数の菱形格子から構成するドーム状の多面体構造であって、該構造を基本構造とし、その格子枠を支持部材と成し、各格子枠の接点をその連結部と成し、該各連結部を駆動可能とするコネクタと成す、ことを特徴とする折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項2】
前記構造体における第1コネクタAは、上部支持部材Eが鉛直方向に上下駆動する駆動要素を備えており、前記第1コネクタAの下方には開閉具2を有し、該開閉具には前記上部支持部材Eに駆動要素を介して接続するアーム3を備えており、該上部支持部材と中間支持部材Fとをつなぐ第2コネクタBは、下方に接続する該中間支持部材Fが前記上部支持部材Eの内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素7と、前記中間支持部材Fが該支持部材の左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素8を備えており、前記中間支持部材Fと下部支持部材Gをつなぐ第3コネクタCは、前記中間支持部材Fが該中間支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素11と、該中間支持部材Fが該中間支持部材の左右方向の直角軸Iを中心に前後に駆動する要素12と、下部支持部材Gが該下部支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素13と、当該第3コネクタCの左右に隣り合って接続する二組の中間支持部材F及び下部支持部材Gが該コネクタの縦軸Jを中心に左右に駆動する要素14とを備えており、下部支持部材Gと隣接する他の下部支持部材Gとをつなぐ第4コネクタDは、該下部支持部材が該支持部材の内外方向の直角軸Hを中心に左右に駆動する要素16と、当該コネクタDの左右に位置する両下部支持部材Gが該コネクタの中心を通る縦軸Jを中心に左右に駆動する要素17とを備えている、ことで迅速に収束・展開することを特徴とする請求項1に記載の折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項3】
前記第2コネクタBにおける該コネクタと接続する中間支持部材Fの駆動を制御する要素9と、前記第3コネクタCにおける該コネクタに接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素15と、前記第4コネクタDにおける該コネクタと接続する下部支持部材Gの駆動を制御する要素18との3つの要素の内、少なくとも一つ以上の駆動制御要素を該当するコネクタに備えている、ことで構造体の剛性をより高めたことを特徴とする請求項2に記載の折りたたみ式骨組み構造体。
【請求項4】
隣接する同種のコネクタを相互につなぐ線材からなる連結要素21と、隣接する同種の支持部材を水平の位置にて相互につなぐ線材からなる連結要素22とを適宜な箇所に有する、ことで構造体の剛性を更に高めたことを特徴とする請求項2もしくは3に記載の折り畳み式骨組み構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−69617(P2008−69617A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−280689(P2006−280689)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(505160452)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(505160452)
【Fターム(参考)】
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