折戸
【課題】 折戸の全開状態では、各障子の動きが静止しているため、ガイド棒の操作やレバーの操作のし忘れによって、ガイド棒やレバーの機能が発揮されず、風等により各障子が動いたり、半開状態に回転したりして、各障子がバタつくこと等を解消すること。
【解決手段】 折戸1の1組の障子12,13を折畳む場合に、戸先側障子13のガイド棒15が移動するガイドレール16と、折畳まれた1組の障子12,13を吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、ガイド棒15を前記ガイドレール16から導く溝20が設けられたターンテーブル2を備える折戸において、前記ターンテーブル2の溝20を移動する前記ガイド棒15に対して、前記枢着軸17の回転面の半径外方向Xに働く付勢力を付与する付勢力付与手段3と、前記ターンテーブル2の溝20に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒15が入込む切欠21を設けている。
【解決手段】 折戸1の1組の障子12,13を折畳む場合に、戸先側障子13のガイド棒15が移動するガイドレール16と、折畳まれた1組の障子12,13を吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、ガイド棒15を前記ガイドレール16から導く溝20が設けられたターンテーブル2を備える折戸において、前記ターンテーブル2の溝20を移動する前記ガイド棒15に対して、前記枢着軸17の回転面の半径外方向Xに働く付勢力を付与する付勢力付与手段3と、前記ターンテーブル2の溝20に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒15が入込む切欠21を設けている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折戸を構成する各障子のバタツキ、風によるアオリ等を防ぐことができる折戸に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の折戸は、枠に枢着される吊元側の障子とこの障子に枢着される戸先側の障子からなる1組の障子と、戸先側障子のガイド棒を移動させるガイドレールと、ガイドレールの一端に設けられ、且つ、そのレールに連続するターンテーブルを備えている。
【0003】
かかる折戸は、各障子が建物の開口部を閉じている状態(以下、閉状態)、吊元側障子の枢着軸を中心にして戸先側障子のガイド棒がガイドレールに沿って移動することで、1組の障子が対面しつつ略90°まで折り畳まれる状態(以下、半開状態)、さらに吊元側障子が回転することで、戸先側障子のガイド棒がターンテーブルの溝に導かれて、1組の障子が略180°まで折り畳まれ、開口部を全開させる状態(以下、全開状態)に変化する。
この全開状態において、前記ターンテーブルの溝の終点に鉛直方向の孔(係止孔)が設けられ、この孔にガイド棒の一端を没入させて、各障子のバタツキを防ぐようになっている。
【0004】
この場合、前記ガイド棒の一端と前記係止孔の寸法公差により生じるガタツキを解消するために、前記ターンテーブルの溝に連続する係止凹部を設け、その凹部に嵌り込む方向にロッドを移動させるレバーを開示している従来例もある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平3−1969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる従来の折戸において、解決されるべき構成上の問題点は、次の通りである。
第1に、全開状態では、各障子の動きが静止しているため、ガイド棒の操作やレバーの操作のし忘れによって、ガイド棒やレバーの機能が発揮されず、風等により各障子が動いたり、半開状態に回転したりして、各障子がバタつくこと、
第2に、無風または弱風時のガイド棒の上げ下げ(開閉)の操作やレバーの操作が煩わしいこと、
第3に、1組の障子は、その吊元側障子の枢着軸を介して、枠等に取付られているため、台風時の強風等による圧力が障子に作用した場合に、アオリを受けて、障子が外れてしまうおそれがあること、である。
【0007】
そこで、本願発明は、上記各課題を解決することができる折戸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1の発明は、枠に枢着される吊元側の障子及びとこの障子に枢着される戸先側の障子の1組の障子と、1組の障子を折畳む場合に、戸先側障子のガイド棒が移動するガイドレールと、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、ガイド棒をガイドレールから導く溝が設けられたターンテーブルを備える折戸において、前記ターンテーブルの溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与する付勢力付与手段と、前記ターンテーブルの溝に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒が入込む切欠を設けたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0009】
折戸において、前記ターンテーブルに形成される溝は、通常、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、前記戸先側障子のガイド棒が描く軌跡に基づいて形成される。
このように軌跡が描く溝(以下、軌跡溝とも称する)は、ガイド棒がガイドレールから前記溝に移行する点(始点)から、折畳まれた1組の障子が略180°まで回転する点(終点)までの略円弧状の溝に構成されている。
前記付勢力付与手段は、前記溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与することから、前記切欠が溝の終点に設けられている場合、その終点においても付勢力がガイド棒に作用して、ガイド棒が前記溝の終点から切欠に入り込む。
引き続き、前記付勢力が作用されているガイド棒が切欠によって規制されて、1組の障子の動きが規制され、各障子のバタツキを防ぐことができる。
【0010】
本発明の折戸によれば、1組の障子を全開状態に移行させるだけで、前記付勢力付与手段がガイド棒に対して付勢力を作用させ、ガイド棒が前記溝に設けられている切欠に入り込むので、無風または弱風時のガイド棒やレバーの操作の煩わしさが解消される。
また、前記付勢力付与手段は、居住者の視界の妨げとならないように構成し、位置させることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
【0011】
前記折戸は、典型的には4枚組のものであるが、2枚組のものでよく、特に限定されるものではない。
前記枠は、躯体側に直接固定される場合、サッシ枠と一体化されている場合もある。
前記障子は、典型的には雨戸として機能するものであるが、それ以外を除外するものでもなく、室内側に取付られる障子でもよい。
前記ターンテーブルの溝は、上述のようにガイド棒の軌跡溝であるが、これに限定されることはない。
軌跡溝であれば、その始点から終点に至るまで、略等しい付勢力がガイド棒に作用することになる。前記軌跡溝を変形させることで、ターンテーブルの溝の形状に応じて、前記付勢力付与手段の付勢力に強弱をつけることもできる。
【0012】
前記付勢力付与手段による付勢力は、ガイド棒に伝達されればよく、前記付勢力付与手段は、各障子に組み込まれる場合に限定されるものではない。
【0013】
前記付勢力は、前記枢着軸の回転面の半径方向に働くもので、半径の外側方向(半径外方向)でもよく、半径の内側方向(半径内方向)でもよい。
この場合、付勢力が働く方向に対応させて、前記切欠の位置が決定される。
例えば、付勢力が半径外方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の外側に形成され、付勢力が半径内方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の内側に形成される。
即ち、前記付勢力付与手段は、1組の障子を折り開く方向に力を作用させるものでよいし、1組の障子を折畳む方向に力を作用させるものでもよい。
【0014】
前記切欠は、ガイド棒が入り込める形状であれば丸形に限定されるものではなく、また、その形成個所は、前記溝の終点に限定されることはなく、その始点から終点までの間の任意の個所でもよい。
【0015】
上記課題を解決するため、第2の発明は、前記枢着軸が配置されている吊元側障子のたて框に、あおり止片を設けたことを特徴する折戸とした(請求項2の発明)
【0016】
全開状態にある1組の障子は、これに対して正圧の風圧のみならず、負圧の風圧を受ける場合があり、その風圧により障子があおられて、撓み、枢着軸が枠が外れてしまうおそれがあった。
ここでは、全開状態にある折戸に対して負圧の風圧が作用した場合には、あおり止め片が枠と係合されることで、吊元側障子の撓みを防ぐことができる。
(請求項2の発明)。
【0017】
上記各発明において、前記切欠には、前記ガイド棒を係止させる係止孔が設けられていることを特徴とする折戸とした(請求項3発明)。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、折戸の1組の障子を全開状態に移行させるだけで、前記付勢力付与手段がガイド棒に対して付勢力を作用させるので、ガイド棒が前記溝の切欠に入り込み、その後も付勢力をガイド棒に作用させる。
よって、ガイド棒が切込によって規制されて、各障子のバタツキを抑えることができる。
従って、無風または弱風時のガイド棒やレバーの操作の煩わしさが解消される。
また、前記付勢力付与手段の構成及び配置は、居住者の目ざわりとならない範囲の構成及び位置にさせることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
第2の発明によれば、1組の障子に対して負圧が作用した場合には、あおり止め片が枠に当ることで、障子のたわみを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】同A及び同Bは、本発明に係る折戸の正面図及び要部平面図、
【図2】A〜Cは、同折戸の全体的な動作説明図、
【図3】同折戸の縦断面図、
【図4】実施例1に係る折戸の要部横断面図、
【図5A】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5B】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5C】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5D】同折戸の詳細な動作説明図、
【図6】同A及び同Bは、実施例2に係る折戸の要部横断面図、
【図7】同A及び同Bは、実施例3に係る折戸の要部横断面図、
【図8】同A及び同Bは、実施例4に係る折戸の要部横断面図、
【図9】同A及び同Bは、実施例5に係る折戸の正面図及び要部平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に係る折戸1は、図1〜図3に示したように、開閉するスラット10が組み込まれた4枚組の雨戸のもので、枠11に枢着される吊元側障子12とこの障子12に枢着される戸先側障子13の2組の障子と、各組の障子を折畳む場合に、戸先側障子13のたて框14Aに配置された上下のガイド棒15を移動させる上下のガイドレール16と、折畳まれた各組の障子を吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、前記ガイド棒15を前記ガイドレール16から導く溝20が設けられた上下のターンテーブル2を備えている。
【0021】
かかる折戸1は、図2Aに示したように各障子が建物の開口部Oを閉じている閉状態、同図Bに示したように戸先側障子13の前記ガイド棒15が前記ガイドレール16に沿って移動することで、1組の障子が対面しつつ、略90°まで折り畳まれる半開状態、同図2Cのように、折り畳まれた1組の障子が前記枢着軸17を中心に回転することで、戸先側障子13の前記ガイド棒15が前記ターンテーブル2の溝20に導かれて、1組の障子が略180°まで折り畳まれ、開口部Oを全開させる全開状態に移行させることができる。
【0022】
この半開状態と全開状態の間で機能する構成は、前記ターンテーブル2の溝20を移動する前記ガイド棒15に対して、前記枢着軸17の回転面17Fの半径外方向X又は内方向Yに働く付勢力を付与する付勢力付与手段3と、前記ターンテーブル2の溝20に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒15が入込む切欠21である。
【0023】
また全開状態時に機能する構成は、前記枢着軸17が配置されている吊元側障子12のたて框14に設けられているあおり止片4である。
【0024】
なお、折戸の各組の各障子はそれぞれ共通に構成されており、また同1組の障子の上下ターンテーブル2及びガイド棒15も共通に構成されているので、以下の本発明に係る実施例においては、下方のターンテーブル2及びガイド棒15に代表させて説明する。
【実施例1】
【0025】
上記折戸1において、前記ターンテーブル2には、図4のように、前記半開状態から折畳まれた1組の障子12,13をその吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、前記戸先側障子13のガイド棒15が描く軌跡に沿って形成された溝20が設けられている。
かかる溝20は、折畳まれた1組の障子12,13が略180°まで回転する点(終点22)までの溝(以下、円弧溝とも称する)に構成され、その終点22に連続して、略丸形の切欠21が形成されている。
前記丸形の切欠21は、その中心が前記枢着軸17の回転面17Fの半径外方向Xに沿って、円弧溝20の外側に設けられている。
これは、前記溝20の終点22及び切欠21に位置する前記ガイド棒15に対して、付勢力が前記半径外方向Xに働く付勢力付与手段3に対応させたものである。
なお、前記切欠21の鉛直方向には、ガイド棒15が係止される係止孔23が設けられており、1組の障子12,13を確実に固定できるようにしている。
また、前記溝20内にも係止孔23を設け、全閉状態、半開状態で1組の障子12、13を確実に固定することもできる。
【0026】
前記付勢力付与手段3は、折畳まれる吊元側障子12に対面する側の前記戸先側障子13に固定されたブロック状の金具3Aにより構成されている。
この金具3Aが固定される位置は、戸先側障子13のたて框14Bの略中程であって、上下のガイド棒15,15に対して、等しく付勢力を作用させることが可能であって、材質を樹脂系のもの等にした場合は、1組の障子12,13を折畳んだり、折開く場合の取手に兼用させることができる。
この金具3Aの固定個数は、1つに限定されるものではなく、必要に応じて複数個でもよい。
例えば、障子12,13のサイズに対応させて、2個でもよく、また取付場所は、たて框14Bに限定されるものではなく、上框18或いは下框19でもよい。
さらに、戸先側障子13ではなく、これと対面する吊元側障子12に固定してもよし、それぞれの障子12,13に固定してもよい。
【0027】
この金具3Aの材質は、ゴム系のもの、スポンジ系のもの、樹脂系のもの等で、各障子12,13に挟まれて弾性変形し、その変形を復元させるような反発力を発生させるものであればよい。
なお、弾性変形が期待できない材質を除外するものではなく、硬質の合成樹脂、金属等でもよい。
【0028】
前記あおり止め片4は、前記吊元側障子12の枢着軸17を収容したたて框14を構成する形材からなり、全開状態時に前記枠11に隣接するヒレ片40と、このヒレ片40から突設され、前記枠11に臨む当接片41からなる。
なお、全開状態時の前記枠11と前記当接片41間には、前記吊元側障子12の回転動作を妨げないためのスペースSが設けられている(図5C等参照)。
【0029】
以上のように構成される実施例1の折戸1の作用を図5A〜図5Dに基づいて説明する。
図5Aの全閉状態から半開状態に移行した時点で、戸先側障子13のガイド棒15の一端が前記ターンテーブル2の円弧溝20の始点24に入る(図5B参照)。
このときに、図5Bのように、前記枢着軸17を中心に回転される、1組の障子12,13に対する回転力が、前記ガイド棒15に伝達されて、ガイド棒15が円弧溝20にそって移動する。その際には、前記ブロック金具3Aが1組の障子12,13に挟まれて、弾性変形され、前記ブロック金具3Aの付勢力により、ガイド棒15が円弧溝20に押当てられつつ、移動される。
全開状態に移行時には、図5Cのように、ガイド棒15は円弧溝20の終点22に至り、その点22まで復元力が保持されていたブロック金具3Aにより、付勢力が作用され、ガイド棒15が切欠21に押し込まれる。
切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制される(図5D参照)。
【0030】
この時に、図5Dのように、前記吊元側障子12のヒレ片40に突設されている当接片41が枠11側に臨む位置にあるので、負圧の風圧等が作用した場合には、前記当接片41が枠11の部材長手方向に当接して、障子12のたわみを防ぐことができる。
【0031】
この全開状態から半開状態に移行させるためには、両障子12、13のたて框14、14Aを把持して、それらを対面させる方向に力を加えて、1組の障子12、13を回転させればよい。
【0032】
以上の折戸1によれば、次のように作用効果を生じる
(1) 1組の障子12、13を半開状態から全開状態に移行させるだけで、自動的にガイド棒15が切欠21に入込むので、ガイド棒15の開閉操作のし忘れの問題点、無風または弱風等のガイド棒15の開閉操作の煩雑さを解消できる。
(2) 全開状態において、切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制されているので、1組の障子12、13のバタツキを抑えることができる。
(3) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力がガイド棒15に作用されているので、ガイド棒15は前記ターンテーブル2の円弧溝20をガタツクことなく、移動する。
(4) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力が1組の障子12、13に作用されているので、各障子12、13間の一体性が高まり、1組の障子12、13の回転動作を円滑に行うことができる。
(5) 付勢力の強弱は、ブロック金具3Aの高低を取付ネジ等で調整可能となっている。
(6) ブロック金具3Aは円筒状の形態であり、たて框等の形態になじみ、その外観に溶け込むことができるので、折戸の外観を損なうことはない。
(7) ブロック金具3Aが、1組の障子12、13の開閉動作の際の取っ手を兼用する場合にも、折戸の外観を損なうことはない。
【実施例2】
【0033】
次に、実施例2の構成を図6に基づいて説明する。
実施例2に係る付勢力付与手段3は、図6のように板ばね状部材3Bにより構成されている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例3】
【0034】
次に、実施例3の構成を図7に基づいて説明する。
実施例3に係る付勢力付与手段3は、図7のように板ばね状部材3Cであって、一端が障子に接触せず、自由端となっている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例4】
【0035】
次に、実施例4の構成を図8に基づいて説明する。
実施例4に係る付勢力付与手段3は、図8のように巻きばね状金具3Dにより構成されている。
この金具3Dは、吊元側障子12と戸先側金具13の間の枢着軸17Aに一体的に取り付けられており、巻きばね状金具3Dの存在が折戸1の外観を損ねることはない。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例5】
【0036】
次に、実施例5の構成を図9に基づいて説明する。
実施例5に係るあおり止片4Aは、図9のように、ピース材で構成され、且つ、障子12のたて框14の中程に取り付けられている。
これは、風圧等により枠11の部材長手方向で最も撓み易い領域にあおり止片4Aを配置したもので、コストの低減を図ることができる。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0037】
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 折戸 10 スラット
11 枠 12 吊元側障子
13 戸先側障子 14 14A 14B たて框
15 ガイド棒 16 ガイドレール
17 17A 枢着軸 18 上框
19 下框
2 ターンテーブル
20 溝 21 切欠
22 終点 23 係止孔
24 始点
3 3A〜3D 付勢力付与手段
4 4A あおり止片
40 ヒレ片 41 当接片
O 開口部
X 半径外方向
Y 半径内方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、折戸を構成する各障子のバタツキ、風によるアオリ等を防ぐことができる折戸に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の折戸は、枠に枢着される吊元側の障子とこの障子に枢着される戸先側の障子からなる1組の障子と、戸先側障子のガイド棒を移動させるガイドレールと、ガイドレールの一端に設けられ、且つ、そのレールに連続するターンテーブルを備えている。
【0003】
かかる折戸は、各障子が建物の開口部を閉じている状態(以下、閉状態)、吊元側障子の枢着軸を中心にして戸先側障子のガイド棒がガイドレールに沿って移動することで、1組の障子が対面しつつ略90°まで折り畳まれる状態(以下、半開状態)、さらに吊元側障子が回転することで、戸先側障子のガイド棒がターンテーブルの溝に導かれて、1組の障子が略180°まで折り畳まれ、開口部を全開させる状態(以下、全開状態)に変化する。
この全開状態において、前記ターンテーブルの溝の終点に鉛直方向の孔(係止孔)が設けられ、この孔にガイド棒の一端を没入させて、各障子のバタツキを防ぐようになっている。
【0004】
この場合、前記ガイド棒の一端と前記係止孔の寸法公差により生じるガタツキを解消するために、前記ターンテーブルの溝に連続する係止凹部を設け、その凹部に嵌り込む方向にロッドを移動させるレバーを開示している従来例もある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平3−1969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる従来の折戸において、解決されるべき構成上の問題点は、次の通りである。
第1に、全開状態では、各障子の動きが静止しているため、ガイド棒の操作やレバーの操作のし忘れによって、ガイド棒やレバーの機能が発揮されず、風等により各障子が動いたり、半開状態に回転したりして、各障子がバタつくこと、
第2に、無風または弱風時のガイド棒の上げ下げ(開閉)の操作やレバーの操作が煩わしいこと、
第3に、1組の障子は、その吊元側障子の枢着軸を介して、枠等に取付られているため、台風時の強風等による圧力が障子に作用した場合に、アオリを受けて、障子が外れてしまうおそれがあること、である。
【0007】
そこで、本願発明は、上記各課題を解決することができる折戸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1の発明は、枠に枢着される吊元側の障子及びとこの障子に枢着される戸先側の障子の1組の障子と、1組の障子を折畳む場合に、戸先側障子のガイド棒が移動するガイドレールと、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、ガイド棒をガイドレールから導く溝が設けられたターンテーブルを備える折戸において、前記ターンテーブルの溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与する付勢力付与手段と、前記ターンテーブルの溝に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒が入込む切欠を設けたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0009】
折戸において、前記ターンテーブルに形成される溝は、通常、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、前記戸先側障子のガイド棒が描く軌跡に基づいて形成される。
このように軌跡が描く溝(以下、軌跡溝とも称する)は、ガイド棒がガイドレールから前記溝に移行する点(始点)から、折畳まれた1組の障子が略180°まで回転する点(終点)までの略円弧状の溝に構成されている。
前記付勢力付与手段は、前記溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与することから、前記切欠が溝の終点に設けられている場合、その終点においても付勢力がガイド棒に作用して、ガイド棒が前記溝の終点から切欠に入り込む。
引き続き、前記付勢力が作用されているガイド棒が切欠によって規制されて、1組の障子の動きが規制され、各障子のバタツキを防ぐことができる。
【0010】
本発明の折戸によれば、1組の障子を全開状態に移行させるだけで、前記付勢力付与手段がガイド棒に対して付勢力を作用させ、ガイド棒が前記溝に設けられている切欠に入り込むので、無風または弱風時のガイド棒やレバーの操作の煩わしさが解消される。
また、前記付勢力付与手段は、居住者の視界の妨げとならないように構成し、位置させることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
【0011】
前記折戸は、典型的には4枚組のものであるが、2枚組のものでよく、特に限定されるものではない。
前記枠は、躯体側に直接固定される場合、サッシ枠と一体化されている場合もある。
前記障子は、典型的には雨戸として機能するものであるが、それ以外を除外するものでもなく、室内側に取付られる障子でもよい。
前記ターンテーブルの溝は、上述のようにガイド棒の軌跡溝であるが、これに限定されることはない。
軌跡溝であれば、その始点から終点に至るまで、略等しい付勢力がガイド棒に作用することになる。前記軌跡溝を変形させることで、ターンテーブルの溝の形状に応じて、前記付勢力付与手段の付勢力に強弱をつけることもできる。
【0012】
前記付勢力付与手段による付勢力は、ガイド棒に伝達されればよく、前記付勢力付与手段は、各障子に組み込まれる場合に限定されるものではない。
【0013】
前記付勢力は、前記枢着軸の回転面の半径方向に働くもので、半径の外側方向(半径外方向)でもよく、半径の内側方向(半径内方向)でもよい。
この場合、付勢力が働く方向に対応させて、前記切欠の位置が決定される。
例えば、付勢力が半径外方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の外側に形成され、付勢力が半径内方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の内側に形成される。
即ち、前記付勢力付与手段は、1組の障子を折り開く方向に力を作用させるものでよいし、1組の障子を折畳む方向に力を作用させるものでもよい。
【0014】
前記切欠は、ガイド棒が入り込める形状であれば丸形に限定されるものではなく、また、その形成個所は、前記溝の終点に限定されることはなく、その始点から終点までの間の任意の個所でもよい。
【0015】
上記課題を解決するため、第2の発明は、前記枢着軸が配置されている吊元側障子のたて框に、あおり止片を設けたことを特徴する折戸とした(請求項2の発明)
【0016】
全開状態にある1組の障子は、これに対して正圧の風圧のみならず、負圧の風圧を受ける場合があり、その風圧により障子があおられて、撓み、枢着軸が枠が外れてしまうおそれがあった。
ここでは、全開状態にある折戸に対して負圧の風圧が作用した場合には、あおり止め片が枠と係合されることで、吊元側障子の撓みを防ぐことができる。
(請求項2の発明)。
【0017】
上記各発明において、前記切欠には、前記ガイド棒を係止させる係止孔が設けられていることを特徴とする折戸とした(請求項3発明)。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、折戸の1組の障子を全開状態に移行させるだけで、前記付勢力付与手段がガイド棒に対して付勢力を作用させるので、ガイド棒が前記溝の切欠に入り込み、その後も付勢力をガイド棒に作用させる。
よって、ガイド棒が切込によって規制されて、各障子のバタツキを抑えることができる。
従って、無風または弱風時のガイド棒やレバーの操作の煩わしさが解消される。
また、前記付勢力付与手段の構成及び配置は、居住者の目ざわりとならない範囲の構成及び位置にさせることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
第2の発明によれば、1組の障子に対して負圧が作用した場合には、あおり止め片が枠に当ることで、障子のたわみを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】同A及び同Bは、本発明に係る折戸の正面図及び要部平面図、
【図2】A〜Cは、同折戸の全体的な動作説明図、
【図3】同折戸の縦断面図、
【図4】実施例1に係る折戸の要部横断面図、
【図5A】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5B】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5C】同折戸の詳細な動作説明図、
【図5D】同折戸の詳細な動作説明図、
【図6】同A及び同Bは、実施例2に係る折戸の要部横断面図、
【図7】同A及び同Bは、実施例3に係る折戸の要部横断面図、
【図8】同A及び同Bは、実施例4に係る折戸の要部横断面図、
【図9】同A及び同Bは、実施例5に係る折戸の正面図及び要部平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に係る折戸1は、図1〜図3に示したように、開閉するスラット10が組み込まれた4枚組の雨戸のもので、枠11に枢着される吊元側障子12とこの障子12に枢着される戸先側障子13の2組の障子と、各組の障子を折畳む場合に、戸先側障子13のたて框14Aに配置された上下のガイド棒15を移動させる上下のガイドレール16と、折畳まれた各組の障子を吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、前記ガイド棒15を前記ガイドレール16から導く溝20が設けられた上下のターンテーブル2を備えている。
【0021】
かかる折戸1は、図2Aに示したように各障子が建物の開口部Oを閉じている閉状態、同図Bに示したように戸先側障子13の前記ガイド棒15が前記ガイドレール16に沿って移動することで、1組の障子が対面しつつ、略90°まで折り畳まれる半開状態、同図2Cのように、折り畳まれた1組の障子が前記枢着軸17を中心に回転することで、戸先側障子13の前記ガイド棒15が前記ターンテーブル2の溝20に導かれて、1組の障子が略180°まで折り畳まれ、開口部Oを全開させる全開状態に移行させることができる。
【0022】
この半開状態と全開状態の間で機能する構成は、前記ターンテーブル2の溝20を移動する前記ガイド棒15に対して、前記枢着軸17の回転面17Fの半径外方向X又は内方向Yに働く付勢力を付与する付勢力付与手段3と、前記ターンテーブル2の溝20に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒15が入込む切欠21である。
【0023】
また全開状態時に機能する構成は、前記枢着軸17が配置されている吊元側障子12のたて框14に設けられているあおり止片4である。
【0024】
なお、折戸の各組の各障子はそれぞれ共通に構成されており、また同1組の障子の上下ターンテーブル2及びガイド棒15も共通に構成されているので、以下の本発明に係る実施例においては、下方のターンテーブル2及びガイド棒15に代表させて説明する。
【実施例1】
【0025】
上記折戸1において、前記ターンテーブル2には、図4のように、前記半開状態から折畳まれた1組の障子12,13をその吊元側障子12の枢着軸17を中心に回転させる場合に、前記戸先側障子13のガイド棒15が描く軌跡に沿って形成された溝20が設けられている。
かかる溝20は、折畳まれた1組の障子12,13が略180°まで回転する点(終点22)までの溝(以下、円弧溝とも称する)に構成され、その終点22に連続して、略丸形の切欠21が形成されている。
前記丸形の切欠21は、その中心が前記枢着軸17の回転面17Fの半径外方向Xに沿って、円弧溝20の外側に設けられている。
これは、前記溝20の終点22及び切欠21に位置する前記ガイド棒15に対して、付勢力が前記半径外方向Xに働く付勢力付与手段3に対応させたものである。
なお、前記切欠21の鉛直方向には、ガイド棒15が係止される係止孔23が設けられており、1組の障子12,13を確実に固定できるようにしている。
また、前記溝20内にも係止孔23を設け、全閉状態、半開状態で1組の障子12、13を確実に固定することもできる。
【0026】
前記付勢力付与手段3は、折畳まれる吊元側障子12に対面する側の前記戸先側障子13に固定されたブロック状の金具3Aにより構成されている。
この金具3Aが固定される位置は、戸先側障子13のたて框14Bの略中程であって、上下のガイド棒15,15に対して、等しく付勢力を作用させることが可能であって、材質を樹脂系のもの等にした場合は、1組の障子12,13を折畳んだり、折開く場合の取手に兼用させることができる。
この金具3Aの固定個数は、1つに限定されるものではなく、必要に応じて複数個でもよい。
例えば、障子12,13のサイズに対応させて、2個でもよく、また取付場所は、たて框14Bに限定されるものではなく、上框18或いは下框19でもよい。
さらに、戸先側障子13ではなく、これと対面する吊元側障子12に固定してもよし、それぞれの障子12,13に固定してもよい。
【0027】
この金具3Aの材質は、ゴム系のもの、スポンジ系のもの、樹脂系のもの等で、各障子12,13に挟まれて弾性変形し、その変形を復元させるような反発力を発生させるものであればよい。
なお、弾性変形が期待できない材質を除外するものではなく、硬質の合成樹脂、金属等でもよい。
【0028】
前記あおり止め片4は、前記吊元側障子12の枢着軸17を収容したたて框14を構成する形材からなり、全開状態時に前記枠11に隣接するヒレ片40と、このヒレ片40から突設され、前記枠11に臨む当接片41からなる。
なお、全開状態時の前記枠11と前記当接片41間には、前記吊元側障子12の回転動作を妨げないためのスペースSが設けられている(図5C等参照)。
【0029】
以上のように構成される実施例1の折戸1の作用を図5A〜図5Dに基づいて説明する。
図5Aの全閉状態から半開状態に移行した時点で、戸先側障子13のガイド棒15の一端が前記ターンテーブル2の円弧溝20の始点24に入る(図5B参照)。
このときに、図5Bのように、前記枢着軸17を中心に回転される、1組の障子12,13に対する回転力が、前記ガイド棒15に伝達されて、ガイド棒15が円弧溝20にそって移動する。その際には、前記ブロック金具3Aが1組の障子12,13に挟まれて、弾性変形され、前記ブロック金具3Aの付勢力により、ガイド棒15が円弧溝20に押当てられつつ、移動される。
全開状態に移行時には、図5Cのように、ガイド棒15は円弧溝20の終点22に至り、その点22まで復元力が保持されていたブロック金具3Aにより、付勢力が作用され、ガイド棒15が切欠21に押し込まれる。
切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制される(図5D参照)。
【0030】
この時に、図5Dのように、前記吊元側障子12のヒレ片40に突設されている当接片41が枠11側に臨む位置にあるので、負圧の風圧等が作用した場合には、前記当接片41が枠11の部材長手方向に当接して、障子12のたわみを防ぐことができる。
【0031】
この全開状態から半開状態に移行させるためには、両障子12、13のたて框14、14Aを把持して、それらを対面させる方向に力を加えて、1組の障子12、13を回転させればよい。
【0032】
以上の折戸1によれば、次のように作用効果を生じる
(1) 1組の障子12、13を半開状態から全開状態に移行させるだけで、自動的にガイド棒15が切欠21に入込むので、ガイド棒15の開閉操作のし忘れの問題点、無風または弱風等のガイド棒15の開閉操作の煩雑さを解消できる。
(2) 全開状態において、切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制されているので、1組の障子12、13のバタツキを抑えることができる。
(3) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力がガイド棒15に作用されているので、ガイド棒15は前記ターンテーブル2の円弧溝20をガタツクことなく、移動する。
(4) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力が1組の障子12、13に作用されているので、各障子12、13間の一体性が高まり、1組の障子12、13の回転動作を円滑に行うことができる。
(5) 付勢力の強弱は、ブロック金具3Aの高低を取付ネジ等で調整可能となっている。
(6) ブロック金具3Aは円筒状の形態であり、たて框等の形態になじみ、その外観に溶け込むことができるので、折戸の外観を損なうことはない。
(7) ブロック金具3Aが、1組の障子12、13の開閉動作の際の取っ手を兼用する場合にも、折戸の外観を損なうことはない。
【実施例2】
【0033】
次に、実施例2の構成を図6に基づいて説明する。
実施例2に係る付勢力付与手段3は、図6のように板ばね状部材3Bにより構成されている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例3】
【0034】
次に、実施例3の構成を図7に基づいて説明する。
実施例3に係る付勢力付与手段3は、図7のように板ばね状部材3Cであって、一端が障子に接触せず、自由端となっている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例4】
【0035】
次に、実施例4の構成を図8に基づいて説明する。
実施例4に係る付勢力付与手段3は、図8のように巻きばね状金具3Dにより構成されている。
この金具3Dは、吊元側障子12と戸先側金具13の間の枢着軸17Aに一体的に取り付けられており、巻きばね状金具3Dの存在が折戸1の外観を損ねることはない。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例5】
【0036】
次に、実施例5の構成を図9に基づいて説明する。
実施例5に係るあおり止片4Aは、図9のように、ピース材で構成され、且つ、障子12のたて框14の中程に取り付けられている。
これは、風圧等により枠11の部材長手方向で最も撓み易い領域にあおり止片4Aを配置したもので、コストの低減を図ることができる。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0037】
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 折戸 10 スラット
11 枠 12 吊元側障子
13 戸先側障子 14 14A 14B たて框
15 ガイド棒 16 ガイドレール
17 17A 枢着軸 18 上框
19 下框
2 ターンテーブル
20 溝 21 切欠
22 終点 23 係止孔
24 始点
3 3A〜3D 付勢力付与手段
4 4A あおり止片
40 ヒレ片 41 当接片
O 開口部
X 半径外方向
Y 半径内方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠に枢着される吊元側の障子及びこの障子に枢着される戸先側の障子の1組の障子と、1組の障子を折畳む場合に、戸先側障子のガイド棒が移動するガイドレールと、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、ガイド棒をガイドレールから導く溝が設けられたターンテーブルを備える折戸において、
前記ターンテーブルの溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与する付勢力付与手段と、
前記ターンテーブルの溝に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒が入込む切欠を設けたことを特徴とする折戸。
【請求項2】
前記枢着軸が配置されている吊元側障子のたて框に、あおり止片を設けたことを特徴する請求項1に記載の折戸。
【請求項3】
前記切欠には、前記ガイド棒を係止させる係止孔が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の折戸。
【請求項1】
枠に枢着される吊元側の障子及びこの障子に枢着される戸先側の障子の1組の障子と、1組の障子を折畳む場合に、戸先側障子のガイド棒が移動するガイドレールと、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、ガイド棒をガイドレールから導く溝が設けられたターンテーブルを備える折戸において、
前記ターンテーブルの溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与する付勢力付与手段と、
前記ターンテーブルの溝に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒が入込む切欠を設けたことを特徴とする折戸。
【請求項2】
前記枢着軸が配置されている吊元側障子のたて框に、あおり止片を設けたことを特徴する請求項1に記載の折戸。
【請求項3】
前記切欠には、前記ガイド棒を係止させる係止孔が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の折戸。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−225118(P2012−225118A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95878(P2011−95878)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
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