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折曲げまたは展開構成のOLEDパネルを用いた発光デバイス
説明

折曲げまたは展開構成のOLEDパネルを用いた発光デバイス

本発明は、少なくとも1つの第1のセクション20と、少なくとも1つの第2のセクション30とを有する、発光デバイス10であって、第1のセクション20が第2のセクション30に隣接しており、各セクション20、30が、下面21、31と、少なくとも1つの側面22、32とを有しており、各セクション20、30が、基底層40と、第1の電極層41と、第2の電極層42と、有機発光層(OLED)43とを含む、基板の層のスタック15を含んでおり、有機発光層43は、第1の電極層41と第2の電極層42との間に挟まれており、有機発光層43は、人工光45、45'を発するものであり、展開配置100においては、第1のセクション20および第2のセクション30が長尺状に延伸させられ、人工光45、45'が、主として第1のセクション20および第2のセクション30の下面21、31を介して発せられ、コンパクト配置110においては、人工光45、45'が主として第1のセクション20および第2のセクション30の側面22、32を介して発せられるように、第1のセクション20が、少なくとも部分的に第2のセクション30に対向して配されることを特徴とする、発光デバイス10に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば日曜大工作業の分野といったような、現代生活の種々の領域において、種々のタイプの照明デバイスが必要とされている。一方では、作業台や旋盤を照明するためにしばしば広面積のランプが必要とされ、他方では、小さな限られた面積のための照明デバイスも必要とされる。
【0003】
広面積照明には、気体放電ランプが使用されることが多い。残念ながら、放電ランプは、高コストかつ極めて非効率的であることが知られている。この欠点を克服するためには、有機発光ダイオード(OLED)の利用が適している。OLEDの利点は、潜在的に低コストかつ高効率の、均質な光源であるという点である。有機発光デバイス(材料および構造)は、たとえば国際公開WO2005/053053A1号で開示されているように、当該技術分野において知られている。この国際公開の開示内容は、参照により、あらゆる目的のため本明細書に含まれているものとする。
【0004】
米国特許出願公開US20050248935A1号には、タイル状のフラットパネル照明システムが開示されている。この照明システムは、複数の外部コネクタを介して機械的かつ電気的に相互接続されている、複数の発光ユニットを含んでいる。これら発光ユニットの種々の配置により、フラットパネル照明システムを、ユーザのニーズに個別に合わせ込むことができる。残念ながら、この米国特許出願公開に開示されているタイル状のフラットパネル照明システムは、広面積照明にしか利用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の欠点を排除するという目的を有する。とりわけ、本発明の1つの目的は、広い面積と、点状の限られた面積とを照明する能力を併せ持つ、発光デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、請求項1に記載されているような本発明の発光デバイスによって達成される。この発光デバイスの有利な実施形態は、従属請求項において規定されている。
【0007】
本発明の目的は、少なくとも1つの第1のセクションと、少なくとも1つの第2のセクションとを有する、発光デバイスであって、第1のセクションが第2のセクションに隣接しており、各セクションが、下面と、少なくとも1つの側面とを有しており、各セクションが、基底層と、第1の電極層と、第2の電極層と、有機発光層とを含む、基板の層のスタックを含んでおり、有機発光層は、第1の電極層と第2の電極層との間に挟まれており、有機発光層は、人工光を発するものであり、展開配置においては、第1のセクションおよび第2のセクションが長尺状に延伸させられ、人工光が、主として第1のセクションおよび第2のセクションの下面を介して発せられ、コンパクト配置においては、人工光が主として第1のセクションおよび第2のセクションの側面を介して発せられるように、第1のセクションが、少なくとも部分的に第2のセクションに対向して配されることを特徴とする、発光デバイスにより達成される。
【0008】
本発明の主たる思想は、有機発光層内で発せられた人工光は、広面積照明のために下面を介して発光デバイスから出射することも、小さな面積を照明するために側面のうちの1つを介して発光デバイスから出射することもできるという思想である。この目的を達成するために、発光デバイスが少なくとも2つのセクションに分散させられ、各セクションは、OLEDを形成する層のスタックを含むものとされる。
【0009】
発光デバイスの各セクションは、キャリアとしての役割を果たす基底層を含んでおり、この基底層は、ガラスまたは有機材料から作られたものとされ得る。この基底層上に、通常は透明な酸化インジウムスズ(ITO)の薄層が施され、これが第1の電極層を形成する。さらに、有機発光ダイオードは、約5から500nmの層厚を有する、有機物質の少なくとも1つの薄層からなっている。このOLEDは、第2の電極層を形成する金属層(たとえばアルミニウム)により均等に覆われており、この金属層は、約100nmの厚さ、すなわちITO層と同等の厚さを呈している。かかる厚さのアルミニウムはミラーとして作用し、それにより、透明なITOの第1の電極層および透明な基底層のみを介して、発光が生じるようになる。本発明においては、有機発光層との用語は、有機材料の単一層と、有機材料および無機材料を含むいくつかの層から構築された要素とを、包含するものとする。
【0010】
発光デバイスは、複数のセクションおよび複数の発光表面を有するので、これら各々を呼ぶため種々の用語が用いられる。本発明において、「側面」との用語は、層のスタックの端面状の面であって、コンパクト配置においてその面を介して人工光が発せられる面を指す。層のスタックの残りの端面状の面は、「縁部」と呼ばれる。人工光が、この縁部のうちの1つを介して層のスタックから出射することもあり得るが、これは、人工光が側面を介して発光デバイスから出射している際に、照明目的で使用される光ではない。特許請求の範囲に記載されている本発明の種々の層は、下面および上面を有する層のスタックを形成する。本発明において、「下面」との用語は、その面を介して人工光が層のスタックから出射する、下側の面を指す。この下面に対して、上面は、人工光がこの上面を介して層のスタックから出射しないように、反射層によりコーティングされていてもよい。
【0011】
本発明の目的を達成するために、本願で開示する発光デバイスは、それぞれ異なるタイプの照明をもたらす、2つの異なる配置を有している。展開配置においては、発光デバイスは、長尺状に延伸させられた広面積照明デバイスを形成する。ここでいう長尺状に延伸させられた構成は、長方形状に限られず、わずかに湾曲させられた構成や、円状に曲げられた構成も含み得る。発光デバイスの複数のセクションは、用途のタイプに応じて、V字型またはW字型に配置することもできる。上記の展開配置に対して、コンパクト配置においては、第1のセクションと第2のセクションとは互いに対向している。この配置の目的は、より小さな照明面積をもたらす、よりコンパクトな発光デバイスを実現することである。
【0012】
発光デバイスを展開配置からコンパクト配置に移行させることを可能とするために、1つの好ましい実施形態では、発光デバイスは、第1のセクションと第2のセクションとを接続する接続手段を含むものとされる。この接続手段は、第1および第2のセクションの側面または縁部に配されて、それら2つのセクションの可撓性接続または可曲性接続を提供するものであってもよい。この接続手段の助けにより、展開配置からコンパクト配置への移行、およびその逆が可能とされる。以下の説明において、発光デバイスの展開配置からコンパクト配置への移行のみが説明されているとしても、それは限定事項として理解されるべきではない。当然ながら、発光デバイスは常に、展開配置からコンパクト配置に移行する方向、および再びコンパクト配置から展開配置に移行する方向の、両方向に移行可能なものである。
【0013】
1つの好ましい実施形態では、発光デバイスは、接続手段を介して接続された長方形状のセクションを有するものとされる。コンパクト配置においては、人工光は側面から発せられ、接続手段の軸は、この側面に対して垂直な表面を形成する。第1および第2のセクションの発光側面は、コンパクト配置においても展開配置においても、1つの平面内に配される。展開配置においては、側面は、発光デバイスの傍らに延在する一種の線を形成する。これに対し、コンパクト配置においては、側面はコンパクト領域を形成し、このコンパクト領域を介して人工光が発せられる。
【0014】
別の好ましい実施形態では、第1および第2のセクションの側面は、互いに対向するものとされる。したがって、展開配置においては、第1のセクションから出射した人工光は、第2のセクションの側面を介して、第2のセクション内に良好に入射し得る。第1および第2のセクションの側面間の距離が小さければ、有機発光層により発せられたすべての光が、発光デバイスの下面または側面を介して、発光デバイスから直接出射する。しかし、側面を介して出射する場合には、人工光は、周囲を照明せずに別のセクション内に流れ込み、その別のセクション内において反射されるので、やはり下面を介して発光デバイスから出射する。したがって、上記の実施形態は、極めて高効率である。発光デバイスが、コンパクト配置に移行させられると、側面同士は互いに沿う形で整列させられ、照明領域を形成する。
【0015】
1つの好ましい実施形態では、接続手段は、発光デバイスのそれぞれのセクションの外縁部に配された、ヒンジとされてもよい。これらのヒンジは、側面の位置に応じて、互いに対向する第1および第2のセクションの2つの縁部の間に配され得る。別の実施形態では、接続手段は、帯状の接続手段に挿入されるスタンピングとされてもよい。このスタンピングは、発光デバイスの状態を移行させるために、ユーザが、セクション同士を互いに対して曲げることを可能とする。この帯状の接続手段が金属製とされる場合には、小さなブリッジ部のみが残るようにするため、カッティングが適しているかもしれない。このタイプの接続手段の設計は、2つのセクションの接続に関し、強度および剛性を提供する。別の実施形態では、接続手段は、第1および第2のセクションを接続する箔とされてもよい。この箔は、可撓性かつ軽量のポリマー材料の薄層とされてもよい。かかる箔が、セクションの層構造の少なくとも一部を覆う、シーリング箔としても利用されてもよい。
【0016】
別の好ましい実施形態では、第1および第2のセクションは、タイル状の別個のピースではなく、1ピース状とされる。好ましくは、第1および第2のセクションは、可撓性かつ1ピース状の箔とされる。各セクションを形成するOLEDの種々の層は、1つの基底層上に組み込まれてもよい。発光デバイス全体が共に撓ませられて円柱状の部材を形成できるように、この基底層は、ポリマー製とされてもよい。セクション自体を撓ませることができるので、接続手段は必要ない。第1および第2のセクションは、箔の任意に選択された部分とされる。発光側面は、発光デバイスの側面のうちの1つとされ得る。撓ませられた後の発光デバイスは、発光側面が1つの面上に配された、カタツムリの殻状の形状を有する。本発明において、「撓ませる」および「曲げる」との用語は、平面状態から逸脱している態様における、複数のセクション間の相対的な配向を記述するために使用される。「撓ませる」との表現は、材料が螺旋状に巻かれる際、またはその下に付随する非平面上の基板に追従することが必要とされる際に生じる、縦方向、横方向または対角線方向における、発光デバイスの曲線状の配向として規定される。本明細書でいう「曲げる」との表現は、予め決められた折り線に沿ってシートが折曲げられ、材料の折曲げを許容する際の動作を規定している。
【0017】
OLED内の有機発光層はランバート特性を有しており、このことは、人工光があらゆる方向に均等に広がることを意味する。通常、広い面積を照明するためには、人工光は、主として基底層および下面を介して層のスタックから出射するべきであるので、それらの層を通るように光を集光および/または反射させるための施策が取られる。上記の発光デバイスの目的のため、発せられた人工光は、側面に向かうようなバイアスを有することが好ましい。そのため、別の好ましい実施形態では、第1のセクションおよび/または第2のセクションの下面が、その下面に対してある角度をもって発せられる人工光の量を増大させる表面層により覆われる。人工光が曲げられる角度は、側面の配置に依存する。いずれの配置においても、下面から出射する人工光は、側面の方向に方向変換される。しかしながら、コンパクト配置においては、方向変換が弱いために、人工光は、第1のセクションから第2のセクションへと下面を介して入射し、電極層のうちの1つにおいて反射され、そのセクションの下面から再び出射するかもしれない。このジグザグの光路は、最初に下面を介して発せられた人工光が、最終的には側面に到達し、この側面から発せられる光の量を増大させることを可能とする。人工光の方向変換を実現するため、好ましくは、表面層は構造化された表面を有し得る。この構造化された表面は、たとえば、周辺大気との屈折率差およびその外形によって人工光を方向変換する、複数のマイクロプリズムを含むものとされてもよい。
【0018】
別の好ましい実施形態では、第1のセクションおよび/または第2のセクションは、反射層で覆われた縁部を有するものとされる。前述したように、人工光が発せられる側面以外の、セクションのすべての側面を、縁部と呼ぶこととする。下面および/または側面を介してセクションから出射する光の量を増大させるために、縁部は、反射層で覆われ得る。この縁部に当たった人工光は、層のスタック内へと戻るように反射され、高い確率で上記の表面のうちの1つから層のスタックを出射するようになる。
【0019】
別の好ましい実施形態では、第2の電極層は、人工光を反射する材料またはコーティングを含むものとされてもよい。かかる第2の電極層は、有機発光層により発せられる人工光に対して不透明な、アルミニウム製とされることが多い。下面または側面を介して発光デバイスから出射する光の量を増大させるために、第2の電極層は反射性材料でコーティングされ得る。かかる材料は、大量の人工光を反射する、銀を含む材料とされてもよい。このコーティングはまた、人工光を単に反射するだけでなく、側面に向かう小さなバイアスを有する人工光の量が増大させられるような、人工光の方向変換も生じさせる構造を有するものとされてもよい。
【0020】
別の好ましい実施形態では、第1のセクションおよび/または第2のセクションが、少なくとも部分的にフレーム手段で縁取られたものとされる。このフレーム手段は、層のスタックを支持する、台座部分として作用する。好ましくは、第1のセクションおよび第2のセクションのフレーム手段は、接続されたものとされる。こうして、フレーム手段は、ユーザが、発光デバイスの配置を展開配置からコンパクト配置に、およびその逆に変更することを可能とする。フレーム手段はまた、壊れやすい層のスタックを衝撃から保護するものであり、内側の反射性コーティングも有していてもよい。縁部のうちの1つを介してセクションから出射する人工光は、フレーム手段の反射性コーティングにより、層のスタック内に戻るように反射され得る。別の好ましい実施形態では、フレーム手段は、電源またはスイッチデバイスも有するものとされ得る。かかるデバイス、回路および機構には、様々なオン/オフスイッチ、および外部環境からの入力を受け取って解釈し、付随するスイッチを制御するようなデバイスが含まれるが、これらに限定されるものではない。上記のもののようなデバイスは、制御信号への翻訳および変換が可能な少なくとも1つの入力条件を検出することのできるデバイスであると想定され、その制御信号は、付随する適切なスイッチ内の組込電源に対して作用できる信号とされる。
【0021】
別の好ましい実施形態では、第1のセクションおよび/または第2のセクションは、握り部分を有するものとされ、その握り部分は、コンパクト配置において、発光デバイスがトーチを形成するように構成される。前述のとおり、本発明の1つの目的は、一方では広い面積を、他方では小さな限られた面積を照明することのできる、発光デバイスを開示することである。そのため、発光デバイスは、トーチとして使用されてもよい。ユーザが、発光デバイスをトーチ様に使用することを可能とするために、握り部分は、セクションの外縁部上に配され得る。たとえば、この握り部分は、層のスタックと接続された金属製パネルとされてもよい。コンパクト配置においては、ユーザが発光デバイスの2つの金属プレート部分を握ることができるように、この握り部分が、最も外側の層となってもよい。
【0022】
さらに、上記の握り部分が、電源および/または制御デバイスおよび/またはスイッチデバイスを含むものとされてもよい。前述のように、これらのデバイスおよび電源は、発光デバイスを駆動および制御するために用いられる。さらに、制御デバイスは、発光デバイスの異なる複数のセクションを駆動および/または制御して、個々のセクションそれぞれから発せられる人工光を調整し、下面を介して大量の人工光が発せられるように、または側面を介して大量の人工光が発せられるようになすものとされてもよい。別の実施形態では、2つのセクション間の電気的な相互接続として、接続手段が利用されてもよい。
【0023】
上記の発光デバイス、特許請求の範囲に記載された要素、および本明細書で説明する実施形態において本発明に従って使用される要素は、サイズ、形状および材料選択に関し、何ら特殊な例外を有するものではない。関連分野において知られている技術概念は、限定なく適用することができる。本発明の対象のさらなる詳細、特徴および利点は、従属請求項、およびそれぞれの図の以下の説明において開示されている。これらの図は、本発明に係る発光デバイスの好ましい実施形態を示した、単なる例示的な図である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1および第2のセクションを有する発光デバイスを示した図
【図2】完全展開配置にある発光デバイスを示した図
【図3】一部展開配置にある発光デバイスを示した図
【図4】コンパクト配置にある発光デバイスを示した図
【図5】発光デバイス内における複数の光線を示した図
【図6】1ピース状の発光デバイスを示した図
【図7】コンパクト配置にある、発光デバイスの別の実施形態を示した図
【図8】展開配置にある、図7の発光デバイスを示した図
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1には、発光デバイス10の断面図が示されている。この発光デバイス10は、第1のセクション20と、第2のセクション30とを含んでいる。各セクション20、30の基礎部分は、ガラスまたはポリマー基板である基底層40により構築されている。基底層40上に積層されているのは、第1の電極層41である。この第1の電極層41の上には、有機発光層43および第2の電極層42が、互いに重畳されている。上記の3つの層41、42、43はそれぞれ、500nm未満、好ましくは15nmと200nmとの間の厚さを有する。一方の電極層から他方の電極層に流れる電流を印加すると、有機発光層43は、有機材料中の電子とホールとの再結合による人工光45を発する。第2の電極層42がアルミニウム製である場合には、この第2の電極層42が一種のミラーとして作用し、発せられた人工光45を、透明な第1の電極層41および基底層40を通過するように反射する。
【0026】
本発明の目的を達成するため、第1のセクション20および第2のセクション30は、それぞれ下面21、31と、少なくとも1つの側面22、32とを有している。有機発光層43内で発生させられた人工光45は、下面21、31を介して、セクション20、30から出射することができる。以下に示され説明されるように、この人工光は、広面積の照明に利用される。さらに、人工光の別の一部45'は、側面22、32を介して、セクション20、30から出射することができる。この人工光45'は、発光デバイス10のコンパクト配置110において、小さな面積を照明するのに利用される。
【0027】
人工光45は、下面21、31を介して第1のセクション20および第2のセクション30から出射する一方、人工光45'は、側面22、32を介してセクション20、30から出射する。セクション20、30のその他の端面状部分は、縁部23、33と呼ぶ。有機発光層43により発せられた人工光45、45'が、層のスタック15内に戻るように反射および方向変換され、より高い効率を実現するように、各セクション20、30の縁部23、33は、反射性コーティングによりコーティングされていてもよい。同じことが、層のスタック15を覆っている上面層44についてもいえる。この上面層44は、層のスタック15を周辺環境の影響から保護する、シーリング層としても機能し得る。
【0028】
本発明の目的を達成するため、発光デバイス10は、広面積照明デバイスとしても、小さな点状光源としても、使用することができる。図2には、展開配置100にある発光デバイス10が示されている。本発明の理解を容易にするために、セクション20、30内に組み込まれている種々の層40、41、42、43は図示されていない。しかしながら、各セクション20、30は、図1に示したそれらセクションと同一の構成を有している。展開配置100では、長尺の延伸シート様の発光デバイス10を形成するように、第1のセクション20および第2のセクション30が配置される。人工光45は、主として、各セクション20、30の下面21、31を介して発せられる。この配置100では、机、作業台または機械のような広い面積を照明するのに、発光デバイス10を使用することができる。有機発光層43はランバート特性を有しているので、人工光45、45'は、あらゆる方向に発せられる。下面21、31を介して発せられる人工光45の量を増大させるために、各セクション20、30は、反射性の縁部23、33と、反射性の上面層44とを有していてもよい。図1で示したように、各セクションは、人工光45'が発せられる側面22、32を含んでいる。図示の展開配置100では、これらの側面22、32は、互いに対向している。したがって、たとえば第1のセクション20から発せられた人工光45'は、側面22および側面32を通過して、第2のセクション30内へと流入することができる。人工光45は、その第2のセクション30内において反射または方向変換され、下面31を介して第2のセクション30から出射する。
【0029】
発光デバイスが展開配置100からコンパクト配置110に移行されることを可能とするため、セクション20、30は、接続手段50を介して接続されている。図3に示されているように、この接続手段は、各セクション20、30の外側端部に配されたヒンジであってもよい。図3に示した一部コンパクト配置においては、複数のセクションがジグザグ形式に配置されており、人工光45、45'が、側面22、32のみならず下面21、31を介して、発光デバイス10から出射することを可能としている。
【0030】
コンパクト配置110は、図4に示されている。セクション20、30は、互いに平行に整列させられている。下面21を介してセクション20から出射する人工光45は、第2のセクション30の下面31を照射する。同じことが、第2のセクション30により発せられる人工光45についてもいえる。本発明の目的を達成するため、セクション20、30の側面22、32から出射する人工光45'は、特定目的の小さな面積のみを照明する、点状光源を形成する。図示されている実施形態では、フレーム手段65が、各セクション20、30を縁取っており、層のスタック15のマウント部材として作用する。セクション20、30のマウント手段65同士は、接続手段50により相互接続されている。図示されている発光デバイス10の最も外側の2つの表面は、握り部分60を含んでいる。この握り部分は、コンパクト配置110において、発光デバイス10がトーチを形成するように構成されている。そのため、本発明により開示される発光デバイス10は、容易に手で取り扱うことができる。
【0031】
図5には、コンパクト配置110に配置された、発光デバイス10の別の実施形態が示されている。セクション20、30のうちの2つは、表面層70を含んでいる。この表面層70は、セクション20、30の下面21、31上に重畳されている。この表面層70の目的は、有機発光層43により発せられた人工光45を、方向変換することである。人工光45を、側面22、32に向けて方向変換することにより、それらの側面22、32から出射する人工光45'の量を増大させることができる。人工光45の方向変換を実現するため、表面層70は、構造化された表面を有していてもよい。この構造化された表面は、好ましくは、複数のマイクロプリズムを含むものとされる。たとえばセクション30内において人工光45が発生させられた場合には、その人工光45は、下面31に流れ込み、構造化された表面により方向変換され、下面31に対して角度72をもって発せられる。そのように方向変換された光45は、図示の実施形態では、続いて第1のセクション20に入射し、層のスタック15をなす層のうちの1つにおいて、良好に反射され得る。人工光45が、発光デバイス10に対して多かれ少なかれ垂直な態様で、側面32から最終的に出射するように、第1のセクション20の表面層70において、さらなる別の方向変換が生じてもよい。
【0032】
側面22、32のうちの1つを介して発せられる人工光45の量を増大させるため、第2の電極層40は、図5の左側2つのセクションに示されているように人工光45を反射させる、コーティング71を含むものとされてもよい。これにより、第1のセクション20および/または第2のセクション30からの出射が、側面22、32のうちの1つを介して生じる確立が高くなる。
【0033】
図6には、発光デバイス10の別の実施形態の断面図が示されている。上記で示した実施形態では、第1のセクション20および第2のセクション30は、接続手段50を介して接続される、別個のピースであった。これに対し、図6に示した発光デバイス10は、1ピースとされている。そのため、第1のセクションと第2のセクションとの間の区別は確定されていない。各セクション20、30および接続手段50が、OLED構造が重畳された1ピースの可撓性の箔40上に構築されているので、接続手段50およびセクション20、30の間には、実際の区別は存在しない。上記の不確定なセクションおよび接続手段のすべてが、人工光45、45'を発する。図示の実施形態では、人工光45が発光デバイス10から出射する側面22、32は、図の紙面上に配されている。したがって、人工光45'は、下面21、31を介して発せられる人工光45に対して、垂直な方向で発光デバイス10から出射する。図示の発光デバイス10は、コンパクト配置110において円柱状の形状を有する。この発光デバイスを巻かれていない状態に延ばすことにより、展開配置100が実現される。
【0034】
図7および8には、発光デバイス10の別の実施形態が示されている。図7に示されたコンパクト配置110では、セクション20、30が、互いに平行に整列させられている。人工光45、45'は、側面22、32のみならず、下面21、31を介しても、発光デバイス10から出射し得る。図8に示した展開配置100では、セクション20、30は、接続手段50に起因する相互距離をもって配されている。
【符号の説明】
【0035】
10 発光デバイス
15 層のスタック
20 第1のセクション
21 第1のセクションの下面
22 第1のセクションの側面
23 縁部
30 第2のセクション
31 第2のセクションの下面
32 第2のセクションの側面
33 縁部
40 基底層
41 第1の電極層
42 第2の電極層
43 有機発光層
44 上面層
45、45' 人工光
50 接続手段
60 握り部分
65 フレーム手段
70 表面層
71 第2の電極層42の反射性コーティング
72 角度
100 展開配置
110 コンパクト配置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1のセクションと、少なくとも1つの第2のセクションとを有する、発光デバイスであって、
前記第1のセクションが前記第2のセクションに隣接しており、各セクションが、下面と、少なくとも1つの側面とを有しており、
各セクションが、基底層と、第1の電極層と、第2の電極層と、有機発光層とを含む、基板の層のスタックを含んでおり、前記有機発光層は、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に挟まれており、
前記有機発光層は、人工光を発するものであり、
展開配置においては、前記第1のセクションおよび前記第2のセクションが長尺状に延伸させられ、前記人工光が、主として前記第1のセクションおよび前記第2のセクションの前記下面を介して発せられ、
コンパクト配置においては、前記人工光が主として前記第1のセクションおよび前記第2のセクションの前記側面を介して発せられるように、前記第1のセクションが、少なくとも部分的に前記第2のセクションに対向して配されることを特徴とする発光デバイス。
【請求項2】
接続手段が、前記第1のセクションと前記第2のセクションとを接続していることを特徴とする請求項1記載の発光デバイス。
【請求項3】
前記接続手段が、ヒンジ、スタンピング、カッティングまたは箔であることを特徴とする請求項2記載の発光デバイス。
【請求項4】
前記第1のセクションと前記第2のセクションとが1ピース状であり、好ましくは、前記第1のセクションと前記第2のセクションとが可撓性かつ1ピース状の箔であることを特徴とする請求項1記載の発光デバイス。
【請求項5】
前記第1のセクションおよび/または前記第2のセクションの前記下面が、該下面に対してある角度をもって発せられる人工光の量を増大させる表面層により覆われており、好ましくは、該表面層が構造化された表面を有し、さらに好ましくは、該構造化された表面が複数のマイクロプリズムを含むものとされていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の発光デバイス。
【請求項6】
前記第1のセクションおよび/または前記第2のセクションが、反射層で覆われた縁部を有することを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の発光デバイス。
【請求項7】
前記第2の電極層が、前記人工光を反射する材料またはコーティングを含んでいることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の発光デバイス。
【請求項8】
前記第1のセクションおよび/または前記第2のセクションが、少なくとも部分的にフレーム手段で縁取られており、好ましくは、前記第1のセクションおよび前記第2のセクションの前記フレーム手段が接続されていることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の発光デバイス。
【請求項9】
前記第1のセクションおよび/または前記第2のセクションが握り部分を有しており、該握り部分は、前記コンパクト配置において、当該発光デバイスがトーチを形成するように構成されていることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の発光デバイス。
【請求項10】
前記握り部分が、電源および/または制御デバイスおよび/またはスイッチデバイスを含んでいることを特徴とする請求項9記載の発光デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−526407(P2010−526407A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504966(P2010−504966)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051629
【国際公開番号】WO2008/135898
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】