説明

折畳式パーテーション

【課題】 避難所等に仮設を要する緊急時において従来のパーテーションでは、容積が大きく運搬搬入には困難であり且つ、現地組立て時には、作業場所及び時間を要する不便を否定することができない。これらを解決するために、本方式の折畳式パーテーションを提供する。
【解決手段】 スクリーンを収納できる、断面が上方に開放する凹状の細長い筐体を持ち、床面に安定起立するために細長い筐体に直角に脚部を有し、その脚部は、細長い筐体の底面を回動し、収納する際は、筐体と平行になり、凹状の細長い筐体本部内に、左右双方内向きに、凹状の細長い筐体長さと等しくする両サイドアームを有し、両サイドアームの下端は、ピンが固定され、筐体に枢着する軸を周動しながら直立し、両サイドアームの上端部間に渡って、筐体本部内に収納されている巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地等を懸架し、両サイドアーム上端部にクランプして完成する折畳式パーテーション。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬搬入時に携帯に適し、組付けには作業場所を要しないコンパクトの折畳式パーテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや病院、ホテルのロビー、避難所となる建物等の限られたスペースを有効活用するため、あるいは、イベント会場等の広いスペースを複数のコーナーに区画するために、従来において、天井まで届く支柱群にパネルを装着したタイプと成人の身長程度のそれよりも低い高さのユニットを平面視十字状やT字状等の様々の形態に連結したプレートタイプの固定式パーテーション等を使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
避難所等に仮設を要する緊急時において従来のパーテーションでは、容積が大きく運搬搬入には困難であり且つ、現地組立て時には、作業場所及び時間を要する不便を否定することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、前述した目的を達成するために、筐体を基盤として対抗する支柱を左右両端に直立し、支柱の上端に、布生地等を懸垂する隔幕を固定するパーテーションで、使用時には作業場所を極めて少なくすることができる。
【0006】
両支柱は、凹状の細長い筐体の中に折り畳むことを可能とする。
【0007】
筐体本体の両端には貫通されたガイドピンが固定され、そのガイドピンは、溝または、バネを有している。
【0008】
両支柱の下端部は、溝または、バネを有したガイドピンに遊嵌する。
【0009】
両支柱が直立したとき、懸垂された隔幕の端部と両支柱上端部とを架設するため、同一平面上になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、両支柱が、細長い筐体内に折り畳まれることによって、細長い筐体のみの大きさに収まることができ、両支柱が、筐体のフタの役割も果たし、コンパクトに収納できる。また、隔幕部は、細長い筐体内に備えられている巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地として細長い筐体内に収納し、巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地等を両支柱上端部まで、懸垂して両支柱上端部と架設することで、空間を間仕切ることができる。
【0011】
透光性あるいは、遮光性の布生地等に、オリジナルの印刷を施すことによって、両側面より画面を眺められ、空間に対して、明るさを運び、人々の心を和ませ、精神的ストレスを和ませる効果があると考えられる。
【0012】
また、折畳機構が簡単であり、間仕切り部分には、板材ではなく、布生地等を使用しているので、収納した時の重量も軽く、その製作が容易かつ安価にできる携帯可能な折畳式パーテーションを提供できるという効果がある。
【0013】
さらに、本発明の折畳式パーテーションは、両支柱及び巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地を収納し組立する際にこれを構成する各部材が分離せず一体化となることから、各部材の管理を容易に出来るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】 折畳式パーテーションの全体構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の折畳を示す機構を斜視図で示したものである。
【図3】 本発明の他の折畳を示す機構を斜視図で示したものである。
【図4】 折畳式パーテーションの全体構成を正面図で示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る折畳式パーテーションの実施形態について、図面を用いて説明する。
【0016】
図1において、スタンドベース1は、断面が凹状の細長い筐体からなり、筐体に直角に脚部101、102を持ち、その脚部101、102は、筐体底辺のピンを中心回動して、筐体長手方向と平行になる。支柱であるサイドアーム2は、スタンドベース1に直立し、またサイドアーム2内に高さを調節する延長アーム201を有し、スタンドベース1内には、巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地3を有し、スタンドベース1内から懸垂された巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した布生地の端部301は、左右のサイドアーム2上端に、固定金具4でクランプされる。
【0017】
図2において、ガイドピン5は左右のサイドアーム2を直立に起立する際、妻手方向中心へ移動するための螺旋状の溝を有したものであり、また、そのガイドピン5には、ノック穴6を有し、サイドアーム2が直立に起立した時は、サイドアーム下端側面に固定されているノックピン7とスタンドベース1に固定されているガイドピン5のノック穴6でサイドアーム下端ブロック202とスタンドベース1を固定する。スタンドベース1の両端に固定している螺旋状の溝を有したガイドピン5により、サイドアーム下端ブロック202は、スタンドベース1に固定された螺旋状の溝を有したガイドピン5の凹部分をガイドとして、周動しながら、スタンドベース1の妻手方向中心に移動し直立に起立する。サイドアーム2はスタンドベース1内に折畳まれる際、スタンドベース1開口部に互いに重なり、スタンドベース1内に収納できる。
【0018】
図3において、スタンドベース1両端に貫通された軸8にバネ10を有して、回動するサイドアーム2は、スタンドベース1に対して直立する時、サイドアーム下端ブロック202が、バネを有した軸のバネ力によりスタンドベース1の妻手方向に押され、サイドアーム下端ブロック202がスタンドベース1の妻手方向中心に固定されている、サイドアーム下端ブロック202形状の溝を持つ受台9に嵌合する。これらによって、同一平面状に隔幕を装備することができる。
【0019】
左右のサイドアーム2はコの字形状を持ち、開口部は内側を向き、スタンドベース1内に収納された巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した生地の両端部は、サイドアーム2のコの字形状の内部を通過しながらサイドアーム2上端部まで懸垂し、バネの引っ張りにより生地はたるみなく、間仕切ることができる。その際、左右のサイドアーム2のコの字形状部分の内側を生地端部が通過することにより、左右のサイドアーム2と隔幕の間には、隙間は生じない。
【符号の説明】
1・・・スタンドベース、101・・・脚部、102・・・脚部
2・・・サイドアーム
201・・・延長アーム
202・・・サイドアーム下端ブロック
3・・・巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した生地
301・・・巻取りパイプにバネにより回転力を付勢した生地端部
4・・・固定金具
5・・・ガイドピン
6・・・ノック穴
7・・・ノックピン
8・・・軸
9・・・受台
10・・・バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーンを収納できる、凹状の細長い筐体を有し、筐体内部に、二つの支柱を有し、二つの支柱が直立して、支柱の下端位置が筐体の妻手方向の中心に移動し、両支柱間に懸垂する隔幕を有する携帯用の折畳式パーテーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−87886(P2011−87886A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259328(P2009−259328)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(592174154)和光技研工業株式会社 (9)