折畳金具
【課題】厨房家具や一般家具に棚板を折畳可能に設置したり、テーブルの主天板に補助天板を折畳可能に設置したりするのに折畳金具が用いられている。従来の折畳金具は、複数のレバーや長いレバーを有するものであったため、見栄えが悪かったり、使用時にレバー間に指を挟んで怪我をしたりすることがあった。
【解決手段】本発明の折畳金具は、棚板や補助天板に取り付ける可動片に傾斜した長穴を穿設するとともに可動片の下部に係止部を形成してある。そして家具に取り付ける固定片には長穴内を移動する連結ピンが立設されており、前記係止片と係止するストッパーが形成されている。従って、可動片は固定片に対して一定距離移動可能で、しかも回動自在となっているため、本発明の折畳金具は棚板や補助天板を水平状態にして使用するとき、指を挟む虞がないばかりでなく、棚板や補助天板が安定した状態を保つことができる。
【解決手段】本発明の折畳金具は、棚板や補助天板に取り付ける可動片に傾斜した長穴を穿設するとともに可動片の下部に係止部を形成してある。そして家具に取り付ける固定片には長穴内を移動する連結ピンが立設されており、前記係止片と係止するストッパーが形成されている。従って、可動片は固定片に対して一定距離移動可能で、しかも回動自在となっているため、本発明の折畳金具は棚板や補助天板を水平状態にして使用するとき、指を挟む虞がないばかりでなく、棚板や補助天板が安定した状態を保つことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具に棚板を設置して物を仮置きしたり、テーブルの天板に補助天板を追加して天板を広くしたりするのに適した折畳金具に関する。
【背景技術】
【0002】
家具、例えば厨房の食器棚から盛り付け用の皿を取り出すときに、その必要な皿が食器棚の奥方に収納されていた場合、手前に収納されていた不必要な皿を取り出し、それを調理台のような置き場に一旦、置いてから奥方の皿を取り出さなければならなかった。そして食器棚から取り出した必要な皿を調理台に置き、調理台等に置かれていた不必要な皿を調理台に戻すようにしていた。つまり食器棚の奥方に収納されていた皿を取り出す際、手前の不必要な皿を調理台に運び、奥方の皿を取り出して、それを調理台に運び、調理台に置かれていた不必要な皿を食器棚に戻すという、食器棚と調理台間を何度も移動しなければならなかったものである。
【0003】
また調理するときに多数の料理を作った場合、作った多数の料理を調理台に乗せておくが、調理台に乗せる余裕がなくなって、料理の置き場所に困ることがある。出来上がった料理はダイニングやリビングに運べばよいが、仕掛料理は手元に置いて、他の料理を調理しながら続きを行うため、近くに置いておきたいものである。このように食器棚から食器を取り出したり、多数の料理を作るときに、食器棚に棚板が設置できれば便利となる。
【0004】
ところで最近の住宅やマンションでは、厨房で調理する人がリビングに置かれたテレビを見たり、リビングに居る人と話をしたり、或いはリビングに居る幼児を監視したりしながら調理ができるように、リビングと厨房の間にシンクやレンジ等の厨房家具を設置した所謂対面式の厨房が増えてきている。一般に対面式の厨房では、厨房で調理した料理を厨房家具の端に置き、リビングに居る人がそれらをリビングのテーブルに運んで食事をしていた。しかしながら、通勤や通学の準備に忙しい朝の時間帯では、厨房家具に置かれた料理をわざわざリビングのテーブルに運ばずに、厨房家具の近くで食事をしたいところである。この対面式の厨房家具に棚板が設置できれば、該棚板をテーブル代わりにして食事ができるため、便利となる。
【0005】
またリビングに置かれるテーブルは、天板に脚が設置されたもので、その購入時、天板の大きさは家族の人員やリビングの広さに合わせて選択する。しかしながら当初、夫婦二人に適した大きさのテーブルであっても、子供が誕生して家族の人員が増えたり、或いは家族の人員が増えなくても来客があったりした場合、二人用のテーブルでは小さくて使いにくい。そこで増える家族や来客を想定して広い天板の有るテーブルを設置したいところであるが、元来狭いリビングに天板の広いテーブルを置くと、テーブル近辺の歩行や室内掃除の邪魔となってしまうものである。そのような場合には、テーブルの小さな天板に補助天板を追加して天板を広くして使用することがあった。
【0006】
家具に棚板を折畳自在に取り付けたり、テーブルの天板に補助天板を折畳自在に取り付けたりしておくと、平時、棚板や補助天板を下方に倒しておくことにより、狭い部屋でも、これらの棚板や補助天板は人の歩行や部屋の掃除の邪魔とはならならない。そのため従来より棚板を設置した家具や補助天板を設置したテーブルは多数提案されていた。
【0007】
このように家具に棚板を設置したり、テーブルの天板に補助天板を追加したりするには、家具の壁面と棚板間や天板と補助天板間に折畳金具を取り付けて折畳自在としていた。該折畳金具は、平時、下向きに倒しておいた棚板や補助天板を必要時に水平に起こすことにより、家具では容易に物を置くことができるようになり、またテーブルでは実際のテーブルよりも広く使用できるようになる。
【0008】
従来、家具に棚板を取り付けたり、テーブルに補助天板を取り付けたりする折畳金具は、複数レバーを有するもの(実開昭56−132944号公報、特開平7−308229号、特開平10−117856号)や一本の長いレバーを有するもの(特開平11−318574号)等であった。複数のレバーを有するものは、一方のレバーを家具の壁面や天板に、そしてもう一方のレバーを棚板や補助天板に取り付けるものであった。また一本の長いレバーを有するものは、レバーの一端を棚板に、そして他端を家具の壁面にそれぞれ回動自在に取り付け、棚板を壁面に対して摺動自在に取り付けるものであった。
【特許文献1】時開昭56−132944号公報
【特許文献2】特開平7−308229号公報
【特許文献3】特開平10−117856号公報
【特許文献4】特開平11−318574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の折畳金具は、複数のレバーや長いレバーを用いているため、棚板の側面や補助天板に露出してしまい、折角インテリアデザイン的に優れた家具やテーブルであっても、その見栄えを悪くするばかりでなく、収納物の出し入れの際に、収納物がこれらのレバーに当たって収納物を傷付けてしまうことがあった。さらにまた、従来の折畳金具は、棚板や補助天板の上げ下ろしの際に、複数のレバー同士、或いは一本レバーと棚板とが接近して折畳まれるため、あたかも鋏のようになる。このとき二本のレバー間やレバーと棚板間に指でも入れようなら、指を挟んで怪我をしたり、天板や棚板に重い物を載せていたような場合、最悪、指を切断したりする虞もあった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、家具の棚板やテーブルの補助天板等に取り付ける可動片と家具の壁面やテーブルの天板等に取り付ける固定片とからなる折畳金具において、可動片には板取付面と連結面が形成されており、該連結面は固定片側となる部分が突出部となっていて、該突出部には下部を固定片側に傾斜させた長穴が穿設されており、しかも固定片側となる突出部の下方には固定片の一部と係止する係止部が形成されていて、また固定片には家具や天板等に固定する取付面と可動片に連結する軸支面が形成されており、該軸支面に立設された連結ピンが前述長穴に挿入されていて、可動片と固定片とが回動自在に連結されているとともに可動片は移動片に対して一定距離移動可能となっていることを特徴とする折畳金具である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の折畳金具は、複数のレバーや長いレバーを用いないため、見栄えを悪くしたり、レバーで収納物を傷付けたり、鋏のように折畳まれるレバー間で指を挟んだりすることがないという従来にない優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の折畳金具は、棚板やテーブルの補助天板に取り付ける可動片と家具の側壁やテーブルの天板に取り付ける固定片からなものである。固定片を家具に取り付ける取付面は、取付け個所の形状によって適した取付面にする。
【0013】
例えば、厨房家具のシンクのように取付個所が縦方だけにあるものに対しては、固定片の取付面は縦方だけに取り付ける面を有する縦取付面となる。また食器棚のようにデザイン的に途中に段部を有したものに対しては、固定片の取付面は段部の下面に取り付ける下取付面と段部の縦方の面に取り付ける縦取付面という二つの取付面となる。さらにまたテーブルの天板に補助天板を取り付ける固定片の取付面は、固定片を天板の下面に取り付けるため、下取付面だけとなる。
【0014】
本発明の折畳金具では、固定片と可動片が一定距離移動するとともに、回動自在に連結されている。この一定距離移動と回動のために、固定片には軸支面を形成し該軸支面に連結ピンを立設させ、また可動片には連結面を形成し該連結面に傾斜した長穴を穿設してある。可動片は長穴を連結ピンに挿入し、長穴が連結ピンに沿って移動する。
【0015】
可動片の長穴は、使用状態、即ち棚板や補助天板を取り付ける板取付面が水平状態となっているときに、長穴の下部が固定片側に傾斜している。連結ピンは不使用状態、即ち側板や補助天板が垂直となっているときに、連結ピンは長穴の最下端(使用時の長穴の位置)に位置し、垂直となった棚板や補助天板を最上の水平まで上げたときも、連結ピンは長穴の最下端に位置している。つまり可動片は、棚板や補助天板を垂直状態から水平状態にするときに長穴の最下端で連結ピンに対して回動していることになる。
【0016】
そして棚板や補助天板が最上の水平位置から棚板や天板の自重で下がるときに、長穴は連結ピンに沿って下がる。このとき長穴の下部が固定片側に傾斜しているため、最上の位置にあった棚板や天板は固定片側に近づき、棚板と家具間や補助天板と天板間に隙間がなくなって外観を良好にする。また連結ピンが長穴の最上部に位置するとともに、可動片の係止部が固定片に係止することにより安定し、水平となった棚板や天板に重い物を乗せても容易に落とすようなことがない。長穴の傾斜角度は略45度、或いはそれよりも鋭角が好ましい。
【実施例】
【0017】
以下、図面に基づいて本発明の折畳金具を説明する。第一実施例は図5に示すように家具の取付個所が縦方だけの家具、例えば厨房家具のシンクに取り付けるのに適した折畳金具である。第一実施例を図1〜4で説明する。図1は本発明の折畳金具を斜め下方から見た斜視図、図2は同平面図、図3は同側面図、図4の(A)〜(D)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて使用状態にするまでの説明図である。
【0018】
第一実施例の折畳金具1は、棚板Tに取り付ける可動片2と家具Kに取り付ける固定片3から構成されている。
【0019】
可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が棚板Tの下面に取り付ける板取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。板取付面4には複数のネジ挿通孔6・・・が穿設されている。連結面5は固定片3の後述縦取付面10側に突出しており、該突出した部分が固定片2と連結する突出部7である。突出部7には、図4(D)のように板取付面4を水平の使用状態にしたときに、下方が固定片の縦取付面10に近づくように下部を縦取付面側に傾斜させた長穴8が穿設されている。該長穴は図4(D)のように棚板Tを使用する状態、即ち可動片2の板取付面4を水平の状態にしたときに、最上部が固定片3の後述連結ピン14が当接するような位置となっており、また図4(A)のように棚板Tを下ろした不使用の状態、即ち板取付面4を垂直にした状態のときに、長穴8の最下部(図4(A)では上部となっている)が固定片の連結ピンに当接する位置となっている。また突出部7の下方には後述固定片のストッパー13に係止できる係止部9が形成されている。第一実施例の折畳金具における係止部9は、ストッパーと係止したときに容易に外れないようにストッパーが合致できる形状となっている。
【0020】
第一実施例の折畳金具の固定片3も、やはり直角に屈曲した二面を形成し、一面が家具Kの縦方の取付個所に取り付ける縦取付面10、もう一面が前述可動片2の連結面5と連結する軸支面11となっている。
【0021】
固定片3の縦取付面10には複数のネジ挿通孔12・・・が穿設されており、また図4(D)のように棚板Tを水平にして使用状態にしたときに、可動片22の係止部9が位置するところにストッパー13が形成されている。ストッパー13は、固定片3の縦取付面10の一部を延長し、該延長した部分を内方に折り曲げて形成したものである。
【0022】
固定片3の軸支面11は、縦取付面10の横上部を延長して、縦取付面10に対して内方に直角に屈曲させたものである。つまり固定片3の縦取付面10は軸支面11に対して横方に屈曲している。軸支面11には、前述長穴8の横幅よりも僅かに小径の連結ピン14が立設されている。連結ピン14は、図4(D)のように棚板Tを水平にして使用状態にしたときに、連結ピン14が可動片2の長穴8の上端に位置し、図4(A)のように棚板Tを下方に下ろしたときに、連結ピン14が長穴8の下部(図4(A)では上部となっている)に位置するようなところに立設されている。連結ピン14には頂部に長穴8の横幅よりも大きな直径のフランジ15が形成されていて、可動片2の長穴8に挿入したときに、連結ピンが長穴から容易に抜けないようになっている。
【0023】
次に上記構成から成る第一実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0024】
折畳金具1の取り付けは、図4(D)のように先ず可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で可動片2の板取付面4に棚板Tの端部を取り付ける。棚板Tの可動片2への取り付けは、図4(D)に示すように、板取付面4が水平になったときに、棚板Tの側面と家具Kの取付個所とがほとんで接するような状態にして、板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入する。折畳金具は、棚板の両端近くにそれぞれ一個づつ取り付ける。
【0025】
折畳金具1を棚板Tの両端に取り付けたならば、図4(D)のように可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で家具Kの所定の位置に折畳金具1の固定片3を合わせ、固定片3の縦取付面10のネジ挿通孔12から木ネジを螺入して固定片3を家具Kの取付面に固定する。
【0026】
このように折畳金具1で家具Kに取り付けられた棚板Tの上げ下ろしについて説明する。
【0027】
図4(A):棚板Tが下がった状態、即ち棚板Tを使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図4(A)では上部となっている)に位置している。
図4(B):家具に棚板を形成するため、棚板Tの端部を持って上方に持ち上げる。
図4(C):さらに棚板Tを持ち上げると、棚板Tは水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図4(D):棚板Tが水平状態になると、棚板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が家具側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に沿って摺動し、可動片2が固定片3の縦取付面10に近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、棚板Tも家具Kの取付個所に近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となる。
【0028】
棚板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、図4(C)のように棚板の中央を下方から持ち上げて棚板の先端、即ち反家具側を下方に傾斜させるだけで、可動片の係止部と固定片のストッパーとの係止が解除されるため、棚板を簡単におろすことができる。これは、棚板を上げる作業の逆、即ち図4で作業を(C)、(B)、(A)の順に行えばよい。
【0029】
次に第二実施例について説明する。第二実施例は図10に示すように中間に段部が形成された食器棚の段部に棚板を取り付けるのに適した折畳金具である。食器棚の段部の奥方は、食器や料理器具等を収納できる収納部となっている。折畳金具は、固定片が段部の下面に取り付ける下取付面と収納部の下部の縦方となった取付個所に取り付ける縦取付面が必要である。第二実施例を図6〜9で説明する。図6は第二実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図、図7は同平面図、図8は同側面図、図9の(a)〜(d)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図である。
【0030】
第二実施例の図6〜9のうち、第一実施例と同一部分には第一実施例と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0031】
第二実施例の折畳金具1は、棚板Tに取り付ける可動片2と家具Kに取り付ける固定片3から構成されている。可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が棚板Tの下面に取り付ける板取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。
【0032】
第二実施例において、突出部7の下方に形成した係止部9は内方に凹んだ凹状となっている。凹状の係止部7は、固定片の横方に突出した板状のストッパー13に対して係止をさらに良好とする。
【0033】
食器棚の段部に取り付ける折畳金具は、段部の下面が板状であるため、該下面に取り付ける取付面が下取付面であり、また段部の下部には縦方の取付個所があるため、該縦方の取付個所に取り付ける取付面は縦取付面である。そこで第二実施例では、軸支面11に大して横方に直角に屈曲した縦取付面10と、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面、即ち軸支面11の上部を延長し、該延長部を内方に直角に屈曲させた下取付面16とが形成されている。下取付面16は、図9(d)のように可動片2を持ち上げたときに該可動片の板取付面4と同一面となるような位置に形成されている。下取付面16には複数のネジ挿通孔17・・・が穿設されている。
【0034】
軸支面11には、図9(d)のように棚板が水平状態となったときに、可動片2の係止部9と係止できるストッパー13が形成されている。該ストッパーは、軸支面11にコ字型の切り込みを縦方に入れ、この切り込みを内方に直角に屈曲させた横板となっている。従って、板状のストッパー13と前述凹状の係止部9を係止させると、係止がさらに確実となって棚板を安定させることができる。
【0035】
次に上記構成から成る第二実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0036】
折畳金具1の取り付けは、先ず可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で固定片3の縦取付面10を食器棚の縦方の取付個所に押し当て、その状態で板取付面4上に棚板Tを載置し、棚板Tの側面と食器棚の段部Dの側面を接触させるとともに、棚板Tの上面と段部Dの上面が同一面となるようにする。この状態で固定片3の縦取付面10のネジ挿通孔12から木ネジを螺入して折畳金具1を食器棚段部の縦方の取付個所に固定し、また下取付面16のネジ挿通孔17から木ネジを螺入して段部Dとも固定する。折畳金具は、棚板の両端近くにそれぞれ一個づつ取り付ける。その後、可動片2の板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片2を棚板Tに固定する。
【0037】
固定片3を家具の所定の位置に固定したならば、図9(d)のように可動片2を持ち上げた状態、即ち、可動片2の板取付面4が水平となっていて、しかも長穴8の最上部に連結ピン14が位置する状態にしてから、棚板Tの端面が 段部Dとほとんど接するようにして、可動片2の板取付面4上に載置し、板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片と棚板Tとを固定する。
【0038】
第二実施例における棚板Tの上げ下ろしについて説明する。
【0039】
図9(a):棚板Tが下がった状態、即ち棚板Tを使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図9(a)では上部となっている)に位置している。
図9(b):食器棚に収納されている物を取り出して棚板Tに置くため、棚板Tの端部を持って上方に持ち上げる。
図9(c):さらに棚板Tを持ち上げると、棚板Tは水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図9(d):棚板Tが水平状態になると、棚板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が段部側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に摺動して、可動片2が固定片3の縦取付面10に近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、棚板Tも段部Dに近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となり、棚板Tに多少重い物を載せても棚板が傾斜して物を落とすようなことはない。
【0040】
棚板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、棚板の中央を下方から持ち上げて棚板の先端、即ち反家具側を下方に傾斜させるだけで、可動片の係止部が固定片のストッパーから係止が解除されるため、棚板を簡単におろすことができる。これは、棚板を上げる作業の逆、即ち図9で作業を(c)、(b)、(a)の順に行えばよい。
【0041】
次に第三実施例について説明する。第三実施例は図15に示すように狭い天板Mのテーブルに補助天板Hを追加するのに適した折畳金具である。第三実施例を図11〜14で説明する。図11は第三実施例の折畳金具を斜め斜め下方から見た斜視図、図12は同平面図、図13は同側面図、図14の(イ)〜(ニ)は下方に倒れていた補助天板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図である。図15の(X)は補助天板を下ろした不使用状態のテーブル、(Y)は補助天板を上げた使用状態のテーブルである。
【0042】
第三実施例の図11〜14のうち、第一実施例と同一部分には第一実施例と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
第三実施例の折畳金具1は、補助天板Hに取り付ける可動片2と天板Mに取り付ける固定片3から構成されている。
【0044】
可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が補助天板Hの下面に取り付ける下取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。
【0045】
第三実施例の折畳金具の固定片3も、やはり直角に屈曲した二面を形成し、一面が天板Mに取り付ける下取付面16、もう一面が前述可動片2の連結面5と連結する軸支面11となっている。つまり第三実施例の取付面は、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面である。下取付面16には複数のネジ挿通孔17・・・が穿設されている。
【0046】
第三実施例において、連結面5の下方に形成した係止部9は、第二実施例同様、内方に凹んだ凹部となっている。係止部が凹部となっているのは、固定片3のストッパー13が横方に突出した板状であり、該ストッパーとの係止を良好にするためである。
【0047】
軸支面11には、図14(ニ)のように補助天板が水平状態となったときに、可動片2の係止部9と係止できるストッパー13が形成されている。該ストッパーは、軸支面11の下部を延長し、該延長部を内方に直角に屈曲させたものである。従って、板状のストッパー13と前述凹状の係止部9を係止させると、係止が確実となって補助天板を安定させることができる。
【0048】
次に上記構成から成る第三実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0049】
折畳金具は天板と補助天板の両端近くに取り付けるものである。そこで第三実施例における折畳金具の取り付けは、先ず図14(ニ)のように天板Mの側面と補助天板Hの側面を接触させる。また取付金具1は、図14(ニ)のように固定片11の上取り付け面16と可動片2の板取面4が同一面となった状態にする。そして取付金具1の中心が天板Mと補助天板Hの接触部と合致するようにして、下取付面16のネジ挿通孔17から木ネジを螺入して固定片3と天板Mとを固定し、また可動片2の板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片2と補助天板Hとを固定する。
【0050】
第三実施例における補助天板の上げ下ろしについて説明する。
【0051】
図14(イ):補助天板Hが下がった状態、即ち補助天板を使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図14(イ)では上部となっている)に位置している。
図14(ロ):テーブルを広くするため、補助天板Hの端部を持って上方に持ち上げる。
図14(ハ):さらに補助天板Hを持ち上げると、補助天板は水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図14(ニ):補助天板Hが水平状態になると、補助天板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が固定片側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に摺動して、可動片2が固定片3近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、補助天板Hの側面もテーブルの天板Mの側面に近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となり、補助天板に重い物を載せたり、人が手をついたりしても補助天板が傾斜するようなことはない。
【0052】
補助天板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、補助天板の中央を下方から持ち上げて補助天板の先端を下ろすだけ、即ち補助天板を反天板側に傾斜させるだけで、可動片の係止部と固定片のストッパーとの係止が解除されるため、補助天板を簡単におろすことができる。これは、補助天板を上げる作業の逆、即ち図14で作業を(ハ)、(ロ)、(イ)の順に行えばよい。
【産業上の利用分野】
【0053】
実施例では、シンクや食器棚等の厨房家具への棚板の設置、そしてテーブルへの補助天板の設置等で説明したが、本発明の折畳金具は整理ダンス、本箱、キャビネット等の一般家具への棚板の設置や会議室の固定椅子の背もたれへの棚板の設置、電車のベンチシートの窓側下部への棚板の設置のように、平時は倒しておいて必要時に水平にして使用するものであれば、如何なるものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第一実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図2】第一実施例の折畳金具の平面図
【図3】第一実施例の折畳金具の側面図
【図4】(A)〜(D)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図5】第一実施例の折畳金具で棚板を取り付けたシンクの斜視図
【図6】第二実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図7】第二実施例の折畳金具の平面図
【図8】第二実施例の折畳金具の側面図
【図9】(a)〜(d)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図10】第二実施例の折畳金具で棚板を取り付けた食器棚の斜視図
【図11】第三実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図12】第三実施例の折畳金具の平面図
【図13】第三実施例の折畳金具の側面図
【図14】(イ)〜(ニ)は下方に倒れていた補助天板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図15】第三実施例の折畳金具で補助天板を取り付けたテーブルの斜視図で(X)は不使用状態、(Y)は使用状態
【符号の説明】
【0055】
1 折畳金具
2 可動片
3 固定片
4 板取付面
5 連結面
6 ネジ挿通孔
7 突出部
8 長穴
9 係止部
10 縦取付面
11 軸支面
12 ネジ挿通孔
13 ストッパー
14 連結ピン
15 フランジ
16 下取付面
17 ネジ挿通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具に棚板を設置して物を仮置きしたり、テーブルの天板に補助天板を追加して天板を広くしたりするのに適した折畳金具に関する。
【背景技術】
【0002】
家具、例えば厨房の食器棚から盛り付け用の皿を取り出すときに、その必要な皿が食器棚の奥方に収納されていた場合、手前に収納されていた不必要な皿を取り出し、それを調理台のような置き場に一旦、置いてから奥方の皿を取り出さなければならなかった。そして食器棚から取り出した必要な皿を調理台に置き、調理台等に置かれていた不必要な皿を調理台に戻すようにしていた。つまり食器棚の奥方に収納されていた皿を取り出す際、手前の不必要な皿を調理台に運び、奥方の皿を取り出して、それを調理台に運び、調理台に置かれていた不必要な皿を食器棚に戻すという、食器棚と調理台間を何度も移動しなければならなかったものである。
【0003】
また調理するときに多数の料理を作った場合、作った多数の料理を調理台に乗せておくが、調理台に乗せる余裕がなくなって、料理の置き場所に困ることがある。出来上がった料理はダイニングやリビングに運べばよいが、仕掛料理は手元に置いて、他の料理を調理しながら続きを行うため、近くに置いておきたいものである。このように食器棚から食器を取り出したり、多数の料理を作るときに、食器棚に棚板が設置できれば便利となる。
【0004】
ところで最近の住宅やマンションでは、厨房で調理する人がリビングに置かれたテレビを見たり、リビングに居る人と話をしたり、或いはリビングに居る幼児を監視したりしながら調理ができるように、リビングと厨房の間にシンクやレンジ等の厨房家具を設置した所謂対面式の厨房が増えてきている。一般に対面式の厨房では、厨房で調理した料理を厨房家具の端に置き、リビングに居る人がそれらをリビングのテーブルに運んで食事をしていた。しかしながら、通勤や通学の準備に忙しい朝の時間帯では、厨房家具に置かれた料理をわざわざリビングのテーブルに運ばずに、厨房家具の近くで食事をしたいところである。この対面式の厨房家具に棚板が設置できれば、該棚板をテーブル代わりにして食事ができるため、便利となる。
【0005】
またリビングに置かれるテーブルは、天板に脚が設置されたもので、その購入時、天板の大きさは家族の人員やリビングの広さに合わせて選択する。しかしながら当初、夫婦二人に適した大きさのテーブルであっても、子供が誕生して家族の人員が増えたり、或いは家族の人員が増えなくても来客があったりした場合、二人用のテーブルでは小さくて使いにくい。そこで増える家族や来客を想定して広い天板の有るテーブルを設置したいところであるが、元来狭いリビングに天板の広いテーブルを置くと、テーブル近辺の歩行や室内掃除の邪魔となってしまうものである。そのような場合には、テーブルの小さな天板に補助天板を追加して天板を広くして使用することがあった。
【0006】
家具に棚板を折畳自在に取り付けたり、テーブルの天板に補助天板を折畳自在に取り付けたりしておくと、平時、棚板や補助天板を下方に倒しておくことにより、狭い部屋でも、これらの棚板や補助天板は人の歩行や部屋の掃除の邪魔とはならならない。そのため従来より棚板を設置した家具や補助天板を設置したテーブルは多数提案されていた。
【0007】
このように家具に棚板を設置したり、テーブルの天板に補助天板を追加したりするには、家具の壁面と棚板間や天板と補助天板間に折畳金具を取り付けて折畳自在としていた。該折畳金具は、平時、下向きに倒しておいた棚板や補助天板を必要時に水平に起こすことにより、家具では容易に物を置くことができるようになり、またテーブルでは実際のテーブルよりも広く使用できるようになる。
【0008】
従来、家具に棚板を取り付けたり、テーブルに補助天板を取り付けたりする折畳金具は、複数レバーを有するもの(実開昭56−132944号公報、特開平7−308229号、特開平10−117856号)や一本の長いレバーを有するもの(特開平11−318574号)等であった。複数のレバーを有するものは、一方のレバーを家具の壁面や天板に、そしてもう一方のレバーを棚板や補助天板に取り付けるものであった。また一本の長いレバーを有するものは、レバーの一端を棚板に、そして他端を家具の壁面にそれぞれ回動自在に取り付け、棚板を壁面に対して摺動自在に取り付けるものであった。
【特許文献1】時開昭56−132944号公報
【特許文献2】特開平7−308229号公報
【特許文献3】特開平10−117856号公報
【特許文献4】特開平11−318574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の折畳金具は、複数のレバーや長いレバーを用いているため、棚板の側面や補助天板に露出してしまい、折角インテリアデザイン的に優れた家具やテーブルであっても、その見栄えを悪くするばかりでなく、収納物の出し入れの際に、収納物がこれらのレバーに当たって収納物を傷付けてしまうことがあった。さらにまた、従来の折畳金具は、棚板や補助天板の上げ下ろしの際に、複数のレバー同士、或いは一本レバーと棚板とが接近して折畳まれるため、あたかも鋏のようになる。このとき二本のレバー間やレバーと棚板間に指でも入れようなら、指を挟んで怪我をしたり、天板や棚板に重い物を載せていたような場合、最悪、指を切断したりする虞もあった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、家具の棚板やテーブルの補助天板等に取り付ける可動片と家具の壁面やテーブルの天板等に取り付ける固定片とからなる折畳金具において、可動片には板取付面と連結面が形成されており、該連結面は固定片側となる部分が突出部となっていて、該突出部には下部を固定片側に傾斜させた長穴が穿設されており、しかも固定片側となる突出部の下方には固定片の一部と係止する係止部が形成されていて、また固定片には家具や天板等に固定する取付面と可動片に連結する軸支面が形成されており、該軸支面に立設された連結ピンが前述長穴に挿入されていて、可動片と固定片とが回動自在に連結されているとともに可動片は移動片に対して一定距離移動可能となっていることを特徴とする折畳金具である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の折畳金具は、複数のレバーや長いレバーを用いないため、見栄えを悪くしたり、レバーで収納物を傷付けたり、鋏のように折畳まれるレバー間で指を挟んだりすることがないという従来にない優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の折畳金具は、棚板やテーブルの補助天板に取り付ける可動片と家具の側壁やテーブルの天板に取り付ける固定片からなものである。固定片を家具に取り付ける取付面は、取付け個所の形状によって適した取付面にする。
【0013】
例えば、厨房家具のシンクのように取付個所が縦方だけにあるものに対しては、固定片の取付面は縦方だけに取り付ける面を有する縦取付面となる。また食器棚のようにデザイン的に途中に段部を有したものに対しては、固定片の取付面は段部の下面に取り付ける下取付面と段部の縦方の面に取り付ける縦取付面という二つの取付面となる。さらにまたテーブルの天板に補助天板を取り付ける固定片の取付面は、固定片を天板の下面に取り付けるため、下取付面だけとなる。
【0014】
本発明の折畳金具では、固定片と可動片が一定距離移動するとともに、回動自在に連結されている。この一定距離移動と回動のために、固定片には軸支面を形成し該軸支面に連結ピンを立設させ、また可動片には連結面を形成し該連結面に傾斜した長穴を穿設してある。可動片は長穴を連結ピンに挿入し、長穴が連結ピンに沿って移動する。
【0015】
可動片の長穴は、使用状態、即ち棚板や補助天板を取り付ける板取付面が水平状態となっているときに、長穴の下部が固定片側に傾斜している。連結ピンは不使用状態、即ち側板や補助天板が垂直となっているときに、連結ピンは長穴の最下端(使用時の長穴の位置)に位置し、垂直となった棚板や補助天板を最上の水平まで上げたときも、連結ピンは長穴の最下端に位置している。つまり可動片は、棚板や補助天板を垂直状態から水平状態にするときに長穴の最下端で連結ピンに対して回動していることになる。
【0016】
そして棚板や補助天板が最上の水平位置から棚板や天板の自重で下がるときに、長穴は連結ピンに沿って下がる。このとき長穴の下部が固定片側に傾斜しているため、最上の位置にあった棚板や天板は固定片側に近づき、棚板と家具間や補助天板と天板間に隙間がなくなって外観を良好にする。また連結ピンが長穴の最上部に位置するとともに、可動片の係止部が固定片に係止することにより安定し、水平となった棚板や天板に重い物を乗せても容易に落とすようなことがない。長穴の傾斜角度は略45度、或いはそれよりも鋭角が好ましい。
【実施例】
【0017】
以下、図面に基づいて本発明の折畳金具を説明する。第一実施例は図5に示すように家具の取付個所が縦方だけの家具、例えば厨房家具のシンクに取り付けるのに適した折畳金具である。第一実施例を図1〜4で説明する。図1は本発明の折畳金具を斜め下方から見た斜視図、図2は同平面図、図3は同側面図、図4の(A)〜(D)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて使用状態にするまでの説明図である。
【0018】
第一実施例の折畳金具1は、棚板Tに取り付ける可動片2と家具Kに取り付ける固定片3から構成されている。
【0019】
可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が棚板Tの下面に取り付ける板取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。板取付面4には複数のネジ挿通孔6・・・が穿設されている。連結面5は固定片3の後述縦取付面10側に突出しており、該突出した部分が固定片2と連結する突出部7である。突出部7には、図4(D)のように板取付面4を水平の使用状態にしたときに、下方が固定片の縦取付面10に近づくように下部を縦取付面側に傾斜させた長穴8が穿設されている。該長穴は図4(D)のように棚板Tを使用する状態、即ち可動片2の板取付面4を水平の状態にしたときに、最上部が固定片3の後述連結ピン14が当接するような位置となっており、また図4(A)のように棚板Tを下ろした不使用の状態、即ち板取付面4を垂直にした状態のときに、長穴8の最下部(図4(A)では上部となっている)が固定片の連結ピンに当接する位置となっている。また突出部7の下方には後述固定片のストッパー13に係止できる係止部9が形成されている。第一実施例の折畳金具における係止部9は、ストッパーと係止したときに容易に外れないようにストッパーが合致できる形状となっている。
【0020】
第一実施例の折畳金具の固定片3も、やはり直角に屈曲した二面を形成し、一面が家具Kの縦方の取付個所に取り付ける縦取付面10、もう一面が前述可動片2の連結面5と連結する軸支面11となっている。
【0021】
固定片3の縦取付面10には複数のネジ挿通孔12・・・が穿設されており、また図4(D)のように棚板Tを水平にして使用状態にしたときに、可動片22の係止部9が位置するところにストッパー13が形成されている。ストッパー13は、固定片3の縦取付面10の一部を延長し、該延長した部分を内方に折り曲げて形成したものである。
【0022】
固定片3の軸支面11は、縦取付面10の横上部を延長して、縦取付面10に対して内方に直角に屈曲させたものである。つまり固定片3の縦取付面10は軸支面11に対して横方に屈曲している。軸支面11には、前述長穴8の横幅よりも僅かに小径の連結ピン14が立設されている。連結ピン14は、図4(D)のように棚板Tを水平にして使用状態にしたときに、連結ピン14が可動片2の長穴8の上端に位置し、図4(A)のように棚板Tを下方に下ろしたときに、連結ピン14が長穴8の下部(図4(A)では上部となっている)に位置するようなところに立設されている。連結ピン14には頂部に長穴8の横幅よりも大きな直径のフランジ15が形成されていて、可動片2の長穴8に挿入したときに、連結ピンが長穴から容易に抜けないようになっている。
【0023】
次に上記構成から成る第一実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0024】
折畳金具1の取り付けは、図4(D)のように先ず可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で可動片2の板取付面4に棚板Tの端部を取り付ける。棚板Tの可動片2への取り付けは、図4(D)に示すように、板取付面4が水平になったときに、棚板Tの側面と家具Kの取付個所とがほとんで接するような状態にして、板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入する。折畳金具は、棚板の両端近くにそれぞれ一個づつ取り付ける。
【0025】
折畳金具1を棚板Tの両端に取り付けたならば、図4(D)のように可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で家具Kの所定の位置に折畳金具1の固定片3を合わせ、固定片3の縦取付面10のネジ挿通孔12から木ネジを螺入して固定片3を家具Kの取付面に固定する。
【0026】
このように折畳金具1で家具Kに取り付けられた棚板Tの上げ下ろしについて説明する。
【0027】
図4(A):棚板Tが下がった状態、即ち棚板Tを使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図4(A)では上部となっている)に位置している。
図4(B):家具に棚板を形成するため、棚板Tの端部を持って上方に持ち上げる。
図4(C):さらに棚板Tを持ち上げると、棚板Tは水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図4(D):棚板Tが水平状態になると、棚板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が家具側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に沿って摺動し、可動片2が固定片3の縦取付面10に近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、棚板Tも家具Kの取付個所に近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となる。
【0028】
棚板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、図4(C)のように棚板の中央を下方から持ち上げて棚板の先端、即ち反家具側を下方に傾斜させるだけで、可動片の係止部と固定片のストッパーとの係止が解除されるため、棚板を簡単におろすことができる。これは、棚板を上げる作業の逆、即ち図4で作業を(C)、(B)、(A)の順に行えばよい。
【0029】
次に第二実施例について説明する。第二実施例は図10に示すように中間に段部が形成された食器棚の段部に棚板を取り付けるのに適した折畳金具である。食器棚の段部の奥方は、食器や料理器具等を収納できる収納部となっている。折畳金具は、固定片が段部の下面に取り付ける下取付面と収納部の下部の縦方となった取付個所に取り付ける縦取付面が必要である。第二実施例を図6〜9で説明する。図6は第二実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図、図7は同平面図、図8は同側面図、図9の(a)〜(d)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図である。
【0030】
第二実施例の図6〜9のうち、第一実施例と同一部分には第一実施例と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0031】
第二実施例の折畳金具1は、棚板Tに取り付ける可動片2と家具Kに取り付ける固定片3から構成されている。可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が棚板Tの下面に取り付ける板取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。
【0032】
第二実施例において、突出部7の下方に形成した係止部9は内方に凹んだ凹状となっている。凹状の係止部7は、固定片の横方に突出した板状のストッパー13に対して係止をさらに良好とする。
【0033】
食器棚の段部に取り付ける折畳金具は、段部の下面が板状であるため、該下面に取り付ける取付面が下取付面であり、また段部の下部には縦方の取付個所があるため、該縦方の取付個所に取り付ける取付面は縦取付面である。そこで第二実施例では、軸支面11に大して横方に直角に屈曲した縦取付面10と、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面、即ち軸支面11の上部を延長し、該延長部を内方に直角に屈曲させた下取付面16とが形成されている。下取付面16は、図9(d)のように可動片2を持ち上げたときに該可動片の板取付面4と同一面となるような位置に形成されている。下取付面16には複数のネジ挿通孔17・・・が穿設されている。
【0034】
軸支面11には、図9(d)のように棚板が水平状態となったときに、可動片2の係止部9と係止できるストッパー13が形成されている。該ストッパーは、軸支面11にコ字型の切り込みを縦方に入れ、この切り込みを内方に直角に屈曲させた横板となっている。従って、板状のストッパー13と前述凹状の係止部9を係止させると、係止がさらに確実となって棚板を安定させることができる。
【0035】
次に上記構成から成る第二実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0036】
折畳金具1の取り付けは、先ず可動片2の板取付面4と固定片3の縦取付面10を直角にした状態で固定片3の縦取付面10を食器棚の縦方の取付個所に押し当て、その状態で板取付面4上に棚板Tを載置し、棚板Tの側面と食器棚の段部Dの側面を接触させるとともに、棚板Tの上面と段部Dの上面が同一面となるようにする。この状態で固定片3の縦取付面10のネジ挿通孔12から木ネジを螺入して折畳金具1を食器棚段部の縦方の取付個所に固定し、また下取付面16のネジ挿通孔17から木ネジを螺入して段部Dとも固定する。折畳金具は、棚板の両端近くにそれぞれ一個づつ取り付ける。その後、可動片2の板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片2を棚板Tに固定する。
【0037】
固定片3を家具の所定の位置に固定したならば、図9(d)のように可動片2を持ち上げた状態、即ち、可動片2の板取付面4が水平となっていて、しかも長穴8の最上部に連結ピン14が位置する状態にしてから、棚板Tの端面が 段部Dとほとんど接するようにして、可動片2の板取付面4上に載置し、板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片と棚板Tとを固定する。
【0038】
第二実施例における棚板Tの上げ下ろしについて説明する。
【0039】
図9(a):棚板Tが下がった状態、即ち棚板Tを使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図9(a)では上部となっている)に位置している。
図9(b):食器棚に収納されている物を取り出して棚板Tに置くため、棚板Tの端部を持って上方に持ち上げる。
図9(c):さらに棚板Tを持ち上げると、棚板Tは水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図9(d):棚板Tが水平状態になると、棚板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が段部側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に摺動して、可動片2が固定片3の縦取付面10に近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、棚板Tも段部Dに近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となり、棚板Tに多少重い物を載せても棚板が傾斜して物を落とすようなことはない。
【0040】
棚板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、棚板の中央を下方から持ち上げて棚板の先端、即ち反家具側を下方に傾斜させるだけで、可動片の係止部が固定片のストッパーから係止が解除されるため、棚板を簡単におろすことができる。これは、棚板を上げる作業の逆、即ち図9で作業を(c)、(b)、(a)の順に行えばよい。
【0041】
次に第三実施例について説明する。第三実施例は図15に示すように狭い天板Mのテーブルに補助天板Hを追加するのに適した折畳金具である。第三実施例を図11〜14で説明する。図11は第三実施例の折畳金具を斜め斜め下方から見た斜視図、図12は同平面図、図13は同側面図、図14の(イ)〜(ニ)は下方に倒れていた補助天板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図である。図15の(X)は補助天板を下ろした不使用状態のテーブル、(Y)は補助天板を上げた使用状態のテーブルである。
【0042】
第三実施例の図11〜14のうち、第一実施例と同一部分には第一実施例と同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
第三実施例の折畳金具1は、補助天板Hに取り付ける可動片2と天板Mに取り付ける固定片3から構成されている。
【0044】
可動片2は直角に屈曲した二面を形成し、一面が補助天板Hの下面に取り付ける下取付面4、もう一面が固定片2と連結する連結面5となっている。
【0045】
第三実施例の折畳金具の固定片3も、やはり直角に屈曲した二面を形成し、一面が天板Mに取り付ける下取付面16、もう一面が前述可動片2の連結面5と連結する軸支面11となっている。つまり第三実施例の取付面は、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面である。下取付面16には複数のネジ挿通孔17・・・が穿設されている。
【0046】
第三実施例において、連結面5の下方に形成した係止部9は、第二実施例同様、内方に凹んだ凹部となっている。係止部が凹部となっているのは、固定片3のストッパー13が横方に突出した板状であり、該ストッパーとの係止を良好にするためである。
【0047】
軸支面11には、図14(ニ)のように補助天板が水平状態となったときに、可動片2の係止部9と係止できるストッパー13が形成されている。該ストッパーは、軸支面11の下部を延長し、該延長部を内方に直角に屈曲させたものである。従って、板状のストッパー13と前述凹状の係止部9を係止させると、係止が確実となって補助天板を安定させることができる。
【0048】
次に上記構成から成る第三実施例の折畳金具の取り付け、およびその作動状態について説明する。
【0049】
折畳金具は天板と補助天板の両端近くに取り付けるものである。そこで第三実施例における折畳金具の取り付けは、先ず図14(ニ)のように天板Mの側面と補助天板Hの側面を接触させる。また取付金具1は、図14(ニ)のように固定片11の上取り付け面16と可動片2の板取面4が同一面となった状態にする。そして取付金具1の中心が天板Mと補助天板Hの接触部と合致するようにして、下取付面16のネジ挿通孔17から木ネジを螺入して固定片3と天板Mとを固定し、また可動片2の板取付面4のネジ挿通孔6から木ネジを螺入して可動片2と補助天板Hとを固定する。
【0050】
第三実施例における補助天板の上げ下ろしについて説明する。
【0051】
図14(イ):補助天板Hが下がった状態、即ち補助天板を使用する前の状態である。このとき連結ピン14は長穴8の最下部(図14(イ)では上部となっている)に位置している。
図14(ロ):テーブルを広くするため、補助天板Hの端部を持って上方に持ち上げる。
図14(ハ):さらに補助天板Hを持ち上げると、補助天板は水平となるが、このとき連結ピン14は未だ長穴8の最下部に位置している。
図14(ニ):補助天板Hが水平状態になると、補助天板の自重で水平状態のまま下方に下がる。このとき長穴8は、下部が固定片側に傾斜しているため、長穴8は連結ピン14に摺動して、可動片2が固定片3近づくようになる。そして連結ピン14が長穴8の最上部に達すると、補助天板Hの側面もテーブルの天板Mの側面に近づくとともに、可動片2の係止部9が固定片3のストッパー13に当接する。このような状態になると、可動片2はストッパー13で移動が拘束されるため、安定した状態となり、補助天板に重い物を載せたり、人が手をついたりしても補助天板が傾斜するようなことはない。
【0052】
補助天板を使用後、水平状態となっている棚板を下方に下ろすには、補助天板の中央を下方から持ち上げて補助天板の先端を下ろすだけ、即ち補助天板を反天板側に傾斜させるだけで、可動片の係止部と固定片のストッパーとの係止が解除されるため、補助天板を簡単におろすことができる。これは、補助天板を上げる作業の逆、即ち図14で作業を(ハ)、(ロ)、(イ)の順に行えばよい。
【産業上の利用分野】
【0053】
実施例では、シンクや食器棚等の厨房家具への棚板の設置、そしてテーブルへの補助天板の設置等で説明したが、本発明の折畳金具は整理ダンス、本箱、キャビネット等の一般家具への棚板の設置や会議室の固定椅子の背もたれへの棚板の設置、電車のベンチシートの窓側下部への棚板の設置のように、平時は倒しておいて必要時に水平にして使用するものであれば、如何なるものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第一実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図2】第一実施例の折畳金具の平面図
【図3】第一実施例の折畳金具の側面図
【図4】(A)〜(D)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図5】第一実施例の折畳金具で棚板を取り付けたシンクの斜視図
【図6】第二実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図7】第二実施例の折畳金具の平面図
【図8】第二実施例の折畳金具の側面図
【図9】(a)〜(d)は下方に倒れていた棚板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図10】第二実施例の折畳金具で棚板を取り付けた食器棚の斜視図
【図11】第三実施例の折畳金具を斜め下方から見た斜視図
【図12】第三実施例の折畳金具の平面図
【図13】第三実施例の折畳金具の側面図
【図14】(イ)〜(ニ)は下方に倒れていた補助天板を順次持ち上げて水平状態にするまでの説明図
【図15】第三実施例の折畳金具で補助天板を取り付けたテーブルの斜視図で(X)は不使用状態、(Y)は使用状態
【符号の説明】
【0055】
1 折畳金具
2 可動片
3 固定片
4 板取付面
5 連結面
6 ネジ挿通孔
7 突出部
8 長穴
9 係止部
10 縦取付面
11 軸支面
12 ネジ挿通孔
13 ストッパー
14 連結ピン
15 フランジ
16 下取付面
17 ネジ挿通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具の棚板やテーブルの補助天板等に取り付ける可動片と家具の壁面やテーブルの天板等に取り付ける固定片とからなる折畳金具において、可動片と固定片とが回動自在に連結されているとともに可動片と固定片とは一定距離移動可能となっており、可動片には板取付面と連結面が形成されていて、該連結面は固定片側となる部分が突出部となっており、該突出部には下部を固定片側に傾斜させた長穴が穿設されていて、しかも固定片側となる突出部の下方には固定片の一部と係止する係止部が形成されており、また固定片には家具や天板等に固定する取付面と可動片に連結する軸支面が形成されていて、該軸支面には連結ピンが前述長穴から抜去不可能な状態に立設されていることを特徴とする折畳金具。
【請求項2】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して横方に屈曲した縦取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【請求項3】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【請求項4】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して横方に屈曲した縦取付面と軸支面に対して上方に屈曲した下取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【請求項1】
家具の棚板やテーブルの補助天板等に取り付ける可動片と家具の壁面やテーブルの天板等に取り付ける固定片とからなる折畳金具において、可動片と固定片とが回動自在に連結されているとともに可動片と固定片とは一定距離移動可能となっており、可動片には板取付面と連結面が形成されていて、該連結面は固定片側となる部分が突出部となっており、該突出部には下部を固定片側に傾斜させた長穴が穿設されていて、しかも固定片側となる突出部の下方には固定片の一部と係止する係止部が形成されており、また固定片には家具や天板等に固定する取付面と可動片に連結する軸支面が形成されていて、該軸支面には連結ピンが前述長穴から抜去不可能な状態に立設されていることを特徴とする折畳金具。
【請求項2】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して横方に屈曲した縦取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【請求項3】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して上方に屈曲した下取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【請求項4】
前記固定片の取付面は、軸支面に対して横方に屈曲した縦取付面と軸支面に対して上方に屈曲した下取付面であることを特徴とする請求項1記載の折畳金具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−94467(P2010−94467A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287126(P2008−287126)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(501334512)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(501334512)
【Fターム(参考)】
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