説明

押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体

【課題】 軽量な継ぎ手構造を有する押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体を提供すること。
【解決手段】 第1面板11と第2面板12との間に複数の斜面板13を介在させて複数の貫通孔が平行に形成されたものであり、その貫通孔に直交する幅方向に嵌合させて他のものと接合可能にしたものであって、第1面板11と第2面板12とが開いた状態の開状端部であるか、第1面板11と第2面板12とが支持板15によって閉じた状態の閉状端部であって、押出し中空型材1L,1R同士を幅方向に並べて一方の開状端部に他方の閉状端部を差し込むようにして嵌合させた場合、支持板15が開状端部側に入り込むようにし、接合箇所となる第1面板11同士の突き当て部分と第2面板12同士の突き当て部分との位置がずれるようにした押出し中空型材1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出し中空型材及びその型材を接合して形成された鉄道車両構体に関し、特に押出し中空型材同士を接合する継ぎ手部分の軽減によって軽量化を図った押出し中空型材及び鉄道車両構体に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両構体は、側構体や屋根構体にアルミからなる押出し中空型材が使用され、そうした従来例としては例えば特開平11−320131号公報に記載されたものを挙げることができる。図2は、当該公報に記載された鉄道車両構体を示した斜視図である。鉄道車両構体100は、図示するように側構体101、屋根構体102、床構体103および長手方向の両端に設けられた妻構体104から構成される。そして、そのうち側構体101や屋根構体102には長尺な押出し中空型材110が幅方向に複数並べられて接合されている。この押出し中空型材110や、以下に説明する各押出し中空型材は、例えばアルミ合金によって押出し成形されたものである。
【0003】
次に、押出し中空型材110同士の継ぎ手部分は、図3に示すように構成されている。押出し中空型材110は、図面上方の上面板111と図面下方の下面板112とが斜面板113によって連結され、長手方向に見て断面がトラス状に構成されている。そして、継ぎ手部は、上面板111と下面板112との幅方向(図面左右方向)端部に厚肉部120が形成され、突き当てられた状態で台形になるよう形成されている。図面に示されている幅方向の右側端部は自由端になって、そこに当接する左側端部には上下に突出片115と、それを連結するように支持板114が形成されている。そして、突出片113を差し込むようにして押出し中空型材110同士を幅方向で突合せた後、接合用工具200が接合部に押し当てられて摩擦撹拌接合が行われる。
【0004】
一方、こうした鉄道車両構体を構成する押出し中空型材110の接合には、摩擦撹拌接合の他、MIG溶接やTIG溶接による接合が行われる場合がある。そこで、図4は、MIG溶接によって接合する押出し中空型材であって、その押出し中空型材同士の継ぎ手部分を示した図である。
押出し中空型材130は、図面上方の上面板131と図面下方の下面板132とが斜面板133によって連結され、長手方向に見て断面がトラス状に構成されている。そして、左右の幅方向両端には上面板131と下面板132とが、直交する支持板135によって連結され、そこから更に左右幅方向に延長して突出片137,138が形成されている。そして、この突出片137,138が図示するように嵌り合い、それぞれ上面板131と下面板132との面上にできた開先139にMIG溶接が施される。
【特許文献1】特開平11−320131号公報(第2頁、図1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のこうした接合継ぎ手構造からなる押出し中空型材では、継ぎ手部分の重量が重くなってしまい、そのため押出し中空型材自身の重量、更にはその押出し中空型材からなる鉄道車両構体が重くなってしまい、高速化が進む鉄道車両において好ましいものではなかった。鉄道車両構体100は、図2に示すように側構体101及び屋根構体102において約20枚ほどの押出し中空型材110又は130が接合されて構成されている。従って、継ぎ手箇所もそれに応じた数だけ存在し、しかも車体全長にわたっているため鉄道車両構体の重量増への影響が大きい。従って、継ぎ手部分の軽量化が鉄道車両構体全体の軽量化に大きく寄与するものと考えられる。しかしながらその一方で、軽量化だけを追求した継ぎ手構造であっては剛性低下を招いたり、その他、型抜きして製造する製造性に問題があるようなものでは採用することができない。
【0006】
そこで、本発明は、係る課題を解決すべく、軽量な継ぎ手構造を有する押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る押出し中空型材は、第1面板と第2面板との間に複数の斜面板を介在させて複数の貫通孔が平行に形成されたものであり、その貫通孔に直交する幅方向に嵌合させて他のものと接合可能にしたものであって、前記第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であるか、前記第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であって、押出し中空型材同士を幅方向に並べて一方の開状端部に他方の閉状端部を差し込むようにして嵌合させた場合、前記支持板が前記開状端部側に入り込むようにし、接合箇所となる前記第1面板同士の突き当て部分と前記第2面板同士の突き当て部分との位置がずれるようにしたものであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る押出し中空型材は、幅方向の一方が、第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であり、幅方向の他方が、第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であることが好ましい。
また、本発明に係る押出し中空型材は、前記開状端部が、第1面板が第2面板よりも幅方向に長く形成され、前記閉状端部が、前記支持板に連続して前記開状端部の第1面板の内側に当接する嵌合部と、前記開状端部の第2面板の内側に当接するように突設された嵌合突起とが形成されものであることが好ましい。
【0009】
一方、本発明に係る鉄道車両構体は、第1面板と第2面板との間に複数の斜面板を介在させて複数の貫通孔が平行に形成された押出し中空型材同士であり、複数の押出し中空型材同士を貫通孔に直交する幅方向に嵌合し、第1面板同士および第2面板同士の突き当て部分を接合して形成されたものであって、前記押出し中空型材は、前記第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であるか、前記第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であって、その押出し中空型材同士が、前記支持板を前記開状端部側に入り込むようにして、一方の開状端部に他方の閉状端部を差し込んで嵌合し、接合箇所となる前記第1面板同士の突き当て部分と前記第2面板同士の突き当て部分との位置がずれるようにしたものであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る鉄道車両構体は、前記押出し中空型材の幅方向の一方が、第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であり、幅方向の他方が、第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両構体は、前記中空押出し型材が、前記開状端部では第1面板が第2面板よりも幅方向に長く形成され、前記閉状端部では前記支持板に連続して前記開状端部の第1面板の内側に当接する嵌合部と、前記開状端部の第2面板の内側に当接するように突設された嵌合突起とが形成され、閉状端部の嵌合部及び嵌合突起が開状端部の第1面板及び第2面板に嵌り込み、突き当てられた第1面板同士及び第2面板同士が接合されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両構体は、前記第1面板同士及び第2面板同士の接合には、レーザ溶接またはレーザとMIG溶接またはTIG溶接とを組み合わせたハイブリッド溶接が行われるようにしたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
よって、本発明に係る押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体によれば、継ぎ手部分には閉状端部の支持板のみが第1面板と第2面板との間に設けられているだけなので、その点で重量を軽減させることができた。更に、例えば、開状端部の第1面板の内側に当接する嵌合部から支持板が連続するように形成して、第1面板同士の突き当て部分と第2面板同士の突き当て部分との位置がずれるようにしたことにより、嵌合部及び支持板によって閉じられた空間の断面積が大きくなり、型抜きしやすいように隅部が広く形成されるため肉厚になるような部分がなくなり、その点でも重量を軽減させることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係る押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。本実施形態の鉄道車両構体は、前記従来例で記載した図2に示すものと同様、側構体101、屋根構体102、床構体103、長手方向の端部の妻構体104から構成されている。そして、そのうちの側構体101及び屋根構体102は、長尺な押出し中空型材が幅方向に複数並べられ、継ぎ手部を突き合わせて接合したものである。
【0013】
ここで、図1は、鉄道車両構体を構成する押出し中空型材について、その継ぎ手部を示した図である。押出し中空型材1(1R,1L)は、図面上方の上面板11と図面下方の下面板12とが平行に配置され、それらに斜面板13が複数連結されトラス構造の断面をなすものである。そして、継ぎ手部は、図面右側の押出し中空型材1(以下、押出し中空型材1Rとする)の左側端部が、図面左側の押出し中空型材1(以下、押出し中空型材1Lとする)の右側端部に嵌め込まれるようにして連結されている。
【0014】
押出し中空型材1の図面右側端部は、押出し中空型材1Lに示すように、斜面板13を超えて上面板11と下面板12とが延長して突き出され、押出し中空型材1が重なる嵌合部11a,12aが他の部分よりも肉厚に形成されている。また、本実施形態では、押出し中空型材1の右側端部は、上面板11と下面板12とがフリーになって開いた状態の開状端部が形成され、しかも下面板12が上面板11よりも幅方向(図面右側方向)に短く形成されている。
【0015】
一方、押出し中空型材1の図面左側端部は、押出し中空型材1Rに示すように、斜面板13を超えて下面板12とが延長して突き出され、上面板11は斜面板13の位置で途切れ段差になった嵌合部14が形成されている。そして、上面板11及び下面板12に直交する支持板15が嵌合部14から折れるようにして形成され、押出し中空型材1の左側端部を閉じた閉状端部を形成している。また、その支持板15には、上方の嵌合部14とともに押出し中空型材1の左側端部に嵌り込むように嵌合突起16が形成されている。
【0016】
押出し中空型材1には、こうしてその右側及び左側端部に継ぎ手構造が形成され、押出し中空型材1同士が図示するように嵌め合わされて接合される。すなわち、押出し中空型材1Lの開状端部に押出し中空型材1Rの閉状端部が嵌め合わされるのであるが、具体的には、押出し中空型材1Lの嵌合部11a,12aの間に押出し中空型材1Rの嵌合部14及び嵌合突起16が差し込まれ、嵌合部がそれぞれ上下方向に重ね合わされる。そして、上面板11同士と下面板12同士とが突き当てられて面一になり、長手方向に連続する突き当て部分21,22が溶接される。本実施形態では、レーザ溶接や、レーザとMIG溶接またはTIG溶接とを組み合わせたハイブリッド溶接が行われる。
【0017】
ハイブリッド溶接は、例えばCO2 (炭酸ガス)レーザによるレーザ光が伝送ミラー等により伝送され、集光レンズによって集光され突き当て部分21,22に照射される。その時、接合方向の前方からレーザ用シールドガスノズルを使用してレーザ用シールドガスが供給され、また、後方からは例えばMIGトーチ6によってMIGアークが供給される。なお、ハイブリッド溶接を行う場合には、上面板11同士および下面板12同士の突き当て部分21,22には、図4に示す開先139と同様に開先が形成される。
【0018】
ところで、本実施形態では、従来のものに比べて次のような点で押出し中空型材1の継ぎ手部分の重量を削減させ、その押出し中空型材1が複数枚接合されてなる鉄道車両構体の軽量化を図ることができた。ここで、図5は、図3に示した押出し中空型材に類似する摩擦撹拌接合に対応した押出し中空型材であって、比較実験に使用する本出願人が提案するものである。そこで、その図5と図4とに示した従来の押出し中空型材の継ぎ手部と、図1に示す本実施形態の継ぎ手部について比較を行った。
【0019】
先ず、図4に示した押出し中空型材130と比較すると、従来、継ぎ手部分には支持板135が2本存在していた。これに対して本実施形態では、一方の押出し中空型材1Rに形成された支持板15の1本だけであるため、この点で軽量化を図ることができた。
また、MIG溶接は入熱量が大きいため熱影響を受ける突出片137,138の肉厚が厚く、更にその周りにも比較的広く熱影響を受けるので、広範囲にわたって肉厚に形成される。これに対して本実施形態では、レーザ溶接或いはハイブリッド溶接で接合を行うものであるため、嵌合部11a,12a,14及び嵌合突起16の肉厚は比較的薄く、その周りも肉厚にする必要があない。従って、この点でも軽量化を図ることができた。
【0020】
一方の図5に示す押出し中空型材150は、上面板151と下面板152とが複数の斜面板153によって連結されトラス状に形成されている。そして、その押出し中空型材150同士の継ぎ手部は、上面板151と下面板152とが開いた状態の図面右側端部に、閉じた状態の図面右側端部が嵌り込むようになっている。
【0021】
こうして押出し中空型材150は、本実施形態の押出し中空型材1と同様に継ぎ手部分には1本の支持板154が存在するのみである。しかし、押出し中空型材150は、摩擦撹拌接合時に加わる荷重を受けることができるように支持板154の上下端には上面板151及び下面板152にかけて十分な肉厚の荷重受け部155,156が形成されている。その際、特に支持板154で閉じられた閉塞部157の成形時の型抜きができるように、R部分の曲率半径を大きくしなければならず更に荷重受け部155が厚肉になって重量を増加させてしまっていた。
【0022】
これに対して本実施形態の押出し中空型材1Rでは、レーザ溶接やハイブリッド溶接を行うため肉厚を薄くすることにより、この点で軽量化を図ることができた。また、本実施形態の押出し中空型材1Rでは、上面板11同士と下面板12同士の突き当て部分21,22が上下でずれた位置に設けられている。すなわち、支持板15の位置を嵌合部14によって上面板11側の突き当て部分21からずらしている。これにより、嵌合部14及び支持板15によって閉じられた閉塞部17の断面積が大きくなり、型抜きが容易に行うことができるようになった。またその際、斜面板13と支持板15との間に嵌合部14が設けられ、隅部17aが広く形成されているため、押出し中空型材150のR部分のように肉厚にする必要がないため、この点でも軽量化を図ることができた。
【0023】
以上の点から本実施形態の押出し中空型材1と従来の押出し中空型材130,150について、図示した継ぎ手部分の接合方向にみた単位長さ当たりの重量を比較した。すると、図1に示す本実施形態の押出し中空型材1が1.58kg/mであるのに対し、図4に示した押出し中空型材130は1.76kg/mであり、約10パーセント軽減することができた。そして、図5に示した押出し中空型材150は1.70kg/mであって、これに対しては約7パーセント軽減することができた。従って、押出し中空型材1を使用して形成された鉄道車両構体は、従来のものと比べた約7〜10パーセントの軽減は構体全体として大幅な軽量化となった。
【0024】
以上、本発明に係る押出し中空型材及びその型材によって形成された鉄道車両構体の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態で示した押出し中空型材1は、幅方向の一方を開状端部とし、他方を閉状端部をして形成されたものであり、鉄道車両構体の側構体などはこの一種類の押出し中空型材1で構成されていが、例えば、幅方向の両端が開状端部である押出し中空型材と、両端が閉状端部である押出し中空型材とを形成し、この二種類の押出し中空型材を交互に接合するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】鉄道車両構体を構成する一実施形態の押出し中空型材を示した図である。
【図2】鉄道車両構体を示した斜視図である。
【図3】摩擦撹拌接合によって接合する従来の押出し中空型材を示した図である。
【図4】MIG溶接によって接合する従来の押出し中空型材を示した図である。
【図5】摩擦撹拌接合によって接合する従来における他の押出し中空型材を示した図である。
【符号の説明】
【0026】
1(1L,1R) 押出し中空型材
11 上面板
12 下面板
13 斜面板
14 嵌合部
15 支持板
16 嵌合突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面板と第2面板との間に複数の斜面板を介在させて複数の貫通孔が平行に形成されたものであり、その貫通孔に直交する幅方向に嵌合させて他のものと接合可能にした押出し中空型材において、
前記第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であるか、前記第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であって、押出し中空型材同士を幅方向に並べて一方の開状端部に他方の閉状端部を差し込むようにして嵌合させた場合、前記支持板が前記開状端部側に入り込むようにし、接合箇所となる前記第1面板同士の突き当て部分と前記第2面板同士の突き当て部分との位置がずれるようにしたものであることを特徴とする押出し中空型材。
【請求項2】
請求項1に記載する押出し中空型材において、
幅方向の一方が、第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であり、幅方向の他方が、第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であることを特徴とする押出し中空型材。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する押出し中空型材において、
前記開状端部は、第1面板が第2面板よりも幅方向に長く形成され、前記閉状端部は、前記支持板に連続して前記開状端部の第1面板の内側に当接する嵌合部と、前記開状端部の第2面板の内側に当接するように突設された嵌合突起とが形成されものであることを特徴とする押出し中空型材。
【請求項4】
第1面板と第2面板との間に複数の斜面板を介在させて複数の貫通孔が平行に形成された押出し中空型材同士であって、複数の押出し中空型材同士を貫通孔に直交する幅方向に嵌合し、第1面板同士および第2面板同士の突き当て部分を接合して形成された鉄道車両構体において、
前記押出し中空型材は、前記第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であるか、前記第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であって、その押出し中空型材同士が、前記支持板を前記開状端部側に入り込むようにして、一方の開状端部に他方の閉状端部を差し込んで嵌合し、接合箇所となる前記第1面板同士の突き当て部分と前記第2面板同士の突き当て部分との位置がずれるようにしたものであることを特徴とする鉄道車両構体。
【請求項5】
請求項4に記載する鉄道車両構体において、
前記押出し中空型材は、幅方向の一方が、第1面板と第2面板とが開いた状態の開状端部であり、幅方向の他方が、第1面板と第2面板とが支持板によって閉じた状態の閉状端部であることを特徴とする鉄道車両構体。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載する鉄道車両構体において、
前記中空押出し型材は、前記開状端部では第1面板が第2面板よりも幅方向に長く形成され、前記閉状端部では前記支持板に連続して前記開状端部の第1面板の内側に当接する嵌合部と、前記開状端部の第2面板の内側に当接するように突設された嵌合突起とが形成され、閉状端部の嵌合部及び嵌合突起が開状端部の第1面板及び第2面板に嵌り込み、突き当てられた第1面板同士及び第2面板同士が接合されたものであることを特徴とする鉄道車両構体。
【請求項7】
請求項4乃至請求項6のいずれかに記載する鉄道車両構体において、
前記第1面板同士及び第2面板同士の接合には、レーザ溶接またはレーザとMIG溶接またはTIG溶接とを組み合わせたハイブリッド溶接が行われるようにしたものであることを特徴とする鉄道車両構体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−192995(P2006−192995A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−4897(P2005−4897)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】