説明

押出ブロー成形物品

ジカルボン酸成分とグリコール成分とを有するポリエステルを含む押出ブロー成形(EBM)物品である。ジカルボン酸成分は、少なくとも90モル%のテレフタル酸残基を含む。グリコール成分は、少なくとも75モル%のエチレングリコール残基と15〜25モル%の二官能グリコール(例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール等)の残基とを含む。このようなEMB物品は、低減されたヘイズ、低減されたシャークスキン、および/またはPETリサイクルにおける増大された親和性を示すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、概略的に、テレフタル酸もしくはそのエステル、またはこれらの混合物、および75〜85モル%のエチレングリコールから形成されるポリエステル組成物であって、押出ブロー成形および/または異形押出に特に有用であることが見出されたものに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
消費者は、包装物の内容物を見ることができることを重視する。消費者はまた、ポリエステルから形成された容器の強靭性および光沢を高く評価する。特質のこの組合せにより、射出延伸ブロー成形法(ISBM)によって製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)から形成される容器が、市場での透明容器の最も一般的な型である。しかし、ISBM法は、均一形状に制限され、そしてスルーハンドルを含むボトルを製造できない。ハンドルは、より大きいボトルサイズ(丸または四角の容器を握るのが扱いにくくなるもの)において望ましい。スルーハンドルを含むより大きいサイズのボトルは、押出ブロー成形(EBM)法のみによって製造されると考えられている。
【0003】
典型的な押出ブロー成形製造方法は:1)レジンを押出機内で溶融させること;2)溶融したレジンをダイ経由で押出して、溶融ポリマーのチューブ(すなわちパリソン)を形成すること;3)所望の最終形状を有する型を該パリソンの周りにクランプ固定すること;4)エアをパリソン内にブローして押出物を延伸および膨張させて型に詰めること;5)成形物品を冷却すること;6)該物品を型から取出すこと;そして7)過剰のプラスチック(一般的にバリ(flash)という)を物品から取り除くこと;を含む。
【0004】
この方法で押出される高温のパリソンは、しばしば、型をその周りにクランプ固定する前に、その自重下で数秒吊るさなければならない。この時間の間、押出物は良好な溶融寸法安定性(溶融強度としても知られている)を有さなければならない。溶融強度は、低剪断速度(例えば1秒-1)での物質の粘度に直接関係する。良好な溶融強度(すなわち高粘度)を有する物質は、延伸および流れ(別称たるみ)(これは、パリソン内の不均等物質分布およびパリソン壁の薄化の原因となる場合がある)に耐えることができる。押出されたパリソンのたるみは、パリソンの質量に直接関係し、従って、より大きくより重いパリソンは、より大きいたるみ傾向を有することになる。ボトルサイズが増大するに従って、より重いパリソンが必要とされるため、より大きいボトルの製造は、より高い溶融強度を必要とする。高溶融強度の物質はまた、パリソンをボトルにブローする間、耐引裂き性である。よって、良好な品質の容器(特に、より大きいサイズのもの)であって、均一な側壁厚みを有し膨張(すなわちブロー)中に裂けないものを形成するためには、良好な溶融強度が必要である。
【0005】
パリソンを吊るすことを含む2種の押出ブロー成形は、「往復(shuttle)」法および「間欠(intermittent)」法という。往復法においては、動いているプラットフォーム(これは型を押出機ダイまで動かして上げる)上に型を置いて、部分(section)を分断しながらこれをパリソンの周りに近づけ、次いでダイから遠ざけて膨らませ、ボトルを冷却しおよび取出す。この方法の機構に起因し、ポリマーはダイ経由で比較的低速で連続的に押出される。対照的に、間欠法における型はダイ開口の下に固定され、先行ボトルを取出した後かつ進行中ボトルを膨らませる前にポリマーの全ショット質量(ボトルとバリとの合計の質量)を迅速にダイに押し通さなければならない。間欠法は、パリソンを押すための往復の軸動作を利用できるか、または、押出物をキャビティ(これはパリソンを押すためにプランジャーを利用する)内に連続的に押出すことができるかのいずれかである。
【0006】
極めて多種の押出ブロー成形法においては、4〜20フィート径のホイール(毎分1〜10回転で動く)がパリソンを(これがダイから押出されるのに従って)掴み、そしてこれを、ホイールの外周側に取付けられた型内に置く。型を閉じ、パリソン膨張、ボトルの冷却および取出を、ホイールが回るのに従って順に行う。この「ホイール」法において、パリソンは、実際にはホイールによってダイから引かれ、これにより、引きおよび更に後続のブローの両者の間にパリソンの薄化を防止するために良好な溶融強度が必要である。ホイール法におけるパリソンは、上昇方向または下降方向のいずれかでダイから出ることができ、そして溶融強度は、上昇押出の間には重力の作用に起因してより重大になる。この「ホイール」法の連続的性質により、ポリマーは、ダイから極めて高速で押出すことができる。
【0007】
残念ながら、高速での押出し(ホイールおよび間欠の押出ブロー成形プロセスの間に生じることがある)は、押出された部品または物品の表面上に「シャークスキン」として知られる状態を生じさせる可能性がある。シャークスキン(メルトフラクチャーの形状)は、真白でマットな表面のヘイズとして目視で観察可能であり、そして透明ボトルにおいて望ましくない欠点である。シャークスキンは、金属表面(例えば押出機ダイの表面)の上を溶融ポリマーが高剪断速度で流動するのに従って生じるレオロジー的流動不安定性現象である。剪断速度100秒-1〜1000秒-1が典型的にダイで生じ、これは、合理的に速い製造速度を得る一方で、同時に、軽量ボトル用の薄壁を形成することが必要であることに起因する。ホイール法および間欠法は最も高い剪断速度を生じさせる。
【0008】
シャークスキンは、プロセス溶融温度を増大させること(これは物質の粘度を低くする)によって回避できるが、これはまた、溶融強度の低下も招来する。それにも関わらず、溶融強度と関わる剪断速度は、典型的には約1秒-1に過ぎない。よって、低剪断速度での良好な溶融強度(すなわち高粘度)と高剪断速度での耐シャークスキン性(すなわち低粘度)との両者を有する物質は、押出ブロー成形のために高度に望ましい。この挙動はシアシニング(shear thinning)という。
【0009】
ISBM飲料容器に用いられる典型的なPETレジンは、その比較的低いインヘレント粘度(IV≦0.90dL/g)および高い結晶融点(>245℃)(これらの加工に必要な温度でこれらを低溶融強度にする)に起因して、押出ブロー成形するのが困難であると考えられる。これらのISBM PETレジンは、更に固相化して粘度を増大させることができるが、これらの組成物は、シャークスキンを防止するのに十分なシアシニング挙動をなお有さない。分岐剤をPETに添加してシアシニング特性を改善するための多くの試みがなされているが、これらの組成物は、固相化を必要とすると考えられる。固相化された分岐PET組成物は、特にゲルおよび未溶融がEBMプロセス中に問題になる傾向がある。
【0010】
これらの問題を解決するために、米国特許第4,983,711号は、全体が非晶である、PETに関するコポリエステル組成物であって、押出ブロー成形法において特に有用であるものを記載する。これらの組成物は、テレフタル酸またはDMT部分(エチレングリコールを伴う)および25〜75モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび0.05〜1モル%の分岐剤を含む。これらの組成物は、押出ブロー成形された飲料容器のために特に望ましい。これらは、容器に、ISBM PET容器と同様の明澄性、光沢および強靭性を与えるからである。
【0011】
残念ながら、米国特許第4,983,711号によって記載される組成物から形成される容器は、PETリサイクル流における問題の原因となる可能性がある。これらの容器からの粉砕フレークは、乾燥機の壁に付着するか、または140〜180℃で設定された乾燥機内でPET容器フレークと凝集する可能性がある。これらの容器からの粉砕フレークをPET容器フレーク中に混合することはまた、濁ったフィルム、シートまたはボトルをもたらす可能性があった。米国特許第4,983,711号に記載される組成物をPETリサイクル流から選別することは可能であるが、大幅により望ましい解決は、透明容器への押出ブロー成形が可能であるが、PETリサイクル流の問題とならない(これらがリサイクル流中に存在することになるよりも大幅に高いレベルで)という両者である物質を見出すことである。
【0012】
加えて、米国特許第4,983,711号に記載される組成物のコポリエステルは、高生産性加工設備(例えばホイール機)で加工した場合に高レベルのシャークスキン問題を有する可能性がある。
【0013】
シャークスキンはまた、異形(プロファイル)押出において問題となる場合がある。異形押出は、成形物品を製造するための一般的なコスト効率のよい方法である。プロファイルは、幅広い断面(サイズ、形状および複雑性が異なる)を呈することができる。一般的な「単純」プロファイル形状としては、中空管、中実円形材料、矩形断面材料、等が挙げられる。より複雑な形状,例えば値付けチャンネル(pricing channel)、コーナーガード、および家屋羽目板に用いられるもの、もまた形成できる。プロファイルは、溶融押出プロセス(熱可塑性溶融物を複雑なダイのオリフィスを経由して押出すことによって開始し、これにより、所望形状を維持できる押出物を形成する)によって製造する。押出物は、典型的には、所望形状を維持しつつその最終寸法に引き込み、次いでエア中または水浴中でクエンチして形状を定め、これによりプロファイルを生成する。単純プロファイルの形成において、押出物は、好ましくは、形状を、いずれの構造的な補助も伴わずに維持する。極めて複雑な形状では、支持手段をしばしば用いて形状保持を補助する。いずれの場合においても、用いる熱可塑性レジンの種類および形成中のその溶融強度は重大である。例えば、ダイから垂直に押出す場合、低溶融強度のポリマーは急速にたるんで床にぶつかる;一方、高溶融強度のポリマーは、大幅により長い時間その形状を維持する。
【0014】
不適切な溶融強度は、ポリエステルを典型的な異形押出ライン速度および温度390〜550°F(200〜290℃)で加工する場合に、深刻な加工の問題をもたらす。プロセスライン速度は、プロファイルの形状に応じて顕著に変わる。単純な形状(コーナーガードのような)についての典型的な速度は、毎分50〜70フィート(15〜20メートル)である場合がある。より複雑な形状は、毎分1フィート(0.3メートル)という低さのプロセスライン速度を有する場合があり、一方所定の種類の加工技術の極めて単純な形状は、毎分100フィート(30メートル)という高さの速度で実施する。最も高い速度(これは、コストを低減するためにプロファイルの製造によって明らかに好ましい)では、不適切な溶融強度は、クエンチ前にその形状を維持せず、よって変形が生じる押出物を生成する。ポリエステルの溶融強度を増大させるために、加工温度はしばしば下げられる。しかしこれは、シャークスキンの可能性を増大させ、これは、押出速度を低下させることによって排除できるのみである。速度を低減することにより、ポリエステルを用いることの経済的な魅力もまた低減される。よって、異形押出プロセスは、しばしば、最高温度に関して最大速度で、そして特定の異形形状を維持するために最小溶融強度で操作する。いずれの速度の増大または温度の低下も、ダイにおける高剪断粘度の増大の原因となる場合があり、よってこれは望ましくないシャークスキンの原因となる場合がある。異形押出におけるダイギャップ厚みはしばしば1mm以下である。ダイランドにおける剪断応力は、これらの場合では、殆どの場合で極端であり、よってシャークスキンの始まりをかなり一般的なものとする。
【0015】
よって、押出ブロー成形および異形押出のプロセスにおけるシャークスキンに対する耐性が高い透明物質について、当該分野における必要性が存在する。透明容器に両者押出ブロー成形できるが、PETリサイクル流においては問題にはならない物質を見出すこともまた有用である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0017】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0018】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;およびネオペンチルグリコール;またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0019】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0020】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0021】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0022】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0023】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0024】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0025】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0026】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0027】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
からなる少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0028】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0029】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0030】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0031】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0032】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0033】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0034】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0035】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0036】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.65〜0.75モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0037】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0038】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
からなるグリコール成分:および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0039】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
からなるグリコール成分:および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0040】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0041】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0042】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0043】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0044】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0045】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
からなる少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、押出ブロー成形物品を提供する。
【0046】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0047】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0048】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0049】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0050】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0051】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品を提供する。
【0052】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0053】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0054】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0055】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0056】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:および
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0057】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであるものを提供する。
【0058】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0059】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0060】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0061】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0062】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)実質的に
(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
からなるグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0063】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.1〜0.6モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
からなる少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである。
【0064】
一側面において、本発明は、
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに、
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の、1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールまたはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の二官能グリコールの残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり、そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに5%未満である。
【0065】
本発明の一側面において、ジエチレングリコールは、本発明において有用なポリエステル中に2モル%以下の量で存在する。
【0066】
本発明の一側面において、分岐剤がポリエステルの総モル基準で0.01〜1.0モル%の量で存在する押出ブロー成形物品が提供される。
【0067】
本発明の一側面において、分岐剤がポリエステルの総モル基準で0.1〜0.6モル%の量で存在する押出ブロー成形物品が提供される。
【0068】
本発明の一側面において、分岐剤は以下の少なくとも1種から選択できる:トリメリット酸、無水トリメリット酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、および/またはトリメチロールエタン。
【0069】
本発明の一側面において、二官能性グリコール残基が、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールの少なくとも1種から選択される押出ブロー成形物品が提供される。
【0070】
本発明の一側面において、二官能性グリコール残基が、実質的に1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる押出ブロー成形物品が提供される。
【0071】
本発明の一側面において、二官能性グリコール残基が、1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる押出ブロー成形物品が提供される。
【0072】
本発明の一側面において、ポリエステルが:15〜25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールまたは17〜22モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む押出ブロー成形物品が提供される。
【0073】
本発明の一側面において、ポリエステルのインヘレント粘度が、0.6〜0.9dL/gであることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0074】
本発明の一側面において、ポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gであることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0075】
本発明の一側面において、ポリエステルのインヘレント粘度が、0.68〜0.72dL/gであることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0076】
本発明の一側面において、ポリエステルのインヘレント粘度が、0.5〜0.75dL/gであることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0077】
本発明の一側面において、ポリエステルのインヘレント粘度が、0.6〜0.75dL/gであることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0078】
本発明の一側面においては、該ポリエステルの溶融粘度が、240℃で剪断速度1秒-1にて測定したときに、少なくとも20,000ポイズである。
【0079】
本発明の一側面においては、該ポリエステルの溶融粘度が、240℃で剪断速度1秒-1にて測定したときに、少なくとも40,000ポイズである。
【0080】
本発明の一側面において、ポリエステルを、ポリ(エーテルイミド)、ポリフェニレンオキサイド、ポリ(フェニレンオキサイド)/ポリスチレンブレンド物、ポリスチレンレジン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド/スルホン、ポリ(エステル−カーボネート)、ポリカーボネート、ポリスルホン;ポリスルホンエーテル、ポリ(エーテル−ケトン)、本発明において開示する主なもの以外のポリエステル、およびこれらの混合物、の少なくとも1種のポリマーとブレンドできる、押出ブロー成形物品が提供される。
【0081】
本発明の一側面において、ポリエステルを少なくとも1種のポリカーボネートと組合せることができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0082】
本発明の一側面において、ポリエステルをポリカーボネートと組合せない押出ブロー成形物品が提供される。
【0083】
本発明の一側面において、ポリエステル組成物が、着色剤、型離型剤、リン化合物、可塑剤、成核剤、UV安定剤、ガラス繊維、カーボン繊維、フィラー、衝撃改質剤、またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことができる押出ブロー成形物品が提供される。
【0084】
本発明の一側面において、押出ブロー成形物品は容器であることができる。
【0085】
本発明の一側面において、押出ブロー成形物品はボトルであることができる。
【0086】
本発明の一側面において、押出ブロー成形物品はハンドルを有するボトルであることができる。
【0087】
一側面において、押出ブロー成形物品は、内容積が少なくとも1リットルまたは少なくとも2リットルの容器もしくはボトル;またはスルーハンドルを有するボトルであることができる。
【0088】
本発明の一側面において:本発明のポリエステルを剪断速度少なくとも450秒-1で押出ブロー成形することによって押出ブロー成形物品を形成することを含み、該押出ブロー成形物品の側壁のヘイズが、15パーセント未満である、押出ブロー成形方法が提供される。
【0089】
本発明の一側面において、押出ブロー成形方法は、剪断速度少なくとも550秒-1で実施する。
【0090】
本発明の一側面において、本発明の押出ブロー成形方法は、側壁のヘイズが10パーセント未満の押出ブロー成形物品をもたらす。
【0091】
本発明の一側面において、本発明の押出ブロー成形方法は、剪断速度少なくとも650秒-1で実施する。
【0092】
本発明の一側面において、本発明の押出ブロー成形方法は、側壁のヘイズが5パーセント未満の押出ブロー成形物品をもたらす。
【0093】
本発明の一側面において、本発明の押出ブロー成形方法は、成形物品,例えば内容積が少なくとも1リットルまたは少なくとも2リットルの容器もしくはボトル;またはスルーハンドルを有するボトル、をもたらす。
【0094】
本発明は、押出ブロー成形において高いシャークスキン耐性を有する透明物質を提供すると考えられる。本発明はまた、透明容器への押出ブロー成形のために有用であると考えられ、そしてPETリサイクル流において問題とならないという更なる利点を有すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、実施例21および比較例24においてシャークスキンが生じたか否かを目視観察するために光学顕微鏡を用いて撮影した押出物の顕微鏡写真を示す。剪断速度100秒-1で、両物質は、明澄な外観および平滑表面を示し、これらの条件は工業加工のために好適であることを示す。しかし、より高い剪断速度(1000秒-1)では、比較例24の押出物は、シャークスキンの指標である濁った不規則な表面を有する。このような挙動は、明澄な部品の加工を顕著に制限する。対照的に、実施例21の押出物は、より高い剪断速度でも光沢があり平滑なままである。
【発明を実施するための形態】
【0096】
発明の詳細な説明
本発明は、本発明の特定の態様および実施例の以下の詳細な説明を参照して、より容易に理解できる。本発明の1つまたは複数の目的に関し、本発明の特定の態様を、発明の要約において説明し、そして本明細書で以下に更に説明する。また、本発明の他の態様を本明細書で説明する。
【0097】
テレフタル酸、そのエステル、および/またはこれらの混合物、エチレングリコール、ならびに少なくとも1種の二官能性グリコール、ならびに分岐剤から形成される、本発明において有用な特定のポリエステルおよび/または1種もしくは複数種のポリエステル組成物は、以下の特性の2つ以上の特異な組合せを有することができると考えられる:(1)高剪断の条件下で押出ブロー成形した場合にヘイズが殆どまたは全くないこと;(2)高剪断の条件下で押出ブロー成形した場合の高いシャークスキン形成耐性;および(3)PETリサイクル流中で親和性であること。
【0098】
1つもしくは複数の押出ブロー成形方法および/または本発明に係る物品の形成において用いる1つもしくは複数の方法は、例えば、1つまたは複数の押出ブロー成形方法がより高い生産速度で実施できることによって改善されると考えられる。
【0099】
本明細書で用いる用語「ポリエステル」は、「コポリエステル」を包含することが意図され、そして、1種以上の二官能カルボン酸および/または多官能カルボン酸と、1種以上の二官能ヒドロキシル化合物および/または多官能ヒドロキシル化合物,例えば分岐剤とを反応させることによって製造される合成ポリマーを意味することが理解される。典型的には、二官能カルボン酸は、ジカルボン酸であることができ、そして二官能ヒドロキル化合物は、二価アルコール,例えばグリコールおよびジオール等であることができる。本明細書で用いる用語「グリコール」としては、これらに限定するものではないが、ジオール、グリコール、および/または多官能ヒドロキシル化合物,例えば分岐剤が挙げられる。これに代えて、二官能カルボン酸は、ヒドロキシカルボン酸,例えばp−ヒドロキシ安息香酸等であることができ、そして二官能ヒドロキシル化合物は、2つのヒドロキシル置換基を有する芳香核,例えばハイドロキノン等であることができる。本明細書で用いる用語「残基」は、対応するモノマーからの重縮合および/またはエステル化反応を通じてポリマー中に組み込まれる任意の有機構造を意味する。本明細書で用いる用語「繰り返し単位」は、カルボニルオキシ基を介して結合するジカルボン酸残基およびジオール残基を有する有機構造を意味する。よって、例えば、ジカルボン酸残基は、ジカルボン酸モノマーまたはその関連の酸ハライド、エステル、塩、無水物、および/またはこれらの混合物に由来することができる。さらに、本明細書で用いる用語「二塩基酸」は、多官能酸,例えば分岐剤を包含する。従って、本明細書で用いる用語「ジカルボン酸」は、ジカルボン酸およびジカルボン酸の任意の誘導体,例えばその関連の酸ハライド、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物、および/またはこれらの混合物の、ジオールと反応してポリエステルを形成するプロセスにおいて有用なものを包含することが意図される。本明細書で用いる用語「テレフタル酸」は、テレフタル酸自体およびその残基、さらにテレフタル酸の任意の誘導体、例えばその関連の酸ハライド、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物および/もしくはそれらの混合物またはそれらの残基の、ジオールと反応してポリエステルを形成するプロセスにおいて有用なものを包含することが意図される。
【0100】
本明細書で用いる用語「多官能」は、単官能または二官能ではない官能性化合物を意味する。
【0101】
本発明において用いるポリエステルは、典型的には、ジカルボン酸およびグリコール(これらは実質的に均等な割合で反応し、ポリエステルポリマー中に、これらの対応する残基として組み込まれる)から製造できる。本発明のポリエステルは、従って、実質的に当モル割合の酸残基(100モル%)およびグリコール(および/または多官能ヒドロキシル化合物)残基(100モル%)(繰返し単位の総モルが100モル%となるように)を含有できる。本開示で与えられるモルパーセントは、従って、酸残基の総モル基準、ジオール残基の総モル基準、または繰返し単位の総モル基準であることができる。例えば、10モル%のイソフタル酸(総酸残基基準)を含有するポリエステルは、10モル%のイソフタル酸残基(全部で100モル%の酸残基のうち)を含有するポリエステルを意味する。よって、全100モルの酸残基の中に10モルのイソフタル酸が存在する。別の例において、15モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール(全部で100モル%のグリコール残基のうち)を含有するポリエステルは、全100モルのグリコール残基の中に15モルの1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を有する。
【0102】
本発明の他の側面において、本発明のポリエステル組成物において有用なTgは、以下の範囲:70〜90℃;70〜85℃;75〜90℃;および75〜85℃;の少なくとも1つであることができる。本発明において有用なポリエステルのガラス転移温度(Tg)は、TA DSC 2920(Thermal Analyst Instrumentより)を用い、スキャン速度20℃/分にて評価した。
【0103】
本発明の他の側面において、本発明において有用なポリエステルの製造において採用するグリコール成分は、エチレングリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、およびこれらの混合物から選択される1種以上の二官能グリコールを含み、実質的にそれからなり、またはそれからなることができる。グリコール成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびエチレングリコールの残基を含む場合、これらの成分は、以下の組合せの範囲の1つで存在できる:15〜25モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および75〜85モル%エチレングリコール;15〜23モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および77〜85モル%エチレングリコール;15〜22モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および78〜85モル%エチレングリコール;15〜21モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および79〜85モル%エチレングリコール;15〜20モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および80〜85モル%エチレングリコール;16〜25モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および75〜84モル%エチレングリコール;16〜23モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および77〜84モル%エチレングリコール;16〜21モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および79〜84モル%エチレングリコール;16〜22モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および78〜84モル%エチレングリコール;17〜25モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および75〜83モル%エチレングリコール;17〜24モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および76〜83モル%エチレングリコール;17〜23モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および77〜83モル%エチレングリコール;17〜22モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および78〜83モル%エチレングリコール;15〜20モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および80〜85モル%エチレングリコール;ならびに20〜25モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール、および75〜80モル%エチレングリコール。
【0104】
グリコール成分の全部または一部として1,4−シクロヘキサンジメタノールを採用する場合、1,4−シクロヘキサンジメタノールは、シス、トランスまたはこれらの混合物であることができる。シス/トランス1,4−シクロヘキサンジメタノールのモル比は、50/50〜0/100または40/60〜20/80の範囲内で変えることができる。一態様において、1,4−シクロヘキサンジメタノールは、シス/トランス比60:40〜40:60、またはシス/トランス比70:30〜30:70を有する。別の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは、60〜80モル%の量で存在でき、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは、20〜40モル%の量で存在できる。ここで、シス−シクロヘキサンジメタノールおよびトランス−シクロヘキサンジメタノールの総パーセントは100モル%となる。特定の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは60モル%の量で存在でき、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは40モル%の量で存在できる。特定の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは70モル%の量で存在でき、そして、シス−シクロヘキサンジメタノールは30モル%の量で存在できる。
【0105】
一態様において、本発明において有用なポリエステルのグリコール成分は、10モル%以下の1種以上の変性二官能グリコール(これらはエチレングリコール、ジエチレングリコール、または1,4−シクロヘキサンジメタノールではない)を含有できる。一態様において、本発明において有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、0.01〜10モル%の1種以上の変性二官能グリコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、または1,4−シクロヘキサンジメタノールではない)を含有できる。一態様において、本発明において有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、0.01〜5モル%の1種以上の変性二官能グリコール(エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、またはジエチレングリコールではない)を含有できる。別の態様において、本発明において有用なポリエステルが含有する変性グリコールは0モル%であることができる。
【0106】
本発明において有用なポリエステルにおいて有用な変性グリコールは、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、およびエチレングリコール以外のジオールといい、そして2〜16個の炭素原子を含有できる。好適な変性グリコールの例としては、これらに限定するものではないが、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、およびこれらの混合物が挙げられる。別の態様において、変性グリコールとしては、これらに限定するものではないが、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールの少なくとも1つが挙げられる。
【0107】
一態様において、ジエチレングリコールは、別個のモノマーとしては添加せず、重合中に形成される。
【0108】
特定の態様において、本発明において有用なポリエステルを形成するために用いるジカルボン酸成分は、テレフタル酸もしくはそのエステル(例えばジメチルテレフタレート)またはテレフタル酸残基とそのエステルとの混合物を含み、実質的にそれからなり、またはそれからなることができる。特定の態様において、テレフタル酸残基は、本発明において有用なポリエステルを形成するために用いるジカルボン酸成分の一部または全部を作り上げることができる。一態様において、ジメチルテレフタレートは、本発明において有用なポリエステルを形成するために用いるジカルボン酸成分の一部または全部である。特定の態様において、テレフタル酸および/もしくはジメチルテレフタレートならびに/またはこれらの混合物は、ポリエステル中に、以下の量(総酸残基基準)の1つで存在する:70〜100モル%;または80〜100モル%;または90〜100モル%;または95〜100モル%;または99〜100モル%;または100モル%。
【0109】
テレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートに加え、本発明において有用なポリエステルのジカルボン酸成分は、30モル%以下、20モル%以下、10モル%以下、5モル%以下、または1モル%以下の、1種以上の変性芳香族ジカルボン酸を含むことができる。更に別の態様は、0モル%の変性芳香族ジカルボン酸を含有する。よって、存在する場合、1種以上の変性芳香族ジカルボン酸の量は、これらの先の端点値、例えば0.01〜10モル%、0.01〜5モル%および0.01〜1モル%のいずれの範囲も可能であることを意図する。一態様において、本発明において使用できる変性芳香族ジカルボン酸としては、これらに限定するものではないが、20個以下の炭素原子を有するものが挙げられ、これらは直鎖、パラ配向、または対称であることができる。本発明において使用できる変性芳香族ジカルボン酸の例としては、これらに限定するものではないが、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−,1,5−,2,6−,2,7−ナフタレンジカルボン酸、およびトランス−4,4’−スチルベンジカルボン酸、ならびにこれらのエステルが挙げられる。一態様において、変性芳香族ジカルボン酸は、イソフタル酸である。
【0110】
本発明において有用なポリエステルのジカルボン酸成分は、10モル%以下、5モル%以下、または1モル%以下の、2〜16個の炭素原子を含有する1種以上の脂肪族ジカルボン酸,例えばシクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、およびドデカン二酸ジカルボン酸等で更に変性できる。特定の態様は、0.01〜10モル、0.1〜10モル、1〜10モル、5〜10モルの1種以上の変性脂肪族ジカルボン酸も含むことができる。更に別の態様は、0モル%の変性脂肪族ジカルボン酸を含有する。ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%である。一態様において、アジピン酸および/またはグルタル酸は、本発明の変性脂肪族ジカルボン酸成分中で得る。テレフタル酸のエステルならびに他の変性ジカルボン酸またはその対応するエステルおよび/もしくは塩を、ジカルボン酸に代えて使用できる。ジカルボン酸エステルの好適な例としては、これらに限定するものではないが、ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエステル、ジイソプロピルエステル、ジブチルエステル、およびジフェニルエステルが挙げられる。一態様において、エステルは、以下の少なくとも1つから選択される:メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、およびフェニルエステル。
【0111】
特定の態様において、本発明において有用なポリエステルは、分岐モノマー(本明細書で分岐剤ともいう)を含むことができる。ポリエステルが分岐剤を含有する場合、分岐剤は、0.01〜1モル%、または0.1〜0.6モル%の範囲の量(グリコールまたは二塩基酸の残基のいずれかの総モルパーセント基準)で存在できる。
【0112】
一態様において、ポリエステル中に存在する分岐モノマーは、3以上のカルボキシル置換基、ヒドロキシル置換基、またはこれらの組合せを有する。分岐モノマーの例としては、これらに限定するものではないが、多官能酸または多官能アルコール,例えばトリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物、トリメチロールプロパン、グリセロール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、クエン酸、酒石酸、3−ヒドロキシグルタル酸、トリメシン酸等が挙げられる。一態様において、分岐モノマー残基は、以下の少なくとも1つから選択される:トリメリット酸、無水トリメリット酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、および/またはトリメチロールエタン。
【0113】
特定の態様において、分岐モノマーまたは分岐剤は、ポリエステルの重合の前および/または間および/または後に添加できる。本発明において有用な1種または複数種のポリエステルは、従って、直鎖または分岐であることができる。分岐モノマーは、ポリエステル反応混合物中に添加でき、または例えば米国特許第5,654,347号および第5,696,176号(分岐モノマーに関するこれらの開示は参照により本明細書に組入れる)に記載されるような濃縮物の形のポリエステルとブレンドできる。
【0114】
特定の態様において、本発明のポリエステルは、少なくとも1種の鎖延長剤を含むことができる。好適な鎖延長剤としては、これらに限定するものではないが、多官能(例えば、これに限定するものではないが、二官能)イソシアネート、多官能エポキシド,例えばエポキシレート化ノボラック、およびフェノキシレジン等が挙げられる。特定の態様において、鎖延長剤は、重合プロセスの終了時または重合プロセスの後に添加できる。重合プロセスの後に添加する場合、鎖延長剤は、転化プロセス(例えば射出成形または押出)の間のコンパウンドまたは添加によって組入れることができる。使用する鎖延長剤の量は、用いる具体的なモノマー組成および所望の物理特性に応じて変えることができるが、一般的には、約0.1〜約10質量%、または約0.1〜約5質量%(ポリエステルの総質量基準)である。
【0115】
本発明の態様のために、本発明において有用なポリエステルは、以下のインヘレント粘度(60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価したときの)の少なくとも1つを示すことができる:0.50〜0.95dL/g;0.50〜0.90dL/g;0.50〜0.85dL/g;0.50〜0.80dL/g;0.50〜0.75dL/g;0.50〜0.75dL/g未満;0.50〜0.72dL/g;0.50〜0.70dL/g;0.50〜0.70dL/g未満;0.50〜0.68dL/g;0.50〜0.68dL/g未満;0.50〜0.65dL/g;0.55〜0.95dL/g;0.55〜0.90dL/g;0.55〜0.85dL/g;0.55〜0.80dL/g;0.55〜0.75dL/g;0.55〜0.75dL/g未満;0.55〜0.72dL/g;0.55〜0.70dL/g;0.55〜0.70dL/g未満;0.55〜0.68dL/g;0.55〜0.68dL/g未満;0.55〜0.65dL/g;0.58〜0.95dL/g;0.58〜0.90dL/g;0.58〜0.85dL/g;0.58〜0.80dL/g;0.58〜0.75dL/g;0.58〜0.75dL/g未満;0.58〜0.72dL/g;0.58〜0.70dL/g;0.58〜0.70dL/g未満;0.58〜0.68dL/g;0.58〜0.68dL/g未満;0.58〜0.65dL/g;0.60〜0.95dL/g;0.60〜0.90dL/g;0.60〜0.85dL/g;0.60〜0.80dL/g;0.60〜0.75dL/g;0.60〜0.75dL/g未満;0.60〜0.72dL/g;0.60〜0.70dL/g;0.60〜0.70dL/g未満;0.60〜0.68dL/g;0.60〜0.68dL/g未満;0.60〜0.65dL/g;0.65〜0.95dL/g;0.65〜0.90dL/g;0.65〜0.85dL/g;0.65〜0.80dL/g;0.65〜0.75dL/g;0.65〜0.75dL/g未満;0.65〜0.72dL/g;0.65〜0.70dL/g;0.65〜0.70dL/g未満;0.68〜0.95dL/g;0.68〜0.90dL/g;0.68〜0.85dL/g;0.68〜0.80dL/g;0.68〜0.75dL/g;0.68〜0.75dL/g未満;0.68〜0.72dL/g;0.70〜0.95dL/g;0.70〜0.90dL/g;0.70〜0.85dL/g;0.70〜0.80dL/g。
【0116】
特記がない限り、本発明において有用な組成物は、本明細書に記載するインヘレント粘度範囲の少なくとも1つおよび本明細書に記載する組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができることが意図される。特記がない限り、本発明において有用な組成物は、本明細書に記載するTg範囲の少なくとも1つおよび本明細書に記載する組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができることもまた意図される。特記がない限り、本発明において有用な組成物は、本明細書に記載するインヘレント粘度範囲の少なくとも1つ、本明細書に記載するTg範囲の少なくとも1つおよび本明細書に記載する組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができることもまた意図される。
【0117】
加えて、本発明において有用なポリエステル組成物およびポリマーブレンド組成物はまた、任意の量の少なくとも1種の添加剤,例えば組成物全体の0.01〜25質量%の一般的な添加剤(例えば、着色剤、1種または複数種のトナー、染料、型離型剤、難燃剤、可塑剤、成核剤、安定剤,例えばこれらに限定するものではないがUV安定剤、熱安定剤および/またはその反応生成物、フィラー、ならびに衝撃改質剤)を含有できる。当該分野において周知で本発明において有用な典型的な市販で入手可能な衝撃改質剤の例としては、これらに限定するものではないが、エチレン/プロピレンターポリマー、官能化ポリオレフィン,例えばメチルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレートを含有するもの、スチレン系ブロックコポリマー衝撃改質剤、および種々のアクリルコア/シェル型衝撃改質剤が挙げられる。このような添加剤の残基もまたポリエステル組成物の要素として意図される。
【0118】
補強材は、本発明において有用なポリエステル組成物において有用であることができる。補強材としては、これらに限定するものではないが、カーボンフィラメント、シリケート、マイカ、クレー、タルク、二酸化チタン、珪灰石、ガラスフレーク、ガラスビーズおよびガラス繊維、およびポリマー繊維、ならびにこれらの組合せを挙げることができる。一態様において、補強材としては、ガラス,例えば繊維状ガラスフィラメント、ガラスおよびタルク、ガラスおよびマイカ、ならびにガラスおよびポリマーの繊維の混合物が挙げられる。
【0119】
加えて、ポリマーを着色する特定の剤を溶融物に添加できる。一態様において、得られるポリエステルポリマー溶融相生成物のb*を低減するために青味トナーを溶融物に添加する。このような青味剤としては、1種または複数種の青色無機および有機トナーが挙げられる。加えて、1種または複数種の赤色トナーも使用してa*色を調整できる。1種または複数種の有機トナー,例えば1種または複数種の青色および赤色の有機トナー,例えば米国特許第5,372,864号および第5,384,377号(これらはその全部を参照により組入れる)に記載されるような1種または複数種のトナー、を使用できる。1種または複数種の有機トナーは、予混合組成物として供給できる。予混合組成物は、赤色および青色の化合物のニートブレンド物であることができ、または、該組成物は、ポリエステルの原料の1つ(例えばエチレングリコール)の中で予溶解またはスラリー化できる。
【0120】
添加するトナー化合物の総量は、無論、ベースポリエステルにおける固有の黄色の量およびトナーの有効性に左右される。一般的に、組合せの有機トナー成分の、最大濃度約15ppmおよび最小濃度約0.5ppmを用いる。青味添加剤の総量は、典型的には、0.5〜10ppmの範囲である。
【0121】
1種または複数種のトナーは、エステル化ゾーンまたは重縮合ゾーンに添加できる。好ましくは、1種または複数種のトナーは、エステル化ゾーン、または重縮合ゾーンの早期の段階に、例えば前重合反応器に、添加する。
【0122】
一態様において、本発明において有用な特定のポリエステルは目視で明澄であることができる。用語「目視で明澄」は、本明細書で、目視で検査した場合に曇り(cloudiness)、霞み(haziness)、および/またはくすみ(muddiness)が感知できるほどには存在しないこととして定義する。別の態様において、ポリエステルをポリカーボネート,例えばこれらに限定するものではないがビスフェノールAポリカーボネートとブレンドする場合、ブレンド物は目視で明澄であることができる。
【0123】
一態様において、本発明の物品のヘイズ値は、剪断速度500秒-1超でASTM D1003,Method Aにて測定した場合に5%未満である。
【0124】
本発明において有用なポリエステルは、文献によって公知のプロセス,例えば均一溶液中のプロセスによって、溶融物中のトランスエステル化プロセスによって、および2相界面プロセスによって等で形成できる。好適な方法としては、これらに限定するものではないが、1種以上のジカルボン酸と1種以上のグリコールとの、温度100℃〜315℃で圧力0.1〜760mmHgでの、ポリエステルを形成するのに十分な時間の反応のステップが挙げられる。ポリエステルの製造方法については、米国特許第3,772,405号を参照のこと(このような方法に関する開示を参照により本明細書に組入れる)。
【0125】
一態様において、本発明において有用な特定のポリエステルは、剪断速度1rad/秒での溶融粘度(MV)20,000ポイズ超、30,000ポイズ超、または40,000ポイズ超を示すことができる。ここで溶融粘度は240℃および1rad/秒で、回転粘度計,例えばRheometrics Dynamic Analyzer(RDA II)を用いて測定される。
【0126】
別の態様において、本発明は、押出ブロー成形物品を製造する方法に関する。押出ブロー成形法は、当該分野で公知の任意の押出ブロー成形製造方法であることができる。これらに限定するものではないが、押出ブロー成形製造方法の典型的な説明は:1)レジンを押出機内で溶融させること;2)溶融レジンをダイ経由で押出して、溶融ポリマーのチューブ(すなわちパリソン)を形成すること;3)所望の最終形状を有する型を該パリソンの周りにクランプ固定すること;4)エアをパリソン内にブローして押出物を延伸および膨張させて型に詰めること;5)成形物品を冷却すること;6)該物品を型から取出すこと;そして7)過剰のプラスチック(一般的にバリという)を物品から取り除くこと;を含む。
【0127】
この方法で押出される高温のパリソンは、しばしば、型をその周りにクランプ固定する前に、その自重下で数秒吊るさなければならない。この時間の間、押出物は良好な溶融寸法安定性(溶融強度としても知られている)を有さなければならない。溶融強度は、剪断速度1秒-1での物質の粘度に直接関係する。良好な溶融強度(すなわち高粘度)を有する物質は、延伸および流れ(別称たるみ)(これは、パリソン内の不均等物質分布およびパリソン壁の薄化の原因となる場合がある)に耐えることができる。押出されたパリソンのたるみは、パリソンの質量に直接関係し、従って、より大きくより重いパリソンは、より大きいたるみ傾向を有することになる。ボトルサイズが増大するに従って、より重いパリソンが必要とされるため、より大きいボトルの製造は、より高い溶融強度を必要とする。高溶融強度の物質はまた、パリソンをボトルにブローする間、耐引裂き性である。よって、良好な品質の容器(特に、より大きいサイズのもの)であって、均一な側壁厚みを有し膨張(すなわちブロー)中に裂けないものを形成するためには、良好な溶融強度が必要である。
【0128】
パリソンを吊るすことを含む2種の押出ブロー成形は、「往復(shuttle)」法および「間欠(intermittent)」法という。往復法においては、動いているプラットフォーム(これは型を押出機ダイまで動かして上げる)上に型を置いて、部分(section)を分断しながらこれをパリソンの周りに近づけ、次いでダイから遠ざけて膨らませ、ボトルを冷却しおよび取出す。この方法の機構に起因し、ポリマーはダイ経由で比較的低速で連続的に押出される。対照的に、間欠法における型は、ダイ開口の下に固定され、先行ボトルを取出した後かつ進行中ボトルを膨らませる前に、ポリマーの全ショット質量(ボトルとバリとの合計の質量)を迅速にダイに押し通さなければならない。間欠法は、パリソンを押すための往復の軸動作を利用できるか、または、押出物をキャビティ(これはパリソンを押すためにプランジャーを利用する)内に連続的に押出すことができるかのいずれかである。
【0129】
極めて多種の押出ブロー成形法においては、4〜20フィート径のホイール(毎分1〜10回転で動く)がパリソンを(これがダイから押出されるのに従って)掴み、そしてこれを、ホイールの外周側に取付けられた型内に置く。型を閉じ、パリソン膨張、ボトルの冷却および取出を、ホイールが回るのに従って順に行う。この「ホイール」法において、パリソンは、実際にはホイールによってダイから引かれ、これにより、引きおよび更に後続のブローの両者の間にパリソンの薄化を防止するために良好な溶融強度が必要である。ホイール法におけるパリソンは、上昇方向または下降方向のいずれかでダイから出ることができ、そして溶融強度は、上昇押出の間には重力の作用に起因してより重大になる。この「ホイール」法の連続的性質により、ポリマーは、ダイから極めて高速で押出すことができる。
【0130】
本発明の特定の態様において、本発明において有用なポリエステル組成物は、高速で押出ブロー成形されて押出物品を形成する。得られる押出ブロー成形物品は、以下の特徴の1つ以上を有することができる:1)ヘイズを殆どまたは全く示さないこと;2)シャークスキンを殆どまたは全く示さないこと;および/または3)PETリサイクルプロセスに顕著な量で、リサイクルプロセスに不利な影響なしで添加できること。
【0131】
本明細書に開示する本発明において有用なポリエステル組成物から押出物品を形成するために用いる高速押出ブロー成形プロセスは、剪断速度少なくとも450秒-1、少なくとも500秒-1、少なくとも550秒-1、または少なくとも600秒-1で実施できる。特定の態様において、押出ブロー成形プロセスの剪断速度は、500〜10,000秒-1、600〜5,000秒-1、または700〜2,000秒-1の範囲である。剪断速度は、等式 Υ=8.6Q/WH2(式中、Qはダイ経由の体積生成量であり、Wはダイの幅であり、そしてHはダイのダイギャップ開口高さである)によって算出する。生成量は、一定時間間隔で押出される物質の質量を測定し、溶融物密度を乗じてポンド毎時に換算することによって評価する。
【0132】
本発明の態様に係るポリエステルを、上記で議論した高剪断速度の1つ以上で押出ブロー成形する場合、これらは驚くべきことに、殆どまたは全くヘイズを示さない。特に、上記で議論した剪断速度の1つ以上で、本明細書で議論する本発明のポリエステルから形成される押出ブロー成形物品は、ヘイズ値15%未満、10%未満、7%未満、5%未満、または4%未満を示すことができる。ヘイズは、成形ボトルの側壁(サイドウォール)または3mm成形プラークで、ASTM D 1003,Method Aに従って測定し、そしてパーセントとして、拡散透過率の総光線透過率に対する比から算出する。BYK−Gardner HazeGuard Plusを用いてヘイズを測定する。
【0133】
一態様において、押出ブロー成形物品は、本発明において有用なポリエステル組成物から全部を形成する。他の態様において、本発明において有用なポリエステル組成物は、別の組成物と、押出しブロー成形の前に混合できる。しかし、本発明において有用なポリエステル組成物を別の組成物と押出しブロー成形の前に混合する場合でも、得られる押出ブロー成形物品は、新規なポリエステル組成物を、少なくとも50質量%、少なくとも75質量%、少なくとも90質量%、少なくとも95質量%、または少なくとも98質量%の量でなお含有する。
【0134】
一態様において、本明細書で与える記載に従って形成される押出ブロー成形物品は、比較的大きい容器またはボトルである。押出ブロー成形物品は、内容積少なくとも1リットル、少なくとも1.5リットル、少なくとも2リットル、少なくとも2.5リットル、または少なくとも3リットルを有する容器またはボトルであることができる。更に、押出ブロー成形物品は、押出ブロー成形によって成形された一体のスルーハンドルを有する大きい容器またはボトルであることができる。
【0135】
本発明はまた、当該分野で公知の異形押出の任意の方法を用いた物品の製造を意図する。異形押出は、成形物品を製造するための一般的でコスト効率のよい方法である。プロファイルは、幅広い断面(サイズ、形状および複雑性が異なる)を呈することができる。一般的な「単純」プロファイル形状としては、中空管、中実円形材料、矩形断面材料、等が挙げられる。より複雑な形状,例えば値付けチャンネル(pricing channel)、コーナーガード、および家屋羽目板に用いられるもの、もまた形成できる。プロファイルは、溶融押出プロセス(熱可塑性溶融物を複雑なダイのオリフィスを経由して押出すことによって開始し、これにより、所望形状を維持できる押出物を形成する)によって製造できる。押出物は、典型的には、所望形状を維持しつつその最終寸法に引き込み、次いでエア中または水浴中でクエンチして形状を定め、これによりプロファイルを生成する。単純プロファイルの形成において、押出物は、好ましくは、形状を、いずれの構造的な補助も伴わずに維持する。極めて複雑な形状では、支持手段をしばしば用いて形状保持を補助する。いずれの場合においても、用いる熱可塑性レジンの種類および形成中のその溶融強度は重大である。例えば、ダイから垂直に押出す場合、低溶融強度のポリマーは急速にたるんで床にぶつかる;一方、高溶融強度のポリマーは、大幅により長い時間その形状を維持する。
【0136】
典型的な異形押出ライン速度および温度は、これらに限定するものではないが、390〜550°F(200〜290℃)であることができ、そして良好な溶融強度を必要とする。プロセスライン速度は、プロファイルの形状に応じて顕著に変わる。単純な形状(コーナーガードのような)についての典型的な速度は、毎分50〜70フィート(15〜20メートル)である場合がある。より複雑な形状は、毎分1フィート(0.3メートル)という低さのプロセスライン速度を有する場合があり、一方所定の種類の加工技術の極めて単純な形状は、毎分100フィート(30メートル)という高さの速度で実施する場合がある。
【0137】
プロファイルは、幅広い断面(サイズ、形状および複雑性が異なる)を呈することができる。一般的な「単純」異形形状としては、中空管、中実円形材料、矩形断面材料、等が挙げられる。より複雑な形状,例えば値付けチャンネル(pricing channel)、コーナーガード、および家屋羽目板に用いられるもの、もまた形成できる。プロファイルは、溶融押出プロセス(熱可塑性溶融物を複雑なダイのオリフィスを経由して押出すことによって開始し、これにより、所望形状を維持できる押出物を形成する)によって製造する。押出物は、典型的には、所望形状を維持しつつその最終寸法に引き込み、次いでエア中または水浴中でクエンチして形状を定め、これによりプロファイルを生成する。単純プロファイルの形成において、押出物は、好ましくは、形状を、いずれの構造的な補助も伴わずに維持する。極めて複雑な形状では、支持手段をしばしば用いて形状保持を補助する。いずれの場合においても、用いる熱可塑性レジンの種類および形成中のその溶融強度は重大である。例えば、ダイから垂直に押出す場合、低溶融強度のポリマーは急速にたるんで床にぶつかる;一方、高溶融強度のポリマーは、大幅により長い時間その形状を維持する。
【0138】
より高い速度(これは、コストを低減するためのプロファイルの製造によって明らかに好ましい)では、不適切な溶融強度は、クエンチ前にその形状を維持せず、よって変形が生じる押出物を生成する。ポリエステルの溶融強度を増大させるために、加工温度はしばしば下げられる。しかしこれは、シャークスキンの可能性を増大させ、これは、押出速度を低下させることによって排除できるのみである。速度を低減することにより、ポリエステルを用いることの経済的な魅力もまた低減される。よって、異形押出プロセスは、しばしば、最高温度に関して最大速度で、そして特定の異形形状を維持するために最小溶融強度で操作する。いずれの速度の増大または温度の低下も、ダイにおける高剪断粘度の増大の原因となる場合があり、これは次いで望ましくないシャークスキンの原因となる場合がある。異形押出におけるダイギャップ厚みはしばしば1mm以下である。ダイランドにおける剪断応力は、これらの場合では、殆どの場合で極端であり、よってシャークスキンの始まりをかなり一般的なものとする。
【0139】
別の側面において、本発明は、ポリエステルをリサイクルする方法に関し、本明細書に記載する態様に従って形成される押出ブロー成形物品および/または異形押出物のフレークは、リサイクルされたPETのフレークと組合せ、これにより、組合せのポリエステルリサイクル流を形成する。得られる組合せのポリエステルリサイクル流は、押出ブロー成形物品および/または異形押出物のフレークを、少なくとも5質量%、少なくとも10質量%、少なくとも15質量%、少なくとも20質量%、または少なくとも25質量%の量で含むことができる。更に、押出ブロー成形物品および/または異形押出物のフレークの、組合せのポリエステルリサイクル流中の量は、50質量%未満、40質量%未満、または30質量%未満であることができる。
【0140】
組合せのポリエステルリサイクル流は、従来のPETリサイクル設備内に導入できる。典型的には、PETリサイクル設備の初期段階の1つとしては、平均温度少なくとも100℃、少なくとも125℃、または少なくとも140℃、および250℃未満、210℃未満、または180℃未満での乾燥機操作が挙げられる。乾燥機は、乾燥機開口にホッパーを含むことができる。従来の押出ブロー成形物品のフレークを、PETリサイクル設備の乾燥機内で上記の量で加工する場合、深刻な凝集(クランピング)が生じる可能性がある。このクランピングは、乾燥機の操作が非効率になる原因となる可能性があり、および/または乾燥機の閉塞の原因となる可能性がある。しかし、本発明の押出ブロー成形物品および/または異形押出物から形成されるフレークは、従来のPETリサイクル設備内で上記の量で乾燥機の閉塞なく加工できる。
【0141】
以下の例は、本発明のポリエステルをどのように形成および評価できるかを更に説明し、そして本発明を純粋に例示することを意図し、そしてその範囲の限定を意図しない。特記がない限り、部は質量部であり、温度は度C単位または室温であり、そして圧力は大気圧またはその近傍である。
【0142】

以下の略号を、下記例全体を通じて用いる:
【0143】
【表1】

【0144】
以下の例のポリエステルは、ジメチルテレフタレートをジオールで交換したエステルに高温にて触媒の存在下で供することによって調製した。その後、重縮合を、増大した温度および低減された圧力で、所望のインヘレント粘度(IV)を有するポリエステルが得られるまで実施した。全ペレットは、反応器から現れた状態では非晶であった。
【0145】
以下の例で議論するポリエステルの組成物を、プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルによって測定した。全NMRスペクトルは、JEOL Eclipse Plus 600MHz核磁気共鳴分光計で、クロロホルム−トリフルオロ酢酸(70−30体積/体積)を用いて記録した。
【0146】
ポリエステルの無水トリメリット酸(TMA)量を、液体クロマトグラフィ法を用いて、ポリエステルの加水分解に基いて測定した。TMA量を評価するために、約0.10gのサンプルを20mlヘッドスペースバイアル中に計り入れ、そして次いでバイアルをキャップしてLEAP Technologies automated liquid handling stationのサンプルトレー内に置いた。サンプルを、次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)で、DMSO/メタノール混合物中で加水分解して、遊離TMAc(酸である)を得た。調製したサンプルを、高性能イオン交換クロマトグラフィによって、サンプル中の他の成分からの分離のための強アニオン交換カラムに注入することによって分析した。分析は、Agilent 1100 HPLCシステムを用いて実施した。TMAc量は、UV検出を用いて定量した。測定されるTMAc値を質量当量TMAに、乗数0.9143(TMA/TMAcのMW比)を用いることによって変換した。
【0147】
ポリエステルのインヘレント粘度(IV)は、60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した。そしてこれをdL/g単位で記録する。
【0148】
ポリエステルの融点(Tm)値は、TA DSC 2920装置(Thermal Analyst Instrumentsより)を用い、スキャン速度20℃/分で、ASTM D3418に従って評価した。スキャンは、23℃〜290℃で実施した。サンプルは、Tmを測定する前に160℃で2時間乾燥させた。
【0149】
結晶化ハーフタイムは、レーザーおよび光検出器により、サンプルの光透過率を、時間の関数で温度制御高温ステージ上にて測定することによって評価した。この測定は、ポリマーを、サンプルの結晶ドメインを溶融させるのに必要な最大温度(結晶ドメインが存在する場合)に曝露し、次いでこれを所望温度まで冷却することによって行った。この最大温度は組成に左右され、そして各組成について異なることができた。サンプルを、次いで、所望の温度に高温ステージにより保持し、その間に透過率測定を時間の関数で行った。初期には、サンプルは目視で明澄であり、高い光透過率を有し、そしてサンプルが結晶化するに従って不透明になった。結晶化ハーフタイムは、光透過率が初期透過率と最終透過率との中間になった時間として記録した。
【0150】
密度は、密度勾配カラムを用いて23℃で評価した。
【0151】
溶融粘度(MV)値は、Rheometrics Dynamic Analyzer(RDA II)を用いることによって測定した。MVは剪断速度の関数として、周波数範囲1〜400rad/秒で、報告する温度にて測定した。
【0152】
以下の例1〜10に記載するポリエステルの幾つかは、その後、80mm Bekum H−121連続押出ブロー成形機(バリアスクリューを取付けたもの)を用いて加工した。材料は、押し出し前に12時間65℃で乾燥させた。例において示す押出されたパリソンの温度は、溶融プローブ1/4”によってダイ出口から測定した。十分な溶融強度を有する組成物を、スルーハンドルを有する1.74リットルボトルにブローした。
【0153】
乾燥機試験を実施して、従来のPETリサイクルプロセスにおけるポリエステルの親和性を調べた。乾燥機試験は、押出ブロー成形ボトルを造粒し、そして得られたフレークを市販で入手可能な食品グレードPET PCR(post-consumer recycle)フレーク(United Resources Recovery Corporationから得たもの)と混合することによって実施した。乾燥機試験装置は、1000-lb容量ホッパードライヤー(乾燥ユニットを備える)および2つのConair DB12バキュームローダーからなっていた。1つのローダーはホッパーの上にあり、そしてホッパーが全部のフレークを試験の持続時間に亘って維持するように操作した。第2のローダーは、ホッパー出口に、1.75インチ径の可撓性ホースおよび金属エア入口チューブ(例えば、ペレット用またはフレーク用の商業的なエアコンベヤープロセスにおいて用いるようなもの)を介して接続した。第2のローダーの間欠的な吸引時間は、フレークがホッパーから名目量160lb/時(これは、大まかなホッパー滞留時間3〜4時間を与えた)でエアコンベアリングされるように設定した。試験手順は、ホッパーをPET PCRフレークで満たすことで始め、そして6時間160℃で乾燥させた。乾燥機を160℃で試験の持続時間に亘って操作した。第2のバキュームローダーを、次いで開始させて、フレークをホッパーから所定の速度で引くようにした。ホッパーの上の第1のローダーもまた開始させて、例のボトルおよびPET PCRから形成したフレークブレンド物がホッパーに供給され続けるようにした。試験中の各時間、ホッパーからエアコンベアリングした幾つかの処理量を捕捉し、計量して流量を調べた。ホッパーからエアコンベアリングしたフレークもまた、0.5インチ×0.5インチメッシュスクリーンを通過させて、例からのフレークにより共にくっついたPET PCRの小さい塊(ある場合)を捕捉した。試験ブレンド物がホッパーを通過するまで、または、ホッパー内の過剰の凝集もしくは架橋によって流れが深刻に障害または停止される時間まで、試験を数時間継続した。
【0154】
ヘイズは、ボトル側壁および3mm成形プラークにて、BYK−Gardner HazeGuard Plus Spectrophotometerを用い、ASTM D1003,Method Aに従って測定した。プラークは、まず、例のペレットを典型的なボトルグレードPET(CB12,Eastman Chemical Companyより)のペレットにドライブレンドし、次いで、該ドライブレンド物をSterling 1.25”一軸押出機で溶融押出しして材料を均質化し、そして次いで押出物を射出成形することにより作製した。CB12材料のプラークもまた対照として成形した。CB12プラークのヘイズは5.8%であった。
【0155】
例1−比較例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%ジメチルテレフタレート(DMT)をジアルキルジカルボキシレート部分として、そして69モル%エチレングリコール(EG)および31モル%1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)の混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.20モル%)のトリメリット酸(TMA)部分を含有していた。IVは0.76dL/gであった。溶融粘度(MV)は、240℃で1rad/秒にて45,777ポイズであった。融点(Tm)も結晶化ハーフタイムも測定できなかった。この組成物の非晶ペレットを、溶融温度230℃(442°F)でボトルに押出ブロー成形した。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の3%フレークの混合物は、乾燥機内の深刻なクランピングの原因となり、そして乾燥機からの流れを完全に停止させた。1質量%のブレンド物は、流れを障害しなかったが、中程度のクランピングを示した。
【0156】
例2−比較例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして50モル%EGおよび50モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.22モル%)のTMA部分を含有していた。IVは0.76dL/gであった。MVは、240℃で1rad/秒にて47,058ポイズであった。Tmは193℃と測定された。この材料の結晶化ハーフタイムは、160℃にて300分超と測定された。この組成物の非晶ペレットを、溶融温度230℃(442°F)でボトルに押出ブロー成形した。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の15質量%フレークの混合物は、乾燥機内の深刻なクランピングの原因となり、そして乾燥機からの流れを完全に停止させた。PETフレーク中のこの組成物の10質量%フレークの混合物は、流れを障害し、そして中程度のクランピングを示した。10質量%のこの組成物をCB12中に含有する成形プラークは、ヘイズ値12.4%を示した。よって、10質量%のこの組成物のPETへの添加は、許容できないヘイズの原因となり、そしてこれらのレベルでのリサイクル流における問題の原因となる。
【0157】
例3−比較例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして89.1モル%EGおよび10.9モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.19モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.74dL/gであった。Tmは224℃と測定された。この組成物は、押出ブロー成形できなかった。パリソンの結晶化を防止するために、材料を、そのTmよりも高い温度で加工しなければならなかった。そしてこの温度で溶融強度は極めて低かった。この組成物は、その溶融強度を改善するために、大幅により高いIVを必要とするが、この組成物を、固相化せずにより高いIVに製造するのは困難である。
【0158】
例4−発明例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして84.0モル%EGおよび16.0モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.19モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.75dL/gであった。Tmは205℃と測定された。このサンプルの非晶ペレットは、押出物のサージ(急上昇)により押出ブロー成形できなかった。押出ブロー成形の前の結晶化により、サージが防止され、そしてボトル製造が可能になった。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の25%フレークの混合物は、事実上乾燥機内のクランピングはなく、そして乾燥機からの流れを障害しなかった。
【0159】
例5−発明例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして78.7モル%EGおよび21.3モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.20モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.73dL/gであった。このサンプルのTmは測定しなかった。この組成物の非晶ペレットを、溶融温度222℃(432°F)でボトルに押出ブロー成形した。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の10質量%フレークの混合物は、事実上乾燥機内のクランピングを示さず、そして乾燥機からの流れを障害しなかった。
【0160】
例6−発明例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして82.6モル%EGおよび16.8モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.19モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.73dL/gであった。240℃で1rad/秒でのMVは、40,517ポイズであった。Tmは204℃と測定された。このサンプルの非晶ペレットは、溶融温度232℃(450°F)では押出物のサージ(急上昇)により押出ブロー成形できなかった。押出ブロー成形の前の結晶化により、サージが防止され、そして溶融温度226℃(439°F)でのボトル製造が可能になった。25質量%のこの組成物をCB12中に含有する成形プラークは、ヘイズ値5.7%を示した。この値は、ニートPETの値5.8%(上記で与えられる)と同等である。よってこの組成物は、PETに25質量%で添加される場合に何らのヘイズの原因ともならない。
【0161】
例7−発明例
この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして84.5モル%EGおよび15.5モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.18質量%(0.19モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.68dL/gであった。240℃で1rad/秒でのMVは、24,668ポイズであった。Tmは210℃と測定された。
【0162】
例8−発明例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、例1,6および7による材料を一緒に混合して、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして81.8モル%EGおよび19.2モル%CHDMの混合物をグリコール成分として含有する組成物を形成することによって調製した。材料はまた、0.18質量%(0.19モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.69dL/gであった。Tmは208℃と測定された。この材料の結晶化ハーフタイムは、160℃にて35分と測定された。この組成物を、溶融温度225℃(437°F)でボトルに押出ブロー成形した。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の15質量%フレークの混合物は、事実上乾燥機内のクランピングを示さず、そして乾燥機からの流れを障害しなかった。
【0163】
例9−発明例
この例は、押出ブロー成形方法を用いたボトルの作製を説明する。この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして79.4モル%EGおよび20.6モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.31質量%(0.34モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.69dL/gであった。240℃で1rad/秒でのMVは、30,358ポイズであった。Tmは202℃と測定された。この材料の結晶化ハーフタイムは、160℃にて59分と測定された。この組成物の非晶ペレットを、溶融温度225℃(437°F)でボトルに押出ブロー成形した。ボトルを、乾燥機試験のために粉砕した。PETフレーク中のこの組成物の25質量%フレークの混合物は、事実上乾燥機内のクランピングを示さず、そして乾燥機からの流れを障害しなかった。25質量%のこの組成物をCB12中に含有する成形プラークは、ヘイズ値4.6%を示した。この値は、ニートPETの値5.8%(上記で与えられる)と同等である。よってこの組成物は、PETに25質量%で添加される場合に何らのヘイズの原因ともならない。
【0164】
例10−発明例
この例で用いたポリマーは、100%DMTをジアルキルジカルボキシレート部分として、そして79.4モル%EGおよび20.6モル%CHDMの混合物をグリコール成分として、含有していた。材料はまた、0.31質量%(0.34モル%)のTMA部分を含有していた。IVは、0.73dL/gであった。240℃で1rad/秒でのMVは、47,882ポイズであった。このサンプルのTmは測定しなかった。この組成物の非晶ペレットを、溶融温度225℃(437°F)でボトルに押出ブロー成形した。
【0165】
例11−12(往復スクリューEBM)
以下の例では、材料を、Uniloy Milacron 350往復スクリューEBM機(2.5インチ径ダイを有し、1/2ガロン乳製品容器を製造する)を用いて加工した。ダイから出る際にパリソンが受けるプロセス剪断速度は、10,000秒-1と見積もられた。ヘイズは、ボトルの側壁区画で測定して、シャークスキンが存在するかを定量した。
【0166】
例11−発明例
例9で調製したポリマーを、温度238℃(460°F)で加工した。ボトルは困難なく得られた。加工中シャークスキンは観察されなかった。ボトル側壁ヘイズは、1.0%で測定した。平均ボトル側壁厚みは0.02インチであった。
【0167】
例12−比較例
比較例2において調製したポリマーを、溶融温度231℃(448°F)で加工した。深刻なシャークスキンが加工中に観察された。ボトル側壁ヘイズは、62.0%で測定した。平均ボトル側壁厚みは0.02インチであった。
【0168】
例13−発明例(ホイールEBM)
以下の例において、材料は、Graham MachineryホイールEBM機(2.7インチ径ダイを有し、89オンスのハンドル品容器を製造する)を用いて加工した。押出機は、生成量1770ポンド毎時で運転した。ダイから出る際にパリソンが受けるプロセス剪断速度は、500秒-1と見積もられた。ヘイズは、ボトルの側壁区画で測定して、シャークスキンが存在するかを定量した。例9で調製したポリマーを、温度260℃(500°F)で加工した。ボトルは困難なく得られた。加工中シャークスキンは観察されなかった。ボトル側壁ヘイズは、1.96%で測定した。平均ボトル側壁厚みは0.04インチであった。
【0169】
下記表1は、例1〜13の結果を纏める。特に、表1は、比較例1,2および12のポリエステルがPETリサイクルプロセスと適合せず、および/または顕著なヘイズを示す一方、例2〜11および13のポリエステルがPETリサイクルプロセスと適合し、および/またはヘイズを殆ど示さないことを示す。
【0170】
【表2】

【0171】
例14〜18(異形押出)
以下の例は異形押出の作製を示す。これらの実験で用いた可塑化機は、Davis−Standard DS−25 2.5インチ押出機(3ゾーンエア冷却バレルを有する)であった。スクリューは標準バリア型スクリュー(ポリエステル加工のために一般的である)である。ダイは、流線形移行区間を有し、これは平坦で薄い入口および出口を有するプレートに入る。ダイ出口は、スロット3”幅(ギャップ厚み0.060”を有する)および0.60”ランド長からなる。IVの差を補償するために、押出しは、各レジンが同一の溶融強度(すなわち、8000Pa-s +/− 1000Pa-s粘度,1秒-1にて)を有するような温度で実施した。押出し前に、各材料を6時間150°Fにて乾燥させた。
【0172】
例14−発明例
例6において作製したポリマーを、温度213℃(415°F)で加工した。
【0173】
例15−発明例
例7で作製したポリマーを、温度206℃(403°F)で加工した。
【0174】
例16−発明例
例9で作製したポリマーを、温度209℃(408°F)で加工した。
【0175】
例17−比較例
比較例1で作製したポリマーを、溶融温度221℃(430°F)で加工した。
【0176】
例18−比較例
比較例2で作製したポリマーを、溶融温度224℃(435°F)で加工した。
【0177】
例14〜18において、シャークスキンについての潜在性は、溶融ポリマーを種々のRPM設定で、異形押出ライン上のフラットパネルダイ経由で押出し、ヘイズレベルを最終部品において測定することによって評価した。各RPMでの剪断速度は、等式 Υ=8.6Q/WH2(式中、Qはダイ経由の体積生成量であり、Wはダイの幅(76.2mm)であり、そしてHはダイのダイギャップ開口高さ(1.52mm)である)によって算出した。生成量は、一定時間間隔で押出される物質の質量を測定し、溶融物密度を乗じてlb/時に換算することによって評価した。ヘイズは、ASTM D 1003,Method Aに従って測定し、そしてパーセントとして、拡散透過率の総光線透過率に対する比から算出する。BYK−Gardner HazeGuard Plusを用いてヘイズを測定した。
【0178】
例14〜18の結果を下記表2に纏める。表2から分かるように、比較例が顕著なレベル(>5%ヘイズ)のシャークスキンを剪断速度200秒-1超で示し始める一方、発明例は、500秒-1を大きく超える剪断速度で本質的にヘイズなし(<5%ヘイズ)である。これは顕著である。間欠法およびホイール法におけるダイを介する剪断速度は、しばしば500〜1000秒-1の間になる可能性があるからである。比較例は、これらの速度でシャークスキンとなり、そして間欠法およびホイール法において用いるのに好適でなくなる。
【0179】
【表3】

【0180】
例19−24(キャピラリ押出)
以下の例は、本発明のポリエステルによって示される優れた耐シャークスキン性を更に示す。材料は、Goettfert Rheograph 2002キャピラリレオメータ上で、長キャピラリ(0.792mm径、30mm長)および20kN力変換器を用いて押出した。全材料を、溶融温度220℃でのキャピラリ試験前に48時間140°Fにて減圧オーブン内で乾燥させた。適切な滞留時間(10〜90秒間)を選択して、各剪断速度で生じる流れが十分に生み出されるのを確実にした。溶融ストランドを水浴中に押出し、そして以下の剪断速度で集めた:100,500,1000,2500,5000,および8000秒-1
【0181】
例19−発明例
例6において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0182】
例20−発明例
例7において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0183】
例21−発明例
例9において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0184】
例22−発明例
例10において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0185】
例23−比較例
比較例1において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0186】
例24−比較例
比較例2において作製したポリマーを、温度220℃(428°F)で加工した。
【0187】
下記表2は、例19〜24のキャピラリ押出試験で分かったことの纏めを含む。表3中のデータは、我々の発明の例が、8000秒-1の高さの剪断速度(これは典型的な商業プロセスが受ける剪断速度を大きく超える)でシャークスキン耐性であることを示す。
【0188】
【表4】

【0189】
例21および24の押出物の顕微鏡写真を、光学顕微鏡を用いて撮影して、シャークスキンが生じたかを目視観察した。図1は、例21および例24の顕微鏡写真を与える。図s1に示すように、剪断速度100秒-1で、両材料は、明澄な外観および平滑な表面を示した。これは、これらの条件で両材料が工業加工に対して好適であることを示している。しかし、より高い剪断速度(1000秒-1)では、比較例24の材料は、シャークスキンの指標である濁った(hazy)不規則な表面を示した。このような挙動は、明澄な部品の加工を顕著に制限する。対照的に、例21の材料は、より高い剪断速度1000秒-1でも光沢および平滑性を維持した。
【0190】
本発明を、本明細書で開示した態様を参照して詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲の範囲内の変形および変更をなすことができることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分:ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール残基;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gである、押出ブロー成形物品。
【請求項2】
該分岐剤が、ポリエステルの総質量基準で0.1〜0.6質量%の量で存在する、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
該ポリエステルが、17〜22モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.5〜0.9dL/gである、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.6〜0.8dL/gである、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
着色剤、型離型剤、リン化合物、可塑剤、成核剤、UV安定剤、ガラス繊維、カーボン繊維、フィラー、衝撃改質剤、またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
容器を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
ボトルを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
(a)(i)約90〜約100モル%のテレフタル酸残基;
(ii)約0〜約10モル%の、20個以下の炭素原子を有する芳香族および/または脂肪族のジカルボン酸残基;
を含むジカルボン酸成分: ならびに
(b)(i)約75〜約85モル%のエチレングリコール残基;および
(ii)約15〜約25モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールの残基;および
(iii)約2モル%以下のジエチレングリコール;
を含むグリコール成分:
(c)0.01〜1.0モル%の量の、少なくとも1種の分岐剤:
を含む少なくとも1種のポリエステルを含み、
ジカルボン酸成分の総モル%が100モル%であり、そしてグリコール成分の総モル%が100モル%であり;そして、
60/40(質量/質量)フェノール/テトラクロロエタン中、濃度0.25g/50mlで25℃にて評価した場合のポリエステルのインヘレント粘度が、0.50〜0.95dL/gであり;そして
ヘイズ値が、ASTM D1003、Method Aによって測定したときに剪断速度500秒-1超で5%未満である、押出ブロー成形物品。
【請求項11】
該分岐剤が、ポリエステルの総質量基準で0.1〜0.6質量%の量で存在する、請求項10に記載の物品。
【請求項12】
該ポリエステルが、17〜22モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む、請求項10に記載の物品。
【請求項13】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.5〜0.9dL/gである、請求項10に記載の物品。
【請求項14】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.6〜0.8dL/gである、請求項10に記載の物品。
【請求項15】
該ポリエステルのインヘレント粘度が、0.65〜0.75dL/gである、請求項10に記載の物品。
【請求項16】
着色剤、型離型剤、リン化合物、可塑剤、成核剤、UV安定剤、ガラス繊維、カーボン繊維、フィラー、衝撃改質剤、またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含む、請求項10に記載の物品。
【請求項17】
容器を含む、請求項10に記載の物品。
【請求項18】
ボトルを含む、請求項10に記載の物品。
【請求項19】
ポリエステルを剪断速度少なくとも450秒-1で押出ブロー成形することによって押出ブロー成形物品を形成することを含み、該押出ブロー成形物品の側壁のヘイズが、15パーセント未満であり、該ポリエステルが、ジカルボン酸成分とグリコール成分とを含み、該ジカルボン酸成分が、テレフタル酸残基を少なくとも90モル%の量で含み、該グリコール成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を15〜25モル%の範囲の量およびエチレングリコール残基を少なくとも75モル%の量で含む、押出ブロー成形方法。
【請求項20】
該押出ブロー成形を、剪断速度少なくとも550秒-1で行う、請求項19に記載の押出ブロー成形方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−510116(P2011−510116A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542278(P2010−542278)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/000137
【国際公開番号】WO2009/091512
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】