説明

押出機と共に使用する高圧リリーフ組立体および組立体ロック装置

本発明は、押出機の操作をより効率的にしかつ便利にするとともに、押出プロセスで調製される様々な製品を作るために使用される部品の迅速な切り替えを可能にする、押出機に取り付けられる装置を提供する。押出機には、プロセスの終わりに加圧下にある製品を押出機から放出することにより押出機から圧力を急速に解放することを可能にする高圧リリーフ組立体が取り付けられ、押出機には、濃度制御組立体や他の組立体などの組立体の交換を、ナット、ボルトおよびクランプを除去せずに、押出機の前の場所に出し入れすることができるアームに組立体を取り付けることにより、可能にする迅速組立体ロック装置も取り付けられ、迅速組立体ロック装置は、組立体を密封したり押出機から解放したりするロック機構を有する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2009年12月18日に出願された米国仮特許出願第61/284487号明細書の優先権を主張するものであり、本開示が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
[0002]本発明は、押出し製品を製造するために使用される装置に関し、詳細には、押出機の操作をより効率的にするとともに便利にするために押出機に取り付けられる装置、ならびに押出機に取り付けられた装置のロックおよび迅速な切り替えを可能にする装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]食料製品を作るための押出機は一般に、押出プロセス中に製品を調理する比較的高い温度で動作する。この種のプロセスの間、押出機のバレルの中に300〜800psi(2068〜5516kPa)という高い圧力が蓄積する。この種の押出機は、しばしば押出機−調理器と呼ばれる。例えば、メンテナンスまたは作業の最後の切り替えのために押出機‐調理器を停止せざるを得ないとき、ダイの組立てやねじの除去などの押出機−調理器に対する他の活動を行う前に、高圧は安全に軽減される必要がある。現在、高圧を安全に軽減するために用いられている方法は、圧力を経時的にゆっくり放散させる必要がある。この方法は、例えば、押出機が作業の終わりにすぐに開放される場合、ゆるんだ部品または製品などの破片が飛び出すことから作業者への傷害を回避するのに役立つ。
【0004】
[0004]この問題を解決しようとする試みが行われているが、許容できるものではない。例えば、参考文献の国際公開第2004/01970号パンフレットは、材料の流路内に直接配置された背圧弁を開示している。しかし、この種の弁は、製品の濃度の予期せぬ変化ならびに押出機の材料の逆流および詰まりを起こしやすい。別の例では、米国特許第4,984,977号明細書は、製品の流路の内外へ移動させられ得る装置を開示している。この装置は材料の詰まりとともに材料を捕捉する危険性もあり、このことは衛生および相互汚染の問題を引き起こす。別の例では、米国特許第5,238,385号明細書は、材料の流れを変えることによって圧力を軽減するY形バルブ組立体を開示している。しかし、Y形バルブ組立体は、押出機の設置面積を広げるとともに、追加の製品除去装置を必要とし、これは費用がかかり、共押出しなどの追加の処理ステップを組み込むためのフレキシビリティを減じる。
【0005】
[0005]また、典型的な食料押出プロセスでは、1つまたは複数の組立体または部分組立体が、所望の特性を有する製品を作り出すために押出機の出口端に取り付けられる。これらの組立体および部分組立体は、例えば、製品の濃度を変化させたり、製品を膨張させたり、製品を成形し切断して、例えばキブル(kibble)にしたり、様々な色もしくは感触の製品を共押出ししたりする働きをし得る。これらの組立体および部分組立体のそれぞれの重量は、約120ポンド(54.4kg)から300ポンド(136kg)ほどまで異なることがある。いくつかの組立体または部分組立体は、例えばボルトまたはボルトとナットで、押出機本体にまたは互いに固締することができる。別の方法では、ボルトとナットでロックされる重いクランプ(50〜120ポンド(22.7〜54.4kg))を使用する。
【0006】
[0006]重い組立体および部分組立体を押出機に取り付けることおよび押出機から取り外すことには時間がかかり、重い揚重機を必要とする。この種の装置を除去したり、交換したり、押出ラインに追加したりする必要がある作業を完了するために、多数の人員が必要となることが多い。ボルトの数が多いため、ボルトの頻繁なストリッピングは高い交換費用につながる。さらに、この種の高温のぬれた重い部品を交換することで、背部傷害や、例えば、重い部品を滑らせ関係する人員の指や足指の上に落とすことによって引き起こされる傷害などの傷害に対するリスクの高い環境を作り出す。
【0007】
[0007]したがって、これらの制約および問題を克服するための新規な装置および方法が必要である。本発明は、これらの問題に対する解決法を提供するとともに、現在の装置に内在する制約を克服する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008]したがって、本発明の一目的は、押出機内に蓄積された圧力を押出機の動作中に急速に軽減するとともに、押出機の内部キャビティから押出物を安全で管理された形で除去もする、押出機に取り付けられた新規な高圧リリーフ組立体を提供することである。
【0009】
[0009]本発明の別の目的は、押出機の運転中に組立体および部分組立体を所定の位置に迅速に取付けかつ保持するとともに、押出機の通常運転を頻繁に変更する必要があるかかる組立体および部分組立体を除去するのを容易にするような態様で押出機に取り付けられる組立体ロック装置を提供することである。
【0010】
[0010]本発明の別の目的は、新規な高圧リリーフ組立体と、押出機の運転の完了時に組立体および部分組立体の急速な圧力の低下ならびに迅速な除去および交換を可能にする組立体ロック装置とを組み合わせたものを提供することである。
【0011】
[0011]本発明の別の目的は、押出機の操作に新規な高圧リリーフ組立体とロック装置とを組み合わせたものを使用する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
[0012]これらの目的のうちの1つまたは複数は、新規な高圧リリーフ組立体の使用、または新規な組立体ロック装置の使用、あるいはそれらの組合せによって達成される。組立体および/または装置は、押出機からの比較的迅速な圧力の解放を可能にするとともに押し出される製品の特性に影響を及ぼす装置の変更を著しく迅速化する形で押出機に取り付けられる。
【0013】
[0013]一態様では、本発明は、製品を押し出すのに有用な押出機に取り付けるのに適した高圧リリーフ組立体を提供し、押出機は、押出機の孔を有するバレルハウジングと、孔の中に配置されたねじやピストンなどの押出手段とを有し、高圧リリーフ組立体は、
孔の端部に取り付けられた画定済み円形開口部を有する面板であって、面板の画定済み開口部が押出機の孔と一致するとともに上部および下部を有しており、ピストン室孔および製品放出ポートが面板の下部に配置されかつピストン室と製品放出ポートが互いに交差している、面板と、
遠位端および近位端を有するバルブ本体、ならびにピストン室孔の中で開位置から閉位置まで移動可能なバルブ本体内に配置されたロック溝を有するピストンを有する第1のバルブ組立体であって、バルブ本体の近位端が面板の下部でピストン室孔に取り付けられる、第1のバルブ組立体と、
第1のバルブ組立体のバルブ本体の遠位端に取り付けられた第1のリニアアクチュエータであって、ピストンと接触しており、アクチュエータが作動すると、ピストンは、ピストンをピストンの元の開位置からピストン室の孔の中にかつ押出機の孔と一致する面板によって画定された円形開口部の中に部分的に押し込むことにより、前記閉位置まで移動させられ、それによって製品放出ポートをふさぎ、製品が製品放出ポートを通って流出しないようにし、アクチュエータが作動を停止すると、ピストンはピストンの元の開位置まで移動させられる、第1のリニアアクチュエータと、
ピストンと係合させることによりピストンをピストンの閉位置にロックするための手段と
を備え、
それによって第1のリニアアクチュエータが作動すると、ピストンは閉位置まで移動させられ、ピストンをロックするための手段がピストンの閉位置にあると、ピストンは閉位置に保持され、それによって押出機から圧力が軽減されるべきときに、ピストンをロックするための手段は作動を停止し、次いで第1のリニアアクチュエータは作動を停止し、ピストンは開位置まで移動させられ、それによって製品が製品放出ポートを通って流出することを可能にして、押出機内の圧力を軽減する。
【0014】
[0014]別の態様では、本発明は、単独で、好ましくは上述の高圧リリーフ組立体と共に使用され得る押出機に適した組立体ロック装置を提供する。製品を形成するための適切な押出機は、押出機の孔を有するバレルハウジングと、製品を押し出すために孔の中に配置されたねじやピストンなどの押出手段と、機械式ストップを形成する孔に芯合せされた円形開口部を有するとともに、製品押出しに使用される組立体を所定の位置に保持しロックする面板に取り付けられた第1の組立体ロック装置を有する、孔の端部に取り付けられた面板と、を備え、組立体ロック装置は、面板の円形開口部より大きい開口部を画定し、
開位置と閉位置を有するリニア駆動組立体と、
直線的に配置されかつリニア駆動組立体と接触しているリニア歯車ラックであって、リニア駆動組立体が歯車ラックを開位置から閉位置まで移動させる、リニア歯車ラックと、
組立体ロック装置の円形開口部に芯合せされたスクロールねじ山を有する円形スクロール歯車であって、歯車ラックと係合する円形スクロール歯車と、
スクロールねじ山のねじ山とかみ合うねじ山領域を有する少なくとも1つの内部ジョーであって、内部ジョーがスクロール歯車によって係合位置まで駆動され、それによって製品を押し出すための組立体を機械式ストップに隣接して所定の位置にしっかりと保持しロックする、内部ジョーと、
を備え、
スクロール歯車がリニア歯車ラックによって閉位置まで駆動されると、それによって製品を押し出すための組立体を所定の位置に保持しロックし、スクロール歯車が開位置まで駆動されると、スクロール歯車はこの組立体を解放する。
【0015】
[0015]随意によっては、第2、第3および/または第4以上の追加の組立体ロック装置が押出機に取り付けられ、それぞれの組立体ロック装置には、製品を押し出すための別の組立体または装置、例えば、製品の特性を制御するための濃度制御組立体、カラーもしくは染料注入器組立体、生地注入器組立体、圧縮ホイール、あるいは他の組立体または装置を取り付けることができる。このような状況では、第2のロック装置は、可動アーム組立体上にかつ濃度制御装置などの装置が取り付けられた状態で面板に隣接して取り付けられ、移動させられ、組立体、この場合は濃度制御組立体を所定の位置にロックする第1の組立体ロック装置の中心に置かれ、次いでダイ組立体および切断ナイフが配置され、中心に置かれ、所定の位置に保持される。第3および第4の組立体ロック装置は、それぞれに製品を押し出すための異なる組立体または装置が取り付けられるような態様で取り付けることができる。
【0016】
[0016]本発明の他のさらなる目的、特徴、および利点が、当業者には容易に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】押出機バレルに取り付けられた端板および端板に取り付けられた高圧リリーフ組立体の断面図である。
【図2】押出機の面板に取り付けられた高圧リリーフ組立体を示す概略図である。
【図3】追加の可動アームを有する、押出機の面板に取り付けられた組立体ロック装置の概略図であり、追加の可動アームには、押出機の面板に取り付けられた組立体ロック装置内に配置されるための濃度制御組立体などの装置が取り付けられている。
【図4】スクロール歯車およびジョー機構を示すためにカバープレートが除去された状態での組立体ロック装置の概略正面図である。
【図5】複数の組立体ロック装置がその上に配置されている押出機システムのセットアップの概略上面図である。
【図6】2つの組立体ロック装置がその上に配置されている押出機のセットアップの概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0023]本明細書では、範囲内にあるすべての値を一覧表示し説明しなければならないことを避けるために、範囲が省略表現として使用されている。範囲内にある任意の適切な値が、必要に応じて、範囲の上限値、下限値、または終点として選択され得る。
【0019】
[0024]本明細書では、文脈上特に明確に示していない限り、単語の単数形は複数を含み、またその逆も同じである。したがって、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」の言及は、一般にそれぞれの用語の複数を含む。例えば、「1つの方法(a method)」または「1つの食料(a food)」は複数のかかる「方法(methods)」または「食料(foods)」を含む。同様に、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、および「または(or)」という用語はすべて、かかる構成が文脈から明確に禁じられていない限り、包括的なものと解釈されるべきである。同様に、「例(examples)」という用語は、特に用語のリストが続く場合、単なる例示的および説明的なものであり、排他的または包括的なものと見なされるべきでない。
【0020】
[0025]「備える(comprising)」という用語は、「基本的に〜からなる(consisting essentially of)」および「〜からなる(consisting of)」という用語で網羅される諸実施形態を含むように意図されている。同様に、「基本的に〜からなる」という用語は、「〜からなる」という用語で網羅される諸実施形態を含むように意図されている。
【0021】
[0026]本明細書に開示される方法および構成物ならびに他の進歩は、当業者なら分かるように変化し得るので、本明細書に記載されている特定の機器またはプロセスに限定されるものではない。さらに、本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態だけを説明するためであり、開示または特許請求されるものの範囲を限定しようとするものではなく、限定するものでもない。
【0022】
[0027]特に規定されない限り、本明細書で用いられるすべての技術的科学的用語、専門用語、および頭字語は、本発明の分野または用語が用いられる分野において当業者によって一般に理解される意味をもつ。本明細書に記載されているものと類似または同等の構成物、方法、製造物品、または他の手段または材料があれば、本発明の実施に際して使用され得るが、製造の好ましい構成、方法、物品、または他の手段もしくは材料が本明細書に記載されている。
【0023】
[0028]すべての特許、特許出願、刊行物、技術的および/または学術的な記事、ならびに本明細書で引用または参照されている他の参考文献は、参照によりそれらの全体が法律で許される範囲で本明細書に組み込まれる。これらの参考文献の考察は、その中でなされている主張を要約するためのものにすぎない。かかる特許、特許出願、刊行物または参考文献、あるいはそれらのいかなる部分も関連する資料または先行技術であるということは認められない。かかる特許、特許出願、刊行物、および他の参考文献の正確性および適切性を、関連する資料または先行技術として問題にする権利は明確に留保される。
【0024】
(本発明)
[0029]一態様では、本発明は高圧リリーフ組立体を提供する。高圧リリーフ組立体は、押出機に取り付けられ配置される。高圧リリーフ組立体は、押出機の内部キャビティから圧力を急速に軽減するとともに押出物を除去する。これは、(1)安全かつ管理された形で、(2)押出物の濃度または流れを変えずに、実現される。高圧リリーフ組立体は、ダイ開口部までの押出物の経路をふさがないし、製品濃度、化粧品、または押出物の感触に影響を及ぼすこともない。さらに、高圧リリーフ組立体は、押出物の流れの位置、長さ、または方向を変えない。高圧リリーフ組立体は、通常の押出機のシャットダウン手順とは無関係に設置し操作することができる。
【0025】
[0030]別の態様では、本発明は、押出機上の重い組立体または部分組立体を取り外し交換することを迅速化する組立体ロック装置を提供する。組立体ロック装置は、押出プロセスに必要な重い組立体および部分組立体を取り外し交換することの問題を解決する。かかる装置は、運転中に組立体を所定の位置に迅速に取り付け保持すること、ならびに運転の通常の進行において頻繁な変更を必要とするこれらの組立体および部分組立体を取り外すことを容易にするような態様で、押出機に取り付けられ配置される。したがって、クランプ、ボルト、ナット、および重い取付け具が不要になる。
【0026】
[0031]さらに、高圧リリーフ組立体は、押出プロセスに必要な重い組立体または部分組立体の迅速な取外しおよび交換を可能にするために、組立体ロック装置と組み合わせて使用し得る。このような組立体の切り替えは、既知の方法で必要とされる45〜60分と比較して、1〜10分、好ましくは3〜5分で完了することができる。この組合せは、押出機の効率的な運転を可能にする。
【0027】
[0032]図1に、押出機バレルに取り付けられた端板および端板に取り付けられた高圧リリーフ組立体の断面図を示す。図2は、押出機の面板に取り付けられた高圧リリーフ組立体を示す概略図である。
【0028】
[0033]図1に示されているように、面板(7)が押出機(図示せず)の孔(30)の端部に取り付けられる。面板(7)は、押出機の孔(30)の中心と一致する円形中心開口部を有するとともに、上部(7a)と下部(7b)と面板(7)のほぼ7時の位置に位置するピストン室孔(11)とを有する。面板(7)はまた、面板(7)の下部(7b)に、ほぼ5時の位置に位置する製品放出ポート(10)をも含む。ピストン室孔(11)と製品放出ポート(10)は互いに交差する(12a)。高圧リリーフ組立体の運転中、閉位置にあるとき、ピストン室(11)内のピストン(3)は、孔(30)、すなわち押出機の外部孔周辺(12)と一致する面板(7)によって画定された円形中心開口部の中に延びており、押出機内で作られている製品が製品放出ポート(10)から出ないようにする。その結果、製品は、押出ダイ、製品管理装置、および切断機構を有する典型的な通路を通って押出機から押し出される。高圧リリーフ組立体が作動すると、ピストン(3)がピストン(3)の開位置まで移動させられ、それによって押出機内に蓄積された製品および圧力が製品放出ポート(10)を通って出ることを可能にする。
【0029】
[0034]遠位端(1a)および近位端(1b)を有するバルブ本体(1)とロック溝(38)を有するピストン(3)とを有する第1のバルブ組立体(40)が、バルブ本体(1)の中に配置される。ピストン(3)は開位置から閉位置まで移動可能であり、バルブ本体(1)の近位端(1b)が、面板(7)の下部側面のところで、取付けフランジ(8a)(図2参照)に取り付けられた取付けブラケット(8)と4つの締結体、典型的にはボルト(8b)(図2参照)とを用いて7時の位置にある面板(7)の下部(7b)内のピストン室(11)に取り付けられている。
【0030】
[0035]第1のリニアアクチュエータ(2)が、第1のバルブ組立体(40)のバルブ本体(1)の遠位端(1a)に取り付けられ、ピストン(3)と直接接触している。アクチュエータ(2)が作動すると、アクチュエータ(2)は、ピストン(3)をピストン(3)の元の開位置から室孔(11)の中へかつ押出機の孔(30)と一致する面板(7)の中心開口部の中へ部分的に押し込むことにより、ピストン(3)を閉位置まで移動させ、それによって製品放出ポート(10)をふさぎ、製品が放出ポート(10)を通って流出しないようにする。アクチュエータ(2)が作動を停止すると、ピストン(3)はピストン(3)の元の開位置まで移動させられ、それによって押出機の孔の中に蓄積された製品および圧力が製品放出ポート(10)を通って押出機の孔(30)から出ることを可能にする。
【0031】
[0036]作動したときにピストンをその閉位置にロックし、作動を停止したときにピストンがその開位置まで移動できるようにする手段は下記を備えることが好ましい。すなわち、作動したときに、作動するとピストン(3)内の溝(38)の中に挿入され、それによってピストン(3)をピストン(3)の閉位置に保持するロックピン(4)に連結手段(5)を介して連結された第2のバルブ組立体(41)および第2のアクチュエータ(6)を備え、手段が作動を停止すると、ロックピン(4)はピストン(3)から係合解除され、ピストン(3)はピストン(3)の開位置までアクチュエータ(2)によって移動させられる。
【0032】
[0037]これらの手段は、図1により明瞭に描かれている。バルブ本体(9)を有する第2のバルブ組立体(41)は、第1のバルブ組立体(40)のバルブ本体(1)に取り付けられ、バルブ本体(9)に取り付けられた第2のリニアアクチュエータ(6)を有する。連結手段(5)、典型的には枢動可能に連結されたリンクが、第2のバルブ組立体(41)の第2のリニアアクチュエータ(6)に取り付けられ、ロックピン(4)が連結手段(5)に取り付けられ、第1のバルブ組立体(40)のピストン(3)と係合する関係で配置される。これにより、バルブが運転中に圧力スパイクの場合に開放するのを防止する。
【0033】
[0038]第1のリニアアクチュエータ(2)が作動すると、ピストン(3)は閉位置まで移動させられ、第2のリニアアクチュエータ(6)が作動すると、ロックピン(4)は第2のバルブ組立体(40)のピストン(3)のロック溝(38)と係合し、ピストン(3)を閉位置に保持する。押出機から圧力が軽減されるべきときに、第2のリニアアクチュエータ(6)は作動を停止し、ロックピン(4)はピストン(3)のロック溝(38)からはずされる。第1のリニアアクチュエータ(2)は作動を停止し、それによって第1のバルブ組立体(40)のピストン(3)を開位置まで移動させ、それによって製品が製品放出ポートを通って流出することを可能にして、押出プロセス中に押出機内に蓄積された圧力を大気圧にまで低下させる。圧力が解放された後、次いで、ダイ組立体などの、押出機の出口に取り付けられた機器は、飛び出しの危険性なしに取り外すことができる。
【0034】
[0039]リニアアクチュエータ(2)および(6)は、従来の手段によって、例えば、圧縮空気または流体液圧あるいはモータ駆動によって動力を供給することができる。プロセス全体の制御は、自動、手動、またはそれらの組合せとし得る。
【0035】
[0040]図3〜図6は、組立体ロック装置を示す概略図である。図3は、追加の可動アーム組立体(21)および(22)を有する、押出機(図示せず)の面板(7)に取り付けられた組立体ロック装置の概略図であり、追加の可動アーム組立体(21)および(22)にはそれぞれ、押出機の面板(7)に取り付けられた組立体ロック装置内に配置され得る濃度制御組立体などの組立体が取り付けられている。図4に、カバープレートが除去されてスクロール歯車およびジョー機構を示した状態の組立体ロック装置の正面図を示す。図5は、組立体ロック装置および他の組立体を有する押出機バレルのセットアップ上面図である。図6に、押出機と所定の位置にある2つの組立体ロック装置とを有するセットアップの縦断面図を示す。
【0036】
[0041]下記は、組立体ロック装置とその動作機構の必須構成要素の説明である。図3に示されているように、組立体ロック装置(42)は面板(7)に恒久的に取り付けられ、追加の組立体ロック装置(42a)および(42b)はそれぞれ、濃度制御組立体のような他の組立体の孔を取り囲む壁のベースに取り付けられたヒンジ付きアーム(21)および(22)に取り付けることができる。さらに、組立体ロック装置、例えば(42a)の孔は、組立体ロック装置(42a)が取り付けられる組立体(24)の孔より大きく、リップが形成される。このリップは、この組立体に対する機械式ストップである。同様に、組立体ロック装置(42b)が組立体(23)に取り付けられたときに、機械式ストップが形成される。複数の組立体ロック装置が使用される場合、これは通常の構成である。
【0037】
[0042]図3は、面板(7)に恒久的に取り付けられた組立体ロック装置(42)を示す。2つの追加の組立体ロック装置(42a)および(42b)が、ヒンジアーム組立体(21)および(22)を介して右側ヒンジブロック(15)に取り付けられる。下方のヒンジアーム組立体(21)には濃度制御組立体(24)が取り付けられ、この濃度制御組立体(24)は、組立体ロック装置(42)の中心開口部の中にかつ機械式ストップ(36)に隣接して移動させられたときに、濃度制御組立体(24)のテーパフランジ(24a)にしっかりと取り付けられた組立体ロック装置(42)によって所定の位置にロックされる。同様に、追加の組立体(23)、例えば顔料もしくは染料の注入器組立体は、上方ヒンジアーム組立体(22)を介してヒンジブロック(15)に取り付けることができ、この追加の組立体(23)は、濃度制御組立体(24)に取り付けられかつ所定の位置にロックされた組立体ロック装置(42a)の中に移動させられロックされる。ダイリングホルダ(31)と、切断ナイフ(33)、ナイフ支持軸(34)およびナイフモータカップリング(35)を備える切断組立体に固締されたダイリング(32)と、でなる組立体(すべて図6に示されている)が、その機械式ストップに対して組立体(24)の中に手動で芯合せされ配置される。モータと、ナイフモータが取り付けられているフードプレートとを有する左側ヒンジブロック(14)に取り付けられた可動ヒンジアーム組立体(25)(図5参照)は、所定の位置にまで揺動され、ナイフモータカップリングと係合し、それによって押出機が動作しているときに切断ナイフを駆動する。
【0038】
[0043]図4に示されているように、組立体ロック装置(42)は、開位置および閉位置を有するとともに図5に示されている面板(7)に取り付けられた駆動マウント(26)内に配置されたリニア歯車ラック(27)と接触している、リニア駆動組立体(18)を備える。直線的に配置されかつリニア駆動組立体(18)と接触しているリニア歯車ラック(27)はリニア駆動組立体(18)によって移動させられ、このリニア駆動組立体(18)は、歯車ラック(27)を開位置から閉位置までまた閉位置から開位置まで移動させる。
【0039】
[0044]スクロールねじ山(37)を有する円形スクロール歯車(28)が押出機の面板の中心開口部に芯合せされ、リニア歯車ラック(27)と係合する。少なくとも1つの内部ジョー(29)、好ましくは4個から10個を含む10個までの内部ジョー(29)があり、各内部ジョー(29)は、スクロールねじ山(37)のねじ山とかみ合うねじ山領域を有する。内部ジョー(29)は、スクロール歯車(28)によって、組立体ロック装置の中心に配置された組立体をロックする係合位置まで駆動される。
【0040】
[0045]組立体ロック装置は様々な装置または組立体に取り付けることができ、例えば、図5は、作られている製品の濃度を制御するための濃度制御装置(24)とカラーもしくは染料注入器組立体などの別の装置(23)とを示し、各装置には組立体ロック装置が取り付けられている。
【0041】
[0046]製品運転の完了時に、変更が加えられる必要があるとき、高圧リリーフ組立体から圧力が解放され、押出機に取り付けられた組立体ロック装置は直ちに係合解除され、組立体ロック装置が取り付けられている組立体は、移動、交換、または清掃することができる。組立体ロック装置(42)の開放はリニア駆動組立体(18)によって実現され、このリニア駆動組立体(18)は、リニア駆動組立体(18)の開位置まで上方に駆動され、今度はスクロール歯車(28)を時計回り方向に動かしてジョー(29)を解放させ、それによって所定の位置にロックされている組立体または装置を解放するものである。
【0042】
[0047]上述の組立体ロック装置により、所望の製品を作るために必要な重い組立体を取り付けるのに必要なクランプ、ボルト、ナット、および類似の装置が不要になる。組立体を作業位置の方へ運び、また作業位置から離れる向きに運ばなければならないことを回避するために、組立体は、図5に示されているように、押出機に対して自由揺動するヒンジ付きアームに直接取り付けられる。これにより、一人の人員が部品をピストンの内外に最小労力で、持ち上げずに移動させることが可能になる。さらに、これにより、機器の適切な清掃および衛生が可能になる。
【0043】
[0048]図5に示されているように、複数の組立体ロック装置(42)、(42a)および(42b)は、それぞれが濃度制御組立体(24)などの別の組立体に取り付けられた状態で、押出機のバレルハウジングに取り付けることができる。図示されている典型的な配置では、右側ヒンジブロック(15)に可動に取り付けられた下方ヒンジアーム組立体(21)に取り付けられている濃度制御組立体(24)が、組立体ロック装置(42)によって面板(7)の図示されていない機械式ストップ(36)と接触して保持される。作られている製品の特性を制御しかつ組立体ロック装置(42b)が取り付けられるための追加の組立体(23)が、上方の可動アーム組立体(22)を介して右側ヒンジブロック(15)に取り付けられ、濃度制御組立体(24)の機械式ストップと接触して移動させられ、組立体ロック装置(42a)によって所定の位置に保持される。ダイリングホルダ(31)、ダイリング(32)、切断ナイフ(33)、ナイフ支持軸(34)およびナイフモータカップリング(35)でなる組立体(すべて図6に示されている)は、組立体(23)の機械式ストップに対して手動で芯合せされ組立体(23)の中に配置され、組立体ロック装置(42b)は所定の位置に保持するように作動される。ナイフモータ(16)とナイフモータ(16)に取り付けられたフードプレート(17)とを有する、左側ヒンジブロック(14)に取り付けられた可動ヒンジアーム組立体(25)が、所定の位置にまで揺動され、ナイフモータカップリングと係合し、それによって押出機が動作しているときに切断ナイフを駆動して、図示のような総組立体を完成する。
【0044】
[0049]図6は、組立体ロック装置(42a)を介して取り付けられた濃度制御組立体(24)と、同様に濃度制御組立体(24)に取り付けられた切断ナイフおよびモータ組立体とを有する押出機を示している。押出機は押出機バレル(13)および押出機の孔(30)を有し、面板(7)が孔(30)を覆って配置されている。面板(7)は製品放出ポート(10)を有し、取付けブラケット(8)を示している。組立体ロック装置(42)のリニア駆動組立体(18)は、面板(7)に取り付けられた駆動マウント(26)に取り付けられている。ジョープレート(19)が面板(7)に取り付けられ、スクロール歯車(28)がジョー(29)と係合する。濃度制御組立体(24)は、組立体ロック装置(42)によって所定の位置に配置されロックされる。組立体ロック装置(42a)は、ジョー保持プレート(20)に固締された駆動マウント(26)に取り付けられているリニア駆動組立体(18)を有する。ジョー保持プレート(20)は、所定の位置に濃度制御組立体(24)に対して保持される。スクロール歯車(28)はジョー(29)と係合する。ダイリング(32)を有するダイリングホルダ(31)は、図6に示されているように、切断ナイフ(33)、ナイフ支持軸(34)およびナイフモータカップリング(35)を備える切断組立体に取り付けられ、組立体ロック装置(42a)の孔の中に濃度制御装置(24)の機械式ストップ(36)に対して配置される。図5に示されているナイフモータ(16)は、所定の位置にまで揺動され、ナイフモータカップリング(35)を介してナイフ(33)と係合する。
【0045】
(高圧リリーフ組立体および組立体ロック装置の動作)
[0050]高圧リリーフ組立体の操作では、図1および図2を参照すると、組立体は作動し、それによってピストン(3)を面板(7)の開口部の中に移動させ、それによって放出ポート(10)をふさぎ、ロックピン(4)がピストンロック溝(38)の中に移動させられて、押出機の孔の中に蓄積された圧力のせいでピストン(3)が開放しないようにする。製品製造のための運転の最後に、ロックピン(4)を解放しピストンをピストンの元の位置まで移動させることにより圧力が急速に軽減され、それによって製品放出ポート(10)を開放し、それによって押出機から製品を除去し、押出機内に蓄積された圧力を大気圧にまで急速に低下させる。
【0046】
[0051]組立体ロック装置を有する押出機の操作では、所望の組立体、例えば、ヒンジ付きアームに取り付けられた図3における濃度制御装置(24)は、濃度制御装置(24)が機械式ストップ(36)によって止められるまで、面板(7)に取り付けられた組立体ロック装置(42)の中心に移動させられる。濃度制御装置(24)のテーパ状溝付きフランジ(24a)は、組立体を機械式ストップ(36)の方へ押しやることにより組立体ロック装置(42)によって所定の位置にロックされ、それによって適切なシールを形成する。
【0047】
[0052]図4を参照すると、組立体ロック装置(42)の操作では、リニア駆動組立体(18)が作動すると、リニア駆動組立体(18)は開位置から下方に閉位置まで移動させられる。リニア駆動部(18)は、空気圧または液圧あるいは直接的なモータ駆動によって駆動し得る。次いで、リニア駆動部(18)は内部リニア歯車ラック(27)を移動させ、この内部リニア歯車ラック(27)は、各内部ジョー(29)の裏にあるねじ山のところまで合致する、歯車の面上にスクロールねじ山(37)を有するスクロール歯車(28)を回転させる。このことが、ジョーを開口部の中心の方に移動させる。そうすることで、ジョーは、上述のように、濃度制御組立体のフランジ上のテーパ部などの中に配置された組立体を押し付け、組立体を面板によって形成された機械式ストップの方へ押しやり、組立体を所定の位置で密封する。組立体を解放するためにプロセスは逆向きにされる。すなわち、リニア駆動部(18)は上方に動き、それによってリニア歯車ラック(27)を逆向きにし、それによってスクロール歯車(28)を時計回りの方向に動かして、ジョーを外方へ移動させて組立体を解放する。
【0048】
[0053]組立体ロック装置は、高圧リリーフ組立体と併用されるのが好ましい。製品運転の最後に、押出機内の高圧は、高圧リリーフ組立体を作動させることによって解放される。圧力が大気圧に近づくと、組立体ロック装置は作動し、濃度制御組立体などの組立体は、孔および使用されている他の組立体から離れる向きに揺動される。再始動すると、これらの組立体は所定位置に戻され、所定の位置にロックされる。この場合も、前に指摘したように、部品および組立体を持ち上げたり、ボルト、ナットまたはクランプで取り付けたりすることはなく、作業は迅速かつ安全である。
【0049】
[0054]本明細書において、本発明の典型的な好ましい実施形態が開示されている。特定の用語が用いられているが、これらの用語は、一般的かつ説明的な意味でのみ用いられ、限定するためのものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載されている。上記の教示に照らして本発明の多くの変更形態および変形形態が考えられることは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明は明確に記載されている以外の形で実施され得ることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの端部を有する押出機孔を有するバレルハウジングと、製品を押し出すための前記押出機孔の中に配置された押出手段とを有する押出機に取り付けるのに適した高圧リリーフ組立体であって、
(a)前記押出機孔の前記端部に取り付けられた画定済み円形開口部を有する面板であって、該面板の前記画定済み開口部が前記押出機孔と一致するとともに上部および下部を有し、ピストン室孔および製品放出ポートが前記面板の前記下部に配置され、前記ピストン室孔と前記製品放出ポートが互いに交差している、面板と、
(b)遠位端および近位端を有するバルブ本体と、前記バルブ本体内に配置されたロック溝を有するピストンとを有する第1のバルブ組立体であって、前記ピストンが前記ピストン室孔の中で開位置から閉位置まで可動であり、前記バルブ本体の前記近位端が前記面板の前記下部で前記ピストン室孔に取り付けられる、第1のバルブ組立体と、
(c)前記第1のバルブ組立体の前記バルブ本体の前記遠位端に取り付けられた第1のリニアアクチュエータであって、前記第1のリニアアクチュエータが前記ピストンと接触しており、前記第1のリニアアクチュエータが作動すると、前記ピストンを前記ピストンの元の開位置から前記室孔の中へかつ前記面板によって画定された前記円形開口部の中へ部分的に押し込むことにより、前記ピストンを前記閉位置まで移動させ、それによって前記製品放出ポートをふさぎ、製品が前記放出ポートを通って流出しないようにし、前記第1のリニアアクチュエータが作動を停止すると、前記ピストンを前記ピストンの元の開位置まで移動させる、第1のリニアアクチュエータと、
(d)前記ピストンと係合させることにより前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための手段と、
を備え、
前記第1のリニアアクチュエータが作動すると、前記ピストンが前記閉位置まで移動し、前記ピストンをロックするための前記手段が作動すると、前記ピストンが前記手段によって前記閉位置に保持され、
前記押出機から圧力が軽減されるべきときに、前記ピストンをロックするための前記手段が作動を停止し、続いて前記第1のリニアアクチュエータが作動を停止し、それによって前記第1のバルブ組立体の前記ピストンを前記開位置まで移動させ、それによって前記製品が前記放出ポートを通って流出することを可能にして、前記押出機内の圧力を軽減する、高圧リリーフ組立体。
【請求項2】
前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための前記手段が、
(a)前記第1のバルブ組立体の前記バルブ本体に取り付けられているバルブ本体を有する第2のバルブ組立体と、
(b)前記第2のバルブ組立体の前記バルブ本体に取り付けられた第2のリニアアクチュエータと、
(c)前記第2のバルブ組立体の前記第2のリニアアクチュエータに取り付けられた連結手段と、
(d)前記連結手段に取り付けられ、前記第1のバルブ組立体の前記ピストンと係合する関係で配置されたロックピンと、
を備え、
前記第2のリニアアクチュエータが作動すると、前記ロックピンが前記ピストンの前記ロック溝と係合し、それによって前記ピストンを前記閉位置に保持し、それによって前記押出機から圧力が軽減されるべきときに、前記第2のリニアアクチュエータが作動を停止し、それによって前記ロックピンを前記ピストンの前記ロック溝からはずして、前記ピストンが前記ピストンの開位置まで移動するのを可能にする、請求項1に記載の高圧リリーフ組立体。
【請求項3】
前記連結手段が枢動可能に連結されたリンクを備える、請求項2に記載の高圧リリーフ組立体。
【請求項4】
前記第1のリニアアクチュエータおよび前記第2のリニアアクチュエータが、圧縮空気、流体液圧、またはモータ駆動組立体によって動力を供給され、前記押出機が、前記押出機孔の中に配置された押出しねじを有するねじ式押出機である、請求項2に記載の高圧リリーフ組立体。
【請求項5】
製品を作るために押出機に取り付けるのに適した、請求項1に記載の高圧リリーフ組立体を操作する方法であって、
(a)前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置から前記ピストンの閉位置まで移動させ、それによって前記放出ポートをふさぎ、前記製品が前記放出ポートを通って流出しないようにするステップと、
(b)前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための前記手段を作動させ、それによって前記ピストンを前記閉位置に保持するステップと、
(c)前記製品を連続的に押し出すステップと、
(d)前記製品の連続的な押出しを終了するステップと、
(e)前記製品の押出しを終了した後、前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータの作動を停止させ、前記ピストンをロックするための前記手段の作動を停止させることにより、前記押出機内の圧力を軽減し、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置まで移動させ、前記製品が前記放出ポートを流れることを可能にし、前記押出プロセス中に前記押出機内に蓄積された圧力を軽減するステップと、
を備える方法。
【請求項6】
製品を作るために押出機に取り付けるのに適した、請求項2に記載の高圧リリーフ組立体を操作する方法であって、
(a)前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置から前記ピストンの閉位置まで移動させ、それによって前記放出ポートをふさぎ、前記製品が前記放出ポートを通って流出しないようにするステップと、
(b)前記第2のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ロックピンを移動させ、前記ピンを前記ピストンの前記溝にはめ、それによって前記ピストンを前記閉位置に保持するステップと、
(c)前記製品を連続的に押し出すステップと、
(d)前記製品の連続的な押出しを終了するステップと、
(e)前記製品の押出しを終了した後、前記第1のバルブ組立体および前記第2のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータの作動を停止させることによって前記押出機内の圧力を軽減し、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置まで移動させ、前記製品が前記放出ポートを流れることを可能にし、前記押出プロセス中に前記押出機内に蓄積された圧力を軽減するステップと、
を備える方法。
【請求項7】
一つの端部を有する押出機孔を有するバレルハウジングと、製品を押し出すための前記押出機孔の中に配置された押出手段と、機械式ストップを形成する、前記押出機孔の前記端部に取り付けられた画定済み円形開口部を有する面板と、を有する、前記製品を押し出すのに有用な押出機に取り付けるのに適した組立体ロック装置であって、
(i)開位置と閉位置を有するリニア駆動組立体と、
(ii)直線的に配置されかつ前記直線駆動組立体と接触しているリニア歯車ラックであって、前記リニア駆動組立体が前記歯車ラックを前記開位置から前記閉位置まで移動させる、リニア歯車ラックと、
(iii)前記組立体ロック装置の前記円形開口部に芯合せされたスクロールねじ山を有する円形スクロール歯車であって、前記スクロールギヤが前記リニア歯車ラックと係合する円形スクロール歯車と、
(iv)前記スクロールねじ山のねじ山とかみ合うねじ山領域を有する少なくとも1つの内部ジョーであって、前記内部ジョーが前記スクロール歯車および前記リニア歯車ラックによって前記閉位置まで駆動され、それによって前記製品を押し出すために使用される組立体を前記面板の前記機械式ストップに隣接してしっかりと保持する、内部ジョーと、
を備え、
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が解放されるべきときに、前記組立体ロック装置が作動し、前記スクロール歯車が前記スクロール歯車の開位置まで駆動されて前記内部ジョーを解放し、前記製品を押し出すために使用される前記組立体が前記押出機の前記面板から取り外し可能である、組立体ロック装置。
【請求項8】
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が可動アーム組立体を介して前記押出機に取り付けられ、それによって前記組立体が前記組立体ロック装置内の所定の位置に移動させられ、前記組立体ロック装置によってロックされ解放されることを可能にする、請求項7に記載の組立体ロック装置。
【請求項9】
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が、前記製品の特性を制御するための濃度制御組立体を備える、請求項8に記載の組立体ロック装置。
【請求項10】
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が、前記製品の特性を制御するためのカラーもしくは染料注入組立体を備える、請求項8に記載の組立体ロック装置。
【請求項11】
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が、前記製品の特性を制御するための生地注入器組立体を備える、請求項8に記載の組立体ロック装置。
【請求項12】
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が、前記製品の形状を制御する圧縮ホイールを備える、請求項8に記載の組立体ロック装置。
【請求項13】
前記製品を押し出すために使用される複数の組立体がそれぞれ可動アーム組立体を介して前記押出機に取り付けられ、それによって前記組立体のそれぞれが所定の位置に移動させられ、別個の組立体ロック装置内に配置され、前記組立体ロック装置によってロックされ解放されることを可能にする、請求項7に記載の組立体ロック装置。
【請求項14】
請求項7に記載の組立体ロック装置を操作する方法であって、前記製品の押出しにおいて、
(a)前記製品を押し出すために使用される組立体を前記押出機によって、前記押出機の前記面板に取り付けられた前記組立体ロック装置の中に置くステップと、
(b)前記組立体ロック装置を作動させ、それによって前記スクロール歯車および前記リニア歯車ラックによって駆動される前記少なくとも1つの内部ジョーを前記閉位置まで駆動し、それによって前記製品を押し出すために使用される前記組立体を前記面板の前記機械式ストップに隣接してしっかりと保持するステップと、
(c)前記製品を連続的に押し出すステップと、
(d)前記製品の連続的な押出しを終了するステップと、
(e)前記スクロール歯車を前記スクロール歯車の開位置まで駆動する前記組立体ロック装置を作動させて前記少なくとも1つの内部ジョーを解放し、前記製品を押し出すために使用される前記組立体が前記押出機の前記面板から取り外されるステップと、
を備える方法。
【請求項15】
高圧リリーフ組立体と、前記高圧リリーフ組立体に取り付けられた少なくとも1つの組立体ロック装置とを有する、製品を押し出すのに適した押出機であって、
(a)一つの端部を有する押出機孔を有するバレルハウジング、および前記製品を押し出すための前記押出機孔の中に配置された押出手段を有する押出機と、
(b)前記押出機孔の前記端部に取り付けられた画定済み円形開口部を有する面板を備える高圧リリーフ組立体であって、前記面板の前記画定済み開口部が前記押出機の孔と一致するとともに、機械式ストップを形成し、かつ上部および下部を有し、ピストン室孔および製品放出ポートが前記面板の前記下部に配置され、前記ピストン室孔と前記製品放出ポートが互いに交差している、高圧リリーフ組立体と、
(c)遠位端および近位端を有するバルブ本体と、前記バルブ本体内に配置されたロック溝を有するピストンと、を有する第1のバルブ組立体であって、前記ピストンが前記ピストン室孔の中で開位置から閉位置まで可動であり、前記バルブ本体の前記近位端が前記面板の前記下部で前記ピストン室孔に取り付けられる、第1のバルブ組立体と、
(d)前記第1のバルブ組立体の前記バルブ本体の前記遠位端に取り付けられた第1のリニアアクチュエータであって、前記第1のリニアアクチュエータが前記ピストンと接触しており、前記第1のリニアアクチュエータが作動すると、前記ピストンを前記ピストンの元の開位置から前記室孔の中にかつ前記面板によって画定された前記円形開口部の中に部分的に押し込むことにより、前記ピストンを前記閉位置まで移動させ、それによって前記製品放出ポートをふさぎ、前記製品が前記放出ポートを通って流出しないようにし、前記第1のリニアアクチュエータが作動を停止すると、前記ピストンを前記ピストンの元の開位置まで移動させる、第1のリニアアクチュエータと、
(e)前記ピストンと係合させることにより前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための手段と、
を備え、
前記第1のリニアアクチュエータが作動すると、前記ピストンが前記閉位置まで移動し、前記ピストンをロックするための前記手段が作動すると、前記ピストンが前記手段によって前記閉位置に保持され、
前記押出機から圧力が軽減されるべきときに、前記ピストンをロックするための前記手段が作動を停止し、続いて前記第1のリニアアクチュエータが作動を停止し、それによって前記第1のバルブ組立体の前記ピストンを前記開位置まで移動させ、それによって前記製品が前記放出ポートを通って流出することを可能にして、前記押出機内の圧力を軽減し、
前記押出機が、前記押出機に取り付けられた少なくとも1つの組立体ロック装置を有し、前記組立体ロック装置が、前記押出機による前記製品を押し出すために使用される組立体を所定の位置に保持しロックする前記面板に取り付けられ、
(i)開位置と閉位置を有するリニア駆動組立体と、
(ii)直線的に配置されかつ前記リニア駆動組立体と接触しているリニア歯車ラックであって、それによって前記リニア駆動組立体が前記歯車ラックを前記開位置から前記閉位置まで移動させる、リニア歯車ラックと、
(iii)前記組立体ロック装置の前記円形開口部に芯合せされたスクロールねじ山を有する円形スクロール歯車であって、前記スクロール歯車が前記リニア歯車ラックと係合する円形スクロール歯車と、
(iv)前記スクロールねじ山のねじ山とかみ合うねじ山領域を有する少なくとも1つの内部ジョーであって、前記内部ジョーが前記スクロール歯車および前記リニア歯車ラックによって前記閉位置まで駆動され、それによって前記製品を押し出すために使用される組立体を前記面板の前記機械式ストップに隣接してしっかりと保持する、内部ジョーと、
を備え、
前記製品を押し出すために使用される前記組立体が解放されるべきときに、前記組立体ロック装置が作動し、前記スクロール歯車が前記スクロール歯車の開位置まで駆動されて前記内部ジョーを解放し、前記製品を押し出すために使用される前記組立体が前記押出機の前記面板から取り外すことができる、押出機。
【請求項16】
前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための前記手段が、
(a)前記第1のバルブ組立体の前記バルブ本体に取り付けられたバルブ本体を有する第2のバルブ組立体と、
(b)前記第2のバルブ組立体の前記バルブ本体に取り付けられた第2のリニアアクチュエータと、
(c)前記第2のバルブ組立体の前記第2のリニアアクチュエータに取り付けられた連結手段と、
(d)前記連結手段に取り付けられ、前記第1のバルブ組立体の前記ピストンと係合する関係で配置されたロックピンと、
を備え、
それによって前記第1のリニアアクチュエータが作動すると、前記ピストンが前記閉位置まで移動し、前記第2のリニアアクチュエータが作動すると、前記ロックピンが前記第1のバルブ組立体の前記ピストンの前記ロック溝と係合し、それによって前記ピストンを前記閉位置に保持し、
それによって前記押出機から圧力が軽減されるべきときに、前記第2のリニアアクチュエータが作動を停止し、それによって前記ロックピンを前記ピストンの前記ロック溝からはずし、続いて前記第1のリニアアクチュエータが作動を停止し、それによって前記第1バルブ組立体のピストンを前記開位置まで移動させ、それによって製品が前記放出ポートを通って流出することを可能にして、前記押出機内の圧力を軽減する、請求項15に記載の押出機。
【請求項17】
高圧リリーフ組立体と前記高圧リリーフ組立体に取り付けられた組立体ロック装置とを有する、製品を押し出すのに適した請求項15に記載の押出機を操作する方法であって、
(a)前記製品を押し出すために使用される組立体を前記押出機によって、前記押出機の前記面板に取り付けられた組立体ロック装置の中に置くステップと、
(b)前記組立体ロック装置を作動させ、それによって前記スクロール歯車および前記リニア歯車ラックによって駆動される前記少なくとも1つの内部ジョーを前記閉位置まで駆動し、それによって前記製品を押し出すために使用される前記組立体を前記面板の前記機械式ストップに隣接してしっかりと保持するステップと、
(c)前記高圧リリーフ組立体の前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置から前記ピストンの閉位置まで移動させ、それによって前記放出ポートをふさぎ、前記製品が前記放出ポートを通って流出しないようにするステップと、
(d)前記ピストンを前記ピストンの閉位置にロックするための前記手段を作動させ、それによって前記ピストンを前記ピストンの閉位置に保持するステップと、
(e)前記製品を連続的に押し出すステップと、
(f)前記製品の連続的な押出しを終了するステップと、
(g)前記製品の押出しを終了した後、前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータの作動を停止させるとともに、前記ピストンをロックするための前記手段の作動を停止させることにより、前記押出機内の圧力を軽減し、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置まで移動させ、前記製品が前記放出ポートを流れることを可能にして、前記押出プロセス中に前記押出機内に蓄積された圧力を軽減するステップと、
(h)前記スクロール歯車を前記スクロール歯車の開位置まで駆動する前記組立体ロック装置を作動させ、前記少なくとも1つの内部ジョーと前記製品を押し出すために使用される前記組立体とを解放し、前記製品を押し出すために使用される前記組立体を前記押出機の前記面板から取り外すステップと、
を備える方法。
【請求項18】
高圧リリーフ組立体と、前記高圧リリーフ組立体に取り付けられた組立体ロック装置とを有する、製品を押し出すのに適した請求項16に記載の押出機を操作する方法であって、
(a)前記製品を押し出すために使用される組立体を前記押出機によって、前記押出機の前記面板に取り付けられた組立体ロック装置の中に置くステップと、
(b)前記組立体ロック装置を作動させ、それによって前記スクロール歯車および前記リニア歯車ラックによって駆動される前記少なくとも1つの内部ジョーを前記閉位置まで駆動し、それによって前記製品を押し出すために使用される組立体を前記面板の前記機械式ストップに隣接してしっかりと保持するステップと、
(c)前記高圧リリーフ組立体の前記第1のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置から前記ピストンの閉位置まで移動させ、それによって前記放出ポートをふさぎ、前記製品が前記放出ポートを通って流出しないようにするステップと、
(d)前記高圧リリーフ組立体の前記第2のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータを作動させ、それによって前記ロックピンを移動させ、前記ピンを前記ピストンの前記溝にはめ、それによって前記ピストンを前記閉位置に保持するステップと、
(e)前記製品を連続的に押し出すステップと、
(f)前記製品の連続的な押出しを終了するステップと、
(g)前記製品の押出しを終了した後、前記第1のバルブ組立体および前記第2のバルブ組立体の前記リニアアクチュエータの作動を停止させることによって前記押出機内の圧力を軽減し、それによって前記ピストンを前記ピストンの開位置まで移動させ、前記製品が前記放出ポートを流れることを可能にして、前記押出プロセス中に前記押出機内に蓄積された圧力を軽減するステップと、
(h)前記スクロール歯車を前記スクロール歯車の開位置まで駆動する前記組立体ロック装置を作動させ、前記少なくとも1つの内部ジョーと、前記製品を押し出すために使用される前記組立体とを解放し、前記製品を押し出すために使用される前記組立体を前記押出機から取り外すステップと、
を備える方法。
【請求項19】
前記製品の押出しの最後における組立体の前記圧力軽減および切り替えが約1〜10分で完了される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記製品の押出しの最後における組立体の前記圧力軽減および切り替えが約1〜10分で完了される、請求項18に記載の方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−514087(P2013−514087A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544475(P2012−544475)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/003129
【国際公開番号】WO2011/075161
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】