説明

押釦スイッチ

【目的】 ハウジングにガイド壁を立設しなくともキートップが昇降自在に保持できる部材を用い、該保持部材が該ハウジングから脱落しにくい構造を工夫することにより、キートップの昇降動作に支障をきたすことなく薄型化が促進できる押釦スイッチを提供する。
【構成】 キートップ23の高さ位置に応じて交差角度が変更自在となるようにリンク部材26,27の外部脚片29および内部脚片32を連結するとともに、各係合突起29a,32aをハウジング22の係合凹所22b,22cに係合させることによって両脚片29,32を離反方向から位置規制した。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キーボード装置のキースイッチなどとして用いられる押釦スイッチに係り、特に薄型化に好適な押釦スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、この種の押釦スイッチの従来例を示す断面図である。
【0003】同図において、符号1は金属板等の硬質材料からなる支持板で、この支持板1上にはメンブレンスイッチ2が載置されている。このメンブレンスイッチ2は、可撓性を有する上部シート3の下面に設けた可動接点4を、下部シート5の上面に設けた固定接点6に対向せしめ、かつ両シート3,5間にスペーサ7を介設してなるスイッチ素子である。また、メンブレンスイッチ2上には、環状のガイド壁8aを立設した合成樹脂製のハウジング8が載置されており、ガイド壁8aの内側の開口部8bを可動接点4の上方に位置させている。そして、合成樹脂製のキートップ9の裏面中央部に突設されているステム10が、ガイド壁8aの内壁面に沿って摺動自在となるように開口部8b内に挿入され、このステム10の内部に、アクチュエータとして機能するコイルばね11が強嵌合により取り付けられている。なお、ガイド壁8aの外側でハウジング8とキートップ9との間に組み込まれている復帰ばね12は、該キートップ9を上方へ付勢するためのものである。
【0004】このように構成された押釦スイッチは、操作者が復帰ばね12の弾発力に抗してキートップ9を押し込んでいくと、ステム10がガイド壁8aの内壁面に沿って下降し、このステム10内のコイルばね11がメンブレンスイッチ2の上部シート3に当接して漸次圧縮されていく。そのため、キートップ9を所定ストローク押し込むと、コイルばね11の弾発力により上部シート3が下方へ撓んで可動接点4が固定接点6に接触し、オフからオンへのスイッチングが行われる。
【0005】また、かかるオン状態で操作者がキートップ9に対する押圧操作力を除去すると、復帰ばね12の弾発力によってキートップ9が初期位置まで押し上げられるので、コイルばね11が上部シート3から離間して該上部シート3の撓みが解消され、それに伴って可動接点4が固定接点6から離間し、図7に示すオフ状態に戻る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、キーボード装置などに組み込まれる押釦スイッチに対しては、近時ますます薄型化の要望が高まっているが、上述した従来の押釦スイッチの場合、ステム10をガイド壁8aの内壁面に摺接させることによってキートップ9がハウジング8に昇降自在に保持されているので、所望の作動ストロークを確保しつつ押釦スイッチを薄型化するためにガイド壁8aの高さ寸法を極力抑えると、必然的にガイド壁8aに対するステム10の挿入量が少なくなってしまう。その結果、摺動に必要とされるステム10とガイド壁8a間の微小クリアランスに起因して、キートップ9がハウジング8に対し傾きやすくなるので、例えば操作者がキートップ9の縁部を押し込む端押しが行われたりすると、ステム10がガイド壁8aに引っ掛かってキートップ9の昇降動作に支障をきたしてしまい、操作感触の劣化や動作不良を招来しやすかった。
【0007】本発明はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、キートップの昇降動作に支障をきたすことなく薄型化が促進できる押釦スイッチを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的は、先端部に外向きの係合突起を有して平行に延びる一対の外部脚片を、キートップの裏面片側を支持するための第1の支持部が橋絡した形状の第1のリンク部材と、先端部に内向きの係合突起を有して上記外部脚片に対し平行かつ内側で交差する向きに延びる一対の内部脚片を、上記キートップの裏面他側を支持するための第2の支持部が橋絡した形状の第2のリンク部材とを備え、上記外部脚片および上記内部脚片を互いの交差する角度が変更自在となるようにそれぞれの交差部にて連結し、これら両リンク部材を弾性部材で上方へ付勢するとともに、ハウジングに、上記外部脚片の上記係合突起を遊挿して係合可能な一対の内向きの係合凹所と、上記内部脚片の上記係合突起を遊挿して係合可能な一対の外向きの係合凹所とを設けることによって達成される。
【0009】
【作用】上記手段によれば、第1および第2のリンク部材の各支持部は弾性部材の弾発力を受けてキートップを支持することができ、また、キートップに押圧操作力が付与されて第1および第2の支持部が押し込まれると、略X字形に交差して連結されている外部脚片および内部脚片は、キートップ側から見て次第に交差する角度を増していくが、キートップを支持する両リンク部材をこのように折り畳んでいっても各脚片の係合突起をハウジングで位置規制することができるので、該ハウジングにガイド壁を立設しなくとも該キートップをまっすぐに下降させることができる。さらにまた、外部脚片の外向きの係合突起をハウジングの内向きの係合凹所に係合させ、かつ内部脚片の内向きの係合突起をハウジングの外向きの係合凹所に係合させることにより、交差部どうしを連結させている外部脚片および内部脚片を離反方向から位置規制することができるので、これら両脚片の連結が保証されるとともに、各係合突起が対応する係合凹所から外れにくくなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図6に基づいて説明する。ここで、図1は実施例たる押釦スイッチの内部構造を示す平面図、図2は該押釦スイッチのオフ状態の断面図、図3は該押釦スイッチのオン状態の断面図、図4は該押釦スイッチに組み込まれるキートップ保持体の斜視図、図5は該キートップ保持体の分解斜視図、図6(a)〜(d)は該キートップ保持体の動作説明図である。
【0011】これらの図において、符号15は金属板等の硬質材料からなる支持板で、この支持板15上にはメンブレンスイッチ16が載置されている。このメンブレンスイッチ16は、可撓性を有する上部シート17の下面に設けた可動接点18を、下部シート19の上面に設けた固定接点20に対向せしめ、かつ両シート17,19間にスペーサ21を介設してなるスイッチ素子である。また、符号22は合成樹脂製のハウジング、符号23はハウジング22の上方で昇降自在に保持された合成樹脂製のキートップであり、ハウジング22には、可動接点18の上方に開口部22aが設けてあるとともに、後述するキートップ保持体の係合突起をスライド自在に係合させるための内向きの一対の係合凹所22bおよび外向きの一対の係合凹所22cが設けてある。そして、ハウジング22上には、座屈変形が可能なスカート状の側壁部24aが駆動部24bを支持する形状に成形されて該側壁部24aの座屈時にクリック感を生起する公知のクリックゴム24が載置されており、このクリックゴム24の駆動部24bを可動接点18の上方に位置させている。
【0012】符号25は合成樹脂製のキートップ保持体で、このキートップ保持体25は図4,5に明らかなように、略E字形のリンク部材26と、略U字形のリンク部材27とを組み合わせて構成されている。ここで、一方のリンク部材26は、キートップ23の裏面片側を支持・固定するための支持軸28の両端から、先端部に外向きの係合突起29aを有し略中央部には内向きの連結ピン29bを有する一対の外部脚片29を平行に延設し、かつ支持軸28の中央から、外部脚片29よりも短い操作片30を延設してなるもので、この操作片30は板厚方向の外力に対して若干の可撓性を有する弾性片であって、キートップ保持体25をハウジング22に組み込むと、この操作片30の先端部がクリックゴム24の駆動部24bの天面に常時弾接するようになっている。また、他方のリンク部材27は、キートップ23の裏面他側を支持・固定するための支持軸31の両端から上記外部脚片29に対し平行かつ内側で交差する向きに、先端部に内向きの係合突起32aを有し略中央部には略ハート形の長孔32bを有する一対の内部脚片32を延設してなるもので、長孔32bの上部の傾斜面32cを利用したスナップインによって各長孔32b内にそれぞれ上記連結ピン29bを遊挿し、対応する外部脚片29と内部脚片32とを連結ピン29bが長孔32bに沿って移動自在となるように連結することにより、両リンク部材26,27を一体化してキートップ保持体25となしている。したがって、このキートップ保持体25は、キートップ23に押圧操作力を付与して両リンク部材26,27の支持軸28,31を下方へ押し込んでいくと、図6(a)〜(d)に示すように、略X字形に交差して連結されている外部脚片29および内部脚片32がキートップ23側から見て次第に交差する角度を増していき、キートップ保持体25の高さ寸法が漸次減少するように両リンク部材26,27を折り畳んでいくことができる。
【0013】ただし、このキートップ保持体25は、外側のリンク部材26の支持軸28に内側のリンク部材27の内部脚片32が当接しないように寸法設定してあり、具体的には、長孔32bから支持軸28までの距離Dを該長孔32bから内部脚片32の先端までの長さLよりも大きく設定してある(図6参照)。したがって、両リンク部材26,27を、外部脚片29および内部脚片32が真横に倒れるまで折り畳むことができる。
【0014】そして、このキートップ保持体25をハウジング22に取り付ける際には、各外部脚片29の外向きの係合突起29aをそれぞれ、図1に示す傾斜面22dを利用したスナップインによって内向きの係合凹所22b内に遊挿するとともに、各内部脚片32の内向きの係合突起32aをそれぞれ、図1に示す傾斜面22eを利用したスナップインによって外向きの係合凹所22c内に遊挿する。これにより、各係合突起29a,32aがそれぞれ係合凹所22b,22cにスライド自在に係合され、各外部脚片29の外側と各内部脚片32の内側とがハウジング22に位置規制されることになる。また、こうしてキートップ保持体25をハウジング22に組み込むと、予めハウジング22に組み込んでおいたクリックゴム24の駆動部24bが操作片30の先端部に弾接するので、この操作片30を介してリンク部材26の支持軸28が上方へ付勢されるとともに、このリンク部材26の連結ピン29bを介して内側のリンク部材27の支持軸31も上方へ付勢されることになる。
【0015】なお、ハウジング22には図1に示すように、係合凹所22bと斜めに対向する個所に突部22fが設けてあり、キートップ保持体25をハウジング22に取り付けると、外部脚片29の先端部で係合突起29aの背面側が該突部22fと近接するようにしてあるので、衝撃等の強い外力が加わっても係合突起29aが係合凹所22bから外れにくくなっている。
【0016】上記の如くに構成された押釦スイッチは、キートップ保持体25の両リンク部材26,27の各支持軸28,31が、クリックゴム24の弾発力を受けてキートップ23の裏面の両側を支持することになり、また、両リンク部材26,27の外部脚片29および内部脚片32を互いの交差する角度が変更自在となるように連結してあって、しかも各脚片29,32をハウジング22で位置規制しているので、結局、キートップ23はハウジング22の上方で昇降自在に保持されることになる。
【0017】したがって、操作者がキートップ23に押圧操作力を付与し、両支持軸28,31をクリックゴム24の弾発力に抗して押し込むと、両支持軸28,31がその場で回転すると共に、各係合突起29a,32aが係合凹所22b,22c内をスライドし、略X字形に交差して連結されている外部脚片29および内部脚片32はキートップ23側から見て次第に交差する角度を増していき、それに伴い操作片30がクリックゴム24の駆動部24bを下方へ押し込んでいくので、駆動部24bを所定量下降させた時点で、側壁部24aが座屈してクリック感が生起されるとともに、該駆動部24bが勢いよく押し込まれてメンブレンスイッチ16の上部シート17に衝突し、その結果、該上部シート17が下方へ撓んで可動接点18が固定接点20に接触し、図2に示すオフ状態から図3に示すオン状態へのスイッチングが行われる。
【0018】また、かかるオン状態で操作者がキートップ23に対する押圧操作力を除去すると、座屈していたクリックゴム24が自らの弾性で元の形状に復帰するので、駆動部24bの上昇に伴って操作片30が押し上げられていき、よって折り畳まれていた両リンク部材26,27が起立していきキートップ23が初期位置まで押し上げられるとともに、上部シート17の撓みが解消されて可動接点18が固定接点20から離間し、オフ状態に戻る。
【0019】このように上記実施例は、リンク部材26,27を組み合わせてなるキートップ保持体25を用いてキートップ23を支持し、該キートップ23の高さ位置に応じて交差角度が変更自在な両リンク部材26,27の各脚片29,32をハウジング22で位置規制するというものなので、ハウジング22に従来品のようなガイド壁を立設しなくともキートップ23をまっすぐに昇降させることができ、しかもキートップ23の昇降動作に支障をきたすような部品どうしの引っ掛かりも起こりにくくなっており、そのため操作性や信頼性を損なうことなく押釦スイッチの大幅な薄型化が実現されている。
【0020】さらに、上記実施例では、内側のリンク部材27の内部脚片32の先端が外側のリンク部材26の支持軸28に当接しないように寸法設定してあるので、両リンク部材26,27を、図6(d)に示すように真横に倒れるまで折り畳むことができ、そのためキートップ23のストローク最下点を極めて低い位置に設定できるという利点があり、押釦スイッチの薄型化を促進するうえで好都合である。
【0021】また、上記実施例で用いたキートップ保持体25は、両リンク部材26,27の各脚片29,32の交差部で連結ピン29bを長孔32bに沿ってスライド自在となし、かつ各脚片29,32の先端部の係合突起29a,32aをハウジング22に対してスライド自在となすことにより、各脚片29,32の基端側に位置する2本の支持軸28,31の間隔を一定に保ったまま、両リンク部材26,27が折り畳めるようになっているので、キートップ23を両支持軸28,31に固定する支持構造が実現されている。すなわち、例えば各脚片29,32の交差部を回動中心として両リンク部材26,27を折り畳むこともできるが、その場合にはキートップ23が両リンク部材26,27に対してスライド自在な支持構造を採用しなければならず、該キートップ23の裏面の形状が複雑化したり大形化する虞がある。しかるに、この実施例のように各脚片29,32の基端部を横ずれさせることなく両リンク部材26,27が折り畳めれば、キートップ23はたんに支持軸28,31に固定できさえすればよいので、図2,3に示す如く該キートップ23の裏面形状は簡単かつ小形で済み、よって成形性が良好で薄型化にも好適である。なお、キートップ23はキートップ保持体25に対してスナップインによる取付が行えるので、組立性も良好である。
【0022】しかも、上記実施例で用いたキートップ保持体25は、各外部脚片29の外向きの係合突起29aをそれぞれハウジング22の内向きの係合凹所22bに係合させ、かつ各内部脚片32の内向きの係合突起32aをそれぞれハウジング22の外向きの係合凹所22cに係合させることにより、各脚片29,32ひいては両リンク部材26,27がハウジング22によって位置規制できるようにしてあるので、交差部どうしを連結させている外部脚片29および内部脚片32は常に離反方向から位置規制されることになる。したがって、これら両脚片29,32の連結が保証されるとともに、強い外力が加わっても各係合突起29a,32aが対応する係合凹所22b,22cから外れにくく、キートップ保持体25のハウジング22からの脱落事故が未然に防止されている。
【0023】さらにまた、上記実施例で用いたキートップ保持体25には、一方のリンク部材26に操作片30が設けてあり、操作者がキートップ23を押し込んでいくと該操作片30がクリックゴム24の駆動部24bを介して可動接点18を押圧駆動するようになっているので、キートップ23の裏面からステムを省略し、スイッチングに必要な該駆動部24bの下降量を該キートップ23の作動ストロークよりも小さく設定することが可能となっている。すなわち、操作片30を有するリンク部材26は外部脚片29の先端部を可動支点とする回動を行うが、駆動部24bの天面に弾接する操作片30の先端部の回動半径は、キートップ23に直接押し込まれる支持軸28の回動半径の約半分なので、該駆動部24bの押し込み量をキートップ23の押し込み量の約半分で済ますことができ、その結果、操作に伴うクリックゴム24の変形量が少なくなってその寿命が延び、長期に亘って高信頼性が維持できる。そしてまた、作用点たる操作片30の先端部の回動半径が、力点たる支持軸28の回動半径の約半分であることから、てこの原理により、該支持軸28に付与する押圧操作力が小さくても、該操作片30を介してクリックゴム24を大きな力で押し込むことができ、よって押圧操作力の軽減化が図れるという利点もある。しかも、上記実施例では操作片30自体が弾性片であって、クリックゴム24の駆動部24bをストローク最下点まで押し込んだ後に該操作片30が若干撓むので、極めて薄型の押釦スイッチでありながら確実にオーバーストロークが得られ、良好な操作感触が期待できる。
【0024】なお、上記実施例では外側のリンク部材に設けた操作片をクリックゴムに弾接させているが、同様の操作片を内側のリンク部材に設けたり、クリックゴム以外の弾性部材で両リンク部材を上方へ付勢したり、あるいは弾性部材を介さずに可動接点を直接押圧駆動できる操作片を採用するなどしてもよい。また、両リンク部材の連結構造やキートップに対する支持構造、ハウジングに対する係合構造等が適宜選択可能であることは、言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、キートップの高さ位置に応じて交差角度が変更自在となるように連結した両リンク部材の外部脚片および内部脚片を、ハウジングによって離反方向から位置規制するという本発明によれば、ハウジングにガイド壁を立設する必要がなくて、キートップの昇降動作に支障をきたさずに押釦スイッチが大幅に薄型化できるという優れた効果を奏し、また、外部脚片および内部脚片の連結が保証されるとともに、両リンク部材のハウジングからの脱落が防止できるので、強い外力が加わっても高信頼性が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例たる押釦スイッチの内部構造を示す平面図である。
【図2】該押釦スイッチのオフ状態の断面図である。
【図3】該押釦スイッチのオン状態の断面図である。
【図4】該押釦スイッチに組み込まれるキートップ保持体の斜視図である。
【図5】該キートップ保持体の分解斜視図である。
【図6】該キートップ保持体の動作説明図である。
【図7】従来の押釦スイッチを示す断面図である。
【符号の説明】
16 メンブレンスイッチ(スイッチ素子)
18 可動接点
20 固定接点
22 ハウジング
22b,22c 係合凹所
23 キートップ
24 クリックゴム(弾性部材)
25 キートップ保持体
26 (第1の)リンク部材
27 (第2の)リンク部材
28 支持軸(第1の支持部)
29 外部脚片
29a 係合突起
29b 連結ピン(交差部)
30 操作片
31 支持軸(第2の支持部)
32 内部脚片
32a 係合突起
32b 長孔(交差部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハウジングの上方で昇降自在に保持されたキートップと、該キートップの下方に配置されて該キートップを上方へ付勢する弾性部材と、可動接点を固定接点に対向せしめたスイッチ素子とを備え、上記弾性部材に抗して上記キートップを押し込むことにより上記可動接点が上記固定接点に接触してスイッチングが行われる押釦スイッチにおいて、先端部に外向きの係合突起を有して平行に延びる一対の外部脚片を、上記キートップの裏面片側を支持するための第1の支持部が橋絡した形状の第1のリンク部材と、先端部に内向きの係合突起を有して上記外部脚片に対し平行かつ内側で交差する向きに延びる一対の内部脚片を、上記キートップの裏面他側を支持するための第2の支持部が橋絡した形状の第2のリンク部材とを備え、上記外部脚片および上記内部脚片を互いの交差する角度が変更自在となるようにそれぞれの交差部にて連結し、これら両リンク部材を上記弾性部材で上方へ付勢するとともに、上記ハウジングに、上記外部脚片の上記係合突起を遊挿して係合可能な一対の内向きの係合凹所と、上記内部脚片の上記係合突起を遊挿して係合可能な一対の外向きの係合凹所とを設けたことを特徴とする押釦スイッチ。
【請求項2】 請求項1の記載において、上記第1および第2のリンク部材のうち少なくともいずれか一方に、上記可動接点を押圧駆動可能な操作片を設けたことを特徴とする押釦スイッチ。
【請求項3】 請求項2の記載において、上記操作片を上記弾性部材に弾接させたことを特徴とする押釦スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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