説明

抽出された飲料製造機械のための抽出ユニット

【課題】容器内の廃棄物を分布させる抽出された飲料製造機械のための抽出ユニットを提供する。
【解決手段】飲料製造機械のための抽出ユニット(1)であって、抽出組立体(2)を有し、抽出組立体(2)の下の廃棄物容器(3)と関連付けられる。抽出組立体(2)は、抽出材料を受け入れるための抽出チャンバ(12)、抽出チャンバ(12)から廃棄物を排出するように抽出チャンバ(12)に沿って移動可能な第1の取り出し手段、および排出された廃棄物に係合するとともに排出された廃棄物を容器(3)に排出するように抽出チャンバ(12)に対して移動可能な第2の取り出し手段を含む、多くの部材を有する。部材の少なくとも1つは、軸(7)周りに揺動するように取付けられた揺動部材であり、レベリング手段が、容器(3)内で揺動するように揺動部材(12)と結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出された、特にコーヒー、飲料製造機械のための抽出ユニットに関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、抽出組立体と、抽出組立体から排出される廃棄物を捕らえるように抽出組立体の下に配置された容器とを有するタイプの抽出ユニットに関する。抽出組立体は、抽出材料を受け入れるための抽出チャンバ、抽出チャンバから廃棄物を排出するように抽出チャンバに沿って移動可能な第1の取り出し手段、および排出された廃棄物に係合するとともにそれを容器に排出するように抽出チャンバに対して移動可能な第2の取り出し手段を有する、多くの部材を有する。部材の少なくとも1つは、揺動運動を実行するように取付けられる。
【背景技術】
【0003】
このタイプの抽出組立体は、出願人の2009年1月15日に公開された特許文献1および2010年10月20日に公開された特許文献2に記載されている。
【0004】
抽出チャンバと第1の取り出し手段の両方が軸周りに揺動するように取付けられている特許文献2に記載された抽出組立体とともに使用するために本発明は設計されているが、本発明はまた、任意の抽出組立体とともに使用され得る。この抽出組立体では、抽出組立体は固定されているが、少なくとも1つの揺動部材、例えば第1または第2の取り出し手段の一部を形成する揺動部材が提供される。
【0005】
上述のタイプの抽出ユニットは、容器内で廃棄物を効果的に分布させる問題、より具体的には、容器内に捨てられた廃棄物材料が抽出組立体の天井にすぐに達する急速に上昇する円錐体を形成することを防ぐ問題を引き起こし、その結果容器の容積の一部のみしか実際に使用されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第WO/2009/007804号
【特許文献2】欧州特許出願公開2241228号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、容器内の廃棄物を分布させる単純で、比較的低コストの方法を提供するように設計された、上述のタイプの抽出ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、請求項1および好ましくは請求項1に直接または間接的に従属する請求項のいずれか1項に記載された抽出ユニットが提供される。
【0009】
本発明の限定されない実施形態が、添付の図面を参照して例として記載される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明による抽出ユニットの好適な実施形態の部分的にハッチングされ、部分的に断面にされた図を示す。
【図2】図2は、動作位置での図1の詳細を示す。
【図3】図3は、動作位置での図1の詳細を示す。
【図4】図4は、動作位置での図1の詳細を示す。
【図5】図5は、動作位置での図1の詳細を示す。
【図6】図6は、動作位置での図1の詳細を示す。
【図7】図7は、図1乃至6の詳細の拡大斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
数字1は全体として、抽出された、特にコーヒー、飲料製造機械(図示せず)のための抽出ユニットを示す。
【0012】
ユニット1は、抽出材料−この場合、エスプレッソ(ES)および/または入れたての(FB)コーヒーのための挽いたコーヒー−を受け入れるための既知の抽出組立体2、および抽出組立体2から排出された廃棄物−この場合、コーヒーの出し殻−を捕らえるように抽出組立体2の下に配置されたカップ形状の、上部が開いた容器3を有する。
【0013】
抽出組立体2は、特許文献2に記載されたものと実質的に同一であり、この特許文献2の詳細な説明が読者に参照される。
【0014】
一般的に、抽出組立体2は、細長い抽出体6を収容する空間を規定するように与えられた距離離された2つの一体式の垂直肩部5(一方のみ図示)によって規定されたケーシング4を有する。この細長い抽出体6は、ケーシング4に対して、肩部5に垂直な水平軸7周りに揺動するように、肩部5に取り付けられる。
【0015】
抽出体6は、軸7に垂直な長手方向軸8を有し、傾斜した前方タブ10および傾斜した後方タブ11を持つ円筒状のカップ形状体9によって規定された上部を有する。カップ形状体9は軸8と同軸であり、上面14を通って形成された上部充填−取り出し開口13を通じて外部と連絡する抽出チャンバ12を内部に画定し、底において底壁15によって閉じられる。
【0016】
抽出体6はまた、カップ形状体9と同軸であるとともに底壁15から下方に延びる管状体16によって規定される底部を有する。排出ピストン18のロッド17は、管状体16の内部であるとともに底壁15を通って形成された軸方向孔を通ってスライドするように取付けられる。ピストン18は、抽出チャンバ12の内部を軸方向にスライドするように取付けられたプレートによって規定される。ピストン18に接続された端部とは反対側の、ロッド17の下端部は、T形状部材19(図7)に取付けられ、このT形状部材19の下端部は2つの正反対の半径方向アームを有し、各アームは、それぞれのパネル5に接続された固定されるとともに移動可能な制御カムのシステム20それぞれに係合し、特許文献2に詳細が記載されている。ピストン18は通常、ロッド17に取付けられるとともに底壁15とT形状部材19との間で圧縮される弾性手段(図示せず)によって、カップ形状体9の底壁15に接触して、下降停止位置に保持される。
【0017】
図7により明確に示されるように、T形状部材19の各アームは、半径方向付加物21を有する。この半径方向付加物21は、ロッド17および軸8と平行に下方に突出するとともに、もう1つの半径方向付加物21とともに、ケーシング4の下且つ容器3の内部に突出するレベリング(ならす、平らにする、山をくずす)装置22を支える。
【0018】
レベリング装置22は、軸8を横切るとともに付加物21の自由端に一体に接続された部分23と、さらなる部分を有する、屈曲板を有する。このさらなる部分は、下方に曲げられるとともに部分23に対して前方に、部分23と100−150°の角度を形成して、曲げられた略長方形のへら(パドル)24を規定するように、部分23から延びる。
【0019】
図示された例では、へら24は、長手方向端部歯25で歯をつけられる。
【0020】
肩部5の間の空間はまた、長手方向軸27を有する圧力ピストン26、および2つの正反対の半径方向付加物28(一方のみ図示)が取り付けられる。この2つの正反対の半径方向付加物28は、互いに同軸であるとともに軸7と平行な軸を持ち、各付加物28は、それぞれのパネル5に取付けられたそれぞれのガイド(図示せず)に、横方向にスライドし、角度固定された方法で、はめ込まれる。
【0021】
ピストン26の完全な詳細およびその作動システムは特許文献2にも示されている。
【0022】
ピストン26は、ピストン26が抽出チャンバ12を閉じるようにカップ形状体9に沿って液密にスライドする下降位置と、ピストン26が抽出チャンバ12から完全に引き抜かれるとともに抽出チャンバ12の与えられた高さ上に配置される上昇位置との間で、軸27に沿って、移動可能である。
【0023】
肩部5の間の空間はまた、ピストン18によって抽出チャンバ12から排出された廃棄物を容器3内に取り出す(降ろす)ための受動ドクタ(掻き取り)装置29を備える。
【0024】
ドクタ装置29は、U字形状であり、ピストン26の正面で、軸7に平行な軸30周りに揺動するように、肩部5にヒンジで連結され、ドクタ(掻取り器)31によって規定される中間部材を有する。このドクタ31は、軸7に平行であり、軸7周りに揺動するカップ形状体9の上面14が移動した経路に沿って位置し、弾性手段(図示せず)によって通常は上面14およびタブ10と接触してスライドするように押される。
【0025】
抽出ユニット1の動作は、特許文献2に詳細に記載されているので、各飲料、すなわちESまたはFBを製造するサイクル中に抽出体6によって想定される連続的な位置の機能としての、そして、図1および2の充填位置での、レベリング装置22の動作に特に関連して、ここでは単に簡単に記載される。この充填位置では、軸8は略垂直であり、カップ形状体9の開口13は、軸30とドクタ31との間であって、抽出材料を充填するためのホッパ(図示せず)の直下に配置され、ピストン18は抽出チャンバ12の底壁15に接触する下降停止位置にあり、へら24の自由端は容器3内の位置A(図1および2)にある。
【0026】
いったん抽出材料が充填されると、抽出体6は、抽出チャンバ12を抽出位置に移動させるように軸7周りに(図1および3の時計回りに)回転する。この抽出位置では、抽出チャンバ12の開口13は、ピストン26と位置を合わせられるとともにピストン26に面して位置決めされる。そして、このピストン26は、抽出チャンバを閉じるとともに飲料を製造するために、抽出チャンバ内に下降され得る。飲料を製造するとき、へら24の自由端は容器3内の位置B(図1および3)に静止している。
【0027】
いったん飲料が抽出されると、ピストン26は抽出チャンバから引き抜かれ、抽出体6は反対方向(半時計周り)に回転する。
【0028】
抽出体6の半時計周りの回転の第1の部分を通じて、その間開口13はドクタ31の下を移動し、ピストン18は下降停止位置にとどまり、へら24の自由端は、位置Aを通って位置C(図1および4)に移動するように軸7と同軸の円弧に沿って動く。
【0029】
抽出体6の半時計周りの回転の第2の部分を通じて、その間開口13はドクタ31を越えて移動し(図5)、ピストン18は完全に引き出された位置に移動し、へら24の自由端は位置D(図1および5)に移動する。
【0030】
図5に示されるように、ピストン18が引き出された位置に移動すると、ピストン18は、抽出チャンバ12から抽出チャンバ12の開口13の外側の位置に廃棄物の塊32を排出する。
【0031】
いったん塊が排出されると、抽出体6は再び反対方向(時計周り)に回転する。
【0032】
抽出体6が時計周りに回転すると、ピストン18は引き出された位置(図6)にとどまり、開口13は、塊32がドクタ31によって係合され、タブ10の上に徐々に動かされ、タブ10の自由端から略垂直下方に延びる落下経路に沿って容器3内に最終的に落下するように、ドクタ31の下を移動して充填位置に後退し、へら24の自由端は、位置Dから位置E(図1および6)に、軸7周りに中心を合わせられた実質的に円形の軌跡であるが上述の弧B−A−Cより半径が小さい軌跡に沿って移動する。
【0033】
最終的に、ピストン18は停止位置に動かされ、したがって、へら24の自由端を位置Eから位置Aに動かす。
【0034】
図1に示されるように、上述の動作サイクルがユニット1によって繰り返して実行されるにつれて、塊32は容器3内に落下し、容器3の底に積み重なり、上部が抽出組立体2に向かって徐々に上昇する実質的に円錐形の山33を形成する傾向がある。
【0035】
上述の説明から明らかであるように、各動作サイクルにおいて、へら24の自由端は循環経路A−B−A−C−D−E−Aに沿って移動し、その一部B−A−C−Dは、容器3内で、実質的に軸7周りに中心を合わせさられた円弧に沿って延びる。したがって、山33が部分B−A−C−Dと干渉する位置に上昇すると、廃棄物33が抽出組立体2に達することを防ぐように、へらは、山33をならす(レベリングする)とともに廃棄物を容器3内に分布させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出組立体と、前記抽出組立体から排出された廃棄物を捕らえるように前記抽出組立体の下に配置された容器とを有し;
前記抽出組立体は、抽出材料を受け入れるための抽出チャンバ、前記抽出チャンバから前記廃棄物を排出するように前記抽出チャンバに沿って移動可能な第1の取り出し手段、および前記排出された廃棄物に係合するとともに前記排出された廃棄物を前記容器に排出するように前記抽出チャンバに対して移動可能な第2の取り出し手段を有する、多くの部材を有し;
前記部材の少なくとも1つは、軸周りに回転するように設計された揺動部材である;
抽出された飲料製造機械のための抽出ユニットであって、
前記抽出組立体は、前記容器内で前記廃棄物をならすためのレベリング手段を有し;
前記レベリング手段は、前記揺動部材とともに揺動するように前記揺動部材と結びつけられるとともに、前記揺動部材から前記容器内に延びる、ことを特徴とする、
抽出された飲料製造機械のための抽出ユニット。
【請求項2】
前記レベリング手段は、前記容器内で移動可能なへらを有する、
請求項1に記載の抽出ユニット。
【請求項3】
前記へらは、くし形である、
請求項2に記載の抽出ユニット。
【請求項4】
前記抽出チャンバは、前記軸周りに揺動するように取付けられるとともに、抽出材料充填位置、抽出位置、および廃棄物取り出し位置を通って延びる経路に沿って前記軸周りに移動可能な上部開口を有し;
前記レベリング手段は、前記軸周りに前記抽出チャンバとともに揺動するように取付けられる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の抽出ユニット。
【請求項5】
前記第2の取り出し手段は、前記抽出チャンバの上であるとともに前記開口の前記経路に実質的に接して配置されたドクタを有する、
請求項4に記載の抽出ユニット。
【請求項6】
前記第1の取り出し手段は、前記抽出チャンバに沿って往復動によって移動可能なピストンを有し;
前記レベリング手段は、前記軸周りに前記抽出チャンバとともに揺動するとともに前記抽出チャンバに対して前記ピストンとともに並進運動するように、前記ピストンと一体化される、
請求項4または5に記載の抽出ユニット。
【請求項7】
前記抽出チャンバは底壁を有するとともに、前記ピストンは、前記底壁を通ってスライドするように取付けられ、前記抽出チャンバの外に配置された自由端を有し、前記容器に面するロッドを有し;
前記レベリング手段は前記自由端に一体に接続される、
請求項6に記載の抽出ユニット。
【請求項8】
前記へらは、前記ロッドに対して、前記第2の取り出し手段によって係合された前記廃棄物が落下する落下経路に向かって傾斜する、
請求項2または3および7に記載の抽出ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−48891(P2013−48891A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−158869(P2012−158869)
【出願日】平成24年7月17日(2012.7.17)
【出願人】(509099992)エヌ アンド ダブリュ グローバル ヴェンディング ソシエタ ペル アチオニ (18)
【Fターム(参考)】