説明

抽出システムを作動させるターボ機械の性能に対する影響を低減するための方法及びシステム

【課題】抽出システムを作動させるターボ機械の性能に対する影響を低減するための方法及びシステムを提供すること。
【解決手段】抽出システムを有するターボ機械102の効率を向上させる方法及びシステムが提供される。抽出システムは、独立プロセスの抽出負荷条件に適合させるためにターボ機械102の作動流体が抽出される複数の抽出ポート120を有することができる。本方法及びシステムは、制御システム110が、抽出負荷条件に適合させるためにどの抽出ポート120が作動流体を引き出すかを最適に判定可能にすることができる。最適位置は、負荷条件に関するデータを利用することにより決定することができ、ここで抽出負荷条件は、任意選択的に、ターボ機械負荷とは区別することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出システムを備えたターボ機械に関し、より詳細には、抽出システムが作動しているときのターボ機械の効率に対する影響を低減する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、例えば限定ではないが、蒸気タービン、ガスタービンなどを含む。ターボ機械は、抽出システムを利用して、独立プロセスで使用するためターボ機械作動流体(蒸気又は同様のもの)の一部を取り出すことができる。独立プロセスは、限定ではないが、地域加熱用途、化学的プロセス、石炭ガス化、油加熱及び霧化などを含むことができる。抽出システムは、独立プロセスの抽出負荷条件に適合することが必要とされる場合がある。抽出負荷条件は、限定ではないが、圧力、温度、流体流量、及び同様のものなどの物理的特性を含むことができる。
【0003】
抽出負荷条件は、ターボ機械サイクルに直接的に関連付けられない場合がある。抽出負荷条件は、一般に、ターボ機械負荷の変動から切り離される。ターボ機械負荷は、電気的及び/又は機械的負荷に対応することができる。抽出負荷条件及びターボ機械負荷の差違は、ターボ機械の性能及び効率悪化につながる可能性がある。この場合、ターボ機械は、抽出負荷条件を一致させるために温度調整及び流量調整を必要とする場合がある。
【0004】
抽出システムを作動させるターボ機械に対する効率及び性能の影響を低減するのに使用される現在公知の方法及びシステムに関する幾つかの問題がある。例えば、蒸気は、固定の高圧位置に配置することができ、通常は蒸気タービン入口である抽出ポートにおいて蒸気タービンから抽出される。蒸気タービン負荷が変化すると、抽出前に蒸気が膨張することが許容されない理由から、大きな性能損失が存在する場合がある。
【0005】
他の方法及びシステムでは、蒸気タービン負荷が変化したときに一定の抽出圧力を維持するようにする制御段が導入される。方法及びシステムは、プロセス柔軟性を最大にし、且つ抽出システムのターボ機械動作の効率に対する影響を低減する必要がある。方法及びシステムは、その複数の別個の抽出位置のどれが所与の負荷条件で最適であるかをほぼリアルタイムに決定する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6233939号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の一実施形態では、ターボ機械(102)のターンダウン効率を改善する方法(200)は、複数のポート(120)を有する抽出システム(108)を備えたターボ機械(102)を準備する段階と、抽出システム(108)によりターボ機械(102)から抽出される流体の物理的条件を含む抽出負荷(220)条件を決定する段階と、
ターボ機械負荷条件(230)を決定する段階と、複数のポート(120)から最適ポート(240)を選択する段階と、を含み、最適ポート(240)を決定する段階が、ターボ機械負荷条件に関するデータを利用する段階を含み、抽出負荷条件が、ターボ機械負荷条件とは独立した独立プロセスにより決定される。
【0008】
本発明の別の実施形態では、ターボ機械(102)のターンダウン効率を向上させるシステムは、ターボ機械全体にわたって配置された複数の抽出ポート(120)を含む抽出システム(108)を備えたターボ機械(102)と、抽出システム(108)によりターボ機械(102)から抽出される流体の物理的条件を含む抽出負荷条件(220)を決定する段階と、ターボ機械(102)の負荷条件(230)を決定する段階と、複数のポート(120)から最適ポート(240)を選択する段階と、を実施するよう構成された制御システム(110)と、を備え、最適ポート(240)の選択段階が、負荷条件に関するデータを利用する段階を含み、抽出負荷条件が、ターボ機械負荷条件とは独立した独立プロセスにより決定される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による、発電プラント施設に装備されたターボ機械を示す概略図。
【図2】本発明の一実施形態による、抽出ポートを最適に決定する方法の一実施例を示すフローチャート。
【図3】本発明の一実施形態による、ターボ機械負荷と抽出負荷との間の関数関係を示す概略図。
【図4】本発明の一実施形態による、抽出ポートを最適に決定する例示的な制御システムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を示す添付図面を参照している。異なる構造及び動作を有するその他の実施形態も、本発明の技術的範囲から逸脱するものではない。
【0011】
以下で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される単数形態は、前後関係から明らかに別の意味を示さない限り複数形態も含む。更に、本明細書内で使用する場合に、用語「備える」及び/又は「備えている」という用語は、そこに述べた特徴部、完全体、ステップ、動作、要素及び/又は構成部品の存在を明示しているが、1以上の他の特徴部、完全体、ステップ、動作、要素、構成部品及び/又はそれらの群の存在又は付加を排除するものではないことは理解されるであろう。
【0012】
本明細書で使用される特定の用語は、読み手のための便宜上のものに過ぎず、本発明の範囲に対する限定として解釈すべきではない。例えば、「上側」、「下側」、「左側」、「右側」、「水平方向」、「垂直方向」、「上方」、「下方」などの用語は、図示の構成を単に説明しているに過ぎない。実際に、本発明の実施形態の1以上の要素は、あらゆる方向に配向させることができ、従って、特に明記しない限り、この用語はこのような変形形態を含むものとして理解されたい。
【0013】
本発明の技術的効果は、抽出システムを作動させるターボ機械の性能に対する影響を低減することである。抽出システムを利用するターボ機械は、産業用途で広く使用されている。作動流体は、ターボ機械の種々の段から抽出され、限定ではないが、地域加熱用途、化学的プロセス、石炭ガス化、油加熱及び霧化、食品及び飲料加工、その他などの独立プロセスに使用される。
【0014】
本発明は、限定ではないが、蒸気タービン、ガスタービンなどのガス状流体を生成する様々なターボ機械に適用することができる。本発明の一実施形態は、単一蒸気タービン又は複数の蒸気タービンの何れにも適用することができる。
【0015】
次に、種々の参照符号が複数の図全体を通じて同じ要素を示す各図を参照すると、図1は、限定ではないが、発電プラント100などの現場に配備されたターボ機械を示す概略図である。図1は、ターボ機械102、再熱ユニット104、負荷106、抽出システム108、制御システム110、及び独立プロセス112を有する発電プラント100を示す。或いは、本発明は、再熱ユニット104を持たない現場と統合することができる。例示的な実施形態では、図1に示すターボ機械102は蒸気タービン102である。更に、本発明の一実施形態では、発電プラント100は、蒸気発電プラント100とすることができる。
【0016】
図1に示すように、蒸気タービン102は、高圧タービン(HP)114、中圧タービン(IP)116、及び低圧タービン(LP)118を含む。HPタービン114を通って膨張した後の蒸気は、再熱ユニット104を通過することができる。再熱ユニット104が追加の過熱を蒸気に付加した後、蒸気は、IPタービン116を通って膨張することができ、続いて、LPタービン118を通って膨張する。負荷106は、タービンの回転により与えられる機械エネルギーを、限定ではないが、電気負荷、機械負荷などに適合するような有用な仕事に変換することができる。蒸気発電プラント100のエネルギー需要は、負荷の1次関数とすることができる。
【0017】
本発明の一実施形態では、蒸気の一部は、蒸気発電プラント100に直接的には関連していない場合がある独立プロセス112用に蒸気発電プラント100から抽出することができる。独立プロセス112は、抽出負荷条件を有することができ、限定ではないが、地域加熱用途、化学的プロセス、石炭ガス化、油加熱及び霧化、食品及び飲料加工、及び同様のものなどに必要とされる蒸気を含むことができる。更に、本発明の一実施形態では、抽出負荷条件は、圧力、温度、流量、その他のうちの1以上の点で蒸気発電プラント100から抽出されることになる蒸気の物理的条件を含むことができる。本発明の別の一実施形態では、物理的用件は、一定圧力で抽出される蒸気を含むことができる。また、抽出負荷条件は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要と動作上区別することができる。従って、抽出負荷条件は、一般に、エネルギー需要の変動から切り離される。
【0018】
本発明の一実施形態では、蒸気発電プラント100は、抽出システム108と一体化され、独立プロセス112が使用するために蒸気発電プラント100から蒸気の一部を取り出すようにすることができる。本発明の一実施形態では、抽出システム108は、蒸気発電プラント100の蒸気タービン102上に配置することができる。
【0019】
図1に示すように、抽出システム108は、複数の蒸気抽出ポート120a−f及び対応するサーボバルブ122a−fを含む。本発明の一実施形態では、抽出ポート120a−fは、蒸気タービン102上で物理的に別個の位置に配置することができる。更に、各抽出ポート120a−fは、あらゆる特定の動作条件(例えば、蒸気発電プラント100の何らかの特別なエネルギー需要)において、様々な蒸気圧力に対応することができる。その上、抽出ポート120a−fは理的に別個の位置に配置することができるので、各抽出ポート120a−fにおいて蒸気により加えられる圧力は、他の抽出ポート120a−fと一意的に比較することができる。本発明の一実施形態では、抽出ポート120a−fの各々は、1以上のセンサ(図示せず)を備え、何れかの特定の動作条件で各抽出ポート120a−fにより加えられる圧力を求めることができる。
【0020】
抽出システム108で使用できる抽出ポート120a−fの数に関して幾つかの制限が存在する場合がある。図1に示す抽出ポート120a−fの総数は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0021】
本発明の一実施形態では、抽出システムバルブ122a−fは、電気信号を用いて作動するサーボバルブとすることができる。サーボバルブは、2つの状態:すなわち全閉状態と全開状態とで作動するよう構成することができる。ここで、開放状態は、蒸気が対応する抽出ポート120a−fから抽出されている蒸気に対応することができる。
【0022】
本発明の一実施形態では、発電プラント100、独立プロセス112、及び抽出システム108は、制御システム110に通信可能に結合することができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100から抽出するのに必要な蒸気の物理的条件を含むことができる抽出負荷条件を決定するよう構成することができる。更に、本発明の別の実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要を決定するよう構成することができる。
【0023】
制御システム110は、1以上のセンサ及び/又は変換器(図示せず)を用いて抽出負荷条件を決定することができ、該センサ及び/又は変換器は、独立プロセス112と一体化され、制御システム110と通信可能に結合することができる。蒸気発電プラント100のエネルギー需要は、生成に必要とされる電気量に直接的に左右される可能性がある。制御システム110は、蒸気発電プラント100の負荷条件を算出することができ、蒸気発電プラント100と一体化することができる1以上のセンサ及び変換器(図示していない)からのデータを受け取ることができる。
【0024】
図1に示すように、蒸気を抽出できる複数の抽出ポート120a−fが存在することができる。更に、蒸気の入口圧力は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要の関数とすることができる。従って、抽出ポート120a−fの各々により加えられる圧力はまた、蒸気発電プラント100のエネルギー需要の変動と共に変化する可能性がある。本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要が変化したときに異なる抽出ポート120a−fを選択することができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要及び独立プロセス112の抽出負荷条件に関するデータを利用して、蒸気発電プラント100から蒸気を抽出する抽出ポート120a−fを最適に決定することができる。この場合、制御システム110は、抽出負荷条件に適合するように、特定の動作条件にて実施可能な最も低い圧力に対応することができる抽出ポート120a−fを決定することができる。例えば、限定ではないが、最大駆動負荷106の場合、最も低い実施可能な抽出圧力は、抽出ポート120fに対応することができる。しかしながら、駆動負荷106が減少すると、最も低い実施可能な抽出圧力は、抽出ポート120bに対応することができる。このことによって、蒸気が蒸気タービン102を通って膨張可能にすることができ、蒸気タービン102の性能に対する影響を低減することができる。
【0025】
更に、本発明の一実施形態では、制御システム110は、圧力カスケードプロセスを利用するよう構成することができる。これにより、蒸気発電プラント100の抽出負荷条件及びエネルギー需要に対して蒸気を供給するために、複数の抽出ポート120a−fの何れを用いるかを決定することができる。例えば、限定ではないが、最大エネルギー需要の場合、制御システム110は、最も低い圧力レベルの複数の抽出ポート120a−fを選択し、抽出負荷条件に適合すると同時に、最も低い実施可能な圧力で蒸気を抽出する目的を達成することができる。しかしながら、エネルギー需要が減少すると、制御システム110は、同じ抽出負荷条件に適合させるため、最も高い圧力レベルの複数の抽出ポート120a−fを選択することができる。
【0026】
独立プロセス112用の蒸気の物理的条件は、一定圧の蒸気に対応することができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100のエネルギー需要に適合しながら一定圧で蒸気を提供するために、複数の抽出ポート120a−fの何れを用いるかを決定するよう構成することができる。更に、複数の抽出ポート120a−fは、蒸気タービン102の効率に対して最小限の影響を有するように最適に選択することができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気発電プラント100が作動するときにカスケードプロセスを連続して実施することができる。これにより、幅広い範囲の動作条件にわたる蒸気抽出が可能になり、従って、プロセス柔軟性が最大になり且つターンダウン能力が改善される。
【0027】
本発明の一実施形態では、制御システム110は、蒸気タービン102の端部パッキンリーフオフラインから抽出システム108への付加的な蒸気流をカスケードするよう構成することができる。これにより、蒸気タービン102からより少ない蒸気を抽出できるので、付加的な性能上の利点をもたらすことができる。
【0028】
理解されるように、本発明は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として具現化することができる。従って、本発明は、完全ハードウェア実施形態、完全ソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いはソフトウェア及びハードウェア態様を組合せた実施形態の形態をとることができ、本明細書ではそれら全てを全体として「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ぶ。更に、本発明は、媒体内に具現化されたコンピュータ使用可能プログラムコードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0029】
あらゆる好適なコンピュータ読み取り可能媒体を利用することができる。コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、限定ではないが、例えば電子、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体のシステム、装置、デバイス或いは伝播媒体とすることができる。コンピュータ読み取り可能媒体のより具体的な実施例(非網羅的リスト)には、以下のもの、すなわち、1以上のワイヤを有する電気的接続部、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能・プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶装置、インターネット又はイントラネットをサポートするものなどの伝送媒体、或いは磁気記憶装置が含まれることになる。プログラムは、例えば紙又は他の媒体を光学的にスキャンすることにより電子的に取り込み、次いで必要に応じて適切な方法でコンパイルし、解釈し、又は他の方法で処理し、その後コンピュータメモリ内に記憶させることができるので、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、プログラムを印刷する紙又は他の好適な媒体であってもよい点に留意されたい。本明細書の文脈に照らして、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって或いはこれらと関連して使用するためのプログラムを収容、記憶、通信、伝播、又は移送することができるあらゆる媒体とすることができる。
【0030】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)7、Smalltalk又はC++、或いは同様のものなどの、オブジェクト指向プログラミング言語で記述することができる。しかしながら、本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードはまた、「C」プログラミング言語又は同様の言語のような、従来の手続き形プログラミング言語で記述することができる。プログラムコードは、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして全体的にユーザコンピュータ上で、部分的にユーザコンピュータ上で、或いは、部分的にユーザコンピュータ上で且つ部分的にリモートコンピュータ上で、又は全体的にリモートコンピュータ上で実行することができる。後者の場合には、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザコンピュータに接続することができ、或いは外部コンピュータに対して接続することができる(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)。
【0031】
以下では、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照しながら本発明を説明する。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施することができる点は理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実施する手段をもたらすようにすることができる。
【0032】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ読み取り可能メモリ内に記憶させることができ、該命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置に命令して特定の方式で機能させることができ、コンピュータ読み取り可能メモリ内に記憶された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実施する命令手段を含む製品をもたらすようにする。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で実行させてコンピュータに実装されるプロセスを生成し、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1以上のブロックで指定された機能/動作を実施するステップを提供するようにする。
【0033】
本発明は、独立プロセス112用に蒸気の一部を抽出する必要がある複数の抽出ポート120a−fから最適ポートを自動的に選択する技術的効果を有する、制御システム110又は同様のものを含むことができる。更に、本発明は、蒸気抽出を行いながら、ターボ機械102を連続的に運転するよう構成することができる。或いは、制御システム110は、運転の開始にユーザ動作を必要とするよう構成することができる。本発明の制御システム110の一実施形態は、単独システムとして機能することができる。或いは、制御システム110は、ターボ機械制御又は蒸気発電制御システムなどのより広範なシステム内のモジュール又は同様のものと一体化することができる。例えば、限定ではないが、本発明の制御システム110は、抽出システム108を有するターボ機械102を作動させる制御システム110と一体化することができる。
【0034】
ここで、本発明の一実施形態による、ターボ機械102の効率を向上させるために抽出ポート120a−fを最適に決定する方法200の一実施例を示すフローチャートである図2を参照する。本発明の一実施形態では、制御システム110は、事前プログラムされたロジックと共に動作することができ、以下で説明する方法200を進めることができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、グラフィックユーザインタフェース(GUI)又は同様のものと一体化することができる。GUIは、制御システム110のオペレータが方法200を進むことを可能にすることができる。
【0035】
ステップ210では、方法200は、抽出システム108を有するターボ機械102を準備することができる。ターボ機械102は、限定ではないが、蒸気タービン、ガスタービンなどの全てのタイプのエンジンを含むことができる。本発明の一実施形態では、抽出システム108は、ターボ機械102と様々な物理的位置で一体化された複数の抽出ポート120a−fを含むことができる。本発明の一実施形態では、抽出ポート120a−fの各々は、抽出ポート120a−fを作動させる対応するサーボバルブ122a−fを有することができる。更に、ターボ機械102における流体の入口圧力は、ターボ機械負荷の1次関数とすることができる。従って、抽出ポート120a−fの各々により加わる圧力は、ターボ機械負荷の変動と共に変化することができる。
【0036】
図1に説明された抽出システム108は、ターボ機械102を流れる流体の一部を独立プロセス112用に取り出すのに必要とすることができる。一般に、独立プロセス112は、ターボ機械サイクルに左右されず、従って、独立プロセス112の抽出負荷条件は、ターボ機械負荷とは切り離すことができる。例えば、蒸気タービン102の場合、抽出システム108は、限定ではないが、地域加熱用途、化学的プロセス、石炭ガス化、油加熱及び霧化、食品及び飲料加工、その他などの独立プロセス112のために蒸気タービン102を流れる蒸気の一部を取り出す。
【0037】
ステップ220では、方法200は、独立プロセス112の抽出負荷条件を決定することができる。抽出負荷条件は、独立プロセス112の要求に適合する流体の物理的条件を含むことができる。物理的条件は、圧力、温度、流量又はこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことができる。方法200は、独立プロセス112の流体の物理的条件を決定するよう制御システム110を構成することができる。本発明の一実施形態では、制御システム110は、独立プロセス112に通信可能に結合することができ、1以上のセンサ及び変換器(図示せず)を利用することによって、流体の物理的条件を決定することができる。更に、本発明の一実施形態では、独立プロセス112は、抽出システム108から一定圧力で流体を抽出することを必要とする場合がある。本発明の代替の実施形態では、方法200は、独立した第三者機関からの抽出負荷条件に関するデータを受け取ることができる。別の代替の実施形態では、方法
200は、抽出負荷条件についての初期値又はある範囲の値を組み込むことができる。
【0038】
ステップ230では、方法200は、ターボ機械負荷条件を決定することができる。ターボ機械負荷条件は、電気負荷又は生成に必要な機械駆動装置に直接的に左右される可能性がある。方法200は、制御システム110が、ターボ機械102と一体化することができる1以上のセンサ及び変換器(図示せず)から受け取った電気信号からターボ機械負荷条件を算出可能にすることができる。
【0039】
ステップ240では、方法200は、抽出負荷条件に関するデータ及びターボ機械負荷に関するデータを利用して、流体を抽出する抽出ポート120a−fの最適位置を決定することができる。方法200により、制御システム110は、抽出システムが作動している間のターボ機械102の効率に対する影響を低減できる最適抽出ポートを決定可能にすることができる。本発明の一実施形態では、方法200は、ターボ機械負荷の変動の関数として異なる抽出ポート120a−fを選択することができる。ターボ機械102の効率を改善するために、制御システム110は、抽出負荷条件に適合するあらゆる特定動作条件で実施可能な最も低い圧力に相当する抽出ポート120a−fを選択することができる。例えば、限定ではないが、最大蒸気タービン負荷では、実施可能な最も低い圧力は、LPタービン118で利用可能な抽出ポートに対応することができる。しかしながら、蒸気タービン負荷が減少すると、実施可能な最も低い圧力は、HPタービン116で利用可能な抽出ポートに対応することができる。これにより、蒸気が蒸気タービン102を通って膨張できるようになり、蒸気タービン102の全体効率を改善することができる。
【0040】
更に、本発明の一実施形態では、方法200により、制御システム110は、圧力カスケードプロセスを利用して、タービン負荷に適合させると同時に抽出負荷条件に適合するために、複数の抽出ポート120a−fの何れを用いるかを選択することができる。例えば、限定ではないが、最大ターボ機械負荷では、方法200は、実施可能な最も低い圧力の蒸気を抽出し、抽出負荷条件に適合するより低い圧力レベルの複数の抽出ポート120a−fを選択することができる。しかしながら、ターボ機械負荷が減少すると、方法は、抽出負荷条件に適合するためにより高い圧力レベルの複数の抽出ポート120a−fを選択することができる。
【0041】
本発明の一実施形態では、独立プロセス112用の流体の物理的条件は、流体の一定圧に対応することができる。本発明の一実施形態では、方法200により、制御システム110は、ターボ機械負荷に適合すると共に、一定圧力の流体を提供するために複数の抽出ポート120a−fの何れを用いることができるかを判定可能にすることができる。更に、複数の抽出ポート120a−fは、蒸気タービン102の性能に対する影響を最小限にするよう最適に選択することができる。本発明の一実施形態では、方法200は、蒸気ターボ機械102が作動するときにカスケードプロセスを連続して実施することができる。これにより、幅広い範囲の動作条件にわたる流体抽出が可能になり、従って、方法200の柔軟性が最大になり且つターンダウン能力を改善することができる。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態による、ターボ機械負荷と抽出負荷との間の関数関係を示すプロット300である。
【0043】
プロット300に示すように、最適抽出ポートは蒸気タービン負荷の関数である。従って、抽出負荷需要に適合する最適抽出ポートの選択は、蒸気タービン負荷の関数になることができる。ターボ機械102の性能に対する影響を低減するために、抽出ポート120a−fの最適決定は、抽出負荷条件に適合できる実施可能な最も低い圧力に相当することができる。従って、最大蒸気タービン負荷の間、最適抽出ポートは、より低い圧力レベルに近づくことができる。同様に、最低蒸気タービン負荷の間、最適抽出ポートは、同じ抽出負荷条件に適合するために高い圧力レベルに移ることができる。
【0044】
図1に示す本発明の例示的な実施形態では、6つの抽出ポート120a−fが存在することができ、ここで120aは、最も高い圧力(P1)抽出ポートに対応し、116fは、最も低い圧力(P6)抽出ポートに対応する。本発明の例示的な実施形態では、蒸気タービン102が最も高負荷で作動している場合、最適ポートは、最も低い圧力レベルに対応し、この場合は、P6(118f)と仮定することができる。同様に、蒸気タービン102が最大負荷で動作している場合、同じ抽出負荷条件に適合するために、最適ポートは、圧力レベルの上方へ移行することができ、圧力P1に対応する抽出ポート118aを用いることができる。本発明の一実施形態では、最適ポートは、カスケードプロセスにより決定することができる。カスケードプロセスを利用して、抽出負荷条件に適合させるためにあらゆる特定の動作条件において複数の抽出ポート120a−fの何れを用いるかを決定することができる。
【0045】
図4は、本発明の一実施形態による、抽出ポート120a−fを最適に決定する例示的な制御システム110のブロック図である。方法200の要素は、システム400において具現化され且つ実施することができる。システム400は、1以上のユーザ又はクライアント通信デバイス402又は同様のシステムもしくはデバイス(図4には2つが図示されている)を含むことができる。各通信デバイス402は、例えば限定ではないが、コンピュータシステム、パーソナルデジタルアシスタント、セルラ電話、又は電子メッセージを送受信できる同様のデバイスとすることができる。
【0046】
通信デバイス402は、システムメモリ404又はローカルファイルシステムを含むことができる。システムメモリ404は、例えば限定ではないが、読み出し専用メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。ROMは、基本入力/出力システム(BIOS)を含むことができる。BIOSは、通信デバイス402の素子又は構成部品間の情報転送を助ける基本ルーチンを含むことができる。システムメモリ404は、通信デバイス402の全体のオペレーションを制御するオペレーティングシステム406を含むことができる。システムメモリ404はまた、ブラウザ408又はウェブブラウザを含むことができる。システムメモリ404はまた、図2の方法200の要素と類似し、又はこれを含むことができる、抽出ポート120a−fを最適に決定するためのデータ構造410又はコンピュータ実行可能コードを含むことができる。この選択は、抽出負荷条件データ及びエネルギー需要データ(又はターボ機械負荷データ)の利用に基づいており、ここで抽出負荷条件は、エネルギー需要の変動によって左右されない。
【0047】
システムメモリ404は更に、テンプレートキャッシュメモリ412を含むことができ、これは、抽出ポート120a−fを最適に決定するための図2の方法200と共に用いることができる。
【0048】
通信デバイス402はまた、通信デバイス402の他の構成部品のオペレーションを制御するプロセッサ又は処理ユニット414を含むことができる。オペレーティングシステム406、ブラウザ408、及びデータ構造410は、処理ユニット414上で動作することができる。処理ユニット414は、システムバス416によりメモリシステム404及び通信デバイス402の他の構成部品に結合することができる。
【0049】
通信デバイス402はまた、複数の入力デバイス(I/O)、出力デバイス、又は組み合わせ入力/出力デバイス418を含むことができる。各入力/出力デバイス418は、入力/出力インターフェース(図4には図示されていない)によってシステムバス416に結合することができる。入力及び出力デバイス、又は組み合わせI/Oデバイス418により、ユーザは、通信デバイス402を作動させてこれとインターフェース接続し、更にブラウザ408及びデータ構造410のオペレーションを制御して、抽出ポート120a−fを最適に決定するためのソフトウェアへのアクセス、作動、及び制御を行うことが可能になる。I/Oデバイス418は、本明細書で説明されるオペレーションを実施するために、キーボード及びコンピュータポインティングデバイス又は同様のものを含むことができる。
【0050】
I/Oデバイス418はまた、例えば限定ではないが、ディスクドライブ、光学、機械、磁気、又は赤外の入力/出力デバイス、モデムなどを含むことができる。I/Oデバイス418は、記憶媒体420にアクセスするのに用いることができる。媒体420は、通信デバイス402などのシステムが使用するため、又は該システムと関連してコンピュータ読み取り可能命令又はコンピュータ実行可能命令もしくは他の情報を収容、格納、通信、又は伝送することができる。
【0051】
通信デバイス402はまた、ディスプレイ又はモニタ422などの他のデバイスを含み、又はこれと接続することができる。モニタ422は、ユーザが通信デバイス402とインターフェース接続することを可能にすることができる。
【0052】
通信デバイス402はまた、ハードドライブ424を含むことができる。ハードドライブ424は、ハードドライブインターフェース(図4には図示していない)を介してシステムバス416に結合することができる。ハードドライブ424はまた、ローカルファイルシステム又はシステムメモリ404の一部を形成することができる。通信デバイス402のオペレーションにおいて、プログラム、ソフトウェア、及びデータをシステムメモリ404とハードドライブ424との間で転送及び交換することができる。
【0053】
通信デバイス402は、少なくとも1つのユニットコントローラ426と通信することができ、更に、ネットワーク428を介して他のサーバに、又は通信デバイス402に類似した他の通信デバイスにアクセスすることができる。システムバス416は、ネットワークインターフェース430によりネットワーク428に結合することができる。ネットワークインターフェース430は、ネットワーク428に結合するための、モデム、Ethernet(登録商標)カード、ルータ、ゲートウェイなどとすることができる。この結合は有線又は無線接続とすることができる。ネットワーク428は、インターネット、プライベートネットワーク、イントラネットなどとすることができる。
【0054】
少なくとも1つのユニットコントローラ426はまた、ファイルシステム、ROM、RAM、及び同様のものを含むことができるシステムメモリ432を含むことができる。システムメモリ432は、通信デバイス402におけるオペレーティングシステム406と同様のオペレーティングシステム434を含むことができる。システムメモリ432はまた、抽出ポート120a−fを最適に決定するためのデータ構造436を含むことができる。データ構造436は、抽出ポート120a−fを最適に決定するための方法200に関して説明されたものと同様のオペレーションを含むことができる。サーバのシステムメモリ432はまた、他のファイル、アプリケーション、モジュール、及び同様のもの438を含むことができる。
【0055】
少なくとも1つのユニットコントローラ426はまた、少なくとも1つのユニットコントローラ426内の他のデバイスのオペレーションを制御するプロセッサ442又は処理ユニットを含むことができる。少なくとも1つのユニットコントローラ426はまたI/Oデバイス444を含むことができる。I/Oデバイス444は、通信デバイス402のI/Oデバイス418と類似したものとすることができる。少なくとも1つのユニットコントローラ426は更に、I/Oデバイス444と共に少なくとも1つのユニットコントローラ426に対するインターフェースを提供する、モニタ又は同様のものなどの他のデバイス446を含むことができる。少なくとも1つのユニットコントローラ426はまた、ハードディスクドライブ448を含むことができる。システムバス450は、少なくとも1つのユニットコントローラ426の異なる構成部品を接続することができる。ネットワークインターフェース452は、システムバス450を介して少なくとも1つのユニットコントローラ426をネットワーク428に結合することができる。
【0056】
各図のフローチャート及びステップ図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施のアーキテクチャ、機能、及び動作を例示している。この点に関して、フローチャート又はステップ図における各ステップは、特定の論理機能を実施するための1以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、又はコード部分を表すことができる。幾つかの別の実施形態ではは、ステップに記載された機能は、図に記載された順序とは異なる順序で行うことができる点に留意されたい。例えば、連続して示す2つのステップは、実際には、実質的に同時に実行することもでき、或いはこれらのステップは、含まれる機能に応じて逆の順序で実行してもよい場合がある。また、ステップ図及び/又はフローチャート図の各ステップ及びステップの組み合わせは、特定の機能又は動作を行う専用ハードウェアベースのシステム、或いは専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実行することができる点に留意されたい。
【0057】
本明細書では特定の実施形態を図示し且つ説明してきたが、図示した特定の実施形態は、同一の目的を達成すると解釈されるあらゆる構成と置き換えることができること、また本発明は他の環境におけるその他の用途も有することを理解されたい。本出願は、本発明のあらゆる改造及び変更を保護することを意図している。提出した特許請求の範囲は、本発明の技術的範囲を本明細書に記載した特定の実施形態に限定することを一切意図するものではない。
【符号の説明】
【0058】
100 発電プラント
102 ターボ機械、蒸気タービン
104 再熱ユニット
106 負荷
108 抽出システム
110 制御システム
112 独立プロセス
114 高圧タービン(HP)
116 中圧タービン(IP)
118 低圧タービン(LP)
120a−f 抽出ポート
122a−f サーボバルブ
200 抽出ポートを最適に決定する方法
210 複数の抽出ポートを備えた抽出システムを含むターボ機械を準備する
220 抽出負荷条件を決定する
230 ターボ機械負荷条件を決定
240 抽出システムの抽出ポートの最適位置を決定する
300 ターボ機械負荷及び抽出圧力レベル間の関係を示すプロット
400 システム
402 クライアント通信デバイス
404 システムメモリ
406 オペレーティングシステム
408 ブラウザ、ウェブブラウザ
410 抽出ポートを最適に決定するためのデータ構造
412 キャッシュメモリ
414 プロセッサ、処理ユニット
416 システムバス
418 入力/出力デバイス
420 記憶媒体
422 表示装置、モニタ
424 ハードドライブ
426 ユニットコントローラ
428 ネットワーク
430 ネットワークインターフェース
432 システムメモリ
434 オペレーティングシステム
436 抽出ポートを最適に決定するためのデータ構造
438 他のファイル、アプリケーション、モジュール、及び同様のもの
442 プロセッサ
444 入力/出力デバイス
446 他のデバイス
448 ハードドライブ
450 システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械(102)のターンダウン効率を改善する方法(200)であって、当該方法が、
複数のポート(120)を有する抽出システム(108)を備えたターボ機械(102)を準備する段階と、
抽出システム(108)によりターボ機械(102)から抽出される流体の物理的条件を含む抽出負荷(220)条件を決定する段階と、
ターボ機械負荷条件(230)を決定する段階と、
複数のポート(120)から最適ポート(240)を選択する段階と
を含んでおり、最適ポート(240)を決定する段階が、ターボ機械負荷条件に関するデータを利用する段階を含み、抽出負荷条件が、ターボ機械負荷条件とは独立した独立プロセスにより決定される、方法(200)。
【請求項2】
ターボ機械(102)の作動中に最適ポート(240)を連続的に選択する段階を更に含む、請求項1記載の方法(200)。
【請求項3】
ターボ機械(102)が蒸気タービンを含む、請求項2記載の方法(200)。
【請求項4】
抽出システム(108)が、蒸気タービンを流れる蒸気の一部を取り出す、請求項3記載の方法(200)。
【請求項5】
物理的条件が、圧力、温度、流量又はこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項4記載の方法(200)。
【請求項6】
カスケードプロセスを利用して、ターボ機械負荷条件及び抽出負荷条件に適合させるために複数のポート(120)の何れを使用するかを決定する段階を更に含む、請求項2記載の方法(200)。
【請求項7】
カスケードプロセスは、ターボ機械(102)が作動している間に連続的に実施される、請求項6記載の方法(200)。
【請求項8】
ターボ機械(102)のターンダウン効率を向上させるシステムであって、当該システムが、
ターボ機械全体にわたって配置された複数の抽出ポート(120)を含む抽出システム(108)を備えたターボ機械(102)と、
抽出システム(108)によりターボ機械(102)から抽出される流体の物理的条件を含む抽出負荷条件(220)を決定する段階と、ターボ機械(102)の負荷条件(230)を決定する段階と、複数のポート(120)から最適ポート(240)を選択する段階とを実施するよう構成された制御システム(110)と、
を備えており、最適ポート(240)の選択段階が、負荷条件に関するデータを利用する段階を含み、抽出負荷条件が、ターボ機械負荷条件とは独立した独立プロセスにより決定される、システム。
【請求項9】
ターボ機械(102)が蒸気タービンを含み、抽出システム(108)が、蒸気タービンに関連する蒸気経路に流れる蒸気の一部を取り出す、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
制御システム(110)が更に、カスケードプロセスを利用して、ターボ機械負荷条件及び抽出負荷条件に適合させるために複数のポート(120)の何れを使用するかを決定する段階を実施する、請求項9記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−102583(P2011−102583A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249247(P2010−249247)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】