説明

担体組成物

本発明は、電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒を含む担体組成物に関する。担体組成物で処方された生理活性化合物は、改善された特性を有することを示した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理活性化合物の送達のための担体組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
文書、法律、知識の項目が参照されまたは議論される本明細書中で、本参照または議論は、文書、法律もしくは知識の項目またはそれらの任意の組み合わせが、優先日において、公衆に利用可能、公衆に知られ、共通一般知識の一部、または本明細書が関係する任意の課題を解決するための試みに関連することが知られていたことを認めるものではない。
【0003】
薬物送達は、ヒトおよび動物で治療的効果を達成するための医薬品化合物を投与するための方法またはプロセスである。薬物送達技術は、医薬品化合物の生物学的利用能、安全性、持続時間、発現(onset)または放出を改善するために開発されてきた。薬物送達技術を開発する際に、遭遇すると思われる問題は、薬物送達システムおよび医薬品化合物の適合性、適当なおよび効果的な持続時間の維持、副作用の可能性、患者の利便性およびコンプライアンスの合致を含む。結果として、多くの薬物送達技術は、所望する改善または要求に達しない。従って、効果的に薬物を送達する別の薬物送達システムの必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0004】
電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒を含む担体組成物が、効果的に生理活性化合物を送達できることを驚くべきことに見出した。第一態様によれば、電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒のリン酸塩化合物を含む生理活性化合物の送達のために担体組成物が提供される。生理活性化合物の送達のための担体組成物の調製における電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒のリン酸塩化合物の使用をまた提供する。電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒のリン酸塩化合物を結合するためのステップを含む生理活性化合物の送達のための担体組成物の調製のためのプロセスをさらに提供する。
【0005】
電子移動剤は、抗酸化剤またはそれの誘導体化化合物であってもよい。好ましい実施態様では、電子移動剤は、ヒドロキシクロマン、好ましくはトコフェロールまたはトコトリエノールなどのトコールである。トコフェロールのリン酸塩化合物は、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート二ナトリウム塩、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、またはそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。担体組成物が、モノ‐(トコフェリル)フォスフェートとジ‐(トコフェリル)フォスフェートの混合物を含むとき、比率は、少なくとも2:1、約4:1‐約1:4の範囲内、または約6:4‐約8:2の範囲内であってもよい。いくつかの実施態様では、比率は、約6:4‐約8:2である。
【0006】
担体組成物は、担体組成物の全濃度の約0.01%w/w‐約20%w/wの範囲内、約0.1%w/w‐約10%w/wの範囲内、約0.01%w/w‐約5%w/wの範囲内、約0.05%w/w‐約2%w/wの範囲内の量で、電子移動剤のリン酸塩化合物を含む。いくつかの実施態様では、担体組成物では、担体組成物の全濃度の約0.1%w/w、約1%w/w、または約5%w/wの量で、電子移動剤のリン酸塩化合物を含む。
【0007】
極性非プロトン溶媒は、N,N‐ジメチル‐ホルムアミド(DMF)、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N‐ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド、ジオキサンヘキサメチルフォスフォロトリアミド(dioxane hexamethylphosphorotriamide)、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ガンマ‐ブチロールアセトン、モノメチルエチルアセテート、エチルラクテート、および1,3ジメチル‐2‐イミダゾリジノン(ジメチルイソソルビド、またはDMI)からなる群から選択されてもよい。
【0008】
極性非プロトン溶媒は、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルイソステアレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルジメレート、マレイン酸ダイズ油、オクチルパルミテート、セチルラクテート、グリセリン、ポリプロピレングリコール、カプリリルグリコール、スクアレン、ビサボロール、ベンジルアルコール、セチルリシノレート、セチルアセテート、麦芽グリセライド、ミリスチルラクテート、デシルオレアート、イソプロピルラノレート、ペンタエリスリチルテトラステアレート、ネオペンチルグリコールジカプリレート/ジカプレート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ミリスチルミリステート、オクチルドデカノール、およびオクチルヒドロキシステアレートからなる群からまた選択されてもよい。
【0009】
担体組成物は、約0.05%w/w‐約50%w/wまで、約40%w/wまで、約30%w/wまで、約20%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/wまで、約3%w/wまで、約2%w/wまで、約1%w/wまでの極性非プロトン溶媒濃度を有してもよい。
【0010】
第二態様では、担体組成物および生理活性化合物を含む調合物が提供される。担体組成物に生理活性化合物を添加するステップを含む調合物の調製のためのプロセスがまた提供される。医薬品またはそれらの医薬的に許容される誘導体、栄養補助食品またはそれらの栄養補助食品的に許容される誘導体、または薬用化粧品またはそれらの薬用化粧品的に許容される誘導体であってもよい。
【0011】
生理活性化合物は、約0.001%w/w‐約15%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/wまで、約2%w/wまで、もしくは約1%w/wまでの量で、または担体組成物の全濃度の約0.001%w/w‐約0.05%w/wまで、約1%w/wまで、約2%w/wまで、もしくは約5%w/wまでの範囲内で、存在してもよい。
【0012】
第三態様では、生理活性化合物の送達を改善するための担体組成物の使用が提供される。担体組成物は、特に経腸または非経口投与経路を介して、生理活性化合物の送達を改善および/または可能にする。担体組成物は、対象での生理活性化合物の生物学的利用能をまた改善してもよい。
【0013】
本発明の担体組成物は、病的状態の対象を治療するための方法、そして担体組成物中に生理活性化合物の効果的な量を投与することを含む当該方法でまた使用されることができる。病的状態は、担体組成物で処方される生理活性化合物により治療できるものを含む。
【0014】
第四態様では、特に担体組成物中で、電子移動剤のリン酸塩化合物の溶解性および/または安定性を増加するために極性非プロトン溶媒の使用が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、実施例1の比較試験に関連する結果を提供する。
【図2】図2は、実施例2に関連する結果を提供する。
【図3】図3は、実施例2に関連する結果を提供する。
【図4】図4は、実施例3に関連する結果を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
本発明は、電子移動剤および極性非プロトン溶媒のリン酸塩化合物を含む担体組成物に関する。担体化合物で処方された生理活性化合物は、特性を改善するために示されてきた。
【0017】
電子移動剤のリン酸塩化合物
用語「電子移動剤」は、リン酸化されてもよい、および非リン酸化形態で、比較的安定なラジカル分子を生じるために電子を受容でき、または可逆的なレドックスシステムに関与するために化合物を許容するための2つの電子を受容できる化合物を指す。電子移動剤の例は、抗酸化剤およびそれらの誘導体を含む。
【0018】
用語「抗酸化剤」は、他の分子の酸化を緩徐化でき、または防止できる分子を指す。酸化は、物質から酸化剤に電子を移動する化学反応である。酸化反応は、フリーラジカルを産生し、そしてそれは、細胞を損傷する連鎖反応を開始する。抗酸化剤は、フリーラジカル中間体を除去することにより、これらの連鎖反応を停止し、およびそれら自体が酸化されることにより、他の酸化反応を阻害する。結果として、抗酸化剤は、しばしば還元剤である。
【0019】
抗酸化剤は、それらが、水に可溶性(親水性)または脂質に可溶性(疎水性)であるかどうかに依拠して、一般的に2つの広い部門内に分類される。アスコルビン酸(ビタミンC)は、水溶性抗酸化剤の例である。カロテン、トコフェロール(ビタミンE)、レチノール(ビタミンA)、ユビキノール(コエンザイムQの還元型)およびカルシフェロール(ビタミンD)は、脂溶性抗酸化剤の例である。
【0020】
カロテンは、酸素を含まないカロテノイドである。カロテノイドは、ヒドロキシル基により置換された一またはそれ以上の水素原子を伴うカロテンに基づきおよび/またはいくつかの水素原子対が、酸素原子により置換される。用語「ヒドロキシカロテノイド」は、一またはそれ以上のヒドロキシル基で置換されたカロテンを指す。クリプトキサンチンは、ヒドロキシカロテノイドの例であり、それはヒドロキシル基の付加のみでβ‐カロテンに密接に関連する。
【0021】
ビタミンEは、8つの異なる形態、すなわち4つのトコフェロールおよび4つのトコトリエノールで存在する。すべては、フリーラジカルを還元するための水素原子を供与できるヒドロキシル基および生体膜内に浸透を可能にする疎水性側鎖を有する、クロマン環を特徴とする。ビタミンEのそのような誘導体は、「ヒドロキシクロマン」として分類されてもよい。トコフェロールおよびトコトリエノールの両方は、クロマン環のメチル基の数および位置により決定されるアルファ、ベータ、ガンマおよびデルタ形態で生じる。トコトリエノールは、疎水性側鎖中の3つの二重結合の存在により類似のトコフェロールと異なる。ビタミンEのさまざまな形態が化学式(I)により示される。
【0022】
【化1】

【0023】
レチノールは、レチノイドとして知られる化学物質のファミリーに属する。レチノイドの3つの世代がある。第一世代レチノイドは、レチノール、レチナール、トレチノイン(レチノイン酸、レチン‐A)、イソトレチノインおよびアリトレチノインを含む。第二世代レチノイドは、エトレチナートおよびその代謝物アシトレチンを含む。第三世代レチノールは、タザロテン、ベキサロテンおよびアダパレンを含む。ユビキノールは、ベンゾキノールであり、およびユビキノン(コエンザイムQ10)の還元型である。
【0024】
カルシフェロール(ビタミンD)は、いくつかの形態で生じる。2つの主要な形態は、ビタミンD2(例えば、エルゴカルシフェロール)およびビタミンD3(例えば、カルシトリオール、コレカルシフェロール)である。他の態様は、ビタミンD1(ルミステロールを伴うエルゴカルシフェロールの分子化合物、1:1)、ビタミンD4(22‐ジヒドロエルゴカルシフェロール)およびビタミンD5(シトカルシフェロール、7‐デヒドロシトステロールから作られる)を含む。
【0025】
本明細書中に記載された任意の抗酸化剤およびそれらの誘導体は、本発明のために適当であろう。好ましい抗酸化剤およびそれらの誘導体は、カロテノイド、ヒドロキシクロマン、レチノイド、ベンゾキノールおよびカルシトリオールからなる群から選択される。ヒドロキシクロマンが、好ましい。トコフェロールなどのトコールが、任意の形態で、もっとも好ましい。
【0026】
用語「リン酸塩化合物」は、リン酸化化合物を指し、ここで共有結合が、当該化合物の酸素原子(典型的に、ヒドロキシル基に由来する)とリン酸基(PO4)のリン原子の間に形成され、本文脈では、当該化合物は、電子移動剤である。
【0027】
リン酸塩化合物は、リン酸モノ‐エステル、リン酸ジ‐エステル、リン酸トリ‐エステル、ピロリン酸モノ‐エステル、ピロリン酸ジ‐エステル、またはそれらの塩または誘導体、またはそれらの混合物であってもよい。ジ‐およびトリ‐エステルは、同じ電子移動剤または異なる電子移動剤を含んでもよい。
【0028】
「塩」は、例えば、ナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシウム塩、アルカリなどの金属塩またはアルカリ土類金属塩を含む。ナトリウムおよびカリウム塩が、好ましい。
【0029】
「誘導体」は、一またはそれ以上のリン酸塩プロトンが、置換基により置換されるリン酸塩化合物を含む。誘導体のいくつかの非制限的な例は、リン酸塩プロトンが、アミノ‐アルキル基で置換されるフォスファチジル誘導体、リン酸塩プロトンが、グルコースなどの糖で置換される糖誘導体を含む。
【0030】
用語「アミノ‐アルキル基」は、アミノ基(‐NH2)およびアルキル基を含む基を指す。用語「アルキル」は、1から8の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖または環状炭化水素基を指す。例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec‐ブチル、tert‐ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、およびオクチルを含む。フォスファチジルコリン誘導体が、もっとも好ましい。
【0031】
電子移動剤が、トコフェロールの場合、トコフェロールのリン酸塩化合物の例は、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート二ナトリウム塩、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、またはそれらの混合物を含むが、限定されない。これらのリン酸塩化合物は、トコフェロールのアルファ、ベータ、ガンマもしくはデルタ形態、またはそれらの組み合わせに由来してもよい。
【0032】
いくつかの実施態様では、特に栄養補助食品および薬用化粧品有効成分の送達のために、トコフェロールのリン酸塩化合物の非中和形態を使用することが所望されてもよい。これらの実施態様は、非中和型トコフェリルフォスフェートおよび極性非プロトン溶媒を含む担体を提供する。非中和型トコフェリルフォスフェートのpHは、約2‐約4、または約2‐約3の範囲であってもよい。いくつかの実施態様では、非中和型トコフェリルフォスフェートのpHは、約2‐約3である。
【0033】
担体組成物が、モノ‐フォスフェートエステルおよびジ‐フォスフェートエステルの混合物、例えばモノ‐(トコフェリル)フォスフェートおよびジ‐(トコフェリル)フォスフェート(本明細書中で、「TPM」として呼ばれてもよい)を含むとき、比率は、少なくとも2:1、約4:1‐約1:4の範囲内で、または約6:4‐約8:2の範囲内であってもよい。いくつかの実施態様では、比率は、約6:4‐約8:2であってもよい。
【0034】
担体組成物は、担体組成物の全濃度の約0.01%w/w−約20%w/w、約0.01%w/w‐約10w/w、約0.01%w/w‐約5%w/w、または約0.05%w/w‐約2%w/wの範囲内の量で電子移動剤のリン酸塩化合物を含む。いくつかの実施態様では、担体組成物は、担体組成物の全濃度の約0.1%w/w、約1%w/w、または約5%w/wの量で電子移動剤を含む。
【0035】
極性非プロトン溶媒
化学では、溶媒は、極性の増加により、非極性非プロトン、極性非プロトン、および極性プロトン溶媒にグループ化されてもよい。溶媒の極性は、どのような種類の化合物を溶解できるかおよびどのような他の溶媒または液体化合物を混和するかを決定する。一般的に、極性溶媒は、極性化合物をもっとも溶解し、および非極性溶媒は、非極性溶媒をもっとも溶解する、すなわち「似ているもの同士は溶け合う」。担体組成物は、極性非プロトン溶媒を含む。
【0036】
極性非プロトン溶媒の例は、N,N‐ジメチル‐ホルムアミド(DMF)、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N‐ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド、ジオキサンヘキサメチルフォスフォロトリアミド(dioxane hexamethylphosphorotriamide)、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ガンマ‐ブチロールアセトン、モノメチルエチルアセテート、エチルラクテート、および1,3ジメチル‐2‐イミダゾリジノン(ジメチルイソソルビド、またはDMI)を含むが、限定されない。
【0037】
極性非プロトン溶媒は、「エモリエント」として記載される有機液体のファミリーからまた選択されてもよい。エモリエントは、特に皮膚および粘膜表面などの体の領域に適用された場合、軟化または鎮静効果を持つ。適当なエモリエントの例は、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルイソステアレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルジメレート、マレイン酸ダイズ油、オクチルパルミテート、セチルラクテート、グリセリン、ポリプロピレングリコール、カプリリルグリコール、スクアレン、ビサボロール、ベンジルアルコール、セチルリシノレート、セチルアセテート、麦芽グリセライド、ミリスチルラクテート、デシルオレアート、イソプロピルラノレート、ペンタエリスリチルテトラステアレート、ネオペンチルグリコールジカプリレート/ジカプレート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ミリスチルミリステート、オクチルドデカノール、およびオクチルヒドロキシステアレートを含む。
【0038】
担体組成物は、一の極性非プロトン溶媒のみを含んでもよい、しかしながら、極性非プロトンの混合物または組み合わせが、また使用されてもよい。なんらかの疑義の回避のために、文脈が他の方法で明確に示さないかぎり、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」および「その(the)」は、複数形を網羅するものとして読まれるべきことを留意すべきである。
【0039】
好ましい実施態様では、極性非プロトン溶媒は、水中でまだ混和している間、比較的高い疎水性レベルを有するであろう。特に好ましくは、水性環境で、トコフェリルフォスフェートなどの脂溶性分子の溶解性を増加するための能力を有するものである。
【0040】
担体組成物中の極性非プロトン溶媒濃度が、担体組成物で使用される極性非プロトン溶媒および/または処方される生理活性化合物に依拠して変化する一方で、比較的少量のみが、所望した結果を達成するために必要であることが驚くべきことに見出された。しかしながら、担体組成物は、約50%w/wまでの極性非プロトン溶媒を有してもよい。従って、担体組成物は、約0.05%w/w‐約50%w/wまで、約40%w/wまで、約30%w/wまで、約20%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/wまで、約3%w/wまで、約2%w/wまで、または約1%w/wまでの極性非プロトン溶媒濃度を有してもよい。
【0041】
生理活性化合物
用語「生理活性化合物」は、医療、治療、美容および獣医学目的のためのヒトまたは動物で生物学的な効果を有する任意の化学物質を指し、および薬物、薬用化粧品、栄養補助食品、および栄養剤を含む医薬品を包含する。いくつかの生理活性化合物が、これらの分類の一超について分類され得ることが理解されるであろう。
【0042】
生理活性化合物の広範囲が、本発明の担体組成物で送達されてもよい。例は、心血管薬、特に降圧剤(例えば、カルシウムチャネル遮断薬またはカルシウム拮抗薬)および抗不整脈剤;うっ血性心不全の医薬品;強心薬;血管拡張薬;ACE阻害剤;利尿薬;炭酸脱水素酵素阻害剤;強心配糖体;フォスフォジエステラーゼ阻害剤;α遮断薬;β遮断薬;ナトリウムチャネル遮断薬;カリウムチャネル遮断薬;β‐アドレナリン作動薬;血小板阻害剤;アンジオテンシンII拮抗薬;抗凝固薬;血栓溶解剤;出血の治療;貧血の治療;トロンビン阻害剤;抗寄生虫剤;抗菌剤;インスリン;ヒト成長ホルモンおよびペプチド;ワクチン;抗炎症剤、特に非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)より特にCOX‐2阻害剤;ステロイド系抗炎症剤;予防的抗炎症剤;抗緑内障剤;マスト細胞安定化剤;散瞳薬;呼吸器系に影響を与える薬剤;アレルギー性鼻炎医薬品;α‐アドレナリン作動薬;コルチコステロイド;慢性閉塞性肺疾患の医薬品;キサンチン‐オキシダーゼ阻害剤;抗関節炎薬;痛風の治療;オータコイドおよびオータコイド拮抗薬;抗マイコバクテリア剤;抗真菌剤;抗原虫剤;駆虫剤、特に呼吸器、ヘルペス、サイトメガロウィルス、ヒト免疫不全ウィルスおよび肝炎感染のための抗ウィルス薬;白血病およびカポジ肉腫の治療;特に麻酔薬および鎮痛薬、オピオイド受容体アゴニスト、オピオイド受容体部分アゴニスト、オピオイドアンタゴニストまたはアゴニスト‐アンタゴニスト混合オピオイド受容体を含むオピオイドの疼痛管理剤;精神安定剤;交感神経様作用医薬品;アドレナリン作動性アゴニスト;神経伝達物質の取り込みまたは放出に影響を及ぼす薬物;抗コリン医薬品;抗痔(antiheamorrhoid)治療;放射線予防しもしくは治療しまたは化学療法のための薬剤;リポゲネシス薬;脂肪低減治療;抗肥満ペプチド;リパーゼ阻害剤などの抗肥満薬;交感神経作動薬;プロトンポンプ阻害剤などの胃潰瘍および炎症のための治療;プロスタグランジン;VEGF阻害剤;抗高脂血症剤、特にスタチン系;抗精神病、抗てんかんおよび抗けいれん薬(抗けいれん薬(anticonvulsants))、向精神薬、覚せい剤、抗不安および催眠薬、抗うつ剤などの中枢神経系(CNS)に影響を与える薬物;抗パーキンソン病の医薬品;性ホルモンなどのホルモンおよびそれらのフラグメント;成長ホルモンアンタゴニスト;性腺刺激ホルモン放出ホルモンおよびそれらのアナログ;ステロイドホルモンおよびそれらのアンタゴニスト;選択的エストロゲン調節薬;成長因子;インスリン、インスリンフラグメント、インスリンアナログ、グルカゴン様ペプチドおよび血糖降下剤などの抗糖尿病医薬品;H1、H2、H3およびH4抗ヒスタミン薬;天然タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチドおよび核酸並びにこのような化合物のアナログ、フラグメントおよびバリアント;片頭痛を治療するために使用される薬剤;喘息のための医薬品;コリン作動性アンタゴニスト;グルココルチコイド;アンドロゲン;抗アンドロゲン;アドレノコルチコイド生合成阻害剤;ビスフォスフォネートなどの骨粗しょう症治療薬;抗甲状腺医薬品;日焼け止め、日焼け止め(sun protectant)およびフィルター;サイトカインアゴニスト;サイトカインアンタゴニスト;抗がん剤;抗アルツハイマー薬;HMGCoAレダクターゼ阻害剤;フィブラート系薬剤;コレステロール吸収阻害剤;HDLコレステロール上昇剤;トリグリセリド低減剤;アンチエージング、またはアンチリンクル剤;ホルモン産生のための前駆体分子;コラーゲンおよびエラスチンなどのタンパク質;抗菌剤;抗にきび剤;抗酸化剤;ヘアトリートメントおよび美白剤;日焼け止め、日焼け止め(sun protectant)およびフィルター;ヒトアポリポタンパク質のバリアント;ホルモン産生のための前駆体分子;タンパク質およびそれらのペプチド;アミノ酸;グレープシード抽出物などの植物抽出物;DHEA;イソフラボン;ビタミン、フィトステロールおよびイリドイドグリコシド、セスキテルペンラクトン、テルペン、フェノール性グリコシド、トリテルペン、ヒドロキノン誘導体、フェニルアルカノンを含む栄養剤;レチノールおよびレチノイル酸およびコエンザイムQ10を含む他のレチノイドなどの抗酸化剤;オメガ3脂肪酸;グルコサミン;核酸、オリゴヌクレオチド、アンチセンス医薬品;酵素;サイトカイン;サイトカインアナログ;サイトカインアゴニスト;サイトカインアンタゴニスト;免疫グロブリン;抗体;抗体医薬品;遺伝子治療;リポタンパク質;エリスロポエチン;ワクチン;アレルギー/喘息、関節炎、癌、糖尿病、成長障害、心血管疾患、炎症、免疫疾患、脱毛症、疼痛、眼科疾患、てんかん、婦人科疾患、中枢神経系疾患、ウィルス感染症、細菌感染、寄生虫感染、GI疾患、肥満、および血液疾患などのヒトおよび動物の治療、または予防のための低または高分子治療薬を含むが、限定されない。適当な生理活性物質のいくつかの特定の非限定的な例は、以下を含む。
【0043】
麻酔薬:
ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、レセルピン、グアネチジン、シクロメチルカイン、ジメトカイン/ラロカイン、プロポキシカイン、プロカイン/ノボカイン、プロパラカイン、テトラカイン/アメトカイン;アルチカイン、ブピバカイン、カルチカイン、シンコカイン/ジブカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、リドカイン/リグノカイン、メピバカイン、ピペロカイン、プリロカイン、ロピバカイン、トリメカイン、プロポフォール、ハロタン、エンフルラン、バルビツレート、ベンゾジアゼピン、ネオスチグミンおよびケタミンなどのアミノ‐エステルおよびアミノ‐アミド麻酔薬を含む。
【0044】
アルキル化剤:
カルムスチン、シクロフォスファミド、イホスファミド、ストレプトゾトシンおよびメクロレタミンを含む。
【0045】
カルシウムチャネル遮断薬:
アムロジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、ベニジピン、シルニジピン、クレビジピン、クロニジピン、ダロジピン、デキシニグルジピン、エホニジピン、エルナジピン、エルゴジピン、フェロジピン、フロルジピン、フルニジピン、イガニジピン、イスラジピン、ラシジピン、レミジピン、レルカニジピン、マニジピン、メスルジピン(mesuldipine)、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、オルラジピン、オキソジピン、パロニジピン、プラニジピン、サガニジピン、ソルニジピン、テルジピン、チアムジピン、トロンボジピン、ワタニジピン、ベラパミル、ガロパミル、ベンゾチアゼピン、ジルチアゼム、ミベフラジル、ベプリジル、フルスピリレンおよびフェンジリンを含む。
【0046】
抗不整脈および抗狭心症薬:
アミオダロン、ジソピラミド、フレカイニドアセテート、キニジンサルフェート、ニトログリセリン、ラノラジン、アミオダロン、イソソルビドおよびアルテプラーゼを含む。
【0047】
抗菌、抗生および抗にきび剤:
アモキシシリン、アンピシリン、アジスロマイシン、ベネタミンペニシリン、ブレオマイシン、ベンゾイルペルオキシド、シノキサシン、クロラムフェニコール、ダウノルビシン、プリカマイシン、フルオロキノロン、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、クリンダマイシンフォスフェート(clindesse)、クロファジミン、クロロヘキシジングルコネート、クロキサシリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、エチオナミド、イミペネム、インドメタシン、リモサイクリン、ミノサイクリン、ナリジクス酸、ニトロフラントイン、ペニシリン、リファンピシン、スピラマイシンナトリウム、スルファセタミド、スルファベンザミド、スルファドキシン、スルファメラジン、スルファアセタミド、スルファジアジン、スルファフラゾール、スルファメトキサゾール、スルファピリジン、テトラサイクリン、セファレキシン、セフジニル、トリクロサン、オフロキサシン、バンコシン、グリブリド、ムピロシン、セフプロジル、セフロキシムアキセチル、ノルフロキサシン、イソニアジド、ルプロン、D‐ペニシラミン、レボフロキサシン、ガチフォキサシン(gatifoxacine)、およびトリメトプリムを含む。
【0048】
抗ガン剤:
ドキソルビシン、6‐チオグアニン、パクリタキセル、ドセタキセル、カンプトテシン、メゲストロールアセテート、ナベルビン、シタラビン、フルダラビン、6‐メルカプトプリン、5‐フルオロウラシル、テニポシド、ビンブラスチン、ビンクリスチン、シスプラチン、コルヒチン、カルボプラチン、プロカルバジンおよびエトプシドを含む。
【0049】
抗うつ薬、抗精病薬および抗不安薬:
アルプラゾラム、アモキサピン、ベンタゼパム、ブロマゼパム、クロラジピン(clorazipine)、クロバザム、クロチアゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ニトラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、マプロチリン、ミアンセリン、ノルトリプチリン、リスペリドン、セルトラリン、トラゾドン、バロペリドール(baloperidol)、トリミプラミンマレート、フルオキセチン、オンダンセトロン、ミダゾラム、クロルプロマジン、ハロペリドール、トリアゾラム、クロザピン、フルオプロマジン、フルフェナジンデカノエート、フルアニソン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、スルピリド、チオリダジン、パロキセチン、シタロプラム、ブプロピオン、フェネルジン、オランザピン、ジバルプロエクスナトリウムおよびベンラファクシンを含む。
【0050】
オピオイド:
オピオイド受容体アゴニストおよびアンタゴニストを含み、混合されたアゴニスト/アンタゴニスト活性を示す化合物および部分的アゴニスト活性を示す化合物、モルヒネ、デポモルヒネ(depomorphine)、エトルフィン、ジアセチルモルヒネ、ヒドロモルフォン、オキシモルフォン、レボルファノール、メタドン、レボメタジル、メペリジン、フェンタニル、スルフェンタニル、アルフェンタニル、コデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、テバイン、デソモルヒネ、ニコモルヒネ、ジプロパノイルモルヒネ、ベンジルモルヒネ、エチルモルヒネ、ペチジン、メタドン、トラマドール、デキストロプロポキシフェン;ナロキソンおよびナルトレキソン;ブプレノルフィン、ナルブフィン、ブトルファノール、ペンタゾシンおよびエチルケトシクラゾシンを含む。
【0051】
三環系抗うつ薬:
アゾチオピン(azothiopine)、アミトリプチリン、ファモチジン、プロメタジン、パロキセチン、オキスカルバゼピンおよびメルタザピン(mertazapine)を含む。
【0052】
抗糖尿病薬:
アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリベンクライド(glibenclaraide)、グリクラジド、グリピジド、メトホルミン、トラザミド、グリブリド、グリメピリドおよびトルブタミドを含む。
【0053】
抗てんかん薬:
ベクラミド、カルバマゼピン、ガパペンチン、チアガビン、ビガバトリン、トピラマート、クロナゼパム、エトトイン、メトイン、メトスクシミド、メチルフェノバルビトン、オキシカルバゼピン、パラメタジオン、フェナセミド、フェノバルビトン、フェニトイン、フェンスクシミド、プリミドン、スルチアム、フェニトインナトリウム、ニロフラントインモノハイドレート、ガバペンチン、ラモトリジン、ゾニサミド、エトスクシミドおよびバルプロ酸を含む。
【0054】
催眠/鎮静剤および筋弛緩剤:
ゾルピデムタータレート、アミロバルビトン、バルビトン、ブトバルビトン、ペントバルビトン、ブロチゾラム、カルブロマール、クロルジアゼポキシド、クロルメチアゾール、エチナメート、メプロバメート、メタカロン、シクロベンザプレン、シクロベンザプリン、チザニジン、バクロフェン、ブタルビタール、ゾピクロン、アトラクリウム、ツボクラリンおよびフェノバルビタールを含む。
【0055】
抗真菌、抗原虫および駆虫薬:
アムホテリシン、ブトコナゾールニトレート、クロトリマゾール、エコナゾールニトレート、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナタマイシン、ナイスタチン、スルコナゾールニトレート、テルコナゾール、チオコナゾールおよびウンデセン酸;ベンズニダゾール、クリオキノール、デコキネート、ジヨードヒドロキシキノリン、ジロキサニドフロアート、ジニトルミド、フラゾリドン、メトロニダゾール、ニモラゾール、ニトロフラゾン、オルニダゾール、テルビナフィン、クロトリマゾール、クロロキン、メフロキン、イトラコナゾール、ピリメタミン、プラジカンテル、キナクリン、メベンダゾールおよびチニダゾールを含む。
【0056】
降圧薬および心臓治療薬:
カンデサルタン、ヒドララジン、クロニジン、トリアムテレン、フェロジピン、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、ニフェディカル、プラゾシン、メカミラミン、ドキサゾシン、ドブタミンおよびレキセチルを含む。
【0057】
抗片頭痛剤:
ジヒドロエルゴタミンメシレート、エルゴタミンタータレート、メチセルギドマレート、ピゾチフェンマレートおよびスマトリプタンスクシネートを含む。
【0058】
抗ムスカリン剤:
アトロピン、ベンズヘキソール、ビペリデン、エトプロパジン、ヒヨスチアミン、メペンゾラートブロミド、オキシブチニン、オキシフェンサイクリミンおよびトロピカミドを含む。
【0059】
抗悪性腫瘍剤(または免疫抑制剤):
アミノグルテチミド、アムサクリン、アザチオプリン、ブスルファン、クロラムブシル、シクロスポリン、ダカルバジン、エストラムスチン、エトポシド、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトザントロン、プロカルバジン、タモキシフェンシトレート、テストラクトン、タクロリムス、メルカプトプリンおよびシロリムスを含む。
【0060】
抗パーキンソン剤:
ブロモクリプチンメシレート、レボドパ、トルカポン、ロピニロール、ブロモクリプチン、スルホニルウレアなどの血糖降下剤、ビグアナイド剤、α‐グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジンジオン、カベルゴリン、カルビドパおよびリスリドマレートを含む。
【0061】
抗甲状腺剤:
カルビマゾールおよびプロピルチオウラシルを含む。
【0062】
抗ウィルス薬:
アマンタジン、レチノビル(retinovir)、シドフォビル、アシクロビル、ファムシクロビル、リバビリン、アンプレナビル、インディナビル、リマンタジンおよびエファビレンツ、ペンシクロビル、ガンシクロビル、ビダラビン、アバカビル、アデフォビル、アンプレナビル、デラビルジン、ジダノシン、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン、エンフュービルタイドおよびインターフェロンを含む。
【0063】
心臓強心薬:
アムリノン、ミルリノン、ジギトキシン、ジゴキシン、エノキシモン、ラナトシドCおよびメジゴキシンを含む。
【0064】
抗高脂血症および高脂血症剤:
フェノフィブラート、クロフィブラート、プロブコール、エゼチミブおよびトルセトラピブを含む。
【0065】
抗炎症剤:
メオキシカム(meoxicam)、トリアムシノロン、クロモリン、ネドクロミル、ヒドロキシクロロキン、モンテルカスト、ジレウトン、ザフィルルカストおよびメロキシカムを含む。
【0066】
抗ヒスタミン薬:
フェキソフェナジン、クロラールハイドレート、ヒドロキシジン、プロメタジン、セチラジン(cetirazine)、シメチジン、シクリジン、メクリジン、ジメンヒドリナート、ロラタジン、ニザチジンおよびプロメタジンを含む。
【0067】
抗潰瘍剤:
オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾールおよびラニチジンを含む。
【0068】
利尿剤:
ヒドロクロロチアジド、アミロリド、アセタゾラミド、フロセミドおよびトルセミドを含む。
【0069】
非ステロイド性抗炎症薬:
ジクロフェナク、アセクロフェナク、アセメタシン、アルクロフェナク、ブロムフェナク、エトドラク、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、ナブメトン、オキサメタシン、プログルメタシン、スリンダクおよびトルメチンを含むクラスのアリールアルカン酸サブ‐グループ;アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、カルプロフェン、デクスイブプロフェン、デクスケトプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、イブプロキサム、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロキソプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、スプロフェン、タレンフルルビルおよびチアプロフェン酸を含むクラスの2‐アリールプロピオン酸(プロフェン)サブ‐グループ;およびフルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸およびトルフェナム酸を含むクラスのN‐アリールアントラニル酸(フェナム酸)サブ‐グループ;トロメタミン、セレコキシブ、ネパフェナク、アスピリン、ロフェコキシブ、ナプロキセン、スリンダク、ピロキシカム、フェイルブタゾン、トルメチン、インドメタシン、アセトアミノフェン(パラセタモール)、トラマドールおよびプロポキシフェンを含む。
【0070】
レチノイド:
レチノール、レチナール、トレチノイン(レチノイン酸、レチン‐A)、イソトレチノインおよびアリトレチノインなどの第一世代レチノイド;エトレチナートとその代謝物アシトレチンなどの第二世代レチノイド;タザロテン、ベキサロテンおよびアダパレンなどの第三世代レチノイドを含む
【0071】
ホルモンとステロイド:
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、抗利尿ホルモン(バソプレシン)、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、ベクロメタゾン、コルチゾン、スコポラミン、ドーパミン、エピネフリン、カテコールアミン、コレシストキニン、クロミフェン、シトレート、ダナゾール、デキサメサゾン、ジエチルスチルベストロール(DES)、エチニルエストラジオール、フルドロコルチゾン、フィナステライド、卵胞刺激ホルモン、ガストリン、ヒドロキシプロゲステロン、成長ホルモン、インスリン、レプチン、黄体形成ホルモン、メドロキシプロゲステロンアセテート、メストラノール、キネストロール、メチルテストステロン、ナンドロロン、ノルエチンドロン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、エストラジオール、共役エストロゲン、オキサンドロロン、オキシトシン、プレドニゾン、プロゲステロン、プロラクチン、プロスタグランジン、ソマトスタチン、スタノゾロール、スチベステロール(stibestrol)、チロキシン、プレドニゾロンフォスフェート、トリアムシノロン、ミフェプリストンアセトニド、ブデソニド、レボチロキシン、テストステロン、テストステロシピオネート、フルオキシメステロン、フルタミド、モメタゾンフロエート、シプロテロン、フルオロメトロン、ゴセレリン、ロイプロリド、カルシトニン、ハロベタゾール、ヒドロコルチゾールおよびチボロンを含む。
【0072】
スタチンおよび誘導体:
アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ナイスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、オルリスタットおよびシンバスタチンを含む。
【0073】
覚せい剤:
アンフェタミン、フェンテルミン、チラミン、エフェドリン、メタラミノール、フェニレフリン、デクスアンフェタミン、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、ニコチン、カフェインおよびマジンドールを含む。
【0074】
血管収縮薬:
デスモプレシンを含む。
【0075】
血管拡張剤:
カルベジロール、テラゾシン、フェントラミンとメントールを含む。
【0076】
抗アルツハイマー薬:
レベチラセタム、レビチラセタムおよびドネペジルを含む。
【0077】
ACE阻害薬:
ベンザプリル(benzapril)、エナラプリル、ラミプリル、フォシノプリルナトリウム、リシノプリル、ミノキシジル、イソソルビド、ラムプリル(rampril)およびキナプリルを含む。
【0078】
βアドレナリン受容体アンタゴニスト:
アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロパノロールヒドロクロリド、ビソプロロール、エスモロール、メトプロロールスクシネート、メトプロロールおよびメトプロロールタータレートを含む。
【0079】
アンジオテンシンIIアンタゴニスト:
ロサルタンを含む。
【0080】
血小板阻害剤:
アブシキシマブ、クロピドロゲル(clopidrogel)、チロフィバンおよびアスピリンを含む。
【0081】
アルコールとフェノール:
トラマドール、トラマドールヒドロクロリド、アロプリノール、カルシトリオール、シロスタゾール、ソルタロール(soltalol)、ウルソジオール(urasodiol)、ブロムペリドール、ドロペリドール、フルペンチキソールデカノエート、アルブテロール、アルブテロールサルフェート、カリソプロドール、クロベタゾール、ロピニロール、ラベタロール、およびメトカルバモールを含む。
【0082】
ケトン、エステル:
アミオデロン(amioderine)、フルチカゾン、スピロノラクトン、プレドニゾン、トリアゾドン(triazodone)、デスオキシメタゾン、メチルプレドニスドン(methyl prednisdone)、ベンゾナテートナブメトンおよびブスピロンを含む。
【0083】
制吐薬:
メトクロプラミドを含む。
【0084】
眼の治療:
ドルゾラミド、ブリモニジン、オロパタジン、シクロペントレート、ピロカルピンおよびエコチオフェートを含む。
【0085】
抗凝固剤および抗血栓症剤:
ワルファリン、エノキサパリンおよびレピルジンを含む。
【0086】
痛風の治療:
プロベネシドとスルフィンピラゾンを含む。
【0087】
COPDと喘息の治療:
イプラトロピウムを含む。
【0088】
骨粗しょう症の治療:
ラロキシフェン、パミドロネートおよびリセドロネートを含む。
【0089】
化粧品用ペプチド:
アセチルヘキサペプチド‐3、アセチルヘキサペプチド‐8、アセチルオクタペプチドおよび1‐カルノシンを含む。
【0090】
ワクチン:
トキソイド(不活性トキソイド化合物);タンパク質、タンパク質サブユニットおよびポリペプチド; DNAおよびRNAなどのポリヌクレオチド;コンジュゲート;サポニン、ビロソーム、無機および有機アジュバント、例えば、ゾスタバックスなどのアジュバントを含むワクチンを含む。
【0091】
栄養補助食品や薬用化粧品有効成分:
コエンザイムQ10(またはユビキノン)、ユビキノールまたはレスベラトロール;α、β、またはγ‐カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチンおよびアスタキサンチンなどのカロテノイド;リコピン、ルテインおよびゼアキサンチンなどの植物栄養素;リノール酸、共役リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)およびエイコサペンタエン酸(EPA)を含むが、限定されないオメガ‐3脂肪酸およびそれらのグリセロール‐などの不飽和脂肪酸;ビタミンD(D2、D3およびそれらの誘導体)、ビタミンE(α、β、γ、δ‐トコフェロール、または、α、β、γ、δ‐トコトリエノール)、ビタミンA(レチノール、レチナール、レチノイン酸および誘導体)、ビタミンK(K1、K2、K3およびそれらの誘導体)を含む脂溶性ビタミン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、葉酸、鉄、ナイアシン、グリセリルリノレート、オメガ6脂肪酸、ビタミンF、セレン、シアノコバラミン、アロエベラ、ベータグルカン、ビサボロール、茶(緑茶)抽出物、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ツボクサ(ゴーツコーラ)抽出物、セテアリルオリベート、クロロフィル、シトラスシネンシス(オレンジ)オイル、ココイルプロリン、ジカプリルエーテル、ラウリミノジプロピオネートトコフェリルフォスフェート2ナトリウム(ビタミンEフォスフェート)、グリセリン、グリセリルオレアート、グリチルリーザグラブラ(Glycyrrhiza glabra)(リコリス)根抽出物、ハマメリスバージニア(ウィッチヘーゼル)抽出物、乳酸、レシチン、ルテイン、マカダミアインテグリフォリア(マカダミア)シードオイル、マトリカリアカモミラ(カモミール)抽出物、オエノセラビエニス(oenothera biennis)(月見草)オイル、オレアエウロパエア(olea europaea)(オリーブ)葉抽出物、米ぬかオイル、パーシアグラティッシマ(アボカド)オイル、ポリゴナムマルチフロラム(polygonum multiflorum)抽出物、ポメグラネートステロール、レスベラトロール、ロサエグランテリア(ローズヒップ)オイル、サンタルムスピカタム(santalum spicatum)(サンダルウッド)オイル、チタニウムジオキシド、葉酸、グリセリン、グリセリルリノレート(オメガ6脂肪酸、ビタミンF)、ビタミンAパルミテート、ヴィティスヴィニフェラ(グレープシード)オイル、ハロベタゾール、アデノシン、アデノシントリフォスフェート、アルファヒドロキシ酸、アラントイン、ヒアルロン酸および誘導体、イソルトロール(isolutrol)、トラネキサム酸、グリコール酸、アルギニン、アスコルビルグルコサミン、アスコルビルパルミテート、サリチル酸、カルノシン酸、アルファリポ酸、ガンマリノレン酸(GLA)、パンテノール、レチニルプロピオネート、レチニルパルミテート、フルフリルアデニン、レチナールデヒド、銅ペプチド、イデベノン、ジメチルアミノエタノール(DMAE)、ナイアシンアミド、β-グルカン、パルミトイルペンタペプチド‐4、パルミトイルオリゴペプチド/テトラペプチド(tetrapetide)‐7、エトシン、セラミド、フェニルアラニン、グルクロノラクトン、L‐カルニチン、ヒドロキシルアパタイト(hydroxylapetite)、パルミトイルトリペプチド(tripetide)‐3、フォルスコリン、酸化亜鉛、α‐ビサボロール、オイゲノール、シリビン、大豆イソフラボン、アウクビン、カタルポール、アルニカカミソニス(arnica chamissonis)由来のプソイドグアイアノリド(pseudoguaianolide)、ロスマリン酸、ロスマノール、サリシン、サリゲニンおよびサリチル酸などのサリチレート、タキサステロール(taxasterol)α‐ラクツセロール、イソラクツセロール、タラキサコシド、セレミド(ceremide)、アルブチン、ジンゲロール、シャガオール(shagaol)、ハイパーシン(hypercin)、エラスチン、コラーゲンおよびそれらのペプチドを含む。
【0092】
特に好ましい生理活性化合物は、ラドカイン、ジクロフェナク、ケトララック(ketoralac)、プリロカイン、ハロベタゾール、ヒドロコルチゾールおよびそれらの組み合わせを含む。生理活性化合物の医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される誘導体は、本発明の範囲内である。
【0093】
用語「医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される誘導体」は、医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される塩、エステル、そのようなエステルの塩、エーテル、またはプロドラッグおよび代謝物を含む任意の他の誘導体を含むが、限定されず、そしてそれは、必要に応じて対象(例えば、患者、ヒトまたは哺乳類)に対する投与の際に、本明細書中で記載された他のような生理活性化合物を、直接的または間接的に提供することを可能にする。
【0094】
本明細書で使用されるように、用語「医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される塩」は、堅実な医学的判断(sound medical Judgement)の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応を伴わないヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に適しており、ならびに合理的な損益比で釣り合ったこれらの塩を指す。医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される塩は、当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Berge等が、J.Pharmaceutical Sciences,66:1‐19,1977で、詳細に医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される塩を記載する。医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される塩付加非中毒性の酸は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸で形成され、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸で形成され、またはイオン交換などの技術分野で使用される他の方法の使用により形成されるアミノ基の塩である。他の医薬的に許容される塩は、アジペート、アルギネート、アスコルベート、アスパステート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビスルフェート、ボレート、ブチレート、カンフォレート、カンファースルホネート、シトレート、シクロペンタンプロピオネート、ジグルコネート、ドデシルスルフェート、エタンスルホネート、ホルメート、フマレート、グルコヘプトネート、グリセロフォスフェート、グルコネート、ヘルニスルフェート(hernisulfate)、ヘプタノエート、ヘキサノエート、ヒドロイオジド、2‐ヒドロキシ‐エタンスルホネート、ラクトビオネート、ラクテート、ラウレート、ラウリルサルフェート、マレート、マレアート、メタンスルホネート、2‐ナフタレンスルホネート、ニコチネート、ニトレート、オレアート、オキサレート、パルミテート、パモエート、ペクチネート(pectinata)、パーサルフェート、3‐フェニルプロピオネート、フォスフェート、ピクレート、ピバレート、プロピオネート、ステアレート、スクシネート、サルフェート、タータレート、チオシアネート、p‐トルエンスルホネート、ウンデカノエート、バレレートの塩などを含む。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらに医薬品的に許容される塩は、必要に応じて、無毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、ニトレート、低級アルキルスルホネート、およびアリールスルホンスルホネートなどの対イオンを使用して形成されるアミンカチオンを含む。
【0095】
用語「医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容されるエステル」は、インビボで加水分解されるエステルを指し、および親化合物またはそれらの塩を放出するために人体で容易に分解するものを含む。適当なエステル基は、医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸に由来するものなどを含み、そしてそれぞれのアルキルまたはアルケニル部分は、有利に6炭素原子未満を有さない。特定のエステルの例は、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、アクリレートおよびエチルスクシネートを含む。
【0096】
本明細書中で使用される用語「医薬品的、栄養補助食品的または薬用化粧品的に許容されるプロドラッグ」は、堅実な医学的判断(sound medical Judgement)の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴う対象の組織との接触における使用に適しており、合理的な損益比で釣り合い、およびそれらの意図された使用のために効果的であるのと同様に本発明の化合物の、可能なら、双性イオン形態である生理活性化合物のそれらのプロドラッグを指す。用語「プロドラッグ」は、例えば、血液中で加水分解により、上記調合物の親化合物をもたらすためにインビボで容易に変化する化合物を指す。徹底した議論が、T.Higuchi and V.Stella,Pro‐drugs as Novel Delivery System、A.C.S.Symposium SeriesのVol.14、およびEdward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987で提供される。
【0097】
生理活性物質は、所望する生理活性効果を達成するために必要な任意の量で存在してもよい。典型的に、生理活性物質は、約0.001%w/w‐約15%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/wまで、約2%w/wまで、約1%w/wまでの量で、または約0.001%w/w‐約0.05%w/wまで、約0.1%w/wまで、約1%w/wまで、約2%w/wまで、約5%w/wまでの範囲内で、または担体組成物の全量の約1%w/w、約2%w/wまたは約5%w/wで存在するであろう。
【0098】
利点
極性非プロトン溶媒の存在は、極性非プロトン溶媒であるエタノール、または極性および非極性領域を有する界面活性剤などの溶媒の他の種類を伴う電子移動剤のリン酸塩化合物を含む担体組成物と比較して電子移動剤のリン酸塩化合物の溶解性を増加できることを驚くべきことに見出した。
【0099】
極性非プロトン溶媒は、特に生理活性化合物のための担体組成物として使用されたとき、電子移動剤のリン酸塩化合物の安定性を増加することができることをまた見出した。
【0100】
従って、本発明の担体組成物は、(a)必要な場合、電子移動剤のリン酸塩化合物の含有量を増加することを効果的に可能にする。電子移動剤のリン酸塩化合物の増加された量は、生理活性化合物の効果的な浸透を増加してもよい。本発明の担体組成物は、(b)水相に関連して減少する極性非プロトン溶媒濃度を効果的に可能にする。これは、有機溶媒の存在下で、変性および/または沈殿し得る親水性分子(タンパク質のような)の構造的なフィデリティーに有益である。水相中での相対的な増加は、相対的なエタノール性の調合物中の、より乏しい溶解性を一方で有する親水性である生理活性化合物の濃度増加をまた可能にする。本発明の担体組成物は、(c)極性非プロトン溶媒が、非可燃性であるため、潜在的により安全およびよりやさしい作業環境を効果的に可能にする。本発明の担体組成物は、(d)電子移動剤のリン酸塩化合物の貯蔵するためのより安定な溶媒溶液を効果的に可能にする。
【0101】
従って、本発明の担体組成物は、特に経腸または非経口を介して投与された生理活性化合物の送達を改善できる。担体化合物は、以前は容易でなかった経腸および非経口経路投与を介して、生理活性化合物の送達をまた可能にするであろう。本発明の担体組成物は、対象中で生理活性化合物の生物学的利用能をまた改善してもよい。本発明の担体組成物は、病的状態の対象を治療するための方法、本発明の担体組成物について生理活性化合物の効果的な量を投与することを含む方法でまた使用されてもよい。担体組成物は、対象について病的状態を治療するために生理活性化合物を送達するためにまた使用されてもよい。病的状態は、担体組成物で処方された生理活性化合物により治療され得るものを含む。
【0102】
一般的に、用語「治療」は、所望する薬理学的なおよび/または生理学的な効果を得るために対象、組織または細胞に作用することを意味し、および(a)ウィルス感染またはRSV疾患を阻害すること、例えば、その発育またはさらなる発生を阻止することにより;(b)ウィルス感染またはRSV疾患の作用を除去することまたは改善すること、例えばウィルス感染またはRSV疾患の作用の退縮を引き起こすことにより;(c)ウィルス感染またはRSV疾患の罹患を減少することまたは(d)ウィルス感染またはRSV疾患が、対象、組織または細胞で発育または生じないために、保護的な薬理学的なおよび/または生理的な効果でまだ診断できないが、ウィルス感染またはRSV疾患またはそれらのリスクにかかりやすい対象、組織または細胞で生じる感染または疾患を予防すること、を含む。
【0103】
用語「対象」は、任意の動物、特に、化学式(1)の化合物で治療を必要とする疾患を有するヒトなどの哺乳類を指す。
【0104】
用語「投与」は、治療されるまたは予防されるべき疾患または状態を患うまたはそれらのリスクを有する対象に、本発明の化合物または医薬品組成物を提供することを意味することが理解されるべきである。
【0105】
「治療上効果的な量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医により求められている対象、組織または細胞の生物学的または医学的な反応を引き出す化学式(1)の化合物の量を指す。
【0106】
投与経路
生理活性化合物は、任意の投与経路により送達されてもよい。投与経路は、効果により3つのカテゴリーに広く分けられ、すなわち、所望される効果が局所的であり、よって物質が、その反応が所望される場所に直接的に適用される「局所的(topical)」、所望される効果が全身的(非局所的)であり、よって物質が、消化管を介して与えられる「経腸的(enteral)」、および所望される効果が全身的であり、物質が、消化管以外のルートにより与えられる「非経口的(parenteral)」である。米国食品医薬品局は、111の異なる経路を認識する。以下は、投与経路の例の非限定的なリストである。
【0107】
局所的効果を有する投与の局所的経路の例は、経皮(皮膚上)および硝子体内(眼の上)を含む。全身的(非局所的)効果を有する投与の経腸的経路の例は、経口(口内)、鼻腔内(鼻の中)、直腸(直腸内)、および膣(膣内)などの消化管の任意の一部を含む投与の任意の形態を含む。全身的な効果を有する注射、注入または拡散による投与の非経口経路の例は、静脈内(静脈内(into a vein))、動脈内(動脈内(into an artery))、筋肉内(筋肉内(into a muscle))、心臓内(心臓内(into a heart))、皮下(皮下(under the skin))、経皮(皮膚内に針穿刺を介して)、皮内(皮膚自体の内)、髄腔内(脊柱管内)、腹腔内(腹膜内に注入または注射)、膀胱内注入(膀胱内に注入)、硬膜外(硬膜外腔内に注射または注入)、経皮(transdermal)または経皮(transcutaneous)(無傷の皮膚を介して拡散)、経粘膜(粘膜を介して拡散)、吸入(鼻を介しての拡散)、吸入(inhalational)(口を介しての拡散)、舌下(舌下)、および頬側(歯肉線付近の頬を介して吸収)を含む。
【0108】
極性非プロトン溶媒の存在が、電子移動剤のリン酸塩化合物の溶解性を増加できるので、そしてそれは次々に生理活性化合物の効果的な浸透を増加でき、投与の非経口経路が好ましい。しかしながら、本発明の担体は、経腸投与のためにまた適当であってもよい。
【0109】
本発明によれば調合物は、任意の適当な投与形態であってもよい(例えば、Pharmacy Practice,J.B.Lippincott Company,Philadelphia,Pa.,Banker and Chalmers eds.,pages238‐250(1982)を参照)。調合物は、Remington J.P.,The Science and Practice of Pharmacy,ed.A.R.Gennaro,20thedition,Lippincott,williams and Wilkins Baltimore,Md.(2000)に記載されるなどの薬学の技術分野で周知の任意の方法により調製されてもよい。そのような方法は、生理活性化合物と担体を関連させるステップ、およびその後、もし必要なら、所望する製品に調合物を形成するステップを含む。
【0110】
剤形
担体組成物および生理活性化合物を含む調合物は、経腸または非経口投与のための任意の適当な剤形に調製されてもよい。当業者は、経腸および非経口投与のための適当な剤形であろうものを容易に認識するであろう。経腸投与のための適当な剤形は、カプセル、錠剤、ピル、または頬側、舌下などの特殊錠剤、チュアブル錠剤または口腔内崩壊錠を含むが、限定されない。適当な剤形の他の例は、食用の薄膜があるであろう。
【0111】
経腸投与のための他の適当な投与形態は、液体溶液または懸濁液を含む。適当な液体溶液または懸濁液剤形は、電解質(例えば、ゲータレード(商標))を含むスポーツドリンク、またはシロップおよびエリキシル剤などの飲料の形態であってもよい。他の適当な液体溶液または懸濁液剤形は、経鼻送達溶液および経口懸濁液を含む。
【0112】
経腸投与のための剤形は、また粉末または固体結晶であってもよく、そしてそれは、投与前に、液体中に溶解されまたは懸濁されでもよい。代替的に、粉末は、直接的に消費されてもよく、また消費のための食品またはドリンク製品に添加されてもよい。
【0113】
他の例では、経腸投与のための剤形は、食品が消費される前に、組成物が添加される食品であってもよい。例えば、食品は、ヘルスバー(health bar)などのバー、シリアル、強化パンなどのパン、クッキー、バターなどのスプレッド、チーズまたはミルクなどの乳製品、または任意の他の適当な食品などであってもよい。
【0114】
組成物が、不快な風味を有する場合、悪い風味を隠すための十分な風味を伴う添加物が、剤形に添加されてもよい(例えば、マスキング剤)。非経口投与のための適当な剤形の例は、注射剤(すなわち、溶液、懸濁液、エマルジョン、および再構築のための乾燥粉末)、乳房内注入、膣内送達システム、リザーバーおよび他のパッチおよびインプラントを含むが、限定されない。
【0115】
担体組成物の調製
本発明の担体組成物は、さまざまな技術により調製されてもよい。担体組成物を調製するための一つの方法は、電子移動剤のリン酸塩化合物と極性非プロトン溶媒を結合すること、およびその後、水を加えることを含む。生理活性化合物の溶解性および安定性に依拠して、水性または溶媒相のいずれかに溶解されてもよい。一般的に、極性非プロトン溶媒は、30℃またはそれ以上の温度に加熱され、および電子移動剤のリン酸塩化合物は、極性非プロトンで溶解される。もし生理活性化合物が、極性非プロトン溶媒で可溶なら、その後、電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒が、結合しおよび調合物のバランスが、水で調製される。
【0116】
担体組成物は、場合により、さらに一またはそれ以上の賦形剤を含んでもよい。本発明の当業者は、本発明の担体または調合物を含みうる適当な賦形剤を認識するであろう。他の賦形剤の選択は、生理活性化合物の特性および投与に使用される形態に依拠するであろう。他の賦形剤の例は、水、増粘剤またはゲル化剤、界面活性剤、緩衝液、エモリエント剤(有機溶媒)、甘味料、崩壊剤、香料、着色剤(colours)、芳香剤、電解質、pH調整剤、外観改良剤(appearance modifier)、フィルム発泡ポリマーなどを含む。適当な甘味料は、スクロース、ラクトース、グルコース、アスパルテームまたはサッカリンを含む。適当な崩壊剤は、コーンスターチ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、ベントナイト、アルギン酸または寒天を含む。適当な香料は、ペパーミントオイル、ウィンターグリーンオイル、チェリー、オレンジまたはラズベリー香料を含む。有機溶媒の比較的高濃度は、添加されるべきさらなる防腐剤(保存料)の必要性を回避するかもしない;しかしながら、もし必要と企図するなら、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびナトリウムビスルファイトを含むが、限定されない任意の適当な防腐剤(保存料)を添加してもよい。賦形剤は、調剤プロセスの任意のステップの間、通常水の添加後、添加してもよい。
【0117】
賦形剤の量または存在する賦形剤は、担体組成物の全量の0%w/w‐約10%w/wまで、約5%w/wまで、約3%w/wまで、または約3%w/w‐約5%w/wの範囲内である。
【実施例】
【0118】
本発明のさまざまな実施態様/態様は、以下の非限定的な例に関連してこれから、記載される。
【0119】
実施例1:
トコフェリルフォスフェート(TPM)およびさまざまな溶媒を含む担体組成物で処方されたコエンザイムQ10(CoQ10)の経皮吸収についての研究
方法
0.05w/w%のCoQ10を含むニベアヴィサージュ(Nivea Visage)(登録商標)(コントロール)を決定した。これを基準にして、上記方法に従って調製した以下の3つの調合物を試験した。
比較上のエタノール性の調合物(pH4.5)
成分 含有量(w/w%)
CoQ10 0.05
TPM 1
エタノール 10
水中のカルボポール 0.5
調合物(A)(pH4.5)
成分 含有量(w/w%)
CoQ10 0.05
TPM 1
N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP) 10
水中のカルボポール 0.5
調合物(B)(pH4.5)
成分 含有量(w/w%)
CoQ10 0.05
TPM 1
ジメチルイソソルビド(DMI) 10
水中のカルボポール 0.5
【0120】
フランツ型拡散セルを使用する調合物のインビトロ試験
全層ヒト皮膚を、12ml垂直フランツ型拡散セル(Permegear,PA)で使用のために腹壁形成術手順により得た。すべての皮下脂肪および結合組織を除去した。皮膚をアルミホイルのシートの間で平らに凍結し、および実験の朝まで、−20℃で保存した。
【0121】
フランツセルは、レセプター溶液(12ml)としてPBSを使用し、および1.77cm2の表面積を有した。試験の間、細胞を32℃に維持した。ぞれぞれの調合物の有限投与量(細胞あたり40μl)を、インビボで使用される概算の大量投与に対して使用した。24細胞を、処理グループあたりn=4‐5細胞で使用した。レシーバー溶液を、CoQ10経皮吸収を決定するために、定期的に4時間にわたってサンプリングした。4時間の期間の終了時、皮膚をフランツセルから除去し、および表面上に残っている吸収されなかった薬剤を洗い流した。吸収されたCoQ10を、その後、1‐プロパノールを使用して皮膚から抽出した。拡散セルおよび皮膚抽出物からのタイムポイントを、検証された方法を使用するCoQ10の定量のために、UPLC上にロードした。
【0122】
【表1】

【0123】
結果
比較上のエタノール性調合物および本発明の調合物(A)および(B)は、非処理皮膚サンプル内の内在性のレベルと比較して、皮膚で検出されるCoQ10の量が増加した(図1参照)。これらの増加は、106‐238%の範囲であり(表1下部参照)、およびすべて統計的に有意であった(p<0.005)。比較では、ニベアヴィサージュ(登録商標)で処理後の平均CoQ10レベルは、〜10%の増加し、そしてそれは、有意とみなされなかった。比較上のエタノール性調合物および本発明の調合物(A)および(B)は、ニベアヴィサージュ(登録商標)を超えて、皮膚に送達されたCoQ10の量について有意な増加を生み出した(p<0.002)(表1参照)。これらの増加は、190%‐310%までの範囲であった。
【0124】
結論
この実施例は、TPMおよび極性非プロトン溶媒を含む担体が、TPMおよびエタノールを含む担体に対して、有用およびより安定な代替品を提供することを示した。
【0125】
実施例2:
TPMおよびエチルラクテートで処方されたインスリンの薬物動態についての研究
方法
ネガティブコントロール‐KYゼリー
ラットに局所的な調合物をすり込む物理的プロセスにより生じる血中グルコースについての低下を監視するために使用する。ストレスは、血中グルコースについて広範な変動を引き起こし得る。
ポジティブコントロール‐溶媒としてエタノールを使用するTPM/インスリン
Phosphagenicsにより生産された標準TPM/インスリン調合物を、有効性のために第1相および第2相臨床試験で使用した。この調合物は、STZラットモデルで、血中グルコースを再現性よく低下した。この調合物は、水中に、2.26mg/mlインスリン、溶媒として30%エタノール、2%TPM(2:1)および1%ヒドロキシプロピルセルロースHを含む。
TPM/インスリンEL1‐3
エタノールの代替品としてエチルラクテートを含む、3つの異なるTPM/インスリン調合物を試験した。調合物(すべてpH7)は以下:
IN#1:水中に、12mg/mlインスリン、4%エチルラクテート、4%TPM(2:1)および1%ヒドロキシプロピルセルロースH
IN#2:水中に、12mg/mlインスリン、15%エチルラクテート、2%TPM(2:1)および1%ヒドロキシプロピルセルロースH
IN#3:水中に、2.26mg/mlインスリン、4%エチルラクテート、4%TPM(2:1)および1%ヒドロキシプロピルセルロースH
を含む。
【0126】
処理適用
本研究は、最適な投与量を決定するために、ストレプトゾトシン処理糖尿病ラット中のグルコースホメオスタシスでエチルラクテートを含む新規のTPM/インスリン調合物の効果を試験するために設計した。動物(n=15)は、オスおよび10‐12週齢である。すべての動物は、体重>300gであり、および絶食状態で循環グルコース濃度>10mmol/L(平均絶食グルコース濃度が、22.20±2.96mmol/Lであった)を有した。研究の重要なエンドポイントは、5時間インスリン負荷試験の間の血中グルコースレベルであり、下記のように実施した。
【0127】
ストレプトゾトシン投与
糖尿病を、用時調製でクエン酸ナトリウム緩衝液(0.1mol/L、pH4.5)中に溶解したストレプトゾトシン(STZ)50mg/kg(Sigma Chemicals)の単回腹腔内注射の投与により、引き起こした。ラットは、仮に、それらの血中グルコースが、STZ注射後、24時間で16mmol/L超であれば、糖尿病とみなし、および研究において包含した。すべてのグループで、血中グルコース測定を、尾の先(tali tipping)からスポットサンプルを得ることにより行った。動物を、試験前にSTZ投与後、5日間置いた。
【0128】
ゲル適用
調合物の適用前24時間、動物を麻酔し、および毛皮〜30cm2を調合物の吸収を促進できる皮膚のなんらかの損傷を避けるために背中から剃った。TPM/インスリンを剃った領域に渡って、12mg/cm2の投与量で塗った。インスリン負荷試験は、毛皮を除去した後、24時間行った。それぞれの処理の後、動物を、次の処理の前、3日間回復させた。
【0129】
ITT(インスリン負荷試験)
動物を、インスリンまたはコントロール調合物の適用の前に、2時間絶食した。スポット血液サンプルを、調合物の適用後、0、30、60、90、120、180、240および300分で、尾から採取した。血中グルコースレベルを、グルコーススティック(AccuChek,Roche Diagnostics)を使用して、同様のタイムポイントで決定した。
【0130】
結果
すべてのTPM/インスリン調合物は、糖尿病ラットで、血中グルコース濃度の有意な低下を引き起こした(図2参照)。血中グルコースは、適用後30分で、開始値から有意に低下し(p<0.05)、および実験の期間の間、より低く維持した。曲線下面積により示すように、明細書中で試験した調合物の間で、血中グルコースの低下について差はなかった(図3参照)。4%程度の低いエチルラクテート濃度は、従って、30%のエタノール性濃度と同じくらい効果的であるように見える。この特定の調合物において、増加したインスリン含有量は、増加した有効性に変換されていないが、エチルラクテート調合物の増加した親水性相は、また増加したタンパク質濃度を許容する。
【0131】
結論
エチルラクテートは、経皮性の送達において機能障害を伴わずにTPM/インスリン調合物についてエタノールを置換することができる。2%または4%程度の低いエチルラクテート濃度を、30%エタノールと置換するために使用してもよく、そしてそれは、タンパク質などの不安定な分子のフェディリティを保証するために、親水性薬物のより高い濃度およびより水性環境を潜在的に許容する。
【0132】
実施例3:
TPMおよびエチルラクテートを伴うジクロフェナク調合物の経皮性の送達についての研究
方法
TPMおよびエチルラクテートを含む、4つの異なるジクロフェナク調合物を試験した。ジクロフェナクジエチルアミン(D)およびナトリウム塩(DNa)形態を使用した。調合物は以下:
DICLO#1:水中に、5%ジクロフェナクジエチルアミン、1%TPM(6:4)、2%エチルラクテート、1%ヒドロキシプロピルセルロースH
DICLO#2:水中に、5%ジクロフェナクナトリウム塩、1%TPM(6:4)、12%エチルラクテート、1%ヒドロキシプロピルセルロースH
DICLO#3:水中に、5%ジクロフェナクナトリウム塩、1%TPM(6:4)、22%エチルラクテート、1%ヒドロキシプロピルセルロースH
DICLO#4:水中に、5%ジクロフェナクジエチルアミン、1%TPM(6:4)、12%エチルラクテート、1%ヒドロキシプロピルセルロースH
である。
【0133】
フランツ型拡散セルを使用する調合物のインビトロ試験
動物実験のための承認は、モナッシュ大学生物科学学部の動物倫理委員会(プロトコル BAM/B/2006/31)により承認された。全層ラット腹部皮膚を、12ml垂直フランツ型拡散セル(Permegear,PA)で使用した。ラットを、CO2ガスを使用して窒息により屠殺し、および腹部領域を注意深く剃り、および切除した。すべての皮下脂肪および結合組織を除去した。皮膚を、アルミホイルのシートの間で平らに凍結し、および実験の朝まで、−20℃で保存した。
【0134】
フランツセルは、レセプター溶液(12ml)としてPBSを使用し、および1.77cm2の表面積を有した。試験の間、セルを、32℃に保った。ぞれぞれの調合物の有限投与量(細胞あたり40μl)を、インビボで使用される概算の大量投与に対して使用した。24細胞を、処理グループあたりn=4‐5細胞で使用した。レシーバー溶液を、CoQ10経皮吸収を決定するために、定期的に4時間にわたってサンプリングした。拡散セルおよび皮膚抽出物からのタイムポイントを、検証された方法を使用するジクロフェナク含量の定量のためにUPLCプレート上にロードした。
【0135】
結果
エチルラクテートを含む調合物は、経皮的なジクロフェナク送達を導入することができた。ジエチルアミンおよび分子のナトリウム形態は、皮膚を透過できた。興味深いことに、最も低いエチルラクテート濃度(2%)を伴う調合物が、もっとも経皮的な送達を産生することができた。
【0136】
実施例4:調合剤例
以下は3つの調合物例である。
1.デイクリーム
水溶液(精製水)
アセチルオクタペプチド‐3
エチルヘキシルメトキシシンナマート
グリセリン
C12‐15アルキルベンゾエート
セテアリルアルコール(および)セテアレス‐20
ベンゾフェノン‐3
オクチルサリチレート
プロピレングリコール
d‐アルファ‐トコフェリルフォスフェート(モノおよびジフォスフェートの混合物)
グリセリルステアレート(および)PEG‐100ステアレート
ジメチコン
カプリリルグリコール
フェノキシエタノール
トコフェロール
キサンタンガム
ヒドロキシエチルセルロース
シトラスオーランティアムダルシス(Citrus Aurantium Dulcis)(オレンジ)オイル
カルノシン
レチノール
ポリソルベート20
カメリアシネンシス(緑茶)抽出物
サンタルムアルバム(Santalum Album)(サンダルウッド)オイル
EDTA二ナトリウム
ユビキノン
d‐リモネン
ファルネソール
リナロール
【0137】
2.ナイトクリーム
水溶液(精製水)
グリセリン
C12‐15アルキルベンゾエート
セテアリルアルコール(および)セテアレス‐20
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
アセチルオクタペプチド‐3
ジメチコン
d‐アルファ‐トコフェリルフォスフェート(モノおよびジフォスフェートの混合物)
セチルアルコール
カプリリルグリコール
トコフェロール
レチノール
ポリソルベート20
カルノシン
ヒドロキシエチルセルロース
トリエタノールアミン
キサンタンガム
マグネシウムアルミニウムシリケート
ユビキノン
フェノキシエタノール
EDTA二ナトリウム
【0138】
3.リンクルフリーズ
水(水溶液)
アロエバルバデンシス(Aloe barbardensis)(アロエベラ)
セテアリルオリベート
グリセロールオレアート
デシルキュベート
d‐アルファ‐トコフェリルフォスフェート(モノまたはジフォスフェートの混合物)
スクアレン(オリーブ)
ラウリミノジプロピオネートトコフェリルフォスフェート2ナトリウム
トコフェロール(アルファ、デルタ、ガンマ、ベータ天然ビタミンE)
プルラン
オリザサティバ(米)ぬかオイル(および)トコトリエノール
ベータカロテン(ビタミンA)
グリセリルリノレート(オメガ6脂肪酸ビタミンF)
アミノ酪酸
グリセリルモノステレート
ビサボロール
レスベラトロール
ビタミンAパルミテート
コレカルシフェロール(ビタミンD3)
カラギナン
メナキノン(ビタミンK)
アスコルビルパルミテート(ビタミンC)
乳酸
フェノキシエタノール
ベンジルアルコール
デヒドロ酢酸
【0139】
本明細書において、文脈が他に要求する場合を除き、用語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含む(Comprising)」は、それぞれ「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含む(including)」を意味し、すなわち、本発明が、特定の特徴として記載されまたは定義される場合、同様の発明のさまざまな実施例が、追加的な特徴をまた含んでもよい。
【0140】
本発明は、例によっておよびそれらの可能な実施例に関して記載されているが、修正または改良が、本発明の範囲から逸脱することなく行われてもよいことが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒を含む生理活性化合物の送達のための担体組成物。
【請求項2】
前記電子移動剤がヒドロキシクロマンである、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項3】
前記ヒドロキシクロマンが、トコフェロールまたはトコトリエノールである、請求項2に記載の担体組成物。
【請求項4】
前記電子移動剤のリン酸塩化合物が、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、モノ‐(トコフェリル)フォスフェート二ナトリウム塩、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート、ジ‐(トコフェリル)フォスフェート一ナトリウム塩、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項5】
前記トコフェリルフォスフェートが、非中和形態である、請求項4に記載の担体組成物。
【請求項6】
前記非中和トコフェリルフォスフェートが、約2‐約4、約2‐約3、約2または約3の範囲のpHを有する、請求項5に記載の担体組成物。
【請求項7】
前記担体が、少なくとも2:1、約4:1‐約1:4の範囲内で、約6:4‐約8:2の範囲内で、約6:4、または約8:2の比率で、モノ‐(トコフェリル)フォスフェートとジ‐(トコフェリル)フォスフェートとの混合物を含む、請求項4または5に記載の担体組成物
【請求項8】
前記電子移動剤のリン酸塩化合物が、前記担体組成物の全濃度の約0.01%w/w‐約20%w/w、約0.01%w/w‐約10%w/w、約0.01%w/w‐約5%w/w、または約0.05%w/w‐約2%w/wの範囲内の量である、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項9】
前記電子移動剤のリン酸塩化合物が、前記担体組成物の全濃度の約0.1%w/w、約1%w/w、または約5%w/wの量である、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項10】
前記極性非プロトン溶媒が、N,N‐ジメチル‐ホルムアミド(DMF)、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N‐ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド、ジオキサンヘキサメチルフォスフォロトリアミド(dioxane hexamethylphosphorotriamide)、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ガンマ‐ブチロールアセトン、モノメチルエチルアセテート、エチルラクテート、1,3ジメチル‐2‐イミダゾリジノン(ジメチルイソソルビド、またはDMI)、イソプロピルミリステート、プロピレングリコールリシノレート、イソノニルイソノナノエートおよび脂肪酸のスクロースエステルからなる群から選択される、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項11】
前記極性非プロトン溶媒が、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルイソステアレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルジメレート、マレイン酸ダイズ油、オクチルパルミテート、セチルラクテート、グリセリン、ポリプロピレングリコール、カプリリルグリコール、スクアレン、ビサボロール、ベンジルアルコール、セチルリシノレート、セチルアセテート、麦芽グリセライド、ミリスチルラクテート、デシルオレアート、イソプロピルラノレート、ペンタエリスリチルテトラステアレート、ネオペンチルグリコールジカプリレート/ジカプレート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ミリスチルミリステート、オクチルドデカノール、およびオクチルヒドロキシステアレートからなる群から選択される、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項12】
前記極性非プロトン溶媒濃度が、約0.05%w/w‐約50%w/wまで、約40%w/wまで、約30%w/wまで、約20%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/w、約3%w/wまで、約2%w/wまで、約1%w/wまでである、請求項1に記載の担体組成物。
【請求項13】
生理活性物質の送達のための担体組成物の調製における電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒の使用。
【請求項14】
電子移動剤のリン酸塩化合物および極性非プロトン溶媒を結合するためのステップを含む生理活性物質の送達のための担体組成物の調製方法。
【請求項15】
請求項1の担体組成物および生理活性化合物を含む調合物。
【請求項16】
前記生理活性化合物が、医薬品またはそれらの医薬的に許容される誘導体、栄養補助食品もしくはそれらの栄養補助食品的に許容される誘導体、または薬用化粧品もしくはそれらの薬用化粧品的に許容される誘導体である、請求項15に記載の調合物。
【請求項17】
前記生理活性化合物が、前記担体組成物の全濃度の約0.001%w/w‐約15%w/wまで、約10%w/wまで、約5%w/wまで、約2%w/wまで、または約1%w/wまでの量で存在する、請求項15または16に記載の調合物。
【請求項18】
前記生理活性化合物が、前記担体組成物の全濃度の約0.001%w/w‐約0.05%w/wまで、約0.1%w/wまで、約1%w/wまで、約2%w/wまで、約5%w/wまでの範囲内、または約1%w/w、約2%w/w、もしくは5%w/wの量で存在する、請求項15または16に記載の調合物。
【請求項19】
請求項1の担体組成物に生理活性化合物を添加するためのステップを含む前記調合物の調製方法。
【請求項20】
請求項1の担体組成物で生理活性化合物の効果的な量を投与することを含む、病的状態の対象の治療方法。
【請求項21】
対象において病的状態を治療するために生理活性化合物を送達するための請求項1に記載の担体組成物の使用。
【請求項22】
生理活性化合物の前記送達および/または生物学的利用能を改善するための請求項1に記載の担体組成物の使用。
【請求項23】
前記送達が、経腸または非経口投与経路である、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
前記電子送達剤の前記リン酸塩化合物の溶解性および/または安定性を増加するための極性非プロトン溶媒の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−518822(P2013−518822A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551448(P2012−551448)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【国際出願番号】PCT/AU2011/000122
【国際公開番号】WO2011/094822
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(512165053)フォスファジェニクス リミティド (3)
【Fターム(参考)】