説明

拠点サーバ装置、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システム

【課題】コンテンツデータの配信拠点にて蓄積するデータの削減を図ることができる拠点サーバ装置、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システムを提供すること
【解決手段】本発明にかかる拠点サーバ装置10は、端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するデータ配信制御部11と、一時停止要求信号受信後に配信センタ40から送信されるデータの記録を開始するデータ蓄積部13と、データ配信制御部11は、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、配信センタ40から送信されるデータを転送するとともに、データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、データ蓄積部13に記録されているデータを端末に配信する配信部12とを有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拠点サーバ装置、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システムに関するものであり、特に、複数の端末に対してデータ配信を実行する拠点サーバ、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画のストリーミング配信をはじめとした映像配信サービスは成長の一途であり、IP(Internet Protocol)放送の次のサービスとしてタイムシフトサービス(ライブ映像を一時停止後、停止時の視聴タイミングから視聴することができるサービス)が注目されている。IP放送だけであればマルチキャストのため、視聴者の増加に伴うネットワークの負荷は増大しない。しかし、注目されているタイムシフトサービスを実施すると、タイムシフトサービスを希望する視聴端末毎に、ユニキャスト通信を行う必要がある。そうなると、視聴端末の数に応じたネットワークの負荷が発生する。そこで、これまでは単一拠点でサービスを賄っていた既存の枠組みを超えた仕組みが必要になっている。
【0003】
特許文献1は、映像データをハードディスク等の記憶装置に蓄積しながら、同時にできるだけ早く最新の映像を映像再生装置に配信する、ライブ再生技術について開示している。
【0004】
特許文献2は、ライブ番組の視聴開始時の負荷分散を図り、さらに、ライブ番組の途中から視聴を希望する場合でも、追っかけ再生技術を利用することにより、最初から視聴することを可能とする技術を開示している。
【0005】
特許文献3は、配信されたライブ映像を記録し、時間をさかのぼって記録映像を見ることを可能とする技術を開示している。
【0006】
特許文献4は、ライブコンテンツを配信開始時点からライブコンテンツの録画を開始し、視聴者がライブコンテンツの視聴を中断した後でも、視聴者のID、中断時間等の情報を管理しておくことで、視聴者が視聴の再開を望む場合、中断後の映像を視聴することを可能とする技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3098491号公報
【特許文献2】特開2003−230123号公報
【特許文献3】特開2004−112167号公報
【特許文献4】特開2005−318250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1乃至4に開示された技術では、ライブコンテンツの視聴をしているユーザが、ライブコンテンツの視聴を一時中断する場合は、ユーザの有する情報端末にライブコンテンツデータを保存しておき、ユーザがライブコンテンツの視聴再開を望む場合に、個人の情報端末のデータを再生していた。しかし、コンテンツの権利等の関係から、視聴端末での録画によるコンテンツデータの視聴を許さないサービスの場合には、タイムシフトサービスを利用することができない。
【0009】
また、ユーザの保持する情報端末にコンテンツデータを保存せず、コンテンツデータの配信側で、コンテンツデータを保持する場合においても、タイムシフトサービスを希望するユーザのために、配信するすべてのデータを保存しておく必要があり、コンテンツデータの蓄積量が膨大となるという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、このような問題点を解決するためになされたものであり、コンテンツデータの配信拠点にて蓄積するデータの削減を図ることができる拠点サーバ装置、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかる拠点サーバ装置は、配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継し、複数の拠点に位置する拠点サーバ装置であって、前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するデータ配信制御部と、前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始するデータ蓄積部と、前記データ配信制御部は、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、前記データ蓄積部に記録されているデータを前記端末に配信する配信部とを有するものである。
【0012】
さらに、本発明にかかる通信方法は、配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継する通信方法であって、前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するステップと、前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始するステップと、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信するステップを有することである。
【0013】
さらに、本発明にかかる通信制御プログラムは、端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するステップと、前記一時停止要求信号受信後に配信センタから送信されるデータの記録を指示するステップと、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信することを指示するステップを拠点サーバ装置の制御コンピュータに実行させるものである。
【0014】
さらに、本発明にかかる配信システムは、複数の端末に対してデータを所定時刻に送信する配信システムであって、前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信し、前記一時停止要求信号受信後にデータの記録を開始し、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記所定時刻に基づいてデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信するものである。
【0015】
さらに、本発明にかかる通信システムは、複数の端末に対して、データの配信を行う配信センタと、前記配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継し、複数の拠点に位置する拠点サーバ装置を備えた通信システムであって、前記配信センタは、複数の端末を宛先とするデータを前記拠点サーバに送信し、前記拠点サーバ装置は、前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信し、前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始し、データ視聴の一時停止を要求していない端末に対しては、配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、コンテンツデータの配信拠点にて蓄積するデータの削減を図ることができる拠点サーバ装置、通信方法、通信制御プログラム、配信システム及び通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態1にかかる拠点サーバ装置の構成図である。
【図2】実施の形態1にかかる配信センタの構成図である。
【図3】実施の形態1にかかる拠点サーバ装置の構成図である。
【図4】実施の形態1にかかる拠点サーバ装置にて保持する情報テーブルである。
【図5】実施の形態1にかかるフローチャートである。
【図6】実施の形態2にかかるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1を用いて本発明の実施の形態にかかる拠点サーバ装置の構成について説明する。当該拠点サーバ装置10は、センタネットワーク100を介して接続される配信センタ40から、拠点ネットワーク200を介して接続される端末50、60、70宛てに送信されるデータを中継する装置である。拠点サーバ装置20、30も同様に、配信センタ40から端末に送信されるデータを中継する。配信センタ40からは、例えば、マルチキャスト通信により端末50、60、70にデータが送信される。この場合、配信センタ40と、端末50、60、70は同一のマルチキャストグループに所属する。
【0020】
拠点サーバ装置10は、データ配信制御部11、配信部12、データ蓄積部13を備える。配信センタ40から送信されたデータは、データ配信制御部11を構成する配信部12を介して各端末50、60、70に送信される。ここで、配信センタ40から送信されるデータは、映像データ、音楽データ等を含み、映像データは、リアルタイムのライブ映像を含む。
【0021】
データ配信制御部11は、通信制御プログラムに基づいて動作する制御コンピュータ(例えば、マイクロプロセッサユニット)により構成される。データ配信制御部11は、配信センタ40よりデータを受信している端末50から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信する。データ配信制御部11は、一時停止要求信号を受信すると、データ蓄積部13に対して、データの記録開始を指示する信号を出力する。
【0022】
データの記録開始を指示する信号を取得したデータ蓄積部13は、データ配信制御部11が、一時停止要求信号を受信後に、配信センタ40から受信したデータの記録を開始する。ここで、拠点サーバ装置10は、複数のデータ配信制御部11を備えてもよい。この場合、データ蓄積部13は、複数のデータ配信制御部11より共通に使用される。また、データ配信制御部11を選択する際に、ラウンドロビンで選択を行う等、既知の負荷分散手法を用いて適切なデータ配信制御部11を選択することができる。
【0023】
配信部12は、端末50、60、70に対して、配信センタ40から送信されるデータの転送及びデータ蓄積部13に記録されているデータの配信を行う。データ再生の一時停止を要求していない端末60及び端末70に対しては、配信センタ40から送信されるデータを転送するとともに、データ再生の一時停止を要求している端末50から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、データ蓄積部13に記録されているデータを、端末50に配信する。
【0024】
次に、図2を用いて、本発明の実施の形態1にかかる配信センタの構成について説明する。配信センタ40は、データ配信部41と、データ管理部42を備える。データ配信部41は、端末宛てに送信するデータを、センタネットワーク100を介して、拠点サーバ装置10、20、30に送信する。
【0025】
ここで、配信センタ40は、送信するデータの内容により、複数のデータ配信部を備えてもよい。さらに、データ配信部41は、配信センタ40とは異なる場所に配置される装置に備えられてもよい。例えば、配信センタ40は、全国に映像を配信する放送局に該当する。そして、放送局とは異なる場所で実施されているスポーツ等を中継する場合であって、スポーツを実施している場所に配置される装置に、データ配信部が備えられる。この場合、配信センタ40が備えるデータ配信部41は、異なる場所に配置されている装置からデータを受信する。つまり、放送局は、スポーツを実施している場所から、放送データを受信する。配信センタ40が備えるデータ配信部41は、受信したデータを、センタネットワーク100を介して拠点サーバ装置10、20、30に送信を行う。異なる場所に配置されている装置に備えられているデータ配信部が、センタネットワーク100に接続されており、例えば、マルチキャスト通信に対応可能である場合は、配信センタ40にデータを送信することなく、直接拠点サーバ装置10、20、30にデータを送信してもよい。
【0026】
データ管理部42は、配信されるデータを受信するのに必要なアクセス情報を管理している。アクセス情報とは、具体的には、端末がマルチキャストにより送信されるデータをデコードするために必要な情報であり、マルチキャストアドレス、ポート番号等を含む。
【0027】
次に、図3を用いて本発明の実施の形態にかかる拠点サーバ装置の構成について、詳細に説明を行う。拠点サーバ装置10は、拠点データ管理部14を備える。その他の構成は、図1と同様であるため、説明を省略する。データ配信制御部11は、拠点データ管理部14からタイムシフトサービスを利用している端末情報を取得し、データ蓄積部13に記録されているデータを端末に配信する。
【0028】
拠点データ管理部14は、どの端末がタイムシフトサービスを利用したデータ再生(以下、タイムシフト視聴、とする)を実施しているかを管理する。例えば、図4の管理テーブルに示すように、データ蓄積部13に記録されているデータと、タイムシフト視聴している端末、もしくは、データ再生の一時停止を要求している端末を対応づけて管理している。データ#1は、端末#1によりタイムシフト視聴されているか、もしくは、端末#1によりデータ#1の再生を一時停止する要求がなされている。データ#2は、端末#2及び端末3によりタイムシフト視聴されているか、もしくは、端末#2及び端末3によりデータ#2の再生を一時停止する要求がなされている。
【0029】
また、拠点データ管理部14は、配信センタ40のデータ管理部42と同期し、データ再生に必要なアクセス情報を保持する。これは、拠点サーバ装置10から、タイムシフト視聴を行う端末に対してデータを配信する際に、配信するデータを復調するために、端末とアクセス情報の同期をとる必要があるからである。また、端末からマルチキャスト通信に必要なアクセス情報の問い合わせがあった際に、配信センタ40に問い合わせを行うことなく、端末にアクセス情報を通知するためである。
【0030】
また、配信センタ40は、拠点サーバ装置の機能を備えてもよい。具体的には、配信センタ40が、データ配信制御部12及びデータ蓄積部13を備え、タイムシフト視聴にかかる処理を実行してもよい。
【0031】
次に、図5を用いて本発明の実施の形態1にかかる処理の流れにつき説明を行う。端末50は、拠点データ管理部14に、アクセス情報の問い合わせを行う(S1)。アクセス情報の問い合わせは、例えばRTSP URI(Real Time Streaming Protocol Uniform Resource Identifier)を用いて問い合わせを行う。アクセス情報とは、具体的には、マルチキャストで配信されるデータをデコードするのに必要な情報である。
【0032】
次に、端末50は、データ配信装置41のマルチキャスト配信を受信し、再生を行う(S2)。ここで、複数の端末のうちいくつかの端末が、マルチキャスト通信に対応していない端末である場合には、配信センタ40からマルチキャスト通信によりデータを受信した拠点サーバ装置10は、端末に対してユニキャスト通信によりデータを送信してもよい。
【0033】
次に、端末50は、配信センタ40から受信しているデータについて、データ再生の一時停止要求を、データ配信制御部11に送信する(S3)。データ配信制御部11は、データ蓄積部13に、端末50が一時停止要求を行っている対象データと同一のデータが保存されているか否かを、データ管理部14に確認を行う(S4)。同一のデータが保存されていない場合、データ配信制御部11は、データ蓄積部13に対して、配信データの記録を指示する(S5)。データ配信制御部11から、配信データの記録を指示されたデータ蓄積部13は、配信データを記録する(S6)。
【0034】
データ蓄積部13に、端末50が一時停止要求を行っている対象データと同一のデータが保存されていない場合及びデータ蓄積部13に配信データを記録した場合、データ管理部14は、対象となるデータに対して、端末50がタイムシフト視聴を要求していることを、図4の管理テーブルに追加する(S7)。
【0035】
次に、データ配信制御部11は、端末50から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信する(S8)。配信部12は、データ蓄積部13に記録されているデータであり、端末50が一時停止を行った箇所からのデータを、ユニキャスト通信により、端末50に配信する(S9)。
【0036】
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる拠点サーバ装置を用いることにより、拠点サーバ装置は、配信センタが配信するデータをすべて記録せず、端末がデータを一時停止した以降のデータのみを記録できるため、記録するデータ容量の削減を図ることができる。
【0037】
さらに、同一のデータについて、複数の端末からタイムシフト視聴の要求がなされた場合においても、データ蓄積部13は、同一のデータについては、一度のみ記録し、そのデータを複数の端末で共有することにより、さらなるデータ容量の削減を図ることができる。
【0038】
さらに、複数の拠点サーバ装置が、データ蓄積部を保持することにより、端末からのタイムシフト視聴要求時に、配信センタ40へ追加の通信を行うことなく、タイムシフト視聴が可能となる。これにより、配信センタ40は、タイムシフト視聴を要求する端末分のユニキャスト通信のための処理を実施する必要はなく、配信センタ40の処理負荷を低減し、負荷分散を図ることができる。
【0039】
さらに、拠点サーバ装置の拠点データ管理部14と、配信センタ40のデータ管理部41が同期をとることにより、タイムシフト視聴を、端末と拠点サーバ装置間に閉じた通信のみで実現することができ、配信センタ40と、拠点サーバ装置10間の通信容量を削減することもできる。
【0040】
さらに、1つの拠点サーバ装置に障害があった場合でも、残りの拠点サーバ装置におけるデータ配信の継続は可能であるため、サービスへの影響範囲を縮小できる。
【0041】
(実施の形態2)
次に、図6を用いて本発明の実施の形態2にかかる処理の流れにつき説明を行う。なお、実施の形態2にかかる拠点サーバ装置及び配信センタの構成は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0042】
端末50は、データ蓄積部13に記録されているデータを配信部13から受信し、タイムシフト視聴を行う(S10)。次に、端末50は、タイムシフト視聴を終了した際に、データ配信制御部11に、タイムシフト視聴の終了を通知する(S11)。ここで、端末50は、データ蓄積部13に蓄積されたデータすべての再生を完了した場合に、タイムシフト視聴を終了してもよく、データ蓄積部13に蓄積されたデータをすべて再生する前に、タイムシフト視聴を終了してもよい。
【0043】
次に、タイムシフト視聴の終了通知を受けたデータ配信制御部11は、データ管理装置14に、他の端末が同一データに関してタイムシフト視聴をしているか否かを確認する(S12)。
【0044】
他の端末が、同一のデータに関して、一時停止要求又はタイムシフト視聴をしていない場合は、データ管理部14は、データ蓄積部13からデータを削除する(S13)。他の端末が同一のデータに関して、一時停止要求又はタイムシフト視聴を行っている場合及びS13の処理を行った場合は、拠点データ管理部13が管理している管理テーブルから、当該データに関する端末50の情報を削除する(S14)。
【0045】
以上説明したように、本発明の実施の形態2においては、データ蓄積部13に蓄積するデータに対して、一時停止要求及びタイムシフト視聴を行っている端末が存在しない場合は、データ蓄積部13からデータを削除することにより、拠点サーバ装置10における保存データ容量の削減を図ることができる。
【0046】
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
10、20、30 拠点サーバ
11 データ配信制御部
12 配信部
13 データ蓄積部
14 拠点データ管理部
40 配信センタ
41 データ配信部
42 データ管理部
50、60、70 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継し、複数の拠点に位置する拠点サーバ装置であって、
前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するデータ配信制御部と、
前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始するデータ蓄積部と、
前記データ配信制御部は、データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、前記データ蓄積部に記録されているデータを前記端末に配信する配信部とを有する拠点サーバ装置。
【請求項2】
前記データ配信制御部は、前記一時停止要求信号の受信に伴い、前記データ蓄積部に前記配信センタから送信されるデータが蓄積されていない場合に、前記データ蓄積部に前記データの記録を決定することを特徴とする請求項1記載の拠点サーバ装置。
【請求項3】
前記データ配信制御部は、前記データ再生の再開を要求した端末に対するデータ配信の完了に伴い、前記データの再生を一時停止しているかもしくは前記データの配信を受けている端末が存在しない場合に、前記データ蓄積部に記録されているデータを削除することを特徴とする請求項1又は2記載の拠点サーバ装置。
【請求項4】
配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継する通信方法であって、
前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するステップと、
前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始するステップと、
データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信するステップを有する通信方法。
【請求項5】
前記一時停止要求信号の受信に伴い、前記配信センタから送信されるデータが記録されていない場合に、データを記録することを決定するステップをさらに有する請求項4記載の通信方法。
【請求項6】
前記記録したデータの配信完了に伴い、前記データの再生を一時停止しているかもしくは前記データの配信を受けている端末が存在しない場合に、前記記録されているデータを削除するステップをさらに有する請求項4又は5記載の通信方法。
【請求項7】
端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信するステップと、
前記一時停止要求信号受信後に配信センタから送信されるデータの記録を指示するステップと、
データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信することを指示するステップを拠点サーバ装置の制御コンピュータに実行させる通信制御プログラム。
【請求項8】
複数の端末に対してデータを所定時刻に送信する配信システムであって、
前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信し、
前記一時停止要求信号受信後にデータの記録を開始し、
データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、前記所定時刻に基づいてデータを送信するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信する配信システム。
【請求項9】
複数の端末に対して、データの配信を行う配信センタと、前記配信センタから複数の端末に対して送信するデータを中継し、複数の拠点に位置する拠点サーバ装置を備えた通信システムであって、
前記配信センタは、
複数の端末を宛先とするデータを前記拠点サーバ装置に送信し、
前記拠点サーバ装置は、
前記端末から、データ再生の一時停止を要求する一時停止要求信号を受信し、
前記一時停止要求信号受信後に前記配信センタから送信されるデータの記録を開始し、
データ再生の一時停止を要求していない端末に対しては、配信センタから送信されるデータを転送するとともに、前記データ再生の一時停止を要求している端末から、データ再生の再開を要求する再開要求信号を受信した場合に、記録されているデータを前記端末に配信する通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−206482(P2010−206482A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49284(P2009−49284)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】