拡底掘削用バケットおよび拡底部施工方法

【課題】 拡底率の大きな杭孔を掘削することが可能で、かつ上下方向の長さを短くすることが可能な拡底掘削用バケットを提供する。
【解決手段】平行移動リンク機構40の平行移動リンク部40Lの下側リンク部材43を第二の連結リンク部材41を介して第二の昇降フレーム30に連結することにより、油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量に対して第一の昇降フレーム20の上下方向の移動量を大とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築物の基礎杭を打設するための杭孔を形成するのに用いられる拡底掘削用バケットおよびこの拡底掘削用バケットを使用した杭孔の拡底部施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建築物の高層化や耐震性の強化が求められており、基礎杭には鉛直支持性能および引抜抵抗性能などの優れた大口径の拡底杭が用いられている。
【0003】
拡底杭は鉄筋で補強されたコンクリートからなり、軸部とその最下部に位置する拡底部とから構成される。拡底杭の性能を示すパラメータの一つとして拡底率があり、この拡底率は拡底部の外径から100mmを減じた径の面積を軸部径の面積で除すことにより示される。拡底率が大きいことは、軸部に対して拡底部が大きくなり、拡底杭の性能アップに寄与する。この拡底杭を打設するための杭孔は、例えばアースドリル機に取付けられたドリリングバケットで地中を掘削して軸部を形成し、その後、付け替えた拡底掘削用バケットで軸部の最下部を半径方向外方に掘削することにより拡底部が形成される。
【0004】
従来から、杭孔の拡底部を形成するための装置として種々の拡底掘削用バケットが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。これらの拡底掘削用バケットでは、油圧シリンダを用いて拡底バケット本体の外径を拡径または縮径させており、拡底率を大きくするためには、油圧シリンダの伸縮量を大に確保する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭58−222287号公報
【特許文献2】特開昭60−242292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、アースドリル機などの掘削機は、その機種によりドリリングバケットや拡底掘削用バケットを地表から吊上げることができる高さが決まっているが、拡底率の大きな拡底杭を打設する場合は、大型の拡底掘削用バケットを使用することが必要であり、拡底掘削用バケットの丈が高くなり、吊上げ高さが低い機種の掘削機は使用できないという問題がある。
【0007】
特許文献1の拡底掘削用バケットにおいては、リンク機構の上端部に、油圧シリンダが上方に向かって延びるように配置されているので、上下方向の長さが長くなるという問題がある。特許文献2の拡底掘削用バケットにおいては、油圧シリンダが外筒および内筒の内部に配置されており、油圧シリンダが外筒および内筒の軸方向に伸長するようになっているので、拡底率を大きくするには、油圧シリンダの長さを長くする必要がある。そのため、特許文献1と同様に上下方向の長さが長く、吊上げ高さが低い機種の掘削機が使用できないという問題がある。
【0008】
したがって、拡底率の大きな杭孔を掘削することが可能で、しかも上下方向の長さを短くできる拡底掘削用バケットを開発することができれば、吊上げ高さが低い機種の掘削機であっても支障なく使用することができ、掘削機の有効利用が図れる。
【0009】
そこでこの発明は、拡底率の大きな杭孔を掘削することが可能で、しかも上下方向の長さを短くすることが可能な拡底掘削用バケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、上下方向に延び軸心回りに回転可能なポストと、前記ポストの外周に取付けられ前記ポストと軸心回りに係合した状態で前記ポストの軸方向に移動可能な第一の昇降フレームと、前記第一の昇降フレームの外周に取付けられ前記第一の昇降フレームに軸心回りに係合した状態で前記ポストの軸方向に移動可能な第二の昇降フレームと、前記第一の昇降フレームと前記第二の昇降フレームとに連結され上下方向の伸縮により前記第一の昇降フレームに対して前記第二の昇降フレームを昇降させる油圧シリンダと、前記ポストを中心として半径方向に平行移動可能な平行移動リンク部が前記第一の昇降フレーム側に連結され、前記平行移動リンク部の下側リンク部材が第一の連結リンク部材を介して前記ポストに連結されるとともに該下側リンク部材が第二の連結リンク部材を介して前記第二の昇降フレームに連結され、前記油圧シリンダの上下方向の伸縮量に対して前記第一の昇降フレームの上下方向の移動量を大とする平行移動リンク機構と、前記平行移動リンク部の外端部に取付けられ、前記平行移動リンク部によって前記ポストに対して半径方向に平行移動可能な掘削用バケット本体と、を備えたことを特徴とする拡底掘削用バケットである。
【0011】
この発明によれば、油圧シリンダの上下方向の伸縮量に対して第一の昇降フレームの上下方向の移動量を大としているので、油圧シリンダの上下方向の長さを短くしても、第一の昇降フレームの移動による掘削用バケット本体の半径方向の移動量を大に確保することが可能となる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の拡底掘削用バケットにおいて、前記平行移動リンク部の下側リンク部材は、前記油圧シリンダの最大伸長時に半径方向内方へ作用する荷重が最大となるように前記第二の連結リンク部材との連結位置が設定されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の拡底掘削用バケットにおいて、前記平行移動リンク部を構成する上側リンク部材には上下方向に貫通する空間部が形成されており、該空間部には前記第二の連結リンク部材が揺動可能に挿通されていることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の拡底掘削用バケットにおいて、前記掘削用バケット本体は、掘削した土砂を受け止めるための水平方向に延びる受け板を有していることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1の拡底掘削用バケットを用いた杭孔の拡底部施工方法あって、前記掘削用バケット本体の外径を前記杭孔の軸部の内径よりも縮小させた状態で前記拡底掘削用バケットを前記杭孔の底部に向けて移動させ、その後、前記拡底掘削用バケットの掘削用バケット本体を半径方向外方に移動させた状態で前記拡底掘削用バケットを上方または下方に移動させることにより前記軸部の内径よりも大きな内径を有する拡底部を形成することを特徴とする拡底部施工方法である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1および5に記載の発明によれば、掘削用バケット本体の半径方向の移動量を大に確保しつつ、拡底掘削用バケットの上下方向の高さを低くすることが可能となるので、吊上げ高さが低い機種の掘削機であっても拡底率の大きな杭孔を掘削する性能を有する拡底掘削用バケットを使用することができる。これにより、杭孔の掘削作業に関する制約条件を緩和することができるとともに、吊上げ高さが低い機種の掘削機の利用価値を高めることができる。
【0017】
また、油圧シリンダは、第一の昇降フレームと第二の昇降フレームとに連結されるので、油圧シリンダはポストの軸心に対して平行に伸縮することになり、ポストに対して半径方向に揺動することはない。したがって、油圧シリンダの姿勢は、平行移動リンク機構の動きに影響されず、油圧シリンダと杭孔の軸部との干渉を確実に防止することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、平行移動リンク部の下側リンク部材は、油圧シリンダの最大伸長時に半径方向内方へ作用する荷重が最大となるように第二の連結リンク部材との連結位置が設定されているので、掘削用バケット本体の内側に取り込まれた土砂を大きな荷重をもって圧縮することができる。ここで、油圧シリンダは、伸長時にはピストンの全面に油圧が作用することになるので、伸長時には収縮時よりも駆動力も大とすることができる。その結果、掘削による土砂を掘削用バケット本体の内側により多く取り込んでも、拡底掘削用バケットを杭孔の軸部の内径よりも確実に縮径することが可能となり、拡底部に位置する拡底掘削用バケットを杭孔の軸部を介して地上側に引き上げることが可能となる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、上側リンク部材の上下方向に貫通する空間部に、板状の第二の連結リンク部材が揺動可能に挿通されるので、平行移動リンク部をコンパクト化することが可能となる。これにより、拡底掘削用バケットの軽量化が図れるとともに、拡底掘削用バケットによる掘削後の土砂の取り込み量を増加させることが可能となる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、掘削用バケット本体は、掘削した土砂を受け止めるための水平方向に延びる受け板を有しているので、従来技術のように土砂を受け止める開閉可能な底蓋を設ける必要がなく、掘削機の吊上げ高さを低くすることに寄与できる。すなわち、受け板によって受け止められた土砂を拡底掘削用バケットの軸心回りの回転による遠心力によって外方に放出することができるので、開閉可能な底蓋を設けることなく掘削用バケット本体からの土砂の排出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態に係わる拡底掘削用バケットの動作状態を示す透視正面図であって、左側は縮径状態を示し右側は拡径状態を示す透視正面図である。
【図2】図1の拡底掘削用バケットを用いた杭孔の拡底部の掘削状態を示す断面図である。
【図3】図1の拡底掘削用バケットの縮径状態を示す透視正面図である。
【図4】図1の拡底掘削用バケットの拡径状態を示す透視正面図である。
【図5】図3のW−W線に沿う断面図である。
【図6】図3のX−X線に沿う断面図である。
【図7】図3のY−Y線に沿う断面図である。
【図8】図1の平行移動リンク機構における上側リンク部材の拡大平面図である。
【図9】図8の上側リンク部材の正面図である。
【図10】図8の上側リンク部材の断面図である。
【図11】図1における第二の昇降フレームの平面図である。
【図12】図1における掘削用バケット本体の正面図である。
【図13】図1の油圧シリンダの取付け状態を示す正面図である。
【図14】図3の拡底掘削用バケットの縮径状態を示す平面図である。
【図15】図4の拡底掘削用バケットの拡径状態を示す平面図である。
【図16】図1の平行移動リンク機構におけるリンク部材の動きを示す模式図である。
【図17】図1の平行移動リンク機構における下側リンク部材と第二の連結リンク部材との動作関係を示す模式図である。
【図18】図1の平行移動リンク機構の動作の推移を示す正面図であって、(a)〜(e)は縮径状態から拡径状態までの推移を示す正面図である。
【図19】図1の杭孔を形成する過程を示す断面図であって、(a)〜(d)は杭孔の拡底部が形成されるまでの推移を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
つぎに、この発明の実施の形態について図面を用いて詳しく説明する。
【0023】
図1ないし図18は、この発明の実施の形態を示している。図2は、掘削機としてのアースドリル機1による杭孔100の掘削状況を示している。アースドリル機1は、走行部2と、ブーム3と、支持ビーム4と、回転駆動部5と、ケリーバ(回転駆動軸)6などを有している。走行部2は、地表Gを走行可能となっており、斜め上方に延びるブーム3の下端部を支持している。ケリーバ6は、ブーム3の先端部から下方に延びるロープ8を介して吊下げられている。ケリーバ6は、走行部2側に設けられたドラム(図示略)によるロープ8の巻き取りまたは巻き戻しにより上下方向に移動可能となっている。走行部2と連結される支持ビーム4の先端部には、ケリーバ6を軸心回りに回転駆動させる回転駆動部5が設けられている。回転駆動部5の下側近傍には、油圧ホースや電気制御ケーブルなどを巻き取るための複数のリール7が設けられている。ケリーバ6の下端部には、杭孔100の底部に拡底部102を形成するための拡底掘削用バケット10が取付けられている。
【0024】
図1は、図2の拡底掘削用バケット10の詳細を示している。拡底掘削用バケット10は、ポスト11と、第一の昇降フレーム20と、第二の昇降フレーム30と、平行移動リンク機構40と、油圧シリンダ60と、掘削用バケット本体70、スタビライザ80とを主として備えている。ポスト11は、上下方向に延びており、上端部がケリーバ6の下端部と連結可能となっている。ポスト11は、ケリーバ6の下降により杭孔100内に進入可能となっている。ポスト11は、図5および図11に示すように、4枚の帯状の鋼板を溶接によって接合することにより、全長にわたり断面形状が四角形のパイプ状に形成されている。ポスト11の外周面は、機械加工などによって滑らかな平坦面に形成されている。ポスト11の断面形状を四角形としているのは、第一の昇降フレーム20をポスト11に対して軸心P回りに係合させるためである。ポスト11の下端部には、拡底部102の底面を掘削するための中央底面掘削板12が固定されている。中央底面掘削板12は、図15に示すように、平面形状がポスト11の軸心Pを中心として外方に延びる長方形状に形成されている。ポスト11の中央底面掘削板12の直上には、平行移動リンク機構40の第一の連結リンク部材46の一端部が連結されるブラケット13が固定されている。
【0025】
ポスト11の外周には、第一の昇降フレーム20が取付けられている。第一の昇降フレーム20は、ポスト11と軸心P回りに係合した状態でポスト11の軸方向に移動可能となっている。第一の昇降フレーム20は、図5および図11に示すように、同様に4枚の帯状の鋼板を溶接によって接合することにより、全長にわたり断面形状が四角形のパイプ状に形成されたフレーム本体21を有している。フレーム本体21の軸方向の長さは、ポスト11の全長に対して短くなっている。フレーム本体21の内周面側には、ポスト11の外周面と摺接可能なライナ22が取付けられている。フレーム本体21の断面形状を四角形としているのは、上述と同様に第二の昇降フレーム30を第一の昇降フレーム20に対して軸心P回りに係合させるためである。フレーム本体21の下部には、リンク保持部25が固定されている。リンク保持部25は、平行移動リンク機構40の平行移動リンク部40Lを構成する下側リンク部材43および上側リンク部材44を揺動可能に支持する機能を有する。
【0026】
図11に示すように、第一の昇降フレーム20の外周には、第二の昇降フレーム30が取付けられている。第二の昇降フレーム30は、断面形状が四角形の筒状金属部材31を有している。また、第二の昇降フレーム30は、筒状金属部材31を固定する平面形状が8角形の金属ベース33を有している。図6および図11に示すように、筒状金属部材31と8角形の金属板33は、軸心Pを通る線上を境として2分割されている。2分割された筒状金属部材31と8角形の金属ベース33は、第一の昇降フレーム20を外側から挟み込むように締結部33aと締結部33bをボルト33cによって締結することにより、一体化されている。これにより、第二の昇降フレーム30は、第一の昇降フレーム20に軸心P回りに係合した状態で第一の昇降フレーム20に対して軸方向に移動可能となっている。図11に示すように、筒状金属部材31の内周面側には、第一の昇降フレーム20におけるフレーム本体21の外周面と摺接可能なライナ32が取付けられている。
【0027】
第一の昇降フレーム20のフレーム本体21の上端部には、支持金具23が固定されている。支持金具23には、4つの油圧シリンダ60が保持されている。図13に示すように、油圧シリンダ60は、支点部60bがシリンダ本体60aの軸方向のほぼ中央に位置するトラニオン型の油圧シリンダから構成されている。油圧シリンダ60の支点部60bは、支持金具23を介して第一の昇降フレーム20のフレーム本体21に固定されている。油圧シリンダ60は、図13に示すように、シリンダ本体60a内にピストン61を有しており、アースドリル機1側から供給される作動油の圧力によってピストン61が軸方向に移動可能となっている。ピストン61の一方には、軸方向に延びるロッド62が連結されている。ロッド62は、シリンダ本体60aから突出しており、ロッド62の先端部には連結具63が取付けられている。
【0028】
油圧シリンダ60は、配管63aに作動油が圧送される際はロッド62が伸長し、配管63bに作動油が圧送される際はロッド62が収縮するように構成されている。各連結具63は、第二の昇降フレーム30の金属ベース33に固定された支持フレーム34と連結されている。各油圧シリンダ60は、ピストン61の移動に伴うロッド62の伸縮により、第一の昇降フレーム20に対して第二の昇降フレーム30を昇降させる機能を有している。油圧シリンダ60は、ピストン61の移動量を検出する位置センサ64を有している。この実施の形態では、位置センサ64からの電気信号により、間接的に掘削用バケット本体70の水平方向の移動量(拡縮量)を測定することが可能となっている。
【0029】
第一の昇降フレーム20の外周には、4組の平行移動リンク機構40が配置されている。各平行移動リンク機構40は、図1に示すように、第一の昇降フレーム20のリンク保持部25に連結されポスト11を中心として半径方向に平行移動可能な平行移動リンク部40Lを有している。平行移動リンク部40Lは、下側リンク部材43と、上側リンク部材44と、連結リンク部材45とから構成されている。下側リンク部材43は、一方がリンク保持部25の連結部Dと連結されている。上側リンク部材44は、下側リンク部材43の上方に位置し、一方がリンク保持部25の連結部Iと連結されている。連結リンク部材45は、下側リンク部材43と上側リンク部材43が平行となるように、下側リンク部材43の連結部Bと上側リンク部材43の連結部Kとを連結する部材である。これにより、平行移動リンク部40Lにおける各連結部B、K、I、Dを結ぶ線は、平行移動のための平行四辺形を構成する。
【0030】
平行移動リンク部40Lの下側リンク部材43の連結部Bは、第一の連結リンク部材46を介してポスト11の下部に固定された保持ブラケット13の連結部Eに連結されている。下側リンク部材43には、連結ブラケット42が固定されており、連結ブラケット42の上部には連結部Aが形成されている。連結ブラケット42の連結部Aは、第二の連結リンク部材41を介して第二の昇降フレーム30の金属ベース33の連結部Hに連結されている。この実施の形態においては、平行移動リンク部40Lにおける下側リンク部材43に固定される連結ブラケット42を第二の連結リンク部材41を介して第二の昇降フレーム30に連結することにより、第一の昇降フレーム20の上下方向の移動量を油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量に対して大としている。このように、平行移動リンク機構40は、油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量(ストローク)を短く設定しても、掘削用バケット本体70のポスト11に対する半径方向の移動量を大に確保することが可能となるように構成されている。
【0031】
また、図17に示すように、平行移動リンク部40Lの下側リンク部材43は、油圧シリンダ60の最大伸長時に半径方向内方へ作用する荷重P1が最大となるように第二の連結リンク部材41との連結部Aの位置が設定されている。すなわち、油圧シリンダ60が最も収縮した状態では、支点として機能する連結部Dと力点として機能する連結部Aとの距離がL2に設定されており、油圧シリンダ60が最も伸長した状態では、支点として機能する連結部Dと力点として機能する連結部Aとの距離がL1に設定されている。ここで、距離L1は距離L2よりも大となるので、油圧シリンダ60が最も伸長した状態における下側リンク部材43の連結部Cに作用する荷重P1のほうが、油圧シリンダ60が最も収縮した状態における連結部Cに作用する荷重P2よりも大となる。
【0032】
図8ないし図10は、上側リンク部材44の詳細を示している。図8に示すように、上側リンク部材44は、金属製の板状部材44aを2枚有しており、各板状部材44aは、所定の間隔をもって配置されている。各板状部材44aは、一方の端部に連結部Jを構成する連結孔44hを有しており、他方の端部に連結部Iを構成する連結孔44gを有している。各板状部材44aの内面側には、補強材として機能するスペーサ44d、44e、44fが設けられている。スペーサ44dは、板状部材44aの連結部Jの近傍に配置されている。スペーサ44eは、上面が板状部材44aの上面と一致するように配置されており、一端部がスペーサ44dに接触している。スペーサ44fは、スペーサ44dの下端部とスペーサ44eの他端部を連結するように斜めに配置されている。対向する各板状部材44aは、スペーサ44d、44e、44fを介して溶接により連結されている。
【0033】
各板状部材44aの長手方向のほぼ中央には、固定孔44iが形成されており、固定孔44iには外方に突出する連結ピン44bが挿入されている。連結ピン44bは、溶接によって板状部材44に固定されている。上側リンク部材44には、各板状部材44aの間に設けられたスペーサ44d、44e、44fによって上下方向に貫通する空間部Sが形成されている。上側リンク部材44の空間部Sには、第二の連結リンク部材41が揺動可能に挿通されている。図1に示すように、第二の連結リンク部材41は、上側リンク部材44の空間部Sに挿通された状態で上端部の連結部Hが第二の昇降フレーム30の金属ベース33に連結され、下端部の連結部Aが下側リンク部材43に固定された連結ブラケット42に連結されている。
【0034】
図14および図15に示すように、拡底掘削用バケット10は2組の第一の掘削用バケット本体70および2組の第二の掘削用バケット本体70´を有している。一方の第一の掘削用バケット本体70と他方の第一の掘削用バケット本体70は、軸心Pを中心として互いに対向するように配置されている。同様に、第二の掘削用バケット本体70´も軸心Pを中心として互いに対向するように配置されている。第一の掘削用バケット本体70と第二の掘削用バケット本体70´の相違は、拡底部102の底面を掘削するための底面掘削具76の有無であり、第一の掘削用バケット本体70にのみ底面掘削具76が取付けられている。
【0035】
各掘削用バケット本体70、70´は、ポスト11を中心として配置される各平行移動リンク機構40に連結されている。図1に示すように、平行移動リンク機構40における下側リンク部材43の連結部Cは、掘削用バケット本体70の掘削具保持板71の内面に設けられた下部ブラケット71aに連結されている。同様に、平行移動リンク機構40における上側リンク部材44の連結部Jは、掘削用バケット本体70の掘削具保持板71の内面に設けられた上部ブラケット71bに連結されている。図12に示すように、掘削具保持板71の上部には第二の連結リンク部材41および連結ブラケット42との干渉を回避するための切欠部71aが形成されている。
【0036】
図14および図15に示すように、掘削用バケット本体70の掘削具保持板71の先端部には、内面掘削具73が取付けられている。掘削用バケット本体70には、掘削具保持板71から円弧状に延びる円弧壁72が形成されている。円弧壁72の終端には、軸心P側に延びる端壁75が接続されている。掘削用バケット本体70の下方には、掘削した土砂を受け止めるための水平方向に延びる受け板74が配置されており、受け板74は掘削具保持板71と円弧壁72と端壁75の下端部に固定されている。受け板74における回転方向の先端部には、複数の底面掘削具76が一列に所定の間隔をもって取付けられている。ポスト11の軸心Pを通る直線に対する底面掘削具76の角度θ1は、30度に設定されている。
【0037】
第二の掘削用バケット本体70´は、図15に示すように、受け板74´が第一の掘削用バケット本体70の受け板74よりも面積が若干小に形成されている。これは、図14に示すように、拡底掘削用バケット10が縮径した際に、中央底面掘削板12との干渉を回避するためである。また、第二の掘削用バケット本体70´には、第一の掘削用バケット本体70と同様に円弧壁72´と端壁75´とが形成されている。第二の掘削用バケット本体70´においては、受け板74´の面積が小に形成されていることから、円弧壁72´の一部が受け板74´の端部よりも後方に突出している。
【0038】
図15に示す中央底面掘削板12は、上述したようにポスト11の下端部に固定されており、ポスト11と一体で軸心P回りに回転可能となっている。中央底面掘削板12は、複数の中央底面掘削具12aが取付けられている。中央底面掘削具12aは、中央底面掘削板12のうち掘削方向F1に対して先頭部となる端面側にのみ取付けられている。各掘削具12a、73、76は、拡底部102の内面全体が均一に掘削できるように、半径方向の位置および上下方向の位置が調整されている。
【0039】
図4に示すように、ポスト11の上端部にはスタビライザ80が設けられている。スタビライザ80は、杭孔100の軸部101の内径D1とほぼ同じとなるように外周面の径が調整可能となっている。スタビライザ80は、掘削機としてのアースドリル機1によってポスト11が軸心P回りに回転駆動される際のポスト11の芯振れを抑制するものであり、杭孔100の軸部101に対して同心状に拡底部102を掘削することが可能となる。スタビライザ80は、ポスト11に圧入された連結ピン80cを介してポスト11と連結されている。スタビライザ80の上面板80bには、アースドリル機1のケリーバ6の先端部6aが嵌合可能な筒状の連結部80aが取付けられている。アースドリル機1のケリーバ6の下端側には、スタビライザ80の上面板80bと連結可能な鎖状の連結部材6bが設けられている。ここで、拡底掘削用バケット10の上下方向の高さH2とは、中央底面掘削板12の底面からスタビライザ80の連結部80aの上端面までの距離を意味している。
【0040】
この実施の形態におけるアースドリル機1では、拡底掘削用バケット10の深度測定と掘削用バケット本体70の外径測定を行うことが可能となっており、測定深度データと外径測定データとに基づき杭孔100の任意の位置に任意の大きさの拡底部102を形成することが可能となっている。掘削用バケット本体70の半径方向の移動量測定は、上述の油圧シリンダ60の伸縮量を検出する位置センサ64によって間接的に行われる。また、拡底掘削用バケット10の深度測定は、例えばケリーバ6を吊り下げるロープ8の巻き取り量を検出する回転量検出センサ(図示略)によって行われる。測定深度データと外径測定データは、アースドリル機1の運転室に設けられたコンピュータ(図示略)によって画像処理され、運転室内で掘削状況を把握することが可能となっている。これにより、アースドリル機1の操作者は、運転室内のコンピュータに表示された現在の掘削状態を示す画面を見ながら杭孔100の掘削が可能となっている。
【0041】
つぎに、拡底掘削用バケット10を用いた杭孔100の掘削手順について説明する。
【0042】
図19(a)に示すように、掘削機としてのアースドリル機1に取付けられたドリリングバケット90を軸心回りに回転させ、ドリリングバケット90を地表Gから地中に向けて移動させることにより杭孔100の掘削を行う。そして、地表Gから所定の深さだけ進んだ位置でドリリングバケット90による掘削を終了する。この状態では、掘削された杭孔100の軸部101の内径はD1となる。ここで、軸部101の掘削開始前には、杭孔100における掘削土砂の搬出促進、地下水の噴出防止、杭孔壁の崩壊防止などのために、安定液Wを地表G側から杭孔100内に投入する。つぎに、図19(b)示すように、ドリリングバケット90を取り外し、拡底掘削用バケット10に交換する。そして、拡底掘削用バケット10による杭孔100の底部の掘削を行う。
【0043】
図19(c)は、杭孔100の底部に拡底部102を形成する状態を示している。拡底掘削用バケット10を杭孔100に入れる際には、縮径により拡底掘削用バケット10の外径をD3とする。ここで、外径D3は、軸部101の内径よりも若干小に設定されている。つぎに、拡底掘削用バケット10の外径をD3とした状態で、拡底掘削用バケット10を杭孔100の軸部101に沿って降下させ、拡底掘削用バケット10を杭孔100の底部に着地させる。その後、図14に示すように、拡底掘削用バケット10を軸心Pとして掘削方向F1に回転させ、拡底部102の掘削を開始する。そして、掘削開始後は、油圧シリンダ60の収縮動作により拡底掘削用バケット10を徐々に拡径させていく。
【0044】
図18の(a)〜(e)は、拡底掘削用バケット10が縮径状態から拡径状態に移行する様子を示している。拡底掘削用バケット10を拡径する際には、油圧シリンダ60のシリンダ本体60a内に作動油が配管63bを介して圧送される。これにより、ロッド62の先端部に取付けられた連結具63がシリンダ本体60側に移動し、油圧シリンダ60は収縮した状態となる。連結具63は、第二の昇降フレーム30の金属ベース33と連結されているので、油圧シリンダ60は収縮により、ロッド62の先端部に取付けられた連結具63の連結部Gと油圧シリンダ60の支点部Fは、互いに接近することになる。これにより、第二の連結リンク部材41は押し下げられ、平行移動リンク部40Lを構成する下側リンク部材43と上側リンク部材44はリンク保持部25に対して外側に向けて揺動する。その結果、下側リンク部材43と上側リンク部材44に連結される掘削用バケット本体70は、半径方向外方に移動する。
【0045】
図15は、拡径状態の拡底掘削用バケット10による拡底部102の掘削状態を示している。掘削用バケット本体70には、内面掘削具73および底面掘削具76が設けられているので、拡底部102は内面と底面とが同時に掘削される。また、拡底部102の底面の中央部は、中央底面掘削板12に取付けられた掘削具12aによって掘削される。これにより、杭孔100の底部には内径D2を有する拡底部102が形成される。拡底杭の性能を示すパラメータの一つとして拡底率があり、この拡底率は拡底部102の外径D2から100mmを減じた径の面積を軸部101の径D1の面積で除すことにより示される。拡底率が大きいことは、軸部101に対して拡底部102が大きくなり、拡底杭の性能アップにつながる。
【0046】
この実施の形態においては、杭孔100の底部に位置する拡径状態の拡底掘削用バケット10を掘削方向F1に回転させながら、上方に徐々に移動させることにより、任意の大きさの拡底部102を形成することが可能となる。すなわち、アースドリル機1の操作者は、測定深度データと外径測定データに基づく画像を見ながら掘削できるので、拡底掘削用バケット10の上下方向の位置と掘削用バケット本体70の半径方向の位置を調整することにより、任意の大きさの拡底部102を形成することが可能となる。
【0047】
拡底部102の掘削が完了すると、拡底掘削用バケット10の油圧シリンダ60の配管63aには、作動油が圧送され、掘削用バケット本体70は半径方向内方に移動を開始する。すなわち、油圧シリンダ60の配管63aには、拡底掘削用バケット10が図18(e)の拡径状態から図18(a)の縮径状態になるまで、作動油が圧送される。油圧シリンダ60の位置センサ64からの電気信号に基づき、拡底掘削用バケット10が完全に縮径して外径D3に到達したと判断された場合は、拡底掘削用バケット10が杭孔100から地表G側に引き上げられる。
【0048】
図19(d)は、拡底掘削用バケット10が杭孔100から地表G側に引き上げら状態を示している。拡底掘削用バケット10が地表G側に引き上げられると、油圧シリンダ60の配管63bに作動油が圧送され、拡底掘削用バケット10は再び拡径する。拡底掘削用バケット10は掘削した土砂110を把持しているので、拡底掘削用バケット10の拡径に伴い把持されていた土砂110が地表G側に排出される。拡底掘削用バケット10を拡径させた状態では、掘削用バケット本体70の受け板74には土砂110が残存しているので、拡底掘削用バケット10を掘削方向F1に対して反対方向に回転させることにより、受け板74の上面に残存している土砂110は遠心力によって外部に放出することができる。
【0049】
図16は、平行移動リンク機構40における各リンク部材の連結部A〜Fの動きを示している。図16に示すように、油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量(線分G´F´−線分GF)に対する第一の昇降フレーム20の上下方向の移動量(線分DD´)について比較すると、油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量に対して第一の昇降フレーム20の上下方向の移動量が大となることが判る。また、油圧シリンダ60の動きを示す線分F−F´および線分G−G´は、軸心Pに対して平行状態を保つので、油圧シリンダ60の姿勢は、平行移動リンク機構40の動きに影響されず、油圧シリンダ60と杭孔100の軸部101との干渉を確実に防止することができる。
【0050】
図17は、平行移動リンク機構40における下側リンク部材43と第二の連結リンク部材41との動作関係を示している。油圧シリンダ60が最も収縮した状態(拡底掘削用バケット10の拡径状態)では、下側リンク部材43の支点として機能する連結部Dと力点として機能する連結部Aとの距離はL2となっている。また、油圧シリンダ60が最も伸長した状態(拡底掘削用バケット10の縮径状態)では、下側リンク部材43の支点として機能する連結部Dと力点として機能する連結部Aとの距離はL1となっている。距離L1は距離L2よりも大となるので、拡底掘削用バケット10の縮径状態において下側リンク部材43の連結部Cに作用する荷重P1のほうが、拡径状態における連結部Cに作用する荷重P2よりも大となる。
【0051】
このように、平行移動リンク機構40に図17の構造を採用することすることにより、掘削用バケット本体70の内側に取り込まれた土砂110を大きな荷重P1をもって圧縮することができる。また、油圧シリンダ60は、伸長時にはピストン61の全面に油圧が作用することになるので、伸長時は収縮時よりも大きな駆動力を得ることができる。その結果、拡底部102の掘削により生じた土砂110を掘削用バケット本体70の内側により多く取り込んでも、掘削用バケット本体70の外径D3は杭孔100の軸部101の内径D1よりも縮径することが可能となり、拡底部102に位置する拡底掘削用バケット10を杭孔100の軸部101を介して地上側に確実に引き上げることが可能となる。
【0052】
また、掘削用バケット本体70の内側に取り込まれた土砂110の地上側への排出は、複数回にわたって行われるが、拡底掘削用バケット10の縮径力の増大により、従来よりも一回当たりの土砂110の取り込み量を多くできるので、地上側への土砂110の排出回数を低減することができる。さらに、上側リンク部材44の上下方向に貫通する空間部Sに、板状の第二の連結リンク部材41が揺動可能に挿通されるので、平行移動リンク部40Lをコンパクト化することが可能となる。これにより、拡底掘削用バケット10の軽量化が図れるとともに、拡底掘削用バケット10による掘削後の土砂の取り込み量をさらに増加させることが可能となる。
【0053】
この実施の形態においては、拡底掘削用バケット10においては、第一の昇降フレーム20の上下方向の移動量が油圧シリンダ60の上下方向の伸縮量よりも大となるので、油圧シリンダ60を伸縮量を短く設定しても、掘削用バケット本体70のポール11に対する半径方向の移動量を大に確保することができる。油圧シリンダ60の伸縮量を短く設定できるということは、拡底掘削用バケット10の上下方向の高さH2を低くできることを意味する。したがって、拡底掘削用バケット10は、拡底率の大きな杭孔を掘削する性能を維持しつつ、上下方向の高さH2を低くすることが可能となり、吊上げ高さが低い機種の掘削機であっても拡底掘削用バケット10を使用することができる。これにより、杭孔100の掘削作業に関する制約条件を緩和することができるとともに、吊上げ高さが低い機種の掘削機の利用価値を高めることができる。
【0054】
杭孔100が所定の形状に施工された後は、図19(d)に示す杭孔100への生コンクリート打設が行われ、生コンクリートは杭孔100の拡底部102から所定の高さになるまで供給される。生コンクリート打設が終了すると、杭孔100の開口部は土砂110により埋め戻される。また、拡底掘削用バケット10は、高さが低くできることにより、掘削機としてのアースドリル機1は、拡底掘削用バケット10を高さH1に積み上げられた土砂110の上方に位置させることも可能となる。
【0055】
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、この実施の形態においては、拡底掘削用バケット10を杭孔100の軸部101の内径よりも縮径した状態で杭孔100の底部に移動させた後、拡底掘削用バケット10を拡径させた状態で拡底掘削用バケット10を上方に移動させて拡底部102を所定の形状にしているが、拡底掘削用バケット10を杭孔100の底部の上方で拡径させた後、拡底掘削用バケット10を下方に移動させて所定の形状の拡底部102を形成するようにしてもよい。
【0056】
また、この実施の形態においては、1本の油圧シリンダ60によって1組の平行移動リンク機構40を駆動する構成としているが、1本の油圧シリンダ60を用いて複数の平行移動リンク機構40を駆動する構成とすることも可能である。
【0057】
さらに、この実施の形態においては、下側リンク部材43と連結ブラケット42は、別部材から構成され、溶接によって一体化するようにしているが、下側リンク部材43を連結ブラケット42の形状を含む一つの部材から構成し、上部に連結部Aを形成する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 アースドリル機(掘削機)
10 拡底掘削用バケット
11 ポスト
20 第一の昇降フレーム
30 第二の昇降フレーム
40 平行移動リンク機構
40L 平行移動リンク部
41 第二の連結リンク部材
43 下側リンク部材
44 上側リンク部材
60 油圧シリンダ
70 掘削用バケット本体
80 スタビライザ
100 杭孔
101 軸部
102 拡底部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延び軸心回りに回転可能なポストと、
前記ポストの外周に取付けられ前記ポストと軸心回りに係合した状態で前記ポストの軸方向に移動可能な第一の昇降フレームと、
前記第一の昇降フレームの外周に取付けられ前記第一の昇降フレームに軸心回りに係合した状態で前記ポストの軸方向に移動可能な第二の昇降フレームと、
前記第一の昇降フレームと前記第二の昇降フレームとに連結され上下方向の伸縮により前記第一の昇降フレームに対して前記第二の昇降フレームを昇降させる油圧シリンダと、
前記ポストを中心として半径方向に平行移動可能な平行移動リンク部が前記第一の昇降フレーム側に連結され、前記平行移動リンク部の下側リンク部材が第一の連結リンク部材を介して前記ポストに連結されるとともに該下側リンク部材が第二の連結リンク部材を介して前記第二の昇降フレームに連結され、前記油圧シリンダの上下方向の伸縮量に対して前記第一の昇降フレームの上下方向の移動量を大とする平行移動リンク機構と、
前記平行移動リンク部の外端部に取付けられ、前記平行移動リンク部によって前記ポストに対して半径方向に平行移動可能な掘削用バケット本体と、
を備えたことを特徴とする拡底掘削用バケット。
【請求項2】
前記平行移動リンク部の下側リンク部材は、前記油圧シリンダの最大伸長時に半径方向内方へ作用する荷重が最大となるように前記第二の連結リンク部材との連結位置が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の拡底掘削用バケット。
【請求項3】
前記平行移動リンク部を構成する上側リンク部材には上下方向に貫通する空間部が形成されており、該空間部には前記第二の連結リンク部材が揺動可能に挿通されていることを特徴とする請求項1または2に記載の拡底掘削用バケット。
【請求項4】
前記掘削用バケット本体は、掘削した土砂を受け止めるための水平方向に延びる受け板を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の拡底掘削用バケット。
【請求項5】
請求項1の拡底掘削用バケットを用いた杭孔の拡底部施工方法あって、前記掘削用バケット本体の外径を前記杭孔の軸部の内径よりも縮小させた状態で前記拡底掘削用バケットを前記杭孔の底部に向けて移動させ、その後、前記拡底掘削用バケットの掘削用バケット本体を半径方向外方に移動させた状態で前記拡底掘削用バケットを上方または下方に移動させることにより前記軸部の内径よりも大きな内径を有する拡底部を形成することを特徴とする拡底部施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−281125(P2010−281125A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135977(P2009−135977)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【特許番号】特許第4416177号(P4416177)
【特許公報発行日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(508346480)株式会社高山基礎工業 (4)
【Fターム(参考)】