説明

拡底杭及び拡底バケット

【課題】拡底部が低くても拡底率を大きくできるとともに応力集中が発生し難い拡底杭を提供する。
【解決手段】杭の底部となる部分に軸部101よりも直径を拡大させた拡底部102が形成される拡底杭100である。
そして、この拡底部102は、軸部101から下方に向けて朝顔状に広がる漸次拡幅部102bを有している。
また、この漸次拡幅部102bは、軸部101の側線の下端に上端が接続する中心102cが杭の外側にある円弧を、杭の軸心を中心に回転させることで形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭の底部となる部分に軸部よりも拡大させた拡底部が形成される拡底杭と、その拡底杭を構築するための拡底バケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、杭の底部となる部分に軸部よりも拡大させた拡底部が設けられる場所打ちコンクリート杭としての拡底杭が知られている(特許文献1〜3など参照)。
【0003】
この拡底杭は、地面にスタンドパイプを建て込み、その内側を掘削機によって掘削して軸部となる部分を形成し、その下方に軸部の直径を拡底バケットによって徐々に広げて切削した拡底部となる部分を形成することによって構築する。
【0004】
この拡底部は、側線が下方に向けて直線的に広がる截頭円錐状の傾斜拡幅部と、その下方に設けられる円柱状の垂直部とによって構成される。
【特許文献1】特開2004−263561号公報
【特許文献2】特開2001−164867号公報
【特許文献3】特開昭59−489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記した従来の拡底杭では、円柱状の軸部の下端と截頭円錐状の傾斜拡幅部の上端との境界には角部が形成されるので、その角部に応力が集中して局所破壊を起こすおそれがある。
【0006】
また、従来の建築基礎構造設計基準(日本建築学会)では、傾斜拡幅部の傾斜角度を12度以内に抑えるように規制されていたため、軸部に対して拡底部の直径を大きくしたい場合は、傾斜拡幅部を高くすることで拡底率(拡底部の径/軸部の径)を大きくしなければならなかった。
【0007】
しかしながら拡底部が高くなると、地盤を掘削する掘削土量が増加するとともに、使用する拡底バケットも大型になるので、小型の掘削機に取り付けることができなくなり、サブクレーンを使用したり、大型の掘削機に切り替えたりしなければならなくなる。
【0008】
また、拡底部を形成する地盤は、杭の支持層となる地盤であるため硬い地盤が多く、従来の拡底バケットでは切削が困難な場合があった。
【0009】
そこで、本発明は、拡底部が低くても拡底率を大きくできるとともに応力集中が発生し難い拡底杭、及び硬い地盤であっても杭の拡底部を容易に形成できる拡底バケットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の拡底杭は、杭の底部となる部分に軸部よりも直径を拡大させた拡底部が形成される拡底杭であって、前記拡底部は、前記軸部から下方に向けて朝顔状に広がる漸次拡幅部を有することを特徴とする。
【0011】
ここで、前記漸次拡幅部は、前記軸部の側線の下端に上端が接続する中心が杭の外側にある円弧を、杭の軸心を中心に回転させることで形成されるものとすることができる。
【0012】
また、本発明の拡底バケットは、杭の底部となる部分に軸部よりも直径を拡大させた拡底部を形成するための拡底バケットであって、円筒状の本体部と、その本体部の直径を拡大させるように開放可能に形成された拡幅翼部とを備え、該拡幅翼部の側端部は凹状の曲線で形成されるとともに、回転自在のローラビットがその側端部の延設方向に間隔を置いて複数設けられていることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記拡幅翼部の側端部の前記ローラビットとローラビットとの間には、固定ビットが固着されている。
【0014】
また、前記拡幅翼部よりも下方の前記本体部の下端には突出部が形成されていることが好ましい。ここで、この突出部には、その直径を調整する円環状のスタビライザーを着脱自在に設けることもできる。
【0015】
さらに、前記拡幅翼部は、下端付近に幅が略一定の等幅部が形成されるとともにそれより上方が先細りする形状に形成されており、その等幅部の側端部に前記ローラビットと板状の切削板刃部とを切替可能に構成することもできる。
【0016】
また、前記本体部の内部には、アースドリルのケリーバからの力を受ける伝達軸部が前記本体部の上下方向に移動可能に配設されるとともに、その伝達軸部に屈曲自在に連結された連結部材の下端が前記拡幅翼部に接続されており、前記ケリーバ下端と前記伝達軸部との間には減速装置が介在されるように構成することができる。
【0017】
ここで、前記伝達軸部は、前記本体部の内部に取り付けられたガイド筒にスライド自在に収容されており、そのガイド筒の上端に着脱自在に装着される開度調整プレートの高さによって前記伝達軸部の下方への移動量が設定されるように構成することができる。
【0018】
さらに、前記伝達軸部は前記本体部の内部に取り付けられたガイド筒にスライド自在に収容されるとともに、前記ガイド筒の周面には軸方向と交差する方向に傾いたスライド溝が形成されており、前記伝達軸部と前記連結部材との連結部を前記スライド溝から突出させてそれをガイドに前記伝達軸部を上下方向に移動させることもできる。
【発明の効果】
【0019】
このように構成された本発明の拡底杭は、軸部から朝顔状に広がる漸次拡幅部が形成される。
【0020】
このため、一定の割合で直線的に径が大きくなる従来の拡底杭の形状に比べて、高さが低くても拡底部の径を大きくすることができる。また、朝顔状に広がっていくので形状が急変する個所がなく、応力集中が起き難い。
【0021】
さらに、中心が杭の外側にある円弧で曲線状に広がる漸次拡幅部を形成すれば、軸部に近い部分で広がる倍率を抑えられるとともに、底部に近づくにつれて拡底率を大幅に増加させることができる。
【0022】
すなわち、応力集中が起き易い軸部と拡底部との境界付近での変化を極力抑えながらも、短距離で拡底率を大きくできるので、応力集中が起き難いうえに適度に応力を分散させることができる。
【0023】
また、このように構成された本発明の拡底バケットは、拡幅翼部の側端部に回転自在のローラビットが複数設けられており、このローラビットを地盤に食い込ませて溝状に切削することができ、その溝間に挟まれた地盤が脆くなって切削し易くなる。このため、硬い地盤であっても容易に広げていくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1(a)は、本実施の形態の拡底杭100の構成を説明する説明図である。
【0026】
まず、構成から説明すると、この拡底杭100は、地上から所定の直径で円柱状に延設される軸部101と、その下方に軸部101よりも直径を拡大させて形成される拡底部102とから主に構成される。
【0027】
この拡底杭100は、地盤を掘削した孔の中に鉄筋などの鋼材を建て込み、コンクリートを打設することによって形成される場所打ちコンクリート杭である。
【0028】
また、拡底部102は、軸部101より大きな直径で杭底から円柱状に立ち上がる拡底杭100の底板としての垂直部102aと、その垂直部102aの上端と軸部101の下端を繋ぐ朝顔状の漸次拡幅部102bとから構成される。
【0029】
この漸次拡幅部102bは、図1(a)の側面図に示すように、鉛直線状の軸部101の側線と垂直部102aの側線とを曲線状に連結する側線を備えており、朝顔の花を伏せたような形状(又は山の裾野のような形状)に形成される。
【0030】
この漸次拡幅部102bの曲線状の側線は、杭の外側にある点を中心102cとする半径Rの円弧によって形成されており、漸次拡幅部102bの直径は、下方にいくに従って増加率が大きくなっている。
【0031】
ここで、軸部101の直径を分母にし、拡底部102の直径を分子にすると、杭の拡底率は、垂直部102aの直径を軸部101の直径で除した値になり、漸次拡幅部102bの直径を軸部101の直径で除した拡幅倍率は、下方に向かうに従って1から徐々に大きくなり、垂直部102aとの境界で拡底率と等しくなる。
【0032】
この漸次拡幅部102bの拡幅倍率の増加は、半径Rが小さいと軸部101近傍の変化が小さく垂直部102a近傍で急激に大きくなるようになり、半径Rが大きくなるにつれて一定に近い割合で増加するようになる。
【0033】
他方、図1(b)は、従来の円錐型拡底杭8の構成を説明する側面図である。この円錐型拡底杭8は、円柱状の軸部81と、拡底部82とから構成され、拡底部82は、垂直部82aと、截頭円錐状の傾斜拡幅部82bとから構成される。
【0034】
この傾斜拡幅部82bは、側線が直線状の斜辺となっているため、軸部81と拡底部82との境界には、形状が急変する角部84が形成される。
【0035】
また、傾斜拡幅部の傾斜角度を12度とした場合、図1(a)に示した本実施の形態の拡底杭100の拡底部102と同じ高さでは、図1(b)の二点鎖線で示した程度の拡底率の小さい拡底部83にしかならず、拡底率を同じくするためには実線で示した拡底部82のように傾斜拡幅部82bを高くする必要がある。
【0036】
図2は、本実施の形態の拡底杭100の形状効果を確認するためにおこなった解析の解析モデル9を示した図である。
【0037】
この解析モデル9は、拡底杭100の断面の軸心より右側の部分を対称軸93の右側にモデル化したもので、軸部101の直径をD、拡底部102の拡底径をDWとして拡底杭モデル91を作成した。
【0038】
また、この拡底杭モデル91の周囲には、3層の地盤モデル92a,92b,92cを作成し、拡底杭モデル91の側面との間には周面モデル91aを介在させた。
【0039】
また、地盤モデル92a,92b,92cの鉛直境界94は、鉛直方向への移動を拘束し、水平境界95は水平方向の移動を拘束した。
【0040】
なお、図2に示した解析モデル9はメッシュ分割の図示が省略されているが、拡底杭モデル91、周面モデル91a、地盤モデル92a,92b,92cの内部は、適切な数及び形状のメッシュに分割されている。
【0041】
このようにして作成した解析モデル9を使用し、拡底杭モデル91の上端に荷重Wを載荷して有限要素法(FEM)による解析をおこなった。
【0042】
図3(a)は、このFEM解析の結果として得られた応力分布を、拡底杭100の断面の右半分に模式的に示した図である。
【0043】
この図3(a)によれば、漸次拡幅部102bの曲線状の側面の略中央辺りに幅広く最大応力が発生しており、その部分を中心に同心円状に応力が分散されている状態がわかる。
【0044】
これに対して図3(b)は、比較のために円錐型拡底杭8をモデル化して解析をおこなった結果の応力分布図であり、この形状では角部84近傍に応力集中が発生し、局所的な破壊を引き起こすおそれがあることがわかる。
【0045】
なお、図3(a),(b)の応力分布図は、模式図であるため最大応力値を記載していないが、拡底杭100の最大応力に比べて円錐型拡底杭8の最大応力(応力集中部の応力)は1.2倍以上の値を示した。
【0046】
また、表1には、押し抜きせん断応力とFEM解析のせん断応力で耐力が確認できた複数種類の拡底杭100を例示する。
【0047】
【表1】

【0048】
このように構成された本実施の形態の拡底杭100は、軸部101から朝顔状に広がる漸次拡幅部102bが形成される。
【0049】
このため、一定の割合で直線的に径が大きくなる従来の円錐型拡底杭8の形状に比べて、高さが低くても拡底部102の径を大きくすることができる。また、漸次拡幅部102bは軸部101から朝顔状になだらかに広がっていくので形状が急変する個所がなく、応力集中が起き難い。
【0050】
さらに、中心102cが杭の外側にある円弧で曲線状に広がる漸次拡幅部102bを形成すれば、軸部101に近い部分で広がる倍率を抑えられるとともに、底部に近づくにつれて拡底率を大幅に増加させることができる。
【0051】
すなわち、応力集中が起き易い軸部101と拡底部102との境界付近での変化を極力抑えながらも、短距離で拡底率を大きくできるので、応力集中が起き難いうえに適度に応力を分散させることができる。
【0052】
また、拡底部102の高さを低くできれば、掘削土量を大幅に削減できるので、工期が短くなるうえに、排土量を少なくすることができる。
【0053】
さらに、掘削土量が削減できると、掘削時の応力開放による先端地盤のゆるみも低減できるので、支持地盤を良好な状態に保つことができる。
【0054】
また、拡底部102を小さくすることによって拡底杭100の自重を低減できるので、その分、載荷重量を大きくすることができる。
【0055】
さらに、側面を曲線状にすることで直線状の場合に比べて周面積が増加するため、周面摩擦力を杭の支持力に算入できる場合は、支持力を増加させることができる。
【実施例1】
【0056】
以下、前記した実施の形態の拡底杭100を構築するための拡底バケット1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0057】
図4は、拡底杭100を構築する際に使用する実施例1の拡底バケット1の構成を示した斜視図である。
【0058】
まず、構成から説明すると、実施例1の拡底バケット1は、円筒状の本体部11と、その本体部11の直径を拡大させるように開放可能に形成された二枚の拡幅翼部12,12とを備えている。
【0059】
この拡底バケット1は、アースドリル(図示せず)に取り付けられる装置であって、詳細には旋回体、ブーム、ケリーロープ、ケリーバ2などを備えたアースドリルのケリーバ2の下端に、ピンなどを介して着脱自在に取り付けられる。
【0060】
この拡底バケット1の本体部11は、図示しない掘削用バケットによって掘削された図9(a)に示すような掘削孔60に挿入できる程度の直径に形成されており、上部に円環状のスタビライザー4が配置されている。
【0061】
また、拡幅翼部12,12は、拡底バケット1を吊り上げた際には閉鎖されて円筒状の本体部11の側面の一部を形成し、図9(b)に示すように掘削孔60に挿入されたときに開放されて掘削孔60の壁面を切削して拡幅する。
【0062】
この拡幅翼部12は、図5に示すように下端付近に幅が略一定の等幅部12aが形成されるとともに、それより上方は先細りする三角形状の三角状部12bが形成されて、図7に示すように平面視円弧状に形成されている。
【0063】
この等幅部12aは、例えば500mm程度の高さに形成され、この等幅部12aによって切削された部分が厚さ500mm程度の拡底杭100の底板としての垂直部102aとなる。
【0064】
また、三角状部12bは、直角三角形の斜辺となる側端部が、凹状の曲線になるように中心が外側にある円弧で形成されている。
【0065】
さらに、この拡幅翼部12の側端部には、図4に示すように側端部の延設方向に間隔を置いて複数のローラビット121,・・・が設けられている。
【0066】
このローラビット121は、図8(a)に示すように、算盤の珠状のビット部121aが側端部に固定された軸121bを中心に回転するように取り付けられている。
【0067】
また、このローラビット121とローラビット121との間には、ローラビット121よりも側方への突出量の少ない固定ビット122が複数固着されている。
【0068】
すなわち、このローラビット121は固定ビット122よりも外側に突出しており、ローラビット121が掘削壁面6に先に当接して地盤が溝状に切削される。
【0069】
また、このローラビット121は、軸121bを中心に回転するので、硬い地盤に当接した際には回転することによって過大な応力の発生を抑えることができる。
【0070】
なお、本体部11には、拡幅翼部12,12を閉じた際にローラビット121,・・・や固定ビット122,・・・を収容できるような切欠部11aが形成されている。
【0071】
そして、この拡幅翼部12の下方の内側面には、連結部材141の下端が固定されており、その連結部材141を介して作用する力によって拡幅翼部12が開閉する。
【0072】
すなわち、本体部11の内部には、図4,5に示すようにアースドリルのケリーバ2の下端が接続される伝達軸部14が収容されていて、この伝達軸部14の下端に連結部材141の上端がユニバーサルジョイント構造で屈曲自在に連結される。
【0073】
なお、実施例1では、この伝達軸部14とケリーバ2の下端との間には、減速装置3が介在されていて、減速装置3の下部と伝達軸部14の上端が連結フランジ5によって連結されている。また、このフランジ5の上部及び下部は、図10に示すような補強板5a,5bによって補強されている。
【0074】
この減速装置3は、回転によって拡底バケット1に負荷がかかった時点で作動し、拡底バケット1の回転を遅くすることでトルクを増大させる装置である。すなわち、減速装置3の内部で組み合わされるギア数によって減速及びトルクの増大が図れるので、比較的小規模のアースドリルであっても大口径の拡底部102を有する拡底杭100を構築することができるようになる。
【0075】
また、伝達軸部14は、上端が開口された筒状のガイド筒15に収容され、本体部11の上下方向(軸方向)に移動可能となるように構成されている。
【0076】
このガイド筒15の外周面の上部及び下部には、取付板151,・・・の一側がそれぞれ溶接などで固着され、取付板151,・・・の他側は本体部11の内側面に固着されている。
【0077】
また、このガイド筒15の対向する周面部には、長円状のスライド溝152,152がガイド筒15の長手方向に延設されており、そのスライド溝152,152から伝達軸部14と連結部材141とを連結させる連結部としての連結バー142が突出される。
【0078】
この連結バー142は、図6(図5のA−A断面)に示すように、円筒管状の伝達軸部14の下端付近の軸直交方向に貫通させた孔に嵌め込まれた補強管14aに挿通される。
【0079】
この連結バー142の両端は、スライド溝152,152から突出されて、その突出した両端部には円筒状の補強カバー142a,142aがそれぞれ装着される。
【0080】
そして、ケリーバ2を図6のR方向に回転させると減速装置3を介して伝達軸部14に回転力が伝達されて伝達軸部14が回転し、それに伴って回転する連結バー142に取り付けられた補強カバー142a,142aがガイド筒15を押し動かして回転させ、ガイド筒15に取り付けられた取付板151,・・・を介して伝達された回転力によって本体部11が回転する。
【0081】
この補強カバー142a,142aには、それぞれ反対方向に延設された連結部材141,141の上端がそれぞれ屈曲自在に固定されている。
【0082】
また、連結部材141の下端は、図5に示すように拡幅翼部12の内側面に取り付けられた固定部141aに屈曲自在に連結されている。
【0083】
このように構成された拡底バケット1は、図5の二点鎖線で示すように本体部11に対して伝達軸部14が引き上げられた状態のときには、連結バー142の補強カバー142aがスライド溝152の上端に位置し、連結部材141が起立して拡幅翼部12,12が閉じられている。
【0084】
この状態から伝達軸部14が下方に移動すると、補強カバー142aがスライド溝152に沿って下降するとともに、連結部材141の上下のユニバーサルジョイントが屈曲することによって連結部材141が傾斜して、拡幅翼部12,12が側方に押し出されて開くことになる(図5の実線及び破線参照)。
【0085】
図7は、拡幅翼部12,12の動きを説明するために、一方の拡幅翼部12が開き、他方の拡幅翼部12が閉じた状態を平面図に示したものであるが、実際にはこのような状態になることはなく、拡幅翼部12,12は同時に開閉する。
【0086】
この図7に示されているように、拡幅翼部12によって拡幅前の直径と略同程度の幅の環状の拡幅部、言い換えれば3倍近い直径の最大拡底部120を形成することができる。
【0087】
また、本体部11の内部には、拡幅翼部12を閉じた際に内部に入り込み過ぎないように、閉翼ストッパ125が設けられており、この閉翼ストッパ125に拡幅翼部12の側端部付近の内周面を当接させることで所定の位置に拡幅翼部12を停止させる。
【0088】
さらに、拡幅翼部12の内周面に取り付けられた固定部141aには、屈曲自在に連結部材141の下端が連結されることになるが、図7に示すように拡幅翼部12が開いているときと閉じているときとでは連結部材141の延伸方向が変わることになる。
【0089】
また、本体部11の下端には、図4,5に示すように拡幅翼部12,12よりも下方に突出部13が形成されている。例えば、3m程度の高さの拡底バケット1に対して200〜600mm程度の高さの突出部13を設ける。
【0090】
さらに、この突出部13には円錐状の蓋部131が開閉自在に取り付けられ、図10に示すようにこの蓋部131を開くことによって本体部11の内部に溜まった掘削土砂を排出する。
【0091】
次に、実施例1の拡底杭100の構築方法について説明するとともにその作用について説明する。
【0092】
まず、アースドリルのケリーバ2の下端に掘削用バケット(図示せず)を取り付けて、図9(a)に示すような円筒状の掘削孔60を構築する。
【0093】
そして、一旦、掘削用バケットを掘削孔60から引き上げてケリーバ2から外し、代わりに拡底バケット1をケリーバ2の下端に取り付ける。
【0094】
この状態で掘削孔60に拡底バケット1を降下させ、拡底バケット1の下面を掘削孔60の底部に当接させて図9(a)に示した状態にする。
【0095】
続いてアースドリルを駆動させてケリーバ2を回転させると、減速装置3によって減速して伝達された回転力によって拡底バケット1が回転を始める。この減速装置3を介在させることで、拡底バケット1の回転に対する抵抗力が大きい場合でも小さなケリーバ2のトルクで回転させることができる。
【0096】
また、この減速装置3は、本体部11の内部に収容することができるので、拡底バケット1をケリーバ2に取り付けるために必要な高さを低くすることができ、比較的小規模のアースドリルにも取り付けることができる。
【0097】
このように掘削孔60の底部に拡底バケット1の下面を当接させた状態では、これ以上拡底バケット1の本体部11が下がることがない。これに対してケリーバ2の自重などが伝達される伝達軸部14は、ガイド筒15に沿って下がることになる。
【0098】
そして、本体部11が下降しない状態で伝達軸部14だけが下がると、その下端に屈曲自在に連結された連結部材141の下端が外側に広がって拡幅翼部12,12が少し開くことになる。
【0099】
この拡幅翼部12,12の側端部には、複数のローラビット121,・・・と固定ビット122,・・・が設けられており、図8(a)に示すようにローラビット121,・・・によって溝状に掘削壁面6が切削されるとともに、その間の地盤が固定ビット122,・・・によって掻き削れられる。
【0100】
すなわち、ローラビット121は外側に向けて鋭角形状となっているため、硬い地盤にも食い込み易く、また、食い込ませた地盤が固すぎて抵抗が大きい場合は回転して過大な応力の発生を避けることができるので、ビット部121aが破損したり短期間に磨耗したりすることがほとんど起きない。
【0101】
また、ローラビット121,・・・によって先行して溝状に地盤を切削することで、その溝間の地盤は上下の拘束力が小さくなって崩れ易くなるので、固定ビット122,・・・によって効率的に掻き落とすことができ、固定ビット122,・・・に作用する負荷を低減できる。
【0102】
そして、掘削壁面6が切削されると、さらに拡幅翼部12,12が外側に広がり易くなるので、ケリーバ2の回転に伴って拡底バケット1が回転するとともに徐々に拡幅翼部12,12の開度が大きくなって、最終的には図9(b)に示すような円筒形の上に朝顔を伏せたような拡幅掘削孔としての拡底部60bが形成される。
【0103】
また、拡幅翼部12,12が開き始めると、図9(b)に示すように突出部13が埋設されたような状態になって地盤に拘束されるようになるので、拡幅時の抵抗が大きくなっても拡底バケット1の下端の位置がずれることがなく、拡幅翼部12,12の左右の開度が均等になって正確な位置に正確な形状の拡底部60bを形成することができる。
【0104】
このようにして削孔される拡底杭100の掘削孔60は、例えば直径900mm程度の軸部60aに対して拡底部60bを2000mm程度まで広げることができる。
【0105】
一方、この拡幅掘削時に発生した掘削土砂は、回転する拡幅翼部12,12によって本体部11の内部に掻き集められる。
【0106】
そして、ケリーバ2を吊り上げると、伝達軸部14がガイド筒15に沿って上昇し、その伝達軸部14に連結された連結部材141が起き上がるとともに拡幅翼部12,12が閉じていく。
【0107】
この状態で更にケリーバ2の吊り上げを続けると、連結バー142の補強カバー142aがスライド溝152の上端に当接し、本体部11が持ち上げられることになる。
【0108】
このようにして掘削土砂を内部に収容させた拡底バケット1を土捨て場まで移動させ、図10に示すように蓋部131を開放すると、掘削土砂が拡底バケット1から排出される。
【0109】
また、このようなローラビット121,・・・と固定ビット122とによって切削された掘削壁面6は、図8(a)に示すように凹凸となる場合があるので、掘削壁面6を面一に形成したい場合は、一旦、拡底バケット1を引き上げてローラビット121,・・・が固定された掘削刃を着脱部124から外し、代わりに図8(b)に示すような板状の切削板刃部123を、着脱部124を介して拡幅翼部12の側端部に固定する。
【0110】
そして、再び掘削孔60に拡底バケット1を挿入してケリーバ2を回転させるとともに拡幅翼部12,12を広げ、掘削壁面6に切削板刃部123を当接させることで面一のきれいな掘削壁面6を形成することができる。
【0111】
このようにして掘削された掘削孔60には、鉄筋籠を挿入し、コンクリートを打設することによって場所打ちコンクリートからなる拡底杭100を完成させる。
【実施例2】
【0112】
以下、実施例1で説明した拡底バケット1の他の実施例について説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0113】
図11は、伝達軸部14の下降量を調整するためにガイド筒15の上面に開度調整プレート7を配置した状態を示した図である。
【0114】
すなわち、前記実施例1では、連結バー142の補強カバー142aをスライド溝152の下端に当接させて拡幅翼部12,12を最大限まで広げたが、拡底杭によっては拡底部60bを最大拡底部120になるまで拡幅する必要がない場合もある。
【0115】
そこで、ガイド筒15の上面に伝達軸部14の直径より大きな貫通孔を備えた板状の開度調整プレート7を配置して、伝達軸部14が下がり過ぎないように調整することができる。この伝達軸部14の移動量は、開度調整プレート7の高さで調整することができ、この高さは一枚当たりの高さや枚数で調整する。
【0116】
また、この開度調整プレート7は、半割りにして蝶番で開閉自在に接続しておくことで、伝達軸部14の側面側から容易に装着させることができる。
【0117】
なお、この実施例2では前記実施例1で配置した減速装置3は取り付けずに、ケリーバ2の下端を伝達軸部14の上端に連結フランジ5によって連結している。
【0118】
また、連結フランジ5の下面には補強板5a,・・・が取り付けられており、開度調整プレート7に衝突しても変形しないように補強されている。
【0119】
そして、伝達軸部14が所定の位置まで降下すると、この連結フランジ5の下面が開度調整プレート7に当接して、それよりも下方に伝達軸部14が降下しなくなる。
【0120】
このように伝達軸部14の降下が途中で止まると、拡幅翼部12,12も途中まで開いた状態で止まり、所望する拡底部60bの大きさに留めることができる。
【0121】
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【実施例3】
【0122】
以下、前記した実施例1,2とは別の形態の拡底バケットについて説明する。なお、前記実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0123】
この実施例3では、図12に示すように、周面に斜めにスライド溝152Aを設けたガイド筒15Aを使用する場合について説明する。
【0124】
このガイド筒15Aは、少なくとも上方が開放された円筒状の管材であって、外周面の上部及び下部に固着された取付板151A,151Bを介して本体部11Aの内側面に固定される。
【0125】
また、このガイド筒15Aの周面には、図12(a),(b)に示すように軸方向と交差する方向に傾いたスライド溝152Aが形成されている。ここで、図12(a)は図12(b)のC−C断面図、図12(b)は図12(a)のB−B方向から見た側面図である。
【0126】
このスライド溝152Aの両側には、円筒状の補強管153,153が配設されて補強されている。
【0127】
このようなガイド筒15Aには、伝達軸部14の下端に設けられた連結バー142の補強カバー142aがスライド溝152Aから突出されるようにして伝達軸部14が収容される。
【0128】
そして、伝達軸部14が回転しながら上下方向に移動すると、突出した補強カバー142aが向きを変えながら上下に移動することになる。すなわち、図12(b)に示すように、補強カバー142aは、スライド溝152Aの上端に当接しているときは図の左側に突出し、下端に当接しているときは紙面垂直方向に突出する。
【0129】
このように連結部材141に連結させる補強カバー142aが、ガイド筒15Aの周囲を回りながら上下に移動するように構成することで、拡幅翼部12,12の開閉時に発生するねじれを相殺させることができ、連結部材141やユニバーサルジョイントなどに過剰な応力を発生させることなく、滑らかに拡幅翼部12,12を開閉させることができる。
【0130】
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は実施例1,2と略同様であるので説明を省略する。
【実施例4】
【0131】
以下、前記した実施例1とは別の形態の実施例4について説明する。なお、前記実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0132】
この実施例4では、本体部11よりも直径の大きな軸部60aが掘削された掘削孔60に拡底部60bを形成する場合について説明する。
【0133】
このように本体部11よりも直径の大きな掘削孔60に拡底バケット1を挿入した場合、本体部11と掘削孔60の壁面との間に隙間が開くので、図13に示すように本体部11の上部と下部にスタビライザー4と下部スタビライザー部133とを張り出させて、拡底時に本体部11が中心位置からずれないようにする。
【0134】
すなわち、上部のスタビライザー4は、1/4円弧状のスライド板4a,・・・が直径方向に押し出されて本体部11と掘削孔60の壁面との間を埋める。また、下部スタビライザー部133は、図14に示すように、本体部11と同径である胴体部132の外周に円環状に配設されて、胴体部132と掘削孔60の壁面との間を埋める。
【0135】
このように実施例4の突出部13Aは、円筒状の胴体部132と、その外周に配設される円環状の下部スタビライザー部133と、胴体部132の下面を塞ぐ円錐状の蓋部131とによって主に構成されている。
【0136】
また、この下部スタビライザー部133は、例えば1/4円弧状の鋼製函体である円弧部133a,・・・を4体繋ぎ合わせて形成されるもので、この円弧部133aの周方向端部には直径方向に延設される凸条133bと凹条133cがそれぞれ形成されている。
【0137】
そして、円弧部133aの凸条133b及び凹条133cを、その両側の円弧部133a,133aの凹条133c及び凸条133bに差し込み、図14に示すようにボルト133e,・・・によって隣接する円弧部133a,・・・間を接合する。
【0138】
また、この円弧部133aの内周面の略中央には、図14に示すように凸部133dが形成されており、この凸部133dを嵌合させる凹部132aが胴体部132の外周面に形成されている(図13参照)。
【0139】
そして、円弧部133aの内周面を胴体部132の外周面に当接させることによって凸部133dを凹部132aに嵌合させ、図14に示すようにボルト134によって両者を接合する。
【0140】
このように下部スタビライザー部133の外周面が面一に連続して形成されていれば、拡底バケット1を回転させて拡幅翼部12,12を開く際に、一時的に偏心した荷重が突出部13Aに作用しても、下部スタビライザー部133が掘削壁面6に食い込んで拡底バケット1の回転の支障となるようなことが起きない。
【0141】
また、下部スタビライザー部133は、それ自体が凸条133bを凹条133cに差し込むことによって強固に一体化されるとともに、凸部133dと凹部132aの嵌合によって胴体部132とも強固に一体化されている。
【0142】
このため、拡底バケット1を回転させたときに胴体部132と下部スタビライザー部133との間に発生するせん断力や円弧部133a,・・・間に発生するせん断力に対して、充分に抵抗させることができる。
【0143】
このような拡幅翼部12,12を開く際に地盤から受ける抵抗は、拡底バケット1の上部に比べて下部の方が大きくなるため、この実施例4では下部スタビライザー部133のみを円環状の構成にしたが、これに限定されるものではなく、上部のスタビライザー4も下部スタビライザー部133と同様の構成にすることができる。
【0144】
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
【0145】
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0146】
例えば、前記実施の形態では、漸次拡幅部102の側面は円弧を杭の軸心回りに回転させて朝顔状に形成したが、これに限定されるものではなく、軸部101の下端と垂直部102aの上端とが、外周を杭の軸心側に向けた凹状の曲線で連結されていればよい。
【0147】
また、拡底杭100を構築する装置として実施例1乃至4において拡底バケット1の説明をしたが、これに限定されるものではなく、別の機構の拡底バケットや深礎工法などで拡底部102が朝顔状に広がる拡底杭100を構築してもよい。また、前記実施の形態の拡底杭100は、実施例1乃至4の突出部13,13Aによって形成される部分を示していないが、この部分は、設けても設けなくてもよい。
【0148】
さらに、前記実施例1などでは拡幅翼部12,12の上方までローラビット121,・・・を設けたが、これに限定されるものではなく、ローラビット121,・・・を着脱式に構成して、掘削する地盤が軟らかい場合は上方のローラビット121,・・・を外すなどして調整をおこなうことができる。
【0149】
また、前記実施例1などでは平面視円弧板状の拡幅翼部12について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば三角状部12bは骨組み構造であってもよい。さらに、本体部11についても等幅部12a,12a間を塞ぐ部分が円弧板状に形成されていればよく、それよりも上方は骨組み構造にしたり上方に向けて広がる三角形状の部分を省略したりすることができる。
【0150】
そして、前記実施例1では、拡底バケット1の内部に減速装置3が収容される構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば減速装置3とスタビライザー4が一体に構成されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】(a)は本発明の最良の実施の形態の拡底杭の概略構成を説明する説明図であって、(b)は従来の円錐型拡底杭の概略構成を説明する説明図である。
【図2】本発明の最良の実施の形態の拡底杭の解析をおこなうための解析モデルの説明図である。
【図3】(a)は本発明の最良の実施の形態の拡底杭の応力分布を説明する模式図であって、(b)は従来の円錐型拡底杭の応力分布を説明する模式図である。
【図4】実施例1の拡底バケットの概略構成を説明する斜視図である。
【図5】拡底バケットの構成を説明する側面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】拡幅翼部の拡幅範囲を説明するための説明図である。
【図8】(a)はローラビットの掘削形状を説明するための拡大詳細図、(b)は切削板刃部の掘削形状を説明するための拡大詳細図である。
【図9】(a)は拡幅前の掘削孔に拡底バケットを配置した状態を示した説明図、(b)は拡幅時の拡底部と拡底バケットの状態を示した説明図である。
【図10】拡底バケットの排土方法を説明する斜視図である。
【図11】実施例2の開度調整プレートを配置した拡底バケットの構成を示した断面図である。
【図12】実施例3のガイド筒の構成を説明する図であって、(a)は(b)のC−C断面図、(b)は(a)のB−B線方向から見た側面図である。
【図13】実施例4の下部スタビライザー部を設けた拡底バケットの概略構成を説明する斜視図である。
【図14】実施例4の突出部の構成を上から見た平面図である。
【符号の説明】
【0152】
100 拡底杭
101 軸部
102 拡底部
102a 垂直部
102b 漸次拡幅部
102c 中心
1 拡底バケット
11,11A 本体部
12 拡幅翼部
12a 等幅部
12b 三角状部
121 ローラビット
122 固定ビット
123 切削板刃部
124 着脱部
13,13A 突出部
133 下部スタビライザー部(スタビライザー)
14 伝達軸部
142 連結バー(連結部)
142a 補強カバー(連結部)
141 連結部材
15,15A ガイド筒
152,152A スライド溝
2 ケリーバ
3 減速装置
60a 軸部
60b 拡底部
7 開度調整プレート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
杭の底部となる部分に軸部よりも直径を拡大させた拡底部が形成される拡底杭であって、
前記拡底部は、前記軸部から下方に向けて朝顔状に広がる漸次拡幅部を有することを特徴とする拡底杭。
【請求項2】
前記漸次拡幅部は、前記軸部の側線の下端に上端が接続する中心が杭の外側にある円弧を、杭の軸心を中心に回転させることで形成されることを特徴とする請求項1に記載の拡底杭。
【請求項3】
杭の底部となる部分に軸部よりも直径を拡大させた拡底部を形成するための拡底バケットであって、
円筒状の本体部と、その本体部の直径を拡大させるように開放可能に形成された拡幅翼部とを備え、該拡幅翼部の側端部は凹状の曲線で形成されるとともに、回転自在のローラビットがその側端部の延設方向に間隔を置いて複数設けられていることを特徴とする拡底バケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−240270(P2008−240270A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−79041(P2007−79041)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(595067442)システム計測株式会社 (27)
【Fターム(参考)】