説明

持出品管理システムにおける持出品管理方法および管理サーバ

【課題】持出者が管理区域からの持出品を準備できないときに、代行者が持出品と持出品の持出証とを準備し、持出者に管理ボックスを介して持出品を渡すことができる持出品管理システムを提供する。
【解決手段】管理ボックス60は、持出品の保管者の識別IDと生体情報リーダ64により読み込まれた生体情報とを管理サーバ50に送信するとともに、管理ボックス60を識別する管理ボックスIDと、ICタグリーダ65により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50は、保管情報に含むタグ情報から持出証管理台帳56に登録されている持出証を特定し、特定された持出証には、上長承認情報、保安承認情報を有し、保管者と持出証を申請した申請者が一致した場合に、持出証に登録された持出者の連絡先に保管情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持出者が管理区域から持出品を準備できないときに、代行者が持出品の持出証を準備し、持出者に管理ボックスを介して持出品を渡すための持出品管理システムにおける持出品管理方法および管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場の従業者は工場(管理区域)から物品を持出すときに、持出す物品の持出証を作成し、承認者の許可を得て、工場の保安室の保安員に持出品と持出証を提示して、物品の持出しを実施していた。
【0003】
また、特許文献1には、IC(Integrated Circuit)タグを資産に取り付け、資産の管理区域の出入り口に、ICタグを読み取るゲート型検出装置を設置する資産管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−296533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の資産管理システムによれば、管理区域間の資産の移動、管理区域内の搬出、搬入を管理することができる。また、資産の運搬者はICカードを携帯し、許可された運搬者だけが資産を搬出、搬入できる。しかしながら、従来のシステムでは、物品あるいは資産を持出すことができる持出者は、予め登録された運搬者に限られていた。
【0006】
工場の場合、持出者は顧客との打合せなどが多々あり、物品の持出者が出張中である場合、次の打合せ(別件の出張)までに工場での持出しのための準備時間が取れないことがある。また、物品を持出すためには、承認者の許可が必要である。このため、持出者が、場内にいる関係者に持出しの準備を依頼し、持出証を作成する。また、持出者が準備品の持出しの際、出張の戻りが遅くなり、就業時間外での受取り対応となってしまうことがある。このとき、場内の準備者が受取り時間に対応が不可となる場合が多々生じ、受渡し対応に苦慮する課題があった。
【0007】
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、持出者が管理区域からの持出品を準備できないときに、代行者が持出品と持出品の持出証を準備し、持出者に管理ボックスを介して持出品を渡すことができる持出品管理システムにおける持出品管理方法および管理サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明の持出品管理システムは、持出品の持出証を作成する持出申請手段と、持出証を認証する持出承認手段と、持出品を確認する持出確認手段と、持出証を管理する管理サーバと、持出品を保管する管理ボックスとから構成される。
【0009】
管理ボックスは、持出品の保管者の識別IDと生体情報読取手段により読み込まれた生体情報とを管理サーバに送信するとともに、管理ボックスを識別する管理ボックスIDと、ICタグ読取手段により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報を管理サーバに送信し、管理サーバは、保管情報に含むタグ情報から管理サーバが管理する持出証管理台帳に登録されている持出証を特定し、特定された持出証には、上長承認情報(承認情報)、保安承認情報を有し、保管者と持出証を申請した申請者が一致した場合に、持出証に登録された持出者の連絡先に保管情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、持出者が管理区域から持出品を準備できないときに、代行者が持出品と持出品の持出証を準備し、持出者に管理ボックスを介して持出品を受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係る持出品管理システムを示す全体構成図である。
【図2】持出証の表示画面例を示す説明図である。
【図3】持出品登録画面例を示す説明図である。
【図4】持出証管理台帳に記憶されるデータ構造の一例を示す説明図である。
【図5】持出品登録のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図6】持出証の申請準備から持出品の持出しまでの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】持出品の持帰り時の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】管理サーバの持出証の点検時の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】保安者が持出しを承認した際の持出証の例を示す説明図である。
【図10】持出証管理台帳の管理画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態において、持出品の持出証の申請者は、持出品の持出者本人ではなく代理者が持出証を申請するとして説明する。持出者は、外出中であり、就業時間内に持出証を申請することができず、持出者が、場内にいる関係者に持出しの準備を依頼したことを想定している。依頼された代理者(申請者)は、持出証を申請し、持出品をもって工場(管理区域)の出入口にある保安室に出向き、保安者に対し持出品の持出し確認を依頼する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る持出品管理システムを示す全体構成図である。持出品管理システムSは、持出申請端末10(持出申請手段)と、持出承認端末20(持出承認手段)と、保安端末30(持出確認端末)と、管理サーバ50と、管理ボックス60とを備えている。持出申請端末10と、持出承認端末20と、保安端末30と、管理サーバ50と、管理ボックス60とは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク40で接続されている。
【0014】
また、管理サーバ50は、無線通信網およびIP(Internet Protocol)網41(以下、IP網41という。)経由で携帯電話70に接続できる。携帯電話70は、管理サーバ50からのメールを受信することができる。
【0015】
持出申請端末10は、申請者が持出品の持出証(図2参照)を申請する際に用いられるコンピュータ端末であり、指静脈認証用の生体情報リーダ11(生体情報読取手段)、ICタグ80を読み取るICタグリーダ12(ICタグ読取手段)を有している。ICタグ80は、RFID(Radio Frequency IDentification)などの非接触の無線用ICタグを使用し、持出品に予め添付されている。持出品にICタグ80が添付されていない場合は、申請者が予備のICタグ80を添付するとよい。なお、認証用の生体情報は、指静脈に限定されることはなく指紋などであってもよい。
【0016】
持出証の申請者は、持出申請端末10からウエブブラウザを立ち上げ、管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、申請者の識別IDと生体情報リーダ11を用いて生体情報を入力すると、持出証の申請画面に入ることができる。
【0017】
持出承認端末20は、申請者の上長が持出品の持出証を承認する際に用いられるコンピュータ端末であり、指静脈認証用の生体情報リーダ21、ICタグ80を読み取るICタグリーダ22を有している。
【0018】
持出証の承認者は、持出承認端末20からウエブブラウザを立ち上げ、管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、承認者の識別IDと生体情報リーダ21を用いて生体情報を入力すると、持出証の承認画面に入ることができる。
【0019】
保安端末30は、保安者が持出品の持出証を確認する際に用いられるコンピュータ端末であり、指静脈認証用の生体情報リーダ31、ICタグ80を読み取るICタグリーダ32を有している。
【0020】
持出品の確認者である保安者は、保安端末30からウエブブラウザを立ち上げ、管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、保安者の識別IDと生体情報リーダ31を用いて生体情報を入力すると、持出証の確認画面に入ることができる。
【0021】
なお、各端末(持出申請端末10、持出承認端末20、保安端末30)は、コンピュータ端末であり、処理部、記憶部、キーボードなどの入力部、ディスプレイの表示部を有している。
【0022】
管理ボックス60は、持出品を保管するロッカーであり、保安室の近辺に複数設置されている。管理ボックス60は、電子錠61を備え持出品を一時保管するために使用される。管理ボックス60の前面には、保管物が入っているか空かを示すランプ62、管理ボックス60に持出品を保管する際に保管者を特定する際に保管者を識別する保管者IDを入力するためのテンキー63、指静脈認証用の生体情報を読み取る生体情報リーダ64、管理ボックス60内に保管されたICタグ80(図1参照)を読み取るICタグリーダ65を有している。なお、ランプ62は、例えば、青色であれば空、赤色であれば使用中であることを示す。
【0023】
持出品の保管者は、青色であるランプ62を確認し、持出品を保管する際には、テンキー63を使用して識別ID(例えば、所員番号)を入力するとともに、生体情報リーダ64によって指静脈を読み込ませる。管理サーバ50で認証されると、電子錠61が解除される。保管者は、持出品を管理ボックス60内にいれ、テンキー63を使用して解除用の暗証番号を入力し、例えば『#』を押すと、電子錠61は施錠する。なお、持出品の保管者は、持出証の申請者であると限らないので、保管者と申請者を区別している。
【0024】
管理サーバ50は、処理部51、記憶部55を備え、処理部51には、生体情報を認証する認証部52、持出証を管理する持出証管理部53を有し、記憶部55には、持出証の情報を管理する持出証管理台帳56(図4参照)、人事管理データベース57を有している。なお、人事管理データベース57には、予め登録された所員などの識別IDと生体情報とが関連づけられた認証用情報も有している。
【0025】
管理サーバ50は、持出申請端末10から持出証を申請する申請者の識別IDと生体情報リーダ11により読み込まれた生体情報とを受信すると、認証部52により認証結果を持出申請端末10に送信する。管理サーバ50は、申請者が申請した、持出品とICタグリーダ12により読み込まれたタグ情報とを関連づけた持出情報を含む持出証を受信すると、持出証管理台帳56に記憶する。
【0026】
管理サーバ50は、持出承認端末20から持出証を承認する承認者の識別IDと生体情報リーダ21により読み込まれた生体情報とを受信すると、認証部52により認証結果を持出承認端末20に送信する。管理サーバ50は、承認者が承認した申請された持出証の上長承認情報を受信すると、持出証管理台帳56に記憶する。
【0027】
管理サーバ50は、保安端末30から持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報リーダ31により読み込まれた生体情報とを受信すると、認証部52により認証結果を保安端末30に送信する。管理サーバ50は、ICタグリーダ32により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報を受信するとタグ情報により特定された持出証の登録情報(上長承認情報を有することの確認通知および持出品の情報など)を保安端末30に送信し、保安者が持出しを承認した保安承認情報を受信すると、持出証管理台帳56に記憶する。
【0028】
管理サーバ50は、管理ボックス60から保管者の識別IDと生体情報リーダ64により読み込まれた生体情報とを受信すると、認証部52により認証結果を管理ボックス60に送信するとともに、電子錠61を解除指令する。管理サーバ50は、管理ボックス60を識別する管理ボックスIDと、ICタグリーダ65により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、テンキーを用いて入力された暗証番号とを含む保管情報を受信すると、持出証管理台帳56に記憶する。
【0029】
管理サーバ50は、タグ情報で特定された持出証の申請者と、認証された保管者が同一であるか否かを判定し、同一である場合には、関係者(持出者、申請者、承認者)へ持出許可メールを送信する。同一でない場合には、管理ボックス60に警告通知してもよいし、あるいは、関係者へ持出不許可メールを送信してもよい。
【0030】
図2は、持出証の表示画面例を示す説明図である。本実施形態では、パソコン・機器持出証について説明する。図2に示す持出証13には、持出証の管理欄131、持出者欄132、申請者である代理人欄133、承認者欄134、持出先を含む手続欄135、持出品情報欄136、備考欄137、電子捺印欄138がある。
【0031】
管理欄131には、持出証の発行日、持出証番号が含まれる。持出者欄132、代理人欄133、承認者欄134の所属の部課名を選択すると、登録されている所員名がプルダウン方式で表示され選択できる。なお、所員名が選択されると、所員名と関連づけてメールアドレスが設定される。
【0032】
手続欄135には、持出先、持出理由、持出期間、持出方法、持帰方法についての記載、選択欄がある。
【0033】
持出品情報欄136には、パソコン、記録媒体、データ通信関連、その他の記載欄がある。また、持出品情報欄136には、持出品情報の登録ボタン136a,136bがあり、登録ボタンをクリックすると図3の持出品登録画面が表示される。なお、登録ボタン136aは図3(a)に対応し、登録ボタン136bは図3(b)に対応する。
【0034】
図3は、持出品登録画面例を示す説明図である。図3(a)は、タグ情報と持出品とを1対1に対応させて登録する場合の画面である。図3(b)は、1つのタグ情報に複数の持出品を対応させて登録する場合の画面である。
【0035】
図3(a)の場合、『タグ1』の記載欄にカーソルを合わせ、物品に添付されたICタグ80をICタグリーダ12(図1参照)で読ませると、読み込まれたタグ情報(タグID)が表示され(この例では“12345678”)、『名称1』の記載欄に持出品の物品名が記載されると(この例では“H123456”)、『タグ1』に対する持出品が1対1で対応することができる。以下、『タグ2』〜『タグ5』についても同様である。この場合において、各行の親タグのチェック欄のひとつにチェックすると、『タグ1』から『タグ5』の代表のタグ情報として登録することができる。
【0036】
図3(b)の場合は、1行目の『タグID』の記載欄にカーソルを合わせ、物品に添付されたICタグ80をICタグリーダ12(図1参照)で読ませると、読み込まれたタグ情報(タグID)が表示される。2行目からの『名称1』〜『名称5』には、持出品の名称と員数を記載する。
【0037】
図3において、『確認』ボタンが押下されると、図2に戻り、備考欄137に図3の持出品登録内容が記載される。
【0038】
電子捺印欄138には、承認する場合の承認捺印、責任者捺印、保安係(保安員)捺印欄があり、それぞれ、電子印鑑が貼り付けられる。なお、電子印鑑は、予め人事管理データベース57に登録されていることが好ましい。本実施形態では、承認捺印、保安係捺印があれば、持出しが可能としている。持出証の管理責任者の承認が必要な場合には、責任者捺印の欄を使用するとよい。
【0039】
図4は、持出証管理台帳に記憶されるデータ構造の一例を示す説明図である。適宜図1を参照する。持出証管理台帳56(図1参照)には、申請された複数の持出証が管理されており、図4には、管理されるデータベース構造について説明する。図4(a)から図4(e)は、1つの持出証の構造を説明のために分けて表示しているものであり、1行で管理されていることが好ましいが、複数行でも構わない。
【0040】
図4(a)は、持出証の承認状態、確認状態などを示す情報であり、持出年月日、持出証番号(持出証No)、持出者、申請者、上長承認のフラグ(0が未登録、1が承認、2が非承認(非承認とは承認が拒否されたことを意味する。))、承認者、保安確認のフラグ、保安者が含まれる。例えば、持出証番号が1234−56789の場合、持出者の「日立太郎」の代理として申請者は「日立花子」であり、承認者の「日立五郎」が承認済みであり、保安者の「日立三郎」が持出品の確認済みであることがわかる。なお、持出者、申請者、承認者、保安者は、図4(a)の場合、実際の氏名で表記しているが、社員番号などで管理してもよい。
【0041】
図4(b)は、管理ボックス60への持出品の入庫状態を示す情報であり、管理ボックス(BOX)への入庫状態(BOX入)のフラグ(0が未入庫、1が入庫)、ボックスへの入庫日時(BOX入日時)、保管者認証(0が非認証、1が認証、−が未登録)、保管者、暗証番号、ボックス番号(BOXNo)が含まれる。例えば、保管者の「日立花子」が持出品を、管理ボックス番号E01−001のボックスに2010年7月5日のhhmmssに入庫したことがわかる。
【0042】
図4(c)は、管理ボックス60への入庫確認がとれた場合にメール送信を関係者へ送信した場合の情報であり、メール送信のフラグ(0が未送信、1が送信)、メール送信の日時(メール日時)、送信の相手先である送信者(送信者1、送信者2、送信者3、送信者4)が含まれる。例えば、持出者の「日立太郎」、申請者の「日立花子」、承認者の「日立五郎」に送信されていることがわかる。
【0043】
図4(d)は、管理ボックス60からの持出品の出庫状態を示す情報であり、管理ボックス(BOX)からの出庫状態(BOX出)のフラグ(0が未出庫、1が出庫)、ボックスからの出庫日時(BOX出日時)、持出者認証のフラグ(0が未登録、1が認証、2が非認証)、持出者、暗証番号、ボックス番号(BOXNo)が含まれる。図4(d)の例の場合には、まだ、持出品が出庫されていない状態であることがわかる。なお、「−」は、未登録を意味する。
【0044】
図4(e)は、持出品の持帰りの情報を示し、持帰年月日、持帰日時、持出者認証のフラグ(0が未登録、1が認証、2が非認証)、持出者、上長承認のフラグ(0が未登録、1が承認、2が非認証)、備考(持出期間など)が含まれる。
【0045】
図5は、持出品登録のデータ構造の一例を示す説明図である。図5(a)は、図3(a)において、タグ情報と持出品とを1対1に対応させて登録した場合のデータ構造であり、図5(b)は、図3(b)において、1つのタグ情報に複数の持出品を対応させて登録した場合のデータ構造である。
【0046】
図5(a)の場合、持出年月日、持出証番号(持出証No)、複数の持出品情報が含まれ、各持出品情報は、親タグのフラグ、タグID、持出品、員数から構成されている。図5(b)の場合、持出年月日、持出証番号(持出証No)、タグID、複数の持出品情報が含まれ、持出品情報は、持出品、員数から構成されている。
【0047】
次に持出品管理システムSの処理について説明する。
図6は、持出証の申請準備から持出品の持出しまでの処理手順を示すフローチャートである。適宜図1を参照する。持出証の申請者は、持出申請端末10からウエブブラウザにて管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、キーボードなどの入力部から申請者の識別IDを入力し、生体情報リーダ11を用いて生体情報を入力すると、持出申請端末10は、申請者の識別ID(申請者ID)と生体情報を、管理サーバ50に送信する(ステップS101)。なお、申請者の識別IDは、ICタグを有する所員証をICタグリーダ12に読み込ませることにより入力してもよい。この場合、所員証の識別情報での認証と生体情報での認証とでさらにセキュリティが向上する。
【0048】
管理サーバ50の認証部52は、申請者の識別IDと生体情報を受信すると、申請者を人事管理データベース57に基づいて認証し(ステップS201)、認証できた場合、持出証管理部53は、新規登録の持出証を持出申請端末10の表示部に表示する。認証できない場合、持出証管理部53は、認証できないエラー表示を持出申請端末10の表示部に表示する。
【0049】
申請者は、表示された新規登録の持出証を作成し、申請ボタンを押下する。すると、持出申請端末10は、持出品とICタグリーダ12により読み込まれたタグ情報とを関連づけた持出情報を含む持出証を管理サーバ50に送信し(ステップS102)、かつ、持出証の承認者に承認依頼のメールを送信する。管理サーバ50は、受信した持出証を持出証管理台帳56に登録する(ステップS202)。
【0050】
持出証の承認者は、持出承認端末20からウエブブラウザにて管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、キーボードなどの入力部から承認者の識別ID(承認者ID)を入力し、生体情報リーダ21を用いて生体情報を入力すると、持出承認端末20は、承認者の識別ID(承認者ID)と生体情報を、管理サーバ50に送信する(ステップS103)。
【0051】
管理サーバ50の認証部52は、承認者の識別IDと生体情報を受信すると、承認者を人事管理データベース57に基づいて認証し(ステップS203)、認証できた場合、持出証管理部53は、承認待ちの持出証を持出承認端末20の表示部に表示する。認証できない場合、持出証管理部53は、認証できないエラー表示を持出承認端末20の表示部に表示する。
【0052】
承認者は、表示された承認待ちの持出証に電子捺印をして、承認ボタンを押下する。すると、持出承認端末20は、承認者が承認した申請された持出証の上長承認情報を管理サーバ50に送信する(ステップS104)。管理サーバ50は、受信した上長承認情報を持出証管理台帳56に登録する(ステップS204)。
【0053】
持出証を確認する保安者は、保安端末30からウエブブラウザにて管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、キーボードなどの入力部から保安者の識別IDを入力し、生体情報リーダ31を用いて生体情報を入力すると、保安端末30は、保安者の識別ID(保安者ID)と生体情報を、管理サーバ50に送信する(ステップS105)。
【0054】
管理サーバ50の認証部52は、保安者の識別IDと生体情報を受信すると、保安者を人事管理データベース57に基づいて認証し(ステップS205)、認証できた場合、持出証管理部53は、タグ情報入力画面を保安端末30の表示部に表示する。認証できない場合、持出証管理部53は、認証できないエラー表示を保安端末30の表示部に表示する。
【0055】
保安者は、持出品を持った申請者が保安室にくると、持出物品のICタグ80を読み込む。保安端末30がタグ情報を管理サーバ50に送信すると、管理サーバ50は、第1の処理として受信したタグ情報に基づいて該当する持出証を特定し当該持出証の承認情報(上長承認情報に対応する。)を持出証管理台帳56から取得し、第2の処理として保安端末30の表示部に特定された持出証を表示する。表示された持出証には、持出証の承認捺印および持出品の情報が含まれる。保安者は、表示された持出証の持出品と、持出し許可を得ようとする持出品との確認作業をする。もし、表示された持出証の承認捺印が含まれていないとき、持出証が承認されていないことについて、申請者に警告する。
【0056】
保安者は、持出品の確認後、表示されている持出証に電子捺印をして、確認ボタンを押下する。すると、保安端末30は、保安者が持出しを承認した保安承認情報を管理サーバ50に送信する(ステップS106)。管理サーバ50は、第3の処理として受信した保安承認情報を持出証管理台帳56に登録する(ステップS206)。
【0057】
すなわち、管理サーバ50は、持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報とにより認証された保安者が操作する保安端末30(持出確認手段)から、持出品に添付されたタグ情報が送信された際に、送信されたタグ情報により特定される持出証および当該持出証の承認情報を持出証管理台帳56から取得する第1の処理と、取得した持出証および承認情報を保安端末30に送信して保安者の承認を促す第2の処理と、持出しを承認した保安者が操作する保安端末30から、保安承認情報が送信された際に、前記送信された保安承認情報を受信して持出証管理台帳56に登録する第3の処理とを行う。
【0058】
図9は、保安者が持出しを承認した際の持出証の例を示す説明図である。電子捺印欄138には、承認者の捺印、保安者(保安係)の電子捺印が含まれている。
【0059】
図6に戻り、申請者は、次に持出品を管理ボックス60に保管するが、必ずしも、持出品を保管する人物が申請者であるとは限らないので、ここでは持出品の保管者という。持出品の保管者は、管理ボックス60のランプ62が青色であること(空であること)を確認し、持出品を保管する際には、テンキー63を使用して識別IDを入力し、生体情報リーダ64によって指静脈の生体情報を入力する。管理ボックス60は、保管者の識別ID(保管者ID)と生体情報を管理サーバ50に送信する(ステップS107)。管理サーバ50は、保管者を認証後(ステップS207)、認証できた場合、電子錠61の解除指令を管理ボックス60に送信し、管理ボックス60の電子錠61を解除する。認証できない場合、警告通知を管理ボックス60に送信し、管理ボックス60は、認証できないことを音声などで保管者に伝えるとよい。
【0060】
保管者は、持出品を管理ボックス60内にいれ、テンキー63を使用して解除用の暗証番号を登録のために入力し、例えば『#』を押すと、電子錠61は施錠する。すると、管理ボックス60は、管理ボックス60を識別する管理ボックスIDと、ICタグリーダ65により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報を管理サーバ50に送信する(ステップS108)。管理サーバ50は、受信した保管情報を持出証管理台帳56に登録する(ステップS208)。
【0061】
管理サーバ50は、タグ情報で特定された持出証の申請者と、先に認証された保管者が同一であるか否かを判定し、同一である場合には、関係者(持出者、申請者、承認者)へ持出許可メール(持出準備完了通知)を送信する(ステップS211)。同一でない場合には、管理ボックス60に通知してもよいし、あるいは、関係者へ持出不許可メールを送信してもよい。なお、持出しを依頼した持出者へのメール送信は、外出中であることを考慮しIP網41を介して持出者の携帯電話70に送信することが好ましい。
【0062】
持出者が持出準備完了通知を受領すると(ステップS111)、持出者は、該当する管理ボックス60において、テンキー63を使用して識別IDを入力し、生体情報リーダ64によって指静脈の生体情報を入力し、そして、テンキー63を使用して暗証番号および「#」を入力する。すると、管理ボックス60は、持出者の識別ID(持出者ID)、生体情報、管理ボックスID、および暗証番号を含む持出情報を管理サーバ50に送信する(ステップS112)。持出情報を受信した管理サーバ50は、持出者を認証し、持出者、管理ボックスIDを基づいて、持出証管理台帳56の持出証を特定して持出証管理台帳56に持出情報を登録し(ステップS212)、既に登録されている暗証番号と、受信した暗証番号が一致した場合、電子錠61の解除指令を管理ボックス60に送信し、管理ボックス60の電子錠61を解除する。認証できない場合および暗証番号が一致しない場合、警告通知を管理ボックス60に送信し、管理ボックス60は、認証できないことを音声などで保管者に伝えるとよい。
【0063】
持出者が持出品を持出し後、管理ボックス60のICタグリーダ65がタグ情報を受信できない場合、管理ボックス60は、管理ボックス内が空であるとして管理ボックス番号(図4(d)のBOXNo)、持出時刻(図4(d)のBOX出日時)を含む持出品が持出されたBOXからの持出情報を管理サーバ50に送信する(ステップS113)。管理サーバ50は、受信したBOXからの持出情報を持出証管理台帳56に登録し(ステップS213)、関係者(持出者、申請者、承認者)へ持出メール(持出完了通知)を送信し(ステップS214)、一連の持出し処理が終了する。なお、管理サーバ50は、持出情報を受信すると、該当する管理ボックス60に対して施錠の指令をする。
【0064】
図7は、持出品の持帰り時の処理手順を示すフローチャートである。適宜図1を参照する。持出品の持出者は、出張などから戻ると持帰り時の処理の必要がある。持出者は、持出申請端末10からウエブブラウザにて管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、キーボードなどの入力部から持出者の識別IDを入力し、生体情報リーダ11を用いて生体情報を入力すると、持出申請端末10は、持出者の識別ID(持出者ID)と生体情報を、管理サーバ50に送信する(ステップS121)。
【0065】
管理サーバ50の認証部52は、持出者の識別IDと生体情報を受信すると、持出者を人事管理データベース57に基づいて認証し(ステップS221)、認証できた場合、持出証管理部53は、持帰り処理がされていない持出証を持出申請端末10の表示部に表示する。認証できない場合、持出証管理部53は、認証できないエラー表示を持出申請端末10の表示部に表示する。
【0066】
持出者が、持出申請端末10のICタグリーダ12を使用して持出品のタグ情報を入力すると、持出申請端末10は、タグ情報に基づいて持出証を特定する。持出者は、特定された持出証に対し、各持出品のチェック欄に持帰りのチェックをする。すると、持出申請端末10は、チェックが付与された持出証の持帰情報を管理サーバ50に送信し(ステップS122)、かつ、持出証の承認者に承認依頼のメールを送信する。管理サーバ50は、受信した持出証を持出証管理台帳56に登録する(ステップS222)。
【0067】
持出証の承認者は、持出承認端末20からウエブブラウザにて管理サーバ50の持出証管理部53が管理する持出品管理システムSのホームページにアクセスし、キーボードなどの入力部から承認者の識別ID(承認者ID)を入力し、生体情報リーダ11を用いて生体情報を入力すると、持出承認端末20は、承認者の識別IDと生体情報を、管理サーバ50に送信する(ステップS123)。
【0068】
管理サーバ50の認証部52は、承認者の識別IDと生体情報を受信すると、承認者を人事管理データベース57に基づいて認証し(ステップS223)、認証できた場合、持出証管理部53は、承認待ちの持出証を持出承認端末20の表示部に表示する。認証できない場合、持出証管理部53は、認証できないエラー表示を持出承認端末20の表示部に表示する。
【0069】
承認者は、表示された承認待ちの持出証の手続欄135の上長認印欄(図2参照)に
電子捺印をし、承認ボタンを押下する。すると、持出承認端末20は、承認者が承認した申請された持出証の上長承認情報を管理サーバ50に送信する(ステップS124)。管理サーバ50は、受信した上長承認情報を持出証管理台帳56に登録し(ステップS224)、持出品の持帰り時の処理を終了する。
【0070】
図8は、管理サーバの持出証の点検時の処理手順を示すフローチャートである。管理サーバ50の持出証管理部53は、所定日時ごとに持出し状況を管理する。管理サーバ50は、予め管理者によって設定された所定日時ごとに持出証管理台帳56を参照し(ステップS231)、現在日が持帰りの予定日をすぎており、持出証の持帰りチェック欄にチェックが入っていないかを判定する(ステップS232)。
【0071】
判定結果が該当する場合(ステップS232,Yes)、関係者(持出者、申請者、承認者)へ持出品の持帰り遅延のメール送信し(ステップ233)、ステップS231に戻り、処理を繰り返す。判定結果が該当しない場合(ステップS232,No)、ステップS231に戻り、処理を繰り返す。
【0072】
図10は、持出証管理台帳の管理画面の一例を示す説明図である。持出品管理システムSの管理者などは、現在の持出し状況を管理画面によって点検することができる。管理画面58には、整理番号(持出証No)、持出期間の始まりの日と持出期間の終わりの日、持出区分、チェック欄581、持出者、備考欄などが表示される。チェック欄581にチェックされていない場合には、持帰りされていないことがわかる。
【0073】
本実施形態についてまとめると、持出品の持出証が管理サーバ50に申請され、持出者に渡す持出品が管理ボックス60に保管されたのち、持出者が管理ボックス60から持出品を持ち出す持出品管理システムSにおける持出品管理方法である。
【0074】
管理サーバ50の記憶部55には、申請した申請者と、申請に係る持出品の名称と当該持出品に付されたICタグのタグ情報とを関連づけた持出情報と、を含む持出証を管理する持出証管理台帳56が記憶されており、
管理ボックス60は、持出品の保管者の識別IDと生体情報とが入力された際に、持出品の保管者の識別IDと生体情報とを管理サーバ50に送信するとともに、管理ボックス60を識別する管理ボックスIDと、ICタグリーダ65(ICタグ読取手段)により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報を、ネットワーク40を介して、管理サーバ50に送信し、
管理サーバ50は、送信された保管情報を受信して保管情報に含むタグ情報から、持出証管理台帳56に登録されている持出証を特定して保管情報を持出証管理台帳56に登録し、特定された持出証には、承認者が承認した申請された持出証の承認情報(例えば、上長承認情報)、保安者が承認した申請された持出証の保安承認情報を有し、受信した保管者の識別IDと生体情報とにより認証された保管者と持出証を申請した申請者が一致した場合に、特定された持出証に登録された持出者の連絡先に保管情報を送信することができる。
【0075】
なお、申請に係る持出品の名称は、型番などと置き換え可能であり、型番などと併用可能であることはいうまでもない。
【0076】
管理サーバ50は、持出証を申請する申請者の識別IDと生体情報とにより認証された申請者が操作する持出申請端末10(持出申請手段)から、ネットワーク40を介して、持出証が送信された際に、送信された持出証を受信して持出証管理台帳56に登録し、申請された持出証を承認する承認者の識別IDと生体情報とにより認証された承認者が操作する持出承認端末20(持出承認手段)から、ネットワーク40を介して、承認者が承認した申請された持出証の承認情報が送信された際に、送信された承認情報を受信して持出証管理台帳56に登録し、持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報とにより認証された保安者が操作する保安端末30(持出確認手段)から、ネットワーク40を介して、持出品に添付されたタグ情報が送信された際に、送信されたタグ情報により特定される持出証および当該持出証の承認情報を持出証管理台帳56から取得する第1の処理と、ネットワーク40を介して、取得した持出証および承認情報を持出確認手段に送信して保安者の承認を促す第2の処理と、持出しを承認した保安者が操作する持出確認手段から、ネットワーク40を介して、保安承認情報が送信された際に、送信された保安承認情報を受信して持出証管理台帳56に登録する第3の処理とを行うことができる。
【0077】
本実施形態の管理サーバ50は、
持出証を申請する申請者の識別IDと生体情報とにより認証された申請者が操作する持出申請端末10(持出申請手段)から、ネットワーク40を介して、申請に係る持出品の名称と当該持出品に付されたICタグのタグ情報とを関連づけた持出情報を含む持出証が送信された際に、送信された持出証を受信して持出証管理台帳56に登録する持出証登録処理部と、
申請された持出証を承認する承認者の識別IDと生体情報とにより認証された承認者が操作する持出承認端末20(持出承認手段)から、ネットワーク40を介して、承認者が承認した申請された持出証の承認情報が送信された際に、送信された承認情報受信して持出証管理台帳56に登録する承認情報登録処理部と、
持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報とにより認証された保安者が操作する保安端末30(持出確認手段)から、ネットワーク40を介して、持出品に添付されたタグ情報が送信された際に、送信されたタグ情報により特定される持出証および当該持出証の承認情報を持出証管理台帳56から取得する第1の処理と、ネットワーク40を介して、取得した持出証および承認情報を持出確認手段に送信して保安者の承認を促す第2の処理と、持出しを承認した保安者が操作する持出確認手段から、ネットワーク40を介して、保安承認情報が送信された際に、送信された保安承認情報を受信して持出証管理台帳56に登録する第3の処理とを含む保安承認情報登録処理部と、
管理ボックス60から、ネットワーク40を介して、持出品の保管者の識別IDと生体情報とともに、管理ボックス60を識別する管理ボックスIDと、当該管理ボックス60に入れられる持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報が送信された際に、受信した保管情報に含まれるタグ情報から持出証管理台帳56に登録されている持出証を特定して保管情報を持出証管理台帳56に登録し、特定した持出証には、承認情報、保安承認情報を有し、かつ、保管者と申請者とが一致するものであるかを確認し、確認ができた場合に、持出証に登録された持出者の連絡先に保管情報を送信する保管情報送信処理部と、を有している。
【0078】
なお、図1における持出証管理部53には、図示していないが、持出証登録処理部、承認情報登録処理部、保安承認情報登録処理部、保管情報送信処理部を有している。
【0079】
本発明によれば、持出者が管理区域から持出品を準備できないときに、代行者が持出品の持出証を準備し、持出者に管理ボックスを介して持出品を受け渡すことができる。
【符号の説明】
【0080】
10 持出申請端末(持出申請手段)
11,21,31,64 生体情報リーダ(生体情報読取手段)
12,22,32,65 ICタグリーダ(ICタグ読取手段)
20 持出承認端末(持出承認手段)
30 保安端末(持出確認手段)
40 ネットワーク
50 管理サーバ
51 処理部
52 認証部
53 持出証管理部
55 記憶部
56 持出証管理台帳
57 人事管理データベース
60 管理ボックス
61 電子錠
62 ランプ
63 テンキー
70 携帯電話
80 ICタグ
S 持出品管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
持出品の持出証が管理サーバに申請され、持出者に渡す前記持出品が管理ボックスに保管されたのち、前記持出者が前記管理ボックスから前記持出品を持ち出す持出品管理システムにおける持出品管理方法であって、
前記管理サーバの記憶部には、前記申請した申請者と、前記申請に係る持出品の名称と当該持出品に付されたICタグのタグ情報とを関連づけた持出情報と、を含む持出証を管理する持出証管理台帳が記憶されており、
前記管理ボックスは、前記持出品の保管者の識別IDと生体情報とが入力された際に、前記持出品の保管者の識別IDと生体情報とを前記管理サーバに送信するとともに、前記管理ボックスを識別する管理ボックスIDと、ICタグ読取手段により読み込まれた持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報を、ネットワークを介して、前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記送信された保管情報を受信して前記保管情報に含むタグ情報から、前記持出証管理台帳に登録されている持出証を特定して前記保管情報を前記持出証管理台帳に登録し、前記特定された持出証には、承認者が承認した前記申請された持出証の承認情報、保安者が承認した前記申請された持出証の保安承認情報を有し、前記受信した保管者の識別IDと生体情報とにより認証された保管者と前記持出証を申請した申請者が一致した場合に、前記特定された持出証に登録された持出者の連絡先に保管情報を送信する
ことを特徴とする持出品管理方法。
【請求項2】
前記管理サーバは、
前記持出証を申請する申請者の識別IDと生体情報とにより認証された申請者が操作する持出申請手段から、前記ネットワークを介して、前記持出証が送信された際に、前記送信された持出証を受信して前記持出証管理台帳に登録し、
前記申請された持出証を承認する承認者の識別IDと生体情報とにより認証された承認者が操作する持出承認手段から、前記ネットワークを介して、前記承認者が承認した前記申請された持出証の承認情報が送信された際に、前記送信された承認情報を受信して前記持出証管理台帳に登録し、
前記持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報とにより認証された保安者が操作する持出確認手段から、前記ネットワークを介して、前記持出品に添付されたタグ情報が送信された際に、前記送信されたタグ情報により特定される前記持出証および当該持出証の承認情報を前記持出証管理台帳から取得する第1の処理と、前記ネットワークを介して、前記取得した前記持出証および前記承認情報を前記持出確認手段に送信して前記保安者の承認を促す第2の処理と、持出しを承認した保安者が操作する前記持出確認手段から、前記ネットワークを介して、保安承認情報が送信された際に、前記送信された保安承認情報を受信して前記持出証管理台帳に登録する第3の処理とを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の持出品管理方法。
【請求項3】
前記管理ボックスは、前記持出品の持出者の識別IDと生体情報が入力された際に、前記持出品の持出者の識別IDと生体情報とを前記管理サーバに送信するとともに、前記管理ボックスを識別する管理ボックスIDと、入力された暗証番号とを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記持出品の持出者の識別IDと生体情報とに基づいて前記持出者を認証し、前記認証された持出者と前記管理ボックスIDとをキーとして前記持出証管理台帳に登録された持出証を特定し、登録されている暗証番号と受信した暗証番号とが一致するか否かを判定し、一致した場合には、前記管理ボックスの電子錠の解除指令を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の持出品管理方法。
【請求項4】
前記管理ボックスは、前記解除指令を受信ののち、前記ICタグ読取手段によりタグ情報が読み取れない場合、前記管理ボックスIDを含む、持出品が持出されたことを示す持出情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記持出情報を受信すると、前記管理ボックスIDにより特定された前記持出証に登録された申請者、承認者の連絡先に前記持出品が持出されたことを知らせる持出し完了通知を送信する
ことを特徴とする請求項3に記載の持出品管理方法。
【請求項5】
前記管理サーバは、前記持出証管理台帳の各持出証を参照し、現在日が登録されている持帰り日を過ぎており、かつ、前記持出品の持帰り手続きが行われていない場合、前記持出者、前記申請者、前記承認者に、前記持出品の持帰り遅延のメールを送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の持出品管理方法。
【請求項6】
持出品の持出証が管理サーバに申請され、持出者に渡す前記持出品が管理ボックスに保管されたのち、前記持出者が前記管理ボックスから前記持出品を持ち出す持出品管理システムにおける管理サーバであって、
前記持出証を申請する申請者の識別IDと生体情報とにより認証された申請者が操作する持出申請手段から、ネットワークを介して、前記申請に係る持出品の名称と当該持出品に付されたICタグのタグ情報とを関連づけた持出情報を含む持出証が送信された際に、前記送信された持出証を受信して持出証管理台帳に登録する持出証登録処理部と、
前記申請された持出証を承認する承認者の識別IDと生体情報とにより認証された承認者が操作する持出承認手段から、前記ネットワークを介して、前記承認者が承認した前記申請された持出証の承認情報が送信された際に、前記送信された承認情報受信して前記持出証管理台帳に登録する承認情報登録処理部と、
前記持出証を確認する保安者の識別IDと生体情報とにより認証された保安者が操作する持出確認手段から、前記ネットワークを介して、前記持出品に添付されたタグ情報が送信された際に、前記送信されたタグ情報により特定される前記持出証および当該持出証の承認情報を前記持出証管理台帳から取得する第1の処理と、前記ネットワークを介して、前記取得した前記持出証および前記承認情報を前記持出確認手段に送信して前記保安者の承認を促す第2の処理と、持出しを承認した保安者が操作する持出確認手段から、前記ネットワークを介して、保安承認情報が送信された際に、前記送信された保安承認情報を受信して前記持出証管理台帳に登録する第3の処理とを含む保安承認情報登録処理部と、
前記管理ボックスから、前記ネットワークを介して、前記持出品の保管者の識別IDと生体情報とともに、前記管理ボックスを識別する管理ボックスIDと、当該管理ボックスに入れられる持出品に添付されたタグ情報と、入力された暗証番号とを含む保管情報が送信された際に、前記受信した保管情報に含まれる前記タグ情報から前記持出証管理台帳に登録されている持出証を特定して前記保管情報を前記持出証管理台帳に登録し、前記特定した持出証には、前記承認情報、前記保安承認情報を有し、かつ、前記保管者と前記申請者とが一致するものであるかを確認し、確認ができた場合に、前記持出証に登録された持出者の連絡先に前記保管情報を送信する保管情報送信処理部と、を有する
ことを特徴とする管理サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−84027(P2012−84027A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231127(P2010−231127)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】