説明

持運び式液体分与器

【課題】分与器のポンプを分与器内に収容し、充填及び逃がし弁を備えた持ち運び可能な液体分与器を造る。
【解決手段】持運び式液体分与器10はブロー成形したハウジング12を包含し、このハウジング12はその内部の全体に空どうを画定する。壁付き開口30が、ハウジング12の中央部に設けられて、適当な分与ポンプ34を収めている。この分与ポンプ34は、使用可能位置に外向きに伸張することができるが、内方位置にロックすることができるような構成とされ、この内方位置では、ポンプの分与ノズルが分与器10それ自体の側壁を越えて伸張することはできない。また、充填及び逃し弁50が、製作工程中における分与器10の迅速な充填を行うために、及び分与器10の作動中における容器の呼吸を行うために設けられている。これにより、非通気ポンプ34は、分与器内の液体が空になったときでも分与器10のいかなる変形も生じさせない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体分与器の技術分野に属し、詳細には、水平の平らな表面に置くことができるように、又は垂直の表面に掛けることができるように工夫されている持運び式液体分与器に関する。より詳細には、本発明は、ブロー成型した一体型ハウジングを有する使い捨ての持運び式液体分与器であって、分与器のポンプを分与器内に収容されている流体の高さレベルよりも下に位置させることを可能にする充填及び逃し弁を備えていることを特徴とする持運び式液体分与器に関する。
【背景技術】
【0002】
適当な手の衛生を必要とする意識は、内部に収容されている手洗浄溶液を有する分与器を利用する必要性を増大せしめている。典型的には、住宅での使用は別として、このような溶液のための分与器は典型的には壁又はカウンターに取り付けられて固定した場所とされる。このような分与器は、典型的には、使い捨ての詰め替え容器又はカートリッジの一部分を包含するポンプに係合するレバー又は他の駆動機構を有する外部ハウジングを包含することを特徴としている。しかしながら、適当な手の衛生を必要とする意識は、固定した場所に限定されず、しばしば、一時的な場所、例えば遊び場、学校の庭、ピクニックの野原、運動場などにおいても生じる。したがって、当分野においては、このような溶液のための持運び式の分与器、好適には使い捨ての持運び式分与器が必要とされる。
【0003】
本発明の概念は、代表的に、液体又は泡状せっけん、又は他の洗浄溶液の分与に関して述べられているけれども、多くの種々の液体分与にも適応可能であることを認識されよう。特に、例えばマスタード及びケチャップのような香辛料、シャンプー、ヘアーコンディショナー及び同種の液体も、ここに述べている分与器から分与することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のことに照らして、本発明の主たる目的は、外側ハウジング又はカバーの必要性をなくし、液体用容器それ自体がこのようなカバーを包含している持運び式液体分与器を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、ブロー成形により作ることによってコスト的に有効である持運び式液体分与器を提供することにある。
【0006】
本発明の更に他の目的は、箱内に容易に積み重ねられる構成とされて、輸送の効率がよい持運び式液体分与器を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、密閉形ポンプ及びベント形容器を使用して、輸送及び取り扱い中における漏れの可能性を十分に減少せしめる持運び式液体分与器を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、分与器の最上部分に設けた充填及び逃し弁を包含し、この充填及び逃し弁が密閉形ポンプの使用を可能にして、分与器の容易な充填及び分与中における分与器のつぶれの防止を行う持運び式液体分与器を提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、持ち運びを容易にするために容器の頂部に追加して設けたハンドルを包含し、このハンドルが中空であって追加の充填容積を提供する持運び式液体分与器を提供することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、現在存在する分与器、例えば“袋及び箱”及び/又はカートリッジ型分与器に代わって、低コストである持運び式液体分与器を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、垂直の壁にしっかりと取り付けることができ、又は水平の表面に置いておくことができる持運び式液体分与器を提供することにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は、経済的であり、また耐久性があると共に使用の信頼性があり、更に当分野の現在の技術レベルを使用して容易に作られる持運び式液体分与器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の以上述べた目的及び詳細な説明が進むにつれて明らかになるであろう他の目的は、液体分与器において、中空の容器を画定するハウジングと、このハウジングの上方部分に設けられているハンドルと、前記ハウジングを貫通している壁付き開口と、この壁付き開口の中に収められていると共に前記容器の中にまで延びている分与ポンプとを包含している液体分与器により、達成される。
【0014】
また、本発明のこれらの目的は、液体分与器において、中空の内部を画定する単体のハウジングと、このハウジングの正面壁から背面壁にまで前記ハウジングを貫通している壁付き開口と、この壁付き開口の中に収められていると共に前記中空の内部に連通しているポンプと、前記ハウジングの上方部分に設けられている弁とを包含し、前記弁が、前記中空の内部を液体で充填すること、この充填中に空気を排出すること、及び液体が前記ポンプにより前記中空の内部から分与されたときに前記中空の内部に空気を補充することを行うようにした液体分与器により、達成される。
【0015】
本発明の目的、技術及び構成を完全に理解するために、下記の詳細な説明及び添付図面が次に参照される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面、特に図1−図4を参照するに、本発明にしたがって作られたポータブル又は持運び式の液体分与器が符号10により総括的に示されることを見ることができる。分与器10は、ケーシング又はハウジング12を包含する。ハウジング12は、好適な実施例では、単体の本体から成り、この単体の本体は好適には適当なプラスチック材料からブロー成形される。分与器10は、正面部14と、背面部16と、左右側面部18と、底面部20とを包含する。分与器10の頂面部では、一対の耳部22,24が谷部26の上に延びており、谷部26にハンドル28が架橋されている。本発明の内容において、ハンドル28を包含するハウジング12の全体が中空であり、この中空部は分与しようとする液体で充填することができる容器の区域を形成することを認識されよう。
【0017】
典型的には矩形状である壁付き開口30は、図示されているように、正面壁14と背面壁16との間を貫通している。穴32は、壁付き開口30の底面壁20を貫通し、持運び式液体分与器10の中に収容しようとする液体をポンピングして分与するためのポンプ34を受け入れる又は収めるような形状とされている。ポンプ34は、任意の適当なポンプ、例えば液体ポンプ、あわポンプ、容積式ポンプ、サイホンポンプ又は同種のポンプとすることができる。本発明の好適な実施例によれば、ポンプ34は密閉されて非通気とされ、ハウジング12により画定されている中空容器の全体がポンプ漏れなしに液体で充填されることを可能にする。換言すれば、ポンプより上方に適当に設けられている耳部22,24とハンドル28とを包含する、ハウジング12の中空内部の全体が液体で充填される。
【0018】
分与器10の背面部16には、一対のアンダーカットデテント36,38が設けられている。これらのアンダーカットデテント36,38は、ここに開示した実施例では、切頭三角形又は台形の形状である。これらのアンダーカットデテントは、持運び式液体分与器を適当なレセプタクル、例えばくぎ、ねじ頭又は同種物に掛けるために設けられている。したがって、分与器10を垂直で平らな表面、例えば壁に容易に取り付けることができる。また、持運び式液体分与器10の底面部20は平らであって、分与器10を平らで水平の表面、例えばテーブル又はベンチの上面又は同種の表面に立てて置くことができる。
【0019】
上述したように、ポンプ34は、本発明の内容に属する範囲内で、種々の任意の構成とすることができる。しかしながら、ここに開示した実施例では、ポンプ34はスパウト40を包含し、このスパウト40から液体が分与される。押し又は駆動表面42が使用者の手又は指により押すことができるように設けられ、これにより所望する分与作用を行うようにポンプを押し下げることができる。この点に関し、ステム44が駆動表面42からカラー46を貫通してハウジング12の内部にまで延びている。
【0020】
好適な実施例によれば、ポンプ34は、輸送などのために持運び式分与器10を積み重ね及び包装することができるように、全体が壁付き開口30の中に収められているような構成とされている。更に、ポンプ34は、不使用又は輸送の期間中にポンプの偶然の作動を防止するためにも、壁付き開口30の中に完全に収められることが望まれるものである。ポンプの偶然の作動は、ポンプが壁付き開口30の範囲を越えて延ばされている場合に起こる。したがって、当業者にとって、ポンプの不使用又は輸送の期間中にステム44及び押し表面42をロックして保持する手段が設けられることを容易に理解されよう。図4は、ポンプ34の全体が壁付き開口30の中に収められていると共にポンプ34がその下方ロック位置である状態を実線で示している。また、図4は、ポンプ34がその伸張アンロック作動位置である状態を点線で示している。
【0021】
当業者にとって、この特徴は分与器10の輸送、取り扱い、持ち運びなどの間中における安全のみならず、分与器10がその基礎伏図(フットプリント)内に完全に保たれている大きさ及び構成であって、包装及び輸送を容易にする分与器10を提供することを容易に認識されよう。
【0022】
更に、ハウジング12と、ポンプアセンブリ34と、後述する充填及び逃し弁50とを包含する本発明の全体の構成は持運び式分与器10を使い捨てにするのに十分に安価であることも認識されよう。
【0023】
図1、図3及び図4に示されているように、充填及び逃し弁50がハウジング12の最上部分に、好適な実施例では一対の耳部24,26の一方の頂部に設けられている。この充填及び逃し弁50は、ハウジング12の中空内部、すなわち容器を液体で充填することを可能にし、かつこの充填中に容器から空気を排出することを可能にするために設けられている。逆に言えば、この充填及び逃し弁50は容器から液体を分与する間中に容器内へ空気が入るようにして圧力を均等せしめる。したがって、このような充填及び逃し弁50を備えることにより、ポンプ34を漏れなどを受けない非通気ポンプとすることができる。
【0024】
次に図5−図7を参照するに、充填及び逃し弁50の構成及び作用に関して理解を得ることができるであろう。図示されているように、弁50は頂部カラー52を包含し、この頂部カラー52はハウジング12の耳部24の穴のまわりに受け止められる。弁50は、また、複数の上方穴56を備えている円筒形ハウジング54を包含し、複数の上方穴56は円筒形のハウジング54の頂部分のまわりに互いに周方向に間隔を置いて設けられている。これらの上方穴56は、充填作用中における空気の排出を可能にする出口又は排出穴として働く。同様に、複数の下方穴58が円筒形のハウジング54の中間部分のまわりに互いに周方向に間隔を置いて設けられている。これらの下方穴58は、液体を受け入れて充填作用をなす充填穴と、分与作用中に空気を容器内に補充することを可能にするブリーザ穴との2つの機能をなす。
【0025】
円筒形のハウジング54は、頂部開口60として開口され、この頂部開口60内には上方の弁部材62を受け入れ、この上方の弁部材62は切頭円錐部分66にまで延びている上方の円筒形部分64を包含する。下方の弁部材68は、下方の円筒形部分72に接続されている上方の円錐形部分70を包含する。図示されているように、弁部材62の円錐形部分66と弁部材68の円錐形部分70とは、入れ子にされて密封係合している。円筒形のハウジング54の基部と弁部材68の円筒部分72との間に介在されているばね74は、弁部材68を上向きに付勢せしめて、弁部材62に閉じ及び密封係合せしめる。
【0026】
図6を参照するに、充填作用中における充填及び逃し弁50の作用を理解することができるであろう。図示されているように、充填ヘッド76がハウジング12の内部空どうに注入しようとする液体の貯蔵器と関連して設けられている。この充填ヘッド76には本体78が設けられ、この本体78は、図示されているように、上方の弁部材62に係合するようにした円筒形部分及び円錐形部分を有する。また、円筒形部分80が、充填ヘッド76に設けられ、上方の弁部材62の円錐形部分66の底部開口を貫通して延びるようにされている。この円筒形部分80は、図示されているように、下方の弁部材68に係合し、この下方の弁部材68をばね74の付勢及び偏倚に抗して上方の弁部材62から分離せしめるような構成とされている。更に、管状の充填部材82が充填ヘッドアセンブリ76,78の一部分として設けられ、この管状の充填部材82を通して液体を大きな貯蔵器からハウジング12の内部空どうに送ることができる。これは、図6を参照することにより理解されよう。
【0027】
図示されているように、上方の弁部材62の円錐形部分66は、円筒形のハウジング54の内部壁のまわりのテーパ肩部84に係合するように構成されている。この係合は、充填ヘッドアセンブリ76,78の下向きの付勢に抗して上方の弁部材62が下向きに動くのを制限する。この時点で又はより早く、下方の弁部材68がばね74の付勢に抗して上方の弁部材62から分離して、上方及び下方弁部材62,68の間のシールを壊す。この時点で、図6に示されているように、複数の上方穴56がハウジング12の内部、すなわち容器から円筒形のハウジング54の頂部開口60へと開口させられる。この開口による通路は、充填作用中における空気の排出を可能にする。上方の弁部材62は、円筒形のハウジング54の内周部まわりで肩部84に対して密封されている。同様に、充填ヘッドアセンブリ76,78は上方の弁部材62との内方密封係合を作る。
【0028】
下方の弁部材(密封部材)68が上方の弁部材(密封部材)62から分離することにより、液体を大きな貯蔵器から管状の充填部材82を通してハウジング12の内部、すなわち容器へ複数の、周方向に間隔を置いている下方の穴58を通して、矢印86の方向へ進めるための通路が画定される。ハウジング12の内部空どうを液体で充填することは、複数の、周方向に間隔を置いている上方穴56を通して空気をハウジング12の内部空どうから逃がす必要があることを強制する。この空気逃がしは、矢印88の通路に沿って行われる。
【0029】
図7に示されているように、分与器10が充填されて使用のために準備された後は、下方の弁部材68が上方の弁部材62に係合して、この上方の弁部材62が複数の上方穴56に密封係合する。液体がハウジング12の内部から分与されたときには、空気をハウジング12の内部に入れて分与された液体と置き換えることが必要とされる。さもなければ、ハウジング12はつぶれ又は変形してしまう。この目的のために、ハウジング12の内部に作られる真空は下方の弁部材68を上方の弁部材62から多少引き離すのに十分であり、これにより空気が分与器の周囲から開口60及び弁部材62と68との間を通してハウジング12の内部へ、矢印90の通路に沿って入るのを可能にする。したがって、ハウジング12の一体性は存続する。
【0030】
勿論、充填及び逃し弁50は、もし所望するならば、キャップ又は同種物を受け入れるためのねじ切り頂部を包含することができる。しかしながら、このような部分の密封係合は必要ではない。なぜなら、ばね74のばね偏倚が上方穴56を通常の密封位置に維持し、また上方及び下方の弁部材62,68を通常の密封位置に維持するからである。
【0031】
したがって、本発明の上述した種々の目的が上述した構成により満たされることを見ることができよう。石けん、殺菌剤、香辛料、及び他の種々の液体の適当な使い捨ての持運び式液体分与器が提供される。分与器のためのブロー成形ハウジングの内部の全体が、所望する液体を収容して保持するように工夫されている。非通気形ポンプは液体の分与を可能にし、また、輸送及び不使用の期間中におけるポンプのロッキング及び目立たない方法でのスパウトの取り付けは包装及び輸送中における最大の空間利用を提供する。充填及び逃し弁は、所望する液体を自動の方法で分与器の内部に迅速に充填することを可能にし、また、分与器の内部を呼吸させて分与した液体を空気と置き換えるようにすることを可能にする。
【0032】
特許法にしたがって本発明の最良の形態及び好適な実施例のみを詳細に説明したけれども、本発明はそれらに又はそれらによって限定されるものではない。したがって、本発明の真の範囲及び広さを認識するためには、特許請求の範囲を参照しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の持運び式液体分与器の正面斜視図であって、そのポンプが作動位置である状態を示す。
【図2】本発明の持運び式液体分与器の背面斜視図であって、そのポンプが閉じ及びロック位置である状態を示す。
【図3】本発明の持運び式液体分与器の平面図であって、そのポンプが作動のために伸張されている状態を示す。
【図4】本発明の持運び式液体分与器の正面斜視図であって、そのポンプが輸送のために下方ロック位置とされている状態(実線)及び使用のために上方伸張位置とされている状態(点線)を示す。
【図5】本発明の持運び式液体分与器と一緒に使用しようとしている充填及び逃し弁の断面図である。
【図6】図5の充填及び逃し弁の断面図であって、この弁が充填位置とされている状態を示す。
【図7】図5の充填及び逃し弁の断面図であって、この弁が液体を分与するために作動位置とされている状態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体分与器において、中空の容器を画定するハウジングと、このハウジングの上方部分に設けられているハンドルと、前記ハウジングを貫通している壁付き開口と、この壁付き開口の中に収められていると共に前記容器の中にまで延びている分与ポンプとを包含している液体分与器。
【請求項2】
請求項1記載の液体分与器において、前記分与ポンプが選択的に前記壁付き開口の中に完全に位置をとることができるようにした液体分与器。
【請求項3】
請求項2記載の液体分与器において、前記分与ポンプが選択的に前記壁付き開口の外に完全に位置をとることができる分与部分を有している液体分与器。
【請求項4】
請求項3記載の液体分与器において、前記分与ポンプが非通気とされている液体分与器。
【請求項5】
請求項2記載の液体分与器において、前記壁付き開口が前記ハウジングの実質的に中央の部分に設けられている液体分与器。
【請求項6】
請求項1記載の液体分与器において、前記ハウジングと前記ハンドルとが一体の中空部品として形成されている液体分与器。
【請求項7】
請求項6記載の液体分与器において、前記ハウジングが、水平の表面に置くための平らな底面部と、垂直の表面に取り付けるためのレセプタクルを有している液体分与器。
【請求項8】
請求項1記載の液体分与器において、更に、前記ハウジングの上方部分に設けられているベントを包含している液体分与器。
【請求項9】
請求項8記載の液体分与器において、前記ベントが、前記容器を液体で充填すると共に前記容器から空気を排出することを行う充填及び逃し弁から成っている液体分与器。
【請求項10】
請求項9記載の液体分与器において、前記充填及び逃し弁が、前記中空の容器の内部にそれぞれ連通する第1及び第2の穴を有するハウジングと、このハウジングの中にそれぞれ収められている第1及び第2の弁部材とを包含し、前記第1及び第2の弁部材が、選択的に、前記中空の容器の内部への液体及び空気の導入と、前記中空の容器の内部の外への空気の排出とを行うようにした液体分与器。
【請求項11】
請求項10記載の液体分与器において、前記第1の弁部材が前記第2の弁部材に選択的に密封係合されるようにした液体分与器。
【請求項12】
請求項11記載の液体分与器において、前記第1の弁部材が、前記第1の穴を通常は密封するように偏倚されているが、前記第1の穴を開くように移動可能であるようにした液体分与器。
【請求項13】
請求項12記載の液体分与器において、前記第1及び第2の弁部材が、相互に係合した密封位置に偏倚されているが、液体がこれらの第1及び第2の弁部材の間を通過して前記中空の容器の中へ前記第2の穴を通して進むことができるように前記相互に係合した密封位置から別々に移動可能であるようにした液体分与器。
【請求項14】
請求項13記載の液体分与器において、空気が前記第1及び第2の弁部材間の境界面の間及び前記第2の穴を通して前記中空の容器の中へ引き込まれるようにした液体分与器。
【請求項15】
液体分与器において、中空の内部を画定する単体のハウジングと、このハウジングの正面壁から背面壁にまで前記ハウジングを貫通している壁付き開口と、この壁付き開口の中に収められていると共に前記中空の内部に連通しているポンプと、前記ハウジングの上方部分に設けられている弁とを包含し、前記弁が、前記中空の内部を液体で充填すること、この充填中に空気を排出すること、及び液体が前記ポンプにより前記中空の内部から分与されたときに前記中空の内部に空気を補充することを行うようにした液体分与器。
【請求項16】
請求項15記載の液体分与器において、前記弁が弁本体と第1及び第2の弁部材とを包含し、前記弁本体がそれぞれこの弁本体を貫通している第1及び第2の穴を有し、前記第1及び第2の弁部材が、それぞれ前記弁本体の中に収められていると共に、選択的に互いに及び前記第1の穴に係合するようにした液体分与器。
【請求項17】
請求項16記載の液体分与器において、前記第1の穴は、液体が前記第2の穴を通して前記中空の内部へ導入されるときに空気を逃すための通路を形成している液体分与器。
【請求項18】
請求項17記載の液体分与器において、前記第1及び第2の弁部材は、液体が分与されたときに空気を前記中空の内部の外から前記中空の内部の中へ前記第2の穴を通して進める通路を作るように分離可能であるようにした液体分与器。
【請求項19】
請求項15記載の液体分与器において、前記単体のハウジングが、その頂部分に設けられているハンドルと、分与器を水平の表面に置くための平らな底面部とを有している液体分与器。
【請求項20】
請求項19記載の液体分与器において、前記単体のハウジングが、その背面部に設けられて分与器を垂直の表面に取り付けるために支持部材に係合する取付けレセプタクルを有している液体分与器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−119069(P2007−119069A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−292550(P2006−292550)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(500095425)
【氏名又は名称原語表記】Joseph S. Kanfer
【住所又は居所原語表記】4445 Everett Road, Richfield, Ohio U. S. A.
【Fターム(参考)】