指向性アンテナを使用する通信
ビーム形成アンテナを有する方法および装置は、複数の指向性アンテナビームを発生させる。発見ビーコンが、無線送受信ユニット(WTRU)とのアソシエートに使用するために発生させられる。発見ビーコンは、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームを使用して、複数のセクタに送信される。WTRUは、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを受信することができ、その後、応答メッセージを送信することができる。パケットデータ送信のために、精密にフォーカスされた指向性アンテナビームが確立される。その後、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、周期的ビーコンをWTRUに送信することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信方法およびアンテナを含む通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、無線通信において、スマートアンテナ(smart antenna)は、無線伝送環境を最適に使用するために、無線ビーム送信および受信パターンを変化させる能力を有する。スマートアンテナは、コストまたはシステム複雑度を過剰に増すことなく、相対的に高い無線リンク利得を提供するので有利である。移動局(STA)またはアクセスポイント(AP)は、貧弱な無線環境において高い性能を達成するために、スマートアンテナを使用して、指向性のある送信ビームおよび受信ビームを形成することができる。
【0003】
IEEE 802.11無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)などの、2.4GHzおよび5GHz帯域で動作する無線通信システムは、システム広告および発見のために無指向性ビーコンを利用する。より高い周波数帯域と比較して、2.4GHzおよび5GHz帯域における伝送距離はより長く、信号を送信または受信するために、より小さな「アンテナ利得」しか必要とされない。しかし、60GHz帯域など、高周波数WLANで動作するSTAは、無指向性アンテナを使用すると、全方向で見た場合に、無線環境条件がしばしば大幅に悪化することがある。周波数帯域が上がるにつれて、無線環境の悪化が進み、信号が障害物を貫通することがより困難になり、大気吸収が信号を劣化させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
IEEE 802.11無線送受信ユニット(WTRU)は、衝突回避を伴うキャリア検知多重アクセス(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と、送信要求/送信許可(RTS/CTS:Request to Send/Clear to send)メカニズムとに依存して、フレーム衝突を減少させることができる。指向性アンテナを使用する場合、WTRU送信および受信は特定の地理的エリア(またはセクタ)に方向付けられるため、隠れノード問題(hidden node problem)がより一般的になることがある。指向性アンテナを利用するWTRUは、デフネス問題(deafness problem)にも直面する。デフネスは、近隣のWTRUのアンテナが別の方向で受信しているせいで、WTRUの送信が近隣のWTRUによって受信されない場合に発生する(言い換えると、近隣のWTRUは、適切な方向でリスンしていないことがある)。デフネスは、近隣のWTRUが別のWTRUと通信している場合に発生することもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ビーム形成アンテナを有する方法および装置は、複数の指向性アンテナビームを発生させる。WTRUとのアソシエーションに使用するために、発見ビーコン(discovery beacon)が発生させられる。発見ビーコンは、粗くフォーカスされた(coarsely focused)指向性アンテナビームを使用して、複数のセクタに送信される。WTRUは、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを受信することができ、その後、応答メッセージを送信することができる。パケットデータ送信のために、精密にフォーカスされた(finely focused)指向性アンテナビームが確立される。その後、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、WTRUに周期的ビーコン(periodic beacon)を送信することができる。
【0006】
指向性WTRUのための保護メカニズムは、指向性送信要求(DRTS:directional ready to send)フレームと、指向性送信許可(DCTS:directional clear to send)フレームとを含む。指向性アンテナを有するWTRUは、指向性アンテナに関連付けられた各セクタにおいて、指向性保護メカニズムを使用することができる。指向性アンテナを使用する複数のWTRUの使用から生じるデフネス問題および隠れノード問題は、DRTSフレームおよびDCTSフレームを使用して対処される。指向性受信自由(DFTR:directional free to receive)も開示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システムのシステム図である。
【図1B】図1Aに示された通信システム内で使用できる例示的な無線送受信ユニット(WTRU)のシステム図である。
【図1C】図1Aに示された通信システム内で使用できる例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークのシステム図である。
【図2】発見ビーコン、周期的ビーコン、およびパケットデータ転送を送信するための方法の方法フロー図である。
【図3】粗い指向性ビームを使用する発見ビーコン送信の一例を示す図である。
【図4】指向性アンテナビームを使用する発見ビーコン送信、周期的ビーコン送信、およびパケットデータ転送を示す図である。
【図5】指向性アンテナビームを使用する、発見ビーコン送信、周期的ビーコン送信、およびパケットデータ転送の信号フロー図である。
【図6】指向性アンテナビームを使用する発見ビーコン送信のWTRUスキャニングを示す図である。
【図7】一実施形態による、応答期間が後に続く発見ビーコン送信を示す図である。
【図8】一実施形態による、応答期間が後に続く発見ビーコン送信を示す図である。
【図9】APによって送信された発見ビーコンを受信するためのWTRUの精密なビーム調整を示す図である。
【図10】APによって送信される空間−周波数ビーコンの送信についての方法フロー図である。
【図11】目標WTRUが別のWTRUと通信しているデフネスシナリオの一例を示す図である。
【図12】QDRTS/QDCTS保護メカニズムを実施する図11のWTRUを示す図である。
【図13】送信WTRUが受信WTRUを予期するセクタにおける、QDRTSフレームおよびQDCTSフレームの送信および受信を示す図である。
【図14】本開示によって検討される第1のタイプのデフネス問題を示す図である。
【図15】図14に示されたデフネス問題に対する1つの解決策を示す信号フロー図である。
【図16】本開示によって検討される第2のタイプのデフネス問題を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスできるようにすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
【0009】
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
【0010】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインタフェースを取って、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑化するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、基地局114a、114bは、送受信機基地局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは各々、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0011】
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタ毎に1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタ毎に複数の送受信機を利用することができる。
【0012】
基地局114a、114bは、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信することができ、エアインタフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
【0013】
より具体的には、上で言及したように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインタフェース116を確立できる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0014】
別の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用してエアインタフェース116を確立できる、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することができる。
【0015】
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE 802.16(すなわちマイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM:登録商標)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
【0016】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を円滑化するために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE 802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU 102c、102dは、IEEE 802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介して、インターネット110にアクセスする必要がないことがある。
【0017】
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信できることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用できるRAN 104に接続するのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)と通信することもできる。
【0018】
コアネットワーク106は、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするための、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしてサービスすることもできる。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回路交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークとデバイスとからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用できる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
【0019】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、図1Aに示されたWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用できる基地局114aと通信するように、またIEEE 802無線技術を利用できる基地局114bと通信するように構成することができる。
【0020】
図1Bは、例示的なWTRU 102のシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、着脱不能メモリ130と、着脱可能メモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができる。
【0021】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作できるようにする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合することができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合することができる。図1Bは、プロセッサ118と送受信機120を別々のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合できることが理解されよう。
【0022】
送信/受信要素122は、エアインタフェース116を介して、基地局(例えば基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることが理解されよう。
【0023】
加えて、図1Bでは、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116を介して無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば複数のアンテナ)を含むことができる。
【0024】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及したように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えばUTRAおよびIEEE 802.11などの複数のRATを介して通信できるようにするための、複数の送受信機を含むことができる。
【0025】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、着脱不能メモリ106および/または着脱可能メモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。着脱不能メモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、WTRU102上に物理的に配置されたメモリではなく、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)などの上に配置されたメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
【0026】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他のコンポーネントへの電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
【0027】
プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば基地局114a、114b)からエアインタフェース116を介して位置情報を受け取ることができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らの位置を決定することができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法を用いて、位置情報を獲得できることが理解されよう。
【0028】
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合することができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
【0029】
図1Cは、一実施形態による、RAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。RAN104は、IEEE 802.16無線技術を利用して、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信する、アクセスサービスネットワーク(ASN)とすることができる。以下でさらに説明するように、WTRU102a、102b、102cの異なる機能エンティティと、RAN104と、コアネットワーク106との間の通信リンクは、参照点として定義することができる。
【0030】
図1Cに示されるように、RAN104は、基地局140a、140b、140cと、ASNゲートウェイ142とを含むことができるが、RAN104は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数の基地局とASNゲートウェイとを含むことができることが理解されよう。基地局140a、140b、140cは、各々をRAN104内の特定のセル(図示されず)に関連付けることができ、各々が、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含むことができる。一実施形態では、基地局140a、140b、140cは、MIMO技術を実施することができる。したがって、基地局140aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。基地局140a、140b、140cは、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、およびサービス品質(QoS)方針実施などの、モビリティ管理機能を提供することもできる。ASNゲートウェイ142は、トラフィック集約ポイントとしてサービスすることができ、ページング、加入者プロフィールのキャッシング、およびコアネットワーク106へのルーティングなどを担うことができる。
【0031】
WTRU102a、102b、102cとRAN104の間のエアインタフェース116は、IEEE 802.16仕様を実施する、R1参照点として定義することができる。加えて、WTRU102a、102b、102cの各々は、コアネットワーク106との論理インタフェース(図示されず)を確立することができる。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106の間の論理インタフェースは、R2参照点として定義することができ、R2参照点は、認証、認可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用することができる。
【0032】
基地局140a、140b、140cの各々の間の通信リンクは、WTRUハンドオーバおよび基地局間でのデータの転送を円滑化するためのプロトコルを含む、R8参照点として定義することができる。基地局140a、140b、140cとASNゲートウェイ142の間の通信リンクは、R6参照点として定義することができる。R6参照点は、WTRU102a、102b、102cの各々に関連付けられたモビリティイベントに基づいたモビリティ管理を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0033】
図1Cに示されるように、RAN104は、コアネットワーク106に接続することができる。RAN104とコアネットワーク106の間の通信リンクは、例えばデータ転送およびモビリティ管理機能を円滑化するためのプロトコルを含む、R3参照点として定義することができる。コアネットワーク106は、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)144と、認証認可課金(AAA)サーバ146と、ゲートウェイ148とを含むことができる。上記の要素の各々は、コアネットワーク106の部分として示されているが、これらの要素は、どの1つをとっても、コアネットワーク運営体とは異なる主体によって所有および/または運営できることが理解されよう。
【0034】
MIP−HAは、IPアドレス管理を担うことができ、WTRU102a、102b、102cが、異なるASNの間で、および/または異なるコアネットワークの間でローミングを行えるようにすることができる。MIP−HA144は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑化することができる。AAAサーバ146は、ユーザ認証、およびユーザサービスのサポートを担うことができる。ゲートウェイ148は、他のネットワークとの網間接続を円滑化することができる。例えば、ゲートウェイ148は、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU 102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスの間の通信を円滑化することができる。加えて、ゲートウェイ148は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
【0035】
図1Cには示されていないが、RAN104は、他のASNに接続でき、コアネットワーク106は、他のコアネットワークに接続できることが理解されよう。RAN104と他のASNの間の通信リンクは、R4参照点として定義することができ、R4参照点は、RAN104と他のASNの間で、WTRU102a、102b、102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる。コアネットワーク106と他のコアネットワークの間の通信リンクは、R5参照点として定義することができ、R5参照は、ホームコアネットワークと訪問先コアネットワークの間の網間接続を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0036】
他のネットワーク112は、IEEE 802.11ベースの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)160にさらに接続することができる。WLAN160は、アクセスルータ165を含むことができる。アクセスルータは、ゲートウェイ機能を含むことができる。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信することができる。アクセスルータ165とAP170a、170bの間の通信は、有線イーサネット(登録商標)(IEEE 802.3規格)、または他の任意のタイプの無線通信プロトコルを介することができる。AP170aは、エアインタフェースを介して、WTRU 102dと無線通信している。
【0037】
APまたは基地局と通信するため、WTRUは、インフラストラクチャモードネットワークの場合は、APもしくは基地局を発見できる必要が、またはアドホックモードネットワークの場合は、他のWTRUを発見できる必要がある。60GHz周波数帯域など、高い周波数帯域では、高利得指向性アンテナが使用される場合、発見が困難になる。その理由は、指向性アンテナは、与えられた時間に特定の方向で送信を行うからである。指向性アンテナは、様々な方向で通信を行うために、自らをステアリングする。指向性アンテナのステアリングまたはビーム形成を行うことによって、あらゆる方向でスキャンを行うことは、機器および処理時間の面で、非常にコストがかかる。
【0038】
したがって、指向性アンテナを使用するスキャンに関連するコストを削減するメカニズムは、特に60GHz帯域などの高周波数帯域において望ましい。アクセスポイントのカバレージエリア内のすべてのデバイスの効率的な発見に加えて、APのカバレージエリア内のWTRUの相対位置または無線位置に関する情報も望ましい。この位置情報は、高速データ転送のための精密ビームを形成する際に、APとAPにアソシエート(associate)されたそれぞれのWTRUの両方によって使用することができる。APのカバレージエリア内のWTRUの位置についての知識を有することは、ネットワーク内における衝突およびボトルネックを回避するのに、また指向性通信から生じる他の問題(例えば、デフネスおよび隠れノードタイプの問題)を解決するのに役立つこともある。
【0039】
空間的発見は、与えられたAPのカバレージエリア内でのWTRUの移動によって、さらに複雑化される。WTRUがAPのカバレージエリア内で移動するにつれて、WTRU、AP、および潜在的には他のWTRUによって経験される、ネットワーク構成および無線環境は、変化し、悪化することがある。ビーム形成調整は、APとWTRUの両方において継続的に必要とされ、このことが、追加のオーバヘッドシグナリングを生み出す。したがって、APのカバレージエリア内でのWTRUの移動を追跡するためのメカニズムは、システム性能を改善することができる。
【0040】
図2を参照すると、APにおいて使用する方法200が開示されている。ステップ210において、発見ビーコンが発生させられる。発見ビーコンは、例えば、AP発見のために必要な様々な情報を含むビーコンとすることができる。発見ビーコンは、IEEE 802.11標準に従ったビーコンとすることができる。ステップ220において、発見ビーコンは、粗いまたは準無指向性の方法で、APによって送信される。以下で説明するように、発見ビーコンが送信される、粗いまたは準無指向性の方法は、無指向性アンテナによって達成することができる。あるいは、発見ビーコン送信の粗いまたは準無指向性の方法は、スイッチビームアンテナを介して、もしくはビーム形成アンテナによって、または指向性アンテナビームを生成することが可能な他の任意のアンテナシステムによって達成することができる。発見ビーコンは、IEEE 802.11標準で説明されるように、ビーコン間隔で周期的に送信することができる。
【0041】
ステップ220において発見ビーコンを周期的に送信している間、APは、ステップ230において、APのカバレージエリア内のWTRUから、何らかの応答(例えば、アソシエーション要求またはプローブ要求など)を受信したかどうかを判定する。APにおいてアソシエーション要求が受信された場合、APは、ステップ240において、WTRUがアソシエーション要求を送信した、APのカバレージエリアのセクタを決定する。その後、ステップ250において、精密な指向性アンテナビームを発生させるために、WTRUとAPによって、精密なビーム形成プロセスを実行することができる。精密なビーム形成プロセスは、IEEE 802.11標準に従って実行することができ、またチャネルサウンディングを行うことと、WTRUとAPの間でチャネル推定行列およびステアリング行列を交換することを含むことができる。アソシエーション要求を送信したWTRUが、APとのアソシエーションをひとたび完了すると、APにおいて、2つのことが発生する。第1に、ステップ260において、APは、(ステップ240において識別されたWTRUのセクタに基づいた精密な指向性アンテナビームを使用して、または発見ビーコン送信のために使用されたビームのような粗いビームを使用して)周期的ビーコンを送信する。第2に、ステップ270において、APとWTRUは、ステップ240において識別されたWTRUのセクタに基づいた精密な指向性ビームを使用して、パケットデータを送信および受信する。
【0042】
図3を参照すると、粗い方法での発見ビーコン送信の一例の図が示されている。ビーコン送信を初期化するために、APに関連付けられたセルのカバレージエリアをセクタ化する、N個の方向が定義される。図3では、N=4であるが、Nは、任意の数とすることができ、4は、説明を簡潔にするために選ばれたにすぎない。第1の時間間隔t1では、APは、セクタ1において、2パイ/Nの電力半値ビーム幅(HPBW:half power beam width)を有する発見ビーコンを送信する。第2の時間間隔t2では、APは、セクタ2において、発見ビーコンを送信する。第3の時間間隔t3では、APは、セクタ3において、発見ビーコンを送信する。第4の時間間隔t4では、APは、セクタ4において、発見ビーコンを送信する。このプロセスは、時分割方法で、N個すべてのセクタにおいて続行される。各発見ビーコン送信の後、APは、WTRUから送信された応答メッセージ(例えばアソシエーション要求)をリスンする。APは、ビーコンを送信するために使用された粗い指向性ビームを使用して、WTRUから送信された応答メッセージをリスンすることができ、または無指向性ビームが使用されてもよい。
【0043】
発見ビーコンは、(1)ビーコン検出、測定、もしくはアソシエーションなどの1つもしくは複数を含むが、それらに限定されない機能のために必要とされる、基本的な内容、(2)APが特定のセクタ内に存在することを識別する、パイロットシンボルの列、(3)ミニビーコンの列、例えば、「s」をAPに関連付けられた粗いセクタの数として、サイズ「s」の粗いセクタ当たりの1つの列、または(4)周期的ビーコンの内容のサブセットを含むことができる。これは、発見ビーコンが、僅かな媒体時間しか占有せず、APを発見しようと試みるWTRUが、発見ビーコンを検出する際に、最短時間で最小エネルギーしか消費しないことを保証する。発見ビーコンがひとたび検出されると、WTRUは、プローブ要求またはアソシエーション要求メッセージをAPに送信することができる。APは、プローブ応答またはアソシエーション応答を送信することによって応答することができ、そのセクタのための周期的ビーコンに切り換えることもできる。
【0044】
発見ビーコンは、送信ビーム識別情報をさらに含むことができる。送信ビーム識別情報は、インデックスの形式を取ることができる。この情報は、周期的ビーコンにおいて使用することもできる。そのような送信ビーム識別情報は、モビリティ機能において使用することができる。例えば、WTRUは、APに応答メッセージを送信するときに、送信ビーム識別情報を報告することができる。このメカニズムは、APがWTRUの位置を決定することを可能にし、またWTRUがAPのカバレージエリア内を移動するときに、APがWTRUの動きを追跡することを可能にする。WTRUは、測定値(例えば、信号強度、信号対干渉比など)などの他の情報とともに、またはいかなる他の情報もしくは測定値を伴わずに、送信ビーム識別情報をAPにエコーバックすることができる。送信ビーム識別情報のこのWTRU報告に基づいて、APは、負荷に基づいて周期的ビーコンをセクタに追加すること、およびセクタ内でより頻繁に発見ビーコンを送信することなどの決定を下すことができる。
【0045】
発見ビーコンは、周期的ビーコンよりも僅かな情報しか含むことができない。発見ビーコンは、より堅牢な符号化またはより強力なスペクトル拡散符号化利得を使用することもでき、それらは、同じ距離を維持しながら、周期的ビーコンまたはパケットデータよりも低い指向性を用いて、発見ビーコンを送信することを可能にする。
【0046】
一実施形態では、発見ビーコンの内容は、周期的ビーコンと同じである。
【0047】
アソシエーションプロセス中、APまたはWTRUは、高いスループットレートでパケットデータを転送するために、精密な指向性アンテナビームを発生させる際に使用する、アンテナトレーニング情報を交換することができる。精密な指向性アンテナビームは、AP、WTRU、または両方において発生させることができる。APにアソシエートされたいずれのWTRUの位置も、アンテナトレーニング情報に基づいて決定し、保存することができる。上で言及したように、いずれのWTRUの位置も、WTRU相対位置または無線位置とすることができる。位置情報は、AP、WTRU、または両方の管理情報ベース(MIB)に保存することができる。
【0048】
パケットデータ送信中、APによって、周期的ビーコンを送信することができる。システムオーバヘッドを低減させるため、周期的ビーコンは、WTRUがすでにAPとアソシエートされたセクタでのみ送信することができる。図4を参照すると、発見フェーズ310において、AP 312は、APのカバレージエリアの、例えば4つのセクタ(C1、C2、C3、C4)上で、粗い方法で発見ビーコンを送信する。WTRU 314、316は、セクタ1において送信される、発見ビーコンC1を受信することができる。WTRU318、320は、セクタ2において送信される、発見ビーコンC2を受信することができる。データ転送フェーズ330の間、AP312にアソシエートされた各WTRU 314、316、318、320にパケットデータを送信するために、精密な指向性アンテナビームが使用される。AP312は、パケットデータをWTRU314と通信するために、指向性アンテナビームF1を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU 316と通信するために、指向性アンテナビームF2を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU 318と通信するために、指向性アンテナビームF3を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU320と通信するために、指向性アンテナビームF4を使用する。周期的ビーコンフェーズ350の間、AP312は、AP312にアソシエートされたWTRU314、316、318、320に、周期的ビーコンを送信する。この例では、4つのWTRU314、316、318、320はすべて、AP312に関連付けられたセクタ1および2に所在する。オーバヘッドを最小化するため、一実施形態では、周期的ビーコンは、APにアソシエートされたWTRUが所在するセクタでのみ送信される。したがって、図4に示される例では、AP312は、粗いビームC1およびC2を使用するセクタ1および2でのみ、粗いビームを使用して送信される周期的ビーコンを送信する。
【0049】
図5を参照すると、図4を参照して上で詳細に説明した、発見フェーズ310、データ転送フェーズ330、および周期的ビーコンフェーズ350に、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550も加えた、信号フロー図500が示されている。AP312に電源が投入されると、AP312は、ランダムにセクタを選択することができ、そのランダムに選択されたセクタにおいて、発見ビーコンを送信し始める。図3では、AP312は、第1の発見ビーコン502の送信のために、セクタ1をランダムに選択した。WTRU1 314およびWTRU2 316は、セクタ1に所在し、したがって、第1の発見ビーコン502を受信する。発見ビーコン送信には、リスニング期間が続き、その間、AP312は、発見ビーコンが送信されたばかりのセクタ内に所在するWTRUから送信された、(例えばアソシエーション要求メッセージとすることができる)応答メッセージをリスンする。APが応答メッセージをリスンする時間量は、一定とすることができ、または様々な要因に基づいて調整可能とすることができる。WTRU1 314は、応答504を送信し、WTRU2316は、応答506を送信する。リスニング期間が満了すると、AP312は、発見ビーコン送信のために次のセクタを選択する。開示される実施形態では、連続するセクタ順に発見ビーコンが送信されるように示されているが、これは例示的なものにすぎず、セクタの選択はランダムとすることができ、または例えば既知のトラフィックパターンに基づいて選択することができることに留意されたい。
【0050】
リスニング期間が満了した後、AP312は、セクタ2において、第2の発見ビーコン508を送信する。WTRU3 318およびWTRU4 320は、AP312の第2のセクタに所在するので、第2の発見ビーコン508を受信する。WTRU3 318は、応答メッセージ510を送信し、WTRU4 320は、応答メッセージ512を送信する。第2のリスニング期間が完了すると、AP312は、セクタ3において、第3の発見ビーコン514を送信し、セクタ4において、第4の発見ビーコン516を送信する。この例では、セクタ3およびセクタ4のどちらにも、WTRUは存在しないので、第3および第4のリスニング期間は、さらなる応答メッセージを受信することなく満了する。
【0051】
発見フェーズ310は、所定の期間とすることができ、またはWTRUが発見されるまで継続することができる。発見フェーズは、APのカバレージエリアに入った新しいデバイスを発見できるように、周期的に繰り返すこともできる。発見フェーズ310の完了後、AP312は、この例ではセクタ1およびセクタ2である、WTRUが発見された1つまたは複数のセクタに集中する。
【0052】
発見フェーズ310には、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550が続く。データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550は、AP312と発見されたWTRU314、316、318、320との間のアソシエーション、認証、およびビーム形成により開始する。アソシエーションおよび認証は、WTRUまたはAPによって開始することができ、知られたIEEE 802.11プロトコルに従って進めることができる。AP312とWTRU314、316、318、320の両方が各々、精密な指向性ビームを形成することが可能なように、アンテナトレーニングシンボルおよび/または重みが、AP312と各WTRU314、316、318、320の間で交換される(信号518)。その後、これらの精密なビームは、パケットデータ送信および受信のために使用される。
【0053】
データ転送フェーズ330の間、AP312とWTRU314、316、318、320の間で、パケットデータを交換することができる。データ転送フェーズ330の間、同期(例えば、時間同期および/または周波数同期)が必要とされる。同期は、AP312によって提供することができる。AP312は、周期的ビーコンフェーズ350において、周期的ビーコンを送信することができる。周期的ビーコンフェーズ350とデータ転送フェーズ330は、同時に発生することができ、同時に発生する可能性が高い。AP312は、発見ビーコンに関して上で説明したような粗い方法で、またはパケットデータ送信と同じように精密な指向性アンテナを使用して、周期的ビーコンを送信することができる。図4では、AP312は、各セクタにおいて、粗い周期的ビーコンを送信する。AP312は、セクタ1において、第1の周期的ビーコン520を送信する。WTRU1 314およびWTRU2 316は、第1の周期的ビーコン520を受信する。AP312は、セクタ2において、第2の周期的ビーコン522を送信する。WTRU3 318およびWTRU4 320は、第2の周期的ビーコン522を受信する。周期的ビーコンは、AP312とすでにアソシエートされているWTRUだけが必要とする。したがって、周期的ビーコンは、WTRUが発見され、AP312とアソシエートされた、セクタでのみ送信することができる。したがって、AP312は、セクタ1において、第1の周期的ビーコン524を送信し続け、セクタ2において、第2の周期的ビーコン526を送信し続ける。周期的ビーコン送信の間の時間間隔が、ビーコン間隔である。周期的ビーコン520、522、524、526は、アソシエートされていないWTRUがアソシエーションのために使用できる情報を含むことができる。
【0054】
一実施形態では、周期的ビーコンは、パケットデータ送信のために使用されるのと同じ精密な指向性ビームを使用して、AP312によって送信することができる。これは、図5の信号フロー図400には示されていない。
【0055】
AP312は、AP312とアソシエートされたすべてのWTRUが、AP312からディサソシエート(disassociate)したことを検出したとき、周期的ビーコン送信を中止することができる。AP312は、新しいWTRUがアソシエーションのために利用可能であるかどうかを調べるために、周期的にチェックを行うように構成することができ、したがって、AP312は、発見フェーズ310に周期的に戻ることができる。AP312は、所定の期間(例えば周期的ビーコン間隔の整数倍)の後、発見フェーズ310に戻るように構成することができる。AP312は、アイドルモードで動作しているときは、都合がよければ(opportunistically)発見フェーズ310に戻るように構成することができる。AP312は、AP312がデータ転送フェーズ330および周期的ビーコンフェーズ350を実行しているときに同時に、発見フェーズ310を実行するように構成することもできる。図5は、メッセージフローシーケンスを順番に示しているが、発見フェーズ310、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550、データ転送フェーズ330、および周期的ビーコンフェーズ350は、AP312のカバレージエリア内の異なるWTRUに関しては、同時に発生し得ることを、当業者であれば理解されよう。さらに、図5では、データ転送フェーズ330をただ1回しか示していないが、これは説明を簡潔にするためにすぎない。データ転送は、本明細書で説明される方法、装置、およびシステムの目的であるので、データ転送フェーズ330は、要求に応じて頻繁に発生することができる。
【0056】
APとWTRUの両方が指向性アンテナを含むことができるので、WTRUにおけるアンテナビームスキャニングが重要である。図6を参照すると、WTRU610は、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dを含む。WTRU610は、スキャニングモードに入ったとき、4つの指向性アンテナビームの1つを選択し、セクタスキャニング605を開始する。WTRUのすべての指向性アンテナビームのためのスキャン期間は、セクタの1つにおいて発見ビーコンがAPによって送信される期間である、AP620の発見ビーコン送信間隔とほぼ等しくすることができる。こうすることで、AP620によって完了される指向性発見ビーコン送信608の1つのサイクル中に、WTRU610が、発見ビーコン送信608を受信することを可能にする。例えば、AP620は、純粋に例にすぎない1秒のビーコン間隔を用いて、セクタ1において発見ビーコン6301を送信し始める。同時に、WTRU610は、0.25秒のスキャン期間を用いて、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dのスキャンを開始する。AP620が、セクタ2において、発見ビーコン630を送信し始めたとき、WTRU610は、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dの各々において、それぞれ0.25秒の間、発見ビーコンをスキャンする。WTRU610は、4つの指向性アンテナビームの各々A、B、Cにおいてスキャニングを続行し、各指向性アンテナビームにおけるスキャン期間は、0.25秒である。最後に、WTRU610は、指向性アンテナビームDに切り換わったとき、AP620から送信された発見ビーコン6302を受信する。その後、WTRU610は、セクタ2に関連付けられた応答期間640において応答メッセージを送信し、AP620とのアソシエーションプロセスを開始する。一実施形態では、応答期間640は、セクタ1における発見ビーコン送信時間間隔(すなわち、各セクタ6301、6302などにおける発見ビーコン送信のための時間間隔)に等しくすることができる。AP620とのアソシエーション時に、WTRU610は、発見されたセクタ(すなわち、WTRU610のセクタD)でのみ、AP620によって送信された周期的ビーコンをリスンすることができる。
【0057】
一実施形態では、セクタ当たり送信される発見ビーコンがただ1つしか存在しない場合(言い換えると、ビーコン列が存在しない場合)、APは、ビーコンをすべてのセクタにおいて順番に送信する。WTRUは、4つすべてのセクタについてビーコン送信時間よりも長い期間にわたって各セクタをスキャンする。WTRUは、発見ビーコンを受信するまで、異なるセクタをスキャンし続ける。
【0058】
図6の上の説明から分かるように、発見ビーコン間隔の間にすべてのWTRUセクタをスキャンすることを可能にするスキャン間隔をWTRUにおいて選択することで、第1のスキャンサイクルにおいて、WTRUが発見ビーコンを受信する可能性が高まる。発見ビーコン送信および受信の信頼性を高める別の技法は、APを識別するシグネチャを発見ビーコン内で提供することである。WTRUが複数のAPから発見ビーコンを受信する場合、そのようなシグネチャは、WTRUが適切なAPを選択することを容易にする。
【0059】
上で開示されたシナリオは、APによる発見ビーコン送信が、WTRUにおいて実行される粗いセクタスキャニングと同期が取れていることを仮定している。実際に、これが本当であることもあるが、APとWTRUは同期が取れていない可能性が非常に高い。上で開示された発見ビーコン手順を開始する前に、様々な同期方法を実施することができる。例えば、通常の2.4/5GHzの無線デバイスまたは別の無線アクセス技術(RAT)(例えばセルラシステム)を用いる同期は、AP、WTRU、または両方で実行することができる。内部(ローカル)クロック同期を、AP、WTRU、または両方において実行することができ、それによって、各デバイスの内部クロックは、WTRUがAPにひとたびアソシエートされると、(存在すれば)クロックドリフトを正すことができる。WTRU、AP、または両方は、受信した全地球測位システム(GPS)信号に基づいて、時間同期を実行することができる。
【0060】
粗い指向性アンテナビームを使用する、上で説明した発見ビーコン送信は、中央APまたはコントローラが存在しない、アドホックシナリオにも適用することができる。例えば、IEEE 802.11アドホックモードでは、ターゲットビーコン送信時間(TBTT:Target Beacon Transmission Time)の間に、いずれのWTRUも、ビーコンを送信することができる。選択されたWTRUは、アドホックネットワークにおいて新しいWTRUを発見するために、上で開示された方法で、発見ビーコンを送信することができる。2つ以上のWTRUが同時にアドホックモードに入った場合、ランダムに、それらのうちのいずれか1つを、発見ビーコン送出に専念させることができる。発見ビーコンは、他のWTRUがネットワークを発見できるように、すべての方向に送出することができる。発見ビーコンを送信するWTRUは、発見ビーコンをブロードキャストするために、指定された時間間隔の後、またはアイドルモード中に、発見フェーズに入る。すべてのWTRUは、発見ビーコンを送信する能力を有するので、発見フェーズを担っているWTRUが、ネットワークを出た場合、別のWTRUが、直ちに発見フェーズの責任を引き受ける(すなわち、発見ビーコンを送信する)ことができる。
【0061】
アドホックモードでは、すべてのWTRUが、周期的ビーコンを送信することができる。TBTTの間、WTRUは、活動を行わないランダムなバックオフ期間に入り、完了することができ、その後、周期的ビーコンを送信することができる。ランダムなバックオフ期間を完了した、アドホックネットワーク内の第1のWTRUが、周期的ビーコンを送信する。その後、WTRUは、以降の粗いビーコン送信のために、アドホックネットワーク内の他のWTRUの位置を発見することができる。
【0062】
別の実施形態では、WTRUは、直接リンクプロトコルを使用して、別のWTRUと直接的に通信できることがある。したがって、すべてのWTRUは、他のWTRUを発見するために、発見ビーコンを送信するように構成することができる。WTRUによる発見ビーコンの送信は、APによって基本サービスセット(BSS:basic service set)チャネルまたはオフチャネル(非BSSチャネル)上で、APとは独立に(例えば、(APを潜り抜けて)トンネルされる直接リンクで、もしくはピア間で直接的に)BSSチャネル上で、またはAPとは独立にオフチャネル上で、開始することができる。
【0063】
図7を参照すると、図5を参照して上で開示された発見フェーズ310が示されている。送信APに関連付けられた各セクタにおいて、複数の発見ビーコン710が送信される。各発見ビーコン710の送信後、関連付けられた応答期間720は、発見ビーコンを受信したWTRUが、応答メッセージをAPに送信することを可能にする。APが同じWTRUから2つ以上の応答を受信することも可能である。これは、例えば、WTRUが2つのセクタのエッジ上に所在する場合に、または無線送信環境内の様々な障害物および面からのマルチパス反射のせいで、発生することがある。
【0064】
WTRUが所在する最良の粗いセクタを決定するため、WTRUがいかなる先行する発見ビーコンにも応答していない場合、または現在受信している発見ビーコンが先に受信した発見ビーコンよりも強力である場合、WTRUは、発見ビーコンを受信した後、応答メッセージを送信することができる。APは、最後に受信した応答のみを考慮する。例えば、WTRUが、セクタ1において、発見ビーコンを受信し、応答を送信する。後で、同じWTRUが、セクタ2において、より強力な発見ビーコンを受信する。WTRUは、やはり応答を送信する。WTRUは、セクタ3においても、発見ビーコンを受信するが、この発見ビーコンは、セクタ2において受信した発見ビーコンよりも微弱であり、そのため、WTRUは、応答メッセージを送信しない。APは、受信した応答メッセージに基づいて、WTRUがセクタ2に所在すると決定する。
【0065】
別の実施形態では、図8を参照すると、図5を参照して上で開示された発見フェーズ310が示されている。指向性発見ビーコン送信810は、各セクタにおいて連続的に送信される。APの各セクタにおいて、発見ビーコン810が送信された後、APの各セクタに対して1つの応答期間820を割り当てることができる。WTRUは、様々な発見ビーコン810を受信し、事前に決定すること、または調整可能とすることができる、様々な要因に基づいて、どの発見ビーコンが最良であるかを決定することができる。その後、WTRUは、最強のセクタに関連付けられた適切な応答期間820において、APに応答することができる。
【0066】
上で開示された様々な実施形態では、発見ビーコンを送信したデバイスによって決定された任意の時間に、発見ビーコンを送信したデバイスによって決定された都合がよい時間に、周期的ビーコン期間の直後に、または(設計パラメータとして選択された)特定のオフセットだけ周期的ビーコンからずれて、発見ビーコンを配置することができる。
【0067】
図9を参照すると、粗い/精密なプロービングの図900が示されている。この例では、WTRUは、アクティブスキャニングを実行している。WTRUは、閾値時間量またはスキャニングサイクルの閾値数の間、発見ビーコンを受信していない場合、(プローブ要求メッセージなどの)プローブメッセージをAPに送信することができる。これは、例えば、WTRUが発見ビーコン送信の範囲外にいる場合に、または物体が粗く送信された発見ビーコンでさえも妨害する場合に発生することがある。WTRUは、4個のセクタ912上でプローブメッセージを送信することによって開始する。このシナリオでは、相対的に粗いセクタ化に対する電力割り当てのせいで、4個のセクタ912上で送信されるプローブメッセージの送信距離は、AP920による検出には十分ではない。WTRU910が、AP920から応答メッセージを受信しない場合、セクタの数が、(この例では2倍することによって)8セクタに増やされる。今では、WTRU910は、8個のセクタ914上でプローブメッセージを送信し、より狭くフォーカスされた指向性アンテナビームは、より長い送信距離を達成する。しかし、この例では、8個のセクタ914上でのプローブメッセージの送信でも、AP920がプローブメッセージを受信するにはまだ不十分である。再び、WTRU910は、(所定の数の送信サイクルまたは所定の期間が経過しても)AP920から応答メッセージを受信しない場合、2倍することによって、指向性アンテナのセクタの数を増やす。次に、WTRU910は、16個のセクタを使用して、16個のセクタ916上でプローブメッセージを送信する。16個のセクタを使用する場合の送信距離は、AP920に到達するのに十分であり、AP920は、その後、プローブ応答メッセージを送信することができる。上の説明では、プローブメッセージの送信のために使用されるセクタの数が調整されたと決定されるまで、WTRU910は、1つのサイクル内で、セクタの各々においてプローブメッセージを送信することができる。
【0068】
WTRU910は、AP920からプローブ応答を受信した場合、AP920からの周期的ビーコンまたは他の任意のブロードキャストをリスンするために、プローブメッセージの送信を成功させた精密なビームを使用し続ける。AP920は、周期的ビーコンをWTRU910に送信する場合、粗いビーム(図示の例では、セクタ2に関連付けられた粗いビーム)を使用し続けることができる。WTRU910およびAP920はともに、パケットデータ送信のために、精密に調整された狭いアンテナビームを使用することができる。
【0069】
上で開示された実施形態では、APがどの周波数チャネル上で発見ビーコンを送信するかの決定が、APのカバレージエリア内のWTRUに分かっていた。いつもこうとは限らないことがあり、APによって送信された発見ビーコンを受信する前に、WTRUは、利用可能なチャネルをスキャンして、APがどのチャネル上で送信しているかを決定する必要があることがある。APのアクティブチャネルを決定するためにWTRUが行うチャネルのスキャニングは、発見ビーコンが送信される固定された発見チャネルを利用することができる。この発見チャネルは、APとWTRUによって、事前に知られていなければならない。別の実施形態では、APは、複数のチャネル上で発見ビーコンを送信することができ、それによって、WTRUが発見ビーコンを検出できる機会を増やす。別の実施形態では、APは、高い符号化利得を使用する、固定の1つまたは複数のチャネル上で、発見ビーコンを送信することができる。この実施形態では、チャネルが別のシステムによって占有されている場合でも、またはチャネルが高い環境的干渉のせいで中断される場合でも、相対的に高い符号化利得は、WTRUが、発見ビーコンを復号し、システムにアクセスすることを可能にする。別の実施形態では、WTRUは、同時に複数のチャネルをスキャンすることができ、それによって、発見ビーコンを受信する時間を短縮する。別の実施形態では、WTRUは、APが発見ビーコンを送信する、1つのチャネルおよび/または複数のチャネルに関する情報を受信することができる。この情報は、WTRUが現在それを用いて通信している、第2の無線アクセス技術(RAT)によって提供することができる。WTRUは、この情報をひとたび受信すると、適切なチャネルに同調し、発見ビーコンを受信することができる。
【0070】
APが発見ビーコンを送信するチャネルが分からない、別の実施形態では、発見ビーコン送信のために、空間−周波数ホッピングを使用することができる。図10を参照すると、空間−周波数ビーコンを送信するための方法1000は、空間−周波数ビーコンが送信されるセクタの数Mを、APが決定することから開始する(1010)。次に、APは、空間−周波数ビーコンが送信される周波数チャネルの数Nを決定する(1020)。その後、APは、すべての可能な組み合わせ(M,N)の集合からセクタMと周波数チャネルNの組み合わせをランダムに選択することによって、空間−周波数ビーコン列を発生させる(1030)。その後、APは、空間−周波数ビーコン列を送信する(1040)。空間−周波数ビーコン列は、各セクタMにおける、各周波数チャネルN上での、少なくとも1つの空間−周波数ビーコン送信を含む。その後、1040における空間−周波数ビーコン送信が、プロセスが終了するまで継続的に繰り返される。
【0071】
M個のセクタおよびN個の周波数チャネルが可能であると仮定すると、したがって、MのN倍の一意的なセクタ−周波数の組み合わせが存在し、そのため、ビーコン送信デバイスは、これらの(M,N)組み合わせからランダムに送信すべきである。1つの可能な方法は、空間−周波数ビーコン列と呼ぶことができる、これらの組み合わせを1つのサイクルの間に1回だけランダムに選択し、このビーコン列を継続的に繰り返すことである。したがって、先に発見されたデバイスは、特定の近隣デバイスによって使用されるビーコン列が分かり、使用されることが分かった組み合わせにスキャニング選択(セクタおよび周波数)をフォーカスする。
【0072】
APから発見ビーコンを獲得することを望むWTRUは、周波数をロックし、指向性アンテナビームを使用してスキャンを実行することができる。WTRUが発見ビーコンをひとたび獲得すると、APは、将来の発見ビーコン送信のために、疑似ランダム空間−周波数パターンの通知を伝えることができる。
【0073】
本明細書で説明する実施形態のいずれにおいても、緩やかな同期方法を適用して、スループットを改善することができる。第1の緩やかな同期方法では、ビーコン間隔(すなわち、連続的なビーコン送信の間の間隔)を調整するために、適応ビーコン送信が利用される。ビーコン間隔は、与えられたAPのアップリンク/ダウンリンクトラフィック比を含む様々な要因、またはスキャン期間の変化に基づいて、適合させることができる。第2の緩やかな同期方法では、例えば、非対称トラフィックが存在する場合(例えば、セットトップボックス(STB)と高精細度(HD)ディスプレイの間のデータトラフィックでは、ダウンリンクトラフィックがアップリンクトラフィックよりもはるかに多い)、初期同期の後、より多くのトラフィックを有するノードが、送信し、その後、他のノードが肯定応答(ACK)を送信するのを待つ。例えば、いくつかのタイプの所定のイベントなど、通常のビーコン送信が望まれる場合、データまたはACKパケットの終わりに、通常の方法でビーコン送信を開始するべきであることを知らせる、制御パケットを追加することができる。所定のイベントが完了すると、周期的ビーコン送信を行わずに、以前のように、非対称データ送信を開始することができる。
【0074】
上で説明した発見フェーズ310の後、データ転送フェーズ330の間に、隠れノード問題およびデフネスに対処するために、いくつかの保護メカニズムを使用することができる。一実施形態では、WTRUは、近隣WTRUに通信情報を提供するために、すべてのセクタ/クォータに、クォータ指向性送信要求(QDRTS:quarter directional Request−to−Send)メッセージおよびクォータ指向性送信許可(QDCTS:quarter directional Clear−to−Send)メッセージを送信する。この保護メカニズムは、QDRTS/QDCTSメッセージの使用からもたらされることがある、起こり得るあらゆるタイミング遅延を無効化するために、クォータ指向性受信自由(QDFTR:quarter directional Free−to−Receive)メカニズムを用いて増強することができる。クォータ指向性送信の使用は(すなわち、パイ/2のセクタにおける送信は)、一例として、説明の目的のみで提示されたにすぎないことに留意されたい。本明細書で提示されたのと同じ方法は、任意のセクタ幅の送信に適用することができる。QDRTS、QDCTS、およびQDFTRは、セクタサイズに従って、名前を変更することができる。
【0075】
図11を参照すると、目標WTRU Aが別のWTRU Bと通信している際の、デフネスシナリオの一例が示されている。この例では、WTRU A、WTRU B、およびWTRU Cという3つのWTRUが、指向性通信を実行することができ、4つのセクタ1、2、3、4において、アンテナビームを送信および受信することができる。WTRU AがWTRU Bと通信する場合、WTRU Aは、WTRU Aの送信アンテナが、セクタ1、2、4の方向においてそれぞれ同調しないように、セクタ1、2、4においてアンテナビームをブロックする。したがって、WTRU Aは、セクタ3でのみ、アンテナビームを使用して通信する。同様に、WTRU Aと通信しているWTRU Bは、セクタ1に関連付けられたアンテナビームだけを使用する。WTRU Cは、WTRU AとWTRU Bが行っている通信に気づいておらず、そのため、WTRU Cが、DRTS信号をWTRU Aに送信した場合、WTRU Aは、WTRU CからのDRTSを受信することが可能ではない。言い換えると、WTRU Aは、WTRU CのDRTS送信に対してデフネスの状態にある。
【0076】
QDRTSフィールドで示される継続時間は、媒体が予約された正確な時間を表さないことがあるので、QDFTRフレームが必要とされることがある。QDRTS/QDCTSフレームは、すべてのセクタにおいて送信することができ、これらのフレームの送信は、これらのセクタにおいて進行中の送信のせいで、遅延させられることがある。
【0077】
一実施形態では、上で図11において説明したデフネス問題は、QDRTSおよびQDCTSシグナリングを交換することによって、対処することができる。この交換は、2つのWTRUがビジーであることを、周囲のすべてのWTRUに通知し、周囲のWTRUは、通信中のWTRUの送信に干渉しないように、通信中のWTRUの方向にあるセクタをブロックすることができる。このメカニズムは、目標WTRUが通信に利用可能であることも保証する。パケット転送が終了すると、両方のWTRUは、以下で説明するように、WTRUが再び自由に受信できることを知らせるQDFTRメッセージを、すべてのセクタにおいて送信することができる。
【0078】
WTRUは、QDRTSメッセージまたはQDCTSメッセージに含まれる継続時間フィールドに従って、それぞれのネットワーク割り当てベクトル(NAV:network allocation vector)を設定することができる。NAVが満了した場合、WTRUは、通信中のノードからQDFTRメッセージを受信するために、アンテナを通信中のノードに対して同調させるための通知としてこの満了を使用する。以下で説明するどのシナリオでも、QDFTRメッセージを使用しないこともできる。
【0079】
WTRUは、すべての方向においてQDRTS信号を送信する場合、送信を許可されていないセクタをスキップすることができる。WTRUが、送信前に媒体を検知する場合、僅かな遅延(例えば、IEEE 802.11におけるフレーム間隔(IFS:Inter Frame Spacing))が生じることがある。WTRUは、媒体がビジーであると検出した場合、(それをブロックされたセクタと見なして)そのセクタをスキップすることができ、次のセクタにおいて、媒体がビジーでないと決定した後に、QDRTS信号を送信することができ、以降のセクタでも同様である。WTRUが、すべての方向において、QDCTS信号を送信する場合も、同じ方法を適用することができる。代替的または追加的に、WTRUは、セクタをスキップすることができ、その場合、スキップしたセクタに後で戻ることができる。例えば、WTRUは、(例えば、ブロッキングをトリガしたQDRTSおよびQDCTSから決定される、計算されたNAV値に基づいた)WTRUがアンブロックとなる適切な時間に、セクタに戻ることができる。例えば、WTRUは、進行中の指向性送信を中断すること、アンブロックとなるセクタに同調すること、およびQDRTS、QDCTS、またはWTRUがビジーであることをこのセクタ内の他のWTRUに通知し、利用可能になる予想時間を示す、他の何らかの指向性メッセージを送信することができる。
【0080】
図12を参照すると、上で説明したQDRTS/QDCTS保護メカニズムを実施する、図11のWTRUが示されている。WTRU Aは、WTRU Aに関連付けられた4つのセクタの各々において、QDRTS信号を送信することができる。セクタ1では、QDRTS1が送信され、セクタ2では、QDRTS2が送信され、他についても同様である。QDRTS送信は、WTRU Bとの通信を確立しようというWTRU Aの意図を示す。WTRU Aは、WTRU Aに関連付けられたセクタのすべてを順番にスイープする輪番的な方法で、QDRTS信号を送信することができ、またはWTRU Aは、ランダムな方法、もしくは他の何らかの基準に基づいて、QDRTS信号を送信することができる。WTRU Aのセクタの1つまたは複数が、例えば、示されていない別のWTRUと通信しているために、送信をブロックされている場合、そのブロックされているセクタでは、QDRTSは送信されない。
【0081】
WTRU AからQDRTS信号を受信すると、WTRU Bは、WTRU Bが通信に利用可能である場合は、すべてのブロックされていないセクタにおいて、WTRU BがWTRU Aと通信していることをWTRU Bの近隣WTRUのすべてに通知する、応答QDCTS信号を送信することができる。WTRU Aは、(MAC層メッセージに基づいて事前構成すること、または様々な基準に基づいてWTRUに動的に設定することができる)指定された期間が過ぎても、WTRU BからQDCTS応答信号を受信しない場合、WTRU Bは利用不可能であると結論することができる。その場合、WTRU Aは、チャネルが空いていることをWTRU Aの近隣WTRUに通知するQDFTRフレームを、すべてのセクタにおいて送信することができる。
【0082】
QDRTSフレームおよびQDCTSフレームは、WTRUの送信セクタ番号(すなわち、WTRUが通信しようと意図するセクタ)を定める、情報要素またはフィールドを含むことができる。すべてのWTRUは、ネットワーク内のWTRU間の通信の方向を知るようになるので、この情報要素またはフィールドは、ネットワークが空間ダイバーシチを維持するのを助けることができる。その後、ネットワーク内での干渉を最低限に抑えるため、WTRUの間で選択的な通信経路を確立することができる。例えば、図12を引き続き参照すると、WTRU Aによって送信され、WTRU Cによって受信されるQDRTS3は、WTRU AがWTRU Aのセクタ3を介して通信していることをWTRU Cに通知する情報を含むことができる。その場合、WTRU Cは、WTRU AおよびWTRU Bから離れるように方向付けられたセクタ1またはセクタ3を使用する通信は、WTRU AとWTRU Bの間の通信に干渉しないことを知ることができる。QDCTSおよびQDRTSシグナリングに基づいて、空間的な関係を決定し、干渉を最低限に抑えるために、様々なアルゴリズムを利用することができる。
【0083】
一実施形態では、WTRU AとWTRU Bの間の通信セッションが完了すると、WTRU AとWTRU Bの両方は、上で説明したような、QDRTS信号およびQDCTS信号を送信するのと同じ方法で、QDFTR信号を送信することができる。QDFTR信号は、WTRU AおよびWTRU Bが自由にパケットを受信できることを、WTRU Cおよび他の近隣WTRUに通知する。QDFTRフレームは、QDRTSおよびQDCTSと同様の制御フレームである。QDFTRフレームを受信したWTRUは、送信WTRUが通信を終了し、他の任意のデータを受信するのに利用可能であることを知る。QDFTRフレームは、期間の通知を含むことができ、これは、その期間が経過した後、送信WTRUが利用可能になることを明示する。QDFTRフレームはすべての近隣WTRUに送られるので、QDFTRの宛先は、ブロードキャストアドレスである。
【0084】
一実施形態では、WTRU AおよびWTRU Bは、WTRUが発見された方向において、QDRTSおよびQDCTSを送信することができる。図13を参照すると、WTRU A、WTRU B、およびWTRU Cが、各WTRUが受信WTRUを予期するセクタにおいて、QDRTSフレームおよびQDCTSフレームを送信および受信することを示す図が示されている。WTRU Aは、セクタ3およびセクタ4において(すなわち、WTRU BおよびWTRU Cが発見された方向において)、QDRTSフレームを送信することができ、WTRU Bは、(発見されたWTRU AおよびWTRU Cの方を向いた)セクタ1およびセクタ4においてQDRTSフレームを送信することができる。追加的または代替的に、WTRU AおよびWTRU Bは、発見されたWTRUの方を向いたセクタにおいて、QDFTR信号を送信することができる。あるいは、QDFTR信号は、最近ネットワークに入った新しい近隣WTRUもQDFTRフレームを受信することを保証するため、セクタのすべてにおいて送信することもできる。
【0085】
送信元WTRUが送信するデータを有する一実施形態では、WTRUは、宛先WTRUの位置が先に分かっている場合、宛先WTRUの方向にのみ、QDRTSフレームを送信する。その後、送信元WTRUは、QDCTSフレーム応答を待つことができる。QDCTSフレームの受信に応答して、送信元WTRUは、以下のオプションのうちの少なくとも1つを開始することができる。送信元WTRUは、他のすべての残りの方向において、QDRTSフレームを送信することができる。送信元WTRUは、すべての残りの方向において、受信したQDCTSフレームを中継することができる。宛先ノードは、すべての残りの方向において、QDCTSフレームを送信することができる。この実施形態では、QDRTS/QDCTSフレームを受信するすべてのWTRUは、それぞれのNAV内に更新されたタイミング情報を有し、予約された媒体の継続期間を知っているので、データ送信の終わりに、QDFTRフレームを送信することを必要としないことがある。
【0086】
別の実施形態では、上で説明したデフネス問題を緩和するために、QDRTS/QDCTS保護メカニズムを使用することができる。図14を参照すると、送信元WTRU(WTRU S)と宛先WTRU(WTRU D)が通信しており、WTRU Bに、そのセクタ2およびセクタ4に関連付けられた指向性アンテナをブロックさせる。一方、WTRU Aは、WTRU SとWTRU Dの間の通信に対する干渉を回避するために、そのセクタ3に関連付けられた指向性アンテナをブロックする。WTRU Bは、そのセクタ1の指向性アンテナからWTRU Aへの送信は自由に行うことができるが、WTRU Aがそのセクタ3をブロックしたせいで、QDCTSフレームに応答したQDCTSフレームを、WTRU Bが受信しない場合、デフネス問題が生じる。
【0087】
上で説明したデフネス問題を解決するため、WTRUは、トリガイベントが発生するまで送信を遅延させることを、他のWTRUに通知することができる。このトリガイベントは、QDFTRフレームの受信、NAVタイマの満了、または他の何らかのトリガイベントとすることができる。
【0088】
図15を参照すると、図14のWTRU AおよびWTRU Bについての信号フロー図が示されている。上で説明したように、WTRU Bは、2つの反対方向の指向性アンテナをブロックし、WTRU Bの残りの指向性アンテナによって受信される送信はいずれも、WTRU SとWTRU Dの間ですでに確立された通信と衝突すると決定する。デフネスシナリオの決定に応答して、WTRU Bは、WTRU Aが、QDFTR、またはWTRU SとWTRU Dの間の送信の終了を知らせる他の任意のFTR信号を受信する後まで、応答QDCTS信号の送信を遅延させることを、WTRU Aに通知する情報要素またはフィールドを含むQDRTS信号を、WTRU Aに送信する。WTRU AおよびWTRU Bが、それぞれのQDFTRフレーム(QDFTR_2およびQDFTR_3)をひとたび受信すると、WTRU Bは、QDRTSフレームを送信し、WTRU Aは、QDCTSフレームを送信する。このシグナリング交換は、WTRU BとWTRU Aの間の通信のためのチャネルを予約する。図15に示されるように、WTRU Bは、WTRU DからQDFTRフレームを受信した後、セクタ2、セクタ3、およびセクタ4において、QDRTSフレーム(それぞれQDRTS_2、QDRTS_3、QDRTS_4)を送信することができる。WTRU Aは、すべてのセクタにおいて、QDCTSフレーム(それぞれQDCTS_1、QDCTS_2、QDCTS_3、QDCTS_4)を送信することができる。あるいは、WTRU Bは、QDFTRフレームを受信した後、セクタ2、セクタ3、およびセクタ4において、さらに再びセクタ1において、QDRTSフレームを送信することができる。一実施形態では、QDRTSフレーム、QDCTSフレーム、および/またはQDFTRフレームは、WTRUが発見されたセクタでのみ送信することができる。
【0089】
図16は、WTRUが、(別のセクタにおける)進行中の送信のせいで、あるセクタをブロックし、結果として、ブロックされたセクタにおいて近隣WTRUから着信したQDRTSおよびQDCTSに対してデフネスになる、別のデフネスシナリオの図である。WTRU AおよびWTRU Bは、確立された直接通信を有するが、直接通信のために使用されるセクタ、すなわち、WTRU Aのセクタ2およびWTRU Bのセクタ1を除いて、その後、すべてのセクタをブロックする。WTRU AとWTRU Bはともに、図16に示されるように、WTRU CおよびWTRU Dからの潜在的なQDRTSおよびQDCTSのいずれに対しても、今はデフネス状態にある。したがって、WTRU AおよびWTRU Bは、WTRU CとWTRU Dの間の通信セッションには気づかない。WTRU AとWTRU Bは、通信セッションを完了したとき、それらのセクタ3およびセクタ4の各々において、送信を開始すべきでないが、それは、これらの送信が、WTRU CとWTRU Dの間の通信に対して干渉することがあるからである。このデフネス問題は、そのセクタにおけるいずれの送信の前にも、最小セクタセンシング時間を指定することによって、回避することができる。例えば、WTRU AとWTRU Bは、それらのセクタ3またはセクタ4の各々において、WTRU AとWTRU Bが、受信WTRUからの肯定応答(ACK)フレームを含む、WTRU CとWTRU Dの間の送信の完了を捉えることを保証する継続期間にわたって、チャネルをセンスすることができる。このようにして、WTRU AとWTRU Bは、WTRU CとWTRU Dの間の通信セッションのいずれかの方向が影響を受けるかどうかをセンスすることができる。例えば、セクタ当たりのセンシング時間は、
センシング時間=MAX_Packet_duration+バックオフ時間(例えば、ショートフレーム間隔(SIFS:short interframe spacing))+ACK時間
として定義することができる。
【0090】
上では特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、各特徴または要素は、単独で使用でき、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用できることを当業者であれば理解されよう。加えて、本明細書で説明した方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行する、コンピュータ読取り可能媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能媒体の例は、(有線接続または無線接続を介して送信される)電子信号と、コンピュータ読取り可能記憶媒体とを含む。コンピュータ読取り可能記憶媒体の例は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、これらに限定されない。ソフトウェアと連携するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数送受信機を実施するために使用することができる。
【0091】
実施形態
1.指向性アンテナを使用するステップ
を含む、デバイス発見のための方法。
2.発見のための専用ビーコンを提供するステップ、
発見フェーズ中に粗い方法で指向性ビーコンを使用するステップ、
発見フェーズ中に受信した情報を使用して、データ送信または周期的ビーコン送信のための精密な指向性ビームを使用するステップ、
発見されたセクタでのみ粗い周期的ビーコンをブロードキャストするステップ、または
範囲外デバイスを発見するためのメカニズムを提供するステップ
のうちの少なくとも1つをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
3.ビーコン列を繰り返すステップ
をさらに含む、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の方法。
4.デバイスの周囲の複数の方向に時分割手法で発見ビーコンを送信するステップであって、発見ビーコンは、2パイ/Nの電力半値ビーム幅でN個のセクタに送信される、ステップ
をさらに含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
5.発見ビーコンに対する応答をリスンするステップ
をさらに含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.ビーコン送信のチャネル周波数が分かっている、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
7.ビーコン送信のチャネル周波数が分かっていない、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
8.ビーコン送信デバイスをオンにするステップ
をさらに含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
9.発見期間を開始するステップであって、
発見ビーコンを粗い指向性ビームでランダムに選択された第1のセクタに送信するステップと、
ある期間にわたって周囲のデバイスからの応答をリスンするステップと、
第2のセクタに移り、発見ビーコンを送信するステップと
を含むステップ
をさらに含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.発見ビーコンがすべての粗いセクタに送信された場合、発見されたデバイスを含むセクタに集中するステップ
をさらに含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
11.これが最初の発見期間である場合、発見期間が、所定の期間にわたって、またはデバイスが見つかるまで継続するステップ
をさらに含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
12.発見された局との間でアソシエートするステップと、
アンテナトレーニングシンボルまたは重みを交換するステップと、
交換されたトレーニングシンボルまたは重みに基づいて、発見された局との間で精密なビームをビーム形成するステップと
をさらに含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
13.精密なビームは、送信デバイスにおいて形成される、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の方法。
14.精密なビームは、受信デバイスにおいて形成される、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の方法。
15.精密なビームは、高スループットのデータ送信および受信のためのものである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.同期を実行するステップ
をさらに含む、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
17.同期は、
発見ビーコンの粗いセクタを使用して、粗い周期的ビーコンを送信するステップであって、周期的ビーコンは、発見されたデバイスを含むセクタに送信される、ステップ
精密な周期的ビーコンを送信するステップであって、結果として得られた周期的ビーコンのための精密なセクタは、データ送信のために使用されるセクタであり、新しいデバイスは、発見ビーコン送信に基づいてアソシエートされる、ステップ、または
すべてのデバイスがアソシエートされた場合、もしくはビーコン送信デバイスが、セクタのどの追加のデバイスにもアソシエートすることを許可しない場合、精密な周期的ビーコンのみを送信するステップ
のうちの少なくとも1つによって実行される、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.周期的ビーコンを切断するステップと、
そのセクタの最後の局(STA)がビーコン送信デバイスとディサソシエートしたことをビーコン送信デバイスが検出した場合、またはセクタ内にSTAが存在しないことをビーコン送信デバイスが検出した場合、発見ビーコンを送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.新しいデバイスがあるかどうかチェックするステップであって、
発見ビーコンをすべてのセクタに周期的に送信するステップ、または
アイドルモード中に、発見ビーコンをすべてのセクタに都合がよければ送信するステップ
のうちの少なくとも1つを含むステップ
をさらに含む、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.スキャニング動作を実行するステップ
をさらに含む、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.スキャニング動作は、
1つの完結したアクセスポイント(AP)サイクル中に、各粗いセクタにおいて発見ビーコンがないかどうかスキャンするステップ
を含む、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の方法。
22.APとアソシエートするステップと、
発見されたセクタにおいて周期的ビーコンをリスンするステップと、
STAが位置を変えた場合、発見ビーコンをリスンし続けるステップと
をさらに含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の方法。
23.周期的ビーコンを受信しているセクタにおいてSTAがオンに切り換わった場合、周期的ビーコンを受信するステップと、
周期的ビーコンからの情報に基づいて、アソシエーション要求を送信するステップと、
データ転送のためのビーム形成を実行するステップと、
発見されたセクタでのみ周期的ビーコンをリスンするステップと
をさらに含む、実施形態1〜22のいずれか1つに記載の方法。
24.1つの専用STAが、ネットワーク内において新しいSTAを見つけるために、発見ビーコンを送出する、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の方法。
25.周期的ビーコンは、いずれかのSTAによってブロードキャストされる、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の方法。
26.発見ビーコンは、すべての方向に送信される、実施形態1〜25のいずれか1つに記載の方法。
27.指定された時間間隔の後、またはアイドルモード中に、発見ビーコンをブロードキャストするために、発見フェーズに入るステップ
をさらに含む、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法。
28.ランダムなバックオフに入るステップと、
STAがバックオフを完了した第1のSTAである場合、周期的ビーコンを送信するステップと、
STAを含むセクタを発見するステップと、
STAを含むセクタに粗い周期的ビーコンを送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜27のいずれか1つに記載の方法。
29.STAは、すべてのSTAの間で調整を提供し、ネットワーク同期を維持する、一時的なAPとして機能する、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
30.どのSTAも、他のあらゆるSTAを発見することができる、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の方法。
31.発見プロセスを、
APを通して、基本サービスセット(BSS)チャネルもしくはオフチャネル上で、
APとは独立に、BSSチャネル直接リンク上で、もしくはピア間で直接的に、または
APとは独立に、オフチャネル上で、
開始するステップ
をさらに含む、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の方法。
32.発見ビーコンは、STAが発見されていないセクタだけに、またはすべてのセクタに送信される、非常に短いビーコンである、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の方法。
33.発見ビーコンは、
周期的ビーコンの内容のサブセット、
少なくとも以下の1つ、すなわち、
ビーコン検出、測定、もしくはアソシエーション、
APが特定のセクタ内に存在することを識別するパイロットシンボルの列
のうちの少なくとも1つを含む機能のための基本的な内容、または
ミニビーコンの列
を含む、実施形態1〜32のいずれか1つに記載の方法。
34.APが同じSTAから2つ以上の応答を受信した場合、発見ビーコンを検出した後、STAが応答するステップと、
STAがこれまで応答していない場合、またはこれまでのセクタよりも現在のセクタにおける発見ビーコンの方が強力である場合、
最後に受信した応答を考慮するステップと
をさらに含む、実施形態1〜33のいずれか1つに記載の方法。
35.連続的な指向性発見ビーコン送信を送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の方法。
36.STAが最良の発見ビーコンを受信したセクタにおいて、1つの応答を送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜35のいずれか1つに記載の方法。
37.発見ビーコンを、以下のうちの少なくとも1つに基づいて、すなわち、
ビーコン送信デバイスによって決定された任意の時間、
ビーコン送信デバイスによって決定された都合のよい時間に、
新しいSTAを見つける際に追加の情報を獲得したとき、
周期的ビーコン期間の直後に、または
特定のオフセットだけ周期的ビーコンからずれて
配置するステップ
をさらに含む、実施形態1〜36のいずれか1つに記載の方法。
38.発見ビーコンは、APの識別情報を示すシグネチャを含む、実施形態1〜37のいずれか1つに記載の方法。
39.同期は、
通常の2.4/5GHz無線デバイスもしくは別の無線アクセス技術(RAT)を用いる同期、
内部クロックを使用する同期、または
全地球測位システム(GPS)ベースの同期
を含む、実施形態1〜38のいずれか1つに記載の方法。
40.発見ビーコンまたは周期的ビーコンは、識別情報を送信する、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の方法。
41.少なくとも部分的に識別情報に基づいて、周期的ビーコンをセクタに追加する、またはセクタにおいて発見ビーコンをより頻繁に送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜40のいずれか1つに記載の方法。
42.発見ビーコンが受信されない場合、APを探してプローブするステップ
をさらに含む、実施形態1〜41のいずれか1つに記載の方法。
43.プローブするステップは、
粗いプローブをすべてのセクタに送信するステップと、
各セクタにおいてプローブをN回送信するステップと、
応答をリスンするステップと、
応答が受信されない場合、各粗いセクタを半分に分割し、応答が受信されるまで、またはビームのフォーカスを狭めることができなくなるまで、
プローブをN回再送するステップと
を含む、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の方法。
44.プローブするステップは、
応答が受信された場合、周期的ビーコンまたは他の任意のブロードキャストをリスンするために、精密なビームを使用し続けるステップ
をさらに含む、実施形態1〜43のいずれか1つに記載の方法。
45.ビーコンチャネルを検出するステップ
をさらに含む、実施形態1〜44のいずれか1つに記載の方法。
46.ビーコンチャネルを検出するステップは、
知られた発見周波数をスキャンするステップ、
チャネルおよび他のブロードキャスト情報を指し示すポインタを含む発見ビーコンを受信するステップ、
知られたチャネル上でビーコンを検出するステップ、
粗いチャネルスキャンを利用するステップ、または
別のRATもしくは無線ローカルエリアネットワークによって支援されたチャネル情報を獲得するステップ
のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1〜45のいずれか1つに記載の方法。
47.複数のセクタおよび周波数チャネル上で、疑似ランダム方式で発見ビーコンを送信するステップと、
各ビーコンまたはミニビーコンから列を形成するステップと、
ランダムに選択された周波数およびランダムに選択されたセクタ上で、1つのサイクル内で繰り返しなしに、列を送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜46のいずれか1つに記載の方法。
48.疑似ランダムパターンの場合、ビーコンをリスンするために、空間および時間をホッピングするステップ
をさらに含む、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の方法。
49.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された無線送受信ユニット。
50.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されたアクセスポイント。
51.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された基地局。
52.第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
クォータ指向性送信要求フレームを第2のWTRUに送信するステップと、
クォータ指向性送信許可フレームを第2のWTRUから受信するステップと
を含む方法。
53.送信要求フレームは、π/2の電力半値ビーム幅を有する、実施形態52に記載の方法。
54.第1のWTRUが周囲のWTRUから自由にデータパケットを受信できることを周囲のWTRUに通知するために、クォータ指向性受信自由フレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
55.セクタにおいて指向性ビームを送信するように構成された第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
第2のWTRUに方向付けられたセクタの部分内で精密に調整されたビームをブロックするステップと、
第3のWTRUに方向付けられたセクタの部分内で精密に調整されたビームを送信するステップと
を含む方法。
56.送信は、指向性送信要求フレームを含む、実施形態55に記載の方法。
57.送信は、指向性送信許可フレームを含む、実施形態55に記載の方法。
58.第2のWTRUが別のWTRUにもはや送信していないと第1のWTRUが決定した場合、ブロックされた精密に調整されたビームをアンブロックするステップをさらに含む、実施形態55〜57のいずれかに記載の方法。
59.第2のWTRUとピアツーピアで通信する無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
アップリンクとダウンリンクのトラフィック比に従って、ビーコン間隔を適応的に調整するステップ
を含む方法。
60.初期同期を実行し、より高いトラフィックを有するWTRUを、送信を行う第1のWTRUにすることを可能にするステップをさらに含む、実施形態59に記載の方法。
61.特別なイベントに応答して、データパケットまたはACKパケットの終わりに特別な制御パケットを追加するステップと、特別なイベントの後、ビーコン間隔の適応的な調整を再開するステップとをさらに含む、実施形態59または60に記載の方法。
62.前記方法のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える無線送受信ユニット。
63.第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
指向性送信要求(RTS)フレームを第2のWTRUに送信するステップと、
指向性送信許可(CTS)フレームを第2のWTRUから受信するステップと
を含む方法。
64.データを第2のWTRUに送信する前に、指向性CTSフレームを待つステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
65.第2のWTRUへのデータ送信が完了した場合、第1のWTRUが周囲のWTRUから自由にデータパケットを受信できることを周囲のWTRUに通知するために、指向性受信自由(FTR)フレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
66.FTRフレームは、第1のWTRUがその期間の後で利用可能になることを指定する期間を含む、フレーム構造を含む、実施形態65に記載の方法。
67.フレームは、パイ/2のビーム幅を有するクォータ指向性フレームである、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
68.アドホック実施において、第1のWTRUが第2のWTRUと通信し、通信を開始しようと試みている周囲のWTRUを探して、各アンテナセクタを順番にスキャンするステップであって、各アンテナセクタについてのスキャニング継続期間は、マスタクロックに同期させられる、ステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
69.指向性フレームは、アンテナセクタによって識別され、指向性フレームは、データフレームが送信されるアンテナセクタを示す情報要素を有するフレーム構造を含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
70.第1のWTRUが、指向性RTSフレーム内に含まれる継続期間フィールドに従って、ネットワーク割り当てベクトルを設定するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
71.第1のWTRUは、ネットワーク割り当てベクトルの満了に応答して、FTRフレームを受信するために、通信ノードに向けてアンテナセクタを調整する、実施形態70に記載の方法。
72.干渉を回避するために、2つの近隣WTRUの間の既存の通信送信に方向付けられたアンテナセクタをブロックするステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
73.指向性RTSフレームは、ブロックされたセクタの方向には送信されない、実施形態72に記載の方法。
74.第1のWTRUは、発見された周囲の各WTRUに方向付けられたアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
75.第1のWTRUが、第2のWTRUに方向付けられたアンテナセクタ上でのみ、指向性RTSを送信する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
76.第1のWTRUが、残りのすべてのアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信するステップをさらに含む、実施形態75に記載の方法。
77.第1のWTRUが、残りのすべてのアンテナセクタ上で、受信した指向性CTSを中継するステップをさらに含む、実施形態75に記載の方法。
78.第1のWTRUは、発見された周囲の各WTRUに方向付けられたアンテナセクタ上で、指向性FTSフレームを送信する、実施形態65に記載の方法。
79.第1のWTRUが、既存の近隣の通信送信の終了を知らせるFTRフレームを周囲のWTRUから受信するまで、指向性CTSフレームの送信を遅延させることを第2のWTRUに通知するための特別なフィールドを含む、RTSフレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
80.第1のWTRUが、完結した近隣の送信が検出されることを保証するために、いずれの送信の前にも、最小セクタセンシング時間を指定するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
81.センシング時間は、最大パケット継続時間と、バックオフ継続時間と、ACK継続時間の合計に設定される、実施形態80に記載の方法。
82.通信は、中央ハブを介して実施され、中央ハブを介して指向性RTSフレームを送信し、中央ハブを介して指向性CTSフレームを受信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
83.指向性RTSフレームは、プライマリセクタとして指定されたアンテナセクタ上で送信され、他のすべてのセクタは、セカンダリセクタとして指定される、実施形態82に記載の方法。
84.第1のWTRUは、送信をいつ開始すべきかに関する中央ハブからの通知を有する指向性CTSを、プライマリセクタにおいて受信する、実施形態83に記載の方法。
85.第1のWTRUは、すべてのアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信する、実施形態83に記載の方法。
86.前記方法のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える無線送受信ユニット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信方法およびアンテナを含む通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、無線通信において、スマートアンテナ(smart antenna)は、無線伝送環境を最適に使用するために、無線ビーム送信および受信パターンを変化させる能力を有する。スマートアンテナは、コストまたはシステム複雑度を過剰に増すことなく、相対的に高い無線リンク利得を提供するので有利である。移動局(STA)またはアクセスポイント(AP)は、貧弱な無線環境において高い性能を達成するために、スマートアンテナを使用して、指向性のある送信ビームおよび受信ビームを形成することができる。
【0003】
IEEE 802.11無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)などの、2.4GHzおよび5GHz帯域で動作する無線通信システムは、システム広告および発見のために無指向性ビーコンを利用する。より高い周波数帯域と比較して、2.4GHzおよび5GHz帯域における伝送距離はより長く、信号を送信または受信するために、より小さな「アンテナ利得」しか必要とされない。しかし、60GHz帯域など、高周波数WLANで動作するSTAは、無指向性アンテナを使用すると、全方向で見た場合に、無線環境条件がしばしば大幅に悪化することがある。周波数帯域が上がるにつれて、無線環境の悪化が進み、信号が障害物を貫通することがより困難になり、大気吸収が信号を劣化させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
IEEE 802.11無線送受信ユニット(WTRU)は、衝突回避を伴うキャリア検知多重アクセス(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と、送信要求/送信許可(RTS/CTS:Request to Send/Clear to send)メカニズムとに依存して、フレーム衝突を減少させることができる。指向性アンテナを使用する場合、WTRU送信および受信は特定の地理的エリア(またはセクタ)に方向付けられるため、隠れノード問題(hidden node problem)がより一般的になることがある。指向性アンテナを利用するWTRUは、デフネス問題(deafness problem)にも直面する。デフネスは、近隣のWTRUのアンテナが別の方向で受信しているせいで、WTRUの送信が近隣のWTRUによって受信されない場合に発生する(言い換えると、近隣のWTRUは、適切な方向でリスンしていないことがある)。デフネスは、近隣のWTRUが別のWTRUと通信している場合に発生することもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ビーム形成アンテナを有する方法および装置は、複数の指向性アンテナビームを発生させる。WTRUとのアソシエーションに使用するために、発見ビーコン(discovery beacon)が発生させられる。発見ビーコンは、粗くフォーカスされた(coarsely focused)指向性アンテナビームを使用して、複数のセクタに送信される。WTRUは、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを受信することができ、その後、応答メッセージを送信することができる。パケットデータ送信のために、精密にフォーカスされた(finely focused)指向性アンテナビームが確立される。その後、粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、WTRUに周期的ビーコン(periodic beacon)を送信することができる。
【0006】
指向性WTRUのための保護メカニズムは、指向性送信要求(DRTS:directional ready to send)フレームと、指向性送信許可(DCTS:directional clear to send)フレームとを含む。指向性アンテナを有するWTRUは、指向性アンテナに関連付けられた各セクタにおいて、指向性保護メカニズムを使用することができる。指向性アンテナを使用する複数のWTRUの使用から生じるデフネス問題および隠れノード問題は、DRTSフレームおよびDCTSフレームを使用して対処される。指向性受信自由(DFTR:directional free to receive)も開示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システムのシステム図である。
【図1B】図1Aに示された通信システム内で使用できる例示的な無線送受信ユニット(WTRU)のシステム図である。
【図1C】図1Aに示された通信システム内で使用できる例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークのシステム図である。
【図2】発見ビーコン、周期的ビーコン、およびパケットデータ転送を送信するための方法の方法フロー図である。
【図3】粗い指向性ビームを使用する発見ビーコン送信の一例を示す図である。
【図4】指向性アンテナビームを使用する発見ビーコン送信、周期的ビーコン送信、およびパケットデータ転送を示す図である。
【図5】指向性アンテナビームを使用する、発見ビーコン送信、周期的ビーコン送信、およびパケットデータ転送の信号フロー図である。
【図6】指向性アンテナビームを使用する発見ビーコン送信のWTRUスキャニングを示す図である。
【図7】一実施形態による、応答期間が後に続く発見ビーコン送信を示す図である。
【図8】一実施形態による、応答期間が後に続く発見ビーコン送信を示す図である。
【図9】APによって送信された発見ビーコンを受信するためのWTRUの精密なビーム調整を示す図である。
【図10】APによって送信される空間−周波数ビーコンの送信についての方法フロー図である。
【図11】目標WTRUが別のWTRUと通信しているデフネスシナリオの一例を示す図である。
【図12】QDRTS/QDCTS保護メカニズムを実施する図11のWTRUを示す図である。
【図13】送信WTRUが受信WTRUを予期するセクタにおける、QDRTSフレームおよびQDCTSフレームの送信および受信を示す図である。
【図14】本開示によって検討される第1のタイプのデフネス問題を示す図である。
【図15】図14に示されたデフネス問題に対する1つの解決策を示す信号フロー図である。
【図16】本開示によって検討される第2のタイプのデフネス問題を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施できる例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスできるようにすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
【0009】
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
【0010】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインタフェースを取って、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑化するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例を挙げると、基地局114a、114bは、送受信機基地局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは各々、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0011】
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタ毎に1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタ毎に複数の送受信機を利用することができる。
【0012】
基地局114a、114bは、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信することができ、エアインタフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
【0013】
より具体的には、上で言及したように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインタフェース116を確立できる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0014】
別の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用してエアインタフェース116を確立できる、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することができる。
【0015】
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE 802.16(すなわちマイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM:登録商標)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
【0016】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を円滑化するために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE 802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU 102c、102dは、IEEE 802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介して、インターネット110にアクセスする必要がないことがある。
【0017】
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信できることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用できるRAN 104に接続するのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)と通信することもできる。
【0018】
コアネットワーク106は、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするための、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしてサービスすることもできる。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回路交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークとデバイスとからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用できる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
【0019】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、図1Aに示されたWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用できる基地局114aと通信するように、またIEEE 802無線技術を利用できる基地局114bと通信するように構成することができる。
【0020】
図1Bは、例示的なWTRU 102のシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、着脱不能メモリ130と、着脱可能メモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができる。
【0021】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作できるようにする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合することができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合することができる。図1Bは、プロセッサ118と送受信機120を別々のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合できることが理解されよう。
【0022】
送信/受信要素122は、エアインタフェース116を介して、基地局(例えば基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることが理解されよう。
【0023】
加えて、図1Bでは、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116を介して無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば複数のアンテナ)を含むことができる。
【0024】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及したように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えばUTRAおよびIEEE 802.11などの複数のRATを介して通信できるようにするための、複数の送受信機を含むことができる。
【0025】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、着脱不能メモリ106および/または着脱可能メモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。着脱不能メモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、WTRU102上に物理的に配置されたメモリではなく、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)などの上に配置されたメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
【0026】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他のコンポーネントへの電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
【0027】
プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば基地局114a、114b)からエアインタフェース116を介して位置情報を受け取ることができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らの位置を決定することができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法を用いて、位置情報を獲得できることが理解されよう。
【0028】
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合することができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
【0029】
図1Cは、一実施形態による、RAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。RAN104は、IEEE 802.16無線技術を利用して、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信する、アクセスサービスネットワーク(ASN)とすることができる。以下でさらに説明するように、WTRU102a、102b、102cの異なる機能エンティティと、RAN104と、コアネットワーク106との間の通信リンクは、参照点として定義することができる。
【0030】
図1Cに示されるように、RAN104は、基地局140a、140b、140cと、ASNゲートウェイ142とを含むことができるが、RAN104は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数の基地局とASNゲートウェイとを含むことができることが理解されよう。基地局140a、140b、140cは、各々をRAN104内の特定のセル(図示されず)に関連付けることができ、各々が、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含むことができる。一実施形態では、基地局140a、140b、140cは、MIMO技術を実施することができる。したがって、基地局140aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。基地局140a、140b、140cは、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、およびサービス品質(QoS)方針実施などの、モビリティ管理機能を提供することもできる。ASNゲートウェイ142は、トラフィック集約ポイントとしてサービスすることができ、ページング、加入者プロフィールのキャッシング、およびコアネットワーク106へのルーティングなどを担うことができる。
【0031】
WTRU102a、102b、102cとRAN104の間のエアインタフェース116は、IEEE 802.16仕様を実施する、R1参照点として定義することができる。加えて、WTRU102a、102b、102cの各々は、コアネットワーク106との論理インタフェース(図示されず)を確立することができる。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106の間の論理インタフェースは、R2参照点として定義することができ、R2参照点は、認証、認可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用することができる。
【0032】
基地局140a、140b、140cの各々の間の通信リンクは、WTRUハンドオーバおよび基地局間でのデータの転送を円滑化するためのプロトコルを含む、R8参照点として定義することができる。基地局140a、140b、140cとASNゲートウェイ142の間の通信リンクは、R6参照点として定義することができる。R6参照点は、WTRU102a、102b、102cの各々に関連付けられたモビリティイベントに基づいたモビリティ管理を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0033】
図1Cに示されるように、RAN104は、コアネットワーク106に接続することができる。RAN104とコアネットワーク106の間の通信リンクは、例えばデータ転送およびモビリティ管理機能を円滑化するためのプロトコルを含む、R3参照点として定義することができる。コアネットワーク106は、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)144と、認証認可課金(AAA)サーバ146と、ゲートウェイ148とを含むことができる。上記の要素の各々は、コアネットワーク106の部分として示されているが、これらの要素は、どの1つをとっても、コアネットワーク運営体とは異なる主体によって所有および/または運営できることが理解されよう。
【0034】
MIP−HAは、IPアドレス管理を担うことができ、WTRU102a、102b、102cが、異なるASNの間で、および/または異なるコアネットワークの間でローミングを行えるようにすることができる。MIP−HA144は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑化することができる。AAAサーバ146は、ユーザ認証、およびユーザサービスのサポートを担うことができる。ゲートウェイ148は、他のネットワークとの網間接続を円滑化することができる。例えば、ゲートウェイ148は、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU 102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスの間の通信を円滑化することができる。加えて、ゲートウェイ148は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
【0035】
図1Cには示されていないが、RAN104は、他のASNに接続でき、コアネットワーク106は、他のコアネットワークに接続できることが理解されよう。RAN104と他のASNの間の通信リンクは、R4参照点として定義することができ、R4参照点は、RAN104と他のASNの間で、WTRU102a、102b、102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる。コアネットワーク106と他のコアネットワークの間の通信リンクは、R5参照点として定義することができ、R5参照は、ホームコアネットワークと訪問先コアネットワークの間の網間接続を円滑化するためのプロトコルを含むことができる。
【0036】
他のネットワーク112は、IEEE 802.11ベースの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)160にさらに接続することができる。WLAN160は、アクセスルータ165を含むことができる。アクセスルータは、ゲートウェイ機能を含むことができる。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信することができる。アクセスルータ165とAP170a、170bの間の通信は、有線イーサネット(登録商標)(IEEE 802.3規格)、または他の任意のタイプの無線通信プロトコルを介することができる。AP170aは、エアインタフェースを介して、WTRU 102dと無線通信している。
【0037】
APまたは基地局と通信するため、WTRUは、インフラストラクチャモードネットワークの場合は、APもしくは基地局を発見できる必要が、またはアドホックモードネットワークの場合は、他のWTRUを発見できる必要がある。60GHz周波数帯域など、高い周波数帯域では、高利得指向性アンテナが使用される場合、発見が困難になる。その理由は、指向性アンテナは、与えられた時間に特定の方向で送信を行うからである。指向性アンテナは、様々な方向で通信を行うために、自らをステアリングする。指向性アンテナのステアリングまたはビーム形成を行うことによって、あらゆる方向でスキャンを行うことは、機器および処理時間の面で、非常にコストがかかる。
【0038】
したがって、指向性アンテナを使用するスキャンに関連するコストを削減するメカニズムは、特に60GHz帯域などの高周波数帯域において望ましい。アクセスポイントのカバレージエリア内のすべてのデバイスの効率的な発見に加えて、APのカバレージエリア内のWTRUの相対位置または無線位置に関する情報も望ましい。この位置情報は、高速データ転送のための精密ビームを形成する際に、APとAPにアソシエート(associate)されたそれぞれのWTRUの両方によって使用することができる。APのカバレージエリア内のWTRUの位置についての知識を有することは、ネットワーク内における衝突およびボトルネックを回避するのに、また指向性通信から生じる他の問題(例えば、デフネスおよび隠れノードタイプの問題)を解決するのに役立つこともある。
【0039】
空間的発見は、与えられたAPのカバレージエリア内でのWTRUの移動によって、さらに複雑化される。WTRUがAPのカバレージエリア内で移動するにつれて、WTRU、AP、および潜在的には他のWTRUによって経験される、ネットワーク構成および無線環境は、変化し、悪化することがある。ビーム形成調整は、APとWTRUの両方において継続的に必要とされ、このことが、追加のオーバヘッドシグナリングを生み出す。したがって、APのカバレージエリア内でのWTRUの移動を追跡するためのメカニズムは、システム性能を改善することができる。
【0040】
図2を参照すると、APにおいて使用する方法200が開示されている。ステップ210において、発見ビーコンが発生させられる。発見ビーコンは、例えば、AP発見のために必要な様々な情報を含むビーコンとすることができる。発見ビーコンは、IEEE 802.11標準に従ったビーコンとすることができる。ステップ220において、発見ビーコンは、粗いまたは準無指向性の方法で、APによって送信される。以下で説明するように、発見ビーコンが送信される、粗いまたは準無指向性の方法は、無指向性アンテナによって達成することができる。あるいは、発見ビーコン送信の粗いまたは準無指向性の方法は、スイッチビームアンテナを介して、もしくはビーム形成アンテナによって、または指向性アンテナビームを生成することが可能な他の任意のアンテナシステムによって達成することができる。発見ビーコンは、IEEE 802.11標準で説明されるように、ビーコン間隔で周期的に送信することができる。
【0041】
ステップ220において発見ビーコンを周期的に送信している間、APは、ステップ230において、APのカバレージエリア内のWTRUから、何らかの応答(例えば、アソシエーション要求またはプローブ要求など)を受信したかどうかを判定する。APにおいてアソシエーション要求が受信された場合、APは、ステップ240において、WTRUがアソシエーション要求を送信した、APのカバレージエリアのセクタを決定する。その後、ステップ250において、精密な指向性アンテナビームを発生させるために、WTRUとAPによって、精密なビーム形成プロセスを実行することができる。精密なビーム形成プロセスは、IEEE 802.11標準に従って実行することができ、またチャネルサウンディングを行うことと、WTRUとAPの間でチャネル推定行列およびステアリング行列を交換することを含むことができる。アソシエーション要求を送信したWTRUが、APとのアソシエーションをひとたび完了すると、APにおいて、2つのことが発生する。第1に、ステップ260において、APは、(ステップ240において識別されたWTRUのセクタに基づいた精密な指向性アンテナビームを使用して、または発見ビーコン送信のために使用されたビームのような粗いビームを使用して)周期的ビーコンを送信する。第2に、ステップ270において、APとWTRUは、ステップ240において識別されたWTRUのセクタに基づいた精密な指向性ビームを使用して、パケットデータを送信および受信する。
【0042】
図3を参照すると、粗い方法での発見ビーコン送信の一例の図が示されている。ビーコン送信を初期化するために、APに関連付けられたセルのカバレージエリアをセクタ化する、N個の方向が定義される。図3では、N=4であるが、Nは、任意の数とすることができ、4は、説明を簡潔にするために選ばれたにすぎない。第1の時間間隔t1では、APは、セクタ1において、2パイ/Nの電力半値ビーム幅(HPBW:half power beam width)を有する発見ビーコンを送信する。第2の時間間隔t2では、APは、セクタ2において、発見ビーコンを送信する。第3の時間間隔t3では、APは、セクタ3において、発見ビーコンを送信する。第4の時間間隔t4では、APは、セクタ4において、発見ビーコンを送信する。このプロセスは、時分割方法で、N個すべてのセクタにおいて続行される。各発見ビーコン送信の後、APは、WTRUから送信された応答メッセージ(例えばアソシエーション要求)をリスンする。APは、ビーコンを送信するために使用された粗い指向性ビームを使用して、WTRUから送信された応答メッセージをリスンすることができ、または無指向性ビームが使用されてもよい。
【0043】
発見ビーコンは、(1)ビーコン検出、測定、もしくはアソシエーションなどの1つもしくは複数を含むが、それらに限定されない機能のために必要とされる、基本的な内容、(2)APが特定のセクタ内に存在することを識別する、パイロットシンボルの列、(3)ミニビーコンの列、例えば、「s」をAPに関連付けられた粗いセクタの数として、サイズ「s」の粗いセクタ当たりの1つの列、または(4)周期的ビーコンの内容のサブセットを含むことができる。これは、発見ビーコンが、僅かな媒体時間しか占有せず、APを発見しようと試みるWTRUが、発見ビーコンを検出する際に、最短時間で最小エネルギーしか消費しないことを保証する。発見ビーコンがひとたび検出されると、WTRUは、プローブ要求またはアソシエーション要求メッセージをAPに送信することができる。APは、プローブ応答またはアソシエーション応答を送信することによって応答することができ、そのセクタのための周期的ビーコンに切り換えることもできる。
【0044】
発見ビーコンは、送信ビーム識別情報をさらに含むことができる。送信ビーム識別情報は、インデックスの形式を取ることができる。この情報は、周期的ビーコンにおいて使用することもできる。そのような送信ビーム識別情報は、モビリティ機能において使用することができる。例えば、WTRUは、APに応答メッセージを送信するときに、送信ビーム識別情報を報告することができる。このメカニズムは、APがWTRUの位置を決定することを可能にし、またWTRUがAPのカバレージエリア内を移動するときに、APがWTRUの動きを追跡することを可能にする。WTRUは、測定値(例えば、信号強度、信号対干渉比など)などの他の情報とともに、またはいかなる他の情報もしくは測定値を伴わずに、送信ビーム識別情報をAPにエコーバックすることができる。送信ビーム識別情報のこのWTRU報告に基づいて、APは、負荷に基づいて周期的ビーコンをセクタに追加すること、およびセクタ内でより頻繁に発見ビーコンを送信することなどの決定を下すことができる。
【0045】
発見ビーコンは、周期的ビーコンよりも僅かな情報しか含むことができない。発見ビーコンは、より堅牢な符号化またはより強力なスペクトル拡散符号化利得を使用することもでき、それらは、同じ距離を維持しながら、周期的ビーコンまたはパケットデータよりも低い指向性を用いて、発見ビーコンを送信することを可能にする。
【0046】
一実施形態では、発見ビーコンの内容は、周期的ビーコンと同じである。
【0047】
アソシエーションプロセス中、APまたはWTRUは、高いスループットレートでパケットデータを転送するために、精密な指向性アンテナビームを発生させる際に使用する、アンテナトレーニング情報を交換することができる。精密な指向性アンテナビームは、AP、WTRU、または両方において発生させることができる。APにアソシエートされたいずれのWTRUの位置も、アンテナトレーニング情報に基づいて決定し、保存することができる。上で言及したように、いずれのWTRUの位置も、WTRU相対位置または無線位置とすることができる。位置情報は、AP、WTRU、または両方の管理情報ベース(MIB)に保存することができる。
【0048】
パケットデータ送信中、APによって、周期的ビーコンを送信することができる。システムオーバヘッドを低減させるため、周期的ビーコンは、WTRUがすでにAPとアソシエートされたセクタでのみ送信することができる。図4を参照すると、発見フェーズ310において、AP 312は、APのカバレージエリアの、例えば4つのセクタ(C1、C2、C3、C4)上で、粗い方法で発見ビーコンを送信する。WTRU 314、316は、セクタ1において送信される、発見ビーコンC1を受信することができる。WTRU318、320は、セクタ2において送信される、発見ビーコンC2を受信することができる。データ転送フェーズ330の間、AP312にアソシエートされた各WTRU 314、316、318、320にパケットデータを送信するために、精密な指向性アンテナビームが使用される。AP312は、パケットデータをWTRU314と通信するために、指向性アンテナビームF1を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU 316と通信するために、指向性アンテナビームF2を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU 318と通信するために、指向性アンテナビームF3を使用する。AP312は、パケットデータをWTRU320と通信するために、指向性アンテナビームF4を使用する。周期的ビーコンフェーズ350の間、AP312は、AP312にアソシエートされたWTRU314、316、318、320に、周期的ビーコンを送信する。この例では、4つのWTRU314、316、318、320はすべて、AP312に関連付けられたセクタ1および2に所在する。オーバヘッドを最小化するため、一実施形態では、周期的ビーコンは、APにアソシエートされたWTRUが所在するセクタでのみ送信される。したがって、図4に示される例では、AP312は、粗いビームC1およびC2を使用するセクタ1および2でのみ、粗いビームを使用して送信される周期的ビーコンを送信する。
【0049】
図5を参照すると、図4を参照して上で詳細に説明した、発見フェーズ310、データ転送フェーズ330、および周期的ビーコンフェーズ350に、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550も加えた、信号フロー図500が示されている。AP312に電源が投入されると、AP312は、ランダムにセクタを選択することができ、そのランダムに選択されたセクタにおいて、発見ビーコンを送信し始める。図3では、AP312は、第1の発見ビーコン502の送信のために、セクタ1をランダムに選択した。WTRU1 314およびWTRU2 316は、セクタ1に所在し、したがって、第1の発見ビーコン502を受信する。発見ビーコン送信には、リスニング期間が続き、その間、AP312は、発見ビーコンが送信されたばかりのセクタ内に所在するWTRUから送信された、(例えばアソシエーション要求メッセージとすることができる)応答メッセージをリスンする。APが応答メッセージをリスンする時間量は、一定とすることができ、または様々な要因に基づいて調整可能とすることができる。WTRU1 314は、応答504を送信し、WTRU2316は、応答506を送信する。リスニング期間が満了すると、AP312は、発見ビーコン送信のために次のセクタを選択する。開示される実施形態では、連続するセクタ順に発見ビーコンが送信されるように示されているが、これは例示的なものにすぎず、セクタの選択はランダムとすることができ、または例えば既知のトラフィックパターンに基づいて選択することができることに留意されたい。
【0050】
リスニング期間が満了した後、AP312は、セクタ2において、第2の発見ビーコン508を送信する。WTRU3 318およびWTRU4 320は、AP312の第2のセクタに所在するので、第2の発見ビーコン508を受信する。WTRU3 318は、応答メッセージ510を送信し、WTRU4 320は、応答メッセージ512を送信する。第2のリスニング期間が完了すると、AP312は、セクタ3において、第3の発見ビーコン514を送信し、セクタ4において、第4の発見ビーコン516を送信する。この例では、セクタ3およびセクタ4のどちらにも、WTRUは存在しないので、第3および第4のリスニング期間は、さらなる応答メッセージを受信することなく満了する。
【0051】
発見フェーズ310は、所定の期間とすることができ、またはWTRUが発見されるまで継続することができる。発見フェーズは、APのカバレージエリアに入った新しいデバイスを発見できるように、周期的に繰り返すこともできる。発見フェーズ310の完了後、AP312は、この例ではセクタ1およびセクタ2である、WTRUが発見された1つまたは複数のセクタに集中する。
【0052】
発見フェーズ310には、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550が続く。データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550は、AP312と発見されたWTRU314、316、318、320との間のアソシエーション、認証、およびビーム形成により開始する。アソシエーションおよび認証は、WTRUまたはAPによって開始することができ、知られたIEEE 802.11プロトコルに従って進めることができる。AP312とWTRU314、316、318、320の両方が各々、精密な指向性ビームを形成することが可能なように、アンテナトレーニングシンボルおよび/または重みが、AP312と各WTRU314、316、318、320の間で交換される(信号518)。その後、これらの精密なビームは、パケットデータ送信および受信のために使用される。
【0053】
データ転送フェーズ330の間、AP312とWTRU314、316、318、320の間で、パケットデータを交換することができる。データ転送フェーズ330の間、同期(例えば、時間同期および/または周波数同期)が必要とされる。同期は、AP312によって提供することができる。AP312は、周期的ビーコンフェーズ350において、周期的ビーコンを送信することができる。周期的ビーコンフェーズ350とデータ転送フェーズ330は、同時に発生することができ、同時に発生する可能性が高い。AP312は、発見ビーコンに関して上で説明したような粗い方法で、またはパケットデータ送信と同じように精密な指向性アンテナを使用して、周期的ビーコンを送信することができる。図4では、AP312は、各セクタにおいて、粗い周期的ビーコンを送信する。AP312は、セクタ1において、第1の周期的ビーコン520を送信する。WTRU1 314およびWTRU2 316は、第1の周期的ビーコン520を受信する。AP312は、セクタ2において、第2の周期的ビーコン522を送信する。WTRU3 318およびWTRU4 320は、第2の周期的ビーコン522を受信する。周期的ビーコンは、AP312とすでにアソシエートされているWTRUだけが必要とする。したがって、周期的ビーコンは、WTRUが発見され、AP312とアソシエートされた、セクタでのみ送信することができる。したがって、AP312は、セクタ1において、第1の周期的ビーコン524を送信し続け、セクタ2において、第2の周期的ビーコン526を送信し続ける。周期的ビーコン送信の間の時間間隔が、ビーコン間隔である。周期的ビーコン520、522、524、526は、アソシエートされていないWTRUがアソシエーションのために使用できる情報を含むことができる。
【0054】
一実施形態では、周期的ビーコンは、パケットデータ送信のために使用されるのと同じ精密な指向性ビームを使用して、AP312によって送信することができる。これは、図5の信号フロー図400には示されていない。
【0055】
AP312は、AP312とアソシエートされたすべてのWTRUが、AP312からディサソシエート(disassociate)したことを検出したとき、周期的ビーコン送信を中止することができる。AP312は、新しいWTRUがアソシエーションのために利用可能であるかどうかを調べるために、周期的にチェックを行うように構成することができ、したがって、AP312は、発見フェーズ310に周期的に戻ることができる。AP312は、所定の期間(例えば周期的ビーコン間隔の整数倍)の後、発見フェーズ310に戻るように構成することができる。AP312は、アイドルモードで動作しているときは、都合がよければ(opportunistically)発見フェーズ310に戻るように構成することができる。AP312は、AP312がデータ転送フェーズ330および周期的ビーコンフェーズ350を実行しているときに同時に、発見フェーズ310を実行するように構成することもできる。図5は、メッセージフローシーケンスを順番に示しているが、発見フェーズ310、データ転送のための精密なビーム形成フェーズ550、データ転送フェーズ330、および周期的ビーコンフェーズ350は、AP312のカバレージエリア内の異なるWTRUに関しては、同時に発生し得ることを、当業者であれば理解されよう。さらに、図5では、データ転送フェーズ330をただ1回しか示していないが、これは説明を簡潔にするためにすぎない。データ転送は、本明細書で説明される方法、装置、およびシステムの目的であるので、データ転送フェーズ330は、要求に応じて頻繁に発生することができる。
【0056】
APとWTRUの両方が指向性アンテナを含むことができるので、WTRUにおけるアンテナビームスキャニングが重要である。図6を参照すると、WTRU610は、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dを含む。WTRU610は、スキャニングモードに入ったとき、4つの指向性アンテナビームの1つを選択し、セクタスキャニング605を開始する。WTRUのすべての指向性アンテナビームのためのスキャン期間は、セクタの1つにおいて発見ビーコンがAPによって送信される期間である、AP620の発見ビーコン送信間隔とほぼ等しくすることができる。こうすることで、AP620によって完了される指向性発見ビーコン送信608の1つのサイクル中に、WTRU610が、発見ビーコン送信608を受信することを可能にする。例えば、AP620は、純粋に例にすぎない1秒のビーコン間隔を用いて、セクタ1において発見ビーコン6301を送信し始める。同時に、WTRU610は、0.25秒のスキャン期間を用いて、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dのスキャンを開始する。AP620が、セクタ2において、発見ビーコン630を送信し始めたとき、WTRU610は、4つの指向性アンテナビームA、B、C、Dの各々において、それぞれ0.25秒の間、発見ビーコンをスキャンする。WTRU610は、4つの指向性アンテナビームの各々A、B、Cにおいてスキャニングを続行し、各指向性アンテナビームにおけるスキャン期間は、0.25秒である。最後に、WTRU610は、指向性アンテナビームDに切り換わったとき、AP620から送信された発見ビーコン6302を受信する。その後、WTRU610は、セクタ2に関連付けられた応答期間640において応答メッセージを送信し、AP620とのアソシエーションプロセスを開始する。一実施形態では、応答期間640は、セクタ1における発見ビーコン送信時間間隔(すなわち、各セクタ6301、6302などにおける発見ビーコン送信のための時間間隔)に等しくすることができる。AP620とのアソシエーション時に、WTRU610は、発見されたセクタ(すなわち、WTRU610のセクタD)でのみ、AP620によって送信された周期的ビーコンをリスンすることができる。
【0057】
一実施形態では、セクタ当たり送信される発見ビーコンがただ1つしか存在しない場合(言い換えると、ビーコン列が存在しない場合)、APは、ビーコンをすべてのセクタにおいて順番に送信する。WTRUは、4つすべてのセクタについてビーコン送信時間よりも長い期間にわたって各セクタをスキャンする。WTRUは、発見ビーコンを受信するまで、異なるセクタをスキャンし続ける。
【0058】
図6の上の説明から分かるように、発見ビーコン間隔の間にすべてのWTRUセクタをスキャンすることを可能にするスキャン間隔をWTRUにおいて選択することで、第1のスキャンサイクルにおいて、WTRUが発見ビーコンを受信する可能性が高まる。発見ビーコン送信および受信の信頼性を高める別の技法は、APを識別するシグネチャを発見ビーコン内で提供することである。WTRUが複数のAPから発見ビーコンを受信する場合、そのようなシグネチャは、WTRUが適切なAPを選択することを容易にする。
【0059】
上で開示されたシナリオは、APによる発見ビーコン送信が、WTRUにおいて実行される粗いセクタスキャニングと同期が取れていることを仮定している。実際に、これが本当であることもあるが、APとWTRUは同期が取れていない可能性が非常に高い。上で開示された発見ビーコン手順を開始する前に、様々な同期方法を実施することができる。例えば、通常の2.4/5GHzの無線デバイスまたは別の無線アクセス技術(RAT)(例えばセルラシステム)を用いる同期は、AP、WTRU、または両方で実行することができる。内部(ローカル)クロック同期を、AP、WTRU、または両方において実行することができ、それによって、各デバイスの内部クロックは、WTRUがAPにひとたびアソシエートされると、(存在すれば)クロックドリフトを正すことができる。WTRU、AP、または両方は、受信した全地球測位システム(GPS)信号に基づいて、時間同期を実行することができる。
【0060】
粗い指向性アンテナビームを使用する、上で説明した発見ビーコン送信は、中央APまたはコントローラが存在しない、アドホックシナリオにも適用することができる。例えば、IEEE 802.11アドホックモードでは、ターゲットビーコン送信時間(TBTT:Target Beacon Transmission Time)の間に、いずれのWTRUも、ビーコンを送信することができる。選択されたWTRUは、アドホックネットワークにおいて新しいWTRUを発見するために、上で開示された方法で、発見ビーコンを送信することができる。2つ以上のWTRUが同時にアドホックモードに入った場合、ランダムに、それらのうちのいずれか1つを、発見ビーコン送出に専念させることができる。発見ビーコンは、他のWTRUがネットワークを発見できるように、すべての方向に送出することができる。発見ビーコンを送信するWTRUは、発見ビーコンをブロードキャストするために、指定された時間間隔の後、またはアイドルモード中に、発見フェーズに入る。すべてのWTRUは、発見ビーコンを送信する能力を有するので、発見フェーズを担っているWTRUが、ネットワークを出た場合、別のWTRUが、直ちに発見フェーズの責任を引き受ける(すなわち、発見ビーコンを送信する)ことができる。
【0061】
アドホックモードでは、すべてのWTRUが、周期的ビーコンを送信することができる。TBTTの間、WTRUは、活動を行わないランダムなバックオフ期間に入り、完了することができ、その後、周期的ビーコンを送信することができる。ランダムなバックオフ期間を完了した、アドホックネットワーク内の第1のWTRUが、周期的ビーコンを送信する。その後、WTRUは、以降の粗いビーコン送信のために、アドホックネットワーク内の他のWTRUの位置を発見することができる。
【0062】
別の実施形態では、WTRUは、直接リンクプロトコルを使用して、別のWTRUと直接的に通信できることがある。したがって、すべてのWTRUは、他のWTRUを発見するために、発見ビーコンを送信するように構成することができる。WTRUによる発見ビーコンの送信は、APによって基本サービスセット(BSS:basic service set)チャネルまたはオフチャネル(非BSSチャネル)上で、APとは独立に(例えば、(APを潜り抜けて)トンネルされる直接リンクで、もしくはピア間で直接的に)BSSチャネル上で、またはAPとは独立にオフチャネル上で、開始することができる。
【0063】
図7を参照すると、図5を参照して上で開示された発見フェーズ310が示されている。送信APに関連付けられた各セクタにおいて、複数の発見ビーコン710が送信される。各発見ビーコン710の送信後、関連付けられた応答期間720は、発見ビーコンを受信したWTRUが、応答メッセージをAPに送信することを可能にする。APが同じWTRUから2つ以上の応答を受信することも可能である。これは、例えば、WTRUが2つのセクタのエッジ上に所在する場合に、または無線送信環境内の様々な障害物および面からのマルチパス反射のせいで、発生することがある。
【0064】
WTRUが所在する最良の粗いセクタを決定するため、WTRUがいかなる先行する発見ビーコンにも応答していない場合、または現在受信している発見ビーコンが先に受信した発見ビーコンよりも強力である場合、WTRUは、発見ビーコンを受信した後、応答メッセージを送信することができる。APは、最後に受信した応答のみを考慮する。例えば、WTRUが、セクタ1において、発見ビーコンを受信し、応答を送信する。後で、同じWTRUが、セクタ2において、より強力な発見ビーコンを受信する。WTRUは、やはり応答を送信する。WTRUは、セクタ3においても、発見ビーコンを受信するが、この発見ビーコンは、セクタ2において受信した発見ビーコンよりも微弱であり、そのため、WTRUは、応答メッセージを送信しない。APは、受信した応答メッセージに基づいて、WTRUがセクタ2に所在すると決定する。
【0065】
別の実施形態では、図8を参照すると、図5を参照して上で開示された発見フェーズ310が示されている。指向性発見ビーコン送信810は、各セクタにおいて連続的に送信される。APの各セクタにおいて、発見ビーコン810が送信された後、APの各セクタに対して1つの応答期間820を割り当てることができる。WTRUは、様々な発見ビーコン810を受信し、事前に決定すること、または調整可能とすることができる、様々な要因に基づいて、どの発見ビーコンが最良であるかを決定することができる。その後、WTRUは、最強のセクタに関連付けられた適切な応答期間820において、APに応答することができる。
【0066】
上で開示された様々な実施形態では、発見ビーコンを送信したデバイスによって決定された任意の時間に、発見ビーコンを送信したデバイスによって決定された都合がよい時間に、周期的ビーコン期間の直後に、または(設計パラメータとして選択された)特定のオフセットだけ周期的ビーコンからずれて、発見ビーコンを配置することができる。
【0067】
図9を参照すると、粗い/精密なプロービングの図900が示されている。この例では、WTRUは、アクティブスキャニングを実行している。WTRUは、閾値時間量またはスキャニングサイクルの閾値数の間、発見ビーコンを受信していない場合、(プローブ要求メッセージなどの)プローブメッセージをAPに送信することができる。これは、例えば、WTRUが発見ビーコン送信の範囲外にいる場合に、または物体が粗く送信された発見ビーコンでさえも妨害する場合に発生することがある。WTRUは、4個のセクタ912上でプローブメッセージを送信することによって開始する。このシナリオでは、相対的に粗いセクタ化に対する電力割り当てのせいで、4個のセクタ912上で送信されるプローブメッセージの送信距離は、AP920による検出には十分ではない。WTRU910が、AP920から応答メッセージを受信しない場合、セクタの数が、(この例では2倍することによって)8セクタに増やされる。今では、WTRU910は、8個のセクタ914上でプローブメッセージを送信し、より狭くフォーカスされた指向性アンテナビームは、より長い送信距離を達成する。しかし、この例では、8個のセクタ914上でのプローブメッセージの送信でも、AP920がプローブメッセージを受信するにはまだ不十分である。再び、WTRU910は、(所定の数の送信サイクルまたは所定の期間が経過しても)AP920から応答メッセージを受信しない場合、2倍することによって、指向性アンテナのセクタの数を増やす。次に、WTRU910は、16個のセクタを使用して、16個のセクタ916上でプローブメッセージを送信する。16個のセクタを使用する場合の送信距離は、AP920に到達するのに十分であり、AP920は、その後、プローブ応答メッセージを送信することができる。上の説明では、プローブメッセージの送信のために使用されるセクタの数が調整されたと決定されるまで、WTRU910は、1つのサイクル内で、セクタの各々においてプローブメッセージを送信することができる。
【0068】
WTRU910は、AP920からプローブ応答を受信した場合、AP920からの周期的ビーコンまたは他の任意のブロードキャストをリスンするために、プローブメッセージの送信を成功させた精密なビームを使用し続ける。AP920は、周期的ビーコンをWTRU910に送信する場合、粗いビーム(図示の例では、セクタ2に関連付けられた粗いビーム)を使用し続けることができる。WTRU910およびAP920はともに、パケットデータ送信のために、精密に調整された狭いアンテナビームを使用することができる。
【0069】
上で開示された実施形態では、APがどの周波数チャネル上で発見ビーコンを送信するかの決定が、APのカバレージエリア内のWTRUに分かっていた。いつもこうとは限らないことがあり、APによって送信された発見ビーコンを受信する前に、WTRUは、利用可能なチャネルをスキャンして、APがどのチャネル上で送信しているかを決定する必要があることがある。APのアクティブチャネルを決定するためにWTRUが行うチャネルのスキャニングは、発見ビーコンが送信される固定された発見チャネルを利用することができる。この発見チャネルは、APとWTRUによって、事前に知られていなければならない。別の実施形態では、APは、複数のチャネル上で発見ビーコンを送信することができ、それによって、WTRUが発見ビーコンを検出できる機会を増やす。別の実施形態では、APは、高い符号化利得を使用する、固定の1つまたは複数のチャネル上で、発見ビーコンを送信することができる。この実施形態では、チャネルが別のシステムによって占有されている場合でも、またはチャネルが高い環境的干渉のせいで中断される場合でも、相対的に高い符号化利得は、WTRUが、発見ビーコンを復号し、システムにアクセスすることを可能にする。別の実施形態では、WTRUは、同時に複数のチャネルをスキャンすることができ、それによって、発見ビーコンを受信する時間を短縮する。別の実施形態では、WTRUは、APが発見ビーコンを送信する、1つのチャネルおよび/または複数のチャネルに関する情報を受信することができる。この情報は、WTRUが現在それを用いて通信している、第2の無線アクセス技術(RAT)によって提供することができる。WTRUは、この情報をひとたび受信すると、適切なチャネルに同調し、発見ビーコンを受信することができる。
【0070】
APが発見ビーコンを送信するチャネルが分からない、別の実施形態では、発見ビーコン送信のために、空間−周波数ホッピングを使用することができる。図10を参照すると、空間−周波数ビーコンを送信するための方法1000は、空間−周波数ビーコンが送信されるセクタの数Mを、APが決定することから開始する(1010)。次に、APは、空間−周波数ビーコンが送信される周波数チャネルの数Nを決定する(1020)。その後、APは、すべての可能な組み合わせ(M,N)の集合からセクタMと周波数チャネルNの組み合わせをランダムに選択することによって、空間−周波数ビーコン列を発生させる(1030)。その後、APは、空間−周波数ビーコン列を送信する(1040)。空間−周波数ビーコン列は、各セクタMにおける、各周波数チャネルN上での、少なくとも1つの空間−周波数ビーコン送信を含む。その後、1040における空間−周波数ビーコン送信が、プロセスが終了するまで継続的に繰り返される。
【0071】
M個のセクタおよびN個の周波数チャネルが可能であると仮定すると、したがって、MのN倍の一意的なセクタ−周波数の組み合わせが存在し、そのため、ビーコン送信デバイスは、これらの(M,N)組み合わせからランダムに送信すべきである。1つの可能な方法は、空間−周波数ビーコン列と呼ぶことができる、これらの組み合わせを1つのサイクルの間に1回だけランダムに選択し、このビーコン列を継続的に繰り返すことである。したがって、先に発見されたデバイスは、特定の近隣デバイスによって使用されるビーコン列が分かり、使用されることが分かった組み合わせにスキャニング選択(セクタおよび周波数)をフォーカスする。
【0072】
APから発見ビーコンを獲得することを望むWTRUは、周波数をロックし、指向性アンテナビームを使用してスキャンを実行することができる。WTRUが発見ビーコンをひとたび獲得すると、APは、将来の発見ビーコン送信のために、疑似ランダム空間−周波数パターンの通知を伝えることができる。
【0073】
本明細書で説明する実施形態のいずれにおいても、緩やかな同期方法を適用して、スループットを改善することができる。第1の緩やかな同期方法では、ビーコン間隔(すなわち、連続的なビーコン送信の間の間隔)を調整するために、適応ビーコン送信が利用される。ビーコン間隔は、与えられたAPのアップリンク/ダウンリンクトラフィック比を含む様々な要因、またはスキャン期間の変化に基づいて、適合させることができる。第2の緩やかな同期方法では、例えば、非対称トラフィックが存在する場合(例えば、セットトップボックス(STB)と高精細度(HD)ディスプレイの間のデータトラフィックでは、ダウンリンクトラフィックがアップリンクトラフィックよりもはるかに多い)、初期同期の後、より多くのトラフィックを有するノードが、送信し、その後、他のノードが肯定応答(ACK)を送信するのを待つ。例えば、いくつかのタイプの所定のイベントなど、通常のビーコン送信が望まれる場合、データまたはACKパケットの終わりに、通常の方法でビーコン送信を開始するべきであることを知らせる、制御パケットを追加することができる。所定のイベントが完了すると、周期的ビーコン送信を行わずに、以前のように、非対称データ送信を開始することができる。
【0074】
上で説明した発見フェーズ310の後、データ転送フェーズ330の間に、隠れノード問題およびデフネスに対処するために、いくつかの保護メカニズムを使用することができる。一実施形態では、WTRUは、近隣WTRUに通信情報を提供するために、すべてのセクタ/クォータに、クォータ指向性送信要求(QDRTS:quarter directional Request−to−Send)メッセージおよびクォータ指向性送信許可(QDCTS:quarter directional Clear−to−Send)メッセージを送信する。この保護メカニズムは、QDRTS/QDCTSメッセージの使用からもたらされることがある、起こり得るあらゆるタイミング遅延を無効化するために、クォータ指向性受信自由(QDFTR:quarter directional Free−to−Receive)メカニズムを用いて増強することができる。クォータ指向性送信の使用は(すなわち、パイ/2のセクタにおける送信は)、一例として、説明の目的のみで提示されたにすぎないことに留意されたい。本明細書で提示されたのと同じ方法は、任意のセクタ幅の送信に適用することができる。QDRTS、QDCTS、およびQDFTRは、セクタサイズに従って、名前を変更することができる。
【0075】
図11を参照すると、目標WTRU Aが別のWTRU Bと通信している際の、デフネスシナリオの一例が示されている。この例では、WTRU A、WTRU B、およびWTRU Cという3つのWTRUが、指向性通信を実行することができ、4つのセクタ1、2、3、4において、アンテナビームを送信および受信することができる。WTRU AがWTRU Bと通信する場合、WTRU Aは、WTRU Aの送信アンテナが、セクタ1、2、4の方向においてそれぞれ同調しないように、セクタ1、2、4においてアンテナビームをブロックする。したがって、WTRU Aは、セクタ3でのみ、アンテナビームを使用して通信する。同様に、WTRU Aと通信しているWTRU Bは、セクタ1に関連付けられたアンテナビームだけを使用する。WTRU Cは、WTRU AとWTRU Bが行っている通信に気づいておらず、そのため、WTRU Cが、DRTS信号をWTRU Aに送信した場合、WTRU Aは、WTRU CからのDRTSを受信することが可能ではない。言い換えると、WTRU Aは、WTRU CのDRTS送信に対してデフネスの状態にある。
【0076】
QDRTSフィールドで示される継続時間は、媒体が予約された正確な時間を表さないことがあるので、QDFTRフレームが必要とされることがある。QDRTS/QDCTSフレームは、すべてのセクタにおいて送信することができ、これらのフレームの送信は、これらのセクタにおいて進行中の送信のせいで、遅延させられることがある。
【0077】
一実施形態では、上で図11において説明したデフネス問題は、QDRTSおよびQDCTSシグナリングを交換することによって、対処することができる。この交換は、2つのWTRUがビジーであることを、周囲のすべてのWTRUに通知し、周囲のWTRUは、通信中のWTRUの送信に干渉しないように、通信中のWTRUの方向にあるセクタをブロックすることができる。このメカニズムは、目標WTRUが通信に利用可能であることも保証する。パケット転送が終了すると、両方のWTRUは、以下で説明するように、WTRUが再び自由に受信できることを知らせるQDFTRメッセージを、すべてのセクタにおいて送信することができる。
【0078】
WTRUは、QDRTSメッセージまたはQDCTSメッセージに含まれる継続時間フィールドに従って、それぞれのネットワーク割り当てベクトル(NAV:network allocation vector)を設定することができる。NAVが満了した場合、WTRUは、通信中のノードからQDFTRメッセージを受信するために、アンテナを通信中のノードに対して同調させるための通知としてこの満了を使用する。以下で説明するどのシナリオでも、QDFTRメッセージを使用しないこともできる。
【0079】
WTRUは、すべての方向においてQDRTS信号を送信する場合、送信を許可されていないセクタをスキップすることができる。WTRUが、送信前に媒体を検知する場合、僅かな遅延(例えば、IEEE 802.11におけるフレーム間隔(IFS:Inter Frame Spacing))が生じることがある。WTRUは、媒体がビジーであると検出した場合、(それをブロックされたセクタと見なして)そのセクタをスキップすることができ、次のセクタにおいて、媒体がビジーでないと決定した後に、QDRTS信号を送信することができ、以降のセクタでも同様である。WTRUが、すべての方向において、QDCTS信号を送信する場合も、同じ方法を適用することができる。代替的または追加的に、WTRUは、セクタをスキップすることができ、その場合、スキップしたセクタに後で戻ることができる。例えば、WTRUは、(例えば、ブロッキングをトリガしたQDRTSおよびQDCTSから決定される、計算されたNAV値に基づいた)WTRUがアンブロックとなる適切な時間に、セクタに戻ることができる。例えば、WTRUは、進行中の指向性送信を中断すること、アンブロックとなるセクタに同調すること、およびQDRTS、QDCTS、またはWTRUがビジーであることをこのセクタ内の他のWTRUに通知し、利用可能になる予想時間を示す、他の何らかの指向性メッセージを送信することができる。
【0080】
図12を参照すると、上で説明したQDRTS/QDCTS保護メカニズムを実施する、図11のWTRUが示されている。WTRU Aは、WTRU Aに関連付けられた4つのセクタの各々において、QDRTS信号を送信することができる。セクタ1では、QDRTS1が送信され、セクタ2では、QDRTS2が送信され、他についても同様である。QDRTS送信は、WTRU Bとの通信を確立しようというWTRU Aの意図を示す。WTRU Aは、WTRU Aに関連付けられたセクタのすべてを順番にスイープする輪番的な方法で、QDRTS信号を送信することができ、またはWTRU Aは、ランダムな方法、もしくは他の何らかの基準に基づいて、QDRTS信号を送信することができる。WTRU Aのセクタの1つまたは複数が、例えば、示されていない別のWTRUと通信しているために、送信をブロックされている場合、そのブロックされているセクタでは、QDRTSは送信されない。
【0081】
WTRU AからQDRTS信号を受信すると、WTRU Bは、WTRU Bが通信に利用可能である場合は、すべてのブロックされていないセクタにおいて、WTRU BがWTRU Aと通信していることをWTRU Bの近隣WTRUのすべてに通知する、応答QDCTS信号を送信することができる。WTRU Aは、(MAC層メッセージに基づいて事前構成すること、または様々な基準に基づいてWTRUに動的に設定することができる)指定された期間が過ぎても、WTRU BからQDCTS応答信号を受信しない場合、WTRU Bは利用不可能であると結論することができる。その場合、WTRU Aは、チャネルが空いていることをWTRU Aの近隣WTRUに通知するQDFTRフレームを、すべてのセクタにおいて送信することができる。
【0082】
QDRTSフレームおよびQDCTSフレームは、WTRUの送信セクタ番号(すなわち、WTRUが通信しようと意図するセクタ)を定める、情報要素またはフィールドを含むことができる。すべてのWTRUは、ネットワーク内のWTRU間の通信の方向を知るようになるので、この情報要素またはフィールドは、ネットワークが空間ダイバーシチを維持するのを助けることができる。その後、ネットワーク内での干渉を最低限に抑えるため、WTRUの間で選択的な通信経路を確立することができる。例えば、図12を引き続き参照すると、WTRU Aによって送信され、WTRU Cによって受信されるQDRTS3は、WTRU AがWTRU Aのセクタ3を介して通信していることをWTRU Cに通知する情報を含むことができる。その場合、WTRU Cは、WTRU AおよびWTRU Bから離れるように方向付けられたセクタ1またはセクタ3を使用する通信は、WTRU AとWTRU Bの間の通信に干渉しないことを知ることができる。QDCTSおよびQDRTSシグナリングに基づいて、空間的な関係を決定し、干渉を最低限に抑えるために、様々なアルゴリズムを利用することができる。
【0083】
一実施形態では、WTRU AとWTRU Bの間の通信セッションが完了すると、WTRU AとWTRU Bの両方は、上で説明したような、QDRTS信号およびQDCTS信号を送信するのと同じ方法で、QDFTR信号を送信することができる。QDFTR信号は、WTRU AおよびWTRU Bが自由にパケットを受信できることを、WTRU Cおよび他の近隣WTRUに通知する。QDFTRフレームは、QDRTSおよびQDCTSと同様の制御フレームである。QDFTRフレームを受信したWTRUは、送信WTRUが通信を終了し、他の任意のデータを受信するのに利用可能であることを知る。QDFTRフレームは、期間の通知を含むことができ、これは、その期間が経過した後、送信WTRUが利用可能になることを明示する。QDFTRフレームはすべての近隣WTRUに送られるので、QDFTRの宛先は、ブロードキャストアドレスである。
【0084】
一実施形態では、WTRU AおよびWTRU Bは、WTRUが発見された方向において、QDRTSおよびQDCTSを送信することができる。図13を参照すると、WTRU A、WTRU B、およびWTRU Cが、各WTRUが受信WTRUを予期するセクタにおいて、QDRTSフレームおよびQDCTSフレームを送信および受信することを示す図が示されている。WTRU Aは、セクタ3およびセクタ4において(すなわち、WTRU BおよびWTRU Cが発見された方向において)、QDRTSフレームを送信することができ、WTRU Bは、(発見されたWTRU AおよびWTRU Cの方を向いた)セクタ1およびセクタ4においてQDRTSフレームを送信することができる。追加的または代替的に、WTRU AおよびWTRU Bは、発見されたWTRUの方を向いたセクタにおいて、QDFTR信号を送信することができる。あるいは、QDFTR信号は、最近ネットワークに入った新しい近隣WTRUもQDFTRフレームを受信することを保証するため、セクタのすべてにおいて送信することもできる。
【0085】
送信元WTRUが送信するデータを有する一実施形態では、WTRUは、宛先WTRUの位置が先に分かっている場合、宛先WTRUの方向にのみ、QDRTSフレームを送信する。その後、送信元WTRUは、QDCTSフレーム応答を待つことができる。QDCTSフレームの受信に応答して、送信元WTRUは、以下のオプションのうちの少なくとも1つを開始することができる。送信元WTRUは、他のすべての残りの方向において、QDRTSフレームを送信することができる。送信元WTRUは、すべての残りの方向において、受信したQDCTSフレームを中継することができる。宛先ノードは、すべての残りの方向において、QDCTSフレームを送信することができる。この実施形態では、QDRTS/QDCTSフレームを受信するすべてのWTRUは、それぞれのNAV内に更新されたタイミング情報を有し、予約された媒体の継続期間を知っているので、データ送信の終わりに、QDFTRフレームを送信することを必要としないことがある。
【0086】
別の実施形態では、上で説明したデフネス問題を緩和するために、QDRTS/QDCTS保護メカニズムを使用することができる。図14を参照すると、送信元WTRU(WTRU S)と宛先WTRU(WTRU D)が通信しており、WTRU Bに、そのセクタ2およびセクタ4に関連付けられた指向性アンテナをブロックさせる。一方、WTRU Aは、WTRU SとWTRU Dの間の通信に対する干渉を回避するために、そのセクタ3に関連付けられた指向性アンテナをブロックする。WTRU Bは、そのセクタ1の指向性アンテナからWTRU Aへの送信は自由に行うことができるが、WTRU Aがそのセクタ3をブロックしたせいで、QDCTSフレームに応答したQDCTSフレームを、WTRU Bが受信しない場合、デフネス問題が生じる。
【0087】
上で説明したデフネス問題を解決するため、WTRUは、トリガイベントが発生するまで送信を遅延させることを、他のWTRUに通知することができる。このトリガイベントは、QDFTRフレームの受信、NAVタイマの満了、または他の何らかのトリガイベントとすることができる。
【0088】
図15を参照すると、図14のWTRU AおよびWTRU Bについての信号フロー図が示されている。上で説明したように、WTRU Bは、2つの反対方向の指向性アンテナをブロックし、WTRU Bの残りの指向性アンテナによって受信される送信はいずれも、WTRU SとWTRU Dの間ですでに確立された通信と衝突すると決定する。デフネスシナリオの決定に応答して、WTRU Bは、WTRU Aが、QDFTR、またはWTRU SとWTRU Dの間の送信の終了を知らせる他の任意のFTR信号を受信する後まで、応答QDCTS信号の送信を遅延させることを、WTRU Aに通知する情報要素またはフィールドを含むQDRTS信号を、WTRU Aに送信する。WTRU AおよびWTRU Bが、それぞれのQDFTRフレーム(QDFTR_2およびQDFTR_3)をひとたび受信すると、WTRU Bは、QDRTSフレームを送信し、WTRU Aは、QDCTSフレームを送信する。このシグナリング交換は、WTRU BとWTRU Aの間の通信のためのチャネルを予約する。図15に示されるように、WTRU Bは、WTRU DからQDFTRフレームを受信した後、セクタ2、セクタ3、およびセクタ4において、QDRTSフレーム(それぞれQDRTS_2、QDRTS_3、QDRTS_4)を送信することができる。WTRU Aは、すべてのセクタにおいて、QDCTSフレーム(それぞれQDCTS_1、QDCTS_2、QDCTS_3、QDCTS_4)を送信することができる。あるいは、WTRU Bは、QDFTRフレームを受信した後、セクタ2、セクタ3、およびセクタ4において、さらに再びセクタ1において、QDRTSフレームを送信することができる。一実施形態では、QDRTSフレーム、QDCTSフレーム、および/またはQDFTRフレームは、WTRUが発見されたセクタでのみ送信することができる。
【0089】
図16は、WTRUが、(別のセクタにおける)進行中の送信のせいで、あるセクタをブロックし、結果として、ブロックされたセクタにおいて近隣WTRUから着信したQDRTSおよびQDCTSに対してデフネスになる、別のデフネスシナリオの図である。WTRU AおよびWTRU Bは、確立された直接通信を有するが、直接通信のために使用されるセクタ、すなわち、WTRU Aのセクタ2およびWTRU Bのセクタ1を除いて、その後、すべてのセクタをブロックする。WTRU AとWTRU Bはともに、図16に示されるように、WTRU CおよびWTRU Dからの潜在的なQDRTSおよびQDCTSのいずれに対しても、今はデフネス状態にある。したがって、WTRU AおよびWTRU Bは、WTRU CとWTRU Dの間の通信セッションには気づかない。WTRU AとWTRU Bは、通信セッションを完了したとき、それらのセクタ3およびセクタ4の各々において、送信を開始すべきでないが、それは、これらの送信が、WTRU CとWTRU Dの間の通信に対して干渉することがあるからである。このデフネス問題は、そのセクタにおけるいずれの送信の前にも、最小セクタセンシング時間を指定することによって、回避することができる。例えば、WTRU AとWTRU Bは、それらのセクタ3またはセクタ4の各々において、WTRU AとWTRU Bが、受信WTRUからの肯定応答(ACK)フレームを含む、WTRU CとWTRU Dの間の送信の完了を捉えることを保証する継続期間にわたって、チャネルをセンスすることができる。このようにして、WTRU AとWTRU Bは、WTRU CとWTRU Dの間の通信セッションのいずれかの方向が影響を受けるかどうかをセンスすることができる。例えば、セクタ当たりのセンシング時間は、
センシング時間=MAX_Packet_duration+バックオフ時間(例えば、ショートフレーム間隔(SIFS:short interframe spacing))+ACK時間
として定義することができる。
【0090】
上では特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、各特徴または要素は、単独で使用でき、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用できることを当業者であれば理解されよう。加えて、本明細書で説明した方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行する、コンピュータ読取り可能媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能媒体の例は、(有線接続または無線接続を介して送信される)電子信号と、コンピュータ読取り可能記憶媒体とを含む。コンピュータ読取り可能記憶媒体の例は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、これらに限定されない。ソフトウェアと連携するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数送受信機を実施するために使用することができる。
【0091】
実施形態
1.指向性アンテナを使用するステップ
を含む、デバイス発見のための方法。
2.発見のための専用ビーコンを提供するステップ、
発見フェーズ中に粗い方法で指向性ビーコンを使用するステップ、
発見フェーズ中に受信した情報を使用して、データ送信または周期的ビーコン送信のための精密な指向性ビームを使用するステップ、
発見されたセクタでのみ粗い周期的ビーコンをブロードキャストするステップ、または
範囲外デバイスを発見するためのメカニズムを提供するステップ
のうちの少なくとも1つをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
3.ビーコン列を繰り返すステップ
をさらに含む、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の方法。
4.デバイスの周囲の複数の方向に時分割手法で発見ビーコンを送信するステップであって、発見ビーコンは、2パイ/Nの電力半値ビーム幅でN個のセクタに送信される、ステップ
をさらに含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
5.発見ビーコンに対する応答をリスンするステップ
をさらに含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.ビーコン送信のチャネル周波数が分かっている、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
7.ビーコン送信のチャネル周波数が分かっていない、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
8.ビーコン送信デバイスをオンにするステップ
をさらに含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
9.発見期間を開始するステップであって、
発見ビーコンを粗い指向性ビームでランダムに選択された第1のセクタに送信するステップと、
ある期間にわたって周囲のデバイスからの応答をリスンするステップと、
第2のセクタに移り、発見ビーコンを送信するステップと
を含むステップ
をさらに含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.発見ビーコンがすべての粗いセクタに送信された場合、発見されたデバイスを含むセクタに集中するステップ
をさらに含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
11.これが最初の発見期間である場合、発見期間が、所定の期間にわたって、またはデバイスが見つかるまで継続するステップ
をさらに含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
12.発見された局との間でアソシエートするステップと、
アンテナトレーニングシンボルまたは重みを交換するステップと、
交換されたトレーニングシンボルまたは重みに基づいて、発見された局との間で精密なビームをビーム形成するステップと
をさらに含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
13.精密なビームは、送信デバイスにおいて形成される、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の方法。
14.精密なビームは、受信デバイスにおいて形成される、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の方法。
15.精密なビームは、高スループットのデータ送信および受信のためのものである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.同期を実行するステップ
をさらに含む、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
17.同期は、
発見ビーコンの粗いセクタを使用して、粗い周期的ビーコンを送信するステップであって、周期的ビーコンは、発見されたデバイスを含むセクタに送信される、ステップ
精密な周期的ビーコンを送信するステップであって、結果として得られた周期的ビーコンのための精密なセクタは、データ送信のために使用されるセクタであり、新しいデバイスは、発見ビーコン送信に基づいてアソシエートされる、ステップ、または
すべてのデバイスがアソシエートされた場合、もしくはビーコン送信デバイスが、セクタのどの追加のデバイスにもアソシエートすることを許可しない場合、精密な周期的ビーコンのみを送信するステップ
のうちの少なくとも1つによって実行される、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.周期的ビーコンを切断するステップと、
そのセクタの最後の局(STA)がビーコン送信デバイスとディサソシエートしたことをビーコン送信デバイスが検出した場合、またはセクタ内にSTAが存在しないことをビーコン送信デバイスが検出した場合、発見ビーコンを送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.新しいデバイスがあるかどうかチェックするステップであって、
発見ビーコンをすべてのセクタに周期的に送信するステップ、または
アイドルモード中に、発見ビーコンをすべてのセクタに都合がよければ送信するステップ
のうちの少なくとも1つを含むステップ
をさらに含む、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.スキャニング動作を実行するステップ
をさらに含む、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.スキャニング動作は、
1つの完結したアクセスポイント(AP)サイクル中に、各粗いセクタにおいて発見ビーコンがないかどうかスキャンするステップ
を含む、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の方法。
22.APとアソシエートするステップと、
発見されたセクタにおいて周期的ビーコンをリスンするステップと、
STAが位置を変えた場合、発見ビーコンをリスンし続けるステップと
をさらに含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の方法。
23.周期的ビーコンを受信しているセクタにおいてSTAがオンに切り換わった場合、周期的ビーコンを受信するステップと、
周期的ビーコンからの情報に基づいて、アソシエーション要求を送信するステップと、
データ転送のためのビーム形成を実行するステップと、
発見されたセクタでのみ周期的ビーコンをリスンするステップと
をさらに含む、実施形態1〜22のいずれか1つに記載の方法。
24.1つの専用STAが、ネットワーク内において新しいSTAを見つけるために、発見ビーコンを送出する、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の方法。
25.周期的ビーコンは、いずれかのSTAによってブロードキャストされる、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の方法。
26.発見ビーコンは、すべての方向に送信される、実施形態1〜25のいずれか1つに記載の方法。
27.指定された時間間隔の後、またはアイドルモード中に、発見ビーコンをブロードキャストするために、発見フェーズに入るステップ
をさらに含む、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の方法。
28.ランダムなバックオフに入るステップと、
STAがバックオフを完了した第1のSTAである場合、周期的ビーコンを送信するステップと、
STAを含むセクタを発見するステップと、
STAを含むセクタに粗い周期的ビーコンを送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜27のいずれか1つに記載の方法。
29.STAは、すべてのSTAの間で調整を提供し、ネットワーク同期を維持する、一時的なAPとして機能する、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
30.どのSTAも、他のあらゆるSTAを発見することができる、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の方法。
31.発見プロセスを、
APを通して、基本サービスセット(BSS)チャネルもしくはオフチャネル上で、
APとは独立に、BSSチャネル直接リンク上で、もしくはピア間で直接的に、または
APとは独立に、オフチャネル上で、
開始するステップ
をさらに含む、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の方法。
32.発見ビーコンは、STAが発見されていないセクタだけに、またはすべてのセクタに送信される、非常に短いビーコンである、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の方法。
33.発見ビーコンは、
周期的ビーコンの内容のサブセット、
少なくとも以下の1つ、すなわち、
ビーコン検出、測定、もしくはアソシエーション、
APが特定のセクタ内に存在することを識別するパイロットシンボルの列
のうちの少なくとも1つを含む機能のための基本的な内容、または
ミニビーコンの列
を含む、実施形態1〜32のいずれか1つに記載の方法。
34.APが同じSTAから2つ以上の応答を受信した場合、発見ビーコンを検出した後、STAが応答するステップと、
STAがこれまで応答していない場合、またはこれまでのセクタよりも現在のセクタにおける発見ビーコンの方が強力である場合、
最後に受信した応答を考慮するステップと
をさらに含む、実施形態1〜33のいずれか1つに記載の方法。
35.連続的な指向性発見ビーコン送信を送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜34のいずれか1つに記載の方法。
36.STAが最良の発見ビーコンを受信したセクタにおいて、1つの応答を送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜35のいずれか1つに記載の方法。
37.発見ビーコンを、以下のうちの少なくとも1つに基づいて、すなわち、
ビーコン送信デバイスによって決定された任意の時間、
ビーコン送信デバイスによって決定された都合のよい時間に、
新しいSTAを見つける際に追加の情報を獲得したとき、
周期的ビーコン期間の直後に、または
特定のオフセットだけ周期的ビーコンからずれて
配置するステップ
をさらに含む、実施形態1〜36のいずれか1つに記載の方法。
38.発見ビーコンは、APの識別情報を示すシグネチャを含む、実施形態1〜37のいずれか1つに記載の方法。
39.同期は、
通常の2.4/5GHz無線デバイスもしくは別の無線アクセス技術(RAT)を用いる同期、
内部クロックを使用する同期、または
全地球測位システム(GPS)ベースの同期
を含む、実施形態1〜38のいずれか1つに記載の方法。
40.発見ビーコンまたは周期的ビーコンは、識別情報を送信する、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の方法。
41.少なくとも部分的に識別情報に基づいて、周期的ビーコンをセクタに追加する、またはセクタにおいて発見ビーコンをより頻繁に送信するステップ
をさらに含む、実施形態1〜40のいずれか1つに記載の方法。
42.発見ビーコンが受信されない場合、APを探してプローブするステップ
をさらに含む、実施形態1〜41のいずれか1つに記載の方法。
43.プローブするステップは、
粗いプローブをすべてのセクタに送信するステップと、
各セクタにおいてプローブをN回送信するステップと、
応答をリスンするステップと、
応答が受信されない場合、各粗いセクタを半分に分割し、応答が受信されるまで、またはビームのフォーカスを狭めることができなくなるまで、
プローブをN回再送するステップと
を含む、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の方法。
44.プローブするステップは、
応答が受信された場合、周期的ビーコンまたは他の任意のブロードキャストをリスンするために、精密なビームを使用し続けるステップ
をさらに含む、実施形態1〜43のいずれか1つに記載の方法。
45.ビーコンチャネルを検出するステップ
をさらに含む、実施形態1〜44のいずれか1つに記載の方法。
46.ビーコンチャネルを検出するステップは、
知られた発見周波数をスキャンするステップ、
チャネルおよび他のブロードキャスト情報を指し示すポインタを含む発見ビーコンを受信するステップ、
知られたチャネル上でビーコンを検出するステップ、
粗いチャネルスキャンを利用するステップ、または
別のRATもしくは無線ローカルエリアネットワークによって支援されたチャネル情報を獲得するステップ
のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1〜45のいずれか1つに記載の方法。
47.複数のセクタおよび周波数チャネル上で、疑似ランダム方式で発見ビーコンを送信するステップと、
各ビーコンまたはミニビーコンから列を形成するステップと、
ランダムに選択された周波数およびランダムに選択されたセクタ上で、1つのサイクル内で繰り返しなしに、列を送信するステップと
をさらに含む、実施形態1〜46のいずれか1つに記載の方法。
48.疑似ランダムパターンの場合、ビーコンをリスンするために、空間および時間をホッピングするステップ
をさらに含む、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の方法。
49.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された無線送受信ユニット。
50.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されたアクセスポイント。
51.実施形態1〜48のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成された基地局。
52.第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
クォータ指向性送信要求フレームを第2のWTRUに送信するステップと、
クォータ指向性送信許可フレームを第2のWTRUから受信するステップと
を含む方法。
53.送信要求フレームは、π/2の電力半値ビーム幅を有する、実施形態52に記載の方法。
54.第1のWTRUが周囲のWTRUから自由にデータパケットを受信できることを周囲のWTRUに通知するために、クォータ指向性受信自由フレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
55.セクタにおいて指向性ビームを送信するように構成された第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
第2のWTRUに方向付けられたセクタの部分内で精密に調整されたビームをブロックするステップと、
第3のWTRUに方向付けられたセクタの部分内で精密に調整されたビームを送信するステップと
を含む方法。
56.送信は、指向性送信要求フレームを含む、実施形態55に記載の方法。
57.送信は、指向性送信許可フレームを含む、実施形態55に記載の方法。
58.第2のWTRUが別のWTRUにもはや送信していないと第1のWTRUが決定した場合、ブロックされた精密に調整されたビームをアンブロックするステップをさらに含む、実施形態55〜57のいずれかに記載の方法。
59.第2のWTRUとピアツーピアで通信する無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
アップリンクとダウンリンクのトラフィック比に従って、ビーコン間隔を適応的に調整するステップ
を含む方法。
60.初期同期を実行し、より高いトラフィックを有するWTRUを、送信を行う第1のWTRUにすることを可能にするステップをさらに含む、実施形態59に記載の方法。
61.特別なイベントに応答して、データパケットまたはACKパケットの終わりに特別な制御パケットを追加するステップと、特別なイベントの後、ビーコン間隔の適応的な調整を再開するステップとをさらに含む、実施形態59または60に記載の方法。
62.前記方法のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える無線送受信ユニット。
63.第1の無線送受信ユニット(WTRU)において実施される媒体アクセス制御のための方法であって、
指向性送信要求(RTS)フレームを第2のWTRUに送信するステップと、
指向性送信許可(CTS)フレームを第2のWTRUから受信するステップと
を含む方法。
64.データを第2のWTRUに送信する前に、指向性CTSフレームを待つステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
65.第2のWTRUへのデータ送信が完了した場合、第1のWTRUが周囲のWTRUから自由にデータパケットを受信できることを周囲のWTRUに通知するために、指向性受信自由(FTR)フレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
66.FTRフレームは、第1のWTRUがその期間の後で利用可能になることを指定する期間を含む、フレーム構造を含む、実施形態65に記載の方法。
67.フレームは、パイ/2のビーム幅を有するクォータ指向性フレームである、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
68.アドホック実施において、第1のWTRUが第2のWTRUと通信し、通信を開始しようと試みている周囲のWTRUを探して、各アンテナセクタを順番にスキャンするステップであって、各アンテナセクタについてのスキャニング継続期間は、マスタクロックに同期させられる、ステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
69.指向性フレームは、アンテナセクタによって識別され、指向性フレームは、データフレームが送信されるアンテナセクタを示す情報要素を有するフレーム構造を含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
70.第1のWTRUが、指向性RTSフレーム内に含まれる継続期間フィールドに従って、ネットワーク割り当てベクトルを設定するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
71.第1のWTRUは、ネットワーク割り当てベクトルの満了に応答して、FTRフレームを受信するために、通信ノードに向けてアンテナセクタを調整する、実施形態70に記載の方法。
72.干渉を回避するために、2つの近隣WTRUの間の既存の通信送信に方向付けられたアンテナセクタをブロックするステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
73.指向性RTSフレームは、ブロックされたセクタの方向には送信されない、実施形態72に記載の方法。
74.第1のWTRUは、発見された周囲の各WTRUに方向付けられたアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
75.第1のWTRUが、第2のWTRUに方向付けられたアンテナセクタ上でのみ、指向性RTSを送信する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
76.第1のWTRUが、残りのすべてのアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信するステップをさらに含む、実施形態75に記載の方法。
77.第1のWTRUが、残りのすべてのアンテナセクタ上で、受信した指向性CTSを中継するステップをさらに含む、実施形態75に記載の方法。
78.第1のWTRUは、発見された周囲の各WTRUに方向付けられたアンテナセクタ上で、指向性FTSフレームを送信する、実施形態65に記載の方法。
79.第1のWTRUが、既存の近隣の通信送信の終了を知らせるFTRフレームを周囲のWTRUから受信するまで、指向性CTSフレームの送信を遅延させることを第2のWTRUに通知するための特別なフィールドを含む、RTSフレームを送信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
80.第1のWTRUが、完結した近隣の送信が検出されることを保証するために、いずれの送信の前にも、最小セクタセンシング時間を指定するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
81.センシング時間は、最大パケット継続時間と、バックオフ継続時間と、ACK継続時間の合計に設定される、実施形態80に記載の方法。
82.通信は、中央ハブを介して実施され、中央ハブを介して指向性RTSフレームを送信し、中央ハブを介して指向性CTSフレームを受信するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
83.指向性RTSフレームは、プライマリセクタとして指定されたアンテナセクタ上で送信され、他のすべてのセクタは、セカンダリセクタとして指定される、実施形態82に記載の方法。
84.第1のWTRUは、送信をいつ開始すべきかに関する中央ハブからの通知を有する指向性CTSを、プライマリセクタにおいて受信する、実施形態83に記載の方法。
85.第1のWTRUは、すべてのアンテナセクタ上で、指向性RTSを送信する、実施形態83に記載の方法。
86.前記方法のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える無線送受信ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の指向性アンテナビームを発生させるように構成されたビーム形成アンテナを有するアクセスポイント(AP)において使用する方法であって、
無線送受信ユニット(WTRU)とのアソシエーションに使用するための発見ビーコンを発生させるステップと、
粗くフォーカスされた指向性アンテナビームを使用して、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信するステップと、
前記発見ビーコンの送信後、WTRUからの応答メッセージをリスンするステップと、
前記WTRUから応答メッセージを受信した場合、前記WTRUと通信するための精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを確立するステップと、
前記精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを使用して、前記WTRUとパケットデータの通信を行うステップと、
前記粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、前記WTRUに周期的ビーコンを送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記APは、60ギガヘルツ周波数帯域で動作するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの地理的カバレージに関連付けられた情報を送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記WTRUから受信する前記応答メッセージは、前記WTRUによってどの粗くフォーカスされた指向性アンテナビームが受信されたかを示す表示を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記発見ビーコンは、前記周期的ビーコンに含まれる情報のサブセットを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記APに関連付けられたセクタの輪番順を生成するステップであって、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記輪番順に従って実行される、ステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記APに関連付けられたセクタのランダム順を生成するステップであって、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記ランダム順に従って実行される、ステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
WTRUからの応答メッセージをリスンする前記ステップは、前記APに関連付けられた複数のセクタの各々への前記発見の送信後に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記発見ビーコンを送信する前記ステップが実行される第1の間隔を動的に調整するステップと、
前記周期的ビーコンを送信する前記ステップが実行される第2の間隔を動的に調整するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の間隔は、前記第2の間隔と異なることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
複数の指向性ビームを発生させるように構成されたアンテナを備えるアクセスポイント(AP)において使用するための方法であって、
前記複数の指向性ビームの数を決定するステップと、
発見ビーコンを送信する複数の周波数チャネルを決定するステップと、
前記複数の指向性ビームの各々および前記複数の周波数チャネルの各々に関連付けられた発見ビーコンを含む、発見ビーコン列を発生させるステップと、
前記発見ビーコン列を送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
無線送受信ユニット(WTRU)とのアソシエーションに使用するための発見ビーコンを発生させるように構成されたプロセッサと、
複数の粗い指向性アンテナビームを発生させ、前記複数の粗い指向性アンテナビームを使用して、前記発見ビーコンを送信するように構成されたビーム形成アンテナと、
前記発見ビーコンの送信後、WTRUからの応答メッセージをリスンするように構成された受信機と
を備え、
前記ビーム形成アンテナは、前記WTRUから応答メッセージを受信した場合、前記WTRUとパケットデータの通信を行うための精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを発生させ、前記複数の粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、前記WTRUに周期的ビーコンを送信するようにさらに構成される
ことを特徴とするアクセスポイント(AP)。
【請求項13】
前記APは、60ギガヘルツ周波数帯域で動作するように構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項14】
前記プロセッサは、複数の発見ビーコンを発生させ、前記複数の発見ビーコンの各々に、その発見ビーコンを送信するために使用される、前記複数の粗い指向性アンテナビームの1つの地理的カバレージに関連付けられた情報を含めるようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項15】
前記受信機は、前記WTRUによってどの粗い指向性アンテナビームが受信されたかを示す表示を含む応答メッセージを前記WTRUから受信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項14に記載のAP。
【請求項16】
前記発見ビーコンは、前記周期的ビーコンに含まれる情報のサブセットを含むことを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項17】
前記ビーム形成アンテナは、前記複数の粗い指向性アンテナビームの輪番順に従って、前記発見ビーコンを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項18】
前記ビーム形成アンテナは、前記複数の粗い指向性アンテナビームのランダム順に従って、前記発見ビーコンを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項19】
前記受信機は、前記ビーム形成アンテナが、前記複数の粗い指向性アンテナビームの各々を使用して、前記発見ビーコンを送信した後、WTRUからの応答メッセージをリスンするようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項20】
前記ビーム形成アンテナは、前記発見ビーコンが送信される第1の間隔を動的に調整し、前記周期的ビーコンが送信される第2の間隔を動的に調整するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項1】
複数の指向性アンテナビームを発生させるように構成されたビーム形成アンテナを有するアクセスポイント(AP)において使用する方法であって、
無線送受信ユニット(WTRU)とのアソシエーションに使用するための発見ビーコンを発生させるステップと、
粗くフォーカスされた指向性アンテナビームを使用して、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信するステップと、
前記発見ビーコンの送信後、WTRUからの応答メッセージをリスンするステップと、
前記WTRUから応答メッセージを受信した場合、前記WTRUと通信するための精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを確立するステップと、
前記精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを使用して、前記WTRUとパケットデータの通信を行うステップと、
前記粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、前記WTRUに周期的ビーコンを送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記APは、60ギガヘルツ周波数帯域で動作するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの地理的カバレージに関連付けられた情報を送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記WTRUから受信する前記応答メッセージは、前記WTRUによってどの粗くフォーカスされた指向性アンテナビームが受信されたかを示す表示を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記発見ビーコンは、前記周期的ビーコンに含まれる情報のサブセットを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記APに関連付けられたセクタの輪番順を生成するステップであって、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記輪番順に従って実行される、ステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記APに関連付けられたセクタのランダム順を生成するステップであって、前記APに関連付けられた複数のセクタに前記発見ビーコンを送信する前記ステップは、前記ランダム順に従って実行される、ステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
WTRUからの応答メッセージをリスンする前記ステップは、前記APに関連付けられた複数のセクタの各々への前記発見の送信後に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記発見ビーコンを送信する前記ステップが実行される第1の間隔を動的に調整するステップと、
前記周期的ビーコンを送信する前記ステップが実行される第2の間隔を動的に調整するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の間隔は、前記第2の間隔と異なることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
複数の指向性ビームを発生させるように構成されたアンテナを備えるアクセスポイント(AP)において使用するための方法であって、
前記複数の指向性ビームの数を決定するステップと、
発見ビーコンを送信する複数の周波数チャネルを決定するステップと、
前記複数の指向性ビームの各々および前記複数の周波数チャネルの各々に関連付けられた発見ビーコンを含む、発見ビーコン列を発生させるステップと、
前記発見ビーコン列を送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
無線送受信ユニット(WTRU)とのアソシエーションに使用するための発見ビーコンを発生させるように構成されたプロセッサと、
複数の粗い指向性アンテナビームを発生させ、前記複数の粗い指向性アンテナビームを使用して、前記発見ビーコンを送信するように構成されたビーム形成アンテナと、
前記発見ビーコンの送信後、WTRUからの応答メッセージをリスンするように構成された受信機と
を備え、
前記ビーム形成アンテナは、前記WTRUから応答メッセージを受信した場合、前記WTRUとパケットデータの通信を行うための精密にフォーカスされた指向性アンテナビームを発生させ、前記複数の粗くフォーカスされた指向性アンテナビームの1つを使用して、前記WTRUに周期的ビーコンを送信するようにさらに構成される
ことを特徴とするアクセスポイント(AP)。
【請求項13】
前記APは、60ギガヘルツ周波数帯域で動作するように構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項14】
前記プロセッサは、複数の発見ビーコンを発生させ、前記複数の発見ビーコンの各々に、その発見ビーコンを送信するために使用される、前記複数の粗い指向性アンテナビームの1つの地理的カバレージに関連付けられた情報を含めるようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項15】
前記受信機は、前記WTRUによってどの粗い指向性アンテナビームが受信されたかを示す表示を含む応答メッセージを前記WTRUから受信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項14に記載のAP。
【請求項16】
前記発見ビーコンは、前記周期的ビーコンに含まれる情報のサブセットを含むことを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項17】
前記ビーム形成アンテナは、前記複数の粗い指向性アンテナビームの輪番順に従って、前記発見ビーコンを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項18】
前記ビーム形成アンテナは、前記複数の粗い指向性アンテナビームのランダム順に従って、前記発見ビーコンを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項19】
前記受信機は、前記ビーム形成アンテナが、前記複数の粗い指向性アンテナビームの各々を使用して、前記発見ビーコンを送信した後、WTRUからの応答メッセージをリスンするようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【請求項20】
前記ビーム形成アンテナは、前記発見ビーコンが送信される第1の間隔を動的に調整し、前記周期的ビーコンが送信される第2の間隔を動的に調整するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載のAP。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2013−520937(P2013−520937A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555143(P2012−555143)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2011/026062
【国際公開番号】WO2011/106517
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2011/026062
【国際公開番号】WO2011/106517
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】
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