説明

振り子型弁アッセンブリ用シールリング

流れチャンネルを持つハウジング、閉鎖位置と開放位置との間で移動自在のスライドプレート、及び流れチャンネルを取り囲み、閉鎖位置でスライドプレートと係合し、開放位置でスライドプレートから離れるシールリングを含む弁アッセンブリを提供する。シールリングは、ハウジングの隣接した表面に形成された穴と夫々整合する複数のボアを有する。各ボアには、リップを画成するアンダーカットが設けられている。ハウジングの環状面の穴に複数のファスナが配置されており、シールリングの対応するボア内に延びる。ファスナの側壁にはスロットが設けられており、これらのスロットは、ファスナをシールリングのボアに挿入し、シールリングを回転したとき、シールリングのボアのリップを捕捉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、振り子型アッセンブリ即ちゲート弁アッセンブリに関し、更に詳細には、新規であり且つ改良されたシールリングを含む振り子型弁アッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
振り子型スライド弁アッセンブリは、全体として、振り子型弁を収容したハウジングを含む。このハウジングは内部空間及び一対の開口部を含み、これらの開口部を通してガス状流体を内部空間に出し入れできる。振り子型弁アッセンブリは、半導体の製造又は他の薄膜コーティングプロセスで使用されるシステム等の高純度ガス送出システムで特に有用である。振り子型弁は、その名の示す通り、開放位置と閉鎖位置との間で枢動し、回転自在のシャフトに枢動アームによって回転自在に連結された、通常はディスク又はフラッパーとして設けられたスライドプレートを含む。完全開放位置では、スライドプレートは、開口部が画成する流路の外に移動されており、そのため、流体がハウジングの内部空間に出入りできる。これに対し、完全閉鎖位置では、スライドプレートは、弁座即ち一方の開口部を取り囲む環状面と密封接触するように移動されており、そのため、流体は内部空間に入り込むことができない。
【0003】
スライドプレートの移動は、通常は、完全開放位置と中間位置との間の回転(枢動又は横方向移動)移動を必要とし、次いで、中間位置から完全閉鎖位置まで少なくとも幾らか長さ方向(即ち並進、直線状、又は軸線方向)に移動する。完全閉鎖位置では、スライドプレートは弁座と密封接触している。回転移動及び並進移動のこの組み合わせを得るため、幾つかの従来の振り子型弁は、代表的には、多数のアクチュエータエレメントを使用してきた。
【0004】
更に、「標準的」種類のゲート弁又は振り子型弁では、ゲートが弁ハウジングの開口部を開放したとき、ガス流が急速に増大する。更に、通常はゲートと開口部との間に重なりがある(即ちゲートの直径が開口部よりも大きい)ため、ゲートの最初の移動により流れにもたらされる変化はほとんどない。かくして、全体としてのコンダクタンスは、非常に少ない流れの変化を含み、これに続いて流れが非常に急速に変化し(これはゲートの閉鎖時にも起こる)、その結果、弁のこの作動範囲での流れの制御(コンダクタンス)が困難になる。
【0005】
オルムステッドに付与された米国特許第6,089,537号には、完全開放位置と完全閉鎖位置との間のスライドプレートの回転移動及び長さ方向移動を正確に制御する簡単な回転カム機構を使用する改良振り子型弁アッセンブリが開示されている。同特許は本発明の譲受人に譲渡されており、同特許に触れたことにより、この特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。この弁は、有利には、閉鎖位置近くで精密制御を提供する。米国特許第6,161,576号、米国特許第6,328,051号、及び米国特許第6,409,149号にもまた、改良振り子型弁アッセンブリ及びシステムが開示されている。これらの特許は全て、本発明の譲受人に譲渡されており、これらの特許に触れたことにより、これらの特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。
【0006】
ブリダに付与された、VATホールディングAGに譲渡された米国特許第5,577,707号には、流れチャンネル、このチャンネルを通る流れを制御するためのスライドプレート、及び流れチャンネルを取り囲むシールリングを持つハウジングを含む、振り子型スライド弁が開示されている。シールリングは、閉鎖位置においてスライドプレートと係合し、開放位置においてスライドプレートから外れる。シールリングは、ハウジングのボアを通って延びる複数のボルトに取り外し自在に固定される。ハウジングは、流れチャンネルを取り囲む環状チャンバを有し、その中にボアが開放しており、前記スライド弁は、環状チャンバ内に配置されており且つボルトに作動的に連結された環状ピストンを更に含む。環状ピストンにはばね等の力が加わっており、スライドプレートをその閉鎖位置に変位するとき、シールリングをスライドプレートに押し付ける。
【特許文献1】米国特許第6,089,537号
【特許文献2】米国特許第6,161,576号
【特許文献3】米国特許第6,328,051号
【特許文献4】米国特許第6,409,149号
【特許文献5】米国特許第5,577,707号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、閉鎖位置において弁アッセンブリのスライドプレートと係合し、開放位置においてスライドプレートから外れるシールリングを含む、新規であり且つ改良された振り子型弁アッセンブリが所望とされている。好ましくは、シールリングは、弁アッセンブリの保守及びクリーニングを行うため、容易に且つ迅速に取り外すことができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、流れチャンネルを持つハウジング、及び流体が流れチャンネルを通って流れないようにする閉鎖位置と流れチャンネルを通して流体を流すことができる開放位置との間で移動自在のスライドプレートを含む、新規であり且つ改良された弁アッセンブリを提供する。シールリングが流れチャンネルを取り囲み、閉鎖位置でスライドプレートと係合し、開放位置でスライドプレートから外れる。シールリングは、流れチャンネルの周囲に同軸に位置決めされたハウジングの隣接した環状面に形成された穴と夫々整合する周方向に配置された複数のボアを有する。シールリングの各ボアは、リップを画成するアンダーカットを含む。
【0009】
弁アッセンブリは、更に、ハウジングの環状面の複数の穴に配置されており且つシールリングの対応するボア内に延びる複数のファスナを含む。これらのファスナの側壁には、ファスナをシールリングのボアに挿入し、シールリングをハウジングの環状面に関して回転させたときにシールリングのボアのリップに捕捉されるスロットが設けられている。
【0010】
この他の特徴及び利点のうち、本発明の弁アッセンブリは、シールリングを弁アッセンブリ内に固定し、次いで弁アッセンブリのクリーニング中又は保守中にシールリングを取り外す、迅速であり且つ容易な方法を提供する。本発明のシールリングは、有利には、ファスナの取り付け及び取り外しを行うために必要なシールリングの回転が、例えばブリダに付与された米国特許第5,577,707号に示されている弁アッセンブリ等の現存の弁アッセンブリのシールリング構成よりも小さいということがわかっている。
【0011】
本発明の追加の特徴及び利点は、当業者には、本発明の例示の実施例は、本発明を実施する上で考えられる最良の態様を単なる例示として示し且つ説明する以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、この他の及び異なる実施例が可能であり、本発明から逸脱することなく、その幾つかの詳細を様々な明らかな特徴において変更できる。従って、添付図面及び以下の説明は、例示であって限定ではないと考えられるべきである。
【0012】
添付図面を参照すると、これらの図の同じ参照番号を付した要素は、全体に亘って同じ要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に図1を参照すると、本発明に従って形成された振り子型弁アッセンブリ10は、全体として、流路14を画成するハウジング12を含む。流路は、一対の向き合った開口部18、20を有し、これらの開口部を通ってガスが内部空間に出入りできる。ハウジング12の内部14には、弁座22、24が開口部18、20の縁部に亘って形成されている。図示のように、アッセンブリは、ハウジング内に作動的に取り付けられた振り子型弁16を含む。この振り子型弁16は、流路14から外れた図1に破線で示す開放位置と流路14の内側の開放位置との間で枢動自在のスライドプレート26を有する。スライドプレート26により、流路14の内側で開放位置にあるとき、開口部18を通る流体流れを減少させることができる。スライドプレート26は、更に、流路14の内側の開放位置から、図1に実線で示すように弁座22に当たっており、流体が開口部18を通って流れないようにする完全閉鎖位置まで横方向に更に移動させることができる。
【0014】
更に、図示のように、振り子型弁アッセンブリ10の開口部のうちの第1の開口部18は、例えば、プロセスチャンバに連結されていてもよく、第2開口部20は真空ポンプに連結されていてもよく、非常に低い圧力(高真空)で、例えば1トル(約1.33322Pa)又はそれ以下の圧力で行われる半導体製造プロセス又は他の薄膜コーティングプロセスで使用されるような高純度ガス送出システムの一部を形成する。一般的には、半導体ウェーハ等の加工物をチャンバ内に置き、プロセスガスをチャンバに導入し、加工物と所定の方法で化学反応させる。化学反応により、残留物が発生する。
【0015】
振り子型弁アッセンブリ10は、スライドプレート26の位置を流路14から外れた開放位置、流路14の内側にある開放位置、及び弁座22に当たった完全閉鎖位置の間で制御することによって、プロセスチャンバと真空ポンプとの間のガスの流れの制御を補助する。
【0016】
次に図2、図3、及び図4を参照すると、バルブアッセンブリ10は、流れチャンネル14を同軸に取り囲むシールリングを更に含む。このシールリングは、ハウジング12の第1開口部18にスライドプレート26と弁座22との間に位置決めされている。シールリング30には、開口部18に向かって延びるニップル32が設けられている。シールリング30は、エラストマー材料製の二つのO−リング34、36を支持している。これらのO−リングは、シールリング30に形成された夫々の溝に配置される。O−リング34は、シールリング30とスライドプレート26との間に位置決めされ、これに対しO−リング36はニップル32と流れチャンネル14の壁との間に設けられる。
【0017】
シールリング30は、図4に最もよく示すように、周方向に順次に配置された複数のボア40をスライドプレート26から遠方の面に有する。これらのボア40は、シールリングと隣接した、ハウジング12の弁座22の環状面に形成された、流れチャンネル14を中心として同軸に位置決めされたボア50と夫々整合する。シールリング30の各ボア40は、リップ44を画成するアンダーカット42を含む。これらのボア40の一つを図5、図6、及び図7に更に詳細に示す。
【0018】
図2、図3、及び図4に示すように、バルブアッセンブリ10は、更に、ハウジング12の環状面22の複数の穴50に配置された複数のファスナ60を含み、これらのファスナの先端66がシールリング30の対応するボア40内に延びている。図7、図8、及び図9に示すように、ファスナ60の側壁62は、ファスナの先端の近くにスロット64を含む。ファスナ60のスロット64は、ファスナ60の先端66をシールリング30のボア40に挿入し、シールリング30をハウジング12の環状面22に関して回転したとき、シールリング30のボア40のリップ44を受け入れ、シールリング30をファスナ60に取り外し自在に固定する。
【0019】
この他の特徴及び利点のうち、本発明の弁アッセンブリ10は、弁アッセンブリ10内でシールリング30をファスナ60に固定し、次いで弁アッセンブリ10のクリーニング中又は保守中にシールリング30を取り外す迅速であり且つ容易な方法を提供する。
【0020】
図5乃至図10の例示の実施例では、シールリングのボア40及びファスナ60の側壁62は円形であるが、この他の相補的形状で形成してもよい。ボア40のアンダーカット42及びファスナ60のスロット64は円形断面を有するが、この他の相補的形状で形成してもよい。図6に最もよく示してあるように、シールリング30のボア40のアンダーカット42の幅wは、ボア40の幅(即ち直径d)と等しい(しかし、幅wは直径d以下であってもよい)。ボア40には、更に、送り込み面取り部41が設けられている。
【0021】
図5、図6、及び図7を参照すると、シールリング30のボア40の各々は、ボール戻り止め(図示せず)を受け入れるための開口部46を更に含み、図8に示すように、各ファスナは、ファスナ60の先端66をシールリング30のボア40に挿入し、シールリング30を回転させたときにボール戻り止めと係合するための凹所68を先端66に有する。ファスナ60のスロット64がシールリング30のボア40のリップを受け入れる。ボール戻り止めは、ファスナ60の先端66をボア40に更に固定するのを補助する。更に、図8に示すように、ファスナ60は、ボール戻り止めをファスナの凹所68内に案内するため、好ましくは、その先端66に傾斜部69を備えている。
【0022】
図2、図3、及び図5に示すように、弁座22の穴50は、流れチャンネル14を同軸に取り囲む環状チャンバ52まで延びている。O−リングを備えた環状ピストン54がチャンバ52内に配置されている。環状ピストン54はファスナ60に固定されている。図示の例示の実施例では、環状ピストン54がファスナ60と単一の部品をなして一体に形成されている。しかしながら、別の態様では、ファスナ60は、ねじ等で、ピストン54に取り外し自在に固定してもよい。
【0023】
入口導管56がチャンバ52内に開放している。入口導管56は、ピストン54に対し、この導管を通って流れる圧縮空気等の流体がピストン54の一方の側部だけに作用するように構成されている。環状ピストン54のファスナ60から遠方の側部に作用する複数のばね58が更に設けられている。これらのばね58の数は、ファスナ60の数とは無関係であり、ばね58は必ずしもファスナ60と整合していなくてもよい。一つの例示の実施例では、弁アッセンブリ10は8個のファスナ60及び32個のばね58を含む。
【0024】
スライドプレート26を枢動して流れチャンネル14内に入れ、しかも開放位置にとどまるとき、シールリング30は図3及び図4に示す位置にある。シールリング30がこの位置にあるとき、圧力媒体が環状チャンバ52に流入すると、環状ピストン54が、ばね58の押圧力に抗して、環状ピストン54に作動的に連結されたファスナ60及びこれらのファスナ60に連結されたシールリング30とともに変位する。スライドプレート26がその閉鎖位置にあるとき、シールリング30は図2に示す位置をとる。閉鎖したスライドプレート26をシールするため、圧力流体を環状チャンバ52から排出すると、ばね58が環状ピストン54をこれに取り付けられたファスナ60及びシールリング30とともにスライドプレート26に押し付け、これが弁座24に押し付けられる。スライドプレート26の開放は逆の手順で行われる。圧力流体を環状チャンバ52に供給し、その結果、環状ピストン54がファスナ60とともにスライドプレート26から遠ざかるように移動し、シールリング30をスライドプレート26から遠ざける。次いで、スライドプレート26を枢動させて流れチャンバ14から外す。
【0025】
シールリング30をファスナ60から取り外すため、シールリングを僅かに枢動させ、シールリング30のリップ44をファスナ60のスロット64の下から引き出す。次いで、シールリング30を弁アッセンブリ10から容易に取り外すことができ、困難を全く伴わずにクリーニングを行うことができる。ハウジング12でのシールリング30の取り付けは逆の手順で行われる。本発明のシールリング30は、有利には、ファスナ60への取り付け及び取り外しを行うために必要なシールリング30の回転量が、例えばブリダに付与された米国特許第5,577,707号に示された弁アッセンブリ等の現存の弁アッセンブリのシールリング装置よりも小さいということがわかっている。
【0026】
環状チャンバ52に開放した二つの入口導管を設け、流体圧力を環状ピストン54の両側に作用することによってばねをなくすことは本発明の範疇に含まれる。本発明は、更に、直線的に変位するスライドプレートにも適用でき、即ち本発明は振り子型スライド弁に限定されない。
【0027】
アッセンブリ10は、完全開放位置と完全閉鎖位置との間のスライドプレート26の回転移動及び長さ方向移動を正確に制御する、例えば米国特許第6,089,537号に示されているような回転カム機構を含んでもよい。同特許は本発明の譲受人に譲渡されており、同特許に触れたことにより、この特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。回転カム機構は、有利には、スライドプレート26の閉鎖位置近くで精密なコンダクタンス制御を行う。アッセンブリ10には、更に、ハウジング12内で、第2開口部20を通して流体を流すことができる完全開放位置と流体が第2開口部20を通過できない完全閉鎖位置との間で移動自在の第2弁本体が設けられていてもよい。このような構成の一例が米国特許第6,328,051号に示されている。同特許は本発明の譲受人に譲渡されており、同特許に触れたことにより、この特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。アッセンブリ10には、更に、第2開口部20の弁座24を保護するカバー位置と、第2開口部から間隔が隔てられているために第2弁本体を第2開口部20の弁座24と係合できるカバー除去位置との間で移動自在の環状カバーが設けられていてもよい。このような構成の一例が米国特許第6,409,149号に示されている。同特許は本発明の譲受人に譲渡されており、同特許に触れたことにより、この特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。
【0028】
かくして、本発明に従って形成された新規であり且つ改良された振り子型弁アッセンブリ10を説明した。詳細には、本発明は、シールリング30を弁アッセンブリ10に固定し、次いで弁アッセンブリ10のクリーニング中又は修理中にシールリング30を取り外す、迅速であり且つ簡単な方法を提供する新規であり且つ改良されているが簡単であり且つ効果的な構成を形成する。本明細書中上文中に説明した例示の実施例は、限定でなく、単なる例示であって、当業者は、特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲からその広い意味で逸脱することなく、様々な変形、組み合わせ、及び代替を行うことができる。本明細書中に説明した本発明の弁アッセンブリ10及びその全ての要素は、特許請求の範囲のうちの少なくとも一つの範囲内に含まれる。ここに開示した弁アッセンブリの要素のうち、権利を放棄すべきものはない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】プロセスチャンバを真空ポンプから分離する、本発明に従って形成された弁アッセンブリの例示の実施例を含む、高純度ガス送出システムの一部の概略図である。
【図2】弁アッセンブリのシールリングが、このシールリングにファスナを介して作動的に連結された環状ピストンに押し付けられたばねによって、スライドプレートに押し付けられた閉鎖位置で弁アッセンブリのスライドプレートを示す、図1の弁アッセンブリの断面図である。
【図3】スライドプレートを、環状ピストンに適用された空気圧によってシールリングがスライドプレートから遠ざかるように押圧された開放位置で示す、図1の振り子型弁アッセンブリの断面図である。
【図4】弁アッセンブリのスライドプレートを、シールリングがスライドプレートから遠ざかるように押圧された開放位置で示す、図1の振り子型弁アッセンブリの斜視断面図である。
【図5】図1の振り子型弁アッセンブリのシールリングの一部の拡大斜視図である。
【図6】図1の振り子型弁アッセンブリのシールリングの部分の拡大平面図である。
【図7】図6の7−7線に沿ったシールリングの部分の断面図である。
【図8】シールリングを図1の振り子型弁アッセンブリの環状ピストンに連結するためのファスナの一つの拡大斜視図である。
【図9】図8のファスナの拡大側面図である。
【図10】図9の10−10線に沿ったファスナの断面図である。
【符号の説明】
【0030】
10 振り子型弁アッセンブリ
12 ハウジング
14 流路
16 振り子型弁
18、20 開口部
22、24 弁座
26 スライドプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁アッセンブリにおいて、
流れチャンネル及びこの流れチャンネルを取り囲む環状面を持ち、この環状面は、前記流れチャンネルの軸線と平行に延びる軸線を持つ複数の穴を有する、ハウジング、
前記ハウジング内に配置され、前記流れチャンネルの前記軸線に対して横方向に、前記流れチャンネルを通る流れを遮断する閉鎖位置と前記流れチャンネルを通して流すことのできる開放位置との間で移動自在のスライドプレート、
前記ハウジングの前記環状面と前記スライドプレートとの間に位置決めされ、前記流れチャンネルを同軸に取り囲み、前記閉鎖位置で前記スライドプレートと係合し、前記開放位置で前記スライドプレートから外れるシールリングであって、前記ハウジングの前記環状面に面する側部で、前記ハウジングの隣接した前記環状面に形成された穴と夫々係合する周方向に配置された複数のボアを有し、前記ボアの各々の側壁には、前記側壁に対して横方向に延びるリップを形成するアンダーカットが設けられている、前記シールリング、及び
前記ハウジングの前記環状面の前記複数の穴に変位自在に配置されており、前記スライドプレートの前記複数のボアの夫々内に延びている複数のファスナであって、前記ファスナの各々はスロットが形成された側壁を有し、前記スロットは、前記ファスナが前記シールリングの前記ボアに挿入し、前記シールリングを前記流れチャンネルの前記軸線を中心として前記ハウジングの前記環状面に関して回転したとき、前記シールリングの前記ボアの前記リップを受け入れて前記シールリングを前記ファスナに固定する、前記ファスナを含む、弁アッセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ハウジングは、前記流れ通路を同軸に取り囲む環状チャンバを更に含み、前記環状面に形成された前記穴はこのチャンバ内に開放しており、前記弁アッセンブリは、前記環状チャンバ内に配置されており且つ前記ファスナに連結された環状ピストンを更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ハウジングは、前記環状チャンバと流体連通した少なくとも一つの導管を更に含み、前記環状ピストンは前記導管から間隔が隔てられている、弁アッセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ピストンを前記シールリングに向かって押圧する複数のばねを更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ピストンを前記シールリングに向かって押圧する複数のばねを更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シールリングは、前記流れチャンネル内に同軸に延びるニップル、前記スライドプレートと隣接して配置された前記シールリングの端面に設けられた環状第1溝、及び前記ニップルの外面に設けられた環状第2溝を有し、前記弁アッセンブリは、前記シールリングの前記第1及び第2の溝内に夫々配置された二つのO−リングを更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記スライドプレートは前記流れチャンネル内で枢動自在である、弁アッセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載の弁アッセンブリにおいて、前記スライドプレートは、前記流れチャンネルから外れた位置と前記スライドプレートが前記スライドチャンネル内に枢動されているが前記シールリングと係合していない開放位置との間で枢動自在であり、次いで、流れチャンネルの軸線に関して横方向に前記開放位置と前記シールリングと係合した閉鎖位置との間で移動できる、弁アッセンブリ。
【請求項9】
請求項8に記載の弁アッセンブリにおいて、前記スライドプレートに固定的に連結されたシャフトを更に含み、このシャフトは、このシャフトから全体に横方向に延びる枢動アームによって前記スライドプレートに固定的に連結されており、前記シャフトは、前記スライドプレートを前記流れチャンネル内の前記開放位置まで回転し、前記開放位置と前記閉鎖位置との間で長さ方向に移動できるように、前記シャフトの長さ方向軸線を中心として回転し、前記流れチャンネルの前記軸線と実質的に平行に移動するように前記ハウジング内に少なくとも部分的に取り付けられている、弁アッセンブリ。
【請求項10】
請求項9に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シャフトの前記長さ方向移動を制御するように前記シャフトと前記ハウジングとの間に連結されたカム機構を更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項11】
請求項10に記載の弁アッセンブリにおいて、前記カム機構は、
前記ハウジングが画成するカム面、及び
前記シャフトに固定されており、前記ハウジングに対する前記シャフトの移動を制御するように前記ハウジングのカム面と係合するカム従動体を含む、弁アッセンブリ。
【請求項12】
請求項11に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シャフトに連結されたアクチュエータを更に含む、弁アッセンブリ。
【請求項13】
請求項12に記載の弁アッセンブリにおいて、前記アクチュエータは、前記シャフトに歯車機構によって連結された逆転可能なステップモータを含む、弁アッセンブリ。
【請求項14】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ボアの前記アンダーカット及び前記ファスナの前記スロットは、丸味を付けた断面を有する、弁アッセンブリ。
【請求項15】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シールリングの前記ボアは、ボール戻り止めを受け入れる開口部を含み、前記ファスナは、前記ボール戻り止めと係合する凹所をその端部に備えている、弁アッセンブリ。
【請求項16】
請求項15に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ファスナは、前記ボール戻り止めを前記ファスナの前記凹所内に案内するため、傾斜部をその端部に備えている、弁アッセンブリ。
【請求項17】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シールリングの前記ボアの前記アンダーカットの幅は、前記ボアの幅とほぼ等しい、弁アッセンブリ。
【請求項18】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記シールリングの前記ボアは円形である、弁アッセンブリ。
【請求項19】
請求項1に記載の弁アッセンブリにおいて、前記ファスナは前記環状ピストンと一体成形されている、弁アッセンブリ。
【請求項20】
請求項1に記載の弁アッセンブリ、及び真空ポンプに前記弁アッセンブリを通して連結されたプロセスチャンバを含む高純度ガス送出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−514237(P2006−514237A)
【公表日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−568591(P2004−568591)
【出願日】平成15年12月24日(2003.12.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/041268
【国際公開番号】WO2004/074720
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(592053963)エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド (114)
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】