説明

振出装置

【課題】操作部の操作方向を全方向とすること、自動的に振出口を閉鎖させること、振出口を閉鎖させる機構が外側に露出しないことの、3条件を満たす調味料等の振出装置。
【解決手段】容器本体に留める下側の固定キャップと、固定キャップに摺動可能な上側の可動キャップとを備え、容器本体の内容物を吐出する振出口を固定キャップ又は可動キャップに反対方向に有し、振出口を塞いだ状態では固定キャップの摺動面と可動キャップの半球面状の摺動面により略球面状の摺動面が形成される振出装置において、固定キャップの上面には内部空間に通じる開口部を有し、固定キャップの内側に可動キャップの下部を収容し、可動キャップの上面に操作部を備え、開口部の外周部を操作部の全方向への移動領域とし、可動キャップを支える弾性支持部材が固定キャップの内側に固定され、弾性支持部材は内容物の通過口を有すると共に全方向に傾倒・復元可能な弾性力を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば調味料等の粉状物、粒状物等を収容する容器本体を開閉可能に塞ぐ振出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な振出装置において、その開閉操作を片手で行えるものには、俗にヒンジキャップと言われる、キャップ本体と蓋が薄肉部で連結された一体成形品や、複数部品から構成され、梃子やリンク機構を利用してこれら部品のうち蓋を開閉させるものがある。これらはいずれも周知であって、蓋の開閉方向が一方向となっている。
【0003】
また、今回の特許出願に際して調査したところ、複数方向へ開閉可能な振出装置が公知となっていた(特許文献1、2)。これらは、容器本体の口部に連結する下側の固定キャップと、固定キャップに対して平面視して前後左右方向又は任意方向に摺動可能な上側の可動キャップとを備えるものである。そして、容器本体の内容物を固定キャップの内部空間を経て外部に吐出する振出口を固定キャップに平面視して前後左右に有し、全ての振出口を塞いでいる平常状態では固定キャップの摺動面と可動キャップの半球面状の摺動面により一部が重なり合いながら全体として略球面状の摺動面が形成されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭64−6260号公報
【特許文献2】特開平8−91409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前述した周知の振出装置においては、蓋の開閉方向が一方向に決まっており、通常は、親指で蓋の側面の特定部分(以下、「側面操作部分」という。)を操作するように作られている。しかしながら、料理中に調味料を振り掛ける場合、蓋の側面操作部分を確認して容器を取り上げることは、通常、ない。大概は、無意識のうちに側面操作部分がある場所を想定しながら、瞬時に容器を取り上げるのである。取り上げたときに、親指の位置が側面操作部分に一致していたら良いが、必ずしもそうなるとは限らず、親指の位置が側面操作部分からずれていたら容器を持ち直さなければならなかった。急いで料理をすればするほど、容器を取り上げた際に、親指の位置と側面操作部とは一致しないものである。その上、容器から内容物を吐出させた後、つまり使用後には、振出口を閉めるという蓋の操作が不可欠であった。
【0006】
また、前述した特許文献1においては、可動キャップの開閉方向が前後左右に決められている。従って、可動キャップを開く操作方向が前後方向に一致していないと、可動キャップの操作方向が強制的に前後方向に変更されたり、可動キャップが動かなかったりすることがありうる。その上、使用後には振出口を閉める操作が必要である。
【0007】
さらに、前述した特許文献2においては、可動キャップの開閉方向が任意である上に、可動キャップを自動的に閉鎖させる機構として、ゴム状のリングが固定キャップの外側に嵌め込まれている。これは、可動キャップを操作して摺動させるとリングが変形し、その操作を解除するとリングの復元力によって自動的に可動キャップが元に戻るものである。しかしながら、リングが目視可能であるので、その体裁が悪く、商品価値が低いものである。
【0008】
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その目的は、操作部の操作方向を全方向とすること、自動的に振出口を閉鎖させること、振出口を自動的に閉鎖させる機構が外側に露出しない体裁の良いものであることの、3条件を兼備する振出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、容器本体の口部に連結する下側の固定キャップと、固定キャップに対して平面視して少なくとも一方向に摺動可能な上側の可動キャップとを備え、容器本体の内容物を固定キャップの内部空間を経て外部に吐出する振出口を固定キャップ又は可動キャップに平面視して前記一方向とは反対方向に有し、全ての振出口を塞いでいる平常状態では固定キャップの摺動面と可動キャップの半球面状の摺動面により全体として略球面状の摺動面が形成される振出装置を前提とする。
【0010】
そして、請求項1の発明は、固定キャップの上面には内部空間に通じる平面視円形の開口部を有し、固定キャップの内側に可動キャップの下部を収容することによって平常状態では開口部を塞ぐと共に略球面状の摺動面を可動キャップの外面と固定キャップの内面によって形成し、平面視して開口部の中心部であって可動キャップの上面中央部に可動キャップを操作する操作部を備えると共に開口部の外周部を操作部の全方向への移動領域とし、操作部の下方には可動キャップを支える弾性支持部材が延長すると共に弾性支持部材の下部を固定キャップの内側に固定してあり、弾性支持部材は内容物の通過口を有すると共に平面視して全方向に傾倒可能及び復元可能な弾性力を有することを特徴とする。
【0011】
固定キャップは、何ら組み立てる必要の無い成形品であってもよいが、成形のしやすさを考えると、次のように組み立てるものにすることが望ましい。即ち、請求項2の発明のように、固定キャップは、容器本体の口部に連結する下側の固定キャップ本体部と、固定キャップ本体部の上端部に嵌め合わせる上側の上部リングとを備えるものであり、上部リングは、上面に形成される開口部の内側に可動キャップを保持すると共に、平常状態にある可動キャップの摺動面の下部に重なり合う摺動面を有するものであり、固定キャップ本体部は、内側に弾性支持部材を保持すると共に、摺動状態にある可動キャップの摺動面の下部に重なり合う摺動面を有するものにすることである。
【0012】
上部リングの摺動面と可動キャップの摺動面とは単に接触するものであってもよいが、密閉性を高めるには次のようにすることが望ましい。即ち、請求項3の発明のように、固定キャップ本体部に上部リングを嵌め合わせることによって可動キャップを介して弾性支持部材が下に押し込まれ、それに伴って発生する弾性支持部材からの上向きの復元力によって上部リングの摺動面と可動キャップの摺動面とが密接して重なり合うようにすることである。
【0013】
弾性支持部材の一例としては、請求項4の発明がある。即ち、弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する支柱と、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚とを備え、全ての脚を支柱の下部から垂下させて固定キャップの内側に固定すると共に、脚の周囲を内容物の通過口にし、支柱と全ての脚とのうち少なくとも一方が弾性を有するものである。
【0014】
脚の設け方の一例としては、請求項5の発明がある。即ち、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚が複数本であって、全ての脚が縦格子状に設けられていることである。
【0015】
脚の設け方の一例としては、請求項6の発明もある。即ち、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚が複数本であって、各脚の形状が末広がりの渦巻状に垂下することである。
【0016】
弾性支持部材の一例としては、請求項7の発明もある。即ち、弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する支柱と、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える仕切片とを備え、仕切片によって固定キャップの内部空間を上下に仕切ると共に、仕切片には内容物の通過口を有し、支柱が弾性を有するものである。
【0017】
可動キャップが固定キャップに対して理想的に摺動するには、次のようにすることが望ましい。即ち、請求項8の発明のように、支柱の下部を可動キャップが摺動する際の中心部にするために略球面状の摺動面の内側中心部に配置してあることである。
【0018】
固定キャップに対して可動キャップが摺動するには、可動キャップと固定キャップは、別々に成形された別体のパーツであれば良い。また、可動キャップを支える弾性支持部材は、可動キャップ及び固定キャップの双方と別体のパーツであっても良いし、これら2つのキャップのうち何れか一つのみと一体のパーツ(一体成形品)であっても良い。例えば、可動キャップと弾性支持部材とが一体成形品で、これらと固定キャップが別体となるパターンであっても良く、この場合、弾性支持部材の下端部を固定キャップに嵌め込む等して位置決めする構造が考えられる。また、別のパターンとしては、請求項9の発明のように、弾性支持部材と可動キャップは別体であって、支柱の上部と可動キャップの内面中央部とを位置決めしてあるものである。
【0019】
弾性支持部材の一例としては、請求項10の発明もある。即ち、弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する圧縮コイルバネと、圧縮コイルバネを傾倒可能及び復元可能に支える仕切片とを備え、仕切片によって固定キャップの内部空間を上下に仕切ると共に、仕切片には内容物の通過口を有し、圧縮コイルバネの上部と固定キャップの内周面とをそれぞれ位置決めしてあることを特徴とする。
【0020】
振出口の形状は問わない。製造のし易さを考慮して、振出口の形状を設計すると、次のようにすることが望ましい。例えば、請求項11の発明のように、可動キャップはプラスチック射出成形品であり、開口部とは異なる専用の振出口を可動キャップに対して平面視して円周方向にそれぞれ間隔をあけて設け、平面視した可動キャップを基準とした場合に成形時の型の開閉方向となる上下方向に沿って各振出口を型抜き可能に形成してあることである。
【0021】
また、製造のし易さを考慮して、振出口の形状を設計すると、次のようにしても良い。請求項12の発明のように、固定キャップはプラスチック射出成形品であり、開口部とは異なる専用の振出口を固定キャップに対して平面視して円周方向にそれぞれ間隔をあけて設け、平面視した固定キャップを基準とした場合に成形時の型の開閉方向となる上下方向に沿って各振出口を型抜き可能に形成してあることである。
【0022】
また、製造のし易さを考慮すると、専用の振出口を作らない場合もある。即ち、請求項13の発明のように、操作部を平面視何れかの方向に操作した場合には摺動させた可動キャップの外周のうち操作方向と反対側が開口部よりも持ち上がり、開口部の外周部分が振出口に兼用されることである。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、操作部を平面視何れかの方向に操作した場合には弾性支持部材を傾倒させながら可動キャップを固定キャップに対して摺動させて操作方向と反対側の振出口を開き、操作部への操作を解除した場合には弾性支持部材の復元力によって可動キャップを摺動させて全ての振出口を閉じることができる。従って、振出口をあける場合には可動キャップを平面視して全方向に指で操作できるし、振出口を閉じる場合には指を離せば自動的に可動キャップが閉まる。しかも、操作部が可動キャップの中心部にあるので、容器を取り上げた際に持ち直すことなく、操作部を操作できる。また、弾性支持部材が内部空間に収容されており、外部に露出していないので、外観が良い。なお、容器本体に収容された内容物を、弾性支持部材の通過口、振出口を順次経て外部に吐出することができる。
【0024】
請求項2の発明は、略球面状の摺動面の下側となる固定キャップ本体部と、上側となる上部リングとを嵌め合わせることによって固定キャップとするものなので、固定キャップ本体部と上部リングが連続しているものに比べて、成形しやすい。
【0025】
請求項3の発明は、固定キャップ本体部に上部リングを嵌め合わせることによって可動キャップを介して弾性支持部材が下に押し込まれ、それに伴って発生する弾性支持部材からの上向きの復元力によって上部リングの摺動面と可動キャップの摺動面とが密接して重なり合うものなので、固定キャップと可動キャップとの密閉性が向上し、内容物の鮮度保持に望ましい。
【0026】
請求項4の発明は、可動キャップを支える弾性支持部材が、支柱と脚とを備え、全ての脚を支柱の下部の周囲から垂下させて固定キャップの内側に固定しつつ、支柱と全ての脚とのうち少なくとも一方が弾性を有するので、支柱が傾倒可能及び復元可能となり、弾性支持部材の復元力によって可動キャップを摺動させることができる。また、脚の周囲を内容物の通過口にしてあるので、容器本体に収容された内容物を、通過口、振出口を順次経て外部に吐出することができる。
【0027】
請求項5の発明は、複数本からなる全ての脚が縦格子状であり、脚の周囲、即ち、隣り合う脚同士の間を内容物の通過口にしてあるので、内容物を外部に吐出することができる。
【0028】
請求項6の発明は、全ての脚を支柱の下部から末広がりの渦巻き状に垂下させてある以外は請求項4の発明と同様である。
【0029】
請求項7の発明は、弾性を有する支柱がしなり、その支柱を仕切板が支えることによって、可動キャップを固定キャップに対して摺動させることができる。
【0030】
請求項8の発明は、支柱の下部を可動キャップが摺動する際の中心部にするために略球面状の摺動面の内側中心部に配置してあるので、可動キャップが摺動し易くなり、操作しやすい。
【0031】
請求項9の発明は、弾性支持部材と可動キャップが別体であって、支柱の上部と可動キャップの内面中央部とを位置決めしてあるので、組み立て易く、各パーツも製造し易い。
【0032】
請求項10の発明は、弾性支持部材が圧縮コイルバネを用いるものであり、弾性支持部材と可動キャップとが別体なので、組み立て易く、各パーツも製造し易い。
【0033】
請求項11の発明は、振出口を型抜き可能に開口してあるので、可動キャップのプラスチック射出成形がし易い。
【0034】
請求項12の発明も、振出口を型抜き可能に開口してあるので、固定キャップのプラスチック射出成形がし易い。
【0035】
請求項13の発明は、開口部の外周部を振出口に兼用するものなので、専用の開口部がなくとも内容物を吐出することができ、製造もし易い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】(イ)〜(ホ)図は、振出装置の第一実施形態を示す平常状態の斜視図、摺動状態の斜視図、縦断面図、並びに上部リングを外した状態の斜視図、固定キャップ本体部の斜視図である。
【図2】(イ)(ロ)図は、振出装置の第二実施形態を示す平常状態の斜視図、固定キャップ本体部と上部リングとの嵌め合いを解除した状態の斜視図である。
【図3】(イ)〜(ハ)図は、振出装置の第三実施形態を示す摺動状態の斜視図、縦断面図、並びに上部リングを外した状態の斜視図である。
【図4】(イ)〜(ハ)図は、振出装置の第四実施形態を示す平常状態の斜視図、摺動状態の斜視図、縦断面図である。
【図5】(イ)〜(ハ)図は、振出装置の第五実施形態を示す平常状態の斜視図、摺動状態の斜視図、縦断面図である。
【図6】(イ)(ロ)図は、振出装置の第六実施形態を示す縦断面図、固定キャップ本体部の斜視図である。
【図7】(イ)(ロ)図は、振出装置の第七実施形態を示す縦断面図、固定キャップ本体部の斜視図である。
【図8】(イ)(ロ)図は、振出装置の第八実施形態を示す縦断面図、固定キャップ本体部の斜視図である。
【図9】(イ)〜(ハ)図は、振出装置の第九実施形態を示す摺動状態の斜視図、縦断面図、上部リングを外した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1に示す振出装置1の第一実施形態は、図示しない容器本体の口部に連結する下側の固定キャップ2と、固定キャップ2に対して平面視して全方向に摺動可能な上側の可動キャップ3と、固定キャップ2の内側において可動キャップ3を下から支える弾性支持部材4とを備えているものである。以下、振出装置1の全体構造の概要、固定キャップ2、弾性支持部材4、可動キャップ3の順に説明する。
【0038】
振出装置1の全体構造の概要は、次の通りである。中空の球の上部に相当する形状に可動キャップ3が形成されている。また、容器本体の内容物を吐出する振出口31が可動キャップ3の下部の円周方向全周に亘って等間隔をあけて形成されている。一方、固定キャップ2の上部が、可動キャップ3よりも一回り大きな中空の球の上端部と下端部を切除した形状に形成されている。固定キャップ2は中空であるので内部空間21を有している。また、固定キャップ2の上面には内部空間21に通じる開口部22が形成されている。開口部22の内側に可動キャップ3の下部が収容されており、一方、可動キャップ3の上部表面が外部に露出している。固定キャップ2の内部空間21には弾性支持部材4が収容され、弾性支持部材4の下部が固定キャップ2の内側に支持される。下部以外の部分において弾性支持部材4は可動キャップ3の内面中心部を支えるべく上向きに延長しており、平面視して全方向に傾倒可能及復元可能に設けられている。全ての振出口31が固定キャップ2によって塞がれている平常状態では、固定キャップ2の上部と可動キャップ3とで、略球面形状の摺動面が形成される。この摺動面に沿って可動キャップ3を摺動させるために、可動キャップ3の上面中心部には平面視して全方向に操作可能な操作部32が真上に突出している。
【0039】
次に固定キャップ2について説明する。固定キャップ2は、容器本体に連結する下側の固定キャップ本体部2aと、全ての振出口31を塞ぐ上側の上部リング2bとを備えている。また、固定キャップ本体部2aと上部リング2bは別体であって、固定キャップ本体部2aの上に上部リング2bを嵌め合わせることによって両者が一体化する。なお、固定キャップ2には弾性支持部材4が一体に設けられている。
【0040】
固定キャップ本体部2aは、容器本体の円筒状の口部に連結する連結壁23と、摺動状態の可動キャップ3の外周面に接する下部リング24とを備えている。連結壁23は、円筒状であって、その下部内周面には雌ネジ部25が形成されている。この雌ネジ部25は、図示しない容器本体の口部の外周面に形成された雄ネジ部に捩じ込むものである。下部リング24は、中空の球の下半分からその下端部(底部)を切除した形状であって、連結壁23の上端全周から上方に延長しながら半径方向外側に広がっている。
【0041】
上部リング2bは、中空の球の上半分からその上端部を切除した形状である。上部リング2bの上面内周側には平面視して円形状の開口部22が形成される。上部リング2bの下端面と下部リング24の上端面とが嵌まり合うように、双方の円周方向全周に亘って断面楔状の凹部26又は凸部27が別々に形成されている。下部リング24の上端の内周部に形成されているものが上向きの凸部27であるとすると、上部リング2bの下端の内周面に形成されているものが凹部26となる。この凹部26の上端内周全周から環状の裾壁28が垂下している。この裾壁28が下部リング24の凸部27の内周面の上(内側)に重なり合っている。従って、裾壁28の内面に内容物(例えば粉や粒)が付いても、粉等がその自重により落下して、凹部26と凸部27との嵌合箇所に侵入しづらい。
【0042】
また、裾壁28が薄肉であるので、裾壁28の内周面と下部リング24の内周面とが殆ど段差無く連続する状態になっており、それゆえこれらの内周面が摺動面となり、平常状態及び摺動状態の可動キャップ3の摺動面(上面)の下部に重なり合う。この重なり合い具合は密接している。それは、上部リング2bと固定キャップ本体部2aとが嵌り合っている状態では、上部リング2bが可動キャップ3を介して弾性支持部材4を下方に軽く押し込んでおり、それ故、弾性支持部材4には上向きの復元力が作用するからである。また、この復元力に逆らって、上部リング2bは可動キャップ3を開口部22の内側に保持している。さらに、上部リング2bの上端面は厳密な水平面ではなく、内周部が半径方向内側に向かうにつれて緩やかに高くなるテーパ形状となっている。このテーパ部分を含む内周部が薄肉のシール片29となり、薄肉であるから他の箇所よりも弾力性に富む部分となっている。このため、シール片29が復元力によって押し上げられる可動キャップ3の表面に確実に密接する。また、内容物である粉等を振り出した際に、可動キャップ3の表面外周部に粉等が付着していても、可動キャップ3が元に戻るように摺動する際にシール片29によって粉等が掻き出されて落下するようになり、上部リング2bと可動キャップ3の摺動面同士の間に、粉等が挟まらないようになる。
【0043】
次に弾性支持部材4について説明する。弾性支持部材4は、可動キャップ3を支える支柱41と、支柱41を傾倒可能及び復元可能に支える複数本の脚42と、各脚42の下端部を固定キャップ本体部2aに固定する足壁43とを備えている。
【0044】
支柱41は、内部空間21の中心部に起立する棒状部44と、棒状部44の下端から段差状に外周側に張り出す円形状の接続盤部45とを備えている。棒状部44は、開口部22よりも上まで延長するものである。また、棒状部44は、上端に向かって徐々に細くなっており、その上端部44aが段付きに細くなっている。この棒状部44の上部が可動キャップ3の内面中心部に位置決めされている。また、接続盤部45は、略球面状の摺動面の中心部の位置に配置されており、これにより略球面状の摺動面の内側中心部が、可動キャップ3が摺動する際の中心部になる。
【0045】
足壁43は平面視環状であって、固定キャップ本体部2aの連結壁23、より詳しく言えば、連結壁23と下部リング24との境目における内周全周に沿って内向きに張り出している。従って、足壁43の張出位置が固定キャップ2の摺動面の下端、つまり可動キャップ3の摺動領域の限界位置になり、可動キャップ3の外周端が足壁43に衝突可能になっている。足壁43は全体として略水平になっており、より詳しく言えば、足壁43の上面は、外周部を水平に、内周部を徐々に低くなるテーパ状に形成してある。また、足壁43の内側に形成される開口が内容物の導入口46となる。平面視すると、この導入口46の中心部に支柱41が位置する配置関係となる。
【0046】
各脚42は、接続盤部45の外周部と足壁43の内周部との間に架設してある。また、各脚42の形状は、その上部においては下に向かうにつれて徐々に半径方向外側に膨らむ状態で湾曲し、それよりも下側においては略真下にそのまま垂下し、その後、下端部が足壁43に向かって略水平に延びる形状をしている。全ての脚42が円周方向に等間隔をあけて縦格子状に設けてあり、隣り合う脚42同士の間が内容物の通過口47になる。
【0047】
次に可動キャップ3について説明する。可動キャップ3は、開口部22を塞ぐ上蓋壁33と、上蓋壁33の頂部(上面中央部)に形成される操作部32と、上蓋壁33の内面中央部に形成される支柱用の収容部34とを備えている。
【0048】
上蓋壁33は、中空の球の上側半分に相似する形状である。上蓋壁33の下端面は、半径方向内側に向かって高くなる傾斜面となっている。上蓋壁33の下部にはその円周方向全周に亘って等間隔をあけて専用の振出口31が形成されている。可動キャップ3を射出成形における成形時の型の開閉方向(図では上下方向)に沿って型抜き可能に振出口31は形成されている。より詳しく言えば、振出口31は、上蓋壁33の肉厚方向に貫通するだけでなく、下端に向かって型抜き可能に開口するスリットである。スリットは、上蓋壁33の頂部を中心にして放射状方向に延びる縦長形状であり、上端を上側に膨らむ円弧形状としてある。
【0049】
操作部32は、上蓋壁33から上方に突出する円柱状のジョイント部32aと、ジョイント部32aの上に連続する球状の操作本体部32bとを備えている。操作本体部32bは半径がジョイント部32aのそれよりも大きな球である。
【0050】
収容部34は真上方向に延びる穴であって、穴の奥は操作本体部32bの中心部分にまで達している。また、上蓋壁33から下向きに筒35が垂下しており、筒35の内側が穴の入口部分となる。穴の入口部分は、段付き形状である支柱41の上端部に合わせて、段付き形状としてある。段付き形状であることから、支柱41が穴の奥側に侵入しないようになり、固定キャップ2と可動キャップ3との密接状態を保持している。
【0051】
上述した固定キャップ2及び可動キャップ3は、プラスチック射出成形品である。また、固定キャップ2と一体成形される弾性支持部材4は、プラスチックの弾力性により平面視して全方向に傾倒可能及び復元可能となるものであり、その材質は、ポリプロプレン又はポリアセタールが望ましい。
【0052】
上述した振出装置1は以下の要領で使用する。全ての振出口31を塞いでいる平常状態では、平面視すると、開口部22の中心部に操作部32(より詳しくは操作部32の付け根であるジョイント部32a)が位置しており、その中心部よりも外側部分、つまり開口部22の外周部が操作部32の全方向への環状の移動領域となる(但し、後述するが、厳密に言えば、開口部22の外周部全域が移動領域となるのではない。)。この移動領域を利用して操作部32を平面視して任意の方向に指で操作すると、開口部の外周部に操作部のジョイント部が移動して、弾性支持部材4の支柱41がしなりながら傾倒し、このとき全ての脚42も変形して、可動キャップ3が摺動する。それに伴って操作方向と反対側の振出口31が開口部22よりも上がって開口し、内容物を振り出すことができる。なお、振出口31をさらに大きく開口させようとして、操作部32を同方向に操作すると、可動キャップ3の外周端が固定キャップ2内の足壁43に衝突して、可動キャップ3がそれ以上摺動しないようになっている。このとき、上部リング2bのシール片29と操作部32の付け根であるジョイント部32aとは、離れている。これは、シール片29とジョイント部32aとの干渉を防止して、シール片29の機能を充分に発揮できるようにするためである。従って、シール片29の内側には開口部22が形成されるが、開口部22の外周部のうちシール片29の近傍領域は、移動領域とはならない。一方、操作部32から指を離すと、弾性支持部材4の復元力によって支柱が起立するように可動キャップ3が摺動し、全ての振出口31が開口部22よりも下がって閉口する。
【0053】
振出装置1の第二実施形態は、図2に示すように、固定キャップ本体部2aと上部リング2bとを一体成形品とするヒンジ片2cが設けられていることが、第一実施形態との相違点である。ヒンジ片2cは、固定キャップ本体部2aや上部リング2bよりも薄肉であって、嵌め合わせた固定キャップ本体部2aと上部リング2bとの外周側に張り出している。そして、ヒンジ片2cの一端部は、嵌め合わせ箇所の近傍において、固定キャップ本体部2aの下部リング24に、他端部は上部リング2bに接続している。ヒンジ片2cは、その長手方向中間部が一段と薄肉になっており、上部リング2bを固定キャップ本体部2aに嵌め合わせた状態では、二重に折り重なった状態となる。
【0054】
振出装置1の第三実施形態は、図3に示すように、可動キャップ3に形成される専用の振出口31が孔であることが、第一実施形態との相違点である。より詳しく言えば、孔は円形状であって、可動キャップ3の下端に向かって開口しておらず、肉厚方向にのみ貫通するものである。
【0055】
振出装置1の第四実施形態は図4に、振出装置1の第五実施形態は、図5にそれぞれ示してある。これらは、何れも専用の振出口31が固定キャップ2(上部リング2b)に形成されていることが、第一実施形態との相違点である。
第四実施形態では、専用の振出口31の形状を第一実施形態と同様にしてある。つまり、専用の振出口31は、固定キャップ2の上端に向かって型抜き可能に開口するスリットであり、このスリットも略球面状の摺動面となる頂点に向かって放射状に延びる縦長形状である。
一方、第五実施形態では、専用の振出口31の形状を孔としてある。この孔も円形状であって、固定キャップ2の上端に向かって開口しておらず、肉厚方向にのみ貫通するものである。
【0056】
振出装置1の第六実施形態は図6に示すように、弾性支持部材4、特に脚42が第一実施形態との相違点である。各脚42の形状が末広がりの渦巻状に垂下する形状としてあり、これら複数本の全ての脚42は支柱41と足壁43に円周方向全周に亘って等間隔おきに架設されている。
【0057】
振出装置1の第七実施形態は図7に示すように、弾性支持部材4の構成が第一実施形態との相違点である。弾性支持部材4は、固定キャップ2の内部空間21を上下に仕切る円形状の仕切片48と、仕切片48の中心部から起立する支柱41とを備えている。仕切片48は、固定キャップ本体部2aの連結壁23の上部の内周側に沿って水平に突出している。また、仕切片48には、支柱41の周囲に間隔をあけて複数の通過口47が形成されている。この場合、操作部32を平面視何れかの方向に操作すると、弾性支持部材4の支柱41がしなりながら傾倒し、このとき仕切片48も支柱41との連続部分において変形して、可動キャップ3が摺動する。
【0058】
振出装置1の第八実施形態は図8に示すように、弾性支持部材4の構成が第一実施形態との相違点である。弾性支持部材4は、前述した通過口47を有する仕切片48と、起立する金属製の圧縮コイルバネ49とを備え、仕切片48の中心部と可動キャップ3の内周面中心部との間に圧縮コイルバネ49を位置決めしてある。圧縮コイルバネ49の上下端部を位置決めするために、仕切片48の中心部には圧縮コイルバネ49の中に嵌り込む上向き突起48aが上方に突出し、可動キャップ3の上蓋壁33の内面中心部には圧縮コイルバネ49の中に嵌り込む下向き突起33aが下方に垂下している。圧縮コイルバネ49は、わずかに収縮した状態で収容されており、それにより可動キャップ3と固定キャップ2の摺動面が密接して重なり合っている。
【0059】
振出装置1の第九実施形態は図9に示すように、専用の振出口31が設けられておらず、開口部22の外周部分を振出口31に兼用しているものである。これは、可動キャップ3の上蓋壁33の形状が、中空の球を下側半分よりも少し上の位置で略水平に切除した形状である。従って、平常状態において、可動キャップ3と固定キャップ2の摺動面の重なり具合が、第一実施形態よりも浅くなっている。この場合、操作部32を平面視何れかの方向に操作した場合には摺動させた可動キャップ3の外周のうち操作方向と反対側が開口部22よりも持ち上がり、その結果、開口部22の外周部が局部的に開いて振出口31になり、内容物が通過可能となる。
【0060】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第一実施形態では、固定キャップ2と弾性支持部材4は一体であったが、固定キャップ2と弾性支持部材4とを別体で成形し、上下に嵌め合わせることによって一体化するものであっても良い。例えば、弾性支持部材4の足壁43の外周部に沿って下向きの凸を、固定キャップ2の連結壁23から内周に沿って上向きの凹を形成し、凹凸を嵌め合わせるようなものである。なお、固定キャップ2を構成する固定キャップ本体部2aと上部リング2bとが別体である場合には、異なる色を採用しても良い。上部リング2bを透明にすることにより、可動キャップ3の振出口31が上部リング2b越しに目視できるようにしても良い。
【0061】
また、支柱41の上部と可動キャップ3の内面中央部との位置決め構造は、支柱41と可動キャップ3とが半径方向に殆ど隙間の無い状態に嵌り合う構造に限らず、半径方向に遊びがある状態に収容される構造であっても良い。例えば、支柱41の上端が可動キャップ3の穴の底に接しながらも、支柱41の上部よりも可動キャップ3の穴が幾分広い構造である。この場合、操作部32を操作しても直ぐには可動キャップ3は摺動せず、少量操作して可動キャップ3の穴に支柱41の上部が干渉することによって始めて可動キャップ3が摺動する。
【0062】
さらに、固定キャップ2や可動キャップ3を射出成形する際の型の開閉方向に沿って型抜き可能とするための振出口31の形状は、固定キャップ2の上部リング2bの上端や、可動キャップ3の上蓋壁33の下端に向かって開口するスリットに限らない。例えば、上蓋壁33の外周部においてその上下方向に貫通する抜穴であっても良い。この場合の抜穴は、肉厚方向に対しては斜めに貫通し、上蓋壁33の下端に向かって開口しないことになる。
【0063】
その他には、脚42は複数本に限らず、一本だけでもよく、例えば渦巻状に複数回回転しながら末広がりに垂下する円錐コイルバネ形状であっても良い。また、足壁43なしに直に固定キャップ本体部2aの内周面に脚42の下端部を固定しても良い。さらに、操作部32は上方に突出させることによって、操作しやすくしてあるが、指先が入る凹みであっても良い。
【符号の説明】
【0064】
1振出装置 2固定キャップ
2a固定キャップ本体部 2b上部リング
2cヒンジ片
3可動キャップ 4弾性支持部材
21内部空間 22開口部
23連結壁 24下部リング
25雌ネジ部 26凹部
27凸部 28裾壁
29シール片
31振出口 32操作部
32aジョイント部 32b操作本体部
33上蓋壁 33a下向き突起
34収容部 35筒
41支柱 42脚
43足壁 44棒状部
44a上端部 45接続盤部
46導入口 47通過口
48仕切片 48a上向き突起
49圧縮コイルバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の口部に連結する下側の固定キャップと、固定キャップに対して平面視して少なくとも一方向に摺動可能な上側の可動キャップとを備え、容器本体の内容物を固定キャップの内部空間を経て外部に吐出する振出口を固定キャップ又は可動キャップに平面視して前記一方向とは反対方向に有し、全ての振出口を塞いでいる平常状態では固定キャップの摺動面と可動キャップの半球面状の摺動面により全体として略球面状の摺動面が形成される振出装置において、
固定キャップの上面には内部空間に通じる平面視円形の開口部を有し、固定キャップの内側に可動キャップの下部を収容することによって平常状態では開口部を塞ぐと共に略球面状の摺動面を可動キャップの外面と固定キャップの内面によって形成し、
平面視して開口部の中心部であって可動キャップの上面中央部に可動キャップを操作する操作部を備えると共に開口部の外周部を操作部の全方向への移動領域とし、
操作部の下方には可動キャップを支える弾性支持部材が延長すると共に弾性支持部材の下部を固定キャップの内側に固定してあり、
弾性支持部材は内容物の通過口を有すると共に平面視して全方向に傾倒可能及び復元可能な弾性力を有することを特徴とする振出装置。
【請求項2】
固定キャップは、容器本体の口部に連結する下側の固定キャップ本体部と、固定キャップ本体部の上端部に嵌め合わせる上側の上部リングとを備えるものであり、
上部リングは、上面に形成される開口部の内側に可動キャップを保持すると共に、平常状態にある可動キャップの摺動面の下部に重なり合う摺動面を有するものであり、
固定キャップ本体部は、内側に弾性支持部材を保持すると共に、摺動状態にある可動キャップの摺動面の下部に重なり合う摺動面を有するものであることを特徴とする請求項1記載の振出装置。
【請求項3】
固定キャップ本体部に上部リングを嵌め合わせることによって可動キャップを介して弾性支持部材が下に押し込まれ、それに伴って発生する弾性支持部材からの上向きの復元力によって上部リングの摺動面と可動キャップの摺動面とが密接して重なり合うことを特徴とする請求項2記載の振出装置。
【請求項4】
弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する支柱と、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚とを備え、全ての脚を支柱の下部から垂下させて固定キャップの内側に固定すると共に、脚の周囲を内容物の通過口にし、支柱と全ての脚とのうち少なくとも一方が弾性を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の振出装置。
【請求項5】
支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚が複数本であって、全ての脚が縦格子状に設けられていることを特徴とする請求項4記載の振出装置。
【請求項6】
支柱を傾倒可能及び復元可能に支える脚が複数本であって、各脚の形状が末広がりの渦巻状に垂下することを特徴とする請求項4記載の振出装置。
【請求項7】
弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する支柱と、支柱を傾倒可能及び復元可能に支える仕切片とを備え、仕切片によって固定キャップの内部空間を上下に仕切ると共に、仕切片には内容物の通過口を有し、支柱が弾性を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の振出装置。
【請求項8】
支柱の下部を可動キャップが摺動する際の中心部にするために略球面状の摺動面の内側中心部に配置してあることを特徴とする請求項4から7までのうち何れかに記載の振出装置。
【請求項9】
弾性支持部材と可動キャップは別体であって、支柱の上部と可動キャップの内面中央部とを位置決めしてあることを特徴とする請求項4から8までのうち何れかに記載の振出装置。
【請求項10】
弾性支持部材は、平面視して固定キャップの内部空間の中心に起立する圧縮コイルバネと、圧縮コイルバネを傾倒可能及び復元可能に支える仕切片とを備え、仕切片によって固定キャップの内部空間を上下に仕切ると共に、仕切片には内容物の通過口を有し、圧縮コイルバネの上部と固定キャップの内周面とをそれぞれ位置決めしてあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の振出装置。
【請求項11】
可動キャップはプラスチック射出成形品であり、開口部とは異なる専用の振出口を可動キャップに対して平面視して円周方向にそれぞれ間隔をあけて設け、平面視した可動キャップを基準とした場合に成形時の型の開閉方向となる上下方向に沿って各振出口を型抜き可能に形成してあることを特徴とする請求項1から10までのうち何れかに記載の振出装置。
【請求項12】
固定キャップはプラスチック射出成形品であり、開口部とは異なる専用の振出口を固定キャップに対して平面視して円周方向にそれぞれ間隔をあけて設け、平面視した固定キャップを基準とした場合に成形時の型の開閉方向となる上下方向に沿って各振出口を型抜き可能に形成してあることを特徴とする請求項1から10までのうち何れかに記載の振出装置。
【請求項13】
操作部を平面視何れかの方向に操作した場合には摺動させた可動キャップの外周のうち操作方向と反対側が開口部よりも持ち上がり、開口部の外周部分が振出口に兼用されることを特徴とする請求項1から10までのうち何れかに記載の振出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−168328(P2011−168328A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36187(P2010−36187)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【特許番号】特許第4567095号(P4567095)
【特許公報発行日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000234627)シロウマサイエンス株式会社 (40)
【Fターム(参考)】