説明

振動刺激装置

特に性器の領域に快感及び/又は治療の刺激を与えるのに使用する、振動刺激装置が記載されている。技術上よく知られたペニス又はディルド形のバイブレーターと比べ、本発明の装置は、本質的に円錐形をしており、振動発生器は、円錐体内部であって、円錐体の先端部の近傍に設けられている。典型的には、円錐体は、その基盤の幅が180mmであり、高さが115mmである。加えられる振動の振幅及び振動数は、変化させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動刺激装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人体の様々な領域が、振動刺激に関して人に快感を与える形で反応することは、よく知られている。振動マッサージ装置は、様々な条件の医療上の治療において、よく知られており、一般に単に「バイブレーター」と呼ばれている多種多様な装置が、製作され、性器の刺激に使用されている。女性の性器に振動刺激を加えることにより、使用者が快感を経験することができることは、よく知られており、近年、そのように使用できる振動装置に関して、かなりの市場が発展してきている。
【0003】
古典的な「バイブレーター」は、バッテリーを収容するケーシングと、バッテリー駆動される振動部材と、からなっており、全体は、概ね、人間のペニス又はディルドの形をしている。別に、様々な比較的小さい振動ユニットが、発展してきており、それは、例えばストラップによって女性性器に収容でき、又は、適当な下着の中に設置でき、また、それは、小さな「バッテリーパック」から適当な導線を通じて電力が供給されることによって振動が発生する。振動の周波数又は振幅を変化させることを目的として、バイブレーターの両方の種類におけるバッテリー構成品及び振動構成品に関係した制御装置を提供することは、知られている。英国特許出願公開等2036560号は、神経系統を刺激するために、音楽信号に対応する振動を加えるバイブレーターを、開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によれば、バイブレーターの全体の形は、既知の形とは著しく異なっている。本発明は、概ね、円錐体内部であって、円錐体の先端部の比較的近傍に、機械的振動を発生させるための装置が設けられている、比較的弾力性のある材料でできた円錐体と、その装置に電力を供給する手段と、を備えた、振動刺激装置を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このように振動刺激装置を構成することが、以前のペニス/ディルドの形の多様なものや小さな振動ヘッドタイプと比べて、多くの利点を有する、際立ったバイブレーターを提供することを、我々は見出した。これは、使用者と本発明のバイブレーターとの間につくることのできる接触面積がより大きいことから、ある程度生じていると、信じられており、特に、そこでは、本発明のバイブレーターは、円錐体の先端部が人体の中心に位置され、恥骨が円錐体の側面に載るように、一応は使用される。円錐体の円錐角は、円錐体の先端が膣内に著しく突出することない程度が好ましく、そのとき、本体の重量は、恥骨によって支持され、その結果、恥骨は振動にさらされ、振動は、全下肢帯の周囲に、大なり小なり、それ相応に、伝達される。
【0006】
円錐体の円錐角は、35度〜45度が好ましく、約38度で、実際には、高い満足が得られている。
【0007】
円錐体の全高は、100mm〜130mmが好ましく、円錐体の基盤の直径は、150mm〜200mmが好ましい。
【0008】
円錐体は、様々な弾力性のある材料から製作できるが、好ましいのは、シリコンゴム化合物である。
【0009】
外円錐形表面は、滑らかな無地の表面でよく、又は、織り目加工された表面、例えば、うねが形成されたり、くぼみが形成されたりした表面でもよい。
【0010】
振動発生器は、円錐体内部の円錐体先端部近傍に位置しており、従来のペニス/ディルド形の装置において使用されているような多種多様な装置から選択される。電源は、円錐体の基盤に、例えば円錐体の基盤に設けられたバッテリーケーシング内に、位置しており、又は、円錐体は、中空ではなく、電源に接続するために、円錐体の基盤又はその近傍にて円錐体から延びている導線を、有しており、又は、ソケットが、標準的なジャック又は類似のプラグを使用して電源を接続するために、円錐体の基盤の近傍に設けられる。
【0011】
従来のペニス/ディルド形のバイブレーターの場合のように、振動の振幅及び/又は周波数を変化させる手段を、既知の方法で、設けてもよい。そのような手段としては、装置自体に取り付けられて外部から作動可能な制御機器があり、又は、例えば、携帯できて、既知のブルートゥース技術によって装置と通信できるものがある。
【0012】
円錐体自体は、基本的には中空ではない構造であり、単に例えばシリコンゴムからなっており、又は、円錐体自体は、中空構造である。円錐体が中空構造である場合には、重量が円錐体の頂部や側部に加わった場合に円錐体がたるむのを阻止するため、壁が適当な強度を有することを保証するために、注意を払う必要がある。あるいは、円錐体は、内部で荷重を支持するフレーム又は基盤を備えており、それは、シリコンゴムのような弾力性のある材料からなるカバーで覆われている。
【0013】
本発明の振動刺激装置の使用は、単に、使用者に快感を与える。本発明のバイブレーターは、大変な快感を与えることができ、及び、他のバイブレーターのタイプに比べて、非常に速く与えることができる、ということが、テストにより明らかになっている。この理由の1つは、下肢帯へ振動を加えることが、共振を提供でき、従来のペニス/ディルド形のバイブレーターによって影響を与えられるよりも大幅に広い範囲の神経系統を刺激するよう作用できる、ということである、と確信される。これは、言い換えると、特定の領域、特に、結果として起こるオルガズムを強めると確信されている、膣壁、クリトリス、及び陰唇、を流れる血流を刺激している、と確信される。本発明の円錐体の形をした装置は、従来のペニス/ディルド形のバイブレーターに比べ、大幅に貫入性は小さく、これは、ある使用者には好まれることである。
【0014】
本発明の装置の継続的で通常的な使用は、使用者に更なる利点を与えることができる。特に、振動マッサージの調子を整える効果は、骨盤底筋や、骨盤領域の他の筋肉を、特に効果的に働かせることができる。したがって、単に快楽のためだけではなく、筋肉の緩みや消耗によって生じる失禁の治療にも、使用できる。
【0015】
これに関連して、肛門括約筋への振動マッサージ効果が得られる、肛門の中心に、円錐体の先端部が配置されると、同様の刺激及び引き締め効果が得られる。
【0016】
全体として、本発明の装置の一般的な刺激及び調子を整える効果は、装置の個人的使用によって生じるだけでなく、貫入性交における両方のパートナーに生じる、性的快感の増大に、非常に効果がある。
【0017】
上述のとおり、本発明の装置は、治療に応用できる。更なる展開として、円錐体の外表面は、例えば、適切な表面電極の適用によって、円錐体の側面に接触する皮膚に電気信号を与えるようにしてもよい。操作は、既知のイオントフォレシス現象を使用することにより、既知のTENS、又は、臨床的に又は痩身用に使用される調子を整えるパッド用途及び調子を整える製品、と類似である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を、添付図面を参照しながら、一例として説明する。
【0019】
まず、図1には、基盤縁を備えた、シリコンゴムの円錐形ブロック1からなる装置が、示されている。基盤縁の幅は、約180mmであり、円錐体の高さは、約115mmである。
【0020】
楕円形のケーシング2の内部に設けられた既知のタイプの振動モータが、シリコンゴムの内部に設けられている。ケーシングの下端部からの導線は、円錐体内部の縁の近傍に設けられたジャックソケット3まで、延びている。そのソケットは、中に挿入されるジャックプラグ4を有することができ、ジャックプラグ4は、図示された従来の電源ユニットに導線5を介して接続されている。電源ユニットは、一対の電池6と、オンオフスイッチ7と、速度制御装置8と、を有している。速度制御装置8は、すなわち、振動の周波数を変制御する装置であり、例えば、制御ユニット用ケーシングの片側内に設けられている。
【0021】
図2に示された装置は、全体寸法は同様であるが、円錐体の基盤が、圧入式の蓋11によって閉じられた区画10を提供する中空である。区画10は、空気キャビティでもよく、又は、例えば、円錐体の全体の振動特性を変更する、シリコンゲルのような液体、で満たされていてもよい。あるいは、区画10は、電源を収容してもよく、その場合には、図1に示された実施形態におけるような電源用のジャックソケットの代わりに、円錐体の基盤は、赤外線受信端子14を内部に有してもよい。赤外線受信端子14は、離れた携帯コントローラ15から赤外線信号を受信することができる。コントローラ15は、同様にバッテリー駆動され、振動の程度及び/又は振動の周波数を変化させることができる適当な制御装置を備えている。赤外線伝送による遠隔制御ユニット操作の技術は、テレビ受信機遠隔制御装置の分野で、十分に確立されており、類似技術が、本発明の振動刺激装置の場合においても使用できる。
【0022】
図3及び図4は、本発明の好ましい実施形態の分解図を示している。
【0023】
図3及び図4に示された装置は、基本的には、外面がシリコンゴムで成形された円錐体20と、バッテリーハウジング及びモータアッセンブリケーシング25と、からなっており、円錐体20は、基本的には中空であり、成形された比較的硬いプラスチック性の円錐形サポート部材22を受け入れるよう設計されている。円錐体20の環状縁は、プラスチックカバー26を外縁内に弾力的に設けることができるよう、切り込みを有している。
【0024】
図3において容易に理解されるように、ハウジング25は、概ね載頭円錐形の中空ハウジングを、備えており、ハウジングは、ハウジングを横切っているバッテリー区画を有しており、バッテリー区画は、多数の従来の接触バネ部材31によってこの部品が組み立てられる際に設けられる。3つの「直列」のバッテリーは、接触部材の間に示される方向に設置でき、接触部材の間へのそれらの挿入に続いて、蓋26が、カバーとして機能する。
【0025】
ハウジング25は、モータ34の支持として働く。モータ34は、振動刺激装置に使用される従来型のものであり、すなわち、偏心して内部に装着されているため、モータが駆動されると、振動する。外部スリーブ35は、モータ34上にプレス嵌合されるようになっており、次いで、部材22の中央の垂直ソケット内に設けられるようになっている。
【0026】
わかりやすくするために、すべての配線を図から省略しているが、適当な配線は、モータとバッテリー接触部材とを接続し、ユニット用制御を提供する小さなプリント板ユニット32にも接続されている。成形されたプラスチックカバー33は、バッテリー30の場所の片側に対してハウジング25内の中空空間の一部を閉じるように、及び、ハウジング25内の適切な位置にプリント板ユニットを保持するように、取り付けるようになっている。それらが適切な位置に保持されると、プリント板ユニット32に取り付けられた2つの圧力作動スイッチ38の端部が、ケーシング25中の開口部37を少し通り過ぎて突き出て、ゴム円錐体20の内側に寄り掛かる。
【0027】
すべての部品が、取り付けられるバッテリーと一緒に組み立てられると、スイッチ38の端部が位置する領域の円錐体の外の圧力は、装置がスイッチオンされるようにし、電流がモータ34に供給されるようにする。それにより、モータ34は、振動し、スリーブ35及び骨組み22を通して、弾力性のある円錐体20の上部まで、その振動を伝える。このように動作するために、圧力は、ある程度の長さの時間だけ、加えられなければならず、そのタイミングは、プリント板ユニット32の電気回路網によって制御される。一旦、スイッチオンされると、振動モードは、他方のスイッチ38の端部を覆う円錐体の領域を押すことによって、変更でき、プリント板ユニットの電気回路網にプログラムされた一連のモードを通して、振動モードを変更するためには、その領域を連続して押せばよい。振動をスイッチオフしたい場合には、その領域の一方又は他方に、電気回路網によって定められた時間だけ、再度、圧力を加える。異なる振動モードのタイプ及び順序は、電気回路網の適切な設計によって、望む通りに変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の装置の概略横断面図である。
【図2】別の実施形態の概略横断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態の分解図である。
【図4】図3の装置の分解側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
比較的弾力性のある材料でできた円錐体と、機械的振動を発生させるための装置に電力を供給する手段と、を備え、
前記装置が、円錐体内部であって円錐体の先端部の比較的近傍に、設けられていることを特徴とする、振動刺激装置。
【請求項2】
円錐体の円錐角が35度〜45度である、請求項1記載の振動刺激装置。
【請求項3】
円錐体の全高が100mm〜130mmであり、円錐体の基盤の直径が150mm〜200mmである、請求項1記載の振動刺激装置。
【請求項4】
円錐体が、弾力性のあるシリコンゴム化合物でできている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項5】
円錐体の外円錐形表面が、織り目加工され又はうね形成され又はくぼみ形成されている、請求項1〜4のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項6】
円錐体の先端部近傍内に設けられた、振動発生装置が、円錐体の基盤に設けられた電源と接続されている、請求項1〜5のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項7】
円錐体が、中空の外部円錐形カバーで形成されており、前記円錐形カバーが、比較的硬い材料でできた円錐形の基盤又はフレームによって支持され、且つ、弾力性のある材料でできている、請求項1〜6のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項8】
円錐体が、中身の詰まったものであり、電源との接続のために、円錐体の基盤にて又はその近傍にて円錐体から延びている導線を備えており、又は、標準的なジャック又は類似のプラグを使用して電源との接続のために、円錐体の基盤の近傍の円錐体内に設けられたソケットを具備している、請求項1〜5のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項9】
振動の振幅及び/又は周波数を変化させる手段を具備している、請求項1〜7のいずれか1つに記載の振動刺激装置。
【請求項10】
皮膚が円錐体の側面に接触した時にその皮膚に電気信号を加える手段、を具備している、請求項1〜9のいずれか1つに記載の振動刺激装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2008−528089(P2008−528089A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551752(P2007−551752)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000228
【国際公開番号】WO2006/077436
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507246453)ツイステッド・プロダクツ・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】TWISTED PRODUCTS LIMITED
【Fターム(参考)】