説明

振動源を有する排熱回収装置の設置方法及び排熱回収設備

【課題】汚れの激しい環境下でも熱交換器の伝熱性能を低下させず、また壁体に損傷を与えることなく排熱回収装置を取り付けることができる設置方法、及び排熱回収設備を提供すること。
【解決手段】本発明の振動源を有する排熱回収装置10の設置方法は、熱源側熱交換器9aを煙道や炉の壁体20に設置して、壁体20の内部の排熱を熱源側熱交換器9aで回収する、振動源を有し、壁体20に開通部21を形成し、開通部21に、有底筒状のカバー30を、底部32が壁体20の内部となるように配置し、熱源側熱交換器9aを、カバー30の内部に配置し、熱源側熱交換器9aを配置したカバー30の内部の隙間に、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体41を充填することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙道や窯業炉等の炉から排熱を回収する排熱回収装置の設置方法及び排熱回収設備に関する。
【背景技術】
【0002】
排熱やバイオマスや冷熱などの熱源を有効に活用することは、環境問題及びエネルギー問題の解決に繋がる。スターリングエンジンは、熱源を選ばず、温度差があれば運転できるという特徴を持つことから、それら熱源の有効活用に適している。
特に煙道を流れる排気ガスからの熱回収は、排熱利用として注目されているが、複数のスターリングエンジンを多段化して有効に排熱を回収できる排熱回収装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1では、上流側に配置するスターリングエンジンと下流側に配置するスターリングエンジンでは、入熱量が異なるため、この入熱量の違いを考慮してトータルとして発電出力を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−118406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、焼却炉を含めて多くの場合には、炉内は極めて汚れが激しく、この汚れにより熱交換器の伝熱性能が使用により著しく低下する。
また、耐火性や断熱性を確保するために、窯業炉等の炉などの壁体には、煉瓦材・粘度、モルタルなどの耐火材が使われることが多い。特に、煉瓦材は、局部的な繰り返し振動に対して脆く、壁体の損傷によって高温ガスが噴き出すなどの重要な問題を引き起こすことも考えられる。
【0005】
そこで本発明は、汚れの激しい環境下でも熱交換器の伝熱性能を低下させず、また壁体に損傷を与えることなく、排熱回収装置を取り付けることができる設置方法、及び排熱回収設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の振動源を有する排熱回収装置の設置方法は、熱源側熱交換器を煙道や炉の壁体に設置して、前記壁体の内部の排熱を前記熱源側熱交換器で回収する、振動源を有する排熱回収装置の設置方法であって、前記壁体に開通部を形成し、前記開通部に、有底筒状のカバーを、底部が前記壁体の内部となるように配置し、前記熱源側熱交換器を、前記カバーの内部に配置し、前記熱源側熱交換器を配置した前記カバーの内部の隙間に、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体を充填することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記開通部の前記壁体の内部側に、前記カバーとの隙間を埋める第2の熱伝導体を設けることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記開通部の前記壁体の外部側に、前記カバーとの隙間を埋める断熱材を設けることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記カバーの中心軸を前記壁体の外部が前記壁体の内部よりも高くして、前記カバーを配置することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記第1の熱伝導体として、粒状又は粉状のグラファイト材を用いることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記第2の熱伝導体として、熱硬化性モルタル・気硬性モルタル及び水ガラス等の接着材を用いることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、前記カバーとして、炭化珪素材、リン酸アルミニウム、若しくはリン酸マグネシウムなどの耐酸化材、又は前記耐酸化材でコーティングしたグラファイト、ボイラー・熱交換器用炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、若しくは銅を用いることを特徴とする。
請求項8記載の本発明の排熱回収設備は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法によって設置した排熱回収設備であって、前記排熱回収装置として、スターリングエンジンを用いて前記壁体の内部の排熱から蓄電又は給電を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カバー内部に熱源側熱交換器を配置し、熱源側熱交換器を直接壁体内に露出させないために、汚れの激しい環境下でも熱源側熱交換器の伝熱性能を低下させることがない。
また、本発明によれば、排熱回収装置で発生する振動を、第1の熱伝導体によって吸収してカバーに伝達しない。従って、壁体に振動が伝わることがなく、排熱回収装置で発生する振動によって壁体が損傷することがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施例による排熱回収装置の設置状態を示す断面図
【図2】本発明の他の実施例による排熱回収装置の設置状態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法は、壁体に開通部を形成し、開通部に、有底筒状のカバーを、底部が壁体の内部となるように配置し、熱源側熱交換器を、カバーの内部に配置し、熱源側熱交換器を配置したカバーの内部の隙間に、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体を充填するものである。本実施の形態によれば、カバー内部に熱源側熱交換器を配置し、熱源側熱交換器を直接壁体内に露出させないために、汚れの激しい環境下でも熱源側熱交換器の伝熱性能を低下させることがない。また、排熱回収装置で発生する振動を、第1の熱伝導体によって吸収してカバーに伝達しない。従って、壁体に振動が伝わることがなく、排熱回収装置で発生する振動によって壁体が損傷することがない。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、開通部の壁体の内部側に、カバーとの隙間を埋める第2の熱伝導体を設けるものである。本実施の形態によれば、第1の実施の形態によってカバーが振動しないために、カバーと壁体との間を埋めることができ、カバーと壁体との間を第2の熱伝導体で埋めることで、壁体の内部側の高温排熱をカバーに伝達することができる。更に、この第2の熱伝導体を開通部の壁体の内部側に設けることで、壁体の外部側の低温による影響を受けないため、壁体の内部側の高温排熱をカバーに有効に伝達することができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、開通部の壁体の外部側に、カバーとの隙間を埋める断熱材を設けるものである。本実施の形態によれば、開通部の壁体の外部側には断熱材を設けることで、壁体の内部側の高温排熱をカバーに有効に伝達することができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、カバーの中心軸を壁体の外部が壁体の内部よりも高くして、カバーを配置するものである。本実施の形態によれば、カバーの内部の隙間に充填する第1の熱伝導体が、振動にともなって、カバー外部に流出することを防止できる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、第1の熱伝導体として、粒状又は粉状のグラファイト材を用いるものである。本実施の形態によれば、400度程度の排熱にも耐え、酸素雰囲気にいて、酸化により、グラファイト材が消失しても、簡便に定期時に補充することができるため、排熱を熱源側熱交換器に有効に伝達することができる。また、半導体製造装置等の無酸素雰囲気では、さらに、超高温状態でも、効率よく、熱源側熱交換器に熱を取り込むこことができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、第2の熱伝導体として、熱硬化性モルタル・気硬性モルタル及び水ガラス等の接着材を用いるものである。本実施の形態によれば、カバーを壁体に固定することができるとともに、壁体の排熱を熱源側熱交換器に有効に伝達することができる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、カバーとして、炭化珪素材、リン酸アルミニウム、若しくはリン酸マグネシウムなどの耐酸化材、又は前記耐酸化材でコーティングしたグラファイト、ボイラー・熱交換器用炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、若しくは銅を用いるものである。また、半導体製造装置等の無酸素雰囲気では、さらに、超高温状態でも、効率よく、熱源側熱交換器に熱を取り込むことができる。第1から第6の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、カバーとして、ボイラー・熱交換器用炭素鋼やステンレス鋼を用いることで、ボイラー等で使われる腐食雰囲気においても、安価なカバー材料で、有効に熱源側熱交換器に熱を取り込むこことができる。本実施の形態によれば、400度を超える排熱にも耐え、排熱を熱源側熱交換器に有効に伝達することができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態による排熱回収設備は、第1から第7の実施の形態による振動源を有する排熱回収装置の設置方法において、排熱回収装置として、スターリングエンジンを用いて壁体の内部の排熱から蓄電又は給電を行うものである。本実施の形態によれば、スターリングエンジンにおけるわずかな振動の影響も壁体に与えることなく、排熱を有効に電力として利用することができる。
【実施例】
【0017】
以下本発明の一実施例による振動源を有する排熱回収装置の設置方法について説明する。
図1は、本実施例による排熱回収装置の設置状態を示す断面図である。
本実施例の排熱回収装置10に用いるスターリングエンジンは、ディスプレーサピストン1とパワーピストン2とを有し、ディスプレーサピストン1によって分離される一方の空間を高温空間3、他方の空間を低温空間4とし、高温空間3と低温空間4との間で作動ガスを移動させる。ここで、ディスプレーサピストン1とパワーピストン2とが排熱回収装置10の振動源となる。
【0018】
加熱部(熱源側熱交換器)9aは高温空間3を挟んでディスプレーサピストン1と対向する位置に、再生部5及び冷却部6はディスプレーサピストン1の外周に配置している。ここで加熱部9aは、高温作動ガスを移動させる伝熱管により構成している。
ディスプレーサピストン1及びパワーピストン2は、それぞれクランクシャフト7に連結され、クランクシャフト7の一端には、発電機用シャフト8が接続される。
再生部5は筒状に形成され、再生部5の内部には、オーステナイト系ステンレス鋼や黄銅等の金網の蓄熱材が設けられ、この蓄熱材によって、高温作動ガスから吸熱し低温作動ガスに放熱する。
冷却部6も筒状に形成され、冷却部6の内部は、冷却水が流れる通路と作動ガスが流れる通路に区分され、作動ガスは冷却水で冷却される。
加熱部9aは再生部5と接続され、再生部5は冷却部6と接続される。加熱部9aは高温空間3と連通し、冷却部6は低温空間4と連通している。
【0019】
上記構成において、スタート時には発電機を動力源としてディスプレーサピストン1を動作させることで、高温空間3と低温空間4とを作動ガスが移動する。作動ガスは、加熱部9aで加熱・膨張して高温空間3に導入され、冷却部6で冷却・収縮して低温空間4に導入されることで、高温空間3及び低温空間4に圧力変動が生じる。この圧力変動によってパワーピストン2が動作することで出力を得ることができる。
すなわち、加熱部9aで加熱されることによって、封入されている作動ガスが膨張して、差圧を受けることで、ディスプレーサピストン1を下方へ移動させる。ディスプレーサピストン1の下方への移動によって、ディスプレーサピストン1とパワーピストン2との間の低温空間4にある作動ガスが圧縮されてパワーピストン2を下方へ移動させる。パワーピストン2の下方への移動によって、作動ガスはディスプレーサピストン1の上部(高温空間3)から、加熱部9a、再生部5、及び冷却部6を通過してディスプレーサピストン1の下部(低温空間4)に移動する。そしてディスプレーサピストン1の上方への移動によって、ディスプレーサピストン1とパワーピストン2との間の低温空間4が低圧になることで、パワーピストン2は上方へ移動する。ディスプレーサピストン1の下部に移動した作動ガスは、パワーピストン2の上方への移動によって、冷却部6、再生部5、及び加熱部9aを通過して、ディスプレーサピストン1の上部に移動する。
このように、加熱部9aでの加熱と冷却部6での冷却によって、作動ガスは膨張収縮を行いながらディスプレーサピストン1の上部と下部を往復することで、ディスプレーサピストン1を移動させるとともに、パワーピストン2を移動させて発電を行うことができる。
【0020】
排熱回収装置10は、排気ガスが流れる煙道や炉の壁体20に設置して、壁体20の内部の排熱を加熱部9aで回収する。壁体20には通常、耐火材として煉瓦材・粘度、モルタルなどの耐火材が用いられるが、耐火ボード材やセメントが用いられる場合もある。
【0021】
次に、この排熱回収装置10の設置方法について説明する。
まず、壁体20に開通部21を形成する。このとき、開通部21の軸を壁体20の外部が壁体20の内部よりも高くなるように形成する。
開通部21には、有底筒状のカバー30を配置する。
カバー30は、開通部21の内径よりも小さな外径で加熱部9aの外径より大きな内径からなる筒部31と、筒部31の一端に形成された底部32と、筒部31の他端に形成された開口部33とからなる。カバー30には、炭化珪素材、リン酸アルミニウム、若しくはリン酸マグネシウムなどの耐酸化材、又は前記耐酸化材でコーティングしたグラファイト、ボイラー・熱交換器用炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、若しくは銅を用いる。
カバー30は、底部32が壁体20の内部となるように配置する。カバー30は、中心軸を壁体20の外部が壁体20の内部よりも高くして配置する。
【0022】
フランジ34を壁体20に当接させるが、カバー30を、中心軸を壁体20の外部が壁体20の内部よりも高くして配置するため、フランジ34と壁体20の外壁面との隙間には部材35を設けている。部材35はセラミックウールのような柔らかい繊維状のものを開口部21に詰めることでも、同様な効果を得ることができる。
カバー30の内部には、加熱部9aが配置される。そして加熱部9aを配置したカバー30の内部の隙間には、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体41を充填する。
第1の熱伝導体41は、粒状又は粉状のグラファイト材を用いる。また、液状の第1の熱伝導体41としては、熱伝導性の高いイオン液体(溶融塩)やシリコンオイルを用いる。
カバー30と開通部21の壁体20の内部側との間は、必要に応じて第2の熱伝導体42で埋める。
【0023】
以下に排熱回収装置10の設置後の使用状態について説明する。
本発明が対象とする壁体20の内部温度は、300度から600度程度である。600度を越える場合には、蒸気タービンを利用することができるが、本実施例のようにスターリングエンジンを排熱回収装置10として用いる場合には、300度から600度程度の排熱であっても排熱を有効に活用できる。なお、600度を越える場合にも本実施例を適用でき、特に無酸素雰囲気では、十二分に適用可能である。
排気ガスが流れる煙道や炉の壁体20内が300度から600度程度となることにより、壁体20の内壁面、カバー30、及び第2の熱伝導体42による熱を加熱部9aで利用する。カバー30の熱は、第1の熱伝導体41によって加熱部9aに伝達する。また、壁体20の内部側は、300度から600度程度に加熱されているため、壁体20の内部側の高温熱は、第2の熱伝導体42を介してカバー30に伝達する。
一方、壁体20の外部側は、300度以下に低下するが、カバー30の温度は低下しない。
【0024】
また、排熱回収装置10は、ディスプレーサピストン1やパワーピストン2の動作によって振動するが、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体41によって振動を吸収してカバー30に伝達しない。従って、壁体20に振動が伝わることがなく、排熱回収装置10で発生する振動によって壁体20が損傷することがない。
また、カバー30は、振動しないので、カバー30と壁体20との間を第2の熱伝導体42で埋めることができ、壁体20の内部側の高温排熱をカバー30に伝達することができる。更に、この第2の熱伝導体42を開通部21の壁体20の内部側に設けることで、壁体20の外部側の低温による影響を受けないので、壁体20の内部側の高温排熱をカバー30に有効に伝達することができる。
また、カバー30は、中心軸を壁体20の外部が壁体20の内部よりも高くして配置しているので、カバー30の内部の隙間に充填する第1の熱伝導体41が振動にともなって、カバー30の外部に流出することを防止できる。
【0025】
図2は、本発明の他の実施例による排熱回収装置の設置状態を示す断面図である。
上記実施例と同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例では、伝熱管である加熱部9aを覆うヘッドカバー9bを設けた構成を示している。本実施例のようにヘッドカバー9bを設けてもよく、その他として加熱部9aが加熱ブロックで構成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の振動源を有する排熱回収装置の設置方法又は排熱回収設備は、排熱やバイオマスなどの熱源ガスを活用した発電装置や動力装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0027】
9a 加熱部
9b ヘッドカバー
10 排熱回収装置
20 壁体
21 開通部
30 カバー
32 底部
41 第1の熱伝導体
42 第2の熱伝導体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源側熱交換器を煙道や炉の壁体に設置して、前記壁体の内部の排熱を前記熱源側熱交換器で回収する、振動源を有する排熱回収装置の設置方法であって、
前記壁体に開通部を形成し、
前記開通部に、有底筒状のカバーを、底部が前記壁体の内部となるように配置し、
前記熱源側熱交換器を、前記カバーの内部に配置し、
前記熱源側熱交換器を配置した前記カバーの内部の隙間に、粒状、粉状、又は液状の第1の熱伝導体を充填することを特徴とする振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項2】
前記開通部の前記壁体の内部側に、前記カバーとの隙間を埋める第2の熱伝導体を設けることを特徴とする請求項1に記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項3】
前記開通部の前記壁体の外部側に、前記カバーとの隙間を埋める断熱材を設けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項4】
前記カバーの中心軸を前記壁体の外部が前記壁体の内部よりも高くして、前記カバーを配置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項5】
前記第1の熱伝導体として、粒状又は粉状のグラファイト材を用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項6】
前記第2の熱伝導体として、熱硬化性モルタル・気硬性モルタル及び水ガラス等の接着材を用いることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項7】
前記カバーとして、炭化珪素材、リン酸アルミニウム、若しくはリン酸マグネシウムなどの耐酸化材、又は前記耐酸化材でコーティングしたグラファイト、ボイラー・熱交換器用炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、若しくは銅を用いることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の振動源を有する排熱回収装置の設置方法によって設置した排熱回収設備であって、前記排熱回収装置として、スターリングエンジンを用いて前記壁体の内部の排熱から蓄電又は給電を行うことを特徴とする排熱回収設備。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−246884(P2012−246884A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120993(P2011−120993)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構「イノベーション推進事業/エコイノベーション推進事業/工場向け排熱回収スターリングエンジンの実証研究」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)」
【出願人】(506065725)株式会社eスター (17)