説明

振動重なりにより駆動する回転工具用の駆動装置とこれと一緒の工具

【課題】駆動装置と特にこの駆動装置を備えた工具の耐用年数を高めるために、駆動軸と支持スリーブ用の支承軸受とパッキングを改良させた衝撃重なりにより作動する回転工具用の駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動ケーシング11、駆動ケーシング11内で回転自在に支承された支持スリーブ15、支持スリーブ15内で回転自在に支承された駆動軸13、加工工具を収容する工具保持体16A, 16Bと工具保持体16A, 16Bの振動重なりを発生させる振動励起装置を有する振動重なりにより作動する回転工具用の駆動装置において、駆動軸と支持スリーブ用の支承軸受とパッキングを簡略化して、駆動装置と特にこの駆動装置を備えた工具の耐用年数を高めるために、各工具保持体16A, 16Bの振動励起装置は少なくとも二つの中間軸30を有し、その中間軸はそれぞれに一つの偏心部材32を介して工具保持体16A, 16Bと連結されて、同期駆動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、駆動ケーシング、駆動ケーシング内で回転自在に支承された支持スリーブ、支持スリーブ内で回転自在に支承された駆動軸、加工工具を収容する工具保持体と工具保持体の振動重なりを発生させる振動励起装置を有する振動重なりにより作動する回転工具用の駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衝撃重なり(Schlagueberlagerung) によるこの種の駆動装置では、衝撃インパルスの作動は、自由回転する或いは駆動される加工工具を保持するのに適した衝撃機構、不平衡発生器と特に偏心輪軸によって行われる。例えば硬質岩石或いは他の鉱物岩石が分解され、仕上げ加工される、或いは他の形式で加工されなければならないときに、衝撃の重なって作動する工具は特に採掘、トンネル建設や道路建設に使用される。衝撃の重なりによって、分解すべき或いは開削すべき物質における必要な押圧力は衝撃の重なりなしに必要な押圧力の1/10までに減少され得る、それは軽く且つ小さく構成する工具と機械の使用を可能とし、同時に工具の取得出力或いは送り出力を高める。
【0003】
衝撃重なった工具用のこの種の駆動装置は、欧州特許出願公開第329915号明細書(特許文献1)と欧州特許第455994号明細書(特許文献2)とから知られている。この種の駆動装置は、それぞれに回転自在に支承されて保持スリーブ駆動手段により駆動された一つの支持スリーブを包含し、このスリーブは偏心的に配置された内孔を備えて、その内孔に回転しなく工具保持体と連結された軸が支承されており、この軸は先行技術において大抵偏心軸として図示されている。この支持スリーブには駆動装置の動的釣合せ用の逆重りが付属され、偏心輪軸は第二駆動手段によって駆動され、この第二駆動手段は別体の駆動手段或いは減速歯車装置から成る。減速歯車装置では、偏心輪軸の回転数と支持スリーブの回転数との間の回転数比は一定であり;偏心輪軸用の別体の駆動手段を備える駆動装置では、臨界における回転数比は可変である。支持スリーブへの偏心輪軸の侵入は例えば5mmであり、迅速に回転する偏心輪軸とゆっくりと回転する支持スリーブとの回転数比はおよそ30対1であるので、工具保持体に組立てた加工工具が多数の半径方向衝撃により採掘すべき或いは加工すべき物質或いは岩石に突き当たる。この種の工具では衝撃重なりにより達成された分解或いは採掘出力は、衝撃重なりなしに既に従来の駆動装置の場合より数倍だけ高い。
【0004】
けれども、さらに、駆動ケーシング或いは工具ケーシングに案内される著しい振動、特に動的釣合せのために必要である不平衡質量、並びに偏心輪軸と支持スリーブ用のパッキングと軸受の耐用年数は、衝撃重なりを伴うこの種の偏心輪導入駆動装置では、問題である。
【特許文献1】欧州特許出願公開第329915号明細書
【特許文献2】欧州特許第455994号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の課題は、駆動装置と特にこの駆動装置を備えた工具の耐用年数を高めるために、駆動軸と支持スリーブ用の支承軸受とパッキングを改良させた衝撃重なりにより作動する回転工具用の駆動装置を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、この発明によると、衝撃重なり用の励起装置が各工具保持体のために、それぞれに偏心輪部材を介して工具保持体と連結されて同時に駆動できる少なくとも二つの中間軸を有する振動励起装置であることによって解決される。
この発明による駆動装置は構造的にこの種の衝撃の重なった駆動装置と基本的に異なる構成を有する。先行技術を制限する発明では振動と呼ばれる衝撃誘導は、個別に偏心的に支承された或いは配置された偏心輪軸によってもはや行われず、むしろ適した形式で偏心輪部材を介して偏心的に工具保持体と連結されて同時に駆動できる少なくとも二つの中間軸によって行われる。一つ或いは各工具保持体には少なくとも二つの中間軸が付属されているので、これは先行技術より著しくより小さい寸法にされ得て、それによって軸の密封と軸間の支承とは著しく簡略化される。同時に比較的大きく構成して先行技術では対応する大きさの寸法にすべき逆重りが付属されなれればならなった支持スリーブが省略される。これに対して複数の小さく構成する中間軸をもつこの発明による構造では、これはもはや必要とされない。それ故に、この発明による駆動装置により、振動の重なって作動する工具が駆動され得て、先行技術より実質的に大きく且つ多面に構成でき、中間軸、支持スリーブ及び/又は駆動軸の支承或いは軸密封が難しいことはない。さらに、この発明の駆動側の全部材は振動励起装置により発生された工具保持体の振動の負荷を受けないという利点をもつ。
【0007】
この発明の特に好ましい構成では、すべての中間軸が支持スリーブにおいて駆動軸の回転軸線に対して同心円に支承されている。それ故に、この構造では、駆動軸が支持スリーブに対して同心円に支承されるばかりではなく、むしろ全中間軸はその共通回転軸線に対して同心円に支承される。複数の中間軸は特に対称的に分布されて、駆動軸の回転軸線を中心に配置されて支承されるように周辺円に配置され得る。この構造では、特に簡単な形式に駆動軸の駆動と支持スリーブの駆動とが行われる、というのは、支持スリーブ並びに駆動軸は同心円に共通回転軸線を中心に回転する。
【0008】
駆動装置の新たな好ましい構成では、中間軸が伝動装置を介して、特に好ましくは歯車伝動装置を介して駆動軸と連結され得る。歯車伝動装置の使用は、中間軸の回転軸線が瞬間的状態と無関係に、駆動軸と支持スリーブの共通回転軸線に対して一定距離を有することを可能とする。
【0009】
好ましい構成によると、歯車伝動装置は固定式に駆動軸と連結された中央歯車と、それぞれに固定式に中間軸と連結されて中央歯車に歯係合する遊星歯車を有する。代用の構成では、歯車伝動装置は固定式に駆動軸と連結された中央歯車と、それぞれに固定式に中間軸と連結された遊星歯車を有し、この場合に追加的に中央歯車と遊星歯車との間に中間歯車が配置され、この中間歯車は回転自在に支持スリーブ内に支承されている。直接に中央歯車と連結された遊星歯車では、中間軸の比較的高い回転速度が達成され得て、その間に中間歯車をもつ構造では、中間軸の回転数は実質的に或いは正確に駆動軸の回転数に一致できる。唯一の工具保持体に駆動軸と回転せずに連結された補償重りが付属されるときに、後者は特に好ましい。この場合に、専門家にとっては伝動比或いは変速比が個別歯車の構成的設計に左右されることが明らかである。
【0010】
この発明による解決策の別の本質的利点は、偏心度が直接に工具保持体と中間軸の間に形成されて偏心部材によって達成されることにある。それ故に、この構成では、偏心輪ジャーナルが一体に形成されている一部材の中間軸が設けられている。交互の構造では、偏心部材は中間軸の中心軸線に対して偏心に配置された軸突起であり、その突起は中間軸と分離可能に連結される。分離可能な軸突起をもつ構造では、中間軸と軸突起が他の部品における円錐状みぞに係合する円錐状円錐突起を介して連結されるときに、特に好ましい。通常に中間軸が軸突起より大きい直径を有するので、このみぞは特に中間軸に形成され得る。けれども、逆配列は同様に可能である。円錐突起とみぞの間の固定式連結が安全手段によって維持されるときに、特に好ましい。
【0011】
さらに他の態様として、偏心軸突起をもつ中間軸の代わりに、同心円軸ジャーナルをもつ中間軸が挿入され得て、この場合に偏心部材は偏心軸収容部をもつスリーブによって形成されている。軸ジャーナルは軸収容部に係合しており、それによって中間軸と工具保持体との間の偏心配列が形成される。ここにも、軸収容部と軸ジャーナルが円錐状に形成されて回転せずに相互に係合するときに、好ましく、この場合に特に固定式連結は安全手段によって維持される。円錐状部材による連結は、支持スリーブ、駆動軸と中間軸の支承部を包含する駆動側部材の工具保持体の分解を容易とする。安全手段としてねじ結合部を代えて、円錐状部材間の回転しない連結は搾油付着或いは液圧媒体による圧力作用によって分解可能なプレスはめから成る。組立ては押圧方法によって行われ、この場合に油或いは他の液圧媒体が組立て用の外部部材を拡張するために、円錐状部材間の取付け隙間に押し込まれる。必要なプレス圧は例えば倍率器或いは液圧プレスによって達成される。さらに、分解のために、外部円錐状部材の拡張は液圧媒体によって行われなければならないことがわかる。
【0012】
目的に適って、偏心部材と工具保持体との間に工具保持体の一個づつの大きな寸法或いは深さでは二つ或いは複数の回転軸受が配置されている。この回転軸受のみが中間軸において軸突起或いは軸ジャーナルの偏心回転を受ける。けれども、スリーブ、軸ジャーナル或いは軸突起の寸法は複数の中間軸に基づいて比較的小さいので、軸受と軸パッキングの耐久年数は偏心度にかかわらず問題を生じない。
【0013】
駆動装置或いは駆動装置をもつ工具は豊富な異なる形式において実施され得る。好ましい構成によると、駆動装置或いは工具は工具保持体を有し、この際に各工具保持体と少なくとも二本の中間軸が連結されている。複数の工具保持体をもつ構成では、第一工具保持体の振動励起装置により発生された振動が単数或いは複数の別の振動励起装置により発生された振動に対して位相変位されるときに、特に好ましい。それ故に、この構成では、工具保持体の動的釣合せは専ら少なくとも一つの別の工具保持体の位相変位された振動によって行われる。
【0014】
特に好ましい構成によると、偶数の工具保持体が設けられ、この場合にそれぞれに互いに対向位置する工具保持体が所属振動励起装置の中間軸の偏心部材の配置によって180°だけ位相変位された振動インパルスを重ねられる。二つの工具保持体では、例えばこの工具保持体は180°だけ位相変位されて振動インパルスを重ねられ、この振動インパルスは例えば両工具保持体では所定時点で外方或いは内方に向けられる。四つの工具保持体では、例えばそれぞれに二つの対が生じ、この場合に一対の内部では二つの工具保持体は180°だけ位相変位された振動インパルスを重ねられて、特に好ましくは対の間に90°の位相変位が生じる。この場合に全て四つの工具保持体は一平面に配置されている。他の好ましい構成によると、三つの工具保持体が設けられ、この場合に個別の工具保持体は所属の振動励起装置の中間軸の偏心部材の配置によって120°だけ位相変位された振動インパルスを重ねられる。ここでも動的釣合せは専ら三つの他の工具保持体の位相変位された振動重なりによって行われ、追加的補償重りが必要であることはない。
【0015】
別の態様の構成によると、異なる平面に配置された二つの工具保持体が設けられ、この工具保持体は所属の振動励起装置の中間軸の偏心部材の配置によって180°だけ位相変位された振動インパルスを重ねられる。異なる平面に配置された二つの工具保持体を備える構成は、これに固定された加工工具も異なる平面に位置する限り、例えば送り駆動手段により伝えるべきである押圧力がさらに減少されるという利点を有する、というのは、個別の工具保持体が開削すべき岩石への作用と同時の時点に存在しないからである。特に最後に挙げた実施態様では、各工具保持体には交互に周辺に分布配置される三本の中間軸が付属されるときに、特に好ましい。二つの異なる平面において配置を可能とするために、付属の工具保持体が特にすき状、プロペラ状或いは星状に形成され得る。けれども、三本の中間軸をもつ配置は、駆動装置或いは二本のみの工具保持体或いは一本のみの工具保持体をもつ工具の場合にも、行われて、すき状或いはプロペラ状工具保持体の場合にも、加工工具の収容領域は、加工工具が一平面に位置して作用するように、工具保持体において重なり合い或いは屈曲によって形成され得る。
【0016】
唯一個の工具保持体をもつこの発明の実施態様では、この工具保持体は多数の例えば六個の同期回転する中間軸により駆動され得る。唯一個の工具保持体をもつ構成では、無論、補償重りが必要とされ、その重りは特にすべての中間軸の偏心部材によって励起された振動インパルスに対して180°だけ位相変位されて駆動軸の駆動軸線を中心に同じ方向に回転する。
【0017】
工具は直接に工具保持体に取り付けられ得る。けれども、各工具保持体には複数の加工工具の固定装置をもつ一部材或いは多部材のリングセグメント状工具保持器が固定されるときに、特に好ましい。この発明による駆動装置は岩石や鉱物を穿孔、フライス削り或いは開削するために使用され得る。使用された加工工具は特に自動研ぎする丸のみ、面のみ、円板或いはロール穿孔工具から成る。さらに、作動中に支持スリーブが中間軸よりかなり低い回転数で駆動されるときに、好ましく、この際に特に中間軸の回転数NZ と支持スリーブの回転数NT の間の回転数比>22と特に25対1とおよそ31対1は採掘すべき岩石、加工工具の数などに依存している。さらに特に、支持スリーブが支持スリーブ駆動手段により駆動され、中間軸が駆動軸に付属された中間軸駆動手段により駆動され、駆動装置の送り速度は送り駆動手段により調整でき、この際に制御装置は中間軸駆動手段に依存して支持スリーブ駆動手段と送り駆動手段を駆動軸の駆動手段により駆動させる。中間軸駆動手段と支持スリーブ駆動手段との間の連結は一定変速比をもつ伝動装置によって達成され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
この発明の新たな利点と構成は、この発明による駆動装置或いはこの発明の駆動装置をもつ衝撃の重なった工具の図面に概略的に図示された実施例の次の詳細な説明から明らかになる。
【実施例1】
【0019】
図1と2には、全部で参照符号1により示された衝撃の重なって作動する工具から、衝撃重なりを発生させる或いは惹起させる駆動装置10のみが図示され、この駆動装置は駆動ケーシング11、歯車12を介して駆動できる駆動軸13、歯車14を介して駆動でき駆動ケーシング11内に回転自在に支承された支持スリーブ15(図3参照)、並びにここでは二つの半円板状工具保持体16A, 16Bを有する。歯車12,14と連結された駆動手段並びに工具のそのような部材は図示されていない。各工具保持体には、半リング状工具保持体17A, 17Bが分離可能に固定され、この工具保持体はか加工工具としてここで六個の工具収容部2に配置された丸軸のみ3を備えている。両工具保持体17A, 17Bはリングセグメント状に形成され、形状一体的に工具保持体16A, 16Bの縁に当接し、そこにねじ結合部4によって分離可能に固定される。加工工具3のみの尖端が工具1の作業使用では掘削すべき岩石、特に硬質岩石を備える採掘面5に作用し、工具1の送りの際に図1における矢印方向Vに採掘面5における物質ブロックを分離する。図示されていない支持スリーブ駆動手段によって、作動中に固定式に支持スリーブと連結された歯車14が駆動され、それによって工具保持体16A, 16Bは共通に図2の矢印方向Rに回転される。矢印方向Rへの回転に加えて、両工具保持体16A, 16Bは偏心的に中間軸の回転軸線を中心に移動し、両工具保持体は、なお説明されるように、駆動軸13と歯車12と連結された中間軸駆動手段によって駆動され、それによって加工工具3は回転に追加して衝撃インパルスを作用されて、その衝撃インパルスは採掘面5における岩石の分離を著しく改良し、これは衝撃重なりで作動する工具自体では公知である。工具保持体16A, 16Bが次に振動重なりとして図示された衝撃重なりを作用される中間軸は、それぞれに工具1或いは工具保持体16A, 16Bの前面から閉鎖クラップ6によって接近できる。それ故に、図1乃至4による実施例では、各工具保持体16A, 16Bにはそれぞれ三本の中間軸が付属されている。
【0020】
駆動装置10の構成は、この発明の駆動装置10の第一実施例を示す図3と4を参照して説明される。図3は断面図で回転自在に軸受18を介してケーシング11の内面に支承された支持スリーブ15並びにさらに軸受19を介して支持スリーブ15の中心スリーブ孔に支承された駆動軸13を示す。駆動ケーシング11はねじ収容部7を備えて、それにより全駆動装置はコンパクトなユニットとして工具のフレーム或いはケーシングから取り外され得る。先行技術から知られて衝撃重なりを作用する工具或いは駆動装置とは違って、この発明による駆動装置10では、駆動軸13と支持スリーブ15は等しいDで示された回転軸線を有し、それ故に、支持スリーブ15と駆動軸13は偏心なしに互いに相対的に回転する。
【0021】
支持スリーブ15は一端で支持スリーブヘッド15A に拡大し、その前面には閉鎖円板20が固定され、この円板は駆動軸13の前軸受19を支持する。ヘッド15A 及び閉鎖円板20はここで全部で六個の中間軸30用収容部21を備えていて、この中間軸にはそれぞれに偏心部材32を介して工具保持体16A, 16Bが固定されている。図3による実施例では、偏心部材は中間軸30に一体的に形成された軸突起32から成り、その中心軸線33は中間軸30の軸線31に対応して偏心的に配置されている。全中間軸30は軸受22によって、軸線31が同心円に回転軸線Dの周りに配置されるように、支持スリーブ15或いは閉鎖円板20の収容部21に支承されている。各中間軸30は固定式に歯車34と連結されて、その歯車34は固定式に駆動軸13と連結されている中央歯車23と噛み合う。それ故に、中間軸30に付属された歯車34は同時に且つ同期的に中央歯車23により駆動される遊星歯車を形成するので、全中間軸30は同期的に回転する。中間軸30における偏心部材32は、一つの工具保持体16A 或いは 16Bに付属された全中間軸が同じ偏心度で回転するように、配置されている。これは特に図4 から明瞭に見ることができ、工具保持体16A に付属された三本の中間軸はそれぞれに中間軸の軸線31に比べて同じ方向に且つ同じ偏心度により下方に移動され、その間に工具保持体16B と連結された中間軸の偏心部材21は工具保持体16A, 16Bの示された振動位置に上方へ移動されて位置する。この場合には、中間軸はそれぞれに互いに同じ回転数で図4 の矢印方向Zに回転し、この場合に中間軸30或いは偏心部材の回転数は駆動軸13の駆動回転数と中央歯車23と遊星歯車34から形成された歯車伝動装置の変速比に依存する。両工具保持体16A, 16Bを備える実施例では、偏心部材32は、工具保持体16B では工具保持体16A の振動に対して180°だけ位相変位された振動が生じるように、付属の中間軸30に対して配置されている。これは工具保持体16A の一つがそれぞれに他の工具保持体16B の運動の動的釣合せに対する補償重りを形成するという利点を有する。それ故に、追加的補償重りは必要としない。
【0022】
この発明による駆動装置10では、駆動ケーシング11と支持スリーブ15の間の軸パッキング24も、閉鎖円板20の収容部21における軸パッキング25も、偏心部材32と工具保持体16A, 16Bの間の軸パッキング26も偏心的運動を負荷されている。各工具保持体16A, 16Bは偏心部材の複数のここでは三つの偏心部材32と付属の軸受35によって中間軸30と連結されているので、軸受18、22並びに35は駆動装置10において振動重なりを発生される過剰な衝撃負荷を受けない。
【実施例2】
【0023】
図5はこの発明の駆動装置110 の第二実施例を示す。第一実施例におけるように構成と機能と同じ構成部材は、同じ参照符号を備えており、駆動装置110 の場合にも、支持スリーブ15と駆動軸13が駆動ケーシング11内の回転軸線Dを中心に同心円に支承されている。駆動装置110 の際には、さらに、二つの工具保持体116Aと116Bは、中間軸130 によって各工具保持体116A、116Bの振動励起装置が形成されるように、偏心部材を介して中間軸130 と連結されている。一平面に位置する両半円板状工具保持体116Aと116Bはそれぞれに三本の中間軸130 の偏心部材132 と連結されて、各円板状工具保持体116Aと116Bの中間軸130 は同期して駆動される。中間軸130 の回転駆動手段はさらに固定式に駆動軸13と連結された中央歯車23並びに固定式に中間軸130 と連結された遊星歯車34から成る。無論、第一実施例と相違して、中間軸130 は軸線131 に対して同心円に形成され且つ工具保持体116Aと116B内の軸受137 に突き出す軸ジャーナル132 を有し、この軸ジャーナルは円錐体として形成され、その軸ジャーナルには偏心的に配置された軸収容部141 をもつスリーブ140 が固定されている。軸受135 の中心軸線に一致するスリーブ140 の中心軸線143 は図5 に概略的に示されている。スリーブ140 と工具保持体116A或いは116Bの間に配置された軸受135 に基づいて、第一実施例におけるように、それぞれに工具保持体116A或いは116Bは支持スリーブ15の回転に追加して中間軸130 の軸線131 を中心とした振動運動において移動し、それによりさらに駆動装置110 を備えた工具は加工工具の衝撃重なり或いは振動重なりを得る。スリーブ140 の軸収容部141 は軸ジャーナル142 に適合して同様に円錐状であり、スリーブ140 と中間軸130 を容易に互いから分離できる。駆動装置110 の場合にも、偏心部材、即ちここではスリーブ140 は、全部で工具保持体116Aに付属されたスリーブ140 と全部で工具保持体116Bに付属されたスリーブ140 とが同じ方向に且つ同じ程度だけ上下に偏心輪突起を有するけれども、同時に工具保持体116Aが工具保持体116Bに対して180 °だけ位相変位された振動重なりを得るので、追加的補償重りによる駆動装置110 の動的釣合せが必要としないように、配置されている。
【実施例3】
【0024】
図6A乃至6Dでは、第三実施例による駆動装置210 のために、工具保持体216A,216B の配置と中間軸の偏心部材232 の配置とが図示され、この場合に回転軸線Dを中心とするスリーブ保持体とそれと両工具保持体の同時に生じる回転が考慮されずに、個別表示A乃至Dはそれぞれに中間軸の90°回転後の工具保持体の相対的状態を再現する。さらに、駆動装置210 は二つの半円板状工具保持体216A,216B を備えており、無論、各工具保持体216A或いは216Bには偏心部材232 を備える二本のみの中間軸が付属されている。中間軸230 の回転軸線231 と支持スリーブ或いは駆動軸の回転軸線Dは図6Aに同様に示される。偏心部材232 と中間軸によって惹起された振動励起装置によって、工具保持体216A,216B はそれぞれに180 °だけ位相変位されたインパルスIを受け、この場合にこのインパルスIは工具保持体216Aの各時点で他の工具保持体216BのインパルスIと180 °だけ位相変位されており、これにより、図6B、6Cと6Dによる経過が特に明瞭に示すように、両工具保持体216A,216B は動的に互いに釣り合わせる、というのは、個々の表示間には中間軸がそれぞれに90°だけ再回転したからである。全中間軸は、矢印でそれぞれに示されるように、同じ方向に回転する。
【実施例4】
【0025】
図7A乃至7Dにおける第四のこの発明の駆動装置310 の実施例では、全部で四個の四分円板状工具保持体316A,316B,316C,316D はそれぞれ二個の中間軸の偏心部材332 と連結されている。それぞれに互いに対向位置する工具保持体316Aと 316C 或いは316B,316D は一対を形成し、180 °だけ位相変位された振動を励起されるので、それぞれに対の工具保持体316A,316C 或いは316B,316D は互いに動的に互いに釣り合わせる。示された実施例では、さらに、対の間には90°の新たな位相変位が設けられ、偏心部材232 のそれぞれに異なる状態は中間軸の軸線331 に対して示す。さらに、個別の図は、中間軸の360 °回転に関する運動経過を示し、この場合に各図は工具保持体の位置の前図に対して90°だけ変位された状態を示し、回転軸線Dを中心とする支持スリーブの回転は考慮されていない。
【実施例5】
【0026】
図8A乃至8D に示された駆動装置410 の第五の実施例では、この駆動装置は三個の円板セグメント状工具保持体416A,416B,416Cを有し、これら工具保持体にはそれぞれに二つの同心円に回転軸線Dを中心に回転する振動重なり用中間軸が付属されている。工具保持体416Aの中間軸の偏心部材432 は工具保持体416B,416C の中間軸の偏心部材432 に対してそれぞれに120 °だけ位相変位されるか、或いは回転されて配置されるので、各工具保持体416Aは両他の工具保持体416C,416D に対して120 °だけ位相変位されて行われる振動重なりを得る。この位相変位によって、ここでも一平面に位置する三つの工具保持体416A,416B と416Cをその衝撃インパルスに関して動的に互いに釣り合わせる。
【実施例6】
【0027】
図9は、二つの工具保持体516Aと516Bをもつこの発明の駆動装置510 の第六実施例を示し、工具保持体516Bは一平面で工具保持体516Aの後部に配置されている。各工具保持体516A、516Bにはそれぞれに偏心部材532 をもつ三本の中間軸が付属されて、工具保持体516Aは振動インパルスを重ねられ、その振動インパルスは工具保持体516Bの振動インパルスに対して180 °だけ位相変位されている。両工具保持体516A、516Bはおよそくし状円錐体を有し、それぞれに工具保持体516Bに付属された中間軸が工具保持体516Aに付属された二本の中間軸の間に配置されている。異なる平面に存在する工具保持体516Aと516Bによって、作動中に押圧力が最小にされ得る、というのは、個別の工具保持体516A、516Bは同時に同じ平面で開削すべき岩石への作用を存在せずに、むしろいつも交互に且つ異なる平面で岩石に作用して、そこで物質を分解する。
【実施例7】
【0028】
図10における駆動装置610 の第七実施例では、さらに、二つの工具保持体616Aと616Bは回転されて、振動重なりを惹起される。工具保持体は実質的に板状に形成されて、その中心面により前後に位置して配置されているので、工具保持体並びにそれに固定できる固定工具は異なる平面に位置する。けれども、特に、工具保持体616A、616Bは一致して且つ適した重なり合いを備えているので、両工具保持体616A、616Bの加工工具を収容する領域は一平面に位置し、両工具保持体の中央領域のみが前後に位置する平面に配置されている。重なり合いは例えば後部工具保持体616Bにおける前方に突き出す屈曲部で達成され、場合によっては追加的に前部工具保持体における後方に戻された屈曲部で達成され得る。ここでも、それぞれに一方の工具保持体616Aの中間軸は他方の工具保持体616Bの二本の中間軸と隣接して、個別の中間軸の偏心部材632 は、両工具保持体616A、616Bが互いに180 °だけ位相変位されて振動インパルスを重ねられるように、配置されている。両工具保持体616A、616Bは実質的に星状或いはプロペラ状輪郭を有し、各工具保持体616A、616Bには、部分リングセグメント状工具保持器がねじ固定部651 に固定され得る。各工具保持体616A、616Bはそれぞれに三本の中間軸と連結されている。プロペラ状或いは星状工具保持体の個別の支柱の端部は屈曲部を備え得る。
【実施例8】
【0029】
図11と12は図3と4と一致する図においてこの発明の駆動装置710 の第八実施例を示す。駆動軸713 と支持スリーブ715 は回転可能に同じ回転軸線Dを中心に駆動ケーシング711 に支承されている。支持スリーブ715 のヘッド715Aは第一実施例におけるより頑丈に形成され、ヘッド715Aと閉鎖円板720 の間に、ここで相対的に小さく構成して、駆動軸713 と固定式に連結された中央歯車723 と固定式に中間軸730 に固定された遊星歯車734 に追加して、中間歯車738 は支承されている。歯車734 、738 と723 により、駆動軸713 と中間軸730 の間の1対1の変速比をもつ歯車伝動装置は達成される。全中間軸730 はここで偏心部材を有し、その偏心部材は偏心的に中間軸730 の軸線731 に対して配置された軸突起732 から成り、その軸突起は円錐状ジャーナル突出部742 を有し、その突出部は中間軸730 の同様に円錐状みぞ743 に入る。突出部742 とみぞ743 はねじ安全手段によって保持され、ねじ安全手段は工具保持体716 の前面から閉鎖クラップ706 の取り外し後に分解され得る。これによって、全工具保持体716 は駆動ケーシング711 から前方へ引き出され得る。特に図12との関係において、駆動装置710 は唯一個の工具保持体716 を有し、この工具保持体は全部で六本の中間軸で衝撃インパルスを重ねられる。動的不平衡を釣合せるために、固定式に駆動軸713 と補償重り760 が連結されて、この補償重りは偏心部材の配置或いは偏心輪突起に対して180 °だけ位相変位されて配置されて、歯車伝動装置の変速比に基づいて、同じ方向に180 °だけ位相変位されて回転するので、補償重り716 が工具保持体716 の衝撃運動を釣り合わる。この場合には、補償重り760 は工具保持体716 の内周における中央収容部739 において回転する。
【0030】
専門家にとっては前記の詳細な説明から沢山の修正態様が明らかであり、その態様は従属する請求項の保護範囲内に入る。大きく構成する工具或いは駆動装置では、各工具保持体には、三本或いはそれ以上の中間軸が付属されている。この構成でも、偏心部材をもつ中間軸が偏心的に穿孔された支持スリーブをもつ駆動装置の場合より実質的に小さく構成できるという特殊な利点は完全に得られたままである。駆動軸の駆動手段と支持スリーブの駆動手段は適した伝動装置配列を介して直接に互いに連結され得ることは図示されていない。同様に、上位に配置された制御装置を介して中間軸駆動手段の回転数、支持スリーブ駆動手段の回転数と全工具の送り速度は互いに調和されて、特に中間軸駆動手段の回転数に基づいて、調整され得る。偏心輪突起は、100−150回/分の支持スリーブの回転速度及び衝撃重なり或いはおよそ3200/分の振動にて例えば7,5mmであるので、中間軸の回転数NN と支持スリーブの回転数NT の比はおよそ20対1から35対1間で与えられる。偏心部材と中間軸の間の分解可能な固定は、搾油付着によって惹起され得る。工具保持体には、例えば8個の加工工具が45°の角度ずれで互いに固定され得る。駆動軸及び/又は支持スリーブとその例えば電動モータから成る駆動手段の間に回転弾性継手が据え付けられ得て、この回転弾性継手はブロックの際に駆動装置或いは駆動部に於ける損傷を回避するために、追加的に過負荷機能を備えている。丸軸のみ、円板、平のみのどのような加工工具が直接に工具保持体に固定され得る。セグメント状工具保持体間の隙間は薄板により被覆され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】加工工具を備えたこの発明による駆動装置を概略的に側面図で示す。
【図2】図1による加工工具を備えた工具保持体を前面図で示す。
【図3】第一実施例によるこの発明の駆動装置を通る縦断面で示す。
【図4】図3による駆動装置を工具保持体の前面図で示す。
【図5】第二実施例によるこの発明の駆動装置を図3に一致する縦断面で示す。
【図6】第三実施例によるこの発明の駆動装置における工具保持体の運動の経過を概略的に示す。
【図7】第四実施例による駆動装置における工具保持体の運動の経過を概略的に示す。
【図8】第五実施例による駆動装置における工具保持体の運動の経過を概略的に示す。
【図9】第六実施例による駆動装置を工具保持体の前面図で示す。
【図10】第七実施例による駆動装置を工具保持体の前面図で示す。
【図11】第八実施例によるこの発明の駆動装置を縦断面で示す。
【図12】図11による駆動装置を工具保持体の正面図で示す。
【符号の説明】
【0032】
10....駆動装置
11....駆動ケーシング
12....歯車
13....駆動軸
14....歯車
15....支持スリーブ
16,17....工具保持体
18,19....軸受
20....閉鎖円板
21....収容部
22....軸受
23....中央歯車
24,25,26...軸パッキング
30....中間軸
31....軸線
32....偏心部材
33....中心軸線 110,210,310,410,510,610,710...駆動装置
113,213,313,413,513,613,713...駆動軸
115,215,315,415,515,615,715...支持スリーブ
116,216,316,416,516,616,716...工具保持体
117,217,317,417,517,617,717...工具保持体
130,230,330,430,530,630,730...中間軸
132,232,332,432,532,632,732...偏心部材
760...補償重り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ケーシング(11)、駆動ケーシング(11)内で回転自在に支承された支持スリーブ(15)、支持スリーブ(15)内で回転自在に支承された駆動軸(13)、加工工具を収容する工具保持体(16A, 16B)と工具保持体(16A, 16B)の振動重なりを発生させる振動励起装置を有する振動重なりにより作動する回転工具用の駆動装置において、各工具保持体(16A, 16B)の振動励起装置は少なくとも二つの中間軸(30)を有し、その中間軸はそれぞれに一つの偏心部材(32)を介して工具保持体(16A, 16B)と連結されて、同期駆動できることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
すべての中間軸(30)は駆動軸(13)の回転軸線(D)に対して同心円に支持スリーブ(15)内に支承されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
駆動軸(13)と支持スリーブ(15)は駆動軸(13)の回転軸線(D)に対して同心円に支承されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の駆動装置。
【請求項4】
中間軸(30;130;730 )は伝動装置、特に歯車伝動装置を介して駆動軸(13;713 )と連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
歯車伝動装置は駆動軸(13)と固定式に連結された中央歯車(23)と、それぞれに固定式に中間軸(30;130 )と連結され且つ中央歯車(23)と歯係合した遊星歯車(34)とを有することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
歯車伝動装置は 固定式に駆動軸( 713)と連結された中央歯車( 723)と、それぞれに固定式に中間軸( 730)並びに中央歯車( 723)と遊星歯車( 734)との間に付属されて支持スリーブ( 715)に支承された中間歯車( 738)を有することを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
【請求項7】
偏心部材(32)は中間軸(30)の構成部材であり、中間軸の中心軸線(31)に対して偏心的に配置された偏心体ジャーナルによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項8】
偏心部材( 732)は中間軸( 730)の中心軸線( 731)に対して偏心的に配置された軸突起であり、その軸突起は中間軸( 730)と分解自在に連結されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項9】
中間軸( 730)と軸突起( 732)は、他の部品における円錐状みぞ( 743)に係合する円錐状円錐突起( 742)を介して連結されており、この連結は固定式に実施され、特に安全手段によって維持されることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
【請求項10】
偏心部材は偏心的軸収容部( 141)を備えるスリーブ( 140)により形成され、その収容部には同心円に中間軸( 130)に形成された軸ジャーナル( 132)が係合することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項11】
軸収容部( 141)と軸ジャーナル( 132)は円錐状に形成されて固定式に互いに係合しており、特に固定式連結は安全手段によって維持されることを特徴とする請求項10に記載の駆動装置。
【請求項12】
固定式連結は搾油付着或いは円錐部材間の液圧媒体による圧力作用によって分離可能なプレスはめから成ることを特徴とする請求項9或いは11に記載の駆動装置。
【請求項13】
偏心部材(32)と工具保持体(16A, 16B)の間に一つ或いは二つづつの回転軸受(35)が配置されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項14】
複数の工具保持体を備えて、各工具保持体と少なくとも二つの中間軸が連結されて、第一工具保持体の振動励起装置により発生した振動は別の振動励起装置により励起された振動に対して位相変位されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項15】
偶数の工具保持体(16A, 16B;316A,316B )を備えて、それぞれに互いに対向位置する工具保持体(16A, 16B;316A,316B )は付属振動励起装置の中間軸の偏心部材(32;332 )の配置によって180°だけ位相変位されたインパルスを重ねられることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項16】
三つの工具保持体(416A,416B,416C)を備えて、個々の工具保持体(416A)は付属振動励起装置の中間軸の偏心部材(432 )の配置によって120°だけ位相変位されたインパルスを重ねられることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項17】
異なる平面に配置された二つの工具保持体(516A,516B; 616A,616B)は付属振動励起装置の中間軸の偏心部材(532; 632)の配置によって180°だけ位相変位されたインパルスを重ねられることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項18】
各工具保持体(516A, 616A)には三本の中間軸が付属されており、それら中間軸は交換的に周辺上に分布配置されていることを特徴とする請求項17に記載の駆動装置。
【請求項19】
工具保持体(516A, 616A)はすき状或いは星状に形成されていることを特徴とする請求項17或いは18に記載の駆動装置。
【請求項20】
工具保持体は重なり合った或いは直角に曲がって一平面に位置する工具保持器或いは加工工具の収容領域を備えていることを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項21】
個々の工具保持体(716A)と補償重り( 760)は、すべての中間軸( 730)の偏心部材(432 )により励起された振動インパルスに対して180°だけ位相変位されて駆動軸( 713)の駆動軸線(D)を中心に回転することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項22】
各工具保持体には複数の加工工具の固定装置をもつ一部材或いは複数部材のリングセグメント状工具保持器(17A,17B )が固定されていることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項23】
加工工具は自動研ぎする丸のみ、平のみ、円板或いはロール穿孔工具から成ることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項24】
作動中に支持スリーブ(15)は特に回転数比がnz /nT >22である中間軸よりかなり低い回転数により駆動されることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項25】
支持スリーブは支持スリーブ駆動手段によって駆動され、中間軸が駆動軸に付属された中間軸駆動手段によって駆動され、駆動装置の送り速度が送り駆動手段によって調整でき、制御装置は中間軸駆動手段に依存して支持スリーブ駆動手段と送り駆動手段を駆動することを特徴とする請求項1乃至24のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項26】
駆動ケーシング(11)、駆動ケーシング(11)内で回転自在に支承された支持スリーブ(15)、支持スリーブ(15)内で回転自在に支承された駆動軸(13)、加工工具を収容する工具保持体(16A, 16B)と工具保持体(16A, 16B)の振動重なりを発生させる振動励起装置を有する駆動装置(10)を備える工具において、各工具保持体(16A, 16B)の振動励起装置は少なくとも二つの中間軸(30)を有し、その中間軸がそれぞれに偏心部材(32)を介して工具保持体(16A, 16B)と連結されて、同時に駆動できることを特徴とする工具。
【請求項27】
駆動装置は請求項1乃至25のいずれか一項により形成されていることを特徴とする請求項26に記載の工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−348736(P2006−348736A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−165629(P2006−165629)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(506205996)デーベーテー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (3)
【Fターム(参考)】