挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡
【課題】挿入部が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、挿入部の屈曲状態の検出のための導電コイルに不規則な捩れ力が作用し難くて耐久性に優れ、しかも、導電コイルの保護チューブの先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部内に配置することができる挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡を提供すること。
【解決手段】導電コイル20aとその長手方向に連なる導電線20bとを一体化したコイルユニット20が、保護チューブ21の内周面に対し間隔をあけて保護チューブ21内に配置され、保護チューブ21内においてコイルユニット20を支持するコイルユニット支持部材22が保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、コイルユニット20が保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在である。
【解決手段】導電コイル20aとその長手方向に連なる導電線20bとを一体化したコイルユニット20が、保護チューブ21の内周面に対し間隔をあけて保護チューブ21内に配置され、保護チューブ21内においてコイルユニット20を支持するコイルユニット支持部材22が保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、コイルユニット20が保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
挿入部が可撓性を備えたいわゆる軟性内視鏡を使用する際に、挿入部が体内でどのように屈曲しているかを、その内視鏡を操作している術者がリアルタイムで把握することができるようにすると非常に使い易いものになる。
【0003】
そこで、複数の磁界発生用又は磁界検出用の導電コイルを、挿入部の外周近くの内側領域に長手方向に適宜の間隔で内挿させて、体外に配置された外部コイル装置等から得られる検出信号値等に基づいて挿入部の屈曲状態を導出、表示するようにしたものが実用化されている(例えば、特許文献1、2、3)。
【0004】
そのような挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡においては、挿入部内に適宜の間隔で配置された複数の導電コイルが他の各種内蔵物や湾曲部の関節駒等と直接干渉しないように、保護チューブの内周部に各導電コイルを固定して挿入部内に配置している。
【0005】
したがって、保護チューブは各導電コイルの配置を所定の位置に規制するための機能と、各導電コイルを他の内蔵物等との直接の干渉から守る保護機能とを備えており、そのような保護チューブの先端は、内視鏡の挿入部先端を構成する先端部本体の後端部分に固着されている。
【0006】
内視鏡の挿入部は、内視鏡検査に使用される際に不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲され、それに対応して導電コイルに不規則な捩れ力が作用する。すると、特許文献1、2、3等に記載された発明においては、導電コイルが保護チューブと共に軸線周り方向に回転不能な状態で挿入部内に配置されていることにより、導電コイルに過大な捩れ力が作用して導電コイルが劣化、破損する場合がある。
【0007】
そこで、導電コイルが固定的に取り付けられている保護チューブが軸線周り方向に回転自在になるように、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に先端部本体の後端部分に係合させたものがある(例えば、特許文献4)。
【0008】
そのようなものでは、保護チューブと導電コイルに大きな捩れ力が作用し始めると、保護チューブが導電コイルと共に軸線周り方向に回転して、導電コイルに過大な捩れ力が作用しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−111968
【特許文献2】特開平8−542
【特許文献3】特開2002−159437
【特許文献4】特開2003−52611
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
引用文献4に記載された発明では、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に先端部本体の後端部分に係合させるために、引用文献4の図2、図4等に図示されるように、先端部本体の後端部付近をU字状に抉っている。
【0011】
すると、本願の図9に例示されるように、先端部本体90にU字状の凹部91が存在することにより、保護チューブの断面積より相当に大きなデッドスペ−ス(即ち、他の内蔵物を配置させることができないスペース)が発生するので、例えば洗浄水噴射用チューブ等のような追加的な内蔵物を内挿する構成にしようとしても、それが困難になってしまう場合がある。
【0012】
引用文献4の図7、図8等に示されるように、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に受ける受け部を、先端部本体直後の湾曲部の関節駒に設ける構成を採ることもあり得る。しかし、やはりその受け部が保護チューブの断面積より相当に大きなデッドスペ−スを発生させるので、洗浄水噴射用チューブ等の配置が困難になってしまう場合がある。
【0013】
本発明は、内視鏡検査において挿入部が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、挿入部の屈曲状態の検出のための導電コイルに不規則な捩れ力が作用し難くて耐久性に優れ、しかも、導電コイルの保護チューブの先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部内に配置することができる(したがって、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を内挿した構成を採ることができる)挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するため、本発明の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡は、可撓性を有する挿入部内に、磁界発生用又は磁界検出用の複数の導電コイルが挿入部の長手方向に互いの間に間隔をあけて共通の保護チューブで囲まれた状態で配置され、保護チューブの先端部分が、挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されて、導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットが、保護チューブの内周面に対し間隔をあけて保護チューブ内に配置され、保護チューブ内においてコイルユニットを支持するコイルユニット支持部材が保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、コイルユニットが保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在であるようにしたものである。
【0015】
なお、コイルユニットが保護チューブ内に対して軸線方向に可動であってもよく、保護チューブの先端部分が嵌挿される丸孔が先端部本体の後端面に開口形成され、保護チューブの先端部分がその丸孔に嵌挿されてそこに接合固定されていてもよい。
【0016】
その場合、コイルユニット支持部材が、外周面に段差のある円筒形状に形成されて保護チューブ内で軸線方向に可動な状態に保護チューブ内に嵌挿され、そのコイルユニット支持部材に軸線方向に穿設された貫通孔にコイルユニットが通されてそこに接合固定されていてもよい。
【0017】
そして、コイルユニット支持部材が、中間部分の外周面が括れた円筒状に形成されていて、保護チューブの径が、部分的にコイルユニット支持部材の括れた部分に嵌まり込むように絞られていてもよく、保護チューブの括れ絞られた部分が広がらないようにその部分を締め付ける締め付け手段が設けられていてもよい。
【0018】
また、コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が先端部本体の丸孔内に位置していて、コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が先端部本体の丸孔内から完全に出ないようにコイルユニット支持部材の軸線方向の可動範囲が規制されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットを囲む保護チューブの先端部分が、挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されていることにより、保護チューブの先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部内に配置することができ、したがって、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を内挿させた構成を採ることができる。そして、コイルユニットが保護チューブに対して軸線周り方向に自在可動であることにより、内視鏡検査において挿入部が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、挿入部の屈曲状態の検出のための導電コイルに不規則な捩れ力が作用し難くて耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた内視鏡装置の全体構成を示す略示図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の挿入部の先端部分の側面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の、図2におけるIII−III断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の一部を抜き出して示す側面断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の締め付け手段の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡に異なる締め付け手段が用いられた例の部分側面断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡にさらに異なる締め付け手段が用いられた例の部分側面断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の挿入部の先端部分の側面断面図である。
【図9】従来の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の先端部本体の後端付近の、軸線に対して垂直な断面における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、挿入形状検出機能を備えた内視鏡装置の全体構成を略示している。
10は、挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡であり、操作部11の下端に連結された挿入部12は、操作部11からの遠隔操作により任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる湾曲部12aが、軟性の可撓管で外装された可撓管部12bの先端に連結されて構成されている。
【0022】
この実施例の内視鏡はいわゆる前方視型であり、挿入部12の最先端部分を構成する先端部本体14の先端面に、観察窓13や照明窓等が配置されている。ただし、側方視型又は斜視型等であっても差し支えない。
【0023】
挿入部12内には、撮像信号ケーブル、照明用ライトガイドファイババンドル、処置具挿通チャンネル、各種チューブ類等の内蔵物と並んで、磁界発生用の複数の導電コイル20aが挿入部12の長手方向に互いの間に間隔をあけて配置されている。
【0024】
軟性内視鏡10から出力される内視鏡観察像の撮像信号はビデオプロセッサ1に送られ、観察画像表示モニタ2に内視鏡観察像が表示される。また、挿入形状検出のための制御装置3から挿入部12内の導電コイル20aに交流信号が印加されて磁界を発生させ、別設された外部コイル装置4で検出された磁界が制御装置3に送られる。
【0025】
制御装置3では、外部コイル装置4から入力された信号から挿入部12の屈曲形状が演算により導かれ、挿入部形状表示モニタ5に挿入部12の屈曲形状がリアルタイムで表示される。なお、外部コイル装置4で発生させた磁界を挿入部12内の導電コイル20aで検出するようにしてもよい。これらのような挿入形状検出のためのシステムは、特許文献1〜4等により周知なので、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図2は挿入部12の先端部分を示している。先端部本体14の先端面に配置された観察窓13を通して固体撮像素子16で撮像された内視鏡観察像の撮像信号は、挿入部12内に挿通配置された撮像信号ケーブル17により伝送される。
【0027】
導電コイル20aは、その長手方向に連なる導電線20bと共に一本の絶縁チューブ20c内に固定されていて、それら導電コイル20a、導電線20b、絶縁チューブ20cにより長尺で可撓性のあるコイルユニット20が構成されている。
【0028】
そのようなコイルユニット20は、例えば一本のフッ素樹脂チューブ等のような電気絶縁性の可撓性チューブからなる保護チューブ21の軸線位置に配置されて、全長において保護チューブ21で囲まれた状態で挿入部12内に配置されている。ただしコイルユニット20は、保護チューブ21の内周面に対し間隔をあけて配置されていればよく、必ずしも保護チューブ21の軸線位置に位置していなくてもよい。
【0029】
先端部本体14には、保護チューブ21の先端部分が嵌挿される丸孔14aが後方に向けて先端部本体14の後端面に開口する状態に形成され、保護チューブ21の先端部分が丸孔14aに嵌挿されてそこに接合固定されている。
【0030】
III−III断面を図示する図3に示されるように、丸孔14aは、保護チューブ21の先端部分の外径サイズより嵌合のための隙間以上に大きくする必要がない。したがって、保護チューブ21の先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部12内に配置することができる。
【0031】
その結果、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を通すための孔30を、保護チューブ21の先端部分が取り付けられる丸孔14aと干渉することなく先端部本体14に穿設することができ、挿入部12を太くすることなく、洗浄水噴射用管路等のような内蔵物を支障なく内挿させることができる。
【0032】
図4は、保護チューブ21で囲まれたコイルユニット20の部分を保護チューブ21と共に抜き出して示している。保護チューブ21内には、コイルユニット20を保護チューブ21内において支持するコイルユニット支持部材22が設けられている。
【0033】
コイルユニット支持部材22は、外周面に段差のある円筒形状(より具体的には、中間部分の外周面が括れた円筒状)に形成されて、保護チューブ21内で軸線周り方向に回転自在な状態に保護チューブ21内に嵌め込まれている。コイルユニット支持部材22の前後両端側の太径部分の外径は、保護チューブ21の内径より僅かに(例えば0.1mm程度)細く形成されている。
【0034】
そして、コイルユニット支持部材22の軸線位置に真っ直ぐに穿設された貫通孔22aにコイルユニット20が通されてそこに接合固定されている。したがって、コイルユニット支持部材22は実質的にはコイルユニット20と一体になっている。
【0035】
保護チューブ21は、その径が、部分的にコイルユニット支持部材22の中間の括れた部分(括れ部22b)に嵌まり込むように絞られており(絞り部21a)、その絞り部21aの径が広がらないように絞り部21aを締め付ける締め付け手段23が設けられている。
【0036】
この実施例の締め付け手段23は、図5に示されるようにバネ性を備えた金属材等からなるCリング状に形成されて、保護チューブ21の絞り部21aの外周に被嵌されている。ただし、締め付け手段23を、図6に示されるように糸巻き締め23′にしたり、図7に示されるようにコイル巻き締め23″等にしてもよい。
【0037】
図4に戻って、保護チューブ21の絞り部21aは、コイルユニット支持部材22の括れ部22bをきつく押圧している訳ではない。したがって、コイルユニット支持部材22は保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在であり、コイルユニット支持部材22と一体のコイルユニット20も同様に保護チューブ21に対して軸線方向に回転自在である。その結果、挿入部12が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、導電コイル20aに不規則な捩れ力が作用し難い。
【0038】
保護チューブ21の絞り部21aは、コイルユニット支持部材22の括れ部22bより軸線方向長さにおいて少し短く形成されている。したがって、その長さの差分だけ、コイルユニット支持部材22は保護チューブ21に対して軸線方向に可動であり、コイルユニット支持部材22と一体のコイルユニット20も同様に、保護チューブ21に対して軸線方向に可動である。保護チューブ21の絞り部21aが、コイルユニット支持部材22の軸線方向移動を一定範囲に制限するストッパになっている。
【0039】
このように、コイルユニット支持部材22が保護チューブ21に対して軸線方向にも可動であることにより、挿入部12が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、導電コイル20aに不規則な捩れ力がさらに作用し難くなっている。
【0040】
図2に示されるように、コイルユニット支持部材22の先端寄りの部分は先端部本体14の丸孔14a内に位置している。そして、そのコイルユニット支持部材22の先端寄りの部分が丸孔14a内から完全に出ることのないように、コイルユニット支持部材22(及びそれと一体のコイルユニット20)の軸線方向の可動範囲が前述のように保護チューブ21の絞り部21aで規制されている。したがって、保護チューブ21が先端部本体14の後端部分で急激に折れ曲がらない。
【0041】
コイルユニット支持部材22の先端寄りの部分が先端部本体14の丸孔14a内に位置し易くするため、図4に示されるように、コイルユニット支持部材22の前側の太径部の軸線方向長さMが後側の太径部の軸線方向長さNより長く形成されている。即ち、M>Nである。
【0042】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図8に示されるように、コイルユニット支持部材22の形状を、第1の実施例から後側の太径部を中間部分の外径と同じ又は同程度に細く形成した形状等にしてもよい。そのように構成することにより、コイルユニット支持部材22とコイルユニット20の軸線方向可動領域が前方側に大きくなる。その他の構成は第1の実施例と同じである。また、本発明はその他各種の態様を採り得るものである。
【符号の説明】
【0043】
10 軟性内視鏡
12 挿入部
14 先端部本体
14a 丸孔
20 コイルユニット
20a 導電コイル
20b 導電線
21 保護チューブ
21a 絞り部
22 コイルユニット支持部材
22a 貫通孔
22b 括れ部
23,23′,23″ 締め付け手段
【技術分野】
【0001】
この発明は、挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
挿入部が可撓性を備えたいわゆる軟性内視鏡を使用する際に、挿入部が体内でどのように屈曲しているかを、その内視鏡を操作している術者がリアルタイムで把握することができるようにすると非常に使い易いものになる。
【0003】
そこで、複数の磁界発生用又は磁界検出用の導電コイルを、挿入部の外周近くの内側領域に長手方向に適宜の間隔で内挿させて、体外に配置された外部コイル装置等から得られる検出信号値等に基づいて挿入部の屈曲状態を導出、表示するようにしたものが実用化されている(例えば、特許文献1、2、3)。
【0004】
そのような挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡においては、挿入部内に適宜の間隔で配置された複数の導電コイルが他の各種内蔵物や湾曲部の関節駒等と直接干渉しないように、保護チューブの内周部に各導電コイルを固定して挿入部内に配置している。
【0005】
したがって、保護チューブは各導電コイルの配置を所定の位置に規制するための機能と、各導電コイルを他の内蔵物等との直接の干渉から守る保護機能とを備えており、そのような保護チューブの先端は、内視鏡の挿入部先端を構成する先端部本体の後端部分に固着されている。
【0006】
内視鏡の挿入部は、内視鏡検査に使用される際に不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲され、それに対応して導電コイルに不規則な捩れ力が作用する。すると、特許文献1、2、3等に記載された発明においては、導電コイルが保護チューブと共に軸線周り方向に回転不能な状態で挿入部内に配置されていることにより、導電コイルに過大な捩れ力が作用して導電コイルが劣化、破損する場合がある。
【0007】
そこで、導電コイルが固定的に取り付けられている保護チューブが軸線周り方向に回転自在になるように、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に先端部本体の後端部分に係合させたものがある(例えば、特許文献4)。
【0008】
そのようなものでは、保護チューブと導電コイルに大きな捩れ力が作用し始めると、保護チューブが導電コイルと共に軸線周り方向に回転して、導電コイルに過大な捩れ力が作用しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−111968
【特許文献2】特開平8−542
【特許文献3】特開2002−159437
【特許文献4】特開2003−52611
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
引用文献4に記載された発明では、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に先端部本体の後端部分に係合させるために、引用文献4の図2、図4等に図示されるように、先端部本体の後端部付近をU字状に抉っている。
【0011】
すると、本願の図9に例示されるように、先端部本体90にU字状の凹部91が存在することにより、保護チューブの断面積より相当に大きなデッドスペ−ス(即ち、他の内蔵物を配置させることができないスペース)が発生するので、例えば洗浄水噴射用チューブ等のような追加的な内蔵物を内挿する構成にしようとしても、それが困難になってしまう場合がある。
【0012】
引用文献4の図7、図8等に示されるように、保護チューブの先端部分を軸線周り方向に回転自在に受ける受け部を、先端部本体直後の湾曲部の関節駒に設ける構成を採ることもあり得る。しかし、やはりその受け部が保護チューブの断面積より相当に大きなデッドスペ−スを発生させるので、洗浄水噴射用チューブ等の配置が困難になってしまう場合がある。
【0013】
本発明は、内視鏡検査において挿入部が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、挿入部の屈曲状態の検出のための導電コイルに不規則な捩れ力が作用し難くて耐久性に優れ、しかも、導電コイルの保護チューブの先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部内に配置することができる(したがって、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を内挿した構成を採ることができる)挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するため、本発明の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡は、可撓性を有する挿入部内に、磁界発生用又は磁界検出用の複数の導電コイルが挿入部の長手方向に互いの間に間隔をあけて共通の保護チューブで囲まれた状態で配置され、保護チューブの先端部分が、挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されて、導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットが、保護チューブの内周面に対し間隔をあけて保護チューブ内に配置され、保護チューブ内においてコイルユニットを支持するコイルユニット支持部材が保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、コイルユニットが保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在であるようにしたものである。
【0015】
なお、コイルユニットが保護チューブ内に対して軸線方向に可動であってもよく、保護チューブの先端部分が嵌挿される丸孔が先端部本体の後端面に開口形成され、保護チューブの先端部分がその丸孔に嵌挿されてそこに接合固定されていてもよい。
【0016】
その場合、コイルユニット支持部材が、外周面に段差のある円筒形状に形成されて保護チューブ内で軸線方向に可動な状態に保護チューブ内に嵌挿され、そのコイルユニット支持部材に軸線方向に穿設された貫通孔にコイルユニットが通されてそこに接合固定されていてもよい。
【0017】
そして、コイルユニット支持部材が、中間部分の外周面が括れた円筒状に形成されていて、保護チューブの径が、部分的にコイルユニット支持部材の括れた部分に嵌まり込むように絞られていてもよく、保護チューブの括れ絞られた部分が広がらないようにその部分を締め付ける締め付け手段が設けられていてもよい。
【0018】
また、コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が先端部本体の丸孔内に位置していて、コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が先端部本体の丸孔内から完全に出ないようにコイルユニット支持部材の軸線方向の可動範囲が規制されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットを囲む保護チューブの先端部分が、挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されていることにより、保護チューブの先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部内に配置することができ、したがって、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を内挿させた構成を採ることができる。そして、コイルユニットが保護チューブに対して軸線周り方向に自在可動であることにより、内視鏡検査において挿入部が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、挿入部の屈曲状態の検出のための導電コイルに不規則な捩れ力が作用し難くて耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた内視鏡装置の全体構成を示す略示図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の挿入部の先端部分の側面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の、図2におけるIII−III断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の一部を抜き出して示す側面断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の締め付け手段の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡に異なる締め付け手段が用いられた例の部分側面断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡にさらに異なる締め付け手段が用いられた例の部分側面断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の挿入部の先端部分の側面断面図である。
【図9】従来の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡の先端部本体の後端付近の、軸線に対して垂直な断面における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、挿入形状検出機能を備えた内視鏡装置の全体構成を略示している。
10は、挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡であり、操作部11の下端に連結された挿入部12は、操作部11からの遠隔操作により任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる湾曲部12aが、軟性の可撓管で外装された可撓管部12bの先端に連結されて構成されている。
【0022】
この実施例の内視鏡はいわゆる前方視型であり、挿入部12の最先端部分を構成する先端部本体14の先端面に、観察窓13や照明窓等が配置されている。ただし、側方視型又は斜視型等であっても差し支えない。
【0023】
挿入部12内には、撮像信号ケーブル、照明用ライトガイドファイババンドル、処置具挿通チャンネル、各種チューブ類等の内蔵物と並んで、磁界発生用の複数の導電コイル20aが挿入部12の長手方向に互いの間に間隔をあけて配置されている。
【0024】
軟性内視鏡10から出力される内視鏡観察像の撮像信号はビデオプロセッサ1に送られ、観察画像表示モニタ2に内視鏡観察像が表示される。また、挿入形状検出のための制御装置3から挿入部12内の導電コイル20aに交流信号が印加されて磁界を発生させ、別設された外部コイル装置4で検出された磁界が制御装置3に送られる。
【0025】
制御装置3では、外部コイル装置4から入力された信号から挿入部12の屈曲形状が演算により導かれ、挿入部形状表示モニタ5に挿入部12の屈曲形状がリアルタイムで表示される。なお、外部コイル装置4で発生させた磁界を挿入部12内の導電コイル20aで検出するようにしてもよい。これらのような挿入形状検出のためのシステムは、特許文献1〜4等により周知なので、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図2は挿入部12の先端部分を示している。先端部本体14の先端面に配置された観察窓13を通して固体撮像素子16で撮像された内視鏡観察像の撮像信号は、挿入部12内に挿通配置された撮像信号ケーブル17により伝送される。
【0027】
導電コイル20aは、その長手方向に連なる導電線20bと共に一本の絶縁チューブ20c内に固定されていて、それら導電コイル20a、導電線20b、絶縁チューブ20cにより長尺で可撓性のあるコイルユニット20が構成されている。
【0028】
そのようなコイルユニット20は、例えば一本のフッ素樹脂チューブ等のような電気絶縁性の可撓性チューブからなる保護チューブ21の軸線位置に配置されて、全長において保護チューブ21で囲まれた状態で挿入部12内に配置されている。ただしコイルユニット20は、保護チューブ21の内周面に対し間隔をあけて配置されていればよく、必ずしも保護チューブ21の軸線位置に位置していなくてもよい。
【0029】
先端部本体14には、保護チューブ21の先端部分が嵌挿される丸孔14aが後方に向けて先端部本体14の後端面に開口する状態に形成され、保護チューブ21の先端部分が丸孔14aに嵌挿されてそこに接合固定されている。
【0030】
III−III断面を図示する図3に示されるように、丸孔14aは、保護チューブ21の先端部分の外径サイズより嵌合のための隙間以上に大きくする必要がない。したがって、保護チューブ21の先端部分を、その外径より大きな断面積のデッドスペースが生じることなく挿入部12内に配置することができる。
【0031】
その結果、洗浄水噴射用管路等のような追加的な内蔵物を通すための孔30を、保護チューブ21の先端部分が取り付けられる丸孔14aと干渉することなく先端部本体14に穿設することができ、挿入部12を太くすることなく、洗浄水噴射用管路等のような内蔵物を支障なく内挿させることができる。
【0032】
図4は、保護チューブ21で囲まれたコイルユニット20の部分を保護チューブ21と共に抜き出して示している。保護チューブ21内には、コイルユニット20を保護チューブ21内において支持するコイルユニット支持部材22が設けられている。
【0033】
コイルユニット支持部材22は、外周面に段差のある円筒形状(より具体的には、中間部分の外周面が括れた円筒状)に形成されて、保護チューブ21内で軸線周り方向に回転自在な状態に保護チューブ21内に嵌め込まれている。コイルユニット支持部材22の前後両端側の太径部分の外径は、保護チューブ21の内径より僅かに(例えば0.1mm程度)細く形成されている。
【0034】
そして、コイルユニット支持部材22の軸線位置に真っ直ぐに穿設された貫通孔22aにコイルユニット20が通されてそこに接合固定されている。したがって、コイルユニット支持部材22は実質的にはコイルユニット20と一体になっている。
【0035】
保護チューブ21は、その径が、部分的にコイルユニット支持部材22の中間の括れた部分(括れ部22b)に嵌まり込むように絞られており(絞り部21a)、その絞り部21aの径が広がらないように絞り部21aを締め付ける締め付け手段23が設けられている。
【0036】
この実施例の締め付け手段23は、図5に示されるようにバネ性を備えた金属材等からなるCリング状に形成されて、保護チューブ21の絞り部21aの外周に被嵌されている。ただし、締め付け手段23を、図6に示されるように糸巻き締め23′にしたり、図7に示されるようにコイル巻き締め23″等にしてもよい。
【0037】
図4に戻って、保護チューブ21の絞り部21aは、コイルユニット支持部材22の括れ部22bをきつく押圧している訳ではない。したがって、コイルユニット支持部材22は保護チューブ21に対して軸線周り方向に回転自在であり、コイルユニット支持部材22と一体のコイルユニット20も同様に保護チューブ21に対して軸線方向に回転自在である。その結果、挿入部12が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、導電コイル20aに不規則な捩れ力が作用し難い。
【0038】
保護チューブ21の絞り部21aは、コイルユニット支持部材22の括れ部22bより軸線方向長さにおいて少し短く形成されている。したがって、その長さの差分だけ、コイルユニット支持部材22は保護チューブ21に対して軸線方向に可動であり、コイルユニット支持部材22と一体のコイルユニット20も同様に、保護チューブ21に対して軸線方向に可動である。保護チューブ21の絞り部21aが、コイルユニット支持部材22の軸線方向移動を一定範囲に制限するストッパになっている。
【0039】
このように、コイルユニット支持部材22が保護チューブ21に対して軸線方向にも可動であることにより、挿入部12が不規則な向きに不規則な曲率半径で屈曲されても、導電コイル20aに不規則な捩れ力がさらに作用し難くなっている。
【0040】
図2に示されるように、コイルユニット支持部材22の先端寄りの部分は先端部本体14の丸孔14a内に位置している。そして、そのコイルユニット支持部材22の先端寄りの部分が丸孔14a内から完全に出ることのないように、コイルユニット支持部材22(及びそれと一体のコイルユニット20)の軸線方向の可動範囲が前述のように保護チューブ21の絞り部21aで規制されている。したがって、保護チューブ21が先端部本体14の後端部分で急激に折れ曲がらない。
【0041】
コイルユニット支持部材22の先端寄りの部分が先端部本体14の丸孔14a内に位置し易くするため、図4に示されるように、コイルユニット支持部材22の前側の太径部の軸線方向長さMが後側の太径部の軸線方向長さNより長く形成されている。即ち、M>Nである。
【0042】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図8に示されるように、コイルユニット支持部材22の形状を、第1の実施例から後側の太径部を中間部分の外径と同じ又は同程度に細く形成した形状等にしてもよい。そのように構成することにより、コイルユニット支持部材22とコイルユニット20の軸線方向可動領域が前方側に大きくなる。その他の構成は第1の実施例と同じである。また、本発明はその他各種の態様を採り得るものである。
【符号の説明】
【0043】
10 軟性内視鏡
12 挿入部
14 先端部本体
14a 丸孔
20 コイルユニット
20a 導電コイル
20b 導電線
21 保護チューブ
21a 絞り部
22 コイルユニット支持部材
22a 貫通孔
22b 括れ部
23,23′,23″ 締め付け手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する挿入部内に、磁界発生用又は磁界検出用の複数の導電コイルが上記挿入部の長手方向に互いの間に間隔をあけて共通の保護チューブで囲まれた状態で配置された挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡において、
上記保護チューブの先端部分が、上記挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されて、上記導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットが、上記保護チューブの内周面に対し間隔をあけて上記保護チューブ内に配置され、上記保護チューブ内において上記コイルユニットを支持するコイルユニット支持部材が上記保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、上記コイルユニットが上記保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在であることを特徴とする挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項2】
上記コイルユニットが上記保護チューブ内に対して軸線方向に可動である請求項1記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項3】
上記保護チューブの先端部分が嵌挿される丸孔が上記先端部本体の後端面に開口形成され、上記保護チューブの先端部分がその丸孔に嵌挿されてそこに接合固定されている請求項1又は2記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項4】
上記コイルユニット支持部材が、外周面に段差のある円筒形状に形成されて上記保護チューブ内で軸線方向に可動な状態に上記保護チューブ内に嵌挿され、そのコイルユニット支持部材に軸線方向に穿設された貫通孔に上記コイルユニットが通されてそこに接合固定されている請求項3記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項5】
上記コイルユニット支持部材が、中間部分の外周面が括れた円筒状に形成されていて、上記保護チューブの径が、部分的に上記コイルユニット支持部材の括れた部分に嵌まり込むように絞られている請求項4記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項6】
上記保護チューブの括れ絞られた部分が広がらないようにその部分を締め付ける締め付け手段が設けられている請求項5記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項7】
上記コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が上記先端部本体の丸孔内に位置していて、上記コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が上記先端部本体の丸孔内から完全に出ないように上記コイルユニット支持部材の軸線方向の可動範囲が規制されている請求項3ないし6のいずれかの項に記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項1】
可撓性を有する挿入部内に、磁界発生用又は磁界検出用の複数の導電コイルが上記挿入部の長手方向に互いの間に間隔をあけて共通の保護チューブで囲まれた状態で配置された挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡において、
上記保護チューブの先端部分が、上記挿入部の最先端部分を構成する先端部本体の後端部分に固着されて、上記導電コイルとその長手方向に連なる導電線とを一体化したコイルユニットが、上記保護チューブの内周面に対し間隔をあけて上記保護チューブ内に配置され、上記保護チューブ内において上記コイルユニットを支持するコイルユニット支持部材が上記保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在に設けられて、上記コイルユニットが上記保護チューブに対して軸線周り方向に回転自在であることを特徴とする挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項2】
上記コイルユニットが上記保護チューブ内に対して軸線方向に可動である請求項1記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項3】
上記保護チューブの先端部分が嵌挿される丸孔が上記先端部本体の後端面に開口形成され、上記保護チューブの先端部分がその丸孔に嵌挿されてそこに接合固定されている請求項1又は2記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項4】
上記コイルユニット支持部材が、外周面に段差のある円筒形状に形成されて上記保護チューブ内で軸線方向に可動な状態に上記保護チューブ内に嵌挿され、そのコイルユニット支持部材に軸線方向に穿設された貫通孔に上記コイルユニットが通されてそこに接合固定されている請求項3記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項5】
上記コイルユニット支持部材が、中間部分の外周面が括れた円筒状に形成されていて、上記保護チューブの径が、部分的に上記コイルユニット支持部材の括れた部分に嵌まり込むように絞られている請求項4記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項6】
上記保護チューブの括れ絞られた部分が広がらないようにその部分を締め付ける締め付け手段が設けられている請求項5記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【請求項7】
上記コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が上記先端部本体の丸孔内に位置していて、上記コイルユニット支持部材の先端寄りの部分が上記先端部本体の丸孔内から完全に出ないように上記コイルユニット支持部材の軸線方向の可動範囲が規制されている請求項3ないし6のいずれかの項に記載の挿入形状検出機能を備えた軟性内視鏡。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2013−85744(P2013−85744A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229511(P2011−229511)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】
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