説明

捌きユニットおよび機器

【課題】誤って2枚以上の用紙が引き込まれてしまうという不具合の発生をさらに抑制するのが難しいという現実的な課題を無理なく効果的に解消し得る捌きユニット及び機器を提供する。
【解決手段】
捌きユニット61を、捌き領域T2に配され給紙ローラ71に接することにより搬送される先頭の用紙Pを他の用紙Pに優先させて通過させるための捌きパッド61aと、捌きパッド61aの上流側に配され受入領域T1の用紙Pの先端部分を給紙ローラ71と捌きパッド61aとの間に案内するピックアップ板61cと、ピックアップ板61c及び捌きパッド61aをそれぞれ保持する共通のユニット基体61dとを具備するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、プリンタ或いはファクシミリ等の機器における用紙を捌いて給紙を行う部分の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ、プリンタ或いはファクシミリ等の機器においては、重ねて投入された複数枚の用紙を捌きながら1枚ずつ内部に引き込んで処理を施すようにしたものが少なくない。
【0003】
従来、この種の機器は、用紙通路の前段部分に用紙を引き込むための給紙ローラを配するとともに、その給紙ローラに捌きパッドを対面配置している。そして、複数枚の用紙を前記捌きパッドと前記給紙ローラとの間に形成される側面視楔状をなす隙間に導入して給紙ローラに接する用紙を1枚ずつ引き込むようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、一度に比較的多数枚の用紙を受け入れ可能な機器においては、前記捌きパッドの上流側に、用紙を予備的に捌いてその先頭部分を前記捌きパッドと給紙ローラとの間に適切に案内するための案内パッドが配してあるものもある。
【0005】
ところで、かかる捌き作業には高い精度が要求されるものであり、案内パッド、捌きパッド、及び、給紙ローラ相互間の関係を適切に設定しておかないと、誤って2枚以上の用紙が給紙ローラにより引き込まれてしまうという不具合を招きやすい。そのため、かかる不具合の発生率をさらに低下させるための何らかの工夫が望まれている。
【0006】
本発明者らは、かかる要求に応えるべく探求を進めた結果、従来のものは、前記捌きパッドと前記案内パッドとを、それぞれ個別に機器本体に着脱可能に取り付けるようにしている点に着目するに至った。そして、着脱可能な取り付け部分にはそれぞれ取付誤差が発生しやすく、その誤差の累積により捌きパッドに対する案内パッドの配設位置に狂いが生じることがあり、それが原因で捌き機能に支障を招く可能性が高いという事実を見出した。
【特許文献1】特開2003−72970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような事情及び知見に基づいてなされたもので、誤って2枚以上の用紙が引き込まれてしまうという不具合の発生をさらに抑制するのが難しいという現実的な課題を無理なく効果的に解消することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以上のような課題を解決するために、捌きパッドとピックアップ板とを、共通のユニット基体に支持させてユニット化したことを特徴とするものである。
【0009】
すなわち、本発明に係る捌きユニットは、分離可能に束ねられた複数枚の用紙を同時に受け入れ可能な受入領域と、この受入領域に受け入れられた複数枚の用紙の先端部分を捌く捌き領域とを備え、この捌き領域で捌かれた用紙を一枚ずつ給紙ローラにより引き込んで処理を施すように構成された機器に使用されるものであって、前記捌き領域に配され前記給紙ローラに接することにより搬送される先頭の用紙を他の用紙に優先させて通過させるための捌きパッドと、この捌きパッドの上流側に配され前記受入領域の用紙の先端部分を前記給紙ローラと前記捌きパッドとの間に案内するピックアップ板と、このピックアップ板及び前記捌きパッドをそれぞれ保持する共通のユニット基体とを具備してなるものである。
【0010】
このような構成のものであれば、捌きパッドとピックアップ板とを共通のユニット基体に保持させているため、このユニット基体ごと機器本体に装着することができる。そのため、捌きパッドとピックアップ板とを個別に着脱できるように構成したもののように誤差が累積することがなく、捌きパッドとピックアップ板との相対的な位置精度を高めることができる。そのため、捌き機能を無理なく効果的に向上させることができる。
【0011】
捌きパッドが、必ずしも単一種類のものに限定されるものではなく、複数の捌きパッドをユニット基体に保持させてもよい。複数の捌きパッドとしては、例えば、前記給紙ローラに対面するメインの捌きパッドと、このメインの捌きパッドの周囲に配されたサブの捌きパッドとを挙げることができる。
【0012】
なお、取付け又は取り外しに伴う誤差の発生を好適に抑制するには、捌きユニットを機器本体に直接着脱可能に取り付けられるものが好ましい。
【0013】
以上のような捌きユニットを備えた機器としては、受け入れた複数枚の用紙を捌くための捌き装置を備えたものであって、前記捌き装置が、前述した捌きユニットと、この捌きユニットを機器本体に着脱可能に取り付けるための取付機構とを備えたものを挙げることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、捌きパッド及びピックアップ板の相対的な位置精度を高めることができ、誤って2枚以上の用紙が給紙ローラにより引き込まれてしまうという不具合の発生を無理なく効果的に抑えることができる捌きユニット及びその捌きユニットを使用した機器を提供できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る機器がスキャナである場合の一実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0016】
このスキャナは、図1及び図2に示すように、給紙口2及び排紙口3を有した機器本体1と、この機器本体1に設けられ前記給紙口2に用紙Pを案内する給紙トレイ5と、前記機器本体1の底壁11側に設けられ排紙口3から排出される用紙Pを受ける排紙トレイ4とを備えてなる。
【0017】
機器本体1は、静止ハウジング1Aと、この静止ハウジング1Aの前面側に開閉可能に設けた開閉ハウジング1Bとを備えたもので、これら静止ハウジング1Aと前記開閉ハウジング1Bとの間に用紙通路Tが形成されている。そして、用紙ジャムが発生した場合に前記開閉ハウジング1Bを前方に開くことによって詰まった用紙Pを取り除くことができるようになっている。すなわち、前記開閉ハウジング1Bは、図5に示すように、その下端部両側に設けた軸15を介して静止ハウジング1Aに前後方向に開閉動作し得るように支持されている。なお、図4は説明の便宜上、開閉ハウジング1Bを取り外した状態の静止ハウジング1Aを前面側から示す斜視図である。図5は、取り外された開閉ハウジング1Bを背面側から観察した斜視図である。
【0018】
詳述すれば、図1及び図2に示すように、前記機器本体1は、上面後部に給紙口2を有するとともに前面下部に排紙口3を備え、内部に前記給紙口2と前記排紙口3とを連通させる用紙通路Tを形成してなる。この用紙通路Tは、前記機器本体1内に設けた前後対をなす壁体13、14間に形成されたもの、換言すれば、前記静止ハウジング1Aの前面を形成する壁体13と、前記開閉ハウジング1Bの背面を形成する壁体14との間に形成されたものである。この用紙通路Tの給紙口2側には、分離可能に束ねられた複数枚の用紙Pを受け入れ可能な受入領域T1が設けてある。そして、この受入領域T1に受け入れられた複数枚の用紙Pの先端部分を捌く捌き装置6と、この捌き装置6により捌かれる用紙Pを給紙ローラ71により一枚ずつ引き込む給紙装置7と、この給紙装置7により引き込まれた用紙Pを搬送ローラ81、82により排紙口3方向に搬送する搬送装置8と、この搬送装置8により搬送されている用紙Pの両面を撮像する撮像装置9とを前記用紙通路Tに沿って配している。撮像を終えた用紙Pは、前記搬送ローラ81、82により排紙口3方向に送られ、この排紙口3から排紙トレイ4上に排出されるようになっている。
【0019】
捌き装置6は、図5ないし図7に示すように、捌きユニット61と、この捌きユニット61を機器本体1に着脱可能に取り付けるための取付機構62とを備えてなるものである。前記捌きユニット61は、捌き領域T2に配され前記給紙ローラ71に接することにより搬送される先頭の用紙Pを他の用紙Pに優先させて通過させるための二種類の捌きパッド61a、61bと、この捌きパッド61a、61bの上流側に配され前記受入領域T1の用紙Pの先端部分を前記給紙ローラ71と前記捌きパッド61aとの間に案内するピックアップ板61cと、このピックアップ板61c及び前記捌きパッド61a、61bをそれぞれ保持する共通のユニット基体61dとを具備してなる。
【0020】
一方の捌きパッド61aは、前記給紙ローラ71に対面するメインの捌きパッドであり、軟質材料により作られた厚シート状をなす。この捌きパッド61aは、上端部が金属薄板製のクリップ61eによりユニット基体61dに固定されており、下端側が自由端となっている。他方の捌きパッド61bは、このメインの捌きパッド61aの周囲、より具体的にはメインの捌きパッド61aの上流側に配された左右対をなすサブの捌きパッドであり、同じく軟質材料により作られている。これらサブの捌きパッド61bは、上端側が樹脂製の押え板61fによりユニット基体61dに固定されている。これらの押え板61fは、用紙Pを案内する案内部材としての役割をも担っている。
【0021】
ピックアップ板61cは、受け入れた用紙Pを案内する厚板状のもので、左右両側縁に用紙通路Tとは反対の側に伸びる側壁61c1を備えてなる。このピックアップ板61cは、例えば、硬質の合成樹脂により一体に形成されている。前記ピックアップ板61cの上端部は、前記ユニット基体61dに前後方向に揺動可能に取り付けられている。具体的には、ピックアップ板61cの両側壁61c1の上端部分はスリット61c2の存在により左右方向に弾性変形可能に構成されており、これら上端部分の外面に設けた軸部61c3を前記ユニット基体61dに設けた軸孔61d1に側壁61c1の弾性変形を利用して嵌め合わせている。
【0022】
ユニット基体61dは、背壁61d2と、この背壁61d2に左右両側縁から用紙通路T方向に突出させた左右の側壁61d3と、これら側壁61d3の中間部間を接続する中間壁61d4とを備えてなる。そして、このユニット基体61dの前記中間壁61d4よりも下の領域に前記メインの捌きパッド61aを配するとともに、前記中間壁61d4よりも上の領域に前記ピックアップ板61cを配しており、さらに、前記両側壁61d3の先端面に前記サブの捌きパッド61bを設けている。このユニット基体61dの背壁61d2と前記メインの捌きパッド61aとの間には、この捌きパッド61aを前記給紙ローラ71方向に弾性的に押圧する弾性体、例えば、コイルスプリング61gと、コイルスプリング61gと捌きパッド61aとの間に位置し、コイルスプリング61gの弾性力を捌きバッド61a側に伝達する押圧ブロック61jとを設けている。なお、押圧ブロック61jと捌きパッド61aとの間には、例えばPET素材などからなる滑りシート61kを介在させてあり、捌きパッド61aとの摺動性を高めるとともに、ノイズの発生を抑制し得るようにしている。また、このユニット基体61dの背壁61d2と前記ピックアップ板61cとの間には、このピックアップ板61cを前記給紙ローラ71方向に弾性的に押圧する弾性体、例えば、コイルスプリング61hを設けている。さらに、このユニット基体61dの側壁61d3先端面と前記サブの捌きパッド61bとの間には、該捌きパッド61bを給紙ローラ71方向に弾性付勢する弾性体、例えば、ゴムシート61iが介在させてある。そして、このユニット基体61dは、前記取付機構62を介して機器本体1に直接着脱可能に取り付けられている。
【0023】
取付機構62は、例えば、第1、第2のスライド係合部62a、62bを備えたものである。第1のスライド係合部62aは、前記機器本体1と前記ユニット基体61dとのいずれか一方に設けられ先端に鍔62cを有する段付ピン62dと、他方に設けられたダルマ孔62eとを具備してなる。前記ダルマ孔62eは、前記鍔62cの通過を許容する大径部62e1と、前記段付ピン62dの基端側を嵌めることが可能で且つ前記鍔62cの通過を禁止する小径部62e2とを連続させたものである。第2のスライド係合部62bは、前記機器本体1と前記ユニット基体61dとのいずれか一方に設けられ先端を屈曲させた突起62fと、他方に設けられた角孔62gとを具備してなる。前記角孔62gは、前記鍔62cが前記大径部62e1を通過する位置において前記突起62fの通過を許容するともに前記段付ピン62dの基端側が前記小径部62e2に嵌まる位置でその一辺が前記突起62fに係り合うようにしたものである。この実施形態では、前記ダルマ孔62eと前記角孔62gとをユニット基体61dに設け、前記段付ピン62dと前記突起62fとを前記機器本体1の開閉ハウジング1Bに設けている。しかして、ユニット基体61dは、このユニット基体61d自体を開閉ハウジング1Bに対して横方向にスライドすることにより、着脱することができるようになっている。
【0024】
以上の捌き装置6は、前記機器本体1の開閉ハウジング1B側に設けられており、この捌き装置6に対向するようにして前記機器本体1の静止ハウジング1A側に給紙装置7が設けられている。
【0025】
給紙装置7は、図示しない駆動装置により回転駆動される給紙ローラ71を主体に構成されたもので、前記捌きパッド61a、61bにより押し付けられる最先端の用紙Pを下方に引き込んで前記搬送装置8に引き渡すようになっている。
【0026】
搬送装置8は、図示しない駆動装置により回転駆動される複数の搬送ローラ81、82と、これら各搬送ローラ81、82に用紙Pを圧接させる従動ローラ83、84とを備えてなる。なお、85は搬送中の用紙Pの有無を検知するためのセンサであり、86はこのセンサを作動させるための作動レバーである。この実施形態では、2つの搬送ローラ81、82を前記静止ハウジング1A側に設けるとともに、2つの従動ローラ83、84を前記開閉ハウジング1B側に設けており、上流側のローラ81、83と下流側のローラ82、84との間に前記撮像装置9を配している。
【0027】
撮像装置9は、用紙Pの一面側をスキャンする第1のスキャンユニット91と、用紙Pの他面側をスキャンする第2のスキャンユニット92とを備えてなる。前記両スキャンユニット91、92は、それぞれ、表面を用紙通路Tに臨ませた透明板91a、92aと、この透明板91a、92aの裏面側に配したセンサ91b、92b及び光源91c、92cとをユニットハウジング91d、92dに組み付けたものである。第1のスキャンユニット91と第2のスキャンユニット92とは、用紙搬送方向に位置を異ならせて配置してある。各スキャンユニット91、92には、用紙Pを前記透明板91a、92aの表面に密着させるための押圧ローラ91e、92eが対面させてある。
【0028】
次いで、このスキャナの作動を説明する。給紙トレイ5上に複数枚の用紙Pを分離可能に束ねた状態で投入すると、それらの用紙Pは給紙トレイ5の案内作用により自重で機器本体1の受入領域T1に導かれる。受入領域T1に導入される用紙Pは、まず、ピックアップ板61cに接触しながら下降するため、このピックアップ板61cにより大まかに捌かれながらサブの捌きパッド61bと給紙ローラ71との間に案内される。サブの捌きパッド61bと給紙ローラ71との間に案内される用紙Pは、給紙ローラ71に接する側の用紙Pが優先的に通過を許容され、残りの用紙Pは優先の用紙Pが引き込まれるまで前記捌きパッド61bにより進行を阻止される。なお、この段階では必ずしも単一用紙の先端部だけがサブの捌きパッド61bと給紙ローラ71との間に侵入するとは限らないが、複数枚の用紙Pの先端部が同時に侵入した場合でも、メインの捌きユニット61aにより余分な用紙Pを待機させるため、給紙ローラ71に直接接している1枚目の用紙Pのみが用紙通路Tの内部に引き込まれることになる。
【0029】
前記用紙通路Tの給紙ローラ71よりも下流側に引き込まれた用紙Pは、搬送装置8の働きによって一定速度で排紙口3方向に搬送される。その搬送途上において撮像装置によりその用紙Pの両面に対するスキャンが順次行われ、スキャンを終えた用紙Pは、排紙口3から排紙トレイ上に排出される。
【0030】
このような構成のものであれば、例えば、捌きパッド61aが経年変化により劣化したりピックアップ板61cが破損したりして修理や交換が必要になった場合には、捌きユニット61を機器本体から取り外して対応すればよい。捌きユニット61は、製造過程において、ピックアップ板61cや捌きパッド61a相互間の寸法精度を適切に確保しておくことができるため、ピックアップ板61cや捌きパッド61a等の部品を個別に取り換えるようにしたものに比べて、部品相互間の位置精度を高く維持することが可能になる。そのため、ピックアップ板61cと両捌きパッド61a、61bとの位置関係や、捌きパッド61a、61b同士の位置関係を設計意図に沿ったものにすることができ、所期の捌き性能を無理なく発揮させることができる。
【0031】
上記の点について詳述すれば次の通りである。すなわち、給紙枚数に対応して不可避的に摩耗が生ずる捌きパッドや案内パッドなどの各部材は、従来から、交換が可能なように機器に対して個々に着脱可能なものとしているのが一般的であるところ、かかる場合では捌きパッド等を個々に取り外した後に取り付け作業を行うことから、交換部材の取り付けに際して高い精度が要求され、捌きパッドや案内パッドなどの各部材の交換作業は極めて手間がかかり、面倒に感じられることが多かった。かような背景技術に対し本実施形態では、メインの捌きパッド61a及びサブの捌きパッド61b並びにピックアップ板61cをユニット化しているので、部品交換に際し、各部材間の位置関係を考慮することなくユニット単体として簡単に対処することが可能となり、結果として、取付精度が高く、一貫して安定した捌き性能を発揮できるものとなっている。しかも、本実施形態では、捌きユニット61をメイン(捌きパッド61a)とサブ(捌きパッド61b)の構成として、これらをユニット化させているものであるため、捌き精度はより一層高いものとなっている。
【0032】
なお、以上説明した実施形態では、ユニット基体にピックアップ板と複数の捌きパッドとを取り付けた場合について説明したが、本発明は必ずしもこのようなものに限定されるものではなく、ピックアップ板と単一の捌きパッドとをユニット化してもよいのは勿論である。しかしながら、複数の捌きパッドを共通のユニット基板に取り付ければ、それら捌きパッド同士の位置関係も精度的に優れたものになり、捌き性能をより高めることが可能となる。
【0033】
また、本発明は、スキャナに限らず、プリンタやファクシミリ等の機器にも同様に適用が可能である。
【0034】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態を示す機器(スキャナ)の断面図。
【図2】同実施形態における捌き装置を拡大して示す拡大断面図。
【図3】同実施形態を示す機器の全体斜視図。
【図4】同実施形態における静止ハウジングを示す斜視図。
【図5】同実施形態における開閉ハウジングを示す斜視図。
【図6】同実施形態における捌きユニットの前面側を拡大して示す斜視図。
【図7】同実施形態における捌きユニット及びその内部構造を背面側から示す斜視図。
【符号の説明】
【0036】
61…捌きユニット
71…給紙ローラ
61a…捌きパッド
61c…ピックアップ板
61d…ユニット基体
P…用紙
T1…受入領域
T2…捌き領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離可能に束ねられた複数枚の用紙を同時に受け入れ可能な受入領域と、この受入領域に受け入れられた複数枚の用紙の先端部分を捌く捌き領域とを備え、この捌き領域で捌かれた用紙を一枚ずつ給紙ローラにより引き込んで処理を施すように構成された機器に使用されるものであって、
前記捌き領域に配され前記給紙ローラに接することにより搬送される先頭の用紙を他の用紙に優先させて通過させるための捌きパッドと、この捌きパッドの上流側に配され前記受入領域の用紙の先端部分を前記給紙ローラと前記捌きパッドとの間に案内するピックアップ板と、このピックアップ板及び前記捌きパッドをそれぞれ保持する共通のユニット基体とを具備してなることを特徴とする捌きユニット。
【請求項2】
複数の捌きパッドが、前記ユニット基体に保持されている請求項1記載の捌きユニット。
【請求項3】
複数の捌きパッドが、前記給紙ローラに対面するメインの捌きパッドと、このメインの捌きパッドの周囲に配されたサブの捌きパッドである請求項2記載の捌きユニット。
【請求項4】
機器本体に直接着脱可能に取り付けられる請求項1、2又は3記載の捌きユニット。
【請求項5】
受け入れた複数枚の用紙を捌くための捌き装置を備えた機器であって、前記捌き装置が、請求項1、2、3又は4記載の捌きユニットと、この捌きユニットを機器本体に着脱可能に取り付けるための取付機構とを備えたものであることを特徴とする機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−132432(P2010−132432A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311376(P2008−311376)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【出願人】(000132518)株式会社セコニック (22)
【Fターム(参考)】