説明

掃除システムおよびその制御方法

【課題】全体の構成を小型化することができる掃除システムを得る。
【解決手段】掃除機本体11と、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置13と、掃除機本体11の位置情報を取得する位置情報取得装置14と、地図情報入力装置13に入力される地図情報および位置情報取得装置14が取得する掃除機本体11の位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置15と、領域情報作成装置15が作成した領域情報を表示する表示装置22とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、掃除対象領域を掃除するための掃除機を備えた掃除システムおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、掃除対象領域の複数箇所に設けられた複数のRFID(Radio Frequency Identification)と、掃除機本体、掃除機本体に設けられたRFIDリーダおよびRFIDリーダが読み取ったRFIDのIDデータを記憶する記憶装置を有した掃除機と、記憶装置に記憶されたIDデータに基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域を表示する表示装置とを備えた掃除システムが知られている。掃除作業を行う掃除作業者が掃除機を用いて掃除対象領域を掃除することにより、RFIDリーダはRFIDの上を通過する。また、RFIDリーダは、各RFIDを通過する際に、各RFIDのIDデータを読み取る。これにより、掃除対象領域の中で掃除された領域にあるRFIDのIDデータが記憶装置に記憶される。掃除作業を監督する掃除監督者は、表示装置に表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の中で掃除された領域を確認することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−55214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、掃除対象領域が大きい場合には、配置されるRFIDの数が膨大となり、掃除システムの全体の構成が大型化してしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、全体の構成の小型化を図ることができる掃除システムおよびその制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る掃除システムは、掃除機本体と、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置と、前記掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、前記地図情報および前記位置情報に基づいて、前記掃除対象領域の中で前記掃除機本体が通過した領域または前記掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置と、前記領域情報作成装置が作成した前記領域情報を表示する表示装置とを備えている。
【0007】
この発明に係る掃除システムの制御方法は、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力工程と、掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得工程と、前記地図情報および前記位置情報に基づいて、前記掃除対象領域の中で前記掃除機本体が通過した領域または前記掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成工程と、前記領域情報作成装置が作成した前記領域情報を表示する表示工程とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る掃除システムによれば、掃除機本体と、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置と、掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、地図情報および位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置と、領域情報作成装置が作成した領域情報を表示する表示装置とを備えているので、掃除対象領域を示す地図情報が地図情報入力装置に入力され、掃除機本体の位置情報を位置情報取得装置が取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報が表示装置に表示される。これにより、掃除作業を監督する掃除監督者は、表示装置に表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の中で掃除された領域を確認することができる。また、掃除対象領域を示す地図情報が地図情報入力装置に入力され、掃除機本体の位置情報を位置情報取得装置が取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を領域情報作成装置が作成するので、掃除対象領域が大きい場合であっても、掃除システムの全体の構成を大型化する必要がない。その結果、掃除システムの全体の構成の小型化を図ることができる。
【0009】
この発明に係る掃除システムの制御方法によれば、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力工程と、掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得工程と、地図情報および位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成工程と、作成された領域情報を表示する表示工程とを備えているので、掃除対象領域を示す地図情報が入力され、掃除機本体の位置情報を取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報が表示される。これにより、掃除作業を監督する掃除監督者は、表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の中で掃除された領域を確認することができる。また、掃除対象領域を示す地図情報が入力され、掃除機本体の位置情報を取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体が通過した領域または掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成するので、掃除対象領域が大きい場合であっても、掃除システムの全体の構成を大型化する必要がない。その結果、掃除システムの全体の構成の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係る掃除システムを示す構成図である。
【図2】図1の掃除システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る掃除システムを示す構成図である。図において、掃除システムは、掃除作業を行う掃除作業者に用いられる掃除機1と、掃除作業を監督する掃除監督者に用いられる管理装置2とを備えている。
【0012】
掃除機1は、異物を吸引する掃除機本体11と、掃除機本体11に設けられた一対のタイヤ12と、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置13と、掃除機本体11の位置情報を取得する位置情報取得装置14と、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置15と、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する掃除完了判定装置16とを有している。地図情報入力装置13、位置情報取得装置14、領域情報作成装置15および掃除完了判定装置16は、掃除機本体11に取り付けられている。つまり、地図情報入力装置13、位置情報取得装置14、領域情報作成装置15および掃除完了判定装置16は、掃除機本体11とともに移動する。
【0013】
タイヤ12は、掃除機本体11の下部に配置されている。また、タイヤ12は、掃除機本体11の左右両側に1つずつ配置されている。タイヤ12は、掃除機本体11を用いて掃除を行う場合に、掃除対象領域の上面に接触する。したがって、タイヤ12は、掃除作業者が掃除機本体11を移動させることにより、掃除機本体11の移動にともなって、回転する。各タイヤ12は、掃除機本体11が直進する場合に、互いの回転角速度が一致する。一方、各タイヤ12は、例えば、掃除機本体11が右方向に曲がる場合には、進行方向について一対のタイヤ12を視たときに、右側のタイヤ12よりも左側のタイヤ12の方が、回転角速度が速くなる。逆に、掃除機本体11が左方向に曲がる場合には、進行方向について一対のタイヤ12を視たときに、左側のタイヤ12よりも右側のタイヤ12の方が、回転角速度が速くなる。
【0014】
地図情報入力装置13は、カードリーダから構成されており、電子情報の地図情報が記憶されたカード(図示せず)が、地図情報入力装置13に取り付けられることにより、地図情報入力装置13には、地図情報が入力される。なお、地図情報入力装置13は、カードリーダに限らず、地図情報が入力される装置であればよい。
【0015】
位置情報取得装置14は、掃除機本体11の位置情報を定期的に取得する。位置情報取得装置14は、掃除開始前における掃除機本体11の位置情報である初期位置情報が入力される初期位置情報入力装置141と、各タイヤ12の回転数および回転角速度を検出する検出装置142と、初期位置情報入力装置141に入力された初期位置情報および検出装置142の検出結果に基づいて、掃除機本体11の位置情報を算出する位置情報算出装置143とを有している。
【0016】
初期位置情報入力装置141は、掃除作業者が掃除の開始位置を初期位置情報入力装置141に入力することにより、初期位置情報が入力される。具体的には、掃除作業者が掃除機本体11を掃除の開始位置である所定の位置に配置し、掃除機本体11が所定の位置に配置されたことを示す信号を掃除作業者が入力することにより、初期位置情報入力装置141に初期位置情報が入力される。なお、これに限らず、例えば、初期位置情報入力装置141が地図情報を表示し、掃除作業者が地図情報において掃除機本体11が配置されている部分を指定することにより、初期位置情報入力装置141に初期位置情報が入力されるようにしてもよい。
【0017】
位置情報算出装置143は、検出装置142が検出したタイヤ12の回転数情報に基づいて、掃除機本体11が移動した距離を算出する。また、位置情報算出装置143は、検出装置142が検出した各タイヤ12の回転角速度情報に基づいて、掃除機本体11の左右方向への曲がり角度を算出する。位置情報算出装置143は、初期位置情報と、掃除機本体11の移動距離情報および左右方向への曲がり角度情報とに基づいて、掃除開始後の掃除機本体11の位置情報を算出する。
【0018】
領域情報作成装置15には、地図情報入力装置13および位置情報取得装置14が電気的に接続されており、地図情報入力装置13に入力された地図情報および位置情報取得装置14が取得した位置情報が入力される。領域情報作成装置15は、地図情報入力装置13に入力された地図情報および位置情報取得装置14が取得した位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する。具体的には、掃除機本体11の位置情報が領域情報作成装置15に定期的に入力され、入力された位置情報に基づいて、掃除機本体11の動線を地図情報にプロットする。掃除機本体11の動線がプロットされた地図情報が領域情報となる。領域情報には、掃除が行われている日時の情報が含まれている。
【0019】
掃除完了判定装置16には、領域情報作成装置15が電気的に接続されており、領域情報作成装置15が作成した領域情報が入力される。掃除完了判定装置16は、領域情報作成装置15が作成した領域情報に基づいて、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する。具体的には、掃除対象領域に対する掃除対象領域の中での動線がプロットされた領域の割合が所定値以上、例えば、90%以上であるか否かを判定する。なお、この所定値は、任意に設定することができようになっている。掃除完了判定装置16は、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であると判定した場合には、掃除対象領域の全領域の掃除が完了したことを示す掃除完了情報を出力する。一方、掃除完了判定装置16は、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値未満である場合には、掃除対象領域の掃除が完了していないことを示す掃除未完了情報を出力する。
【0020】
管理装置2は、例えば、パソコンから構成されており、管理室(図示せず)に設置される。管理装置2は、制御装置21と、制御装置21により制御される表示装置22とを有している。管理装置2には、掃除機1が電気的に接続可能となっている。管理装置2に掃除機1が接続されると、制御装置21には、領域情報作成装置15が作成した領域情報および掃除完了判定装置16が出力する掃除完了情報または掃除未完了情報が入力される。
【0021】
制御装置21は、領域情報作成装置15が作成した領域情報を表示装置22に表示させる。これにより、掃除監督者は、表示装置22に表示された内容を見ることにより、掃除がされている領域を容易に確認することができる。また、制御装置21は、掃除完了判定装置16が出力する掃除完了情報または掃除未完了情報を表示装置22に表示させる。これにより、掃除監督者は、表示装置22に表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の全領域が掃除されたか否かを容易に確認することができる。
【0022】
次に、掃除システムの動作について説明する。図2は図1の掃除システムの動作を示すフローチャートである。まず、地図情報入力装置13に地図情報が入力される(地図情報入力工程)(ステップS101)。その後、地図情報入力装置13に入力された地図情報は、領域情報作成装置15に入力される。
【0023】
その後、初期位置情報入力装置141に初期位置情報が入力される(初期位置情報入力工程)(ステップS102)。その後、位置情報算出装置143は、初期位置情報入力装置141に入力された初期位置情報と、検出装置142により検出された各タイヤ12の回転数情報および回転角速度情報とに基づいて、掃除機本体11の位置情報を算出し、これにより、位置情報取得装置14は、掃除機本体11の位置情報を取得する(位置情報取得工程)(ステップS103)。
【0024】
その後、位置情報取得装置14が取得した掃除機本体11の位置情報が領域情報作成装置15に入力され、領域情報作成装置15は、地図情報入力装置13に入力された地図情報と、位置情報取得装置14が取得した掃除機本体11の位置情報とに基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する(領域情報作成工程)(ステップS104)。その後、領域情報作成装置15が作成した領域情報は、掃除完了判定装置16に入力される。
【0025】
その後、掃除完了判定装置16は、領域情報作成装置15が作成した領域情報に基づいて、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する(掃除完了判定工程)(ステップS105)。
【0026】
その後、領域情報作成装置15は、掃除機本体11の駆動が停止したか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106で、掃除機本体11の駆動が停止していないと領域情報作成装置15が判定すると、掃除が終了していないので、ステップS103に戻る。
【0027】
一方、ステップS106で、掃除機本体11の駆動が停止したと領域情報作成装置15が判定すると、領域情報作成装置15は、領域情報の作成を停止する。その後、掃除機1が管理室に持ち込まれて、掃除機1が管理装置2に接続される(ステップS107)。
【0028】
その後、表示装置22は、制御装置21の制御により、領域情報作成装置15が作成した領域情報と、掃除完了判定装置16が出力する掃除完了情報または掃除未完了情報とを表示する(表示工程)(ステップS108)。以上により、掃除システムの動作が終了する。
【0029】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る掃除システムによれば、掃除機本体11と、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置13と、掃除機本体11の位置情報を取得する位置情報取得装置14と、地図情報および位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置15と、領域情報作成装置15が作成した領域情報を表示する表示装置22とを備えているので、掃除対象領域を示す地図情報が地図情報入力装置13に入力され、掃除機本体11の位置情報を位置情報取得装置14が取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報が表示装置22に表示される。これにより、掃除作業を監督する掃除監督者は、表示装置22に表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の中で掃除された領域を確認することができる。また、掃除対象領域を示す地図情報が地図情報入力装置13に入力され、掃除機本体11の位置情報を位置情報取得装置14が取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を領域情報作成装置15が作成するので、掃除対象領域が大きい場合であっても、掃除システムの全体の構成を大型化する必要がない。その結果、掃除システムの全体の構成の小型化を図ることができる。また、掃除機本体11が駆動している時間情報に基づいて、掃除対象領域が掃除されたか否かを判定する場合と比較して、掃除対象領域が掃除されているか否かについて、掃除監督者は、正確に確認することができる。
【0030】
また、この掃除システムは、領域情報作成装置15が作成した領域情報に基づいて、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する掃除完了判定装置16をさらに備え、表示装置22は、掃除完了判定装置16の判定結果に基づいて、掃除対象領域の全領域が掃除されたか否かをさらに表示するので、掃除監督者は、表示装置22に表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の全領域が掃除されたか否かを容易に確認することができる。
【0031】
また、この掃除システムは、掃除機本体11に設けられ掃除機本体11の移動にともなって回転する一対のタイヤ12をさらに備え、位置情報取得装置14は、掃除開始前における掃除機本体11の位置情報である初期位置情報が入力される初期位置情報入力装置141と、各タイヤ12の回転数および回転角速度を検出する検出装置142と、初期位置情報および検出装置142の検出結果に基づいて、掃除機本体11の位置情報を算出する位置情報算出装置143とを有しているので、掃除システムは、GPS(Global Positioning System)等により外部から常に掃除機本体11の位置情報を受信する必要がなく、簡単な構成で、位置情報取得装置14が掃除機本体11の位置情報を取得することができる。
【0032】
また、この発明の実施の形態1に係る掃除システムの制御方法によれば、掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力工程と、掃除機本体11の位置情報を取得する位置情報取得工程と、地図情報および位置情報に基づいて、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成する領域情報作成工程と、作成された領域情報を表示する表示工程とを備えているので、掃除対象領域を示す地図情報が入力され、掃除機本体11の位置情報を取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報が表示される。これにより、掃除作業を監督する掃除監督者は、表示された内容を見ることにより、掃除対象領域の中で掃除された領域を確認することができる。また、掃除対象領域を示す地図情報が入力され、掃除機本体11の位置情報を取得することにより、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を示す領域情報を作成するので、掃除対象領域が大きい場合であっても、掃除システムの全体の構成を大型化する必要がない。その結果、掃除システムの全体の構成の小型化を図ることができる。
【0033】
なお、上記実施の形態1では、表示装置22が管理装置2に含まれる構成について説明したが、表示装置22が掃除機1に含まれる構成であってもよい。この場合、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域について、掃除作業者が容易に確認することができる。
【0034】
また、上記実施の形態1では、初期位置情報入力装置141、検出装置142および位置情報算出装置143を有した位置情報取得装置14の構成について説明したが、例えば、GPS等を用いた場合には、位置情報取得装置14は、初期位置情報入力装置141、検出装置142および位置情報算出装置143を有さなくてもよい。また、この場合、位置情報取得装置14は、掃除機本体11に取り付けられたり、掃除作業者が所持したりしもよい。
【0035】
また、上記実施の形態1では、領域情報作成装置15が作成する領域情報として、掃除対象領域の中で掃除機本体11が通過した領域を例に説明したが、これに限らず、掃除機本体11が未だ通過していない領域であってもよい。この場合、表示装置22には、掃除対象領域の中で掃除機本体11が未だ通過していない領域が表示される。また、掃除完了判定装置16は、掃除対象領域の中で掃除機本体11が未だ通過していない領域があるか否かに基づいて、掃除対象領域に対する掃除機本体11が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する。
【0036】
また、上記実施の形態1では、掃除終了後に、掃除機1が管理装置2に接続される構成について説明したが、領域情報作成装置15が作成した領域情報および掃除完了判定装置16の判定結果を記憶する記憶装置を掃除機1に取り付け、掃除終了後に、領域情報および判定結果を記憶した記憶装置を掃除機1から取り外して、管理装置2に取り付けるようにしてもよい。これにより、掃除機1を管理室にまで持ち運ぶ必要がなくなり、作業性が向上する。また、掃除機1および管理装置2の間に通信装置を設けて、掃除機1から管理装置2へ領域情報および判定結果を送信してもよい。
【0037】
また、上記実施の形態1では、掃除完了判定装置16が掃除機1に含まれる構成について説明したが、掃除完了判定装置16が管理装置2に含まれる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 掃除機、2 管理装置、11 掃除機本体、12 タイヤ、13 地図情報入力装置、14 位置情報取得装置、15 領域情報作成装置、16 掃除完了判定装置、21 制御装置、22 表示装置、141 初期位置情報入力装置、142 検出装置、143 位置情報算出装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機本体と、
掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力装置と、
前記掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
前記地図情報および前記位置情報に基づいて、前記掃除対象領域の中で前記掃除機本体が通過した領域または前記掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成装置と、
前記領域情報作成装置が作成した前記領域情報を表示する表示装置と
を備えたことを特徴とする掃除システム。
【請求項2】
前記領域情報に基づいて、前記掃除対象領域に対する前記掃除機本体が通過した領域の割合が所定値以上であるか否かを判定する掃除完了判定装置をさらに備え、
前記表示装置は、前記掃除完了判定装置の判定結果に基づいて、前記掃除対象領域の全領域が掃除されたか否かをさらに表示することを特徴とする請求項1に記載の掃除システム。
【請求項3】
前記掃除機本体に設けられ、前記掃除機本体の移動にともなって回転する一対のタイヤをさらに備え、
前記位置情報取得装置は、掃除開始前における前記掃除機本体の前記位置情報である初期位置情報が入力される初期位置情報入力装置と、各前記タイヤの回転数および回転角速度を検出する検出装置と、前記初期位置情報および前記検出装置の検出結果に基づいて、前記掃除機本体の前記位置情報を算出する位置情報算出装置とを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掃除システム。
【請求項4】
掃除対象領域を示す地図情報が入力される地図情報入力工程と、
掃除機本体の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記地図情報および前記位置情報に基づいて、前記掃除対象領域の中で前記掃除機本体が通過した領域または前記掃除機本体が未だ通過していない領域を示す領域情報を作成する領域情報作成工程と、
前記領域情報作成装置が作成した前記領域情報を表示する表示工程と
を備えた掃除システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−34687(P2013−34687A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173556(P2011−173556)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】