説明

排尿障害予防治療剤

【課題】優れた膀胱の排尿機能改善作用(尿流率および排尿効率の改善作用)を示し、排尿圧および血圧に影響を与えない排尿障害予防治療剤の提供。
【解決手段】アセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用を併有する化合物を含有してなる排尿障害予防治療剤。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用を併有する化合物を含有してなる排尿障害予防治療剤。
【請求項2】
アセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用を併有する、式
【化1】

〔式中、Arは縮合していてもよい5または6員芳香環基を示し、該芳香環基は置換基を有していてもよく、Lは置換基を有していてもよい主鎖の原子数1ないし10のスペーサーを示すか、またはArとの間で環を形成していてもよく、Yは置換基を有していてもよいアミノ基または置換基を有していてもよい含窒素複素環基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる請求項1記載の剤。
【請求項3】
Lが置換基を有していてもよいC1-10アルキレン基である請求項2記載の剤。
【請求項4】
前立腺肥大症に伴う排尿障害の予防治療剤である請求項1記載の剤。
【請求項5】
化合物のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用のそれぞれのIC50値が約1:100〜約100:1の比率である請求項1記載の剤。
【請求項6】
化合物のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用のそれぞれのIC50値が約1:1〜約30:1の比率である請求項1記載の剤。
【請求項7】
尿流率の改善作用を示す用量で血圧低下を示さない請求項1記載の剤。
【請求項8】
投与後の尿流率が投与前に対して約20%以上改善される用量で、投与後の血圧低下が投与前に対して約10%以内である請求項7記載の剤。
【請求項9】
排尿効率の改善作用を示す用量で血圧低下を示さない請求項1記載の剤。
【請求項10】
投与後の排尿効率が投与前に対して約10%以上改善される用量で、投与後の血圧低下が投与前に対して約10%以内である請求項9記載の剤。
【請求項11】
起立性低血圧を伴わない請求項1記載の剤。
【請求項12】
哺乳動物に対してアセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用を併有する化合物の有効量を投与することを特徴とする排尿障害の予防・治療方法。
【請求項13】
アセチルコリンエステラーゼ阻害作用とα1拮抗作用を併有する化合物の排尿障害予防治療剤製造における使用。
【請求項14】

【化2】

〔式中、Arは置換基を有していてもよい二環ないし四環式縮合ベンゼン環基を示し(但し、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン環基は除く)、Lは置換基を有していてもよいC4−6アルキレン基を示し、Lは置換基を有していてもよいC2−4アルキレン基を示し、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、Xは結合手、酸素原子またはNR1a(R1aは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。)を示し、Arは置換基を有していてもよい芳香環基を示すか、またはArとR、もしくはArとLとが互いに結合し環を形成していてもよい。〕で表される化合物又はその塩。
【請求項15】
Ar1が、式
【化3】

〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、B環は置換基を有していてもよい同素環または複素環を示し(但し、2,3−ジヒドロフラン環は除く)、C環およびD環の一方は置換基を有していてもよい複素環を、他方は置換基を有していてもよい5ないし9員環を示し、E環、F環及びG環の少なくとも一つの環は置換基を有していてもよい複素環を、その他の環は置換基を有していてもよい5ないし9員環を示す。〕で表される基である請求項14記載の化合物。
【請求項16】
Ar1が、式
【化4】

〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Ba環は置換基を有していてもよい同素環または複素環を示し、C”環及びD”環はそれぞれ置換基を有していてもよい含窒素複素環を示し、RおよびR1'はそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される基である請求項14記載の化合物。
【請求項17】
A環がアミノスルホニル、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノスルホニル、カルバモイルおよびモノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいベンゼン環で、Ba環、C”環及びD”環がそれぞれC1−6アルキル、C1−6アルキル−カルボニルアミノおよびC1−6アルキルスルホニルアミノから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよく、RおよびR1'がそれぞれ(1)水素原子、(2)それぞれヒドロキシおよびC1−6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基またはC7−16アラルキル基または(3)式−(C=O)−R2'、−(C=O)−NR2'3'もしくは−SO2'〔式中、R2'およびR3'はそれぞれ水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルまたはC6−10アリールを示す。〕で表される基である請求項16記載の化合物。
【請求項18】
Rが水素原子またはC1−4アルキル基である請求項14記載の化合物。
【請求項19】
がC4-5アルキレン基で、Lがフェニル、ヒドロキシまたはオキソを有していてもよいC2-3アルキレン基である請求項14記載の化合物。
【請求項20】
Arがそれぞれハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシおよびアミノスルホニルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール基または窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香族複素環基(ベンゼン環が縮合していてもよい)である請求項14記載の化合物。
【請求項21】
ArとRとが互いに結合して形成する環が、式
【化5】

〔式中、pおよびqはそれぞれ1ないし3の整数を示し、H環はハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルおよびハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される環で、ArとLとが互いに結合して形成する環が、式
【化6】

〔式中、rは0ないし2の整数を、sは1ないし3の整数を、かつr+sが2ないし5の整数を示し、H環はハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルおよびハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される環である請求項14記載の化合物。
【請求項22】

【化7】

〔式中、Ar3はそれぞれ置換基を有していてもよいベンズイミダゾール環基、キナゾリン環基、1,4-ベンズオキサジン環基または三環ないし四環式縮合ベンゼン環基を示し、L3は置換基を有していてもよいC2-4アルキレン基を示し、L2は置換基を有していてもよいC2-4アルキレン基を示し、Xは結合手、酸素原子またはNR1a(R1aは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。)を示し、Ar2は置換基を有していてもよい芳香環基を示すか、またはArとLとが互いに結合して環を形成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項23】
Arが、式
【化8】

〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、C'環およびD'環はそれぞれオキソ基以外に置換基を有していてもよい含窒素複素環を示す。〕で表される基である請求項22記載の化合物。
【請求項24】
がエチレン基で、Lがフェニル、ヒドロキシまたはオキソを有していてもよいC2-3アルキレン基で、Xが結合手または酸素原子である請求項22記載の化合物。
【請求項25】
Arがそれぞれハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシおよびアミノスルホニルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール基または窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香族複素環基(ベンゼン環が縮合していてもよい)で、ArとLとが互いに結合して形成する環が、式
【化9】

〔式中、rは0ないし2の整数を、sは1ないし3の整数を、かつr+sが2ないし5の整数を示し、H環はハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルおよびハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕で表される環である請求項22記載の化合物。
【請求項26】

【化10】

〔式中、Arはアミノスルホニル、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノスルホニル、C1−6アルキル−カルボニルアミノおよびC1−6アルキルスルホニルアミノから選ばれる1または2個の置換基を有し、さらに1ないし4個の置換基を有していてもよいベンゼン環基を示し、Lは置換基を有していてもよいC4−6アルキレン基を示し、Lは置換基を有していてもよいC2−4アルキレン基を示し、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、Xは結合手、酸素原子またはNR1a(R1aは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。)を示し、Arは置換基を有していてもよい芳香環基を示すか、またはArとR、もしくはArとLとが互いに結合して環を形成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項27】
Arがアミノスルホニル、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノスルホニル、C1−6アルキル−カルボニルアミノおよびC1−6アルキルスルホニルアミノから選ばれる1または2個の置換基を有し、さらに1または2個のC1−4アルコキシを有していてもよいベンゼン環基で、LがC4−5アルキレン基で、Lがヒドロキシまたはオキソを有していてもよいC2-3アルキレン基で、Rが水素原子またはC1−4アルキル基で、Xが結合手で、Arがそれぞれハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシおよびアミノスルホニルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール基または窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香族複素環基(ベンゼン環が縮合していてもよい)である請求項26記載の化合物。
【請求項28】

【化11】

〔式中、RおよびR1'はそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、nは1または2の整数を示し、Lは置換基を有していてもよいC3−5アルキレン基を示し、Lは置換基を有していてもよいC2−4アルキレン基を示し、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、Xは結合手、酸素原子またはNR1a(R1aは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。)を示し、Arは置換基を有していてもよい芳香環基を示すか、またはArとR、もしくはArとLとが互いに結合して環を形成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項29】
およびR1'がそれぞれ水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で、LはC3−4アルキレン基で、Lがヒドロキシまたはオキソを有していてもよいC2-3アルキレン基で、Rが水素原子またはC1−4アルキル基で、Xが結合手で、Arがそれぞれハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシおよびアミノスルホニルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい、C6−10アリール基または窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1ないし4個を含む5または6員芳香族複素環基(ベンゼン環が縮合していてもよい)である請求項28記載の化合物。
【請求項30】
8-(5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ]ペンタノイル)-5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[3,2,1-ij]キノリン-2(1H)-オンまたはその塩、
5-[5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
1,3-ジメチル-5-[5-({2-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチル}
アミノ)ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
8-{5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-5,6-ジヒドロ-4H-イミダゾ[4,5,1-ij]キノリン-2(1H)-オンまたはその塩、
8-{5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-1-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-イミダゾ[4,5,1-ij]キノリン-2(1H)-オンまたはその塩、
1,3-ジメチル-5-[5-({2-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチ}アミノ)ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
8-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[3,2,1-ij]キノリン-2(1H)-オンまたはその塩、あるいは
5-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩である請求項14記載の化合物。
【請求項31】
請求項14、22、26もしくは28記載の化合物またはその塩のプロドラッグ。
【請求項32】

【化12】

〔式中、Zは脱離基を、その他の各記号は請求項14記載と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と、式
【化13】

〔式中、各記号は請求項14記載と同意義を示す。〕 で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする請求項14記載の化合物の製造法。
【請求項33】

Ar−H
〔式中、Arは請求項14記載と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と、式
【化14】

〔式中、ZおよびZはそれぞれ脱離基を、Lは請求項14記載と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする、式
【化15】

〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩の製造法。
【請求項34】
触媒として塩化亜鉛を、溶媒としてニトロアルカンを用いる請求項33記載の製造法。
【請求項35】
請求項14、22、26もしくは28記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグからなる医薬。
【請求項36】
排尿障害予防治療剤である請求項35記載の医薬。
【請求項37】
前立腺肥大症に伴う排尿障害の予防治療剤である請求項35記載の医薬。
【請求項38】
低緊張膀胱による排尿障害の予防治療剤である請求項37記載の医薬。
【請求項39】
哺乳動物に対して請求項14、22、26もしくは28記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする排尿障害の予防・治療方法。
【請求項40】
請求項14、22、26もしくは28記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグの排尿障害予防治療剤製造における使用。
【請求項41】
αアゴニストを負荷した動物モデルを用いることを特徴とするプレッシャー フロー スタディによる排尿障害予防治療作用を有する化合物またはその塩のスクリーニング方法。
【請求項42】
αアゴニストがフェニレフリンである請求項41記載のスクリーニング方法。
【請求項43】
請求項41記載のスクリーニング方法で得られる排尿障害予防治療作用を有する化合物またはその塩。
【請求項44】
Ar
【化16】

を示し、
A環が(i)ハロゲン、(ii)C1-6アルコキシ、(iii)ハロゲノC1-6アルコキシ、(iv)アミノ、(v)(モノ又はジ)C1-6アルキルアミノ、(vi)1-ピロリジニル、(vii)ピペリジノ、(viii)1-ピペラジニル、(ix)N−メチル-1-ピペラジニル、(x)N−アセチル-1-ピペラジニル、(xi)モルホリノ、(xii)ヘキサメチレンイミノ、(xiii)イミダゾリル、(xiv)C1-6アルキルでエステル化されていてもよいカルボキシで置換されていてもよいC1-6アルキル、(xv)低級アルキル−カルボニルアミノ、(xvi)低級アルキルスルホニルアミノ、(xvii)アミノスルホニル、(xviii) (モノ又はジ)C1-6アルキルアミノスルホニル、(xix)5ないし7員環状アミノ−スルホニル(xx)カルバモイル、(xxi) (モノ又はジ)C1-6アルキルカルバモイル、(xxii)5ないし7員環状アミノ−カルボニルおよび(xxiii)シアノから選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、
およびR1'がそれぞれ(1)水素原子、(2)それぞれヒドロキシおよびC1−6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基またはC7−16アラルキル基または(3)式−(C=O)−R2'、−(C=O)−NR2'3'もしくは−SO2'〔式中、R2'およびR3'はそれぞれ水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルまたはC6−10アリールを示す。〕で表される基を示し、
1がハロゲン原子、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシおよびヒドロキシから選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC4-6アルキレン基を示し、
2がハロゲン原子、ヒドロキシ、オキソおよびフェニルから選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC2−4アルキレン基を示し、
Rが (i)水素原子、(ii)ハロゲン原子およびヒドロキシから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1-4アルキル基または(iii)C7-16アラルキル基を示し、
Xが結合手、酸素原子またはNHを示し、
Ar2がそれぞれ、ハロゲン、C1-6アルキル、ハロゲノC1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロゲノC1-6アルコキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、カルバモイル、C1-6アルキルで置換されていてもよいカルバモイルまたはホルミルで置換されていてもよいアミノ、C1-3アルキレンジオキシ、C1-6アルキルで置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、5ないし7員環状アミノ−カルボニルオキシ、アミノスルホニル、モノ−C1-6アルキルアミノスルホニルおよびジ−C1-6アルキルアミノスルホニルから選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC6-10アリール基を示す請求項14記載の化合物。
【請求項45】
A環がアミノスルホニル、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノスルホニル、カルバモイルおよびモノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、
およびR1'がそれぞれ(1)水素原子、(2)それぞれヒドロキシおよびC1−6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基またはC7−16アラルキル基または(3)式−(C=O)−R2'、 −(C=O)−NR2'3'もしくは−SO2'〔式中、R2'およびR3'はそれぞれ水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルまたはC6−10アリールを示す。〕で表される基を示し、
1がC4-5アルキレン基を示し、
2がフェニル、ヒドロキシまたはオキソを有していてもよいC2-3アルキレン基を示し、
Rが水素原子またはC1-4アルキル基を示し、
Xが結合手、酸素原子またはNHを示し、
Ar2がそれぞれ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシおよびアミノスルホニルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6-10アリール基を示す請求項44記載の化合物。
【請求項46】
(1)5-[5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(2)5-[5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(3)5-[5-[メチル(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(4)5-[5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(5)1,3-ジメチル-5-[5-[メチル(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(6)5-[5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(7)5-[5-[(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(8)5-(5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル]アミノ]ペンタノイル)-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(9)5-(5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ]ペンタノイル)-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(10)1,3-ジメチル-5-[5-[(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(11)5-(5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル]アミノ]ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(12)1,3-ジメチル-5-[5-({2-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチル}アミノ)ペンタノイル]-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(13)5-(5-{[3-(2-メトキシフェニル)プロピル]アミノ}ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(14)5-(5-{[2-(2-エトキシフェノキシ)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(15)5-[5-({2-[(2-エトキシフェニル)アミノ]エチル}アミノ)ペンタノイル]-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(16)(±)-1,3-ジメチル-5-{5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ヘキサノイル}-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(17)5-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(18)5-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1-メチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(19)6-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1-メチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(20)5-(5-{[2-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1-メチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、
(21)6-(5-{[2-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1-メチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩、または
(22)5-(5-{[2-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-1,3-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾイミダゾール-2-オンまたはその塩である請求項14記載の化合物。
【請求項47】
(1)5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジオキシド-1,3-ジヒドロ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-イル)-1-ペンタノンまたはその塩、
(2)5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}-1-(1,3-ジメチル-2,2-ジオキシド-1,3-ジヒドロ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-イル)-1-ペンタノンまたはその塩、
(3)5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]-1-(1,3-ジメチル-2,2-ジオキシド-1,3-ジヒドロ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-イル)-1-ペンタノンまたはその塩、
(4)1-(1,3-ジメチル-2,2-ジオキシド-1,3-ジヒドロ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-イル)-5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]-1-ペンタノンまたはその塩、または
(5)1-(1,3-ジメチル-2,2-ジオキシド-1,3-ジヒドロ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-イル)-5-(5-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2(1H)-イソキノリニル)-1-ペンタノンまたはその塩である請求項14記載の化合物。
【請求項48】
(1)6-{5-[(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(2)6-(5-{[2-(2-メトキシフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(3)6-(5-{[2-(2-クロロフェニル)エチル]アミノ}ペンタノイル)-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(4)6-{5-[メチル(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(5)6-{5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(6)6-{5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(7)1,3-ジメチル-6-{5-[メチル(2-フェニルエチル)アミノ]ペンタノイル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、
(8)6-{5-[[2-(2-メトキシフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-1,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩、または
(9)6-{5-[[2-(2-クロロフェニル)エチル](メチル)アミノ]ペンタノイル}-1,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キナゾリノンまたはその塩である請求項14記載の化合物。

【公開番号】特開2006−104208(P2006−104208A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−330218(P2005−330218)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【分割の表示】特願2003−557611(P2003−557611)の分割
【原出願日】平成14年12月26日(2002.12.26)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】