説明

排気孔付き型および成形品を生成する方法

【課題】排気孔付き型および成形品を生成する方法を提供することである。
【解決手段】この型(200)は、型キャビティを規定するように解除可能に係合可能なふた(205)とボウル(210)とを備え、このふたは、(i)ガスが型キャビティから逃げるための通路を有する排気孔(220)と、(ii)これら排気孔に接続されている複数の溝と、を備えている。型キャビティ表面における複数の溝/スロットの使用は、効果的に、成形される組成物からガスを引き抜くサイフォンとしての機能を果たす。複数の溝/スロットは、1つ以上の排気孔に接続され、それにより、この場合、型キャビティから型の外側にガスが逃げることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気孔付き型と、成形品を生成する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の物品は、原料を型のキャビティに置くことによって製造され、この原料は、物理的変化を受け(例えば、膨張する、あるいは発泡する)、生成される物品は、したがって、このキャビティの形状となって現れる。特に、この技術は、一般にポリウレタンフォーム、ラテックス(例えば、天然ゴムおよびスチレンブタジエンゴム)フォームなどのポリマーフォームから作られる発泡品を生成するのに採用される。
【0003】
例えば、自動車のシートは、一般に、形成するために成形されるポリウレタンクッションから製造され、次に、ビニール、布、あるいは革仕上カバー(さらに、「トリムカバー」として周知である)でカバーされる。ポリウレタンフォームは、発泡形成および重合プロセスの少なくとも一部分が、同時に起こるという点で多少ユニークである。したがって、例えば、従来の冷間発泡技術を使用してポリウレタンフォームを生成する際には、典型的な組成物は、
1.ポリオール
2.水
3.テトラメチルエタンジアミン
4.ジメチルエタノールアミン
5.ポリイソシアネート
を含んでいる。
【0004】
混合物は、適切な混合ヘッドを使用して型に分配され、その後、この型は閉成され、この中の膨張質量が成形されることを可能にする。この結果、最初に型に分配される混合物を「液体発泡可能ポリマー組成物」、あるいはこの場合、「液体発泡可能ポリウレタン組成物」と呼ぶことは、一般に適切である。この組成物が型内で膨張するとき、重合が起こり、このように形成されるポリマーは、凝固される。
【0005】
ポリウレタン発泡品などの物品を形成するために液体発泡可能ポリマー組成物を成形するとき、閉成されると型キャビティを規定する、底部型と頂部型とを備えるクラムシェル型を使用することは都合がよい。この型が開口され、液体発泡可能ポリウレタン組成物が、型キャビティに分配され、化学反応により組成物を膨張させるので、この型は閉成される。型を閉成後、この組成物は膨張して、型の内側キャビティを充填する。別の方法として、組成物は、閉成した型に分配されることができる。いずれにしても、重合反応が完了されるとき発泡は硬化して、永久に型キャビティの形となる。
【0006】
当業者には周知のように、発泡可能な組成物が膨張するとき、型内に存在する空気が、型から逃げることを可能にするように、型が適切に空気抜きされることは、このプロセスの間重要である。さらにまた、重合の間に発生されるガス(一般的には、ポリウレタンの製造におけるCO)の部分が、型から逃げることを可能にすることは重要である。
【0007】
型から適切にガス抜きをすることを失敗すると、閉じ込められたガス、あるいは気泡により、完成品における表面硬化(あるいは、発泡の高密度化)および/または空洞形成などの、不適切な発泡形成の症状を呈する欠陥のある成形品を生じるという結果になる。それとは正反対に、型の過剰のガス抜きは、さらに、硬化前の発泡のつぶれにより、欠陥のある成形品を生じるという結果になる。この現象は、「スフレ」効果と呼ばれることが多い。したがって、型の適切なガス抜きは、合格品質の成形品を生成する際の重要な要因である。
【0008】
一般的に、第1世代のクラムシェル型には、排気孔を設けるために、頂部型にドリルで穴を開けた、あるいはカットした通路が設計されている。ロケーション、サイズおよびこれらの排気孔の数の決定は、型設計者および製造技師の側の問題であり、反復法であることが多く、多くの排気孔が、様々なロケーションに加えられる、あるいは他の排気孔が、試運転が行われた後、閉成される。
【0009】
成形作業の間、排気孔に移動する多少の液体発泡可能ポリマー組成物が、浪費される。2つの理由で、すなわち(1)浪費材料は、完成品を生成するのに必要とされる化学薬品の費用全体に加わることと、(2)浪費材料は、仕上カバーが付けられる前に成形品から除去される必要があるため、それによって、追加の労働と、それに関連するコストを必要とするために、浪費材料(さらに、「鋳ばり」、「マッシュルーム」、「芽」、「パンケーキ」などとして周知である)の量を最小にすることは、一般に望ましい。
【0010】
以下に展開されるように、上述の成形作業の間のガス抜きの改善は、ある程度技術を前進させた。しかしながら、型設計者および製造技師は、過度のガス抜きを回避しながら適切なロケーションでの十分なガス抜きを施すことと、ガス抜きの間の浪費材料および型キャビティの適切なガス抜きを達成するのに必要とされる排気孔の数を最小にすることとの間の妥協を最適化するように努力し続けている。さらにまた、以下に展開されるように、ガス抜きに関連する技術上の前進にもかかわらず、成形品、特に、ポリウレタンフォームから作られる成形品にはなお問題がある。特に、発泡のつぶれ(上記に言及される)および以下により詳細に説明される空洞および/または不十分な充填の問題がある。したがって、発泡のつぶれ、空洞および/または不十分な充填の問題を解決するべく、ガス抜き技術を改善するために、技術上継続する必要がある。
【発明の概要】
【0011】
本発明の目的は、従来技術の上述の不利な点の少なくとも1つを回避する、あるいは緩和することである。
【0012】
かくして、この態様の1つにおいて、本発明は、成形品を生成する型を提供し、この型は、開成位置と閉成位置との間に解除可能に係合可能な第1の型と第2の型とを備え、この閉成位置は、型キャビティを規定し、この型キャビティの表面は、少なくとも1つの排気孔に接続されている少なくとも1つの溝を備え、この少なくとも1つの排気孔は、ガスが型キャビティから逃げるための通路を備えている。
【0013】
この態様のもう1つにおいて、本発明は、成形品を生成する型を提供し、この型は、型キャビティを規定するように解除可能に係合可能なふたとボウルとを備え、このふたは、(i)ガスが型キャビティから逃げるための通路を有する排気孔と、(ii)この排気孔に接続されている複数の溝とを備えている。
【0014】
この態様のさらにもう1つにおいて、本発明は、成形品を生成する装置を提供し、この装置は、開成位置と閉成位置との間に解除可能に係合可能なふたとボウルとを備え、閉成位置が、型キャビティを規定し、ふたとボウルとの少なくとも一方は、(i)複数の排気孔であって、各排気孔は、ガスが型キャビティから逃げるための通路を有する、複数の排気孔と、(ii)この複数の排気孔と流体連通状態になるように配置されている複数の相互に連絡した溝とを備えている。
【0015】
本発明の他の態様は、上記の型および装置を使用して、成形部品、好ましくは、成形発泡部品を製造することに関する。
【0016】
したがって、本発明者らは、型、特に、発泡品の製造のための型のガス抜きを改善する新規のアプローチを発見した。このアプローチは、過去に使用されているものとまったく異なる。
【0017】
ガス抜きの従来のアプローチは、ガスの局部的な収集が型キャビティ内に生じると考えられた型のエリアにおける多数の排気孔の配置に関係する。多くの場合、排気孔の配置は、反復方法で行われた。特に、発泡部品が作られ、表面欠陥が見られたとき、この対応は、結果として生じる発泡部品の欠陥の位置に対応する型のエリアに排気孔(例えば、いわゆる、以下に論じられる、「オートベント」および「リボン排気孔」の一方、あるいは両方)を単に置くことである。この結果は、型の型割り線に、および/または、型の頂部型に、あるいは型のふたに、多数の排気孔(40以上)の供給であった。このアプローチの後でさえ、ある程度、最終生成物の欠陥のロケーションが、発泡膨張の間にガス抜きされるガスのロケーションと完全に重なり合うという(悪い)仮定により、発泡のつぶれおよび空洞の発生は、解消されず、不十分な充填の発生は、ほんのわずか良好である。
【0018】
本発明者らによって使用されるアプローチは、型に関連する可能性のあるエリア内における多数の排気孔のロケーションにあまり重きをおかないことである。どちらかといえば、本発明者らは、型キャビティ表面に1つ以上の溝/スロットを使用すると、成形される組成物からガスを引き抜くために効果的にサイフォンとしての機能を果たすことを発見した。この少なくとも1つの溝および/またはスロットは、1つ以上の排気孔に接続され、それにより、この場合、型キャビティから型の外側へのガスの逃げを可能にする。
【0019】
大いに好ましい実施形態において、1つ以上の溝/スロットは、ウェブのような型キャビティの表面のかなりの部分(例えば、完成部品のB表面に相当する型キャビティの表面のかなりの部分)をカバーするために、いわゆる、網あるいは格子状方向付けで設けられる。これにより、かなり少数の排気孔を使用することと、型キャビティに関連する各可能性のあるエリア内における排気孔の精密なロケーションにあまり重きをおかないこととを可能にする。同時に、あるいはより重要なことは、ここに説明される網、あるいは格子状方式が好ましい上述の溝および/またはスロットの設置は、発泡のつぶれ、空洞および/または不十分な充填の問題がない成形品の製造のかなりの利点を生じるという結果になる。
【0020】
多数の他の利点は、成形される組成物からガスを引き抜くための、このガスを1つ以上の排気孔に導くためのサイフォンとして、効果的に型キャビティ表面における1つ以上の溝/スロットの使用から生じる。これらの利点は、以下のことを含んでいる。
【0021】
発泡のつぶれの発生の恐れを回避する、および/または、緩和すると同時に、比較的低密度を有する発泡部品を生成することが可能である。以前には、この恐れを処理するための1つのアプローチは、比較的高密度生成物という結果になるために、発泡可能組成物の化学的性質を設計することであった。ここに記載されるガス抜きアプローチを使用して比較的低密度生成物を生成する可能性は、より軽量の生成物という結果になる。これは、燃料コストの増大を仮定すれば、車両への適用に大いに有利である。
【0022】
発泡のつぶれの発生の恐れを回避する、および/または、緩和すると同時に、成形される組成物に異分子要素を導入することが可能である。例えば、液体発泡可能組成物が型キャビティ内に分配される場合、この異分子要素は、発泡インサート要素(例えば、デュアル硬度/堅さ、あるいはマルチプル硬度/堅さの発泡生成物を生成するために)、あるいは非発泡インサート(例えば、タッチファスナシステム(さらに、Velcro(登録商標)ファスナとして周知である)の部分、メカニカルクリップ、布インサートなど)の1つ以上でよい。以前には、上述の異分子要素の性質、サイズおよび/または位置は、発泡のつぶれの恐れのために、相対的に制約されてきた。
【0023】
発泡生成物における発泡のつぶれおよび不十分な充填と空洞との発生の問題を集合的に解消することが可能である。
【0024】
型の適切なガス抜きを達成するのに必要とされる排気孔の数を大幅に減少することが可能である。これにより、資本コストおよびメンテナンスにおける節約をもたらす。さらにまた、大幅に少数の排気孔を使用可能であることにより、排気孔(および型)のまわりの予測可能な環境を生成する。これにより、型からの制御されない放出ガスを回避する、および/または、緩和するように、排気孔(および型)のまわりの環境を処理するための可能性を生成する。
【0025】
型キャビティ表面の1つ以上の溝/スロットは、ガスが型から抜かれた後、型キャビティが充填され、結果として生じる生成物は、1つ以上の溝/スロットの「ネガ」(例えば、1つ以上の隆起部の形をとる)とともに型から取り外されるという点で効果的に自洗する。成形可能な組成物によるか、および/または、型から取り外すことを容易にするために型キャビティ表面に最初にスプレーされるあらゆる離型剤によるかのいずれかによる、溝/スロットの有るか無しかの汚れがある。離型剤による汚れを回避することは、上述の離型剤が技術上定期的に使用され、1つ以上の溝/スロットに適用される予定であるので、特に利点がある。
【0026】
1つ以上の溝/スロットの使用により、型内の内部圧力が比較的低いままであるとき、型キャビティ内のガスを吸い上げる、あるいはそうでない場合、導く(例えば、毛管効果によって)ように活性化する。この溝および/またはスロットは、リボン排気孔、オートベント、あるいはいわゆるスマート排気孔でよい、排気孔に接続されている。
【0027】
ガス抜きされる形体の頂部からのガスの引き抜きを容易にするので、型のふたの「高いポイント」に配置されている1つ以上の溝/スロットを有することは好ましい。型割り線近くの型キャビティの周辺にスロット/溝を方向付けることは、さらに大いに好ましい。この周辺溝/スロットは、型のふた、あるいはボウルに配置されていることが可能であり、ある程度、生成される物品の形状によって決まる。
【0028】
溝/スロットを使用するアプローチは、特に、成形される部品が大いに輪郭に合わせられる状況に適用可能である。したがって、溝/スロットは、上記に論じられるように外形表面の高いポイントに、および/または、型の外形のエッジ、あるいはリップ状部の半径の接線に配置されることができる。
【0029】
周辺溝/スロットが、上述のように使用されるとき、周辺溝/スロットを、例えば、リボン排気孔と相互連結するために、1つ以上の、いわゆる接続溝/スロットを含むことは好ましい。
【0030】
比較的平坦な型キャビティの表面に対して、約4inから16inの範囲内のエリアを有するチェックボードにそれぞれ正方形を有する溝/スロットのかなりのチェックボード配列を設けるために、網、あるいは格子状方式に多数の溝/スロットを方向付けることは好ましい。型キャビティの主要表面がわずかに輪郭に合わせられる場合、この格子は、精密な正方形を規定するように配列されている溝/スロットを含むことは必ずしも必要でないことは言うまでもない。
【0031】
生成される部品が多少細長い場合、型キャビティの表面に縦に多数の溝/スロットを走らせ、これを、ほぼ型キャビティの一方の端部の鋳込みパターンと結合することが好ましい。型キャビティの一方の端部に発泡組成物を分配することによって、発泡は、型キャビティを充填するために、縦に移行する必要があり、これにより、溝/スロットの縦方向付けが、ガスを型キャビティから排気孔に、型の外に確実に移動する発泡の流れより前へ走ることを可能にする。
【0032】
以下に論じられるように、型キャビティの高く輪郭に合わせられた、あるいは立ちあがりセクションを処理するために、溝/スロットの1つ以上の「ミニ」、あるいは分離した網、あるいは格子状方向付けを有することが可能である。
【0033】
溝/スロットが、型のふたおよび/または型割り線に配置されている多数の排気孔に対して冗長的な通路を有するという手段のように、方向付けられる1つ以上の溝/スロットを有することは、さらに、大いに好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術の型の断面図である。
【図2】図1に示された型を使用して作られた発泡生成物の断面図である。
【図3】従来技術の排気孔装置の一部分の拡大斜視図である。
【図4】従来技術の排気孔装置の一部分の拡大斜視図である。
【図5】従来技術の型での成形品の製造を説明するための図である。
【図6】従来技術の型での成形品の製造を説明するための図である。
【図7】図5および図6に示されている従来技術の型を使用して作られた発泡品の斜視図である。
【図8】成形品の製造の間に示される本発明の型の好ましい実施形態の断面図である。
【図9】型の中身を示すように部分的に仮想されている、図8に示された型の平面図である。
【図10】図8および図9に示された型を使用して作られた発泡品の斜視図である。
【図11】図8に示された型の変形の拡大断面図である。
【図12】図11に示された型を使用して作られた発泡生成物の拡大部分を示す図である。
【図13】本発明の型で作られた溝の網における変形に応じて作られる様々な発泡品を示す図である。
【図14】本発明の型で作られる溝の網における変形に応じて作られる様々な発泡品を示す図である。
【図15】本発明の型で作られる溝の網における変形に応じて作られる様々な発泡品を示す図である。
【図16】本発明の型で作られる溝の網における変形に応じて作られる様々な発泡品を示す図である。
【図17】本発明の型の別の実施形態の拡大断面図である。
【図18】図17に示された型を使用して作られた発泡生成物の拡大図である。
【図19】本発明の型における排気孔の設置の拡大斜視図である。
【図20】本発明の型における排気孔の拡大断面図である。
【図21】本発明の型に設置されている第1の好ましい排気孔の拡大斜視図である。
【図22】図21の線XXII−XXIIについての断面図である。
【図23】本発明の型に設置されている図20の第2の好ましい排気孔の拡大斜視図である。
【図24】図23の線XXIV−XXIVについての断面図である。
【図25】図21および図22に示されている排気孔の作動を示す図である。
【図26】図21および図22に示されている排気孔の作動を示す図である。
【図27】図21および図22に示されている排気孔の作動を示す図である。
【図28】図21および図22に示されている排気孔の作動を示す図である。
【図29】図20から図28に示されている排気孔を使用して作られた発泡生成物の拡大斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して説明され、同一参照符号は、同一部分を示す。
【0036】
最も好ましい液体発泡可能ポリマー組成物は、ポリウレタンに基づき、それは、本明細書を通して言及されている。しかしながら、本発明は、限定されるものではないが、ラテックスフォーム、ネオプレンフォーム、PVCフォームなどを含む他のタイプの成形作業に適用可能であることは、当業者には明らかである。
【0037】
第1世代の従来技術の型は、最初に、図1および図2を参照して論じられ、第2世代の従来技術の型は、次に、図3および図4を参照して論じられている。
【0038】
図1および図2を参照すると、ポリウレタンフォームから自動車のシートクッションを形成するのに使用されるものに類似する典型的なクラムシェル型が、図1に符号20で全体として示されている。型20は、従来のヒンジ、あるいは他の手段(図示せず)によって結合されている、下型24(さらに、「ボウル」として技術上周知である)と、上型28(さらに、「ふた」として技術上周知である)とを含む。下型24および上型28は、閉成されているとき、自動車のシートクッションの形状に相当するキャビティ32を規定する。
【0039】
使用に際して、上型28は、下型24から解放され、予め定められた量の液体発泡可能ポリウレタン組成物が、下型24中に分配される。上型28および下型24は、この型を密閉するように閉成され、係合され、この液体発泡可能ポリウレタン組成物は、膨張し、キャビティ32内の空気に取って代わる。この置き換えられた空気は、比較的大きい型割り線排気孔36を通って、上型28の1つ以上の頂部排気孔通路38を通って、キャビティ32から逃げる。さらにまた、ポリウレタン組成物が膨張するとき、組成物の重合が、キャビティ32内でガス状のCOの放出とともに起こる。このガス状のCOも、また、型割り線排気孔36を通って、頂部排気孔通路38を通って、キャビティ32から逃げることができる。当業者には(そして、この論議の範囲を越えて)周知のように、液体発泡可能ポリマー組成物は、最終的には、完全に重合し硬化して、キャビティ32の形状となって現れる。
【0040】
当業者にはさらに周知のように、キャビティ32に分配される液体発泡可能ポリウレタン組成物の量は、成形品における不十分な充填に付随する発泡のつぶれ、空洞および他の発泡形成欠陥の発生を回避するために、キャビティ32が実質的に完全に充填されることを確実にするように選択される必要がある。特定の型のための液体発泡可能ポリウレタン組成物の適切な量の決定が一般に計算されることができるが、型20などの第1世代の型を使用するとき、型割り線排気孔36と頂部排気孔通路38とを通って移動し、逃げる材料を補正するために、ポリマー組成物の過剰量を型に分配することが必要とされた。この過剰は、成形品における不十分な充填に付随する発泡のつぶれ、空洞および他の発泡形成欠陥の発生を回避するために、キャビティ32が充填されることを確実にするのを補助するとはいえ、さらなる後の製造工程において苦労して除去される必要のあり、それは、実際には、単に貴重な原料の消耗である。
【0041】
これらの第1世代の従来技術の型では、成形作業の間、空気、膨張組成物から生成される反応ガスは、発泡がそれらそれぞれの入口のレベルに達するまで、型割り線排気孔36と頂部排気孔通路38とを通ってキャビティ32から逃げる。
【0042】
この時点で、発泡のあらゆるさらなる膨張は、型割り線排気孔36および/または頂部排気孔通路38への発泡の移動を生じるという結果になる。でこぼこのないキャビティの最も簡単な場合、発泡は、ほぼ同時にこの型割り線排気孔および/またはこの排気孔通路のレベルに達し、それは通常、発泡の最大膨張時点で、あるいは近くで起こる。したがって、液体発泡ポリウレタン組成物の適切な量がキャビティへ分配されるとすれば、キャビティ32が完全に充填されるとき、ほんの少量の発泡が、この型割り線排気孔および/またはこの排気孔通路に入る。
【0043】
しかしながら実際には、図1に示されているように、大抵の型は、成形品に必要とされる様々な形体のために、それらのキャビティ内にでこぼこを有している。上述の場合、キャビティ32の厚さおよび形状は、一般にキャビティ全体にわたり変化し、型内の型割り線排気孔36と頂部排気孔通路38とへの入口は、したがって、それらがキャビティ32と連通する場所に応じて異なる高さに位置することができる。さらにまた、圧力を変える局部的なエリアが、また、生成される発泡およびガスが中のでこぼこ内に集まり、でこぼこの間で移動するという方法のために、キャビティ32内に生じ、したがって、異なる時間に、キャビティ32の異なる部分における膨張する発泡質量のレベルが変化することがある。
【0044】
上述の要因により、キャビティ内の発泡は、一般にこの発泡がなお膨張している間に、異なる時間で、型割り線排気孔とおよび/または異なる排気孔通路のレベルに達する。例えば、図1に符号40で表示されているなどの、キャビティ32の頂部が周囲領域よりも低い領域において、発泡は、頂部排気孔通路38に迅速に達することができる。発泡が、なおキャビティ32の残りにおいて増大し、硬化しないとき、発泡の相対的にかなりの量が、この領域における頂部排気孔通路38に入ることがある。
【0045】
再度、型割り線排気孔36および頂部排気孔通路38に入る発泡の量は、同じ量だけキャビティ32内に残る発泡の量を減少するので、キャビティ32内に置かれる液体発泡可能ポリウレタン組成物の量は、型割り線および排気孔に入った発泡をオフセットするために、キャビティ32を充填するのに必要とされるもの以上の量を含むことが必要である。この過剰な量は、従来技術の型の適切な作動に必要であるが、本質的に、さらなる次の製造工程で苦労して除去される必要がある浪費材料であり、したがって、物品を形成するコストを増加させる。
【0046】
さらにまた、図2に示されているように、頂部排気孔通路38に入った発泡体は、成形品50に浪費材料の「マッシュルーム」54(仮想線で示されている)を形成する。さらにまた、型割り線排気孔36に入る材料は、成形品50に浪費材料の「パンケーキ」55を形成する。一般にマッシュルーム54およびパンケーキ55は、許容可能な外観およびテクスチャである完成カバー物品を確実とし、再使用のために型20を準備するために、仕上カバーを取り付ける前に、物品50から断絶され、型20から除去される必要がある。マッシュルーム54およびパンケーキ55の除去の必要性は、成形生成物を製造することに関連する人件費を増大するという結果になる。
【0047】
排気孔に押し出される材料をオフセットするのに追加される過剰の液体発泡可能ポリウレタン組成物に加えて、過剰の液体発泡可能ポリウレタン組成物が、さらに、液体発泡可能ポリウレタン組成物の組成の温度、湿度、周囲圧力およびマイナーな変化により、プロセス変更を補正するのに追加される。このために、これら第1世代の従来技術の型では、排気孔から出る材料の浪費は、避けられない。
【0048】
米国特許第5,356,580(Re.36,413)号、米国特許第5,482,721(Re.36,572)号および米国特許第5,587,183号(まとめて「Clarkらの特許」と呼ばれる)において、第2世代の型が開示されている。Clarkらの特許によって教示されている第2世代の型は、上文に説明されている図1の型割り線排気孔36を、改善された型割り線排気孔と置き換える。これらの改善された型割り線排気孔は、型キャビティのガス抜きの大部分を達成する大いに効果的な排気孔である。Clarkらの特許によって教示されている第2世代の型は、上文に説明されている図1の頂部排気孔通路38を、改善された頂部排気孔システムと置き換える。技術上周知のように、頂部排気孔システムは、型キャビティの隔離された領域(すなわち、型割り線排気孔から)のガス抜きをするのに必要とされる。作動の論議のこの図3および図4を参照すると、この改善された頂部排気孔システムの第2世代の型が続いている。
【0049】
図3および図4を参照すると、頂部排気孔システム60が示されている。この頂部排気孔システム60は、円筒形孔62と円筒形孔62内に配置されているリリーフピン64とを備えている。円筒形孔62の外側は、型の相補的なネジ部(図示せず)に係合するネジ部66を備えている。例示された実施例において、円筒形孔62の開口に最も近いリリーフピン64の部分は、断面が6角形である。リリーフピン64の6角形の断面の6つのポイントは、円筒形孔62と係合状態であり、6つのセグメント形状の排気孔通路68を規定している。リリーフピン64の基部端部(図示せず)は、円筒形孔62に相補的な断面を備えている。開口(図示せず)は、リリーフピン64の末端端部と基部端部(図示せず)との間に設けられ、排気孔通路68に入るガスが、頂部排気孔システム60から逃げることを可能にしている。
【0050】
頂部排気孔システム60は、排気孔通路38のそれぞれを置き換える、型20(図1)などの型に組み込まれる。使用に際して、液体発泡可能ポリウレタン組成物は、キャビティ32に分配され、下型24および上型28は、密閉して係合される。キャビティ32内の空気および膨張する組成物中に生じる化学反応によって生成されるガスは、排気孔通路68を通って抜かれる。これらのガスは、それらが排気孔通路68を通って比較的容易に流動するようにする粘度を有している。型20内の発泡体のレベルが排気孔通路68への入口に達すると、この発泡体は、排気孔通路68に入る。膨張する組成物への排気孔通路68による制約の提示により、膨張する組成物は、単に、排気孔通路68を通ってゆっくり移動することが可能である。排気孔通路68の厚さが、適切に選択されたとすれば、この液体発泡可能ポリマー組成物は、この排気孔に沿ってかなりの距離を移動する前に、および頂部排気孔システム60の開口(図示せず)から出る前に、この中に移動することを停止する。
【0051】
発泡形成質量の膨張が完了すると、生成された発泡品は、型20から取り外される。これは、下型24および上型28を開口し、下型24から発泡品を除去することによって達成される。型開口の間、排気孔通路68内で膨張したあらゆる発泡材料は、発泡品から分離される。上述の分裂した材料は、排気孔通路68の閉塞部を生じるという結果になり、したがって、型20の再使用の前に除去される必要がある。これは、円筒形孔62の末端端部の方に向ってリリーフピン64をスライドして、円筒形孔62の末端端部からそれを延出することによって達成される(図4)。Clarkらの特許に説明されているように、このスライディング動作は、リリーフピン64(すなわち、円筒形孔62に相補的な断面を有する)の基部端部(図示せず)に生じるという結果になり、円筒形孔62から、排気孔通路68を閉塞するあらゆる発泡材料を一掃する。
【0052】
図5および図6を参照すると、Clarkらの特許によって教示されているものに類似する型100の作動が例示されている。したがって、型100は、ふた105と、このふた105と解除可能に係合可能なボウル110とを備えている。ふた105は、この中に配置されている一連の型割り線、あるいはいわゆる、「リボン排気孔」を含んでいる。
【0053】
さらに、前記ふた105に配置されているのは、Clarkらの特許によって教示されているものに類似する一連のいわゆるオートベント120である。
【0054】
使用中、発泡可能組成物(図示せず)は、ディスペンサ125によってボウル110内に配置されている。ふた105は、次に閉成され、流動質量は、型キャビティを充填することが可能になる。この後、ふた105は、スイング開口され、発泡部品130は、型100から除去される。発泡部品130は、トリムされる必要がない一連の発泡リボン135を備え、部品130を形成するために、トリムカバーの取り付けの間に、簡単に折り曲げられることが可能である。
【0055】
Clarkらの特許の教示による技術上の進歩にもかかわらず、生成物の品質が所望より低いという状態がある。
【0056】
特に、上記に論じられるように、時々見られる2つの欠陥、空洞と不十分な充填とがある。不十分な充填は、表面キャビティ140の形をとる発泡生成物130のそれ自体に現れる表面現象である。さらにまた、発泡要素130内の空洞145(「表面下の空洞」)および発泡要素130の表面の空洞145(図示せず−「表面の空洞」)の形成は、別の問題である。表面の空洞は、形成されなかった発泡部品の局部的なエリアとして発泡生成物に現れることが多い。例えば、発泡組成物は、型のふたの大いに輪郭に合わせたセクションを完全に占めるように膨張せず、このために、結果として生じる発泡部品が空洞に対応するセクションに達することができない。従来の成形技術において、ふた105は、発泡部品のいわゆるB表面を成形するのに使用されているのに対して、ボウル110の表面は、発泡部品130のいわゆるA表面を成形するのに使用されている。表面キャビティ140が、発泡要素130のあらゆる表面に生じる可能性があるとき、それらは、発泡要素130のB表面の下に規則的に呈されることがある。空洞140のロケーションに対応するふた105のエリアにおける別のオートベント120の配置によって、不十分な充填の表面キャビティ140の観察に対応することは、技術上ごく普通のことである。
【0057】
結局、単一の型のために、単一の型100内にリボン排気孔115およびオートベント120から作られるほぼ40(以上)の排気孔を使用することは一般的になっている。上述の大量の排気孔を設置しても、不十分な充填の表面キャビティ140および空洞145(表面の空洞、あるいは表面下空洞)の出現は、なお生じる。
【0058】
本発明者らは、発泡形成質量が型キャビティを充填するときに形成されるガスのガス抜きを改善するために、完全に異なるアプローチを適用した。
【0059】
特に、本発明者らは、上述の大量の排気孔を有する必要もなく、型キャビティの局部的な部分をガス抜きするために上述の排気孔に依存する必要もないことを発見した。したがって、本発明者らは、型キャビティの表面における1つ以上の溝(あるいはスロット)が、ガスがガス抜きされる予定である各エリアに排気孔を置く必要なく、ガス抜きされるガスを従来の排気孔に集中し、引き抜き、吸い上げるなどのための導管として使用されることが可能であることを発見した。
【0060】
本発明の大いに好ましい実施形態において、これらの溝、あるいはスロットは、型キャビティの周辺における少なくとも1つの上述の溝/スロットの設置と組み合され、交差するように、あるいは格子状になるように配置されている。これらの溝/スロットは、型キャビティからのガスの除去を容易にするために、サイフォンとして(例えば、毛管効果によって)機能する。
【0061】
したがって、好ましい実施形態において、本発明の型におけるガス抜きアプローチは、型キャビティ表面に複数の溝/スロットを配置することによって、効果的なエリア排気孔として、以前の局所排気孔を使用することに関する。ガスを効果的に運ぶためのこれらの溝/スロットの容量は、増大する発泡の自然な成長、溝/スロットが含有されているエリアの厚さおよび排気孔への通路における形体の障害効果との相互作用の関数である。したがって、溝−スロットは、ガス抜きされるガスを排気孔に導くのに効果的である。
【0062】
以下にさらにまた展開されているように、Clarkらの特許に教示されているもののような従来の排気孔に、溝/スロットのこの網、あるいは格子状配列を接続することは可能である。この改善は、適切なガス抜きを達成するのに必要とされる排気孔の数におけるかなりの減少と、ほぼ空洞および不十分な充填のない部品を生成する能力とである。上述の部品の提供は、本発明の特にかなり有利な点である。
【0063】
図8を参照すると、型100に対して上述のものと類似するように、互いに解除可能に係合可能なふた205とボウル210とを備えた型200が例示されている。4つの排気孔220が、ふた205に配置されている。さらに、ふた205に配置されているのは、溝の網225である。この網225は、型キャビティの周辺部分230に延在している。
【0064】
図9を参照して示されているように、網225は、排気孔220に接続されている。
【0065】
さらにまた、図8を参照すると、液体発泡可能組成物235が、型200中に分配されていると、組成物235は、矢印Aの方向に膨張する。このプロセスの間、ガスが生成され、型キャビティ内の圧力は増大する。網225における溝/スロットは、発泡フローの前に効果的に配置され、たとえ排気孔220がふた205の表面全体を通して配置されなくとも、排気孔220の方へ向ってガスを導く、あるいは集中することが確実である。膨張の間に生成されるガスの抜き出しは、ふた205の輪郭のピークに、あるいはふた205の輪郭のピーク近くに排気孔220を配置することによって促進される。
【0066】
結果として生じる発泡部品240が、図10に示されている。網225と排気孔220との組合せを取り入れることによって、発泡部品240は、事実上、不十分な充填、あるいは空洞なく、生成されることが可能である。さらにまた、図10に示されているように、発泡部品240は、発泡の隆起部の網245の形をとるこれのB表面に網225の「ネガ」を備えている。本質的に、発泡部品240は、まったくばりがなく、鋳ばり、あるいは他の過剰の材料を除去する必要なく、トリムカバー作業に送られることが可能である。
【0067】
図11を参照すると、型割り線、あるいはいわゆる「リボン排気孔」への溝/スロットの網225の適応が示されている。この場合、排気孔220は、上記に論じられるClarkらの特許に説明されているものに類似するリボン排気孔222と置き換えられる。さらにまた、溝/スロットの網225は、型キャビティのピーク212に立ち上がるように延在されている。
【0068】
結果として生じる部品242は、図12に示され、網225の「ネガ」227が生成された。すなわち、この「ネガ」は、発泡可能な組成物235の膨張の間に網225を充填する、成形された発泡の隆起部の単なる網227である。図12に示されているように、発泡要素242は、リボン排気孔220に生成される一連のリボン235を備えている。
【0069】
図13および図14を参照すると、本発明の型により作られた発泡部品300の断面斜視図および拡大断面斜視図が示されている。図解および理解を容易にするために、結果として生じる発泡部品が示されている。しかしながら、これらの発泡部品は、溝/スロットの網、あるいは格子状の方向付けを使用して作られるということは、当業者には、本明細書に基づき理解される。したがって、発泡部品300は、リップ部(あるいは、立ちあがりエッジ)305を備えている。示されているように、発泡の隆起部の網325は、網325と接続されている周辺発泡の隆起部330を含む。この場合、一連の接続する発泡の隆起部332は、周辺隆起部330を多数のリボン335に相互接続する。網325、周辺の発泡の隆起部330および接続する発泡の隆起部332は、溝/スロットの相補的な網によって生成されている。
【0070】
図15を参照すると、本発明による型における相補的な溝/スロットから生成されている隆起部のリップ状部分405と網425とを備えた発泡要素400が示されている。発泡部品400は、さらにまた、本発明による型における相補的な溝/スロットから形成されている周辺隆起部430を備えている。発泡部品400は、さらにまた、上記に論じられる方法で、リボン排気孔(図示せず)に接続する相補的な溝/スロットから形成されている、接続する隆起部432を備えている。これらのリボン排気孔は、上記に論じられるようなリボン435の製造を生じるという結果になる。
【0071】
発泡部品400のB表面は、立ちあがりセクション440を備えている。立ちあがりセクション440は、本発明による型における溝/スロットの相補的な網から形成されている隆起部の局部的な網445を有している。網445は、網425から隔離されているので、排気孔(セクション440の上に仮想概略線で示されている)は、セクション440によって規定されている領域に対応する型キャビティのガス抜きを容易にするのに使用される。隔離された網445および独立した排気孔の設置により、不十分な充填、あるいは空洞の発生なく、立ちあがりセクション440の製造を可能にしている。すなわち、これは、立ちあがりセクション440は大いに輪郭が合わせられ、発泡部品400のB表面の主要部分に対してほとんど直角であるという事実にもかかわらずである。
【0072】
発泡部品400は、さらにまた、立ちあがりセクション440よりも短い立ちあがりセクション450を備えている。空洞、あるいは不十分な充填の発生なく、立ちあがりセクション450に相当する型キャビティのセクションの適切なガス抜きを達成するために、型内の溝/スロットの網の部分は、立ちあがり部分450に相当する型キャビティの部分に配置され、このために、型キャビティのこの部分は、網425の製造を生じるという結果になる溝/スロットの網によってガス抜きされる。
【0073】
図16は、発泡部品400に関して図15に示されているものに類似する、高い方の立ちあがりセクション540と低い方の立ちあがりセクション550とを有する発泡部品500を示している。発泡部品500の場合、周辺隆起部530および「主要な」網525の隆起部および網545の隆起部は、すべて、それらによって相互連結され、発泡部品500を生成するのに使用される型内のリボン排気孔の必要性を回避することを含み、隆起部とリボンとを接続する必要性を回避する。どちらかといえば、オートベントなどは、型キャビティの有効面積のガス抜きを達成するために、図16に示されている仮想概略線で示されているロケーションに使用されることが可能である。
【0074】
図18は、要素400のわずかに変形された別形の拡大部分を示し、隆起部の「ミニ」網447が、図15の「ミニ」網445と比べるとわずかに変形されている。
【0075】
図17は、図18に示されている要素400を生成するのに使用される型の部分の拡大断面図を示している。したがって、溝/スロットの「主要な」網が設けられ、上記に論じられるように、周辺溝/スロット、接続溝/スロットおよびリボン排気孔に接続されている。ふた205のピーク212には、「主要な」網225に対して相互連結され、隔離されている溝/スロットの「ミニ」網247が設けられる。溝−スロットの「ミニ」網247は、上記に論じられるように、排気孔220に接続されている。
【0076】
したがって、作動中、型キャビティの主要な部分におけるガスは、溝/スロット、周辺溝/スロット、接続溝/スロットおよびリボン排気孔(図17にすべては示されていないが、上記に言及されている)の「主要な」網225によってガス抜きされるのに対して、ピーク212に閉じ込められるガスは、溝/スロットの「ミニ」網247および排気孔220によってガス抜きされる。
【0077】
図20には、型200のふた205への排気孔220の接続の概略配置図が示されている。したがって、排気孔220は、ネジ部221を備えている。ふた205は、排気孔220のネジ部221と相補的な内部ネジ部206を備えている。したがって、排気孔220は、ネジ部206、221によって、簡単にふた205とねじ結合している。
【0078】
排気孔220は、多数の異なる形をとることが可能である。したがって、図20を参照すると、ふた205に配置されている排気孔600の拡大断面図が示されている。排気孔600は、Clarkらの特許に説明されている排気孔アセンブリ98に類似する方法で構成されることが可能である。
【0079】
図21、図22および図25ないし図28を参照すると、上記に論じられる排気孔220、600の一方、あるいは両方の代わりに、および/または、排気孔220、600の一方、あるいは両方に加えて、使用されることができる、別の方法の排気孔700が示されている。
【0080】
したがって、排気孔700は、図19を参照して上記に論じられるように、ふた205における相補的なネジ部(図示せず)と係合することができるネジ部721を備えている。
【0081】
排気孔700は、通路705を備え、この中に、閉塞部710が配置されている。通路705からは導管715が分岐されている。排気孔700の下に配置されているのは、1対の対向したセンサ要素720(1つだけが図21に示されている)である。センサ要素720は、光学センサ(例えば、赤外線など)、音響センサ、キャパシタンスセンサなどであってよい。
【0082】
前記排気孔700の作動は、ここでは、図25から図28を参照して論じられる。
【0083】
したがって、液体発泡可能組成物235は、図8を参照して上記に論じられるように、型200のボウル210内に分配される。ふた205は、次に、ボウル210に対して閉成される。発泡可能組成物235が膨張するとき、ガスが生成され、矢印Bの進路に追随して、導管715によって排気孔700から出る。発泡可能組成物235は、型キャビティを充填するとき、それは、排気孔700内のセンサ720に達する。これが起こるとき、閉塞部710は、矢印Cの方向に移動するように稼働され、それによって、導管715によるガスの逃げを効果的に閉成する。すなわち、排気孔700は、どの点から見ても、閉成される(図27)。
【0084】
この後、閉塞部710は、矢印Dの方向に移動され、結果として生じる発泡部品は、上記に論じられるように型から取り外される。別の方法として、結果として生じる発泡部品は、型から取り外されることが可能であり、この場合、閉塞部710は、矢印Cの方向に移動されることが可能であり、次の発泡部品の生成の準備を整える。
【0085】
したがって、当業者は、排気孔700が、センサ稼働ショットオフシステムを有する比較的高い容量の排気孔として作動し、効果的に、排気孔を通るガスの逃げに対して密封するということを理解する。換言すれば、排気孔700は、それが高い容量の排気孔として作動する第1の位置と、排気孔が効果的に密閉される第2の位置との間で作動可能である。
【0086】
このアプローチに対する別の方法が、図23および図24に示されている排気孔700から排気孔700aの変形に関して示されている。図23および図24において、排気孔700aの唯一の重要な変化は、閉塞部710と閉塞部710aとの配置替えである。
【0087】
閉塞部710aは、上記に説明されている排気孔600と、Clarkらの特許に記載されている排気孔アセンブリ98とに見られる閉塞部に類似する。閉塞部710aは、図25から図28の閉塞部710を参照して記載されているのと同じ方法で稼働される。
【0088】
結果として生じる相違は、図25から図28に示されている排気孔700とは違って、図23および図24に示されている排気孔700aは、排気孔が比較的高い容量として機能する第1の位置の能動的な排気孔と、排気孔が低い容量として機能する第2の位置の受動的な排気孔との間で作動可能である(すなわち、第2の位置において、排気孔は、図25から図28を参照して説明されている実施形態におけるように、効果的に密封されない)。このアプローチの利点は、図23および図24の排気孔が、第1の位置において高い容量の排気孔として作動するので、必要とされる排気孔の数が、減少される(排気孔700にはよくあることだが)ことであるのに対して、一方では、閉塞部710が第2の(低い容量の受動的な排気孔)位置において稼働された後でさえ、ガスが、排気孔から逃げ続けるので、図25から図28に示されているように、排気孔を閉成するために精密なタイミングを使用する必要性が、図23および図24に示されている排気孔700aで軽減されることである。
【0089】
場合によっては、これは、同じ部品が同じ型で生成される場合、センサ720の必要性を回避することが可能である。特に、タイミングシステムは、これの第1の(高い容量の能動的な排気孔)位置から第2の(低い容量の受動的な排気孔)位置に閉塞部710aを移動するのに使用されることが可能である。
【0090】
図29を参照すると、型200内の溝/スロットの網225によって形成されている発泡隆起部要素の網245の部分を備える、発泡部品240(さらに、図10を参照)の一部分の拡大図が示されている。さらにまた、発泡が、排気孔220、600、700および/または700a近くで硬化されている押し出しセクション250が示されている。
【0091】
この発明は、例示的な実施形態および実施例を参照して説明されてきたが、この説明は、限定する意味に解釈されることを意図するものではない。したがって、例示的な実施形態および本発明の他の実施形態の様々な変更は、この説明への言及時、当業者には明らかである。例えば、結果として生じる発泡部品240の押し出し部分250の形状および/または寸法を変更するために、型200のふた205を変更することが可能である。別の方法として、結果として生じる発泡部品240の押し出し部分250の生成を排除するために、型200のふた205を変更することが可能である。さらにまた、排気孔220、600、700および/または700aの末端部分が、ふた205の型キャビティ表面とほぼ同一平面であるように、ふた205への排気孔220、600、700および/または700aの相互連結を変形することが可能である。さらにまた、異なるデザインを有するために、溝/スロットの網225を変更することが可能である。例えば、任意に、各溝/スロットが反復パターンのダイヤモンドの列を2等分する一連のほぼ平行な溝/スロットを含む、ダイヤモンド形状の反復パターンを含むように、溝/スロットの網を設計することが可能である。別の方法として、一連のほぼ平行な溝/スロットを含むように(約2cmないし約5cmの範囲の隣接する対の溝/スロット間にスペーシングを有する、いわゆるラジエータタイプの配列に)、溝/スロットの網を設計することが可能である。それぞれの場合、溝/スロットの網に接続されている、より好ましくは、網において各溝/スロットに接続されている周辺溝/スロットを含むことが好ましい。それゆえ、添付の特許請求の範囲が、あらゆる上述の変形、あるいは実施形態を包含することが意図されている。
【0092】
各個々の公報、特許、あるいは特許出願が、明確にかつ個々に、全体が参照してここに組み込まれるように支持されているのと同一程度に、ここに言及されるすべての公報、特許および特許出願は、全体が参照してここに組み込まれる。
【符号の説明】
【0093】
20、100、200 型
24 下型
28 上型
32 キャビティ
36 型割り線排気孔
38 頂部排気孔通路
40 周囲領域
50 成形品
54 マッシュルーム
55 パンケーキ
60 頂部排気孔システム
62 円筒形孔
64 リリーフピンの6角形の断面
66、221 ネジ部
68 排気孔通路
98 排気孔アセンブリ
105、205、305 ふた
110、210 ボウル
115、222 リボン排気孔
120 オートベント
125 ディスペンサ
130 発泡部品
135 発泡リボン
140 表面キャビティ
145 空洞
212 型キャビティのピーク
220、600、700、700a 排気孔
225 溝の網
227 網のネガ
230 周辺部分
235 液体発泡組成物
240、300、500 発泡部品
242 部品
245、325、425、545 網
250 押し出されたセクション
330 周辺発泡隆起部
332 発泡隆起部
335、435 リボン
400 発泡要素
405 ふた部分
430、530 周辺隆起部
432 接続隆起部
440、540、550 立ちあがりセクション
445 局部的な網
445、447 「ミニ」網
705 通路
710、710a 閉塞部
715 導管
720 センサ要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形品を生成する型であって、この型は、開成位置と閉成位置との間に解除可能に係合可能な第1の型と第2の型とを備え、前記閉成位置は、型キャビティを規定し、この型キャビティの表面は、少なくとも1つの排気孔に接続されている少なくとも1つの溝を備え、前記少なくとも1つの排気孔は、ガスを前記型キャビティから逃がすための通路を備えている、型。
【請求項2】
前記排気孔は、前記第1の型に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項3】
前記排気孔は、前記第2の型に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項4】
前記排気孔は、前記第1の型と前記第2の型との間の型割り線に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項5】
前記溝は、複数の排気孔に接続されている、請求項1に記載の型。
【請求項6】
複数の排気孔が、前記第1の型に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項7】
複数の排気孔が、前記第2の型に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項8】
前記型キャビティの表面は、複数の溝を備えている、請求項1に記載の型。
【請求項9】
前記型キャビティの表面は、前記第1の型に配置されている複数の溝を備えている、請求項1に記載の型。
【請求項10】
前記型キャビティの表面は、前記第2の型に配置されている複数の溝を備えている、請求項1に記載の型。
【請求項11】
前記複数の溝は、溝の網を規定するように配列されている、請求項8に記載の型。
【請求項12】
前記複数の溝は、複数の排気孔に接続されている、請求項8に記載の型。
【請求項13】
前記少なくとも1つの溝は、前記第1の型の周辺に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項14】
前記少なくとも1つの溝は、前記第2の型の周辺に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項15】
前記第1の型は、ふたを備え、前記第2の型はボウルを備えている、請求項1に記載の型。
【請求項16】
前記ふたは、輪郭に合わせた表面を備えている、請求項15に記載の型。
【請求項17】
前記輪郭に合わせた表面は、少なくとも1つのピーク領域と1つの谷間領域とを備えている、請求項16に記載の型。
【請求項18】
前記少なくとも1つの溝は、前記少なくとも1つのピーク領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項19】
前記少なくとも1つの溝は、前記少なくとも1つの谷間領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項20】
前記少なくとも1つの溝は、前記少なくとも1つのピーク領域と前記少なくとも1つの谷間領域とに配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項21】
第1の複数の溝が、前記少なくとも1つのピーク領域に配置され、また、第2の複数の溝が、前記少なくとも1つの谷間領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項22】
前記第1の複数の溝と前記第2の複数の溝とは、相互に連結されている、請求項21に記載の型。
【請求項23】
前記第1の複数の溝と前記第2の複数の溝とは、互いに隔離されている、請求項21に記載の型。
【請求項24】
前記少なくとも1つの排気孔は、前記少なくとも1つのピーク領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項25】
前記少なくとも1つの排気孔は、前記少なくとも1つの谷間領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項26】
第1の排気孔が、前記少なくとも1つのピーク領域に配置され、また、第2の排気孔が、前記少なくとも1つの谷間領域に配置されている、請求項17に記載の型。
【請求項27】
前記少なくとも1つの溝は、曲線の断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項28】
前記少なくとも1つの溝は、ほぼU形状の有している、請求項1に記載の型。
【請求項29】
前記少なくとも1つの溝は、ほぼ半円形の断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項30】
前記少なくとも1つの溝は、直線の断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項31】
前記少なくとも1つの溝は、ほぼV形状の断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項32】
前記少なくとも1つの溝は、頂端部分によって相互に連結されている1対の側面壁を備えた断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項33】
前記側面壁は、互いに平行である、請求項32に記載の型。
【請求項34】
前記側面壁は、互いに平行でない、請求項32に記載の型。
【請求項35】
前記側面壁は、互いに角をなしている、請求項32に記載の型。
【請求項36】
前記側面壁は、鋭角を規定するように互いに角をなしている、請求項32に記載の型。
【請求項37】
前記側面壁は、鈍角を規定するように互いに角をなしている、請求項32に記載の型。
【請求項38】
前記側面壁は、直角を規定するように互いに角をなしている、請求項32に記載の型。
【請求項39】
前記頂端部分は、湾曲している、請求項32に記載の型。
【請求項40】
前記頂端部分は、湾曲していない、請求項32に記載の型。
【請求項41】
前記頂端部分は、先細である、請求項32に記載の型。
【請求項42】
前記頂端部分は、平坦である、請求項32に記載の型。
【請求項43】
前記少なくとも1つの溝は、深さが幅以上である、深さと幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項44】
前記少なくとも1つの溝は、深さは、幅にほぼ等しい、深さと幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項45】
前記少なくとも1つの溝は、深さが、幅よりも大きい、深さと幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項46】
前記少なくとも1つの溝は、最大約10mmの深さと最大約5mmの幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項47】
前記少なくとも1つの溝は、約3mmないし約10mmの範囲内の深さと、約0.5mmないし約5mmの範囲内の幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項48】
前記少なくとも1つの溝は、約3mmないし約7mmの範囲内の深さと、約1mmないし約4mmの範囲内の幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項49】
前記少なくとも1つの溝は、約4mmないし約6mmの範囲内の深さと、約1.5mmないし約2.5mmの範囲内の幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項50】
前記少なくとも1つの溝は、約5mmの深さと約2mmの幅とを有するようなデイメンションに形成されている、請求項1に記載の型。
【請求項51】
前記少なくとも1つの排気孔は、通路と、この通路内の閉塞部とを備え、これら閉塞部と通路とは、少なくとも1つの開口を形成するように組をなしている、請求項1に記載の型。
【請求項52】
前記少なくとも1つの排気孔は、通路と、この通路内の閉塞部とを備え、これら閉塞部と通路とは、複数の開口を形成するように組をなしている、請求項1に記載の型。
【請求項53】
前記少なくとも1つの開口は、ほぼセグメント形状の断面を有している、請求項1に記載の型。
【請求項54】
前記通路および前記閉塞部は、引っ込められた第1の位置と伸張した第2の位置との間で移動可能である、請求項51に記載の型。
【請求項55】
前記少なくとも1つの排気孔は、大きい容量を有し、ガスが、前記第2の位置においてよりも前記第1の位置において、前記型キャビティから逃げることを可能にする、請求項54に記載の型。
【請求項56】
前記少なくとも1つの排気孔は、通路と、この通路内の閉塞部とを備え、これら通路と前記閉塞部とは、ガスが前記型キャビティから逃げることを可能にさせる第1の位置と、前記排気孔が、前記型キャビティからのガスの逃げに対して実質的に閉成されている第2の位置との間を、互いに移動可能である、請求項1に記載の型。
【請求項57】
前記少なくとも1つの排気孔は、最大寸法と最小寸法とを有する開口を規定するように、前記第1の型と第2の型との型割り線に配置されている、請求項1に記載の型。
【請求項58】
前記小さい寸法は、約0.05mm(0.002インチ)ないし約0.75mm(0.030インチ)の範囲内である、請求項57に記載の型。
【請求項59】
前記小さい寸法は、約0.13mm(0.005インチ)ないし約0.50mm(0.020インチ)の範囲内である、請求項57に記載の型。
【請求項60】
前記開口は、断面が矩形である、請求項57に記載の型。
【請求項61】
成形品を生成する型であって、前記型は、型キャビティを規定するように解除可能に係合可能なふたとボウルとを備え、このふたは、(i)ガスが前記型キャビティから逃げるための通路を有する排気孔と、(ii)この排気孔に接続されている複数の溝とを備えている、型。
【請求項62】
成形品を生成する装置であって、この装置は、開成位置と閉成位置との間で解除可能に係合可能なふたとボウルとを備え、前記閉成位置は、型キャビティを規定し、前記ふたおと前記ボウルとの少なくとも一方は、(i)夫々、ガスを前記型キャビティから逃がすための通路を有する複数の排気孔と、(ii)前記複数の排気孔と流体連通状態になるように配列されている複数の相互に連結した溝とを備えている、装置。
【請求項63】
請求項1に記載の型内の成形部品を生成するプロセスであって、このプロセスは、(i)前記第1の型と前記第2の型との一方に成形可能な組成物を分配する工程と、(ii)前記型キャビティ内のガスを前記少なくとも1つの溝に送る工程と、(iii)前記少なくとも1つの溝から前記排気孔の通路にガスを送る工程と、(iv)前記型キャビティを前記成形可能な組成物でほぼ充填する工程と、(v)ガスが、前記排気孔の通路から前記型の外側に逃げることを可能にする工程とを備える、プロセス。
【請求項64】
前記型は、工程(i)の間、前記開成位置にあり、工程(iv)の間、前記閉成位置にある、請求項63に記載のプロセス。
【請求項65】
請求項61に記載の型で成形部品を生成するプロセスであって、前記プロセスは、(i)前記ボウル内に成形可能な組成物を分配する工程と、(ii)前記型キャビティ内のガスを前記複数の溝に送る工程と、(iii)これら複数の溝から前記排気孔の通路にガスを送る工程と、(iv)前記型キャビティを前記成形可能な組成物でほぼ充填する工程と、(v)ガスが、前記排気孔の通路から前記型の外側に逃げることを可能にする工程とを備える、プロセス。
【請求項66】
前記型は、工程(i)の間、前記開成位置にあり、工程(iv)の間、前記閉成位置にある、請求項65に記載のプロセス。
【請求項67】
請求項62に記載の装置で成形部品を生成するプロセスであって、このプロセスは、(i)前記ボウル内に成形可能な組成物を分配する工程と、(ii)前記型キャビティ内のガスを前記複数の相互連結した溝に送る工程と、(iii)前記複数の相互連結した溝から前記複数の排気孔にガスを送る工程と、(iv)前記型キャビティを前記成形可能な組成物でほぼ充填する工程と、(v)ガスが、前記複数の排気孔から前記装置の外側に逃げることを可能にする工程とを具備する、プロセス。
【請求項68】
前記型は、工程(i)の間、前記開成位置にあり、工程(iv)の間、前記閉成位置にある、請求項67に記載のプロセス。
【請求項69】
工程(i)は、液体発泡可能組成物を分配する工程を有している、請求項63に記載のプロセス。
【請求項70】
工程(i)は、液体発泡可能ポリウレタン組成物を分配する工程を有している、請求項63に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−52685(P2013−52685A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−261521(P2012−261521)
【出願日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【分割の表示】特願2011−85384(P2011−85384)の分割
【原出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(511122651)プロプライアテクト・エル.ピー. (3)
【Fターム(参考)】