説明

排気構造及びジェットエンジン

【課題】ジェットエンジン1を搭載した航空機の生存性を十分に確保しつつ、ジェットエンジン1の設置スペース及びエンジン重量の低減を図ると共に、ジェットエンジン1の効率を維持すること。
【解決手段】排気ダクト47の外周面には、排気ダクト47の外周面の熱を大気の窓から外れた波長域の赤外線(特に、光電変換素子55による光電変換に適した波長域の赤外線)に変換して放射する環状の選択エミッタ49が設けられ、選択エミッタ49の外側には、選択エミッタ49から放射される赤外線の光エネルギーを電力に変換する光電変換素子55が設けられたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェットエンジンの後部から燃焼ガス(高温ガス)を排気する排気構造等に関する。
【背景技術】
【0002】
ジェットエンジンにおける排気ダクトの外周面の温度、及び排気ダクトから排気される燃焼ガスの温度等、ジェットエンジンの後部周辺の温度は高く、ジェットエンジンの後部周辺から多量の赤外線が放射(輻射)されており、ジェットエンジンを搭載した航空機(例えば軍用ヘリコプタ)は赤外線誘導ミサイル等の標的にされるおそれがある。そのため、次のような手法により、ジェットエンジンの後部周辺から放射される赤外線の放射量を低減して、航空機の生存性を十分に確保している。
【0003】
第1の手法は、排気ダクトの出口径よりも大きい入口径を有した外筒を排気ダクトの下流側に設けることにより、排気ダクト内から外筒内に流入する燃焼ガスのエジェクタ効果によって、二次空気を外筒内に吸い込んで燃焼ガスと混合させ、ジェットエンジンの後部周辺の温度を下げて、ジェットエンジンの後部周辺から放射させる赤外線の放射量を低減するものである。
【0004】
第2の手法は、断面形状が丸形から矩形に可変する筒状の可変ノズルを排気ダクトの下流側に設けることにより、赤外線放射の少ない高アスペクト比の排気形状にすることで、ジェットエンジンの後部周辺の温度を下げて、ジェットエンジンの後部周辺から放射させる赤外線の放射量を低減するものである。
【0005】
なお、本発明に関連する先行技術として特許文献1から特許文献3に示すものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−280697号公報
【特許文献2】特開平9−256906号公報
【特許文献3】特開平5−171917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、外筒及び可変ノズルは十分な強度及び剛性を有しており、外筒又は可変ノズルを排気ダクトの下流側に設けることによってジェットエンジンの軸長が長くなって、ジェットエンジンの設置スペース及びエンジン重量が増大するという問題がある。また、可変ノズルの断面形状が丸形から矩形に可変するため、可変ノズル自体が排気の抵抗になり、ジェットエンジンの効率低下を招くことになる。つまり、航空機の生存性を十分に確保しつつ、ジェットエンジンの設置スペース及びエンジン重量の低減を図ると共に、ジェットエンジンの効率を維持することは容易でないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の排気構造等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の特徴は、ジェットエンジンの後部から燃焼ガス(高温ガス)を排気する排気構造において、前記ジェットエンジンにおけるエンジンケースの下流側(後部)に設けられ、燃焼ガスを後方向へ流通可能な排気ダクトと、前記排気ダクトの外周面に設けられ、前記排気ダクトの外周面(外表面)の熱を大気の窓から外れた波長域の赤外線に変換して放射する選択エミッタと、を備えたことを要旨とする。
【0010】
なお、本願の明細書及び特許請求の範囲において、「下流」とは、燃焼ガス又は空気の流れ方向から見て下流のことであって、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、別部材を介して間接的に設けられた及び一体形成されたことを含む意である。
【0011】
第1の特徴によると、前記ジェットエンジンの運転中に、前記排気ダクトの外周面に設けられた前記選択エミッタによって、前記排気ダクトの外周面の熱を前記大気の窓から外れた波長域の赤外線に変換して放射することにより、前記排気ダクトの外周面から前記選択エミッタを介して放射される赤外線を確認不能(感知不能)することができる。これにより、前記排気ダクトの下流側に前述の外筒又は可変ノズル(段落[0003][0004]参照)等を設けることなく、前記ジェットエンジンの後部周辺から放射される確認可能(感知可能)な赤外線の放射量を低減することができる。
【0012】
本発明の第2の特徴は、燃焼ガスの膨張によって回転力又は推進力を発生させるジェットエンジンにおいて、第1の特徴からなる排気構造を備えたことを要旨とする。
【0013】
第2の特徴によると、第1の特徴による作用と同様の作用を奏する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、前記排気ダクトの下流側に前記外筒又は前記可変ノズル等を設けることなく、前記ジェットエンジンの後部周辺から放射される確認可能な赤外線の放射量を低減できるため、前記ジェットエンジンを搭載した航空機の生存性を十分に確保しつつ、前記ジェットエンジンの軸長が長くなることを抑えて、前記ジェットエンジンの設置スペース及びエンジン重量の低減を図ると共に、前記ジェットエンジンの効率を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1(a)は、図2における矢視部IAの拡大図であって、本発明の第1実施形態に係る排気構造を示しており、図1(b)は、図1(a)における矢視部IBの拡大図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態に係るジェットエンジンの側断面図である。
【図3】図3は、赤外線の波長と大気中における赤外線の透過率との関係を示す図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第2実施形態に係る排気構造を示す断面図であって、図1(a)に相当する図であり、図4(b)は、図4(a)における矢視部IVBの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1(a)(b)から図3を参照して説明する。なお、図面中、「F」は、前方向(燃焼ガスG又は空気Aの流れ方向から見て上流方向)、「R」は、後方向(燃焼ガスG又は空気Aの流れ方向から見て下流方向)を指している。
【0017】
図2に示すように、本発明の実施形態に係るジェットエンジン1は、軍用ヘリコプタ(航空機の一例)に搭載され、燃焼ガスGの膨張によって回転力を発生させる装置である。また、ジェットエンジン1は、筒状のエンジンケース3をベースとして備えており、このエンジンケース3内には、燃焼ガスG及び空気Aを後方向へ流通可能な環状のエンジン流路5が区画形成されている。
【0018】
エンジンケース3内には、低圧圧縮機7が設けられており、この低圧圧縮機7は、エンジン流路5(エンジンケース3内)に取入れた空気Aを低圧圧縮するものである。また、低圧圧縮機7は、エンジンケース3内の軸心周りに回転可能に設けられた複数段の低圧圧縮機ロータ9と、エンジンケース3内に複数段の低圧圧縮機ロータ9と交互に設けられた複数段の低圧圧縮機ステータ11とを備えている。なお、各段の低圧圧縮機ロータ9は、円周方向に沿って等間隔に複数の低圧圧縮機動翼を有しており、各段の低圧圧縮機ステータ11は、円周方向に沿って等間隔に複数の低圧圧縮機静翼を有している。
【0019】
エンジンケース3内における低圧圧縮機7の下流側には、遠心圧縮機(高圧圧縮機)13が設けられており、この遠心圧縮機13は、低圧圧縮機7により低圧圧縮された空気(圧縮空気)Aを高圧圧縮するものである。また、遠心圧縮機13は、エンジンケース3内に軸心周りに回転可能に設けられかつ外周面がエンジンケース3の軸方向(前後方向)から径方向へ延びたホイール15と、このホイール15の外周面に等間隔に設けられた複数のブレード17とを備えている。
【0020】
エンジンケース3内における遠心圧縮機13の下流側には、燃焼器19が設けられており、この燃焼器19は、遠心圧縮機13により高圧圧縮された圧縮空気A中で燃料を燃焼させるものである。また、燃焼器19は、燃料を噴射する複数の燃料ノズル(図示省略)と、燃料に着火(点火)する複数の点火栓(図示省略)とを備えている。
【0021】
エンジンケース3内における燃焼器19の下流側には、高圧タービン21が設けられており、この高圧タービン21は、燃焼器19により生成された燃焼ガスGの膨張によって駆動すると共に遠心圧縮機13を連動して駆動させるものである。また、高圧タービン21は、エンジンケース3内に軸心周りに回転可能に設けられた高圧タービンロータ23と、エンジンケース3内における高圧タービンロータ23の前側(上流側)に設けられた高圧タービンステータ25とを備えている。更に、エンジンケース3内には、高圧タービンロータ23とホイール15を一体的に連結する中空の高圧タービン軸27が回転可能に設けられている。なお、高圧タービンロータ23は、円周方向に沿って等間隔に複数の高圧タービン動翼を備えており、高圧タービンステータ25は、円周方向に沿って等間隔に複数の高圧タービン静翼を備えている。
【0022】
エンジンケース3内における高圧タービン21の下流側には、低圧タービン29が設けられており、この低圧タービン29は、燃焼ガスGの膨張によって駆動すると共に低圧圧縮機7を連動して駆動させるものである。また、低圧タービン29は、エンジンケース3内に軸心周りに回転可能に設けられた低圧タービンロータ31と、エンジンケース3内における低圧タービンロータ31の前側に設けられた低圧タービンステータ33とを備えている。更に、エンジンケース3内は、低圧タービンロータ31と複数段の低圧圧縮機ロータ9を一体的に連結する中空の低圧タービン軸35が回転可能に設けられており、この低圧タービン軸35は、高圧タービン軸27を同心状に貫通してある。なお、低圧タービンロータ31は、円周方向に沿って等間隔に複数の低圧タービン動翼を備えており、低圧タービンステータ33は、円周方向に沿って等間隔に複数の低圧タービン静翼を備えている。
【0023】
エンジンケース3内における低圧タービン29の下流側には、出力タービン37が設けられており、この出力タービン37は、燃焼ガスGの膨張によって駆動するものである。また、出力タービン37は、エンジンケース3内に軸心周りに回転可能に設けられた複数段の出力タービンロータ39と、エンジンケース3内に複数段の出力タービンロータ39と交互に設けられた複数段の出力タービンステータ41とを備えている。なお、各段の出力タービンロータ39は、円周方向に沿って等間隔に複数の出力タービン動翼を有しており、各段の出力タービンステータ41は、円周方向に沿って等間隔に複数の出力タービン静翼を有している。
【0024】
エンジンケース3内には、出力タービン軸43が回転可能に設けられており、この出力タービン軸43は、低圧タービン軸35を同心状に貫通してある。また、出力タービン軸43の後端部(一端部)は、複数段の出力タービンロータ39に一体的に連結してあって、出力タービン軸43の前端部(他端部)は、軍用ヘリコプタの主ロータ(図示省略)及びテイルロータ(図示省略)に減速機構(図示省略)を介して連動連結してある。
【0025】
なお、ジェットエンジン1において、前述のように、圧縮機(低圧圧縮機7と遠心圧縮機13)及びタービン(低圧タービン29高圧タービン21)を低圧用と高圧用に区分してあるが、低圧用と高圧用に区分しなくても構わない。
【0026】
ジェットエンジン1は、ジェットエンジン1の後部から燃焼ガスGを排気する排気構造45を備えており、この排気構造45の具体的な構成は、次のようになる。
【0027】
図1(a)に示すように、エンジンケース3の下流側(後部)には、排気ダクト47が設けられており、この排気ダクト47は、燃焼ガスGを後方向へ流通可能である。
【0028】
排気ダクト47の外周面(外表面)には、環状の選択エミッタ49が貼り付けによって設けられており、この選択エミッタ49は、排気ダクト47の外周面の熱を大気の窓から外れた波長域の赤外線に変換して放射するものである。また、選択エミッタ49は、タングステン等の金属により構成されており、選択エミッタ49の外周面には、断面正方形の複数のキャビティ51がエンジンケース3の軸方向及び円周方向に沿って等間隔に形成されている。
【0029】
ここで、大気の窓とは、図3に示すように、大気中の影響が少なく、赤外線の透過率の高い波長域のことをいい、大気の窓から外れた波長域とは、本発明の第1実施形態にあっては、1.5μm付近(1.5μmを含む)、1.8μm付近(1.8μmを含む)、2.5〜3.0μm、4.4μm付近(4.4μmを含む)、5.5〜7.5μmの波長域のことである。また、図1(b)に示すように、キャビティ51の長さLは、放射する赤外線の波長を変換するために、大気の窓から外れた波長域の所望の波長の半分の長さに設定されている。
【0030】
続いて、本発明の第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0031】
適宜のスタータ装置(図示省略)の作動によって遠心圧縮機13を駆動して、燃焼器19によって圧縮空気Aの中で燃料を燃焼させることにより、燃焼ガスGの膨張によって高圧タービン21、低圧タービン29、及び出力タービン37を駆動させると共に、高圧タービン21によって遠心圧縮機13を連動して駆動させて、低圧タービン29によって低圧圧縮機7を連動して駆動させる。そして、前述のような一連の動作(低圧圧縮機7の駆動、遠心圧縮機13の駆動、燃焼器19による燃焼、高圧タービン21の駆動、低圧タービン29の駆動、出力タービン37の駆動)が連続して行われることにより、ジェットエンジン1によって回転力を発生させて、出力タービン軸43を回転させることができる。これにより、ヘリコプタの主ロータ及びテイルロータを回転させることができる(ジェットエンジン1の通常の作用)。
【0032】
前述のジェットエンジン1の通常の作用の他に、ジェットエンジン1の運転中に、排気ダクト47の外周面に設けられた環状の選択エミッタ49によって、排気ダクト47の外周面の熱を大気の窓から外れた波長域の赤外線に変換して放射することにより、排気ダクト47の外周面から選択エミッタ49を介して放射される赤外線を確認不能(感知不能)にすることができる。これにより、排気ダクト47の下流側に前述の外筒又は可変ノズル(段落[0003][0004]参照)等を設けることなく、ジェットエンジン1の後部周辺から放射される確認可能(感知可能)な赤外線の放射量を低減することができる。
【0033】
従って、本発明の第1実施形態によれば、ジェットエンジン1を搭載した軍用ヘリコプタの生存性を十分に確保しつつ、ジェットエンジン1の軸長が長くなることを抑えて、ジェットエンジン1の設置スペース及びエンジン重量の低減を図ると共に、ジェットエンジンの効率を維持することができる。
【0034】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図4(a)(b)を参照して説明する。なお、図面中、「F」は、前方向(燃焼ガスG又は空気Aの流れ方向から見て上流方向)、「R」は、後方向(燃焼ガスG又は空気Aの流れ方向から見て下流方向)を指している。
【0035】
図4(a)(b)に示すように、本発明の第2実施形態に係る排気構造53は、ジェットエンジン1(図2参照)の後部から燃焼ガスGを排気するものであって、本発明の第1実施形態に係る排気構造45と同様の構成を有しており、排気構造53の構成のうち、排気構造45の構成と異なる部分についてのみ説明する。なお、排気構造53における複数の構成要素のうち、排気構造45における構成要素と対応するものについては、図面中に同一番号を付する。
【0036】
選択エミッタ49の外側には、環状の光電変換素子(光電変換セル)55がブラケット57を介して設けられており、換言すれば、排気ダクト47の外周面には、環状の光電変換素子55が選択エミッタ49を囲むようにブラケット57を介して設けられており、この光電変換素子55は、選択エミッタ49から放射される赤外線の光エネルギーを電力(電気エネルギー)に変換するものである。また、光電変換素子55は、選択エミッタ49に対向する側に配置されたp型半導体部59と、選択エミッタ49に対向する側の反対側に配置されたn型半導体部61とを備えている。更に、光電変換素子55は、ジェットエンジン1に用いられる防氷用ヒータ,エンジン制御用コンピュータ,アクチュエータ等の負荷63に接続されており、負荷63に電力を供給可能である。
【0037】
ここで、本発明の第2実施形態にあっては、選択エミッタ49は、大気の窓から外れた波長域であってかつ光電変換素子55による光電変換に適した波長域の赤外線に変換して放射するようになっている。また、大気の窓から外れた波長域であってかつ光電変換素子55による光電変換に適した波長域とは、本発明の第2実施形態にあっては、1.5μm付近(1.5μmを含む)の波長域のことである。
【0038】
続いて、本発明の第2実施形態の作用及び効果について説明する。
【0039】
本発明の第1実施形態の作用と同様の作用を奏する他に、ジェットエンジン1の運転中に、選択エミッタ49の外側に設けられた環状の光電変換素子55によって、選択エミッタ49から放射される赤外線の光エネルギーを電力に変換して、負荷63に電力を供給する。これにより、防氷用空気として燃焼器19(図2参照)の上流側から抽気する圧縮空気Aの抽気量、及び発電等のために低圧圧縮機(図2参照)から抽出する軸出力を低減することができる。
【0040】
従って、本発明の第2実施形態によれば、本発明の第1実施形態の効果を奏する他に、ジェットエンジン1のエンジン性能(エンジン効率)を向上させることができる。
【0041】
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、軍用ヘリコプタに搭載されかつ回転力を発生させるジェットエンジン1に適用した技術的思想を、ヘリコプタ以外の航空機に搭載されかつ推進力を発生させるジェットエンジン(図示省略)に適用する等、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
【符号の説明】
【0042】
A 空気(圧縮空気)
G 燃焼ガス
1 ジェットエンジン
3 エンジンケース
5 エンジン流路
7 低圧圧縮機
13 遠心圧縮機(高圧圧縮機)
19 燃焼器
21 高圧タービン
27 高圧タービン軸
29 低圧タービン
35 低圧タービン軸
37 出力タービン
43 出力タービン軸
45 排気構造
47 排気ダクト
49 選択エミッタ
51 キャビティ
53 排気構造
55 光電変換素子(光電変換セル)
59 p型半導体部
61 n型半導体部
63 負荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェットエンジンの後部から燃焼ガスを排気する排気構造において、
前記ジェットエンジンにおけるエンジンケースの下流側に設けられ、燃焼ガスを後方向へ流通可能な排気ダクトと、
前記排気ダクトの外周面に設けられ、前記排気ダクトの外周面の熱を大気の窓から外れた波長域の赤外線に変換して放射する選択エミッタと、を備えたことを特徴とする排気構造。
【請求項2】
前記選択エミッタの外側に設けられ、前記選択エミッタから放射される赤外線の光エネルギーを電力に変換する光電変換素子と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の排気構造。
【請求項3】
前記選択エミッタは、前記排気ダクトの外周面の熱を大気の窓から外れた波長域であってかつ前記光電変換素子による光電変換に適した波長域の赤外線に変換して放射するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の排気構造。
【請求項4】
燃焼ガスの膨張によって回転力又は推進力を発生させるジェットエンジンにおいて、
請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の排気構造を備えたことを特徴とするジェットエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−113286(P2013−113286A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263229(P2011−263229)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】