説明

排水処理方法および処理装置

【課題】カルシウムイオンを含む排水を高温高圧熱水処理などによって処理する際に、処理装置内でのカルシウム塩の析出を防止し、閉塞しないようにする。
【解決手段】排煙脱硫工程などから排出された高濃度のカルシウムイオンを含む排水に水酸化ナトリウムを加えて大部分のカルシウムイオンをカルシウム塩としてアルカリ凝析して分離し、さらにこの濾液に過酸化水素を加えて残余のカルシウムイオンを過酸化カルシウムとして析出させて分離し、カルシウムイオン濃度を7mg/l以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば排煙脱硫工程などから排出される排水中のカルシウムイオンを除去して、後段の排水処理装置内にカルシウム固形物が析出、沈着することを防止するための排水処理方法および処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、火力発電所のボイラーから排出される排煙中の硫黄酸化物を炭酸カルシウムと反応させて除去する排煙脱硫工程から排出される排水中には、高濃度の未反応のカルシウムイオンとジチオン酸イオン、含窒素硫黄化合物イオン等の難分解性COD成分などが含まれている。
このため、この排水は、図4に示すように、管1から弱塩基性イオン交換樹脂が充填された吸着筒2に送られ、ここで難分解性COD成分が吸着、除去されたうえ、管3から系外に放出される。
【0003】
吸着筒2では、定期的にそのイオン交換樹脂の再生が行われ、再生液貯留槽4から水酸化ナトリウム水溶液を管5を通って吸着筒2に流し、吸着されている難分解性COD成分を脱離する。この脱離液は管6を経て再生廃液槽7に送られるが高アルカリのため、カルシウムイオンは基本的には脱離されないが、それでもアルカリ凝析以下の数十mg/l程度の低濃度のカルシウムイオンが存在する。
【0004】
ついで、この脱離液は難分解性COD成分を分解するため、管8を経て高温高圧熱水処理装置9に送られ、別途供給される超臨界水あるいは亜臨界水と混合されて超臨界状態あるいは亜臨界状態で難分解性COD成分が加水分解されたのち、冷却、減圧されて管10を通って系外に排出されるようになっている。
【0005】
ところが、この高温高圧熱水処理の際、脱離液中に含まれる数十mg/l程度のカルシウムイオンが炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどのカルシウム塩として析出し、高温高圧熱水処理装置9内の配管、反応器の内部に沈着し、これらを閉塞することがあった。
炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどのカルシウム塩にあっては、それの水に対する溶解度が水の温度が高くなるにつれて低下する特性があり、高温高圧熱水処理では装置内の温度は300℃以上となっているので、カルシウム塩の析出がより多くなることも要因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−211171号公報
【特許文献2】特許第3526268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明における課題は、カルシウムイオンを含む排水を高温高圧熱水処理などによって処理する際に、処理装置内でのカルシウム塩の析出を防止し、閉塞しないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、カルシウムイオンを含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去することを特徴とする排水処理方法である。
請求項2にかかる発明は、カルシウムイオンと難分解性COD成分を含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去したのち、さらに高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解することを特徴とする排水処理方法である。
【0009】
請求項3にかかる発明は、カルシウムイオンを含む排水に強アルカリを添加して大部分のカルシウムイオンをカルシウム塩として分離、除去したのち、さらに過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去することを特徴とする排水処理方法である。
請求項4にかかる発明は、カルシウムイオンと難分解性COD成分を含む排水に強アルカリを添加して大部分のカルシウムイオンをカルシウム塩として分離、除去したのち、さらに過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去し、さらに高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解することを特徴とする排水処理方法である。
請求項5にかかる発明は、過酸化水素の添加量がモル比でカルシウムイオンの3倍以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の排水処理方法である。
【0010】
請求項6にかかる発明は、カルシウムイオンを含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部を備えたことを特徴とする排水処理装置である。
請求項7にかかる発明は、カルシウムイオンと難分解性COD成分を含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部と、過酸化カルシウム除去部からの水を高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解する高温高圧熱水処理部を備えたことを特徴とする排水処理装置である。
【0011】
請求項8にかかる発明は、カルシウムイオンを含む排水に強アルカリを添加する強アルカリ添加部と、カルシウムイオンと強アルカリとの反応によって生成したカルシウム塩を除去するカルシウム塩除去部と、カルシウム塩除去部からのアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部を備えたことを特徴とする排水処理装置である。
請求項9にかかる発明は、カルシウムイオンと難分解性COD成分を含む排水に強アルカリを添加する強アルカリ添加部と、カルシウムイオンと強アルカリとの反応によって生成したカルシウム塩を除去するカルシウム塩除去部と、カルシウム塩除去部からのアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部と、過酸化カルシウム除去部からの水を高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解する高温高圧熱水処理部を備えたことを特徴とする排水処理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、比較的低濃度のカルシウムイオンを含む排水中のカルシウムイオンを過酸化カルシウムとして分離、除去することができるので、後段の高温高圧熱水処理などの二次処理を行う際に、カルシウムイオンに起因する処理装置の閉塞などの不都合が生じることがない。さらに、処理装置内にカルシウムイオンがほとんど蓄積しないため、排水の処理量を増やすことが可能である。
また、高濃度のカルシウムイオンを含む排水であれば、特許文献2に例示されるように、予めこれに強アルカリを加えて大部分のカルシウムイオンを水酸化カルシウムや炭酸カルシウムなどのカルシウム塩としてアルカリ凝析して分離しておき、これに本発明による、さらに過酸化水素を添加して、残余のカルシウムイオンを過酸化カルシウムとして分離、除去することで、高価な過酸化水素の消費量を低減でき、危険物でもある過酸化カルシウムの生成量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の処理装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の処理装置の他の例を示す概略構成図である。
【図3】実験例の結果を示すグラフである。
【図4】従来の処理装置を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の排水処理装置の一例を示すものである。排煙脱硫工程から排出される排水はカルシウムイオン400〜3500mg/l程度、ジチオン酸イオン、含窒素硫黄化合物イオンなどの難分解性COD成分5〜30mg/l程度を含むもので、この排水は管1を通って吸着筒2に導入される。吸着筒2には弱塩基性イオン交換樹脂が充填されており、吸着筒2に導入された排水中のジチオン酸イオンなどの大部分が吸着、除去され、この排水は管3を経て系外に排出される。
吸着筒2の吸着能力が低下したならば、排水の導入を一時的に停止し、イオン交換樹脂の再生を行う。
【0015】
この再生には、再生液貯留槽4から管5を経て水酸化ナトリウム水溶液を吸着筒2に送り込み、吸着されているジチオン酸イオンなどをイオン交換樹脂から脱離する。この脱離液は管6を経て再生廃液槽7に送られるが、脱離液中には難分解性COD成分が500〜4000mg/l程度含まれ、再生用の水酸化ナトリウム(強アルカリ)によりpHは12〜14程度のアルカリ性となっている。
また、この強アルカリの条件では基本的にはカルシウムイオンは脱離されないがそれでもアルカリ凝析以下の低濃度のカルシウムイオンが10〜100mg/l程度含まれる。
【0016】
再生廃液槽7からの排水は、ついで管8を経て反応槽9に送られる。反応槽9には過酸化水素貯槽10からの濃度1〜35wt%の過酸化水素水が管11を介して導入される。反応槽9では前記排水中のカルシウムイオンと添加された過酸化水素が反応して、次の化学式で示されるように、過酸化カルシウムの白色沈殿が生成する。
過酸化水素の添加量は、排水中のカルシウムイオン量に対して、モル比で3倍以上、好ましくは5〜10倍とされる。
Ca2+ + H→ 2H + CaO
反応槽9からの排水は管12を経てカートリッジフィルターなどの過酸化カルシウム除去部13に送られ、過酸化カルシウムが除去される。過酸化カルシウム除去部13を通過することにより、排水中に残存するカルシウムイオン濃度は7mg/l以下となる。
【0017】
この排水はポンプ14により第1予熱器15に送られて加熱され、熱水処理反応器16に送られる。
一方、管17から上水が純水装置18に送られ、ここで純水とされたのち加圧ポンプ19で15〜30MPaに加圧されて第2予熱器20に送られ、ここで予熱されたのち、さらに加熱器21に送られて300〜400℃に加熱され、超臨界状態あるいは亜臨界状態となって熱水処理反応器16に送り込まれる。
熱水処理反応器16では、超臨界状態あるいは亜臨界状態で排水中の難分解性COD成分が加水分解され、その分解率は85%以上となる。
【0018】
熱水処理反応器16から導出された排水は、第2予熱器20に送られ、向流する高圧の純水を加熱し、さらに第1予熱器15に送られて前記排水を予熱し、さらに冷却器22にて常温にまで冷却され、減圧弁23で常圧まで減圧されたのち、一旦貯留槽24に貯められ、系外に排出される。
図1に示した実施形態において、図中破線で囲まれた部分を高温高圧熱水処理装置100とする。
【0019】
このような処理操作により、再生廃液槽7からの排水中に存在する10〜100mg/lのカルシウムイオンが過酸化水素との反応によって固体の過酸化カルシウムとなってその70%以上が分離除去されて、排水中のカルシウムイオン濃度が7mg/l以下となって高温高圧熱水処理装置100に導入されるので、カルシウムイオンが炭酸カルシウムなどの固形物となってもその析出量はわずかであり、該装置100の配管等が閉塞することがない。このため、高温高圧熱水処理装置100の長期連続運転が安定して行える。
【0020】
図2は、この発明の排水処理装置の他の例を示すものである。
この例では、前述の排煙脱硫工程から排出される排水のように、多量のカルシウムイオンと難分解性COD成分が含まれている排水が管51から第1反応槽52に送られる。第1反応槽52には管53から濃度8〜48重量%の水酸化ナトリウム水溶液(強アルカリ)が加えられ、ここでカルシウムイオンのアルカリ凝析が行われ、排水中の大部分のカルシウムイオンが水酸化カルシウムなどのカルシウム塩となって沈殿する。この水酸化カルシウムなどのカルシウム塩は第1反応槽52の底部から管54を経て系外に排出される。
【0021】
第1反応槽52の上澄み液はカルシウムイオン濃度が10〜100mg/l程度であり、この液は管55から第2反応槽56に送られる。第2反応槽56には過酸化水素貯槽57からの濃度1〜35wt%の過酸化水素水が管58を介して導入される。第2反応槽56では前記排水中のカルシウムイオンと添加された過酸化水素が反応して、先の例と同様に過酸化カルシウムの白色沈殿が生成する。
第2反応槽56からの排水は管59を経てカートリッジフィルターなどの過酸化カルシウム除去部60に送られ、過酸化カルシウムが除去される。過酸化カルシウム除去部60を通過することにより、排水中に残存するカルシウムイオン濃度は7mg/l以下となる。
この排水は先の例と同様の高温高圧熱水処理装置100に送られ、ここで排水中に含まれている難分解性COD成分が分解、除去される。
【0022】
この例のように、排煙脱硫工程から排出される排水のように、多量のカルシウムイオンが含まれている排水では、初めに水酸化ナトリウムなどの強アルカリによるアルカリ凝析を行って大部分のカルシウムイオンを除去したのち、これに過酸化水素を反応させることで、高価な過酸化水素の使用量を低減でき、消防法上の危険物である過酸化カルシウムの生成量を少なくすることもできる。
【0023】
また、過酸化カルシウム除去部13、60から導出される排水には未反応の過酸化水素が含まれ、これは新たなCOD成分となるが、この未反応の過酸化水素は後段の高温高圧熱水処理装置100内で分解されるので、別途処理する必要がない。
【0024】
以下、実験例を示す。
(例1)
図4に示した処理装置の再生廃液槽7から導出したカルシウムイオン濃度70mg/l、COD濃度760mg/l、pH13の脱離液を採取し、この脱離液200mlに対して、表1に示した純水、1wt%過酸化水素水、5wt%次亜塩素酸ナトリウム水溶液、5wt%塩酸をそれぞれ50ml添加した。
これら試薬の添加後の脱離液の性状を表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
表1の結果から、過酸化水素を添加したものではカルシウムイオン濃度が大きく低下し、液が白濁した。この白濁物質をX線回折によって分析したところ、過酸化カルシウムであることが判明した。
このことから、比較的低濃度(約100mg/l以下)のカルシウムイオンを含むアルカリ性の液体に過酸化水素を添加することで、カルシウムイオンを固形物として分離できることが判明した。
【0027】
さらに、過酸化水素の必要な添加量を検討したところ、図3に示すように、モル比でカルシウムイオン量に対して3倍以上、好ましくは5〜10倍の過酸化水素を添加することで、ほぼ全量のカルシウムイオンを固形物として分離、除去できることがわかった。
【0028】
(例2)
排煙脱硫工程から排出された排水(pH7、カルシウムイオン濃度2200mg/l、硫酸イオン濃度800mg/l、CODmn約20mg/l)150mlに15wt%水酸化ナトリウム水溶液を50ml添加し、No.5Cの濾紙(保留粒子径1μm)にて濾過した。濾液のカルシウムイオン濃度は30mg/l、pH13.5であった。
この濾液110mlに35wt%過酸化水素水を3ml(モル比で490倍)添加して撹拌したところ、白濁が生じた。この液をNo.5Cの濾紙にて濾過して得られた濾液のカルシウムイオン濃度は5.6mg/lで、カルシウムイオン除去率81%であった。
【0029】
(例3)
純水150mlに塩化カルシウム508mgを溶解して、カルシウムイオン濃度は1200mg/lにカルシウム水溶液を作成した。このカルシウム水溶液に9wt%水酸化ナトリウム水溶液50mlを添加したところ、水酸化カルシウムの沈殿が生じた(アルカリ凝析)。このものをNo.5Cの濾紙で濾過し、濾液のカルシウムイオン濃度を測定したところ28mg/l、pH13.6であった。
この濾液110mlに35wt%過酸化水素水を3ml(モル比で530倍)添加したところ、白濁が生じた。この液をNo.5Cの濾紙にて濾過して得られた濾液のカルシウムイオン濃度は6.7mg/lで、カルシウムイオン除去率76%であった。
【符号の説明】
【0030】
2・・吸着筒、4・・再生液貯留槽、7・・再生廃液槽、9・・反応槽、10・・過酸化水素貯槽、13・・過酸化カルシウム除去部、100・・高温高圧熱水処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルシウムイオンを含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去することを特徴とする排水処理方法。
【請求項2】
カルシウムイオンと難分解性COD成分を含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去したのち、さらに高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解することを特徴とする排水処理方法。
【請求項3】
カルシウムイオンを含む排水に強アルカリを添加して大部分のカルシウムイオンをカルシウム塩として分離、除去したのち、さらに過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去することを特徴とする排水処理方法。
【請求項4】
カルシウムイオンと難分解性COD成分を含む排水に強アルカリを添加して大部分のカルシウムイオンをカルシウム塩として分離、除去したのち、さらに過酸化水素を添加して過酸化カルシウムを生成させて除去し、さらに高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解することを特徴とする排水処理方法。
【請求項5】
過酸化水素の添加量がモル比でカルシウムイオンの3倍以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の排水処理方法。
【請求項6】
カルシウムイオンを含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部を備えたことを特徴とする排水処理装置。
【請求項7】
カルシウムイオンと難分解性COD成分を含むアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部と、過酸化カルシウム除去部からの水を高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解する高温高圧熱水処理部を備えたことを特徴とする排水処理装置。
【請求項8】
カルシウムイオンを含む排水に強アルカリを添加する強アルカリ添加部と、カルシウムイオンと強アルカリとの反応によって生成したカルシウム塩を除去するカルシウム塩除去部と、カルシウム塩除去部からのアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部を備えたことを特徴とする排水処理装置。
【請求項9】
カルシウムイオンと難分解性COD成分を含む排水に強アルカリを添加する強アルカリ添加部と、カルシウムイオンと強アルカリとの反応によって生成したカルシウム塩を除去するカルシウム塩除去部と、カルシウム塩除去部からのアルカリ性の排水に過酸化水素を添加する過酸化水素供給部と、カルシウムイオンと過酸化水素との反応で生成した過酸化カルシウムを除去する過酸化カルシウム除去部と、過酸化カルシウム除去部からの水を高温高圧熱水処理して難分解性COD成分を分解する高温高圧熱水処理部を備えたことを特徴とする排水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−177665(P2011−177665A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45233(P2010−45233)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000217686)電源開発株式会社 (207)
【Fターム(参考)】