説明

排水栓装置

【課題】構造の簡略化や部品点数の削減により安価な排水栓装置を提供する。
【解決手段】栓蓋310の昇降により排水口521を開閉する排水栓部300と、押しボタン110の操作部100と、押しボタン110の動作を栓蓋310へ伝達し栓蓋310を昇降させる伝達部と、栓蓋310を上昇させる方向へ付勢する付勢部と、栓蓋310および押しボタン110の位置を制御するロック機構を備え、伝達部は、押しボタン110の昇降動作と栓蓋310の昇降動作とを連動させる伝達部材と、押しボタン110を押す力の方向を反転させて栓蓋へ伝達する動作反転部とを有し、付勢部の付勢力に対抗しつつ押しボタン110を押す力を栓蓋310へ伝達して栓蓋310を下降可能とされ、ロック機構は、栓蓋310が下降し排水口521を閉じた状態および押しボタン110が下降した状態を保持可能で、動作反転部およびロック機構は、ケーシング200に収納され一体化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、排水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ポップアップ式などと呼ばれる排水栓装置がある。ポップアップ式の排水栓装置には、例えば浴槽のフランジなどに設置された操作部と、栓蓋と、を連結したレリースワイヤが設けられている。そして、使用者は、操作部の手動ボタンにより栓蓋を遠隔操作し、排水口を開閉させることができる。
【0003】
ここで、押しボタンが押し込まれた時に押し込みボタンを押し込み状態で保持し、解除ボタンが押し込まれた時に押しボタンの保持を解除する排水栓装置がある(特許文献1)。しかしながら、特許文献1に記載された排水栓装置は、栓蓋を開ける時に押圧する押しボタンと、栓蓋を閉じる時に押圧する解除ボタンと、が設けられている。そのため、排水口を開閉させるときの操作が煩雑になるという問題がある。また、栓蓋が上昇しているときに、すなわち排水口が開いているときに、例えば使用者が栓蓋を踏むと、排水栓装置が破損するおそれがある。
【0004】
また、操作部の押し操作毎に栓蓋を昇降させ、排水口の開口状態を保持可能な遠隔操作式排水栓装置がある(特許文献2)。しかしながら、特許文献2に記載された遠隔操作式排水栓装置では、特許文献1に記載された排水栓装置と同様に、栓蓋が上昇しているときに例えば使用者が栓蓋を踏むと、遠隔操作式排水栓装置が破損するおそれがある。
【0005】
これに対して、本発明者の検討の結果、操作ボタンの昇降状態と、栓蓋の昇降状態と、を同期させることで、例えば使用者が栓蓋を踏んだ場合でも排水栓装置の破損を防止できることが判明した。より具体的には、操作ボタンによる伝達力の方向を反転させ、その反転させた伝達力を栓蓋に伝えることで、排水栓装置の破損を防止できることが判明した。しかしながら、伝達力の方向を反転させる反転機構と、排水口の開閉状態を保持するロック機構と、が必要とであるため、装置の構造が複雑化するという点においては改善の余地がある。あるいは、部品点数の削減やコスト低減が困難であるという点においては改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−197503号公報
【特許文献2】特開2004−278164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、構造の簡略化や部品点数の削減やコスト低減を図ることができる排水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、ケーシングと、栓蓋を有し、前記栓蓋の昇降により浴槽の排水口を開閉する排水栓部と、押しボタンを有し、前記押しボタンを押す操作を入力可能な操作部と、前記押しボタンの動作を前記栓蓋へ伝達し前記栓蓋を昇降させる伝達部と、前記栓蓋を上昇させる方向へ付勢する付勢部と、前記栓蓋および前記押しボタンの位置を制御するロック機構と、を備え、前記伝達部は、前記押しボタンの昇降動作と前記栓蓋の昇降動作とを連動させる伝達部材と、前記伝達部材の途中に設けられ、前記押しボタンを押す力の方向を反転させて前記栓蓋へ伝達する動作反転部と、を有し、前記付勢部の付勢力に対抗しつつ前記押しボタンを押す力を前記栓蓋へ伝達して前記栓蓋を下降可能とされ、前記ロック機構は、前記栓蓋が下降し前記排水口を閉じた状態および前記押しボタンが下降した状態を保持可能であり、前記動作反転部および前記ロック機構は、前記ケーシングに収納され一体化されてなることを特徴とする排水栓装置である。
【0009】
この排水栓装置によれば、栓蓋の昇降状態と、押しボタンの昇降状態と、が同期する。そのため、使用者は、浴槽の内部を覗き込まなくとも押しボタンの昇降状態から排水口の開閉状態を直感的に把握することができる。つまり、排水口の開閉状態を使用者に分かりやすく伝えることができる。また、動作反転部およびロック機構がケーシングに収納され一体化されているため、排水栓装置の構造の簡略化を図ることができる。これにより、部品点数の削減やコスト低減を図ることができる。
【0010】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記伝達部材は、前記押しボタンと前記動作反転部との間に配置された第1の伝達部材と、前記動作反転部と前記栓蓋との間に配置された第2の伝達部材と、を有し、前記ケーシングは、軸とカム溝とを有し、前記軸を中心として回動可能な回転体と、前記ケーシングの内部で前記軸に対して相対的に移動可能であって前記カム溝の内部を移動可能なピンと、を収納し、前記回転体は、前記回転体と、前記第1の伝達部材と、が接続された第1の接続部と、前記軸からみて前記第1の接続部とは反対の側に設けられ、前記回転体と、前記第2の伝達部材と、が接続された第2の接続部と、を有し、前記第1の伝達部材が前記押しボタンの側へ向かう方向に前記付勢部により付勢されてなり、前記ロック機構は、前記押しボタンが押されると、前記押しボタンを押す力が前記第1の伝達部材により伝達されて前記回転体が回転し、前記付勢部の付勢力により前記ピンが前記カム溝の内部を案内されることで前記押しボタンを下降状態にロックし、前記ロックされた下降状態から前記押しボタンが押されてさらに下降すると、前記ロックが解除され前記付勢部の付勢力により前記押しボタンを上昇させることを特徴とする排水栓装置である。
【0011】
この排水栓装置によれば、より簡単な構造を有する回転体を利用することで、ロック機構および動作反転部をケーシングに収納させ一体化することができる。これにより、部品点数の削減やコスト低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の態様によれば、構造の簡略化や部品点数の削減やコスト低減を図ることができる排水栓装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態にかかる排水栓装置を表す概略模式図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる排水栓装置を表す概略模式図である。
【図3】本実施形態にかかる排水栓装置が設置された浴槽を表す斜視模式図である。
【図4】本実施形態のケーシングの内部構造を表す分解模式図である。
【図5】ワイヤの連結構造を説明するための断面模式図である。
【図6】ワイヤの連結構造を説明するための断面模式図である。
【図7】図5に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。
【図8】レリースワイヤの連結構造を説明するための平面模式図である。
【図9】レリースワイヤの固定構造を表す斜視模式図である。
【図10】本実施形態のワイヤガイドを表す斜視模式図である。
【図11】図8に表した切断面B−Bにおける断面模式図である。
【図12】インナーワイヤが回転体の第2の溝に嵌った状態を表す斜視模式図である。
【図13】本実施形態の回転体を表す斜視模式図である。
【図14】本実施形態のケーシングに形成されたガイド凹部を表す斜視模式図である。
【図15】本実施形態のロック機構の動作を説明するための模式図である。
【図16】本実施形態のロック機構の動作を説明するための模式図である。
【図17】本実施形態のロック機構の動作を説明するための模式図である。
【図18】本実施形態のロック機構の動作を説明するための模式図である。
【図19】カム溝に対するロックピンの相対的な移動を説明するための平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1および図2は、本発明の実施の形態にかかる排水栓装置を表す概略模式図である。 また、図3は、本実施形態にかかる排水栓装置が設置された浴槽を表す斜視模式図である。
なお、図1は、開栓状態の排水栓装置を表す概略模式図である。また、図2は、閉栓状態の排水栓装置を表す概略模式図である。
【0015】
本実施形態にかかる排水栓装置は、操作部100と、ケーシング200と、排水栓部300と、を備える。図3に表したように、本実施形態にかかる排水栓装置は、浴槽500に取り付けられ使用される。
【0016】
操作部100は、押しボタン(操作ボタン)110とケース120とを有し、浴槽500の上部に形成されたフランジ510に取り付けられている。使用者は、押しボタン110を押すことができる。つまり、操作部100は、押しボタン110を押す操作を入力可能とされている。排水栓部300は、栓蓋310とケース320とを有し、浴槽500の下部に形成された底部520に取り付けられている。なお、操作部100は、浴槽500の近傍に設けられた図示しないカウンタに取り付けられていてもよい。使用者は、押しボタン110を押す毎に栓蓋310を昇降させることができる。つまり、使用者は、押しボタン110を操作することで栓蓋310を遠隔操作することができる。
【0017】
ケーシング200は、上方へ延在する管203を有し、管203の上端部において操作部100と連結されてなる。ケーシング200は、後に詳述する伝達部や、付勢部や、ロック機構を収納する。伝達部は、伝達部材と、動作反転部と、増幅部と、を有し、押しボタン110を押すことによる押しボタン110の動作を栓蓋310へ伝達することができる。より具体的には、伝達部材は、押しボタン110と動作反転部との間に配置されたワイヤ(第1の伝達部材)211と、動作反転部と栓蓋310との間に配置されたレリースワイヤ(第2の伝達部材)212と、を有する。図1および図2に表したように、ケーシング200は、ワイヤ211およびレリースワイヤ212の全部ではなく一部を収納している。
【0018】
レリースワイヤ212は、アウターチューブ212aと、インナーワイヤ212bと、を有する。インナーワイヤ212bは、アウターチューブ212aの内部を移動可能で状態で設けられている。ワイヤ211およびレリースワイヤ212は、浴槽500のフランジ510と底部520とに連結されたガイド筒530に内蔵されている。ワイヤ211は、ケーシング200の管203に内蔵されている。なお、第1の伝達部材211は、第2の伝達部材212と同様に、レリースワイヤであってもよい。
【0019】
排水栓部300の栓蓋310は、図示しない排水口金具に設けられている。図示しない排水口金具は、浴槽500の底部520に形成された排水口521に設けられている。栓蓋310は、昇降動作により排水口521の開栓状態と閉栓状態とを切り替えることができる。
排水栓部300のケース320は、栓蓋310の下方に設けられている。ケース320は、外ケース321と内ケース322とを有する。外ケース321と内ケース322とは、互いに嵌合され、上端面および下端面において貫通孔をそれぞれ有する。
【0020】
また、排水栓部300は、ピン323を有する。ピン323は、ケース320の内部において昇降可能な状態で設けられている。ピン323の上部は、外ケース321の上端面に形成された貫通孔を突き抜け、ケース320の外部に露出している。一方、ピン323の下部には、レリースワイヤ212のインナーワイヤ212bが内ケース322の貫通孔を突き抜けて固定されている。レリースワイヤ212のアウターチューブ212aは、内ケース322に固定されている。
【0021】
本実施形態にかかる排水栓装置では、図1に表したように、排水口521の開栓状態(栓蓋310の上昇状態)において、押しボタン110は、上昇状態すなわち操作部100のケース120から上方へ突出した状態となっている。言い換えれば、押しボタン110の側面が操作部100のケース120から上方へ露出した状態となっている。
【0022】
この状態から押しボタン110が押されて下方へ移動すると、図2に表したように、押しボタン110は、下降状態すなわち操作部100のケース120に収納された状態となる。言い換えれば、押しボタン110の側面が操作部100のケース120で隠蔽された状態となる。そして、押しボタン110の上面と、操作部100のケース120の上面と、は、略同一面となる。このとき、栓蓋310は、下降状態となり排水口521を塞ぐ。すなわち、排水口521が閉栓状態となる。続いて、この状態から押しボタン110が上方へ移動すると、押しボタン110は、図1に関して前述した状態へと遷移する。
【0023】
このように、本実施形態にかかる排水栓装置では、栓蓋310の昇降状態と、押しボタン110の昇降状態と、が同期する。すなわち、栓蓋310が上昇状態にあるときには、押しボタン110は、上昇状態にある。一方、栓蓋310が下降状態にあるときには、押しボタン110は、下降状態にある。ワイヤ211およびレリースワイヤ212は、押しボタン110を押す力を栓蓋310へ伝達し、押しボタン110の昇降動作と、栓蓋310の昇降動作と、を連動させることができる。
【0024】
次に、本実施形態のケーシング200の内部構造について、図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態のケーシングの内部構造を表す分解模式図である。
【0025】
本実施形態のケーシング200の内部には、パッキン220と、ワイヤガイド230と、回転体(増幅部、動作反転部)340と、付勢部250と、が収納されている。パッキン220は、例えば操作部100の押しボタン110とケース120との間の隙間から浸入した水(加熱されたお湯を含む)がワイヤガイド230や回転体240や付勢部250の側へ浸入することを防止する。付勢部250は、例えば「ねじりコイルばね」などと呼ばれるばねである。付勢部250は、ケーシング200と回転体240とに係合されて栓蓋310を上昇させる方向すなわち押しボタン110を上昇させる方向に付勢している。
【0026】
回転体240は、栓蓋310および押しボタン110の位置を制御するロック機構を有する。つまり、本実施形態にかかる排水栓装置では、動作反転部とロック機構とは、1つのケーシング200に収納され一体化されている。これによれば、部品点数の削減やコスト削減を図ることができる。また、回転体240は、外周に形成された第1の溝241および第2の溝242を有する。ワイヤガイド230および回転体240については、後に詳述する。
【0027】
パッキン220、ワイヤガイド230、回転体240、および付勢部250は、ケーシング200に取り付けられた蓋270により覆われている。ケーシング200の内周面には、雌ねじ201が形成されている。一方、蓋270の外周面には、雄ねじ711が形成されている。ケーシング200と蓋270とは、互いに螺合することで、パッキン220と、ワイヤガイド230と、回転体240と、付勢部250と、を隠蔽することができる。
【0028】
なお、ケーシング200と蓋270との接合方法は、螺合だけに限定されず、溶着や接着であってもよい。ケーシング200と蓋270とが溶着あるいは接着された場合には、パッキン220を設ける必要はない。また、図4に表したケーシング200のようには、ケーシング200の外形に段差部を設ける必要はない。そのため、部品点数の削減や、構造の簡略化などを図ることができる。また、コスト削減を図ることができる。
【0029】
図5および図6は、ワイヤの連結構造を説明するための断面模式図である。
また、図7は、図5に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。
なお、図5は、押しボタン110が下降状態にある場合を表している。また、図6は、押しボタン110が下降状態からさらに下方へ押された状態を表している。また、図5および図6では、蓋270、パッキン220、およびワイヤガイド230を省略している。
【0030】
ワイヤ211は、第1のワイヤ211aと、第2のワイヤ211bと、を有する。第1のワイヤ211aの一端は、一端が押しボタン110に接続された連結体130に固定されている。第1のワイヤ211aの他端は、第2のワイヤ211bの一端に固定されている。第2のワイヤ211bの他端は、回転体240の第1の溝241(図4参照)に適宜固定されている。図7に表したように、ケーシング200の管203は、二重管の構造を有する。ワイヤ211は、ケーシング200の管203の内管203bの内部を移動することができる。一方、連結体130は、ケーシング200の管203の外管203aと内管203bとの間の空間を移動することができる。
【0031】
回転体240は、軸243(図13参照)を有する。一方、ケーシング200は、軸受け部205を有する。回転体240の軸243がケーシング200の軸受け部205と係合することで、回転体240は、軸243を中心として回動することができる。
【0032】
押しボタン110が押されて図6に表した矢印A1の方向へ移動すると、連結体130を介して押しボタン110と連結されたワイヤ211は、下方すなわち回転体240の側へ移動する。そして、押しボタン110を押す力は、連結体130およびワイヤ211を介して回転体240へ伝達される。そうすると、回転体240は、軸243を中心として図6に表した矢印A2の方向へ回動する。このとき、図4に関して前述したように、付勢部250は、栓蓋310を上昇させる方向すなわち押しボタン110を上昇させる方向に付勢しているため、回転体240は、付勢部250の付勢力に対抗して回動する。
【0033】
一方、押しボタン110が図6に表した矢印A1とは反対の方向へ移動すると、ワイヤ211は、付勢部250の付勢力によって上方すなわち回転体240とは反対の側へ移動する。そして、回転体240は、付勢部250の付勢力によって軸243を中心として図6に表した矢印A2とは反対の方向へ回動する。
【0034】
第1のワイヤ211aの剛性は、第2のワイヤ211bの剛性よりも高い。また、第1のワイヤ211aの長さは、第2のワイヤ211bの長さよりも長い。これによれば、押しボタン110と回転体240との間の距離が比較的長い場合でも、ワイヤ211は、押しボタン110を押す力をより確実に回転体240へ伝達することができる。また、第2のワイヤ211bは、回転体240の第1の溝241に嵌った状態で固定されている。そのため、第2のワイヤ211bが回転体240の第1の溝241から外れることを抑制することができる。
【0035】
なお、図4に関して前述したように、例えば操作部100の押しボタン110とケース120との間の隙間から浸入した水は、ケーシング200の管203の外管203aと内管203bとの間の空間を流れる。そして、ガイド筒530(図3参照)を流れて既存の排水管へ導かれる。
【0036】
図8は、レリースワイヤの連結構造を説明するための平面模式図である。
また、図9は、レリースワイヤの固定構造を表す斜視模式図である。
また、図10は、本実施形態のワイヤガイドを表す斜視模式図である。
また、図11は、図8に表した切断面B−Bにおける断面模式図である。
また、図12は、インナーワイヤが回転体の第2の溝に嵌った状態を表す斜視模式図である。
また、図13は、本実施形態の回転体を表す斜視模式図である。
なお、図8では、蓋270およびパッキン220を省略している。
【0037】
本実施形態のワイヤガイド230は、ケーシング200に固定されている。より具体的には、図10に表したように、ワイヤガイド230は、脚部233を有する。一方、図5および図8に表したように、ケーシング200は、脚受け部207を有する。ワイヤガイド230の脚部233がケーシング200の脚受け部207と係合することで、ワイヤガイド230は、ケーシング200に固定される。すなわち、ワイヤガイド230は、回転体240とは異なり、ケーシング200に対して回転するわけではない。なお、脚部233および脚受け部207の数は、特に限定されるわけではない。
【0038】
図9に表したように、レリースワイヤ212は、アウターチューブ212aの一部に設けられた突起部212cを有する。一方、図9および図10に表したように、ワイヤガイド230は、孔231を有する。図9に表した矢印A3のように、レリースワイヤ212の突起部212cをワイヤガイド230の孔231と嵌合させることで、レリースワイヤ212をワイヤガイド230に固定することができる。前述したように、ワイヤガイド230は、ケーシング200に固定されている。そのため、アウターチューブ212aは、ワイヤガイド230を介してケーシング200に固定される。
【0039】
インナーワイヤ212bの一端は、回転体240の第2の溝242(図4参照)に適宜固定されている。このとき、図11および図12に表したように、インナーワイヤ212bは、回転体240の第2の溝242に嵌った状態で固定されている。さらに、図8および図11に表したように、インナーワイヤ212bは、回転体240の第2の溝242の外側においてワイヤガイド230に形成されたガイド壁235により覆われている。そのため、インナーワイヤ212bが回転体240の第2の溝242から外れることをより確実に抑制することができる。
図1および図2に関して前述したように、インナーワイヤ212bの他端は、排水栓部300のピン323に固定されている。
【0040】
図6に関して前述したように、押しボタン110が押されて図8に表した矢印A1の方向へ移動すると、回転体240は、軸243を中心として図8に表した矢印A2の方向へ回動する。そうすると、回転体240の第2の溝242に固定されたインナーワイヤ212bは、図8に表した矢印A3の方向へ移動する。そうすると、インナーワイヤ212bの他端に固定された排水栓部300のピン323は、下降する。これによれば、ピン323により支持されていた栓蓋310は、支持を失い自重により下降して排水口521を閉栓状態とする。
【0041】
一方、押しボタン110が図8に表した矢印A1とは反対の方向へ移動すると、回転体240は、軸243を中心として図8に表した矢印A2とは反対の方向へ回動する。そうすると、回転体240の第2の溝242に固定されたインナーワイヤ212bは、図8に表した矢印A3とは反対の方向へ移動する。そうすると、インナーワイヤ212bの他端に固定された排水栓部300のピン323は、上昇する。これによれば、栓蓋310は、ピン323により支持され上昇して排水口521を開栓状態とする。
【0042】
このようにして、栓蓋310の昇降状態と、押しボタン110の昇降状態と、を同期させることができる。言い換えれば、押しボタン110の昇降動作と、栓蓋310の昇降動作と、を連動させることができる。つまり、回転体240は、押しボタン110の動作による駆動力の方向を反転させて栓蓋310へ伝達する動作反転部としての機能を有する。
【0043】
これによれば、使用者は、浴槽500の内部を覗き込まなくとも押しボタン110の昇降状態から排水口の開閉状態を直感的に把握することができる。つまり、本実施形態にかかる排水栓装置によれば、排水口の開閉状態を使用者に分かりやすく伝えることができる。
【0044】
また、排水口521の開栓状態において、使用者が例えば足で栓蓋310を踏みつけるなどして無理に栓蓋310を押し下げると、栓蓋310の動作による駆動力は、ピン323を介してインナーワイヤ212bに伝達される。そうすると、インナーワイヤ212bは、図8に表した矢印A3の方向へ移動する。そうすると、回転体240は、付勢部250の付勢力に対抗しつつ図8に表した矢印A2の方向へ回動する。そうすると、ワイヤ211および押しボタン110は、下降する。
【0045】
つまり、排水口521の開栓状態においては、押しボタン110は、自由に下降可能である。そのため、排水口521の開栓状態において、使用者が例えば足で栓蓋310を踏みつけるなどして無理に栓蓋310を押し下げても、排水栓装置が破損することを抑制することができる。
【0046】
図4および図13に表したように、回転体240の第2の溝242は、回転体240の軸243からみて第1の溝241とは反対の側に設けられている。そのため、図8に表したように、レリースワイヤ212のインナーワイヤ212bと、回転体240の第2の溝242と、の接続部(第1の接続部)211dは、回転体240の軸243からみて、ワイヤ211と、回転体240の第1の溝241と、の接続部(第2の接続部)212dとは反対の側に位置する。
【0047】
また、第1の接続部211dと、回転体240の軸243と、の間の距離D1は、第2の接続部212dと、回転体240の軸243と、の間の距離D2よりも長い。そのため、てこの原理あるいは力のモーメントにより、レリースワイヤ212のインナーワイヤ212bが伝達する力は、ワイヤ211が伝達する力よりも大きい。言い換えれば、ワイヤ211が伝達する力は、回転体240により増幅されてレリースワイヤ212のインナーワイヤ212bにより伝達される。つまり、回転体240は、押しボタン110を押す力を増幅して栓蓋310へ伝達する増幅部としての機能を有する。
【0048】
ここで、排水口521の開栓状態すなわち栓蓋310の上昇状態は、付勢部250の付勢力を1つの要素あるいは要因として維持される。つまり、付勢部250が回転体240を図8に表した矢印A2とは反対の方向へ付勢する力を1つの要素あるいは要因として、排水口521の開栓状態すなわち栓蓋310の上昇状態が維持される。そのため、付勢部250の付勢力が比較的小さい場合には、排水時の水圧による力や排水時の引き込み力により栓蓋310の上昇状態が維持できない場合がある。
【0049】
これに対して、本実施形態にかかる排水栓装置によれば、付勢部250の付勢力をより大きくすることで、排水時において排水口521の開栓状態すなわち栓蓋310の上昇状態を維持することができる。すなわち、押しボタン110を押す力を回転体240が増幅して栓蓋310へ伝達する増幅部として機能するため、付勢部250の付勢力をより大きくしても、押しボタン110を押すために必要な力を低減することができる。そのため、押しボタン110の操作時における使用者への負担を低減することができる。これにより、排水時における水流の勢いで排水口521が閉栓状態となることを抑制し、より確実に排水を実行することができる。
【0050】
また、より簡単な構造を有する回転体240を利用することで、押しボタン110を押す力が増幅され栓蓋310へ伝達される。そのため、部品点数およびコストの削減を図ることができる。
【0051】
さらに、第1の接続部211dと、回転体240の軸243と、の間の距離D1は、第2の接続部212dと、回転体240の軸243と、の間の距離D2よりも長いため、押しボタン110の昇降距離(ストローク)は、栓蓋310の昇降距離(ストローク)よりも長い。そのため、栓蓋310が上昇した場合における押しボタン110の上昇距離は、比較的長い(図1および図8参照)。これにより、押しボタン110の上昇状態を使用者が視認しやすくなり、排水口の開閉状態をより分かりやすく使用者に伝えることができる。
【0052】
次に、本実施形態のロック機構について、図面を参照しつつ説明する。
図14は、本実施形態のケーシングに形成されたガイド凹部を表す斜視模式図である。 ケーシング200の底部208には、ガイド凹部209が設けられている(図4および図7参照)。ガイド凹部209は、径方向に延在している(図15参照)。また、ガイド凹部209の内部には、ロックピン260が設けられている。ロックピン260は、基台261と、基台261から突出した凸部263と、を有し、図14に表した矢印A4および矢印A5の方向に移動することができる。つまり、ロックピン260は、回転体240の軸243(図13参照)あるいはケーシング200の軸受け部205(図5参照)に対して相対的に移動することができる。
【0053】
図13に表したように、回転体240は、ロックピン260の凸部263が内部を移動可能なカム溝245を有する。回転体240の軸243がケーシング200の軸受け部205と係合したときには、カム溝245の底面245eは、ロックピン260の凸部263の上面263aと対向する。
このように、本実施形態のロック機構は、ガイド凹部209と、ロックピン260と、カム溝245と、を有する。
【0054】
カム溝245は、第1のコーナ部245aと、第2のコーナ部245bと、第3のコーナ部245cと、第4のコーナ部245dと、を有する。第1〜第4のコーナ部245a、245b、245c、245dの径は、ロックピン260の凸部263の径と略同じあるいはそれよりも大きい。そして、カム溝245は、第1〜第4のコーナ部245a、245b、245c、245dのそれぞれにおいて、ロックピン260を保持可能である。図13に表したように、カム溝245の底面245eに対して垂直にみたときに、カム溝245の形状は、略ハート状である。
【0055】
図15〜図18は、本実施形態のロック機構の動作を説明するための模式図である。
また、図19は、カム溝に対するロックピンの相対的な移動を説明するための平面模式図である。
なお、図15(a)、図16(a)、図17(a)、および図18(a)は、押しボタンの昇降状態を表す断面模式図である。
また、図15(b)、図16(b)、図17(b)、および図18(b)は、回転体およびロックピンの位置を表す平面模式図である。
また、図15(c)、図16(c)、図17(c)、および図18(c)は、栓蓋の昇降状態を表す断面模式図である。
また、図15(b)、図16(b)、図17(b)、および図18(b)では、蓋270、パッキン220、およびワイヤガイド230を省略している。
また、図19は、ロックピン260の側からカム溝245を眺めたときの平面模式図である。
【0056】
図15(a)および図15(c)に表したように、押しボタン110が上昇状態にあるとき、栓蓋310は、排水栓部300のピン323により支持され上昇状態にある(排水口521の開栓状態)。このとき、図15(b)および図19に表したように、ロックピン260は、カム溝245の第1のコーナ部245aに位置する。すなわち、ロックピン260がカム溝245の第1のコーナ部245aに位置(到達)することにより、押しボタン110の上昇状態および栓蓋310の上昇状態(排水口521の開栓状態)が保持される(第1のロック状態)。
【0057】
なお、この状態において、使用者が例えば足で栓蓋310を踏みつけるなどして無理に栓蓋310を押し下げた場合、栓蓋310の動作による駆動力は、ピン323を介してインナーワイヤ212bに伝達される。そうすると、インナーワイヤ212bは、ロック機構の第1のロック状態を解除して、回転体240を、付勢部250の付勢力に対抗しつつ図15(b)に表した矢印A12の方向へ回動する。そうすると、ワイヤ211および押しボタン110は、下降する。これにより、栓蓋310を踏みつけるなどして無理な力を加えても排水栓装置が破損することを抑制することができる。
【0058】
続いて、使用者が押しボタン110を図15(a)に表した矢印A11の方向に押すと、押しボタン110の下降動作による駆動力がワイヤ211により回転体240へ伝達される。そのため、回転体240は、付勢部250の付勢力に対抗しつつ図15(b)に表した矢印A12の方向へ回動する。そうすると、ロックピン260は、ガイド凹部209の内部を移動しつつ、図19に表した矢印A21のようにカム溝245の内部を移動する。つまり、第1のロック状態が解除される。また、排水栓部300のピン323は、下降する。
【0059】
そして、図16(b)および図19に表したように、ロックピン260がカム溝245の第2のコーナ部245bに到達すると、押しボタン110および排水栓部300のピン323の下降動作が停止する。つまり、ロックピン260がカム溝245の第2のコーナ部245bに到達したときに、押しボタン110および排水栓部300のピン323は、最下端の位置に到達する。
【0060】
このとき、図16(c)に表したように、排水栓部300のピン323は、栓蓋310から離れ、栓蓋310を支持していない。そのため、栓蓋310は、排水栓部300のピン323による支持を失い下降する。これにより、排水口521は、閉栓状態となる。
【0061】
続いて、使用者が押しボタン110から手を離すと、回転体240は、付勢部250の付勢力により図16(b)に表した矢印A13の方向へ回動する。そうすると、回転体240の回動による駆動力が、ワイヤ211およびレリースワイヤ212により押しボタン110および排水栓部300のピン323へそれぞれ伝達される。そのため、押しボタン110および排水栓部300のピン323は、最下端の位置から上昇する。
【0062】
またこのとき、ロックピン260は、ガイド凹部209の内部を移動しつつ、図19に表した矢印A22のようにカム溝245の内部を移動する。そして、図17(b)および図19に表したように、ロックピン260がカム溝245の第3のコーナ部245cに到達し保持されると、押しボタン110および排水栓部300のピン323の上昇動作が停止する。
【0063】
このとき、図17(c)に表したように、排水栓部300のピン323は、最下端の位置から僅かに上昇するが、栓蓋310から離れ、栓蓋310を支持していない。そのため、排水口521は、閉栓状態のままで保持される。つまり、図17(a)〜図17(c)に表したように、ロックピン260がカム溝245の第3のコーナ部245cに到達し保持されることにより、押しボタン110の下降状態および栓蓋310の下降状態(排水口521の閉栓状態)が保持される(第2のロック状態)。
【0064】
続いて、使用者が押しボタン110を図17(a)に表した矢印A14の方向に押すと、押しボタン110の下降動作による駆動力がワイヤ211により回転体240へ伝達される。そのため、回転体240は、付勢部250の付勢力に対抗しつつ図17(b)に表した矢印A15の方向へ回動する。そうすると、ロックピン260は、ガイド凹部209の内部を移動しつつ、図19に表した矢印A23のようにカム溝245の内部を移動する。つまり、第2のロック状態が解除される。また、排水栓部300のピン323は、下降する。
【0065】
そして、図18(b)および図19に表したように、ロックピン260がカム溝245の第4のコーナ部245dに到達すると、押しボタン110および排水栓部300のピン323の下降動作が停止する。つまり、ロックピン260がカム溝245の第4のコーナ部245dに到達したときに、押しボタン110および排水栓部300のピン323は、最下端の位置に到達する。
【0066】
このとき、図18(c)に表したように、排水栓部300のピン323は、栓蓋310から離れ、栓蓋310を支持していない。そのため、栓蓋310は、そのため、排水口521は、閉栓状態のままである。
【0067】
続いて、使用者が押しボタン110から手を離すと、回転体240は、付勢部250の付勢力により図18(b)に表した矢印A16の方向へ回動する。そうすると、回転体240の回動による駆動力が、ワイヤ211およびレリースワイヤ212により押しボタン110および排水栓部300のピン323へそれぞれ伝達される。そのため、押しボタン110および排水栓部300のピン323は、最下端の位置から上昇する。
【0068】
またこのとき、ロックピン260は、ガイド凹部209の内部を移動しつつ、図19に表した矢印A24のようにカム溝245の内部を移動する。そして、図15(b)および図19に表したように、ロックピン260がカム溝245の第1のコーナ部245cに到達し保持されると、押しボタン110および排水栓部300のピン323の上昇動作が停止する。つまり、図15(a)〜図15(c)に表したように、ロックピン260がカム溝245の第1のコーナ部245aに到達し保持されることにより、押しボタン110の下降状態および栓蓋310の下降状態(排水口521の閉栓状態)が保持される(第1のロック状態)。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、ケーシング200などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや操作部100や排水栓部300の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また例えば、ケーシング200は、排水栓部100と離れて設置されていてもよく、レリースワイヤの中間位置に設置されていてもよい。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0070】
100 操作部、 110 押しボタン、 120 ケース、 130 連結体、 140 スラストロック機構、 141 付勢部、 143 支持軸、 200 ケーシング、 201 雌ねじ、 203 管、 203a 外管、 203b 内管、 205 軸受け部、 207 脚受け部、 208 底部、 209 ガイド凹部、 211 ワイヤ、 211a 第1のワイヤ、 211b 第2のワイヤ、 211d 第1の接続部、 212 レリースワイヤ、 212a アウターチューブ、 212b インナーワイヤ、 212c 突起部、 212d 第2の接続部、 213 第1のレリースワイヤ、 213a アウターチューブ、 213b インナーワイヤ、 214 第2のレリースワイヤ、 214a アウターチューブ、 214b インナーワイヤ、 220 パッキン、 230 ワイヤガイド、 231 孔、 233 脚部、 235 ガイド壁、 240 回転体、 241 第1の溝、 242 第2の溝、 243 軸、 245 カム溝、 245a 第1のコーナ部、 245b 第2のコーナ部、 245c 第3のコーナ部、 245d 第4のコーナ部、 245e 底面、 250 付勢部、 260 ロックピン、 261 基台、 263 凸部、 263a 上面、 270 蓋、 271 雄ねじ、 300 排水栓部、 310 栓蓋、 320 ケース、 321 外ケース、 322 内ケース、 323 ピン、 500 浴槽、 510 フランジ、 520 底部、 521 排水口、 530 ガイド筒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、
栓蓋を有し、前記栓蓋の昇降により浴槽の排水口を開閉する排水栓部と、
押しボタンを有し、前記押しボタンを押す操作を入力可能な操作部と、
前記押しボタンの動作を前記栓蓋へ伝達し前記栓蓋を昇降させる伝達部と、
前記栓蓋を上昇させる方向へ付勢する付勢部と、
前記栓蓋および前記押しボタンの位置を制御するロック機構と、
を備え、
前記伝達部は、
前記押しボタンの昇降動作と前記栓蓋の昇降動作とを連動させる伝達部材と、
前記伝達部材の途中に設けられ、前記押しボタンを押す力の方向を反転させて前記栓蓋へ伝達する動作反転部と、
を有し、前記付勢部の付勢力に対抗しつつ前記押しボタンを押す力を前記栓蓋へ伝達して前記栓蓋を下降可能とされ、
前記ロック機構は、前記栓蓋が下降し前記排水口を閉じた状態および前記押しボタンが下降した状態を保持可能であり、
前記動作反転部および前記ロック機構は、前記ケーシングに収納され一体化されてなることを特徴とする排水栓装置。
【請求項2】
前記伝達部材は、
前記押しボタンと前記動作反転部との間に配置された第1の伝達部材と、
前記動作反転部と前記栓蓋との間に配置された第2の伝達部材と、
を有し、
前記ケーシングは、
軸とカム溝とを有し、前記軸を中心として回動可能な回転体と、
前記ケーシングの内部で前記軸に対して相対的に移動可能であって前記カム溝の内部を移動可能なピンと、
を収納し、
前記回転体は、
前記回転体と、前記第1の伝達部材と、が接続された第1の接続部と、
前記軸からみて前記第1の接続部とは反対の側に設けられ、前記回転体と、前記第2の伝達部材と、が接続された第2の接続部と、
を有し、前記第1の伝達部材が前記押しボタンの側へ向かう方向に前記付勢部により付勢されてなり、
前記ロック機構は、前記押しボタンが押されると、前記押しボタンを押す力が前記第1の伝達部材により伝達されて前記回転体が回転し、前記付勢部の付勢力により前記ピンが前記カム溝の内部を案内されることで前記押しボタンを下降状態にロックし、前記ロックされた下降状態から前記押しボタンが押されてさらに下降すると、前記ロックが解除され前記付勢部の付勢力により前記押しボタンを上昇させることを特徴とする請求項1記載の排水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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