説明

掘削工事の3次元表示装置及び掘削工事表示プログラム

【課題】掘削工事作業の前後関係を判断して、掘削領域の各工程毎の完成形状を自動的に生成することができる掘削工事の3次元表示装置を提供する。
【解決手段】掘削するべき領域を定義する掘削領域定義手段と、掘削するべき領域を複数の小領域に分割する領域分割手段と、複数の小領域に対して掘削順を定義する掘削順定義手段と、小領域を掘削順に掘削する場合に必要な掘削底面に付随する法面を小領域のそれぞれに対して生成する法面生成手段と、小領域の掘削底面と法面とからなる掘削形状を掘削順に表示する掘削形状表示手段とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削工事の進行状況を3次元表示する装置及び掘削工事表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建設工事の作業工程を3次元で表示するシステムは多く存在している。これらはいずれも完成形の部材形状を手作業または自動的に生成し、各工程毎の完成形を時間軸上に並べて表示することで施工工程管理などを行うものである。例えば、建物を完成する部材の三次元データと作業手順を対応させることにより施工プロセスをリアルタイムで画面上に表示可能にするために、躯体三次元データと仮設三次元データに基づいて、躯体構築作業を実施するための必要な情報、すなわち作業リスト作成、部材ユニット化、部材・作業・資源関連付け、作業量および工数見積、サイクル工程編集、山均し、工程管理・変更、計画情報出力の処理を行い、この処理結果により、時間軸上に展開する作業の手順および場所と、その作業の対象となる構成材の状況を3次元表示する施工計画管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。完成形状が決まっている建物などの施工管理には十分利用可能なシステムである。
【特許文献1】特開平07−247688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に示す施工計画管理システムにあっては、各工程毎の完成形を時間軸上に並べて表示するものであるため、地盤を掘削する工事の施工管理には使いづらいという問題がある。図18に示すように、地盤を2つの領域(領域Aと領域B)に分割して掘削を行うような場合、領域Aを掘削した後に領域Bを掘削する場合と、領域Bを掘削した後に領域Aを掘削する場合とでは、法面の向きが異なるため、工程の完成形状(掘削形状)自体が変わることになり、工程の順番が決まらないと各工程の完成形を定義することができないためである。
【0004】
事前に立案した工事計画通りに工事が進むのであれば、事前の工事計画に基づいて、各工程毎の法面の向き(完成形状)を決定することができる。しかし、大規模な地盤掘削工事においては、複数の領域を同時に掘削しながら工事を進行させる場合などがあり、同時進行の工程間で工事の進捗度合いが異なってしまう事態が発生する。このような場合、工事計画を見直す必要があり、各掘削領域の掘削順番が変更になると、法面形状が当初の工事計画時のものとは異なってしまうため、工事計画の変更がある度に法面の向き(完成形状)を定義しなおさなければならず、多大な工数を必要とするという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、掘削工事作業の前後関係を判断して、掘削領域の各工程毎の完成形状を自動的に生成することができる掘削工事の3次元表示装置及び掘削工事表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、掘削するべき領域を定義する掘削領域定義手段と、前記掘削するべき領域を複数の小領域に分割する領域分割手段と、前記複数の小領域に対して掘削順を定義する掘削順定義手段と、前記小領域を前記掘削順に掘削する場合に必要な掘削底面に付随する法面を前記小領域のそれぞれに対して生成する法面生成手段と、前記小領域の前記掘削底面と前記法面とからなる掘削形状を前記掘削順に表示する掘削形状表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明は、掘削するべき領域を定義する掘削領域定義手段と、前記掘削するべき領域を複数の小領域に分割する領域分割手段と、前記複数の小領域に対して掘削順を定義する掘削順定義手段とを備える掘削工事の3次元表示装置上のコンピュータで動作する掘削工事表示プログラムであって、前記小領域を前記掘削順に掘削する場合に必要な掘削底面に付随する法面を前記小領域のそれぞれに対して生成する法面生成ステップと、前記小領域の前記掘削底面と前記法面とからなる掘削形状を前記掘削順に表示する掘削形状表示ステップとをコンピュータに行わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、掘削領域は変わらないが作業の順序が前後するなど掘削工事の工程に変更が生じた場合に、3次元に掘削形状を自動的に求めて表示するようにしたため、容易に掘削工事の3次元可視化が可能になるという効果が得られる。また、毎日の工程打合せにおいて、進捗を反映させながら動的に掘削状況を可視化することが可能で、工程の検討・見直し、危険予測などを効率的に行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態による3次元表示装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、パソコン等のコンピュータである。このコンピュータ1によって3次元表示装置を実現する。符号2は、キーボードやマウス等から構成する入力部である。符号3は、ディスプレイ装置等で構成する表示部である。符号4は、表示部3に表示した画像を印刷するプリンタである。符号5は、掘削領域データを記憶する領域データ記憶部である。符号11は、入力部2における操作に基づいて、掘削領域の定義を行う領域定義部である。符号12は、領域定義部11において定義された掘削領域に法面を自動的に生成する法面生成部である。符号13は、領域定義部11において定義された掘削領域のデータと、法面生成部12において生成された法面データとに基づいて、掘削形状(工程終了時の完成形状)を定義して、この定義された掘削形状データを表示部3またはプリンタ4へ出力する掘削形状表示部である。
【0010】
次に、図2を参照して、図1に示す3次元表示装置の動作を説明する。図2は、図1に示す3次元表示装置の動作を示すフローチャートである。まず、作業者が入力部2から領域定義の操作を行うと、領域定義部11は、表示部3に領域の寸法データを入力するように指示する。これを受けて、作業者は、入力部2から掘削領域の寸法データと掘削深さのデータを入力する(ステップS1)。領域定義部11は、ここで入力されたデータを読取り、領域データ記憶部5に記憶する。
【0011】
次に、作業者は、入力部2を操作して、掘削領域を小領域に分割する(ステップS2)。そして、作業者は、入力部2を操作して、分割した小領域に対して掘削する順番を定義する入力を行う(ステップS3)。ここで、図3を参照して、掘削領域、小領域、掘削順番の関係について説明する。掘削領域は、建物を建造するために掘削するべき領域のことである。小領域は、掘削領域を小さい領域に分割した領域のことであり、図3に示す例においては、掘削領域を小領域Aと小領域Bに分割した例を示している。そして、掘削する順番は、初めに小領域Aを掘削して、次に小領域Bを掘削することを定義したものである。なお、図3においては、土砂を搬出するためのスロープの位置も定義した例を示している。領域データ記憶部5には、図3に示す領域を特定することが可能なデータが記憶されることになる。
【0012】
図2に戻り、次に、作業者が掘削形状を求める操作を行うと、法面生成部12は、領域データ記憶部5に記憶されているデータを参照して、小領域の掘削順番に基づいて、各小領域を掘削する場合の掘削形状(完成形)を求める(ステップS4)。このとき、法面生成部12は、各小領域の掘削底面に付随する法面を自動的に生成することにより掘削形状を求める。この掘削形状を求める詳細な動作は後述する。法面生成部12は、ここで求めた掘削形状データを掘削形状記憶部6に記憶する。
【0013】
次に、各小領域の掘削形状を求める処理が終了すると、掘削形状表示部13は、掘削形状記憶部6に記憶されている掘削形状データを読み出して、表示部3に掘削形状(完成形)を3次元表示する(ステップS5)。そして、工事作業の工程に変更があった場合、ステップS2またはステップS3に戻り、作業者は、小領域の分割を再定義する、または掘削順を変更して、作業者が掘削形状を求める操作を行う。これを受けて、法面生成部12は、変更に応じて、再度掘削形状を求める。これにより、工事作業の工程変更後の掘削形状が表示部3に表示されることになる。
【0014】
次に、図4〜図10を参照して、図2に示す掘削形状決定処理(ステップS4)の詳細動作を説明する。ここでは、処理動作の説明を簡単にするために、山留めは設けずにすべて45度の法面を設け、根切は1段階のみとし、掘削領域の底面は2つの長方形の領域A、Bで表現し、そのうち一方の領域Bに土砂搬出用のスロープを設ける(図4参照)ものとして説明する。作業手順として、作業前を時刻t0、領域Aの掘削の完了時を時刻t1、領域Bの掘削の完了時を時刻t2、スロープの撤去完了時を時刻t3として説明する。なお、以下の説明において、「∧」は論理積、「∨」は論理和、「¬」は否定を意味する。
【0015】
まず、時刻t1における掘削形状を求める処理動作を説明する。時刻t1では、領域Aの掘削のみが有効であるから、領域Aについてのみ掘削形状を求めればよい。まず、法面生成部12は、掘削領域Aの底面の4辺を求める。これにより、4つの線分が得られることになる。そして、それぞれの線分について、次の(1)〜(3)の条件を満たす平面を求める。
【0016】
条件(1):求めた線分を含む。条件(2):法線ベクトルと鉛直上向きベクトルとのなす角が45度である。条件(3):法線ベクトルが底面領域の内側を向いている。この平面は一意に決定できる。これによって、線分の数と同じ数の平面が求められる。
【0017】
次に、法面生成部12は、掘削領域Aの底面と条件(1)〜(3)を満たす平面との5つの平面の上方の領域(半空間)をそれぞれVn(nは0〜4)として、領域Aの掘削形状Vaを求める。領域Aの掘削形状Vaは、
Va = V0 ∧ V1 ∧ V2 ∧ V3 ∧ V4
で表され、台形をひっくり返したような形状になる(図5参照)。これが時刻t1における領域Aの掘削しなければならない形状である。法面生成部12は、求めた領域Aの掘削形状データを掘削形状記憶部6に記憶する。ここで、領域Aの掘削形状Vaなどは空間を示すと同時に、論理演算においては、その空間に含まれる点の集合として表している。
【0018】
次に、時刻t2における掘削形状を求める処理動作を説明する。時刻t2では領域A、Bが掘削されるが、スロープが保存されている状態である。まず、法面生成部12は、領域Aについて、前述した処理動作と同様に掘削形状Vaを求める。そして、法面生成部12は、領域Bについても領域Aと同様に、掘削底面の4辺について法面を求め、逆台形の掘削形状Vbを求め、求めた掘削形状データを掘削形状記憶部6に記憶する。この時点で掘削形状VaとVbの重複は考慮しない(図6参照)。
【0019】
一方、保存されるスロープは掘削とは条件が異なり、スロープ上面の各辺について、法面生成部12は、次の条件(4)〜(6)を満たす平面を求める。条件(4):求めた線分を含む。条件(5):法線ベクトルと鉛直上向きベクトルとのなす角が45度である。条件(6):法線ベクトルが上面領域の外側を向いている。このスロープの範囲は掘削してはならない範囲であるので、掘削してもよい範囲は、これらの上方の半空間の論理和で表すことができる。スロープ上面、および法面の上方空間をVn(nは0〜4)とすれば、スロープで保存される部分以外の空間領域Vsは、
Vs = ¬(V0 ∧ V1 ∧ V2 ∧ V3 ∧ V4)
= V0 ∨ V1 ∨ V2 ∨ V3 ∨ V4
で表すことができる(図7に示す台形の外側の空間)。
【0020】
掘削しなくてはならない空間(Va、Vb)、および保存しなくてはならない空間(Vs)が求められたことになるため、法面生成部12は、この時点の掘削形状Vを
V = (Va ∨ Vb) ∧ (Vs)
によって求める。図8に、掘削形状Vの形状の断面を示す。掘削しなければならない空間がVc、Vd、…のように多数存在し、スロープが複数存在する場合(Vs1、Vs2、Vs3、…)は、同様に処理すればよく、掘削形状Vは、
V = (Va ∨ Vb ∨ Vc ∨ Vd ∨ …)
∧ Vs1
∧ Vs2
∧ Vs3
∧ … (式1)
によって求めればよい。
【0021】
時刻t0〜t2においては、スロープはまだ取り除かれていないので、演算に含むべき有効な対象である。時刻t2における処理動作で説明したように、スロープは保存される領域として論理演算に使われるため、時刻t1においても有効であり、計算に含める必要がある。通常は地盤面の下に設定されるため時刻t1ではあえて説明しなかったが、論理的にはスロープは存在し、時刻t1においては有効な対象物として領域Aの掘削と同時に、保存されているスロープを考慮しなくてはならない。結果的に時刻t2で行う処理と全く同じ処理を時刻t1でも行うことになる。すなわち、式1を適用すればよい。
【0022】
次に、時刻t0、時刻t3における掘削形状を求める処理動作を説明する。時刻t0、時刻t3についても時刻t2の処理と同じことをすればよい。すなわち、時刻t0においては、有効な対象物は保存されるべきスロープのみであり、地盤面の下に設定されている場合は、結果的に掘削前の地盤面(つまり掘削領域は無し)に一致する。時刻t3においては、有効な対象物は領域A、Bの掘削のみであり、両者を合わせた大きな逆台形(Va∨Vb)が結果になる。これらは、いずれも式1に一致する。
【0023】
以上の処理動作によって、掘削形状記憶部6には、各時刻(t0〜t3)における掘削形状の完成形の形状データ記憶されることになる。掘削形状表示部13は、掘削形状記憶部6に記憶されている形状データを読み出して、表示部3に表示することにより、各時刻における掘削工事の完成形が表示部3に表示されることになる。
【0024】
なお、根切が多段階になっている場合も、全く同じ処理が可能である。平面的に重なっていても、二次根切の底面は一次根切よりも下(つまり後工程)にあるため、二次根切の掘削領域が有効になる時刻には、前工程の一次根切はすでに有効になっており、式1で表すことができる(図9参照)。
【0025】
また前述した説明では、簡単のため法面の勾配を45度としたが、これは実際には地盤の性状や山留めの設置状況で決まるものである。この値は通常、45度程度から鉛直(山留め壁を設置する場合や極めて硬い地盤の場合)までの範囲をとる。90度を超える場合、つまり、ハングオーバーしている場合は、前述した処理の「平面の上方」という部分を「平面の、多角形の内向き方向」と置き換えればよい(図10参照)。
【0026】
また、掘削領域やスロープ上面の形状が凸多角形の場合は、前述した処理を行えばよいが、凸多角形でない場合(内角が180度を超えるものが1つでも存在する場合)は、辺を含む平面の上方空間の論理積が正しい解にならないため、あらかじめ凸多角形に分割してから、それぞれについて前述の処理を適用すればよい。
【0027】
なお、対象が通常の地盤面であり、ハングオーバーを考慮する必要がない場合は、処理を簡略化するようにしてもよい。すなわち、平面座標(x、y)を式1のVa、Vb、…、Vs1、Vs2、…を構成する平面の式に代入してz座標を得ることで、地盤面の(x、y、z)を生成すれば処理を簡単にすることができる。この場合、保存すべき領域と掘削すべき領域とを考慮し、
Vaを構成する平面に(x、y)を代入したときの、最大z座標za、
Vbを構成する平面に(x、y)を代入したときの、最大z座標zb、
Vcを構成する平面に(x、y)を代入したときの、最大z座標zc、

Vs1を構成する平面に(x、y)を代入したときの、最小z座標zs1、
Vs2を構成する平面に(x、y)を代入したときの、最小z座標zs2、
Vs3を構成する平面に(x、y)を代入したときの、最小z座標zs3、

をそれぞれ求め、za、zb、zc、…の最小値と、zs1、zs2、zs3、…の最大値のうち、大きいほうを採用すればよい。これは式1を代数的に処理したものである。
【0028】
次に、図11〜図17を参照して、具体例を挙げて処理動作を説明する。図12〜図17に示す例は、図11に示すように、建物を建てる空間を確保するために、掘削底面の深さは−10mである。初期状態(水平な地盤面)をSTEP0とし、45度の法面を周囲に設け−10m掘削した状態がSTEP5である。また、掘削する部分と保存する部分とが並存する場合を示すため、掘削領域の中央部分に正方形の島(上面が−5m)を残す工程を例として示した。図12〜図14に示す(a)〜(f)が第1の工程である。図15〜図17に示す(g)〜(l)は、第1の工程を変形(掘削順序の変更)した第2の工程である。第1の工程と第2の工程は、STEP2の状態(c)、(i)が異なるが、掘削領域の変更はしておらず、左半分の−10mまでの掘削と、右半分の−5mまでの掘削の順序を入れ替えたものである。これらの図に示すように、掘削順序が変更になった場合であっても掘削形状を自動的に求めることが可能であるため、容易に工程変更後の掘削形状(完成形)を得ることが可能となる。
【0029】
このように、掘削工事作業の前後関係を判断して、掘削領域の形状を自動的に生成するようにしたため、容易に掘削工事における各工程後の掘削形状(完成形)を得ることが可能にあり、工事の進捗管理を効率的に行うことができる。また、掘削領域(平面に投影した多角形)とそれぞれの掘削時期を定義しておき、3次元化する時点で掘削が完了した領域を集め、それらについて、地盤特性から得られる適正な法面勾配を勘案して掘削領域(空間領域)を生成するようにしたため、簡単なコンピュータ演算処理によって実現可能となる。また、掘削工事の特性上、掘削する領域と、搬出車両用スロープなどの保存領域の両者を満足する形状を作る必要があるが、掘削領域底面、保存領域の表面、それぞれの法面を平面で表現し、これらで規定される半空間の論理演算の結果として、最終的な形状を決定ようにしたため、スロープなどの一時的な保存領域が存在する場合でも容易に掘削形状を得ることが可能となる。これにより、ある時点で生成されえる地盤面を、時刻を変化させながら、時間軸に沿って並べることで掘削工事の工程を3次元表示することが可能となる。
【0030】
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより掘削形状を求め表示する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0031】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す3次元表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】掘削領域、小領域、掘削順番の関係を示す説明図である。
【図4】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図5】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図6】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図7】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図8】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図9】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図10】図1に示す法面生成部12の詳細動作を示す説明図である。
【図11】具体例を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図12】具体例(第1の工程)を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図13】具体例(第1の工程)を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図14】具体例(第1の工程)を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図15】具体例(第2の工程)挙げて処理動作を示した説明図である。
【図16】具体例(第2の工程)を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図17】具体例(第2の工程)を挙げて処理動作を示した説明図である。
【図18】地盤を2つの領域に分割して掘削を行う場合、掘削する順番により法面の向きが異なることを示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1・・・コンピュータ(3次元表示装置)、11・・・領域定義部、12・・・法面生成部、13・・・掘削形状表示部、2・・・入力部、3・・・表示部、4・・・プリンタ、5・・・領域データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削するべき領域を定義する掘削領域定義手段と、
前記掘削するべき領域を複数の小領域に分割する領域分割手段と、
前記複数の小領域に対して掘削順を定義する掘削順定義手段と、
前記小領域を前記掘削順に掘削する場合に必要な掘削底面に付随する法面を前記小領域のそれぞれに対して生成する法面生成手段と、
前記小領域の前記掘削底面と前記法面とからなる掘削形状を前記掘削順に表示する掘削形状表示手段と
を備えたことを特徴とする掘削工事の3次元表示装置。
【請求項2】
掘削するべき領域を定義する掘削領域定義手段と、前記掘削するべき領域を複数の小領域に分割する領域分割手段と、前記複数の小領域に対して掘削順を定義する掘削順定義手段とを備える掘削工事の3次元表示装置上のコンピュータで動作する掘削工事表示プログラムであって、
前記小領域を前記掘削順に掘削する場合に必要な掘削底面に付随する法面を前記小領域のそれぞれに対して生成する法面生成ステップと、
前記小領域の前記掘削底面と前記法面とからなる掘削形状を前記掘削順に表示する掘削形状表示ステップと
をコンピュータに行わせることを特徴とする掘削工事表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate