説明

掘削装置及び掘削方法

【課題】
掘削装置のオーガヘッドに取り付けた拡大ヘッドの掘削径及掘削孔壁の連続性を、簡易な構造により地上で確認できるようにする。
【解決手段】
オーガヘッド7を回転駆動する掘削ロッド4に沿って、その両側に配置された外ロッド8を、油圧ジャッキ20aで掘削ロッド3に対して相対的に上下動できるようにする。その上下動により、外ロッド8の下端部及び掘削ロッド3に取り付けられたパンタグラフを構成する拡大ヘッド73の拡大翼73aを拡縮する。オペレータは、外ロッド8の掘削ロッド3に対する相対変位量に基づき、拡大ヘッド73(一対の拡大翼73a)の拡大量、即ち、その掘削径を確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡大ヘッドを備えたオーガヘッドを有する掘削装置及びこれを用いた掘削方法に関し、特に、容易にオーガヘッドの拡大翼で掘削した掘削孔の径やその孔壁の連続性を確認できる掘削装置及びこれを用いた掘削孔の掘削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高層ビル等の鉛直荷重が大きい建物の建設においては、建物の耐久性及び耐震強度等を向上させるために、建物を建設する地盤に杭を打設する杭基礎造成等の基礎工事が行われている。
この杭基礎造成においては、掘削した掘削孔(杭孔)内に鉄筋かごを配置してコンクリートを充填する現場造成杭工法や、掘削孔内に既成杭を建て込むプレボーリング工法、杭孔を掘削しながら既成杭を杭孔内に徐々に下降させて建て込む中掘工法等が採用されている。
【0003】
これらプレボーリング工法及び中掘工法で杭を建て込むにあたっては、基礎杭の支持力を向上させるために、杭孔の底部等の径を拡大して掘削し、根固め部に拡大根固め部を築造して杭の先端面積を増大させることが行われている。
この小径の杭孔部と大径の杭孔部を掘削するために、掘削機の掘削ロッド先端の拡大ヘッドを拡大させて拡大根固め部を築造する拡大根固め工法が知られている(特許文献1参照)。
この拡大根固め工法では、駆動装置の掘削ロッドを回転させる電動機の電流値または積分電流値を計測し、拡大工程前の掘削時の電流値・積分電流値と翼拡大後の拡大掘削工程における電流値・積分電流値を比較し、拡大掘削時の電流値・積分電流値の増加比率が設定値よりも大きくなった時に拡大ヘッドが拡大したと判断する場合があり、また、拡大ヘッドを上下に反復して動かし、その上下動反復工程における電流値・積分電流値が低下して、拡大工程前の掘削時の電流値・積分電流値に近づき安定した時に拡大工程が完了したと判断する手法又は方法が採られている。
【0004】
しかし、この手法又は方法では、確かに、拡大掘削がなされたかどうかの確認はできるものの、底部の拡大孔を掘削するとき、オペレータは、地上から拡大ヘッドが予め設定した拡大された掘削径を有するか否かを確認することはできない。
【0005】
この問題を解決できるものとして、場所打ちコンクリート杭工法ではあるが、オーガヘッドに揺動可能に設けられた掘削腕の揺動角度をセンサで検出することで、前記したものと同様に、その掘削深さでのオーガヘッドの掘削径の大きさを把握できる杭孔掘削ヘッドの位置確認方法が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、この位置確認方法では、掘削腕の揺動角度を検出するためのセンサ及びセンサで得られたデータから、掘削腕の揺動角度及び上記オーガヘッドの掘削径の大きさを把握するためのデータ処理装置が必要である。また、この杭孔掘削ヘッドの位置確認方法では、角度を径に変換しているため誤差が大きいだけではなく、コストが掛かるという問題もある。
【0006】
また、上記のようにして杭孔を掘削したとき、掘削した杭孔が目的とする径を備えたものかどうかの確認を行う場合、単に、オーガヘッドの掘削径の大きさを把握しても、必ずしも、オーガヘッドの掘削径がそのまま掘削する杭孔の径になるとは限らず、したがってそれだけでは十分な確認はできない。また、この位置確認方法では、拡大部の孔壁の連続性の確認もできない。
【0007】
他方、掘削した杭孔が目的とする径を備えたものかどうかの確認を行うため、杭孔内にワイヤで超音波距離検出器を吊り下げ、この超音波距離検出器から超音波を孔壁に発すると共に反射した超音波を検出して、超音波距離検出器から孔壁までの距離を検出し、孔壁の状況、即ち杭孔の径を計測する孔壁形状測定装置も知られている(特許文献3参照)。
この孔壁形状測定装置で杭孔の径を計測すれば、オペレータは、その計測結果に基づいて掘削が不足している部分を確認することができ、孔壁の表面の凹凸を解消することができる。
【0008】
しかしながら、この孔壁形状測定装置で測定を行う場合は、掘削途中或いは掘削終了後に一旦オーガヘッドを地上に引き上げ、その後に、上記超音波距離検出器を杭孔内に吊り下げて孔壁の形状を測定するため、孔径が不足していると判断したときには、再度オーガヘッドを掘削孔に挿入して、掘削を再開する必要がある。そのため、この孔壁形状測定装置を用いる場合は、その装置自体にコストが掛かるだけではなく、作業に手間が掛かり、工期が延びる。また、超音波センサーを用いて非接触で孔壁の確認を行うため、誤差が大きいことがあるという別の問題もある。
【特許文献1】特開2008−127938号公報
【特許文献2】特開2008−150834号公報
【特許文献3】特開平8−68620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、コストや手間を掛けず、容易にしかも短時間で拡大翼の掘削径及び孔壁の連続性を確認できるようにして、掘削された掘削孔と同心にそれよりも大径で所望の径を有する孔を確実に掘削すること、及び掘削後の大径の掘削孔の掘削不良のチェックと補修を同時に行うようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の発明は掘削装置であって、掘削径を拡縮可能な拡大ヘッドを備えたオーガヘッドと、前記オーガヘッドと連結する掘削ロッドと、前記掘削ロッドを軸回りに回転させる掘削ロッドの駆動手段と、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に、軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、前記外ロッドを軸方向に変位させる外ロッドの駆動手段と、を備え、前記拡大ヘッドを拡開位置に固定した状態で、予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削することを特徴とする。
本願の他の発明は、予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削する方法であって、拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、を備えた掘削装置により、予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削する方法であって、掘削径を拡大可能な拡大ヘッドを縮閉した状態で前記掘削孔の底に配置する工程と、前記拡大ヘッドを回転させつつ、前記外ロッドを軸方向に所定量変位させて前記拡大ヘッドを拡開する工程と、拡大ヘッドを拡開位置に固定した状態で回転させながら引き上げる工程と、を有することを特徴とする。
本願の他の発明は、掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドとを備えた掘削装置により、掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、前記拡大ヘッドを前記拡縮機構で拡開位置に駆動しつつ前記掘削孔内を回転させて前記掘削孔の方向に移動させる工程と、前記拡開ヘッドの移動中において、前記掘削ロッドの回転駆動手段に作用する負荷を測定する工程と、測定された負荷に基づき前記掘削孔の掘削不良を検知する工程と、掘削不良が検知されたとき前記拡大ヘッドで再掘削を行う工程とを有することを特徴とする。
本願の他の発明は掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドとを備えた掘削装置により、掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、前記拡大ヘッドを拡開位置に非固定で設定した状態で前記掘削孔内を回転させつつ前記掘削孔の方向に移動させる工程と、前記工程において移動中の前記第拡開ヘッドの縮閉に伴う外ロッドの変位により前記掘削孔の掘削不良を検知する工程と、掘削不良が検知されたとき掘削孔の再掘削を行う工程とを有することを特徴とする。
本願の他の発明は掘削方法であって、拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、前記拡大ヘッドを構成する一対の拡大翼の先端に着脱自在に鏝部材を備えた掘削装置により、掘削孔の孔壁を平滑かする掘削方法であって、前記一対の拡大翼を回転させつつ前記掘削孔内で孔の方向に移動させ、前記鏝部材で前記掘削孔の孔壁を平滑化することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、掘削された掘削孔にこれと同心に所定の大径の掘削孔を、コストを掛けずに容易かつ短時間で掘削することができる。また、掘削後の掘削孔の掘削不良の検査や孔壁の連続性の確認を、同じ掘削用の拡大ヘッドを用いて行うことができるため、検査と補修とを同時に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る掘削装置及び掘削方法について、添付した図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る掘削装置Mの一例を示した概略側面図である。
本掘削装置Mは、図示のように、杭打ち機(ベースマシン)1と、地盤を掘削するためのオーガヘッド7と、オーガヘッド7の位置決め及び掘削装置を上下させるための杭打ち機リーダー2と、オーガヘッド7に回転力を与えるための例えば電動モータなどの駆動部3と、駆動部3の回転力をオーガヘッド7に伝達するとともに推進力を与える掘削ロッド4と、掘削ロッド4の水平方向への振れを防止する振れ止め5と、オーガヘッド7の後述する拡大ヘッド73(図2参照)を拡縮するため、掘削ロッド4の外周に沿って互いに対称に配置された一対の外ロッド8とを備えている。
【0013】
杭打ち機リーダー2は、杭打ち機1によって垂直に支持されており、駆動部3には、この杭打ち機リーダー2の前面のガイドレール2aに昇降自在に取り付けられている。
駆動部3は、杭打ち機1内に設置されているウィンチ11からのワイヤロープ11aが上部に接続されており、ウィンチ11がワイヤロープ11aを巻き上げまたは巻き戻しすることで、杭打ち機リーダー2の上記ガイドレール2aに案内されて昇降する。
また、駆動部3は、その下端部に掘削ロッド4に回転力を伝達するための出力軸3aを備え、この出力軸3aには前記一対の外ロッド8を軸方向に移動させる油圧ジャッキ20aの油圧スイベル20が一体に取り付けられている。したがって、油圧スイベル20、油圧ジャッキ20a、一対の外ロッド8は、出力軸3aの回転に伴い掘削ロッド4と共に、つまり一体になって回転する。
【0014】
掘削ロッド4は、その先端にオーガヘッド7が連結されていると共に、その先端部から地上方向に向かってその外周に、オーガヘッド7を推進すると共に、掘削した土砂等を外部(地上)に排出する螺旋翼6が設けられている。
外ロッド8は、掘削ロッド4を挟んでその両側対称位置に(図中では前後方向)に、螺旋翼6を貫通して掘削ロッド4に沿って配設されている。また、外ロッド8の上端部は油圧ジャッキ20aに連結されている。油圧スイベル20から供給される油圧により油圧ジャッキ20aを作動させると、外ロッド8は下降又は上昇する。
【0015】
外ロッド8は、駆動部3の例えば電動モータの出力軸3aによって掘削ロッド4(シャフト71)と同時に回転し、掘削ロッド4とともに回転しながら油圧ジャッキ20aにより上下動し、オーガヘッド7の後述する拡大ヘッド73(拡大翼73a)(図2参照)を拡縮する。次にこの拡大翼73aの拡縮動作について説明する。
【0016】
図2は、オーガヘッド7の拡大側面図であり、図2Aは拡大ヘッドを縮閉した状態を、図2Bは拡大ヘッドを拡開した状態を示している。
オーガヘッド7は、図2Aに示すように、上端が図1に示した掘削ロッド4に挿入可能であり、且つ回り止めキー等で掘削ロッド4と一体に形成されたシャフト71と、シャフト71に外嵌しそれに沿って上下動する円筒状のスライダ74と、それぞれスライダ74の円筒に一端が回転自在に軸支され、他端側外面に複数の掘削刃73bを備えた拡大ヘッド73を構成する一対の拡大翼73aと、シャフト71の下端部に一体に取り付けられ、下端面に複数の掘削刃72aを有する螺旋状の掘削体72と、から成っている。
オーガヘッド7は、駆動部3によるシャフト71の回転に伴って回転し、掘削刃72aで地盤を掘削しつつ螺旋翼6で地盤方向に推進され、掘削した土砂を上方へ排出する。また、上記一対の拡大翼73aは、それぞれ上下方向に(即ち垂直面内で)回動して拡大ヘッド73の掘削径を拡縮することができる。
【0017】
スライダ74の外周面の半径方向対称位置には、一対の外ロッド8の下端が軸75によって回動自在に取り付けられている。したがって、図1に示した油圧ジャッキ20aを作動して上記外ロッド8を上下動させると、それに伴ってスライダ74がシャフト71に沿って上下動する。
シャフト71の下端側には、上記軸75から間隔を置いて一対の支持アーム77の一端が軸76によりシャフト71に回動自在に取り付けられている。支持アーム77の他端は、上記拡大ヘッド73を構成する拡大翼73aの中間位置(中央部)に軸78に回動自在に取り付けられている。これによって、一対の拡大翼73aと一対の支持アーム77はパンタグラフを構成する。
【0018】
以上の構成において、油圧ジャッキ20a(図1参照)によって外ロッド8を下降させると、スライダ74はシャフト71に沿って下降する。これによって、一対の支持アーム77は、シャフト71に固定された軸76を中心に互いに外方に回動し、この一対の支持アーム77の他端に回動自在に連結した拡大翼73aも軸75を中心に外方に拡開する。拡大翼73aが外方に拡開すると、拡大翼73aしたがって、拡大ヘッド73の掘削径は拡大する(図2B参照)。
【0019】
一方、拡大ヘッド73の掘削径を縮小させるときは、逆の操作を行う。即ち、油圧ジャッキ20a(図1参照)によって外ロッド8を上昇させると、スライダ74はシャフト71に沿って上昇する。
スライダ74の上昇により、スライダ74に軸75で取り付けられた拡大翼73aの一端部が上方向に引き上げられ、これにより拡大翼73aの中間部は軸78の回りで回動しながら上昇し、それに伴って一対の支持アーム77は軸76を中心に互いに内側に回動する。その結果、一対の拡大翼73a、したがって、拡大ヘッド73の掘削径がオーガヘッド7の掘削体72の径内に収まるように縮小する(図2A参照)。
【0020】
なお、拡大ヘッド73の拡大翼73aの拡縮機構としては、拡大翼73aの一端を軸75でシャフト71に固定し、他方、支持アーム77の一端を軸76でシャフト71の先端側に嵌合したスライダ74の外周に回動自在に固定して、外ロッド8の一端をスライダ74に連結させてもよい。
この場合は、外ロッド8を油圧ジャッキ20a(図1参照)で上昇させると、支持アーム77の軸76の軸端側が上昇し、これに伴って拡大翼73aの中間部が上方に押し上げられる結果、拡大翼73aは軸75を中心に上方に向かって回動し、その掘削径が拡大する。逆に、外ロッド8を下降させると、スライダ74がシャフト71に沿って下降し、一対の拡大翼73aが縮閉してその掘削径が縮小する。
【0021】
ところで、掘削装置Mにより底部側が杭孔Haの底部に径大の杭孔Hb(根固め杭孔)を掘削するときは、当然のことながら、地上で掘削装置を操作するオペレータは、オーガヘッド7の拡大ヘッド73の状態、即ち拡大ヘッド73が図2Bに示すように拡開しているか否かを確認することはできない。
【0022】
しかし、本実施形態は以上の構成よりなるため、図2に示したスライダ74の変位量、したがって外ロッド8の変位量と、拡大ヘッド73の掘削径の拡大量との対応関係に関する情報を予め取得しておき、外ロッド8の変位量を地上で目視及び/又は測定手段(センサーなど)にて検知することで、拡大ヘッド73が所望の拡大量で拡開しているか否かを確認することができる。
【0023】
即ち、例えば、拡大ヘッド73の拡開試験を行って、拡大ヘッド73の拡開量が所定の値、例えば2100mmまで拡開するために要する外ロッド8の変位量を予め取得しておく。
底部(大径部)の径が2100mmの根固め杭孔Hbを掘削するときは、所定の深度までは拡大ヘッド73を縮閉した状態で杭孔Haを掘削し、所定の深度に達したとき、油圧ジャッキ20aを作動して拡大翼73aを既に説明した手順で拡開させる。
即ち、油圧ジャッキ20aを作動させて、外ロッド8を下降させて拡大翼73aをシャフト71の回りで回転させつつ外側に拡開する。この場合、拡大翼73aの上側には未掘削の地盤があるので、拡大翼73aは、この地盤を拡大翼73aの端部上面に設けた複数の掘削刃73bで掘削しながら、徐々にその掘削径を拡大していく。
【0024】
この作業を、拡大翼73aの所定の掘削径が得られるまで、つまり外ロッド8が所定の距離だけ下降するまで継続し、その後、掘削ロッド4と共にオーガヘッド7,拡大ヘッド73を引き上げていく。
このときの外ロッド8の変位量は、例えば、外ロッド8を最も引き上げたときの、油圧ジャッキ20aが最も退却した位置を基準として、その基準位置からの変位量を、外ロッドの所定位置に設けた位置を検知するための位置表示手段となる被検知体、例えばマーキング等を目視で確認することができる。
勿論、変位量を検知する検知手段である変位計等の測定器を用いてもよい。
【0025】
図3は、本掘削装置の油圧ジャッキ20aと外ロッド8の拡大図であり、図3Aは外ロッド8の変位前の状態を、図3Bは変位後の状態を示す。
本掘削装置Mは、外ロッド8の変位量を確認するために、図3Aに示すように、外ロッド8の外周、例えば油圧ジャッキ20aの下端部に対応する位置にマーキング21が付されている。
図2に示した拡大ヘッド73の一対の拡大翼73aを拡開させるために、油圧ジャッキ20aにより外ロッド8を下方に押し出すと、図3Bに示すように、その外周に付されたマーキング21も下方に移動する。
【0026】
掘削装置Mのオペレータは、地上において油圧ジャッキ20aの下端から図3Bに示したマーキング21の上端までの長さLを、例えば変位計(ストローク計)等の測定装置で測定し、予め取得した上記変位量まで外ロッド8を変位させることで、拡大ヘッド73を所望の径に拡開することができる。
この場合、制御装置を設けて、上記ストローク計で検知した変位量に基づいて、拡大ヘッド73を拡開する油圧ジャッキ20aの制御を行ってもよい。例えば、ストローク計で、外ロッド8が所定の変位量まで変位したことを検知したときに、上記制御装置が自動的に油圧ジャッキ20aの動作を停止して外ロッド8の変位を停止したり、ブザーやランプ点灯によってオペレータに報知したりすることができる。
【0027】
なお、測定装置に代えて、例えば掘削ロッドの外周の外ロッド8の下降端(その位置は既に分かっている)に対応する位置に、例えば色つきテープを巻くなどしてマーキングを付して、そのマーキングの位置と下降する外ロッド8のマーキングとの一致を監視して、オペレータは、油圧ジャッキ20aを制御して外ロッド8をその位置まで下降するようにしてもよい。この方法では、測定装置を用いた場合よりも精度は落ちるものの、コストが殆ど掛からない利点がある。
【0028】
以上で説明したように、本実施形態によれば、掘削装置のオペレータ等は、地上で外ロッド8の下降量即ちそのストローク長さLを測定或いは目視することで、容易に拡大ヘッド73の掘削時の掘削径を確認することができる。したがって、杭孔Haの底部でこの掘削径に達した拡大翼73aを回転させつつ引き上げることにより、所望の径の大径杭孔Hbを小径の杭孔Haの回りに掘削形成することができる。
【0029】
なお、外ロッド8の変位量を示す基準位置は外ロッド8上の位置であれば任意であり、要は、その基準位置からの変位量が正しく把握できればよい。
また、既に述べたように、外ロッド8の引き上げによって拡大ヘッド73の拡大翼73aが拡開する構成を採ったときは、外ロッド8の周面に付したマーキング21が油圧ジャッキ20aの下端位置に達したときに、上記拡大ヘッド73が所望の掘削径になるように、マーキング21を上記油圧ジャッキ20aの下端から所定距離だけ離れた位置に付すようにしてもよい。
マーキング21は、拡大ヘッド73の種々の掘削径に対応してその取り付け位置を変更できるよう、取り外し自在、或いは位置変更自在であることが望ましい。
【0030】
次に、上記掘削装置を用いて小径の杭孔Haの底部に径大の根固め孔Hbを掘削すると共に、掘削後において掘削不良(未掘削部分)を確認する掘削方法について図4を参照して説明する。
まず、掘削装置Mにおける掘削に際して、上記外ロッド8(したがってスライダ74)の変位量と拡大ヘッド73の拡大翼73aの拡大量、したがって掘削径の拡大量との関係データを予め取得しておくことは既に述べたとおりである。
図4Aは、まず、掘削すべき場所に配置された掘削装置Mを示す。図Aの状態では、掘削装置Mの拡大ヘッド73の拡大翼73aは閉じており、その状態でオーガヘッド7の下端に取り付けた掘削体72の掘削刃72aにより杭孔Haの掘削を行う。
図4Bは、オーガヘッド7の掘削体72を回転駆動することにより、杭孔Haを所定の深さまで掘削したところで掘削体72による掘削を停止した状態を示す。
【0031】
図4Cは、その状態から上に向かって杭孔Haの回りにより大径の掘削孔Hbを掘削する状態を示す。
ここでは、既に述べたように、外ロッド8を下降させて拡大ヘッド73(一対の拡大翼73a)を拡開しつつ回転させて、杭孔Haの回りの地盤を拡大翼73aで掘削していく。オペレータは、外ロッド8の下降位置を監視しつつ、拡大ヘッド73を回転させながら必要な孔径に対応する掘削径が得られるまで、その拡大翼73aを徐々に拡径しながら上部にある地盤を掘削する。その拡径までの手順は既に説明したとおりである。
図4Dは、拡大ヘッド73を回転しつつ所定の位置まで引き上げた状態、つまり所定の長さを有する大径の根固め孔Hbを杭孔Haの回りに形成した状態を示す。これによって最初に掘削した杭孔の底側にこれに連続した所望の径の大径の根固め孔Hbが形成できる。
地上では、外ロッド8が所定量変位したことを測定又は確認することで、拡大ヘッド73が所定の掘削径で掘削を行ったことが確認できる。
【0032】
ところで、所定の掘削径で拡大ヘッド73を回転させて掘削を行ったとしても、硬い岩石が掘削されずに残って孔壁から突き出ていたり、逆に孔壁が崩れるなどして掘削孔の孔壁の連続性が維持されていないことがあり、必ずしも所定径の孔が確保されるとは限らない。
そこで、本発明は、この掘削装置を用いて掘削された孔が所定の径に達しない未掘削領域があるか、或いは掘削孔の孔壁の連続性が維持されているか否かについての検査も同時に行うようにしている。
【0033】
図4Eは、大径の根固め孔Hbを形成した後に、拡大ヘッド73を拡開した状態で上下動させることを示している。
つまり、拡大ヘッド73(一対の拡大翼73a)の上下動の際に掘削した大径の根固め孔Hbに所定の径未満の部分つまり掘削不良箇所があるかどうかを検査する。
【0034】
この掘削不良箇所の検査は、次のように行う。
(1)拡大翼73aを拡開位置に油圧で固定(ロック)した状態、つまり油圧ジャッキ20aで外ロッド8を押し下げ、拡大翼73aを拡開位置にロックした状態で、拡大ヘッド73(拡大翼73a)を駆動部3のモータで回転させながら引き上げていく。その際、拡大翼73aの先端が大径の根固め孔Hbの孔壁の径小部に当たると、その抵抗によりモータに負荷が掛かる。例えばモータが電動モータである場合は、その駆動電流が増加するため、その駆動電流値又はその積分電流値を監視し、その駆動電流が一定の閾値を超えたこと確認することにより、孔壁のどの部分に掘削不良部分が存在するかが分かる。また、油圧モータを用いる場合は、拡大翼73aの先端が大径の根固め孔Hbの孔壁の径小部に当たるときに発生する負荷圧力の圧力増大として同様に検知することができる。
オペレータは、駆動電流又は圧力が一定の閾値を超えて増加した部分を中心に拡大ヘッド73を回転させつつ上下動させて、駆動電流が変化しなくなるのを確認して、更に拡大ヘッド73を引き上げ或いは引き下げながら監視を行う。
このようにすることで、大径の根固め孔Hbの掘削不良を解消することができる。
【0035】
(2)掘削した大径の根固め孔Hbの底にオーガヘッド7を降ろし、一対の拡大翼73aを所定の掘削径に拡開した状態で、しかも外ロッド8を介して拡大翼73aに作用する油圧のロックを開放状態(拡開非固定の状態)にして回転させながらオーガヘッド7、ここでは拡大ヘッド73を、ウィンチ11によりワイヤロープを巻き上げて上昇させる(図1参照)。その場合、拡大翼73aの先端が大径の根固め孔Hbの孔壁の径小部に当たると、その外力を受けて拡開した拡大翼73aは閉じるため、外ロッド8は掘削ロッド4に対して相対的に位置変位(この場合は上昇)する。つまり、オペレータは外ロッド8が掘削ロッド4に対して相対移動するかどうか監視して、相対移動すれば大径の根固め孔Hb内に掘削不良部分があることが分かる。
そこで、その部分を既に説明した手順で再掘削して必要な孔径を確保することができる。
【0036】
図5は、既に形成された、即ち、例えば予め別の掘削ヘッドにて拡大掘削を行った大径の根固め孔Hbの検査を行う手順を示す図である。
図5Aの状態は、オーガヘッド7を形成された杭孔Haおよび大径の根固め孔Hb内に掘削装置Mを降ろすところを示している。
図5Bは、杭孔Haの底に降ろして配置した掘削装置Mの拡大翼73aを回転させながら、大径の根固め孔Hb内をその孔の方向に、ここでは上及び/又は下方向に移動させながら、掘削ロッド4の駆動手段である駆動部3の電動モータの負荷、例えば駆動電流の電流値、又は油圧モータの油圧を測定して、その測定値が増大するか否かを確認する。駆動電流や油圧が所定値(閾値)を超えて増大した場合は、その部分で拡大翼73aの回転が拡大孔の孔壁の抵抗を受けていることを示すから、その位置を中心に拡大翼73aを回転させつつ上・下動させて、上記駆動電流又は油圧が所定値以下になるまで孔壁の掘削を行う。
図5Cは最後に、拡大翼73aを上下動させて孔壁の掘削不良(又は孔壁の不連続性)の状態を確認し、掘削不良が検出できないとき(又は孔壁の連続性が確認されたとき)を示す。この状態で孔内にセメントミルクを注入し、又は拡大掘削を行いながらセメントミルクを注入して混合攪拌を行い、オーガヘッド7を引き上げる。
【0037】
次に、本願発明の別の実施形態について説明する。
大径の根固め孔Hbは、拡開した拡大翼73aを回転しつつ引き上げつつ掘削して形成するため、その内周面には螺旋状の凸条が残ったり、或いは孔壁が崩壊する場合がある。そこで、この内周面の螺旋状の凸条を均して孔壁保護のための表面仕上げを行うことがある。
図6は、この大径の根固め孔Hbの孔壁の仕上げ手順を示す図である。図6Aは、図5Aと同様の図である。但し、ここでは、拡大翼73aの先端部には壁面ならし用の鏝79が装着されている。
図6Bは、鏝79を装着した掘削装置Mを形成された大径の掘削孔の底に降ろして、そこから引き上げながら大径の根固め孔Hbの内周面の凸条つまりギザギザを平滑にする作業開始直前の状態を示す。
【0038】
図6Cは、掘削した大径の根固め孔Hbの孔壁面に鏝を当てて平滑面に仕上げる状態を示している。つまり、大径の根固め孔Hbの孔壁面に鏝を当てて回転させながら拡大ヘッドを引き上げ又は引き下げ、孔壁面を平滑にする。
このようにして仕上げた孔内にセメントミルクを充填して作業を終了する。
この孔壁面に鏝を当てて孔壁面を平滑化する工程は、大径孔の掘削不良個所の再掘削に続いて行っても、或いは、既に別の掘削ヘッドで掘削された大径の根固め孔の壁保護のため上記再掘削を行う代わりに行ってもよい。
【0039】
以上で説明したように、本実施形態によれば、オペレータは、掘削した杭孔の径が所望の径に掘削されているか否かの確認、即ち掘削された大径孔の孔壁の連続性の確認を行うことができるとともに、上記杭孔の径が所望の径よりも小さく掘削されていたときは、この孔壁を再掘削或いは均して、所望の径の杭孔を形成することができ、杭孔の径を確認する工程及び所望の径の杭孔を形成する工程に要する時間を短縮することができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、オペレータはオーガヘッド7の拡大ヘッド73の状態、及び掘削した杭孔の形状を地上において容易に確認することができ、確実に所望の径の杭孔を掘削することができる。
また、本実施形態に係るオーガヘッド7は、特別な器具(従来の非接触センサー等)を用いなくとも、確認或いは簡易的なメジャーやストローク計等の測定器具を用いて拡大ヘッド7の拡開を確認することができるため、コストの増加を抑制することができる。
なお、以上の説明では、既に掘削した掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔について、その孔壁を鏝を用いて仕上げたり、或いは掘削不良個所の再掘削を行うとしているが、孔壁の仕上げや掘削不良個所の再掘削は上記大径の掘削孔のみに限定されず、任意の掘削孔に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】掘削装置の一例を示した概略側面図である。
【図2】オーガヘッドの拡大側面図である。
【図3】油圧ジャッキと外ロッドの拡大側面図である。
【図4】掘削装置を用いた大径孔の掘削手順を説明した図である。
【図5】既に形成された大径孔の検査を行う手順を示す図である。
【図6】大径孔の孔壁仕上げの手順を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1・・・杭打ち機、2・・・杭打ち機リーダー、3・・・駆動部、3a・・・出力軸、4・・・掘削ロッド、5・・・振れ止め、6・・・螺旋翼、7・・・オーガヘッド、8・・・外ロッド、11・・・ウィンチ、20・・・油圧スイベル、20a・・・シリンダ、21・・・マーキング、71・・・シャフト、72・・・掘削体、73・・・拡大ヘッド、73a・・・拡大翼、73b・・・掘削刃、74・・・スライダ、75,76・・・軸、77・・・支持アーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削径を拡縮可能な拡大ヘッドを備えたオーガヘッドと、
前記オーガヘッドと連結する掘削ロッドと、
前記掘削ロッドを軸回りに回転させる掘削ロッドの駆動手段と、
前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、
前記掘削ロッドと一体に回転すると共に、軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、
前記外ロッドを軸方向に変位させる外ロッドの駆動手段と、を備え、
前記拡大ヘッドを前記外ロッドを介して前記外ロッドの駆動手段で拡開位置に駆動しつつ、予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削することを特徴とする掘削装置。
【請求項2】
請求項1に記載された掘削装置において、
前記拡大ヘッドは一対の拡大翼と、
前記外ロッドに連結されて、その上下動に従って前記掘削ロッドに沿って上下動するガイド部材と、を備え、
前記拡縮機構は、前記ガイド部材の上下動に従って前記拡大翼を拡縮することを特徴とする掘削装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された掘削装置において、
前記外ロッドは所定位置に、その変位を検知するための位置表示手段となる被検知体を有することを特徴とする掘削装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載された掘削装置において、
前記外ロッドの変位量を検知する検知手段を備えたことを特徴とする掘削装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された掘削装置において、
掘削された掘削孔内で、拡大した拡大翼を回転するときに前記掘削ロッドの駆動手段に作用する負荷を測定する手段を備え、測定された負荷により掘削不良を検知することを特徴とする掘削装置。
【請求項6】
請求項2ないし5のいずれかに記載された掘削装置において、
前記拡大翼の先端に着脱自在に鏝部材を備えたことを特徴とする掘削装置。
【請求項7】
拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、を備えた掘削装置により、予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削する方法であって、
掘削径を拡大可能な拡大ヘッドを縮閉した状態で前記掘削孔の底に配置する工程と、
前記拡大ヘッドを回転させつつ、前記外ロッドを軸方向に所定量変位させて前記拡大ヘッドを拡開する工程と、
拡大ヘッドを拡開位置に固定した状態で回転させながら引き上げる工程と、
を有することを特徴とする予め形成された掘削孔と同心にそれよりも大径の掘削孔を掘削する方法。
【請求項8】
拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドとを備えた掘削装置により、掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、
前記拡大ヘッドを前記拡縮機構で拡開位置に駆動しつつ前記掘削孔内を回転させて前記掘削孔の方向に移動させる工程と、
前記拡開ヘッドの移動中において、前記掘削ロッドの回転駆動手段に作用する負荷を測定する工程と、
測定された負荷に基づき前記掘削孔の掘削不良を検知する工程と、
掘削不良が検知されたとき前記拡大ヘッドで再掘削を行う工程と
を有することを特徴とする掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法。
【請求項9】
拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドとを備えた掘削装置により、掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法であって、
前記拡大ヘッドを拡開位置に非固定で設定した状態で前記掘削孔内を回転させつつ前記掘削孔の方向に移動させる工程と、
前記工程において移動中の前記第拡開ヘッドの縮閉に伴う外ロッドの変位により前記掘削孔の掘削不良を検知する工程と、
掘削不良が検知されたとき掘削孔の再掘削を行う工程と
を有することを特徴とする掘削孔の径を連続的に検査して再掘削する方法。
【請求項10】
拡大ヘッドと、前記拡大ヘッドを回転する掘削ロッドと、前記拡大ヘッドの掘削径を拡縮する拡縮機構と、前記掘削ロッドと一体に回転すると共に軸方向の変位で前記拡大ヘッドを拡縮する前記拡縮機構を作動する外ロッドと、前記拡大ヘッドを構成する一対の拡大翼の先端に着脱自在に鏝部材を備えた掘削装置により、掘削孔の孔壁を平滑かする掘削方法であって、
前記一対の拡大翼を回転させつつ前記掘削孔内で孔の方向に移動させ、前記鏝部材で前記掘削孔の孔壁を平滑化することを特徴とする掘削方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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