説明

掛け布団と、この掛け布団を備えたベッドと、この掛け布団を使用したベッドメーキング方法

【課題】下カバーを簡単に短時間で交換できる掛け布団を提供すること。
【解決手段】掛け布団本体22と、この掛け布団本体22の下面側を覆う下カバー21と、この下カバー21とは独立に構成されて、掛け布団本体22の上面側を覆う上カバー23とを備え、上カバー23は、掛け布団本体22の上面に接触する下面23bのうちの、少なくとも一部に、掛け布団本体22の上面との間の摩擦力を増加させる滑り止め加工が施されているとともに、下カバー21と掛け布団本体22と上カバー23とは、この順に、使用者の頭部に対応するそれぞれの頭部側端部を合わせた状態で重ねられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布団カバーを簡単に交換することができる掛け布団と、この掛け布団を備えたベッドと、この掛け布団を使用したベッドメーキング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図5に、ホテル,旅館等の宿泊施設で使用される一般的なベッド(シングルベッド)101を模式的に示す。
【0003】
ベッド101は、同図に示すように、最も下層に、上面が矩形の、全体のベースとなるボトム102を有している。ボトム102は、その枕元側(前側:同図中では左側)に、ヘッドボード103が立設されており、また、上面には、クッション104が載せられている。クッション104は、上面にベッドパッド105が敷かれていて、ベッドパッド105の上からシーツ106が掛けられている。シーツ106は、その4つの裾部(端部)106aがクッション104の4つの側面を覆うとともに、ボトム102とクッション104との間に差し込まれている。これにより、使用者が寝返りを打った場合でも、シーツ106がずれたり片寄ったりしない。シーツ106の上には、掛け布団111が載せられている。
【0004】
掛け布団111は、掛け布団本体112と、この掛け布団本体112が収納される布団カバー113によって構成されている。布団カバー113は、例えば、特許文献1に開示されているように、袋状に形成されている。布団カバー111は、掛け布団本体112の下側を覆う矩形の下カバー部と、上側を覆う同じく矩形の上カバー部とを有しており、それぞれの4つの端部(辺)のうちの3つの端部は、相互に縫合等によって一体に形成されていて、開口部となる残りの1つの辺には、ファスナーが設けられている。
【0005】
掛け布団本体112に対する布団カバー113の取り付け作業は以下のようにして行う。布団カバー113のファスナーを開け、開口部から掛け布団本体112を布団カバー113内に装入する。つづいて、布団カバー113の中で、掛け布団本体112を広げて、掛け布団本体112の4つの端部と、布団カバー113の4つの端部とを合わせる。このままの状態で使用すると、使用者が寝返りを打ったりした場合に、布団カバー113の中で掛け布団本体112がずれたり片寄ったりして、寝心地が悪くなるおそれがある。そこで、例えば、掛け布団本体112の四隅に紐を付けて、布団カバー113の内側の四隅に設けたループに結び付ける等して、両者がずれたり片寄ったりすることを防止している。一方、掛け布団本体112から布団カバー113を取り外す取り外し作業は、上述の取り付け作業の逆の工程をたどることによって行うことができる。なお、以下では、取り外し及び取り付けを交換といい、取り外し作業及び取り付け作業を交換作業というものとする。
【0006】
ここで、ホテルや旅館等の宿泊施設においては、シーツ、布団カバー、枕カバー等の使用者の身体が直接触れるものは、使用者が使用するごとに取り外し、新規のものを取り付けるとともに、取り外したものはその都度、洗濯するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−298481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の掛け布団111によると、掛け布団本体112に対する布団カバー113の交換作業、さらにはベッドメーキングが煩雑で、多くの時間を要するという問題、さらには、布団カバー113の洗濯代が嵩むという問題があった。
【0009】
すなわち、布団カバー113が袋状に形成されているため、交換作業に際しては、ファスナーの開閉作業、開き口からの布団本体の取り出し・装入作業、布団カバー113内で掛け布団本体112を広げる作業、掛け布団本体112の4隅の紐の着脱作業等が必要となり、これらの一連の作業からなる交換作業が煩雑で、時間のかかるものとなっていた。さらに、布団カバー113の交換作業が煩雑で時間がかかるため、ベッドメーキングも同様に煩雑で時間のかかるものとなっていた。
【0010】
また、布団カバー113は、下カバー部と上カバー部とが一体の袋状に形成されているため、使用者の身体に直接触れる下カバー部は使用ごとの洗濯が必要ではあるが、例えば、腕等を除く身体が直接触れることがない上カバー部は使用ごとに選択する必要がなかったとしても、下カバー部と上カバー部とが一体の布団カバー全体を使用ごとに洗濯しなければならない。このため、例えば、下カバー部と上カバー部とが別体に構成されていて、上カバー部の洗濯の頻度が下カバー部よりも少なくて済む場合と比較して、洗濯量が多くなり、その分、洗濯代が多くなるという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、布団カバーを簡単な作業で短時間に交換することができ、ひいてはベッドメーキング時間を短縮することができ、しかも、布団カバーの洗濯代を抑制することができる掛け布団、これを備えたベッド、及びこれを使用したベッドメーキング方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、掛け布団に関する。この発明に係る掛け布団は、掛け布団本体と、前記掛け布団本体の下面側を覆う下カバーと、前記下カバーとは独立に構成されて、前記掛け布団本体の上面側を覆う上カバーとを備え、前記上カバーは、前記掛け布団本体の上面に接触する裏面側のうちの、少なくとも一部に、前記掛け布団本体の上面との間の摩擦力を増加させる滑り止め加工が施されているとともに、前記下カバーと前記掛け布団本体と前記上カバーとは、この順に、使用者の頭部に対応するそれぞれの頭部側端部を合わせた状態で重ねられている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る掛け布団において、前記上カバーは、裏面側全体に前記滑り止め加工が施されている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る掛け布団において、前記下カバーは、前記頭部側端部に、前記上カバーの頭部側端部近傍の上面側に折り返されて前記頭部側端部近傍をカバーする襟部を有する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る掛け布団において、前記上カバーは、その表面側における前記襟部に接触する部分のうちの、少なくとも一部に前記滑り止め加工が施されている、ことを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る掛け布団において、前記上カバーは、その表面側全体に前記滑り止め加工が施されている、ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係る掛け布団において、前記上カバーは、前記掛け布団本体よりも大きく形成されていて、前記掛け布団本体の上面側を覆った際に、少なくとも前記頭部側端部を除いた3つの端部が、前記掛け布団本体の3つの端部からはみ出している、ことを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明は、ボトムと前記ボトムの上に載せたクッションとを有するベッド本体と、前記クッション本体の上面に載せた掛け布団とを備えたベッドに関する。この発明に係るベッドは、前記掛け布団が、掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の掛け布団である、ことを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載のベッドにおいて、前記上カバーにおける頭部側端部を除く3つの端部が、前記クッションの頭部側端部を除く3つの端部から垂れ下がって配置されるとともに、これら端部の下端が、前記ボトムと前記クッションとの境界よりも下方に位置する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る発明は、掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法に関する。この発明に係るベッドメーキング方法は、ベッド本体の上に前記下カバーを敷き、前記下カバーの上に前記掛け布団本体を敷き、前記掛け布団本体の上に前記上カバーを敷くことで、前記ベッド本体の上で掛け布団を構成する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る発明は、掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法に関する。この発明に係るベッドメーキング方法は、前記下カバーと前記掛け布団本体と前記上カバーとを、それぞれの頭部側端部を合わせて重ねて前記掛け布団を構成し、前記掛け布団をベッド本体の上に敷く、ことを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る発明は、掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法に関する。この発明に係るベッドメーキング方法は、ベッド本体の上に前記下カバーを敷き、前記掛け布団本体と前記上カバーとを、それぞれの頭部側端部を合わせて重ねた状態で、前記下カバーの上に敷くことで、前記ベッド本体の上で掛け布団を構成する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、掛け布団は、下カバーと、掛け布団本体と、下カバーとは独立の上カバーとを備えているので、これら重ね合わせることで煩雑な作業のない簡単な作業で全体を構成することができる。この際、上カバーは、その少なくとも一部に、滑り止め加工が施されているで、掛け布団本体との間に摩擦力が増加され、掛け布団本体に対して滑りにくくなり、ずれたり片寄ったりしにくくなる。このため、例えば、掛け布団をベットで使用する場合でも、上カバーがベットからずり落ちにくくなる。
【0024】
また、上カバーは、下カバーとは独立に構成されているので、上カバーと下カバーとが一体に構成されているものと比較して、上カバーや下カバーの交換が容易である。
【0025】
また、上カバーは、下カバーとは独立に構成されているので、ホテルや旅館等の宿泊施設で使用する場合、人に直接接触する下カバーは、使用ごとに洗濯が必要であったとしても、上カバーは、直接、人に接触することがないので、洗濯の頻度を減らすことができる。そして、上カバーの洗濯の頻度を減らすことができることにより、従来の下カバーと上カバーとが一体に構成されていて、洗濯に際しては両者を同時に選択する必要があるものと比較して、洗濯の量を少なくすることができるため、その分、洗濯代を低減させることができる。
【0026】
請求項2の発明によれば、上カバーは、その裏面側全体に滑り止め加工が施されているので、掛け布団本体に対して一層、滑りにくくなる。
【0027】
請求項3の発明によれば、下カバーの一部を使用して襟を構成することができるので、掛け布団を豪華に見せることができるとともに、別途、襟を設ける必要がない。
【0028】
請求項4の発明によれば、上カバーは、下カバーの一部を折り返して構成される襟に対応する部分に滑り止め加工がなされているので、掛け布団本体に対して滑りにくいだけでなく、襟を介して、下カバーに対しても滑りにくくなる。
【0029】
請求項5の発明によれば、上カバーは、その表面全体に滑り止め加工がなされているので、下カバーの一部を折り返して構成される襟は、略その全体が滑り止め加工に接触することになり、滑りにくくなる。
【0030】
請求項6の発明によれば、上カバーは、3つの他縁が掛け布団本体の3つの端部からはみ出しているので、豪華に見せることができる。
【0031】
請求項7の発明によれば、上カバーには滑り止め加工が施されているので、掛け布団本体に対してずれにくく、したがって、ベッド本体からずれ落ちにくい。
【0032】
請求項8の発明によれば、上カバーは、3つの端部が、ボトムとクッションとの境界よりも下方に位置するので、この境界が視認されることがない。このため、境界が視認させることを防止するためのスカート等を別途、設ける必要がない。
【0033】
請求項9の発明によれば、ベッド本体の上に、下カバー、掛け布団本体、上カバーの順に重ねるだけで、ベッド本体の上で、上カバーがずれにくい掛け布団を簡単に構成することができる。
【0034】
請求項10の発明によれば、下カバーと掛け布団本体と上カバーとを重ね合わせて、上カバーがずれにくい掛け布団を構成した後、この掛け布団をベッド本体の上に敷くことができる。
【0035】
請求項11の発明によれば、下カバーをベッド本体の上に敷き、その上に、掛け布団本体と上カバーとを重ねた状態で敷くことで、ベッド本体の上で簡単に、上カバーが滑りにくい掛け布団を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】ベッド1を左側の後斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】(a)は、開いた状態の掛け布団20の平面図(上面図)であり、(b)は同じく正面図である。
【図4】(a)は図1中のA−A線矢視図であり、(b)は(a)の一部を破断して拡大して示す図である。
【図5】従来の掛け布団111を備えたベッド101を模式的に示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0038】
図1〜図4を参照して、本実施形態に係る掛け布団20、この掛け布団20を備えたベッド1について説明する。
【0039】
なお、以下では、ベッド1として、ホテル、旅館等の宿泊施設で使用される一般的なシングルベッドを例に説明するが、本発明は、一般家庭用で使用されるベッドや、サイズ的には、セミダブルベッド,ダブルベッド等にも適用できるのはもちろんである。また、図1〜図4においては、説明の便宜上、ベッド1、掛け布団20等の前後左右上下の各方向を、矢印の前後左右上下の各方向で示している。
【0040】
図1〜図4のうち、図1は、ベッド1を左側の後斜め上方から見た斜視図である。また、図2は、図1の分解斜視図である。また、図3(a)は、開いた状態の掛け布団20の平面図(上面図)であり、(b)は同じく正面図である。また、図4(a)は図1中のA−A線矢視図であり、(b)は(a)の一部を破断して拡大して示す図である。これらの図においては、後述するベッドパッド15、シーツ16、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23等の厚さは、適宜調整して、略同じ厚さで図示している。
【0041】
ベッド1は、図1に示すように、床面FLに載置されたベッド本体10と、その上に掛けられた掛け布団20とによって構成されており、さらに、ベッド本体10は、矩形板状のボトム11と、このボトム11の前端に立設されたヘッドボード12と、ボトム11に載置されたクッション13とを備えている。
【0042】
ボトム11は、図2に示すように、左右方向長さよりも前後方向長さの方が長い、略矩形の板状に形成されている。ボトム11は、載置面11aが形成された上面と、底面(下面)11bと、これらの挟まれた4つの側面、すなわち前側面11cと後側面11dと左側面11eと右側面11fとを有している。底面11bにおける4隅には、それぞれキャスタ11g(ただし、図2では左側の2個のキャスタのみを図示)が取り付けられていて、床面FL上でのベッド1の移動を容易にしている。
【0043】
ヘッドボード12は、略矩形の板状に形成されていて、ボトム11の前端に立設されている。ヘッドボート4は、その左右方向長さがボトム11の左右方向長さと同じに設定されており、また、その上部12aは、ベッド1を使用する使用者の頭部(不図示)よりも高い位置まで延設されている。このヘッドボード12は、次に説明するクッション13の前端側の位置決めにも使用される。
【0044】
クッション13は、マットレス14とベッドパッド15とシーツ16とによって構成されている。
【0045】
マットレス14は、上面14aと下面14bとを有し、これらの間には、前側面14c、後側面14d、左側面14e、右側面14fが形成されている。上面14a及び下面14bは、ボトム11の載置面11aと略同形に形成されている。マットレス14は、その前側面14cをヘッドボード12に当接させて前後方向の位置決めがされた状態で、ボトム11の載置面11a上に載置されている。ボトム13に対してマットレス14を固定するための部材(部分)は特に設けられておらす、マットレス14は、その位置決め後においては、その自重によって位置を保持する。マットレス14は、この位置決め状態において、その前側面14c、後側面14d、左側面14e、右側面14fが、この順にボトム11の前側面11c、後側面11d、左側面14e、右側面11fと略同一平面状に配置されている。
【0046】
ベッドパッド15は、左右方向長さ及び前後方向長さが、マットレス14のそれらよりも少し小さく設定された略矩形状に形成されている。ベッドパッド15は、マットレス14の上面14aに敷かれており、シーツ16を通り抜けた、使用者の寝汗等がマットレス14に浸み込むことを防止している。
【0047】
シーツ16は、マットレス14の上面14aよりも大きい布状部材によって形成されていて、素材としては、例えば、綿や、綿にポリエステルを混ぜたものを使用することができる。シーツ16は、マットレス14の上面14aに敷かれたベッドパッド15の上から被せられ、上面14aから外側にはみ出した4つの端部がそれぞれ下方に垂れ下げられて前側面16c、後側面16d、左側面16e、右側面16fを構成している。さらに、これらの側面は、それぞれマットレス14の前側面14c、後側面14d、左側面14e、右側面14fを覆うとともに、下端部16g(後側面16d、左側面16e等における二点鎖線よりも下側の部分)が内側に折り返されて、ボトム11とマットレス14との間の隙間(境界)G(図4(b)参照)に差し込まれている。シーツ16は、ベッド1を使用する使用者が直接触れることになるので、例えば、肌触りがよく、汗等を程度に吸収するものが好ましい。このシーツ16は、ホテル,旅館等の宿泊施設においては、使用者が使用するごとに交換されるのが一般的である。
【0048】
クッション13は、マットレス14、ベッドパッド15、シーツ16が上述のように組み合わされ、前端側をヘッドボード12に当接させて位置決めされた状態で、ボトム11の載置面11aに載置されている。
【0049】
掛け布団20は、クッション13の上に載せられている。図3(a),(b)に示すように、掛け布団20は、下から順に、カバー21と掛け布団本体22と上カバー23とが重ねられて構成されており、同図に示すホームポジションPに配置される。ここで、掛け布団20のホームポジションPとは、ベッドベーキングにおいて、掛け布団20をクッション13の上に掛けた際に、その前端(頭部側端部)20aが、ヘッドボード12から所定距離x(使用者の頭部に対応する適宜な距離)だけ離れる位置をいう。なお、掛け布団20がホームポジションPに配置された状態においては、下カバー21の厚さを考慮しない場合には、この掛け布団20の前端20cと、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23のそれぞれの前端21c,22c,23cとの位置とは一致する。以下では、下カバー21は厚さがなく、これら前端の位置が一致するものとして説明する。
【0050】
下カバー21は、矩形の布状部材によって形成されており、上述のシーツ16と同様、ベッド1を使用する使用者が直接触れることになるので、肌触りがよく、汗等を程度に吸収するものが好ましい。素材としては、例えば、綿や、綿にポリエステルを混ぜたものを使用することができる。下カバー21の前端21c側は、後方に折り返されて上カバー23の上に配置されて襟部21aを構成している。下カバー21の一部である襟部21aは、使用者の首の近傍や腕が接触することになるが、上述のように下カバー21を肌触りのよい部材で構成すれば、襟部21aがなくて上カバー23が露出している場合と異なり、使用者が襟部21aに触れた場合でも使用者にとって違和感はない。また、襟部21aを設けることで、上カバー23の前端23c側が襟部21aの下に隠れて、使用者には、上カバー23が単に掛け布団本体22の上面に載せられているにすぎないことが分からないため、使用者に豪華さを感じさせることができる。下カバー21は、ホテル,旅館等の宿泊施設においては、使用者が使用するごとに交換されるのが一般的である。
【0051】
掛け布団本体22としては、例えば、矩形に形成されたデュペ(羽根布団)、綿布団、毛布等を使用することができる。掛け布団本体22は、その前端22cを下カバー21の前端21cに合わせるようにして、下カバー21の上面に重ねられている。
【0052】
上カバー23は、矩形の布状の基材の上面(表面)23aの全面及び下面(裏面)23bの全面に滑り止め加工を施すことによって形成されていて、上述の下カバー21とは全く独立に(別個に)構成されている。上カバー23は、その前端23cを掛け布団本体22の前端22cに合わせるようにして、掛け布団本体22の上面に重ねられている。この際、上カバー23は、掛け布団本体22の上面に直接、接触する下面23に滑り止め加工がなされていて、掛け布団本体22との間の摩擦力が増加されるので、掛け布団本体22に対して、ずれたり片寄ったりしにくくなっている。さらに、上カバー23は、その上面23aの全面にも滑り止め加工がなされていて、上面23aに直接接触する襟部21aとの間の摩擦力が増加されるので、下カバー21の襟部21aに対しても、ずれたり片寄ったりしにくくなっている。逆に言うと、襟部21aは、滑り止め加工が施された上カバー23の上面23aに直接接触することで、ずれたり、片寄ったりしにくくなっている。さらに言えば、下面23bと上面23aとの両面に滑り止め加工が施された上カバー23は、その前端23c側が、下面23b側の掛け布団本体22と上面23a側の襟部21aとによって挟み込まれた状態となるので、一層、滑りにくくなっている。上カバー23は、上述の下カバー21とは異なり、使用者の通常の使用においては、腕が触れる以外は、使用者がほとんど触れることがないので、宿泊施設においても、下カバー21ほどの高い頻度では洗濯する必要がない。つまり、下カバー21とは異なり、使用者が使用することに選択するには及ばない。
【0053】
さらに、上カバー23には、ソイルリリース加工を施しておくとよい。ソイルリリース加工をしておけば、一度付着した汚れを洗濯などで容易に落とすことができる。また、汚れにくいように防汚加工を施すようにしてもよい。上カバー23は、これらソイルリリース加工や防汚加工を施した場合であっても、下カバー21ほどは洗濯の頻度が高くないので、これらの加工が長期にわたって有効である。
【0054】
ここで、上カバー23としては、シート状の基材の両面に滑り止め加工をするのに代えて、素材自体が滑りにくいもの、例えば、天然ゴム,合成ゴム,合成ラティリス,発泡シリコン,ウレタン等をシート状に形成したものを使用するようにしてもよい。この場合には、実質的に、基材の両面に滑り止め加工を施したものと同等の効果を奏することができ、かつ、滑り止め加工を不要とすることが可能なため、簡単に製造することができる。
【0055】
ここで、上述の掛け布団20を、ホームポジションPにおいて開いた状態の、クッション13、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23の、前後方向及び左右方向の大小関係及び位置関係について説明する。
【0056】
まず、前後方向については、図3(a)に示すホームポジションPに配置された掛け布団20の前端20cを基準としたときの、クッション13の後端13dまでの長さをL0、下カバー21の後端21dまでの長さをL1、掛け布団本体22の後端22dまでの長さをL2、上カバー23の後端23dまでの長さをL3としたときに、これらの間に、
L0<L2<L1<L3
が成立する。
【0057】
したがって、図4(a),(b)に示すように、掛け布団20は、下カバー21の後端21d、掛け布団本体22の後端22d、上カバー23の後端23dは、クッション13の後端13dから下方に垂れ下がる。
【0058】
次に、左右方向については、図3(a)に示すように、クッション13の幅をD0、下カバー21の幅をD1、掛け布団本体22の幅をD2、上カバー23の幅をD3とすると、これらの間に、
D0<D2<D1<D3
が成立する。
【0059】
したがって、掛け布団20は、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23のそれぞれの左端21e,22e,23eが、クッション13の左端13eから垂れ下がり、また、右端21f,22f,23fが、クッション13の右端13fから垂れ下がる。
【0060】
以上から、図4(a),(b)に示すように、掛け布団20は、全体として、その後端部20dがクッション13の後端から垂れ下がり、また、その左端20eがクッション13の左端13eから垂れ下がり、さらに、その右端20fがクッション13の右端13fから垂れ下がる。このため、クッション13と掛け布団20との間に入って就寝中に寝返りを打った場合でも、掛け布団20全体が不要にずれたり、片寄ったりしにくくなっている。
【0061】
また、本実施形態では、上述のように、掛け布団本体22、下カバー21、上カバー23の長さ及び幅が、L2<L1<L3で、かつD2<D1<D3に設定されているので、つまり、掛け布団本体22をそれぞれ下側及び上側から覆う下カバー21及び上カバー23は、長さ及び幅において、掛け布団本体22よりも長く設定されているので、掛け布団本体22が汚れにくい。
【0062】
また、本実施形態では、上述のように、下カバー21と上カバー23とがそれぞれ個別に形成されていて、それぞれの長さ及び幅が、L1<L3で、かつD1<D3に設定されているので、つまり、上カバー23を下カバー21よりも大きくして、襟部21aを除く下カバー21が外部から見えないようにしているので、両カバーを明確に機能分離することができる。すなわち、例えば、下カバー21については、これが直接、使用者に接触することを考慮して、肌触りがよく、汗等を適度に吸湿するものがよい。これに対し、上カバー23については、その上面23aのうちの、襟部21aの後方に位置する部分が、使用者の腕に触れることが考えられる以外は、ほとんど、使用者に触れることがないので、肌触り等はほとんど考慮する必要がなく、滑りにくい、あるいは洗濯時に汚れが簡単に落ちる等の機能性に富んだものが好ましい。
【0063】
さらに、本実施形態では、図4(b)に示すように、上カバー23は、その後端23dがクッション13の後端13dから垂れ下がっているが、この後端23dの位置が、ボトム11とクッション13との間に形成される隙間Gよりも下方に位置するようになっている。すなわち、上カバー23は、その後端23d近傍によって隙間Gを覆い隠すことができるので、別個に隙間Gを隠すためのスカート等を取り付けることなしに、隙間Gを外部から見えなくすることができる。ここで、ベッド1の左端側及び右端側についても同様に構成するとよい。すなわち、クッション13の左端13eから垂れ下がる上カバー23の左端23e、及びクッション13の右端13fから垂れ下がる上カバー23の右端23fが、それぞれベッド1の左端側及び右端側において、隙間Gよりも下方に位置するように構成して、上カバー23の左端23e及び右端23fの近傍が、隙間Gを覆うようにするとよい。なお、図4(b)では、下カバー21の後端21d及び掛け布団本体22の後端22dも、隙間Gよりも下方に位置しているが、これらについては、隙間Gよりも上方に位置してもよい。つまり、少なくとも、上カバー23の後端23が隙間Gよりも下方に位置していれば十分である。なお、上カバー23の左端23e、右端23fについても、少なくともこれらが、隙間Gよりも下方に位置するようにして、隙間Gが外部から見えないようにするとよい。
【0064】
以上説明したように、本実施形態に係る掛け布団20は、下カバー21と掛け布団本体22と上カバー23とを重ねただけの簡単な構成であるので、下カバー21及び上カバー23の交換作業を容易で、かつ短時間で行うことができる。また、掛け布団20は、このような簡単な構成でありながら、上カバー23の上面23aと下面23bとの全面に滑り止め加工が施してあるので、使用者が使用中に、掛け布団本体22に対して上カバー23がずれたり片寄ったりしにくい。
【0065】
また、下カバー21の前端側を折り返して、襟部21aを構成しているので、例えば、襟部を、別部材の縫合等によって設ける場合と比較して、構成を簡単にすることができる。
【0066】
また、この下カバー21の一部である襟部21aは、滑り止め加工が施された上カバー23の上面23aに直接接触するので、不要にずれたり、片寄ったりしにくい。逆に、両面に滑り止め加工が施された上カバー23は、その前端23c側が、掛け布団本体22と襟部21aとの間に挟持されるので、このことによっても不要なずれや片寄りが低減される。
【0067】
なお、以上では、上カバー23の上面23a及下面23bの全面に滑り止め加工が施されている場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、上カバー23は、掛け布団本体22の上面に接触する下面23b側(裏面側)のうちの、少なくとも一部に、掛け布団本体22の上面との間の摩擦力を増加させる滑り止め加工が施されていればよい。少なくとも一部としては、例えば、下面23bの中央に島状に設ける、下面23bの4隅に島状に設ける、下面23bの4つの端部に沿って額縁状に設ける、前後方向に沿ったライン状のものを左右方向に沿って複数設ける、左右方向に沿ったライン状のものを前後方向に沿って複数設ける等が挙げられる。
【0068】
また、上カバー23の上面23aには、滑り止め加工を施さないようにしてもよい。なお、この場合には、襟部21aのうちの、上カバー23の上面23aに接触する部分に滑り止めを設けるようにしてもよい。
【0069】
次に、上述の掛け布団20を備えたベッド1は、掛け布団20における下カバー21及び上カバー23の交換作業が容易である分、全体のベッドメーキングが容易であり短時間であ行うことができる。
【0070】
また、ベッド1は、ベッド本体10に掛け布団20を載せた(セットした)状態、つまりベッドメーキング後の状態において、掛け布団20の上カバー23における後端23d、左端23e、右端23fが、ボトム11とクッション13との間の隙間Gを覆って外部から見えなくするので、隙間Gを隠すためのスカート等の部材を別個に設ける必要がない。
<実施の形態2>
【0071】
上述の実施形態1に係る掛け布団20を使用したベッドメーキング方法について説明する。なお、以下では、宿泊施設等で、ベッド1が使用されるごとに行われる一般的な交換作業、すなわち、クッション13のシーツ16と、掛け布団20の下カバー21の交換作業について説明する。
【0072】
図1に示すベッド1において、ベッド本体10から掛け布団20を取り除く。クッション13を少し後側にずらして、ヘッドボード12とクッション13の前端13cとの間に間隙を設ける。そして、シーツ16の一部をつかんで、引っ張る。これにより、シーツ16は、隙間Gに挟まっていた下端部16gが引き抜かれて、全体が取り除かれる。なお、図2に示すベッドパッド15は、そのままマットレス14の上面14aに敷いたままとする。
【0073】
図3に示す掛け布団20を、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23に分けて、下カバー21を取り除く。以上で、シーツ16及び下カバー21の取り除き作業が終了する。
【0074】
つづいて、洗濯済みの新規のシーツ16及び下カバー21を取り付ける。
まず、マットレス14に敷かれているベッドパッド15の上からシーツ16を掛ける。このとき、シーツ16の4つの端部が、マットレス14の4つの端部から略均等にはみ出すようにする。そして、はみ出た部分を下方に垂らして、前側面16c、後側面16d、左側面16e、右側面16fを構成して、これら側面によって、マットレス14の前側面14c、後側面14d、左側面14e、右側面14fを覆い、各側面の端部16gを内側に折り返して、ボトム11とマットレス14との間の隙間Gに差し込む。その後、クッション13全体を前側に移動させて、その前端13cをヘッドボード12に押し当てて位置決めする。以上で、ベッド本体10についてのベッドメーキングが終了する。
【0075】
次に、ベッド本体10の上で、下カバー21、掛け布団本体22、上カバー23の順に下から重ねて掛け布団20を構成する。
【0076】
まず、下カバー21は、洗濯後の新規のものを取り出して、クッション13の上に敷く。このとき、後に、先端側を折り返して襟部21aを形成することを考慮に入れて、折り返し後の先端21cがホームポジションPに位置するようにする。この下カバー21の上に掛け布団本体22を敷く。このとき、掛け布団本体22の前端22cが、折り返し後の下カバー21の先端21cの位置と略一致するようにする。さらに、この掛け布団本体22の上に上カバー23を敷く。このとき、上カバー23の前端23cが、掛け布団本体22の前端22cと一致するようにする。その後、下カバー21の前端21c側を、上カバー23の上面23a上に折り返して襟部21aを形成する。以上で、掛け布団20についてのベッドメーキングが終了し、上述のベッド本体10についてのベッドメーキングと合わせて、ベッド1全体についてのベッドメーキングが終了する。
【0077】
新規のシーツ16及び新規の下カバー21が取り付けられたベッド1は、上述のように、上カバー23の後端23d、左端23e、右端23fがそれぞれボトム11とクッション13との間の隙間Gを隠すので、外から見たときのベッド1の美称性を向上させることができる。
【0078】
ベッドメーキング後のベッド1は、上述のように、上カバー23の上面23a及び下面23bの全面が滑り止め加工されているので、使用者が寝返りを打って掛け布団20が動いた場合でも、上カバー23は、掛け布団本体22に対してずれたり片寄ったりしにくい。
【0079】
上述のベッドメーキング方法において、ベッド本体10についてのものは、従来と同様であるが、掛け布団20についてのベッドメーキング方法は、従来の袋状の布団カバーに掛け布団本体を収納する場合と比較して、単に、下カバー21と掛け布団本体22と上カバー23とを重ねるだけの極めて簡単な作業で、掛け布団20を構成することができる。例えば、従来の袋状の布団カバーの交換には、3分程度かかっていたのに対し、本実施形態のベッドメーキング方法では、下カバー21の交換を1分ほどで行うことが可能である。つまり、約2分短縮することができる。宿泊施設において、毎日、多数のベッド1のベッドメーキングを行う場合には、この時間の短縮は、多大なものとなり、人件費の削減に直結することになる。
【0080】
さらに、本実施形態の掛け布団20にあっては、洗濯代を削減することが可能である。すなわち、使用者に直接接触する下カバー21については、使用ごとに洗濯する必要があったとしても、使用者に触れる機会が少ない上カバー23は、下カバー21ほどの洗濯頻度は不要である。一方、従来の布団カバーは、下カバー部と上カバー部とが一体となって袋状を構成しているため、両者を分離することができず、使用ごとに全体を選択することが必要となる。洗濯頻度の少ない上カバー23の洗濯代を考慮しない場合には、単純には、本実施形態の下カバー21の洗濯量は、従来の布団カバーの洗濯量の略半分になる。例えば、具体的には、従来の布団カバーの洗濯代が1枚250円程度であったのに対し、下カバー21の洗濯代は1枚120円程度であり、差し引き130円程度の洗濯代の節約が可能である。ただし、実際には、頻度の少ない上カバー23の洗濯代をここから差っ引いた額の節約が可能である。いずれにしても、宿泊施設において、毎日、多数のベッド1の掛け布団のカバーを洗濯する必要がある場合には、洗濯代の多大な節約に直結する。
【0081】
以上説明したベッドメーキング方法においては、ベッド本体10の上に、下カバー21を敷き、その上に掛け布団本体22を敷き、その上に上カバー23を敷くことで、ベッベッド本体10の上で掛け布団20を構成する例を説明した。
これに代えて、下カバー21と掛け布団本体22と上カバー23とをそれぞれの前端21c,22c,23cを合わせて重ねて、掛け布団20を構成し、この掛け布団20をベッド本体10の上に敷くようにしてもよい
【0082】
また、ベッド本体10の上に下カバー21を敷き、掛け布団本体22と上カバー23とを、それぞれの前端22c,23cを合わせて重ねた状態で、下カバー21の上に敷くことで、ベッド本体10の上で掛け布団を構成するようにしてもよい。
【0083】
以上の実施形態1,2においては、本発明を適用するベッド1がシングルベッドである場合を例に説明したが、本発明はもちろん、セミダブルベッドや、ダブルベッドに対しても基本的な構成を何ら変更することなくそのまま適用することが可能である。そして、これらセミダブルベッドやダブルベッドに適用した場合には、下カバー21の左右方向の長さD3が、シングルベッドよりも長いため、ベッドメーキングに要する時間短縮、洗濯代の節約についてはさらに大きな効果を期待することができる。
【符号の説明】
【0084】
1 ベッド
10 ベッド本体
11 ボトム
12 ヘッドボード
13 クッション
20 掛け布団
20c 掛け布団の前端(頭部側端部)
21 下カバー
21a 襟部
21c 下カバーの前端(頭部側端部)
22 掛け布団本体
22c 掛け布団本体の前端(頭部側端部)
22d 掛け布団本体の後端(端部)
22e 掛け布団本体の左端(端部)
22f 掛け布団本体の右端(端部)
23 上カバー
23a 上面(表面)
23b 下面(裏面)
23c 上カバーの前端(頭部側端部)
23d 上カバーの後端(端部)
23e 上カバーの左端(端部)
23f 上カバーの右端(端部)
G ボトムとクッションとの間の隙間(境界)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掛け布団本体と、
前記掛け布団本体の下面側を覆う下カバーと、
前記下カバーとは独立に構成されて、前記掛け布団本体の上面側を覆う上カバーとを備え、
前記上カバーは、前記掛け布団本体の上面に接触する裏面側のうちの、少なくとも一部に、前記掛け布団本体の上面との間の摩擦力を増加させる滑り止め加工が施されているとともに、
前記下カバーと前記掛け布団本体と前記上カバーとは、この順に、使用者の頭部に対応するそれぞれの頭部側端部を合わせた状態で重ねられている、
ことを特徴とする掛け布団。
【請求項2】
前記上カバーは、裏面側全体に前記滑り止め加工が施されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の掛け布団。
【請求項3】
前記下カバーは、前記頭部側端部に、前記上カバーの頭部側端部近傍の上面側に折り返されて前記頭部側端部近傍をカバーする襟部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の掛け布団。
【請求項4】
前記上カバーは、その表面側における前記襟部に接触する部分のうちの、少なくとも一部に前記滑り止め加工が施されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の掛け布団。
【請求項5】
前記上カバーは、その表面側全体に前記滑り止め加工が施されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の掛け布団。
【請求項6】
前記上カバーは、前記掛け布団本体よりも大きく形成されていて、前記掛け布団本体の上面側を覆った際に、少なくとも前記頭部側端部を除いた3つの端部が、前記掛け布団本体の3つの端部からはみ出している、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の掛け布団。
【請求項7】
ボトムと前記ボトムの上に載せたクッションとを有するベッド本体と、前記クッション本体の上面に載せた掛け布団とを備えたベッドにおいて、
前記掛け布団が、掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の掛け布団である、
ことを特徴とするベッド。
【請求項8】
前記上カバーにおける頭部側端部を除く3つの端部が、前記クッションの頭部側端部を除く3つの端部から垂れ下がって配置されるとともに、これら端部の下端が、前記ボトムと前記クッションとの境界よりも下方に位置する、
ことを特徴とする請求項7に記載のベッド。
【請求項9】
掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法において、
ベッド本体の上に前記下カバーを敷き、
前記下カバーの上に前記掛け布団本体を敷き、
前記掛け布団本体の上に前記上カバーを敷くことで、前記ベッド本体の上で掛け布団を構成する、
ことを特徴とするベッドメーキング方法。
【請求項10】
掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法において、
前記下カバーと前記掛け布団本体と前記上カバーとを、それぞれの頭部側端部を合わせて重ねて前記掛け布団を構成し、前記掛け布団をベッド本体の上に敷く、
ことを特徴とするベッドメーキング方法。
【請求項11】
掛け布団本体と下カバーと上カバーとを備えた、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の掛け布団を使用したベッドメーキング方法において、
ベッド本体の上に前記下カバーを敷き、
前記掛け布団本体と前記上カバーとを、それぞれの頭部側端部を合わせて重ねた状態で、前記下カバーの上に敷くことで、前記ベッド本体の上で掛け布団を構成する、
ことを特徴とするベッドメーキング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−98109(P2011−98109A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255439(P2009−255439)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(509308517)
【Fターム(参考)】