説明

接合布帛の製造方法、その製造装置、接合布帛及び長尺体付布帛

【課題】デザイン性をコントロールすることができる接合布帛の製造方法、その製造装置、接合布帛及び長尺体付布帛を提供する。
【解決手段】本発明に係る接合布帛200の製造方法は、第1布帛80の一端部と第2布帛81の一端部とを接合して接合布帛200を製造する接合布帛の製造方法であって、第1布帛80の一端部上に第2布帛81の一端部を重ね合わせて重ね合わせ部82を形成する工程と、第2布帛81の一端部上であって重ね合わせ部82に長尺体Tを配する工程と、第1布帛80の一端部、第2布帛81の一端部、及び長尺体Tを縫い合わせる工程とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の布帛が接合された接合布帛の製造方法、その製造装置、接合布帛及び長尺体付布帛に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来肌着等の前身頃と後身頃との肩部の縫い合わせ部や、ショーツ又はブリーフの裾口に補強テープやゴムテープを縫い込む装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、テープを肩部の全長に亘って縫込むのではなく、襟口のラッパ部分および袖身頃との縫い継ぎ部を除く肩部の途中部分に部分的に縫込むことにより、襟口のラッパ部分および袖身頃との縫い継ぎ部がダンゴ状に嵩高くなることによる外観および着心地の悪化を解消するテープ縫込み装置も提案されている。このテープ縫込み装置によれば、テープを肩部の途中部分に部分的に自動的に縫込むに当たって、柔軟なテープを確実に所定の位置に供給して仕上がり良く縫込むことができる。
【0004】
他方、例えば特許文献2には、二つの布地の縁を揃えた状態で一方の布地と他方の布地を重ね合わせ積層体を形成した後、積層体の縁上に長尺な装飾用のテープを載置して、振り糸により上記装飾用のテープを縫い込みながら縁かがりを行うオーバーロックミシンが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−9471号公報
【特許文献2】特許第4537947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術はオーバーロックミシンを使用して縫製された肌着等において装飾性を向上するものであるが、例えばスポーツウェア等においてもデザイン性をコントロールできるようにすることが要望されている。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、デザイン性をコントロールすることができる接合布帛の製造方法、その製造装置、接合布帛及び長尺体付布帛を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る接合布帛の製造方法は、第1布帛の一端部と第2布帛の一端部とを接合して接合布帛を製造する接合布帛の製造方法であって、第1布帛の一端部上に第2布帛の一端部を重ね合わせて重ね合わせ部を形成する工程と、第2布帛の一端部上であって重ね合わせ部に長尺体を配する工程と、第1布帛の一端部、第2布帛の一端部、及び長尺体を縫い合わせる工程と、を有することを要旨とする。なお、縫い合わせる工程では公知の偏平縫いが行われてもよい。
【0009】
従来着用する人の体型等によって接合布帛の接合部分が極端に伸びたり、逆に全く伸びなかったりするので、当該接合部分におけるベース生地(布帛)の見え方が異なっていることに気付いた。接合部分が伸びた場合には縫い目の間隔が広がるので、当該縫い目からベース生地(布帛)が見え易くなる。そのため、縫い糸により形成されるラインの色が、生地である布帛の色に依存してしまう結果となっていた。その結果、上記ラインの色がデザイン設計者の意図する色とは異なることとなっていた。
【0010】
そこで、本発明に係る接合布帛の製造方法においては、第1布帛の一端部、第2布帛の一端部、及び長尺体を縫い合わすことによって、縫い目の隙間を長尺体で隠して当該縫い目から見えるベース生地を見えなくすることができる。これにより、重ね合わせ部(接合部)におけるデザイン性をコントロールすることができる。
【0011】
また、材料を適宜選択した長尺体を用いることで、接合部分の伸縮性をコントロールすることができる。例えば第1布帛及び第2布帛の伸縮性よりも低い伸縮性を有する長尺体を採用する場合には、接合部分の伸縮性を抑制することができる。その結果、第1布帛と第2布帛との接合が解かれる可能性(ホツレが生じる可能性)を低くすることができる。一方、第1布帛及び第2布帛の伸縮性よりも高い伸縮性を有する長尺体を採用する場合には、デザイン性をコントロールしつつ、接合部分の伸縮性を向上することができる。
【0012】
さらに、例えば長尺体の色を縫い糸と同じ色にすると当該縫い糸が見え難くなるので、接合部分が伸びた場合でも上記ラインとしての色をデザイン設計者の意図する色にすることができる。これにより、例えばスポーツウェアを1つのチームとして使用する場合にはデザイン的な統一感を向上できる。
【0013】
逆に長尺体の色を縫い糸と異なる色にする場合でも、上述したようにベース生地を見えなくすることができるとともに、当該長尺体の色と縫い糸の色とのバランスによって視覚的効果を奏することができ、デザイン性をコントロールすることができる。
【0014】
長尺体は縫い糸と同じ組成の繊維で構成された織物又は編物であることが好ましい。このようにすれば、長尺体の色と縫い糸の色とを同じにすることができるので、上述の通りデザイン性をコントロールできる。
【0015】
本発明に係る接合布帛は、第1布帛の一端部上に第2布帛の一端部が重ね合わされた重ね合わせ部上であって、第2布帛の一端部に配された長尺体を備え、第1布帛の一端部、第2布帛の一端部、及び長尺体が縫い合わされてなることを要旨とする。
【0016】
本発明に係る長尺体付布帛は、布帛上に配された長尺体を備え、布帛及び長尺体が偏平縫いされていることを要旨とする。
【0017】
本発明に係る長尺体付布帛では、布帛上に長尺体が偏平縫いされることで、単に布帛のみを採用する場合に比べ、長尺体によってデザインを表現することができるので当該デザインの幅を拡大することができる。また、このように長尺体を縫い合わせても、当該長尺体の色を縫い糸の色と同等なものにすれば縫い目の不揃いが見え難くなり、品質向上を実現することが可能となる。
【0018】
本発明に係る接合布帛の製造装置は、上記の接合布帛を製造する接合布帛の製造装置であって、縫い針を上下に駆動する針駆動部と、ベッド部上を移動する第1布帛、第2布帛及び長尺体を上下方向に押圧する押さえ部と、針駆動部よりも上流側に設けられ、長尺体を案内するガイド部と、を有することを要旨とする。
【0019】
本発明に係る接合布帛の製造装置においては、第1布帛、第2布帛及びガイド部により案内される長尺体が押さえ部によって上下方向に押圧され、これらが併せて縫い合わされる。このような製造装置によって製造された接合布帛は、上述したようにデザイン性がコントロールされたものである。
【0020】
ガイド部は、長尺体の下流側が第2布帛に向かって傾斜するよう押さえ部に取り付けられていることが好ましい。この場合、長尺体を第2布帛に向かって挿入し易くなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、第1布帛の一端部、第2布帛の一端部、及び長尺体が縫い合わされることでデザイン性をコントロールすることができる。また、併せて長尺体材料の選択的採用により接合部分の伸縮性をコントロールすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る接合布帛の製造装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】接合布帛の製造装置の主要構成を示す斜視図である。
【図3】押さえ部の周囲の構成を示す拡大斜視図である。
【図4】本実施形態に係る接合布帛の側面図である。
【図5】本実施形態に係る接合布帛の写真である。
【図6】本実施形態に係る長尺体付布帛の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係る接合布帛、接合布帛の製造方法及びその製造装置について図面を参照しながら説明する。
【0024】
1.製造装置
(1)製造装置の全体構成
図1は本実施形態に係る接合布帛の製造装置(ミシン)100の全体構成を示す斜視図であり、図2は製造装置100の主要構成を示す斜視図である。
【0025】
接合布帛の製造装置100は、布帛送り方向と直交する方向に沿って一列に並んだ複数の縫い針により平行に形成される複数の縫い目に対して、縫い糸を左右に蛇行させつつ平行な縫い目に縫い込ませることができる、いわゆる偏平縫いが可能なミシンである。
【0026】
図1に示すように、本実施形態に係る接合布帛の製造装置100においては、ミシンフレーム1のベッド部2に沿って被縫製物である布帛の送りが行われ、縫製作業の際には、縦胴部3側から作業者が縫製作業を行うことから、その手元を見易くするため、ミシンフレーム1はそのベッド部2とアーム部4とが上面視で重ならないような形状となっている。
【0027】
図2に示すように、接合布帛の製造装置100は、布帛の送り方向Aと直交する方向に沿って一列に並んだ四本の縫い針11〜14を備える針駆動部としての針棒15と、被縫製物である布帛(図示せず)を上方から押さえる押さえ部20と、この押さえ部20を下端部で支持する押さえ棒21と、押さえ棒21を介して押さえ部20による押さえ圧を付与する押圧バネ22とを備える。
【0028】
接合布帛の製造装置100はさらに、針落ちの際に縫い糸を張った状態で保持するキャリア31及びフック32と、ミシンモータにより全回転を行う主軸16と、主軸16の全回転運動を往復運動に変換し、往復回動軸17に往復運動を伝達する動力伝達機構40と、往復回動軸17からキャリア31に対して往復回動力の伝達を行う第一伝達機構50と、往復回動軸17からフック32に対して往復回動力の伝達を行う第二伝達機構60とを備える。
【0029】
針棒15は上下方向に沿って上下動可能となるようにミシンフレーム1に支持されている。そして、針棒15の下端部には針留め18が設けられており、上述したように、四本の縫い針11〜14が送り方向Aと直交する方向に沿って一列に並んで保持されている。
【0030】
押さえ部20を下端部で保持する押さえ棒21は、針棒15に隣接し、上下動可能となるようミシンフレーム1に支持されている。
【0031】
往復回動軸17は筒状であって、この中に押さえ棒21が挿入されている。往復回動軸17は、ミシンフレーム1により回動可能に支持されており、往復回動軸17の回動中心は押さえ棒21の軸心と一致する。
【0032】
往復回動軸17に往復回動を付与する動力伝達機構40は、主軸16に固定された偏心カム41と、偏心カム41を一端部で回転可能に保持する往復ロッド42と、往復ロッド42の他端部に連結されると共に往復回動軸17の上端部を保持する軸抱き部材43とを有している。
【0033】
往復ロッド42は、主軸16に直交し且つほぼ水平方向に配されている。偏心カム41は主軸16に対して偏心しているので、主軸16が回転駆動を行うと、往復ロッド42の一端部は主軸16を中心として周回運動を行うこととなる。往復ロッド42は、一端部で周回運動を行うと、他端部には周回運動の水平方向成分のみが伝達され、当該他端部はほぼ水平方向に沿って進退運動を行うこととなる。往復ロッド42の他端部は、球面軸受け42aを介して軸抱き部材43と連結されており、軸抱き部材43には往復ロッド42の延出方向に沿った進退運動が伝達される。このような構成により、軸抱き部材43は、往復回動軸17と共に針棒15を中心とする旋回運動を行い、往復回動軸17は往復回動を行う構成となっている。
【0034】
(2)押さえ部の周囲の構成
図3は押さえ部20の周囲の構成を示す拡大斜視図である。
【0035】
図3に示すように、第一伝達機構50は、往復回動軸17の下端部に連結される回動アーム51と、回動アーム51の回動端部に一端部が連結された伝達リンク52と、伝達リンク52の他端部にレバー先端が連結されたレバー軸53とを有する。
【0036】
回動アーム51は、往復回動軸17の下端部に設けられた鈎状部17aと係合する凹部51aを有しており、往復回動軸17と一体的に針棒15を中心として回動を行う。そして、回動アーム51は、針棒15を中心とする半径方向に延出されており、延出された回動端部の一方の側面の近傍で伝達リンク52の一端部と連結されている。
【0037】
第一伝達機構50は、一節を往復回動軸17とする四節リンク機構を構成しており、往復回動軸17に同期してその往復回動がキャリア31に伝達される。
【0038】
第二伝達機構60は、回動アーム51を第一伝達機構50と共有で用いる構成となっており、回動アーム51と、この回動アーム51の回動端部に一端部が連結された伝達リンク61と、伝達リンク61の他端部にレバー先端が連結されたレバー軸62とから構成されている。回動アーム51の回動端部の他方の側面の近傍には、伝達リンク61の一端部が連結されている。
【0039】
第二伝達機構60も、第一伝達機構50と同様に、一節を往復回動軸17とする四節リンク機構を構成しており、往復回動軸17に同期してその往復回動がフック32に伝達される。
【0040】
このような構成を有する接合布帛の製造装置100においては、ミシンモータの駆動により主軸16が回転駆動を行い、針棒15が上下動する。そして、主軸16の回転駆動が動力伝達機構40を介して往復回動動作に変換されて往復回動軸17に伝達され、さらに、第一及び第二伝達機構150,160が縫い針11〜14の上下動に同期してキャリア31及びフック32を所定に往復回動させることで偏平縫いを行う。
【0041】
(3)長尺体のガイド部
上述の図3において、長尺体Tを下流側(針棒15や縫い針11〜14側)に案内するガイド部70がネジ等の締結部材71によって押さえ部20に取り付けられている。なおガイド部70は、長尺体Tの下流側が布帛に向かって傾斜するように取り付けられている。
【0042】
2.接合布帛
本実施形態に係る接合布帛は、第1布帛の一端部上に第2布帛の一端部が重ね合わされた重ね合わせ部上であって、第2布帛の一端部に配された長尺体を備えており、第1布帛の一端部、第2布帛の一端部、及び長尺体が縫い合わされてなるものである。縫い合わせは公知の偏平縫い等により行われる。
【0043】
第1布帛及び第2布帛は織物、編物、不織布、又は樹脂フィルムでラミネートした生地や樹脂でコーティングした素材等により構成される。また、長尺体Tは織物、編物、不織布、樹脂フィルム、又は樹脂フィルムでラミネートした生地や樹脂でコーティングした素材等により構成される。
【0044】
例えば、第1及び第2布帛としてツーウェイトリコット編物を用い、長尺体Tとして細幅織ゴムテープを用いると接合部分の伸縮性を良好に抑制でき、第1及び第2布帛としてツーウェイトリコット編物を用い、長尺体Tとしてポリウレタン樹脂フィルムを用いると接合部分の伸縮性を良好に向上することができる。
【0045】
3.接合布帛の製造方法
図4は本実施形態に係る接合布帛の側面図であり、図5は接合布帛の写真である。
【0046】
図4に示すように、まず第1布帛80の一端部上に第2布帛81の一端部を重ね合わせて重ね合わせ部82を形成する。そして、第2布帛81の一端部上であって重ね合わせ部82に長尺体Tを配した後、第1布帛80の一端部、第2布帛81の一端部、及び長尺体Tを偏平縫いHにより縫い合わせることにより、接合布帛200を製造する。なお本実施形態では、長尺体T側が接合布帛200の表側である。
【0047】
本実施形態に係る接合布帛200は例えばスポーツウェアに適用される。スポーツウェア等において生地である布帛の色に対して異なる縫い糸の色を採用する場合、図5(a)に示すように長尺体Tを使用しないと、偏平縫いHの隙間から第2布帛81の面が見えてしまう。その結果、縫い目の開き具合(隙間)の揃い方が顕著に現れる。縫製スピード等が異なる場合には、偏平縫いHの縫い目の開き具合(隙間)が不揃いになる傾向があるので、この不揃いが顕著に見えてしまう。
【0048】
特にスポーツウェア等の生地はストレッチ素材であるため、使用者の着用によって当該生地の伸縮度合いが異なるので、縫い目の開き具合(隙間)不揃いが顕著に発生したり、あまり発生しなかったりし、ラインとしての縫い糸の色が生地である布帛の色に依存してしまう結果となる。その結果、ラインの色がデザイン設計者の意図する色になり得ることが困難となる。スポーツウェアを1つのチームとして使用する場合には、デザイン的な統一感が低くなってしまう。
【0049】
一方、本発明では図5(b)に示すように、例えば縫い糸と同じ組成の繊維(同じ色)の長尺体Tを第1布帛80及び第2布帛81と併せて縫い合わせることによって、縫い目の開き具合(隙間)の不揃いが見え難くなる。それにより、縫い目からベース生地である接合布帛が見え難くなるので、接合部分が伸びた場合でもラインとしての色をデザイン設計者の意図する色にすることができる。これにより、接合布帛を1つのチームとして使用するスポーツウェア等に適用する場合には、デザイン的な統一感を向上することができる。
【0050】
上記とは逆に、例えば青色の長尺体Tと白色の縫い糸とを用いる場合のように、長尺体Tとして縫い糸と異なる色のものを採用する場合でも、長尺体Tの色が背景色となり縫い糸を際立たせることができ視覚的効果を奏することができるので、デザイン性をコントロールすることができる。
【0051】
また、長尺体Tとしては、第1布帛80及び第2布帛81の伸縮性と同等或いはそれよりも高い伸縮性を有するもの、又は当該伸縮性よりも低い伸縮性のものを適宜選択して用いることができる。例えば第1布帛80及び第2布帛81の伸縮性よりも低い伸縮性を有する長尺体Tを採用する場合には、縫い目部分の伸縮性を抑制することができるので、第1布帛80と第2布帛81との接合が解かれる可能性(ホツレが生じる可能性)を低くすることができる。一方、第1布帛80及び第2布帛81の伸縮性よりも高い伸縮性を有する長尺体Tを採用する場合には、デザイン性をコントロールしつつ、接合部分の伸縮性を向上することができる。
【0052】
本発明はもとより上記実施形態によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0053】
なお、上記実施形態では、2枚の布帛を接合した接合布帛200に長尺体Tを用いたが、これに限定されるものではなく、図6に示すように1枚の布帛80と当該布帛80上に配された異なる色の長尺体Tとを偏平縫いすることにより長尺体付布帛300を製造する場合でも、デザイン性をコントロールすることができる。
【符号の説明】
【0054】
1 ミシンフレーム
2 ベッド部
11〜14 縫い針
15 針棒
20 押さえ部
70 ガイド部
71 締結部材
80 第1布帛
81 第2布帛
82 重ね合わせ部
100 接合布帛の製造装置
200 接合布帛
300 長尺体付布帛
H 偏平縫い
T 長尺体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1布帛の一端部と第2布帛の一端部とを接合して接合布帛を製造する接合布帛の製造方法であって、
前記第1布帛の一端部上に前記第2布帛の一端部を重ね合わせて重ね合わせ部を形成する工程と、
前記第2布帛の一端部上であって前記重ね合わせ部に長尺体を配する工程と、
前記第1布帛の一端部、前記第2布帛の一端部、及び前記長尺体を縫い合わせる工程と、
を有することを特徴とする接合布帛の製造方法。
【請求項2】
前記縫い合わせる工程では偏平縫いが行われる請求項1に記載の接合布帛の製造方法。
【請求項3】
前記長尺体は、織物からなる請求項1または2に記載の接合布帛の製造方法。
【請求項4】
前記長尺体が縫い糸と同じ組成の繊維で構成された織物又は編物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合布帛の製造方法。
【請求項5】
前記長尺体は縫い糸と異なる色である請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合布帛の製造方法。
【請求項6】
第1布帛の一端部上に第2布帛の一端部が重ね合わされた重ね合わせ部上であって、前記第2布帛の一端部に配された長尺体を備え、
前記第1布帛の一端部、前記第2布帛の一端部、及び前記長尺体が縫い合わされてなることを特徴とする接合布帛。
【請求項7】
布帛上に配された長尺体を備え、
前記布帛及び前記長尺体が偏平縫いされていることを特徴とする長尺体付布帛。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか1項に記載の接合布帛を製造する接合布帛の製造装置であって、
縫い針を上下に駆動する針駆動部と、
ベッド部上を移動する第1布帛、第2布帛及び長尺体を上下方向に押圧する押さえ部と、
前記針駆動部よりも上流側に設けられ、前記長尺体を案内するガイド部と、
を有することを特徴とする接合布帛の製造装置。
【請求項9】
前記ガイド部は、前記長尺体の下流側が前記第2布帛に向かって傾斜するよう前記押さえ部に取り付けられている請求項8に記載の接合布帛の製造装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−246(P2013−246A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132639(P2011−132639)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(591038820)株式会社デサント (42)
【Fターム(参考)】