説明

接合用組成物、接合構造体及び接合構造体の製造方法

【課題】接合後に第1,第2の接合対象部材の接合信頼性を高め、更に第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御できる接合用組成物及び接合構造体を提供する。
【解決手段】本発明に係る接合用組成物は、第1,第2の接合対象部材2,3,4を接合するために用いられる。本発明に係る接合用組成物は、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子21とを含有する。本発明に係る接合構造体1は、第1の接合対象部材2と、第2の接合対象部材3,4と、第1,第2の接合対象部材2,3,4を接合している接合部5,6とを備える。接合部5,6は、上記接合用組成物を加熱して、上記金属原子含有粒子を焼結させることにより形成されている。第1,第2の接合対象部材2,3,4間に、導電性粒子21が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、半導体モジュールなどを基板等の部材に接合するために用いられる接合用組成物、並びに該接合用組成物を用いた接合構造体及び接合構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インバータ等に用いられるパワー半導体装置の一つである非絶縁型半導体装置において、半導体素子を固定する部材は半導体装置の電極の一つでもある。例えば、パワートランジスタを固定部材上にSn−Pb系はんだ付け材を用いて搭載した半導体装置では、固定部材(ベース材)はパワートランジスタのコレクタ電極となる。このコレクタ電極には半導体装置稼動時に数アンペア以上の電流が流れ、トランジスタチップは発熱する。この発熱に起因する特性の不安定化及び寿命の低下を避けるためには、はんだ付け部の放熱性、耐熱性を十分に確保する必要がある。このはんだ付け部の放熱性及び耐熱性を十分に確保するためには放熱性に優れた材料を用いる必要がある。
【0003】
絶縁型半導体装置においても、半導体素子を安全かつ安定に動作させるためには、半導体装置の動作時に発生する熱を半導体装置の外へ効率よく放散させる必要がある。また、この場合に、はんだ付け部の接合信頼性を確保する必要もある。
【0004】
高い放熱性と高い接合信頼性とを有する接合材料として、下記の特許文献1では、粒子状銀化合物を含む導電性接着剤が開示されている。しかしながら、この導電性接着剤を用いた場合の接合は、バインダー樹脂である熱硬化性樹脂が硬化した硬化物による接合であるため、接合界面における金属結合による接合と比較すると、放熱性及び接合信頼性が低くなるという問題がある。
【0005】
一方で、金属粒子の粒径が100nm以下のサイズまで小さくなり、構成原子数が少なくなると、粒子の体積に対する表面積比が急激に増大し、融点又は焼結温度がバルク状態に比較して大幅に低下することが知られている。この低温焼成機能を利用し、有機物で表面が被覆された平均粒径100nm以下の金属粒子を接合材料として用い、加熱により有機物を分解させて金属粒子同士を焼結させることで接合を行う方法が知られている。この接合方法では、接合後の金属粒子がバルク金属へと変化するのと同時に接合界面では金属結合による接合が得られるため、耐熱性と接合信頼性と放熱性とが非常に高くなる。このような接合を行うための接合材料は、例えば、下記の特許文献2に開示されている。
【0006】
特許文献2では、平均粒径が1nm以上、50μm以下である粒子であって、金属酸化物、金属炭酸塩又はカルボン酸金属塩の粒子から選ばれる1種以上の金属粒子前駆体と、有機物である還元剤とを含む接合用材料が開示されている。該接合用材料中における全質量部において、上記金属粒子前駆体の含有量は、50質量部を超え、99質量部以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−309352号公報
【特許文献2】特開2008−178911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2に記載のような従来の接合材料では、該接合材料により接合された部材間の間隔にばらつきが生じることがある。すなわち、接合材料により形成された接合部の厚みのばらつきが生じることがある。従って、従来の接合材料を用いた半導体装置などの電子部品の信頼性が低くなるという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、第1,第2の接合対象部材を接合するために用いられ、接合後に、該第1,第2の接合対象部材の接合信頼性を高め、更に該第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御できる接合用組成物、並びに該接合用組成物を用いた接合構造体及び接合構造体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の広い局面によれば、第1,第2の接合対象部材を接合するために用いられる接合用組成物であって、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する、接合用組成物が提供される。
【0011】
本発明に係る接合用組成物のある特定の局面では、上記接合材料は、平均粒子径が1nm以上、100nm以下である銀粒子又は平均粒子径が1nm以上、100nm以下である銅粒子を含む接合材料であるか、又は平均粒子径が1nm以上、50μm以下である酸化銀粒子又は平均粒子径が1nm以上、50μm以下である酸化銅粒子と還元剤とを含む接合材料である。
【0012】
本発明に係る接合用組成物の他の特定の局面では、上記金属原子含有粒子は、400℃未満の加熱で焼結する。
【0013】
本発明に係る接合用組成物のさらに他の特定の局面では、上記導電性粒子は、基材粒子と、該基材粒子の表面上に配置された導電層とを有する。
【0014】
本発明に係る接合用組成物の別の特定の局面では、上記導電層の外表面は銀又は銅を含む金属である。
【0015】
本発明に係る接合用組成物のさらに別の特定の局面では、上記導電層の外表面は、400℃で溶融しない。
【0016】
本発明に係る接合用組成物の他の特定の局面では、上記基材粒子は樹脂粒子である。
【0017】
また、本発明の広い局面によれば、第1の接合対象部材と、第2の接合対象部材と、該第1,第2の接合対象部材を接合している接合部とを備え、該接合部が、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する接合用組成物を用いて形成されており、上記接合部が、上記接合用組成物を加熱して、上記金属原子含有粒子を焼結させることにより形成されており、上記金属原子含有粒子が焼結した焼結物によって、上記第1,第2の接合対象部材が接合されており、上記第1,第2の接合対象部材間に、上記導電性粒子が配置されている、接合構造体が提供される。
【0018】
本発明に係る接合構造体のある特定の局面では、上記接合部の平均厚みをTとしたときに、接合後における上記導電性粒子の上記接合部の厚み方向における平均直径は0.8T以上であることが好ましい。
【0019】
また、本発明の広い局面によれば、第1,第2の接合対象部材間に、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する接合用組成物を配置する工程と、該接合用組成物を加熱して、上記金属原子含有粒子を焼結させることによって、接合部を形成して、上記第1,第2の接合対象部材を接合する工程とを備え、上記金属原子含有粒子が焼結した焼結物によって、上記第1,第2の接合対象部材を接合し、上記第1,第2の接合対象部材間に、上記導電性粒子を配置する、接合構造体が提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る接合用組成物は、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有するので、本発明に係る接合用組成物を用いて第1,第2の接合対象部材を接合したときに、第1,第2の接合対象部材の接合信頼性を高め、更に該第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る接合用組成物を用いた接合構造体を模式的に示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る接合用組成物に含まれている導電性粒子を示す断面図である。
【図3】図3は、図2に示す導電性粒子の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
本発明に係る接合用組成物は、第1の接合対象部材と、第2の接合対象部材を接合するために用いられる。本発明に係る接合用組成物は、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する。このような組成を有する接合材料により第1,第2の接合対象部材を接合すると、金属原子含有粒子を含む接合材料により形成された部分を有する接合部と第1,第2の接合対象部材との接合信頼性を高めることができる。さらに、第1,第2の接合対象部材間に配置された導電性粒子によって、第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御することができる。第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御することによって、部分的に接合部の厚みが薄くなるのを抑制できる結果、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。
【0024】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
【0025】
図1に、本発明の一実施形態に係る接合用組成物を用いた接合構造体を模式的に断面図で示す。なお、図1に示す構造は、本発明に係る接合構造体の一例にすぎず、接合構造は適宜変形され得る。
【0026】
図1に示す接合構造体1は、第1の接合対象部材2と、第2の接合対象部材3,4と、第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材3,4とを接合している接合部5,6とを備える。接合部5,6は、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子21とを含有する接合用組成物を用いて形成されている。
【0027】
第1の接合対象部材2の第1の表面2a(一方の表面)側に接合部5及び第2の接合対象部材3が配置されている。接合部5は、第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材3とを接合している。
【0028】
第1の接合対象部材2の第1の表面2aとは反対の第2の表面2b(他方の表面)側に接合部6及び第2の接合対象部材4が配置されている。接合部6は、第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材4とを接合している。
【0029】
第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材3,4との間にそれぞれ、導電性粒子21が配置されている。接合部5は焼結物11を含み、接合部6は焼結物12を含む。焼結物11,12は、上記金属原子含有粒子を含む接合材料が焼結した焼結物である。第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材3,4との間に、焼結物11,12が配置されている。焼結物11,12によって、第1の接合対象部材2と第2の接合対象部材3,4とが接合されている。
【0030】
第2の接合対象部材3の接合部5側とは反対の表面に、ヒートシンク7が配置されている。第2の接合対象部材4の接合部6側とは反対側の表面に、ヒートシンク8が配置されている。従って、接合構造体1は、ヒートシンク7、第2の接合対象部材3、接合部5、第1の接合対象部材2、接合部6、第2の接合対象部材4及びヒートシンク8がこの順で積層された部分を有する。
【0031】
第1の接合対象部材2としては、インバータ、コンバータ等に用いられるパワー半導体素子等が挙げられる。このような第1の接合対象部材2を備える接合構造体1では、接合構造体1の使用時に、第1の接合対象部材2において大きな熱量が発生しやすい。従って、第1の接合対象部材2から発生した熱量を、ヒートシンク7,8などに効率的に放散させる必要がある。このため、第1の接合対象部材2とヒートシンク7,8との間に配置されている接合部5,6には、高い放熱性が求められる。
【0032】
第2の接合対象部材3,4としては、セラミック、プラスチックなどにより形成された基板等が挙げられる。
【0033】
接合部5,6は、上記接合用組成物を加熱して、上記金属原子含有粒子を焼結させることにより形成されている。
【0034】
接合部5,6の平均厚みをTとしたときに、接合後における導電性粒子21の接合部5,6の厚み方向における平均直径は好ましくは0.6T以上、より好ましくは0.8T以上、更に好ましくは0.9T以上、特に好ましくは0.95T以上、好ましくは1T以下である。このような厚みの関係を満足すると、第1,第2の接合対象部材間の間隔を高精度に制御できる。接合部5,6の平均厚みと接合後の導電性粒子21の平均直径とは等しくてもよい。
【0035】
上記接合材料に含まれている上記金属原子含有粒子としては、金属粒子及び金属化合物粒子等が挙げられる。上記金属化合物粒子は、金属原子と、該金属原子以外の原子とを含む。上記金属化合物粒子の具体例としては、金属酸化物粒子、金属の炭酸塩粒子、金属のカルボン酸塩粒子及び金属の錯体粒子等が挙げられる。上記金属化合物粒子は、金属酸化物粒子であることが好ましい。例えば、上記金属酸化物粒子は、還元剤の存在下で接合時の加熱で金属粒子となった後に焼結する。上記金属酸化物粒子は、金属粒子の前駆体である。上記金属のカルボン酸塩粒子としては、金属の酢酸塩粒子等が挙げられる。
【0036】
上記金属原子含有粒子を含む接合材料は、平均粒子径が1nm以上、100nm以下である金属粒子を含む接合材料であるか、又は平均粒子径が1nm以上、50μm以下である金属酸化物粒子と還元剤とを含む接合材料であることが好ましい。このような接合材料を用いると、接合時の加熱で、上記金属原子含有粒子同士を良好に焼結させることができる。上記金属酸化物粒子の平均粒子径は、好ましくは5μm以下である。上記金属原子含有粒子の粒子径は、金属原子含有粒子が真球状である場合には、直径を示し、金属原子含有粒子が真球状ではない場合には、最大径を示す。
【0037】
上記金属粒子及び上記金属酸化物粒子を構成する金属としては、銀、銅及び金等が挙げられる。なかでも、銀又は銅が好ましく、銀が特に好ましい。従って、上記金属粒子は、好ましくは銀粒子又は銅粒子であり、より好ましくは銀粒子である。上記金属酸化物粒子は、好ましくは酸化銀粒子又は酸化銅粒子であり、より好ましくは酸化銀粒子である。銀粒子及び酸化銀粒子を用いた場合には、接合後に残渣が少なく、体積減少率も非常に小さい。該酸化銀粒子における酸化銀としては、AgO及びAgOが挙げられる。
【0038】
上記金属原子含有粒子は、400℃未満の加熱で焼結することが好ましい。上記金属原子含有粒子が焼結する温度(焼結温度)は、より好ましくは350℃以下、好ましくは300℃以上である。上記金属原子含有粒子が焼結する温度が上記上限以下であると、焼結を効率的に行うことができ、更に焼結に必要なエネルギーを低減し、かつ環境負荷を小さくすることができる。
【0039】
上記接合材料100重量%中、上記金属原子含有粒子の含有量は、好ましく10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、100重量%以下、好ましくは99重量%以下、より好ましくは90重量%以下である。上記接合材料の全量が、上記金属原子含有粒子であってもよい。上記金属原子含有粒子の含有量が上記下限以上であると、上記金属原子含有粒子をより一層緻密に焼結させることができる。この結果、接合部における放熱性及び耐熱性も高くなる。
【0040】
上記金属原子含有粒子が金属酸化物粒子である場合に、還元剤が用いられることが好ましい。上記還元剤としては、アルコール類(アルコール性水酸基を有する化合物)、カルボン酸類(カルボキシ基を有する化合物)及びアミン類(アミノ基を有する化合物)等が挙げられる。上記還元剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0041】
上記アルコール類としては、アルキルアルコールが挙げられる。上記アルコール類の具体例としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール及びイコシルアルコール等が挙げられる。また、上記アルコール類としては、1級アルコール型化合物に限られず、2級アルコール型化合物、3級アルコール型化合物、アルカンジオール及び環状構造を有するアルコール化合物も使用可能である。さらに、上記アルコール類として、エチレングリコール及びトリエチレングリコールなど多数のアルコール基を有する化合物を用いてもよい。また、上記アルコール類として、クエン酸、アスコルビン酸及びグルコースなどの化合物を用いてもよい。
【0042】
上記カルボン酸類としては、アルキルカルボン酸等が挙げられる。上記カルボン酸類の具体例としては、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸及びイコサン酸等が挙げられる。また、上記カルボン酸類は、1級カルボン酸型化合物に限られず、2級カルボン酸型化合物、3級カルボン酸型化合物、ジカルボン酸及び環状構造を有するカルボキシル化合物も使用可能である。
【0043】
上記アミン類としては、アルキルアミン等が挙げられる。上記アミン類の具体例としては、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン及びイコデシルアミン等が挙げられる。また、上記アミン類は分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有するアミン類としては、2−エチルヘキシルアミン及び1,5−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられる。上記アミン類は、1級アミン型化合物に限られず、2級アミン型化合物、3級アミン型化合物及び環状構造を有するアミン化合物も使用可能である。
【0044】
さらに、上記還元剤は、アルデヒド基、エステル基、スルホニル基又はケトン基などを有する有機物であってもよく、カルボン酸金属塩などの有機物であってもよい。カルボン酸金属塩は金属粒子の前駆体としても用いられる一方で、有機物を含有しているために、金属酸化物粒子の還元剤としても用いられる。
【0045】
上記金属原子含有粒子の焼結温度(接合温度)よりも低い融点を有する還元剤を用いると、接合時に凝集し、接合部にボイドが生じやすくなる傾向がある。カルボン酸金属塩の使用により、該カルボン酸金属塩は接合時の加熱により融解しないため、ボイドが生じるのを抑制できる。なお、カルボン酸金属塩以外にも有機物を含有する金属化合物を還元剤として用いてもよい。
【0046】
上記還元剤が用いられる場合には、上記接合材料100重量%中、上記還元剤の含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは70重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。上記還元剤の含有量が上記下限以上であると、上記金属原子含有粒子をより一層緻密に焼結させることができる。この結果、接合部における放熱性及び耐熱性も高くなる。
【0047】
上記接合用組成物100重量%中、上記接合材料の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは60重量%以上、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下、より一層好ましくは99.5重量%以下、更に好ましくは99重量%以下、特に好ましくは90重量%以下、最も好ましくは80重量%以下である。
【0048】
図2に、本発明の一実施形態に係る接合用組成物に含まれている導電性粒子21を断面図で示す。
【0049】
図2に示すように、導電性粒子21は、基材粒子22と、該基材粒子22の表面22a上に配置された導電層23とを有する。導電層23は、基材粒子22の表面22a上に積層されている。導電層23は、基材粒子22の表面22aを被覆している。導電層23は単層である。
【0050】
図3に、図2に示す導電性粒子21の変形例を示す。図3に示す導電性粒子31は、基材粒子22と、該基材粒子22の表面22a上に配置された導電層32とを有する。導電層32は、基材粒子22の表面22a上に積層されている。導電層32は、基材粒子22の表面22aを被覆している。導電層32は多層であり、2層の積層構造を有する。導電層は、内層である第1の導電層32Aと、外層である第2の導電層32Bとを含む。外層である第2の導電層32Bは、内層である第1の導電層32Aの外側の表面上に配置されており、第1の導電層32Aの外側の表面を被覆している。
【0051】
上記導電性粒子は、金属粒子であってもよく、基材粒子と該基材粒子の表面上に配置された導電層とを有する導電性粒子(図2,3に示す導電性粒子21,31など)であってもよい。接合部の柔軟性を高め、導電性粒子の柔軟性を高め、導電性粒子を適度に圧縮変形させることを可能にし、さらに接合構造体の耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、樹脂粒子と該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有する導電性粒子であることが好ましい。上記基材粒子は、金属を除く基材粒子であることが好ましく、有機粒子、金属を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
【0052】
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルスルホン等が挙げられる。導電性粒子の柔軟性を高め、導電性粒子を適度に圧縮変形させることを可能にし、さらに接合構造体の耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記樹脂粒子は、分子中にエチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を含有する1種又は2種以上の重合性単量体を重合させた重合体により形成されていることが好ましい。
【0053】
上記導電層を形成するための金属としては、例えば、金、銀、パラジウム、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、カドミウム、ビスマス、タリウム、錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金及び錫−鉛−銀合金等が挙げられる。また、上記金属として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いてもよい。上記金属は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよく、また合金でもよい。
【0054】
上記樹脂粒子の表面に導電層を形成する方法は特に限定されない。導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを樹脂粒子などの基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、導電層の形成が簡便であるので、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
【0055】
上記導電性粒子の平均粒子径は、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下、特に好ましくは10μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、第1,第2の接合対象部材間に配置される接合部の厚みを厚くすることができ、該接合部による放熱性及び接合信頼性をより一層高めることができる。上記導電性粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、電極間の間隔を小さくすることができ、接合構造体の小型化及び薄型化に対応できる。上記導電性粒子の粒子径は、導電性粒子が真球状である場合には、直径を示し、導電性粒子が真球状ではない場合には、最大径を示す。
【0056】
上記導電層の厚みは、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは50nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下、更に好ましくは300nm以下である。導電層の厚みが上記下限以上であると、導電性粒子の導電性を十分に高めることができ、導電層の過度のひび割れを抑制できる。導電層の割れを抑制できる結果、接合部の厚みをより一層均一にできるので、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。導電層の厚みが上記上限以下であると、樹脂粒子などの基材粒子と導電層との熱膨張率の差による界面の応力が緩和され、樹脂粒子などの基材粒子から導電層が剥離し難くなる。
【0057】
上記導電層の外表面は銀又は銅を含む金属であることが好ましく、銀を含む金属であることがより好ましい。上記導電層の外表面は銀又は銅であることが好ましく、銀であることがより好ましい。上記導電層の外表面が銀を含む場合に、上記金属原子含有粒子は、銀原子含有粒子であることが好ましく、銀粒子又は酸化銀粒子であることがより好ましい。上記導電層の外表面は銅である場合に、上記金属原子含有粒子は、銅原子含有粒子であることが好ましく、銅粒子又は酸化銅粒子であることがより好ましい。上記導電層の外表面が銀又は銅であって、接合部を構成する焼結物が銀又は銅であると、導電性、放熱性がより一層良好になる。上記導電層の外表面が銀であって、接合部を構成する焼結物が銀であると、導電性がかなり良好になる。
【0058】
上記導電層の外表面は、400℃で溶融しないことが好ましい。上記金属原子含有粒子の焼結時に上記導電性粒子が変形するのを抑制できる。このため、接合後に第1,第2の接合対象部材間の間隔をより一層高精度に制御することができる。さらに、接合部の厚みをより一層均一にできるので、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。
【0059】
上記金属原子含有粒子が焼結する温度は、導電性粒子の表面が溶融する温度よりも低いことが好ましい。上記金属原子含有粒子が焼結する温度は、導電性粒子の表面が溶融する温度よりも5℃以上低いことが好ましく、10℃以上低いことがより好ましい。上記金属原子含有粒子が焼結する温度と、導電性粒子の表面が溶融する温度とが上記関係を満足すると、上記金属原子含有粒子の焼結時に上記導電性粒子が変形するのを抑制できる。このため、接合後に第1,第2の接合対象部材間の間隔をより一層高精度に制御することができる。さらに、接合部の厚みをより一層均一にできるので、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。
【0060】
導電性粒子の粒子径のCV値(粒度分布の変動係数)は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、更に好ましくは3%以下である。上記CV値が上記上限以下であると、接合後に第1,第2の接合対象部材間の間隔をより一層高精度に制御することができる。さらに、接合部の厚みをより一層均一にできるので、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。
【0061】
上記CV値は下記式で表される。
【0062】
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:平均粒子径
【0063】
上記接合用組成物100重量%中、上記導電性粒子の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.5重量%以上、特に好ましくは1重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは15重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上であると、第1,第2の接合対象部材間に、導電性粒子を十分に存在させることができ、導電性粒子によって、第1,第2の接合対象部材間の間隔が部分的に狭くなるのを抑制できる。このため、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制することもできる。
【0064】
上記接合用組成物がペーストである場合に、該ペーストに用いられるバインダーは特に限定されない。上記バインダーは、上記金属原子含有粒子が焼結する際に、消失することが好ましい。上記バインダーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0065】
上記バインダーの具体例としては、溶媒としては、脂肪族系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、パラフィン系溶媒及び石油系溶媒等が挙げられる。
【0066】
上記脂肪族系溶媒としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン及びエチルシクロヘキサン等が挙げられる。上記ケトン系溶媒としては、アセトン及びメチルエチルケトン等が挙げられる。上記芳香族系溶媒としては、トルエン及びキシレン等が挙げられる。上記エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル及び酢酸イソプロピル等が挙げられる。上記エーテル系溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、及びジオキサン等が挙げられる。上記アルコール系溶媒としては、エタノール及びブタノール等が挙げられる。上記パラフィン系溶媒としては、パラフィン油及びナフテン油等が挙げられる。上記石油系溶媒としては、ミネラルターペン及びナフサ等が挙げられる。
【0067】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
【0068】
(接合材料(金属原子含有粒子))
(1)平均粒子径15nmである銀粒子
(2)平均粒子径12nmである銅粒子
(3)平均粒子径が5μmである酸化銀(AgO)粒子
(4)平均粒子径が6μmである酸化銅(CuO)粒子
(5)平均粒子径1nmである銀粒子
(6)平均粒子径100nmである銀粒子
(7)平均粒子径1μmである銅粒子
(8)平均粒子径100nmである銅粒子
(9)平均粒子径1nmである酸化銀(AgO)粒子
(10)平均粒子径50μmである酸化銀(AgO)粒子
(11)平均粒子径1nmである酸化銅(CuO)粒子
(12)平均粒子径50μmである酸化銅(CuO)粒子
【0069】
(導電性粒子)
(1)導電性粒子A(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み300nmの銀層が形成されている、CV値4%)
(2)導電性粒子B(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み600nmの銀層が形成されている、CV値4%)
(3)導電性粒子C(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み300nmの銅層が形成されている、CV値4%)
(4)導電性粒子D(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み600nmの銅層が形成されている、CV値4%)
(5)導電性粒子E(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み300nmの銅−パラジウム合金層が形成されている、CV値4%)
(6)導電性粒子F(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み300nmのニッケル層と該ニッケル層の表面に厚み300nmの銀層とが形成されている、CV値4%)
(7)導電性粒子G(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み3nmの銀層が形成されている、CV値12%)
(8)導電性粒子H(平均粒子径10μm、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に厚み300nmの銀層が形成されている、CV値10%)
【0070】
(還元剤)
(1)エタノール
(2)ブタン酸
【0071】
(溶媒)
(1)トルエン
(2)酢酸エチル
【0072】
(実施例1)
平均粒子径15nmである銀粒子を40重量部と、導電性粒子A1重量部と、溶媒であるトルエン40重量部とを配合し、混合して、接合用組成物を得た。
【0073】
(実施例2〜18及び比較例1〜3)
配合成分の種類及び含有量を下記の表1,2に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、接合用組成物を得た。
【0074】
(評価)
(1)接合構造体の作製
第1の接合対象部材として、パワー半導体素子を用意した。第2の接合対象部材として、窒化アルミニウム基板を用意した。
【0075】
第2の接合対象部材上に、接合用組成物を、約30μmの厚みとなるように塗布し、接合用組成物層を形成した。その後、接合用組成物層上に、上記第1の接合対象部材を積層して、積層体を得た。得られた積層体を300℃で10分加熱することにより、接合用組成物に含まれている上記金属原子含有粒子を焼結させて、焼結物と導電性粒子とを含む接合部を形成し、該焼結物により上記第1,第2の接合対象部材を接合して、接合構造体を得た。
【0076】
(2)厚みばらつき
得られた接合構造体の断面を観察して、接合部の最小厚みと最大厚みとを評価した。厚みばらつきを下記の基準で判定した。なお、厚みばらつきが小さいほど、接合部の放熱性が部分的に低くなるのを抑制できる傾向がある。
【0077】
[厚みばらつきの判定基準]
○○:最大厚みが最小厚みの1.2倍未満
○:最大厚みが最小厚みの1.2倍以上、1.5倍未満
×:最大厚みが最小厚みの1.5倍以上
【0078】
(3)放熱性
得られた接合構造体の熱抵抗を測定することにより、放熱性を評価した。放熱性を下記の基準で判定した。
【0079】
[放熱性の判定基準]
○○:0.10℃/W未満
○:0.10℃/W以上、0.30℃/W未満
×:0.30℃/W以上
【0080】
(4)接合強度
得られた接合構造体の剪断強度を測定することにより、接合強度(接合信頼性)を評価した。接合強度を下記の基準で判定した。
【0081】
[接合強度の判定基準]
○○:10MPa以上
○:5MPa以上、10MPa未満
×:5MPa未満
【0082】
(5)接合信頼性
得られた接合構造体を250℃で500時間放置した後、接合強度と同様の方法にて剪断強度を測定し、接合信頼性を評価した。接合信頼性を下記の基準で判定した。
【0083】
[接合信頼性の判定基準]
○○:剪断強度が接合強度の0.90倍以上
○:剪断強度が接合強度の0.60倍以上、0.90倍未満
×:剪断強度が接合強度の0.60倍未満
【0084】
(6)接合部の平均厚みと導電性粒子の平均直径との関係
得られた接合構造体の断面を観察して、接合部の平均厚みTと、接合後における上記導電性粒子の上記接合部の厚み方向における平均直径とを評価した。
【0085】
結果を下記の表1,2に示す。
【0086】
【表1】

【0087】
【表2】

【符号の説明】
【0088】
1…接合構造体
2…第1の接合対象部材
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3,4…第2の接合対象部材
5,6…接合部
7,8…ヒートシンク
11,12…焼結物
21…導電性粒子
22…基材粒子
22a…表面
23…導電層
31…導電性粒子
32…導電層
32A…第1の導電層
32B…第2の導電層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1,第2の接合対象部材を接合するために用いられる接合用組成物であって、
金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する、接合用組成物。
【請求項2】
前記接合材料が、平均粒子径が1nm以上、100nm以下である銀粒子又は平均粒子径が1nm以上、100nm以下である銅粒子を含む接合材料であるか、又は平均粒子径が1nm以上、50μm以下である酸化銀粒子又は平均粒子径が1nm以上、50μm以下である酸化銅粒子と還元剤とを含む接合材料である、請求項1に記載の接合用組成物。
【請求項3】
前記金属原子含有粒子が400℃未満の加熱で焼結する、請求項1又は2に記載の接合用組成物。
【請求項4】
前記導電性粒子が、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電層とを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合用組成物。
【請求項5】
前記導電層の外表面が銀又は銅を含む金属である、請求項4に記載の接合用組成物。
【請求項6】
前記導電層の外表面が400℃で溶融しない、請求項4又は5に記載の接合用組成物。
【請求項7】
前記基材粒子が樹脂粒子である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の接合用組成物。
【請求項8】
第1の接合対象部材と、
第2の接合対象部材と、
前記第1,第2の接合対象部材を接合している接合部とを備え、
前記接合部が、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する接合用組成物を用いて形成されており、
前記接合部が、前記接合用組成物を加熱して、前記金属原子含有粒子を焼結させることにより形成されており、
前記金属原子含有粒子が焼結した焼結物によって、前記第1,第2の接合対象部材が接合されており、前記第1,第2の接合対象部材間に、前記導電性粒子が配置されている、接合構造体。
【請求項9】
前記接合部の平均厚みをTとしたときに、接合後における前記導電性粒子の前記接合部の厚み方向における平均直径が0.8T以上である、請求項8に記載の接合構造体。
【請求項10】
第1,第2の接合対象部材間に、金属原子含有粒子を含む接合材料と、粒子径のCV値が10%以下である導電性粒子とを含有する接合用組成物を配置する工程と、
前記接合用組成物を加熱して、前記金属原子含有粒子を焼結させることによって、接合部を形成して、前記第1,第2の接合対象部材を接合する工程とを備え、
前記金属原子含有粒子が焼結した焼結物によって、前記第1,第2の接合対象部材を接合し、前記第1,第2の接合対象部材間に、前記導電性粒子を配置する、接合構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−55046(P2013−55046A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−173069(P2012−173069)
【出願日】平成24年8月3日(2012.8.3)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】