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接合複合体およびその製造方法
説明

接合複合体およびその製造方法

【課題】従来技術の欠点を回避するべき、表面および表面近傍の固体領域のポリマー化合物である基体材料と他の材料との間の確り接合した複合体の提供。
【解決手段】表面および表面近傍の固体領域に僅かな活性表面エネルギーのポリマー化合物を有する基体材料と他の材料との接合複合体において、接合される物質1,4相互の間に、ナノ組織化されたナノ複合材料5を有する変移領域が、該変移領域が20nm〜20μmの層厚を有しそして専らナノ複合材料5で形成されており、該ナノ複合体は基体材料1と他の材料4で構成されそして基体材料1と他の材料4との割合が基体材料1の直ぐ近くの専ら基体材料から他の材料4の直ぐ近くの専ら他の材料に亙って変化するように形成されており、その結果基体材料1が他の材料4中でナノ組織化されて変移することを特徴とする、上記接合複合体によって解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面および表面近傍の固体領域が僅かな活性表面エネルギーのポリマー化合物である基体材料と他の材料との接合複合体および相応する接合複合体の製造方法に関する。本発明は特にGHz−領域で使用するための非常に高い組織密度を有する導体板(微細−および超微細導体板)のベース材料(基体材料)としての接合金属化された弗素系ポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および相応する弗素系ポリマーの接合金属化法に関する。
【0002】
二つの異なる材料、例えば基体材料と他の材料の接合複合体は相応する複合材料の沢山の工業的用途のための不可欠の前提条件である。例えば極めて良好な誘電性を持つポリマー材料(小さい誘導定数erelおよび小さな誘導損失量tan d)を有するポリマー材料の表面の接合金属化物はGHz以上の実周波数のための非常に高い組織密度を持つ高価値の導体板を製造するための本質的な基本をなす。この場合、電気的損失を最小限にするためには、特に超微細導体分野での導体板の場合には、金属の導体路の表面をできるだけ滑らかに造る必要がある。これは、基体材料としての弗素系ポリマーと金属導体路との間の接合を基体材料の顕著な粗面を造ることなく実現しなければならないことを意味している。同様な要求が損失の少ないコンデンサーを製造するための材料にもある。
【0003】
英国特許出願公開第816,641号明細書には、PTFE表面を液体アンモニアに溶解されたナトリウムで最初に処理しそしてその後でニッケル塩および次亜リン酸ナトリウムの溶液でPTFE表面にニッケル層を設けるPTFE表面の金属化法が開示されている。このニッケル層は他の金属層を適用するためのベースをなす。
【0004】
ドイツ特許出願公開第19,817,388A1号明細書にも、弗素系ポリマーの滑らかな表面を最初にコロナ放電法、10Pa(10−01bar)〜1500Pa(15mbar)の作業圧範囲において実施される方法で浄化しそしてエッチングする解決法が記載されている。この場合、予備処理条件は、できるだけ滑らかな基体表面が生じるように調整する。この種類のためにはコロナ放電法が、酸素/テトラフルオロメタン混合物でエッチング法に従って非常に滑らかな表面が形成されることが判っている。この活性化された表面に第一のニッケル含有金属層を揮発性ニッケル化合物の分解によって適用し、その後にそのニッケル層に第二の金属層を金属化浴から析出させる。こうして製造されるポリマー/金属−複合体は出願人の報告によれば驚くべきことに優れた接着強度を有している。両方の解決法の場合には、原則として最初に弗素系ポリマーの表面にニッケル層を適用しなければならないという欠点がある。更に、作製された複合体の接着強度は多くの用途にとって不十分である。
【0005】
同様な方法をドイツ特許出願公開第10,163,437A1号明細書が報告している。勿論、この場合、洗浄工程およびエッチング工程が減圧室で0.6Pa(6×10−03mbar)の作業圧で行なわれる。次に、同様に0.6Paで炭素での表面被覆が行なわれ、その際にHF−カソードスパッタリングで被覆が実施される。こうして製造されたサンドイッチ構造物は次いで複数の後処理段階で更に後処理され、次に金属と接合される。ドイツ特許出願公開第10,163,437A1号明細書では、この様に製造された接合複合体が溶解できないことが言及される。勿論、最初に追加的物質を塗工しなければならないという欠点が依然としてある。その他にこの出願で主張された高い接着強度は確認できない。
【0006】
米国特許第6,342,307B1号明細書にも金属層とポリマー表面との接合複合体を製造する方法が開示されている。この方法は実質的に以下の方法段階を含む:
・ ポリマーの表面に、密な金属層を形成せず5〜20nmの範囲内の寸法を有する金属微粒子の状態で被覆するように金属を適用する。この場合の方法条件(ガラス変移温度以下の温度)はポリマー表面に影響が生じない様に選択する。
・次にポリマー表面をガラス転移温度以上にまで加熱しそして該微粒子がポリマーの表面層中に少なくとも半分まで、しかしポリマー中に完全には埋め込まれないように導入する。冷却した後には、ポリマー表面から未だ飛び出している粒子が該表面にしっかり係留されている。
・次いでこの様に予備処理された表面に新たに金属を析出させ、その際に密な金属層が形成される様に方法を誘導する。この場合には新たに加わった金属はポリマーの表面から突き出している金属微粒子と結合する。ポリマー中に埋め込まれている粒子部分によってポリマー表面にしっかり係留された金属層が生じる。
【0007】
全ての方法段階で、金属が化学的に変化せずに沈殿析出する様に注意する。特に金属が酸化しないことが重要である。米国特許第6,342,307B1号明細書に記載の方法によれば、接着力を助成するために金属とポリマーとの間に形態の確りした結合が生じる。ポリマー中に金属微粒子が埋め込まれているために金属層の、ポリマーに向いた側を高度な構造化があるという欠点がある。
【0008】
更に、ポリマーで造られたバンパーの堅牢な塗膜を得るために、合成樹脂の増大させた表面エネルギーによって特に強固な被覆を得るために該合成樹脂を塗装前に空気プラズマに付することも公知である(Herold(ヘルダ)、Dr. Martin(マーチン博士)のModifikation von Festkorperoberflachen und ihre Charakterisierung durch Ellipsometrie(固体表面の変性およびエリプソメーターによるそれの性質)、Dissertation Universitat Tubingen(デザテーション大学、チュービンゲン校、2001)。強固に接合された複合体を作製するためには、記載されたこの解決法は限定的にしかてきしていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、従来技術の欠点を回避するべき、表面および表面近傍の固体領域のポリマー化合物である基体材料と他の材料との間の確り接合した複合体並びに相応する接合複合体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は本発明に従って、独立請求項の特徴を持つ複合体および請求項5の特徴を有する方法によって解決される。請求項2〜4に記載の複合体および請求項6〜9に記載の接合複合体の製造方法は有利な実施態様である。
【0011】
本発明者は、表面および表面近傍の固体領域の僅かな活性表面エネルギーのポリマー化合物、例えばフッ素系ポリマーである基体材料と他の材料、例えば金属との複合体が、基体材料が他の材料中でナノ組織化されて変移しており、その際にこの変位が基体材料と他の材料とより組成されるナノ複合材料によって行われており、そしてナノ複合材料の材料の割合が基体材料から他の材料の方に、主として基体材料から主として他の材料に変移している場合に、特別な強度であることを見出した。従って基体材料はナノ組織化された変移領域内において他の材料に変移している。この場合ナノ組織化とは、ナノメーター領域の組織、すなわち長さ、幅、高さ、直径の如き寸法がナノメーターの領域にある組織要素が存在していることを意味しそして組織要素を形成する原子および/または分子の数がミクロン組織におけるよりも少ない組織を意味する。この種のナノ組織化変移領域は物理的な相互作用系を形成する。このナノ組織化された変移領域の組織要素は主としてナノ複合材料であり、その際にナノ複合材料は、基体材料中に他の要素または化合物が封入されていることを意味する。ナノ複合材料中には異なる性質の材料が数ナノメーターの領域に侵入している。両方の材料の割合は、一方の組織要素の内部において複合材料が相当な程度で同じであるが、基体材料の近傍においては主として基体材料よりなる複合材料が存在し、そこから他の材料をますます増加させたナノ複合材料が、最終的に他の材料の近傍で主として他の材料よりなるナノ複合材料が生ずるまで添加させることによって、組織要素(ナノ複合材料)によって形成された変移領域の内部において基体材料から他の材料の方向に変化している。この場合、内部に基体材料が他の材料の中でナノ組織化され変移する変移領域は数ナノメータから数ミクロンメータまで(20nm〜20μm)に亙っている。このものは基体材料の出発表面の性質および表面組織次第でかなりの程度まで平らであてもよいが、著しく波打っていてもよく、その際に変移領域の波打ちは記載の層厚の範囲内、すなわち数ナノメータから数ミクロンメーターで変動する。複合体は、金属成分および/または金属化合物、特に金属ポリマーを有する場合に特に高い強度を有している。基体材料と金属でない他の材料とよりなる本発明の複合体の接着強度は、ナノ複合材料であるナノ組織化された遷移領域内に、基体材料成分および他の材料の成分および/または金属化合物の成分、特に金属ポリマーの他に含有するナノ複合材料を配置することでさらに高めることができる。
【0012】
ダイヤモンド類似成分、例えばα−C:Hを含有するナノ複合材料を遷移領域に配置することによって遷移領域の可塑性が著しく改善される。これは、基体材料に永久弾性がある場合に、例えば柔軟性のある導体担体を製造するのに重要である。
【0013】
本発明の複合体を多くの用途に有利な追加的効果は、ナノ複合材料であるナノ組織化された遷移領域が基体材料の表面の疎水性密封を実現することにある。
【0014】
表面および表面近傍の固体領域が少ない活性表面エネルギーを有するポリマー化合物である基体材料と他の材料との本発明に従う接合複合体は、本発明に従って基体材料のナノ破損された表面および相応するナノ破損された表面近傍の固体領域を活性化し、すなわち物理的におよび/または化学的に励起させそしてエネルギー的に励起され、そしてナノ破損された表面あるいはナノ破損された表面近傍の固体領域のエネルギー的に励起された状態の内部に、他の材料を微粒子状で小さい活性の表面エネルギーを持つポリマー化合物の完全被覆物が製造されるまで他の材料での微粒子塗工を行い、その際に有利には各時間単位当たりに塗布すべき他の材料の粒子の数が方法の経過に連れて連続的にまたは段階的に増加することによって製造される。こうして製造される他の材料の層は更に公知の方法(例えば湿式化学的におよび/または電解的に)所望の層厚さまで形成することができる。
【0015】
ナノ破損された表面およびナノ破損された表面近傍の固体領域の励起はイオン−および/またはイオン照射−および/またはプラズマ照射および/または電子線照射および/またはレーザー法によって行われる。他の材料の微粒子状での適用はPD−および/またはCVD法および/またはカソードスパッタリングによって行うことができる。この場合、使用される励起法に関して並びに使用した適用法に関して任意に組合せることを考えることができる。しかしながらそれを実現する若干の方法が種々の工業用装置を必要としそしてそれ故に場合によっては同時に局所的に実現できないことに注意するべきである。
【0016】
これらの方法はその物理的作用効果に関して直接的な順序でまたは択一的に使用しなければならない。何故ならば、励起または粒子適用の方法段階をナノ破損された表面およびナノ破損された表面近傍の固体領域にあたかも一貫した全方法として織り込むからである。この目的のためには、方法を直接に時間的順序で使用するのが有利であり得る。しかしながらこれは必ずしも必要とされない。他の方法(適用法)を使用する場合には、一方の方法(励起法)の作用効果を阻止することが重要である。ここでは、ナノ組織化された、ナノ複合材料である変移領域が基体材料と他の材料との間に形成されることが重要な前提条件である。複合体の接着強度にとっては、基体材料の表面を他の材料での完全な被覆物が形成されるまでの全工程が行われることが重要である。何故ならばその時のみ、基体材料と他の材料の成分および場合によっては追加的な成分の金属または金属化合物、特に金属ポリマーよりなるナノ複合材料が十分に形成されるからである。
【0017】
本発明の方法の作用効果の別の重要な点は基体材料の表面および表面近傍の固体領域のナノ破損部にある。これは、自然界には“理想的な”滑らかな表面が存在しておらず、全ての表面がある種の粗面を有していることから出発している。本発明にとって、特に本発明をGHz−領域で使用できる導体小板材料を製造するために使用するには、接合される材料の互いに向かい合った大きな粗面度を有することなしに接合複合体を造ることが重要である。かゝる接合複合体を得るためには、基体材料の表面がナノ複合材料を有するナノ組織化された変移領域を形成するように組織化することが重要である。これは表面および表面近傍の固体領域のナノ破損によって達成される。このナノ破損はフラクタル組織化に匹敵しそしてナノメーター領域(数100ナノメーター〜数ミクロメーター)の幾何学的構造要素、いわゆるナノ岩礁部を有している。このものは一方においては顕微鏡で見える小さい粗面度に特徴があるが、もう一方においては幾何学的な基礎面に比較して大きな比表面であることに特徴がある。表面のナノ破損部は、殆ど表面のあらゆる場所に種々の機械的に、化学的に極性があり、従って表面エネルギー条件が存在している物理的データをもたらす。このことが結局、ナノ組織化された、ナノ複合材料を含む変移領域が形成されるための前提条件である。僅かな活性の表面エネルギーを持つポリマー化合物である基体材料の表面および表面近傍の固体領域に相応するナノ破損部を形成するために、例えばイオンスパッタリング技術および/または湿式化学的方法が公知である。
【0018】
以下の実施例によって本発明およびそれの有利な作用効果を更に詳細に説明する。添付の図面には以下のことが記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ナノ破損された表面層の断面図である。
【図2】ナノ岩礁部のあるナノ破損された表面層の外観である。
【図3】ナノ複合材料を有する変移領域を持つPTFE−銅複合体の断面図である。
【図4】変移領域に明確に図示したナノ複合材料を持つPTFE−銅複合体の外観である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0020】
ガラス繊維織物−PTFE−複合材料と銅との間の接合複合体
少なくとも20μmの厚さのPTFE−表面層を持つガラス繊維織物−PTFE−複合材料よりなるシート状材料(1)を減圧室中で周期的にイオン源の所に通しそしてその際に向けられたイオンビームで加工する。イオンは5keVの電圧で加速されている。イオン源とシート表面との間の距離は約10cmである。プロセスガスとしてアルゴンを2×10−4mbarの圧力で使用する。照射密度は1mA/cm2である。この方法はシート全面が約1分の効果的な露光時間が達成されるまでの間実施する。その後にPTFE表面層は図1あるいは図2に概略的に示す様に、2〜6μmの範囲に亙って、ナノ岩礁部(3)を持つナノ破損部(2)を有している。PTFE−表面層はイオン照射によって活性化され、すなわちポリマー分子が物理的におよび/または化学的に励起されている。時間的に遅れることなく、その後にPTFE表面層の励起したナノ破損領域を、電磁管によって銅粒子をナノ破損したPTFE表面に適用しそしてこれにPTFE−表面層のナノ破損した領域(2)の別のイオン衝撃を交互に行う様にして更に加工する。カソードスパッタリング法による銅粒子の適用およびさらなるイオン衝撃を約3秒の時間的リズムで交互に行い、その際に粒子数、即ち適用速度を段階的に高める。従って両方の方法はあたかも一様な全方法として織り込まれる。ナノ破損したPTFE−表面上の銅微粒子の適用およびイオン衝撃の交互加工の(PTFE−表面層の全ての面積要素に関して)約20秒の作用時間の後に、密封された銅層(4)が形成され、これを次に電磁管中でのカソードスパッタリングによって0.3〜1.0μmの層厚までに形成する。
【0021】
ガラス繊維織物−PTFE−複合材料(1)と塗布された銅層(4)との間にPTFEと銅よりなるナノ複合材料(5)を含む変移領域(6)を生じさせ。それの内部においてPTFEが銅に段階的に変移され、即ちPTFEと銅とよりなるナノ複合材料(5)がPTFE−層(1)から始まって銅の割合を徐々に増加させて最終的には金属の銅層(4)に変移されるまで増加する。図3および4はこの変移領域(6)を図示しており、その際に図4に明示されたナノ複合材料のハッチング線の密度はナノ複合材料(5)中のその都度の他の材料の割合を傾向上で図示している。ナノ複合材料(5)の銅の割合がPTFEから銅の方向に増加している、PTFEと銅を有する変移領域(6)よりなるナノ複合材料(5)の状態の、PTFE−表面層を有するガラス繊維織物複合体(1)と銅(4)との間で製造される複合体は>1.6N/mmの接着強度を有している。塗工された銅層(4)の、PTFE(1)に向いた側は1〜2μmの有効粗面度を有している。PTFE(1)と接合された銅層(4)は次いで電気的にまたは化学的に例えば3〜70μmの所望の層厚にまでで形成することができる。
【実施例2】
【0022】
ポリエチレンテレフタレート(PET)と酸化アルミニウムとの間の接合複合体(図1〜4はこの実施例を類似の方法で具体的に説明している。)
表面が既にイオンスパッタリング技術によって所定の加工段階で加工されそして図1および2に示した、ナノ岩礁(3)を持つナノ破損した表面構造(2)を有しているポリエチレンテレフタレート(PET)(1)を、減圧室においてイオン源からのイオン照射で8×10−4mbarの圧力で3kVのビーム電圧に通してそして活性化する。活性化は約20秒の有効加工時間の間に行う。直ぐ次に電磁管によって、ナノ岩礁(3)を持つナノ破損された表面構造(2)を持つ活性化されたシート表面に酸素雰囲気でアルミニウム微粒子を適用し、このアルミニウム微粒子を塗工する間に酸素によって専ら酸化アルミニウム微粒子に酸化する。このカソードスパッタリング法と交互にPET−シート(1)を新たにイオン源の所に通す。カソードスパッタリング法およびイオン衝撃は交互に、即ち約3秒の時間交代で、両方の方法の効果があたかも全方法にオーバーラップするように行う。交互のカソードスパッタリング法とイオン衝撃との約20秒の有効加工時間の後に、PET、アルミニウムおよび酸化アルミニウムよりなるナノ複合材料(5)を含む変移領域(6)がPET−基体(1)から酸化アルミニウム(4)に向って生じ、そのナノ複合材料(5)の内部では変移領域(6)のPET−基体(1)を向く側からPETの割合が高く、変移領域(6)のPET−基体(1)に背を向ける側で酸化アルミニウムの割合の多いナノ複合材料(5)の方に変移している。この変移領域(6)の上に次に、酸素の添加下にアルミニウムを熱で蒸発させ、それを酸素によって酸化しそして酸化アルミニウムとして変移領域(6)の表面に析出させることによって、5×10−3〜7×10−3mbarの圧力のもとで酸化アルミニウムを適用する。この方法は10〜20μmの酸化アルミニウム層厚になるまで続ける。
【0023】
上記の方法でポリエチレンテレフタレートシート(PET)(1)と酸化アルミニウム(4)との間の接合複合体が形成され、このものはPET、アルミニウムおよび酸化アルミニウムよりなるナノ複合材料(5)であるナノ組織化された変移領域(6)を形成している。
【符号の説明】
【0024】
1・・・基体
2・・・ナノ破損領域
3・・・ナノ岩礁
4・・・他の材料
5・・・ナノ複合材料
6・・・変移領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面および表面近傍の固体領域に僅かな活性表面エネルギーのポリマー化合物を有する基体材料と他の材料との接合複合体において、接合される物質(1,4)相互の間に、ナノ組織化されたナノ複合材料(5)を有する変移領域(6)が、該変移領域が20nm〜20μmの層厚を有しそして専らナノ複合材料(5)で形成されており、該ナノ複合体は基体材料(1)と他の材料(4)で構成されそして基体材料(1)と他の材料(4)との割合が基体材料(1)の直ぐ近くの専ら基体材料から他の材料(4)の直ぐ近くの専ら他の材料に亙って変化するように形成されており、その結果基体材料(1)が他の材料(4)中でナノ組織化されて変移することを特徴とする、上記接合複合体。
【請求項2】
変移領域(6)が金属成分および/または金属化合物、特にメタポリマーを含有するナノ複合材料(5)を有する、請求項1に記載の接合複合体。
【請求項3】
変移領域(6)がダイヤモンドのような成分、例えばα−C:Hを含有するナノ複合材料(5)を有する、請求項1または2に記載の接合複合体。
【請求項4】
変移領域(6)が弗素系ポリマーを含有するナノ複合材料(5)を有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の接合複合体。
【請求項5】
僅かな活性表面エネルギーを持つポリマー化合物を表面および表面近傍の固体領域に有する基体材料と他の材料との接合複合体の製造方法において、最初に、僅かな活性表面エネルギーを持つポリマー化合物である基体材料(1)の表面近傍の固体領域をナノ破損させ、ナノ破損された表面(2)をイオン−および/またはイオン照射−および/またはプラズマ照射および/または電子線照射および/またはレーザー照射法によって活性化しそしてその直後に、ポリマー分子がエネルギー的に、すなわち物理的におよび/または化学的に励起状態にある期間内にまたは場合によってはまたは平行してPVD−法および/またはCVD−法によっておよび/またはカソードスパッタリングによって他の材料の微粒子状の被覆物を、僅かに活性の表面エネルギーを持つポリマー化合物である基体材料(1)の表面が他の材料で完全に被覆されるまで、活性化することを特徴とする、上記方法。
【請求項6】
僅かな活性の表面エネルギーを持つポリマー化合物である基体材料(1)の表面近傍の固体領域でのナノ破損(2)を既に任意の予備処理法で実施する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
他の材料の微粒子状での被覆を、微粒子状での被覆の始めに低い被覆速度(単位時間当たりの少ない微粒子)から出発して完全な被覆物が形成されるまで該被覆速度を連続的にまたは段階的に増加させるようにしてPVD−法および/またはCVD−法によっておよび/またはカソードスパッタリングによって行う、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
他の材料(4)が金属ではない場合には、微粒子状で他の材料(4)を塗布し始めにまたはその第一段階の間に、金属成分を僅かな活性の表面エネルギーを持つ活性化されナノ破損されたポリマー化合物である基体材料(1)の表面(2)に適用する、請求項5〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
僅かに活性の表面エネルギーを持つポリマー化合物である基体材料(1)のナノ破損された表面近傍の固体領域の活性化をおよび微粒子状での他の材料の被覆を減圧状態で、好ましくは1×10−1〜1×10−5mbarの圧力範囲内で行う、請求項5〜8のいずれか一つに記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−20583(P2012−20583A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156703(P2011−156703)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【分割の表示】特願2007−501114(P2007−501114)の分割
【原出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(506297061)イスト・イオーネンシュトラールテヒノロギー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】